JPH1171518A - ポリアミド樹脂組成物および成形品 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物および成形品

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JPH1171518A
JPH1171518A JP28031197A JP28031197A JPH1171518A JP H1171518 A JPH1171518 A JP H1171518A JP 28031197 A JP28031197 A JP 28031197A JP 28031197 A JP28031197 A JP 28031197A JP H1171518 A JPH1171518 A JP H1171518A
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polyamide resin
resin composition
nylon
glass fiber
aspect ratio
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JP28031197A
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Osamu Fujii
修 藤井
Harumi Watanabe
春美 渡辺
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面平滑性、機械的特性および耐候性に優れ
るポリアミド樹脂組成物および成形品を提供する。 【解決手段】 ポリアミド樹脂30〜70重量%とガラ
ス繊維70〜30重量%を含有し、該ガラス繊維の平均
アスペクト比が10〜20であり、かつ平均繊維径が1
5〜30μmであることを特徴とするポリアミド樹脂組
成物、及びそれを射出成形してなる成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面平滑性、機械
的特性および耐候性に優れるポリアミド樹脂組成物およ
び成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は、優れた機械的特性を
有し、特にガラス繊維で補強した際の強度剛性向上効果
が著しいことから、様々な用途に利用されている。しか
しながら、強度剛性を向上させるために比較的高濃度に
ガラス繊維を配合して用いた場合、例えば、射出成形に
より得られる成形品は、その表面にガラス繊維が露出
し、成形品外観が低下し、その使用できる用途が限定さ
れてしまう等の問題点がある。
【0003】この問題を解決する方法として、例えば、
ポリアミド樹脂の中でも比較的結晶化温度の低いナイロ
ン6、ナイロン66/6共重合体、ナイロン66とナイ
ロン6のブレンド、アジピン酸とメタキシリレンジアミ
ンを重合してなるポリアミド(以下、ナイロンMXD6
という)、アジピン酸、イソフタル酸、ヘキサメチレン
ジアミンを共重合してなるポリアミド(以下、ナイロン
66/6I共重合体という)等を用いガラス繊維で強化
した組成物を利用する方法が知られている。
【0004】また、成形品外観を改良する別の方法とし
て、例えば特開昭56−30460号公報や、特開昭6
3−156856号公報には、ポリエステル樹脂や、ナ
イロン46樹脂にガラス繊維を配合した組成物におい
て、ガラス繊維長を規定して、外観(特に光沢性)と機
械的特性のバランスが比較的良い樹脂組成物が開示され
ている。しかしながら、上記の例の様なガラス繊維強化
樹脂組成物を用いた場合、ある程度ガラス繊維の露出は
防止でき優れた成形品外観を有する成形品が得られる
が、更に高い成形品外観(例えば、成形品表面に発生す
る約1〜5mm周期の凹凸〔以下、「うねり」という〕
がないこと)を要求される用途に利用するには充分では
なかったり、または、機械的特性を損ねてしまう等、満
足できるものではなかった。
【0005】先に本願発明者等は、ガラス繊維強化ポリ
アミド樹脂中のガラス繊維の平均アスペクト比と、該ア
スペクト比の分布を規定することによって、表面平滑性
及び機械的特性のバランスに優れるポリアミド樹脂組成
物を見いだし、特願平8−289012号記載の発明に
至った。しかしながら、例えば、自動車外装部品等に使
用しようとする場合には、高いレベルの機械的特性(特
に衝撃強度)及び耐候性(特に、使用される環境下で、
紫外線や、雨(水)によって劣化し、ガラス繊維が表面
に露出し、光沢を失うことによる白化する現象に対する
耐性が求められる)を有し、更に高い成形品外観、例え
ば表面平滑性を有する成形品が得られる組成物が望まれ
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、機械的特性
(特に衝撃強度)及び耐候性に優れ、かつ、表面光沢及
び表面平滑性に優れた成形品が得られるポリアミド樹脂
組成物、及びその成形品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を達成するため鋭意検討した結果、ガラス繊維強化ポリ
アミド樹脂組成物中のガラス繊維が、特定の平均アスペ
クト比範囲にあることに加えて、特定の範囲のガラス繊
維の径を有するすることにより、優れた成形品外観を有
し、更に衝撃強度と耐候性にも優れる成形品が得られる
ことを見い出した。特に、ガラス繊維径は従来、機械的
強度を向上する目的で細径化をはかることが行われてき
た。しかしながら、本発明者等は、従来にはない太い径
のガラス繊維を用いることで、驚くべき事に、耐衝撃性
(ノッチつきIzod特性)や耐候性が飛躍的に向上す
ることを見いだし、本発明に至った。
【0008】すなわち、本発明は下記の通りである。 1)ポリアミド樹脂30〜70重量%とガラス繊維70
〜30重量%を含有し、該ガラス繊維の平均アスペクト
比が10〜20であり、かつ平均繊維径が15〜30μ
mであることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。 2)ポリアミド樹脂の結晶化温度が210℃以下である
上記1記載のポリアミド樹脂組成物。 3)ポリアミド樹脂が、(a)アジピン酸及びヘキサメ
チレンジアミンから得られるヘキサメチレンアジパミド
成分70〜95重量%と、(b)イソフタル酸及びヘキ
サメチレンジアミンから得られるヘキサメチレンイソフ
タラミド成分30〜5重量%からなる共重合体である上
記1または2記載のポリアミド樹脂組成物。 4)上記1、2または3記載のポリアミド樹脂組成物を
射出成形してなるポリアミド樹脂成形品。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
用いることのできるポリアミド樹脂としては、例えば、
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン
612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、
ナイロンMXD6、テレフタル酸とヘキサメチレンジア
ミンを重合してなるナイロン(以下、ナイロン6Tとい
う)、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸を重合し
てなるナイロン(以下、ナイロン6Iという)などのホ
モポリマーの単独または、これらのブレンド物等が挙げ
られる。また、上記ナイロンを成分とした共重合体単独
または、該共重合体同士のブレンド、共重合体とホモポ
リマーのブレンド物等を用いることができる。また、そ
の中でも好ましいポリアミド樹脂としては、ポリアミド
樹脂の結晶化温度が210℃以下であるポリアミド樹脂
である。
【0010】本発明において、ポリアミド樹脂の結晶化
温度とは、DSCを用い、融点+20℃の温度で5分保
持した後、20℃/minの降温速度で測定した結晶化
ピークのピークトップ温度をいう。結晶化温度が210
℃以下のポリアミド樹脂の例としては、特に限定されな
いが、例えば、ナイロン6、ナイロン610、ナイロン
612、ナイロンMXD6、ナイロン66/6共重合
体、ナイロン66/6I共重合体、又はこれらのブレン
ド物、更には任意のポリアミドを適正な組成比を選ぶこ
とにより、結晶化温度を210℃以下にしたもの等が挙
げられる。
【0011】これらのポリアミド樹脂を選択することに
より、高濃度にガラス繊維を配合した場合においても、
得られる成形品表面にうねりがなく高い表面平滑性が得
られるばかりでなく、ガラス繊維の露出もない優れた外
観が得られ、しかも、外観と機械的特性とのバランスに
優れたものが得られる。本発明において、特に好ましい
ポリアミド樹脂としては、(a)アジピン酸及びヘキサ
メチレンジアミンから得られるヘキサメチレンアジパミ
ド成分(以下、66成分という)70〜95重量%と、
(b)イソフタル酸及びヘキサメチレンジアミンから得
られるヘキサメチレンイソフタラミド成分(以下、6I
成分という)30〜5重量%からなる共重合体であり、
このポリアミド樹脂を用いて得られる成形品は、特に、
表面にうねりがないばかりでなく、吸水時の機械的特性
の低下も少なく、外観、機械的特性、耐候性のバランス
に優れる。
【0012】6I成分が5重量%より少ないと、成形品
の表面へのガラス繊維の露出が著しく、特にガラス繊維
を高濃度に配合する際は、必ずしも十分に良好な外観が
得られず、さらに、吸水時の機械的特性が劣る場合があ
る。また、6I成分が30重量%より多いと、実質的に
非晶性となり、熱時の機械的特性が必ずしも十分ではな
く、また、金型温度を100℃以上に上げないと良好な
外観が得られない場合がある等の制限が生じる。
【0013】また、本発明に使用できるポリアミド樹脂
の分子量としては、特に制限はないが、硫酸相対粘度
(ηr:ポリマー1g/95.5%硫酸10ml、25
℃測定)が1.5〜3.5、好ましくは2.0〜3.0
の範囲のものが使用できる。本発明に使用できるガラス
繊維は、通常、強化材として使用されるガラス繊維であ
り特に制限はない。例えば、0.2〜6mmの長さにあ
らかじめカットされたチョップドストランドや、あらか
じめ規定の繊維長分布に粉砕または切断されたミルドフ
ァイバー、カットファイバーなどを用いることができ
る。また必要により、収束剤やカップリング剤で表面処
理されたガラス繊維を用いることができる。
【0014】本発明のポリアミド樹脂組成物の特徴は、
その中に含まれるガラス繊維が、平均アスペクト比が1
0〜20の範囲にあり、かつ平均繊維径が15〜30μ
mの範囲にあることであり、より好ましくは、平均アス
ペクト比が12〜19、かつ平均繊維径が20〜25μ
mの範囲である。平均アスペクトクト比が10未満であ
ると、ガラス繊維の配合量に応じて期待される機械的特
性が充分発現できない。また平均アスペクト比が20を
越えると成形品表面にうねりが著しく発生する。平均繊
維径が15未満の場合は、平均アスペクト比を10〜2
0に制御しても、耐衝撃性、耐候性が満足できるレベル
にない。平均繊維径が30μmを越える場合は、ガラス
繊維の配合量に応じて期待される機械的特性が充分に発
現しない。また、平均繊維径が30μmを越えるガラス
繊維は生産性や、ハンドリング性等の問題もあり好まし
くない。
【0015】本発明において、平均繊維径および平均ア
スペクト比とは、ポリアミド樹脂組成物のガラス繊維長
及び径を顕微鏡下で実測して求めたもので、数平均繊維
径をもって平均ガラス繊維径とした。また、重量平均繊
維長を数平均繊維径で除した値を平均アスペクト比とし
た。本発明において、ポリアミド樹脂とガラス繊維の配
合割合は、ポリアミド樹脂30〜70重量%とガラス繊
維70〜30重量%である。ポリアミド樹脂が30重量
%より少ないと、ガラス繊維が成形品表面に露出し外観
を著しく損ねる。また、ポリアミド樹脂が70重量%よ
り多いと、機械的特性が満足なレベルに達しない。ま
た、このようにガラス繊維の配合量が少ない領域におい
ては、特にガラス繊維のアスペクト比を規定しなくと
も、うねりが少ない、比較的良外観の成形品が得られ
る。
【0016】本発明において、ポリアミド樹脂組成物の
製造方法としては、特に制限はないが、通常用いられる
単軸または2軸押出機において、ポリアミド樹脂とガラ
ス繊維を溶融混練する方法が一般的である。ガラス繊維
の平均アスペクト比を本発明の範囲に制御する方法とし
ては、例えば、適切なアスペクト比のガラス繊維を用
い、溶融混練の温度、吐出量、スクリューデザインおよ
び回転数、原料供給位置を適切に選択する方法が挙げら
れる。
【0017】このようにして得られたポリアミド樹脂組
成物は、通常ペレット状にて得られ、このペレットを用
いて各種成形、例えば、圧縮成形、射出成形、押出成形
等により成形品とすることができる。本発明のポリアミ
ド樹脂組成物を用いることによる効果は、特に、射出成
形品(通常の射出成形の他に、本発明の目的を損なわな
い範囲で、ガスアシスト成形・2色成形などの特殊な射
出成形によっても得られる成形品を含む)においてより
顕著である。
【0018】その場合の射出成形条件としては、例え
ば、成形温度が250〜310℃の範囲、金型温度が4
0〜120℃の範囲にて成形する方法が例示できる。本
発明のポリアミド樹脂組成物には、本発明の目的を損な
わない範囲で、1種またはそれ以上の通常の添加剤、例
えば、酸化、熱、および紫外線劣化に対する安定剤及び
禁止剤、潤滑剤および離型剤、染料及び顔料を含む着色
剤、核形成剤、発泡剤、可塑剤、無機充填材、難燃剤、
帯電防止剤などを適宜添加することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明を実施例・比較例に
より具体的に説明する。なお、評価方法、使用材料、ペ
レット作成法等は次の通りである。 a〕評価方法 (1)平均ガラス繊維径及び平均アスペクト比:ポリア
ミド樹脂組成物のペレットを、蟻酸中で、ポリアミドを
溶解し、ガラス繊維を沈殿させる。得られた沈殿物を光
学顕微鏡下で観察し、無作為に選んだ300〜1000
本のガラス繊維の長さ及び直径を旭化成工業(株)製画
像解析装置IP−1000を用いて測定し、重量平均繊
維長及び数平均繊維径を求めた。得られた結果から、数
平均繊維径を平均繊維径とし、重量平均繊維長から数平
均繊維径を除した値を平均アスペクト比とした。
【0020】(2)結晶化温度:パーキンエルマー社製
DSC7を用い、融点+20℃の温度で5分保持した
後、20℃/minの降温速度で測定した結晶化ピーク
のピークトップ温度を結晶化温度とした。 (3)引張特性:東芝機械(株)社製IS50EP射出
成形機を用い、シリンダー温度290℃で、充填時間が
約1秒になるよう射出圧力、速度を適宜調整して試験片
を得た。尚、金型温度は、80〜120℃の範囲で、組
成物のガラス転位温度に応じて適宜設定した。得られた
試験片を用い、ASTM D638に準じて行った。
【0021】(4)曲げ特性:前記(3)の引張特性に
用いた試験片と同様の方法で試験片を得、ASTMD7
90に準じて行った。吸水時の曲げ特性評価において
は、試験片を23℃、相対湿度50%の雰囲気下で、成
形品の水分率が平衡に達するまで調湿したのち測定し
た。 (5)Izod衝撃性:前記(3)の引張特性に用いた
試験片と同様の方法で試験片を得、ASTMD256に
準じて行った。 (6)表面光沢性:東芝機械(株)社製IS150E射
出成形機を用い、シリンダー温度290℃で、充填時間
が約1.5秒になるよう射出圧力、速度を適宜調整して
100×90×3mmの平板状試験片を得た。なお、金
型温度は、80〜120℃の範囲で組成物のガラス転位
温度に応じて適宜設定した。また、より感度の良い評価
を実施するため、大日本インキ(株)社製;カーボンブ
ラック系ナイロンマスターバッチF−36600B−2
0Sを2.5部、射出成形前にブレンドして黒に着色し
た。得られた試験片の中央部を、堀場(株)製ハンディ
ー光沢計IG320を用いてJIS−K7150に準じ
てGs60°を測定した。
【0022】(7)表面平滑性:前記(6)に記載の平
板状試験片を用い、目視による評価で、表面のうねりの
発生状況を確認し、うねりが全面に渡り認められないも
のを◎、うねりが極僅かまたは極一部に認められるもの
を○、うねりが全面に渡り顕著に認められるものを×と
した。 (8)耐候性:前記(6)に記載の平板状試験片を、A
TLAS社製キセノンウエザオメター、Xnotest
1200LMを用いて83℃、300時間、降雨サイク
ル10分/60分の条件で促進暴露した。暴露前後の表
面光沢性を、前記(6)に記載の方法で測定し保持率を
求めた。また、日本電色社製色差計ND−300Aを用
い、暴露前後の色差(△E)を求めた。色差(△E)が
小さい方が耐候性が良いと判断できる。
【0023】(9)表面粗度:前記(6)に記載の平板
状試験片を、(株)小坂研究所製表面粗さ測定器SE3
0Kおよび表面粗さ解析装置AY−31を用いて、表面
粗さRa(中心線平均粗さ)及びRmax(最大高さ)
をJIS B 0601に準じて求めた。Ra、Rma
xともに数値の大きい方が表面粗度が大きい。 (10)ガラス繊維の配向状態:成形加工学会96年要
旨集の169頁に記載の方法に準じて、下記の方法で測
定した。前記(6)に記載の平板状試験片を、日立建機
(株)製超音波顕微鏡HASMを用い、周波数400H
zで250倍観察した。試験片表面の任意の部分10カ
所における250倍顕微鏡像から、それぞれ100本の
ガラス繊維を無作為に選び、試験片表面に対するガラス
繊維の配向角度(表面からの傾き)を干渉縞像の間隔か
ら求め、試験片表面と平行に配向するガラス繊維の頻度
(100本のガラス繊維のうち、試験片表面との傾きが
5°未満のガラス繊維の本数)を求めた。さらに10カ
所の部位の中で試験片表面との傾きが5°未満ガラス繊
維の頻度が最も大きい部位と最も小さい部位での頻度差
を求めた。
【0024】表面の凹凸の大きいものほど、試験片表面
との傾きが5°未満のガラス繊維の頻度の部位による差
が大きい。 b〕使用したポリアミド樹脂およびガラス繊維 (1)ポリアミド樹脂 ナイロン66:旭化成工業(株)社製;レオナ130
0。 ナイロン6:宇部興産(株)社製;SF1013A。 ナイロンMXD6:三菱エンジニアリングプラスチッ
ク(株)社製;レニー6002。 ナイロン66/6I共重合体:下記の製造例に従って
作成した。 ナイロン46:帝人(株)社製;ナイロン46C20
00。 (2)ガラス繊維 旭ファイバーグラス(株)社製;CS03JA416
(平均繊維径10μm)。 旭ファイバーグラス(株)社製;CS03MA416
(平均繊維径13μm)。 旭ファイバーグラス(株)社製;試作材(平均繊維径
18μm)。 旭ファイバーグラス(株)社製;CS03TA416
(平均繊維径23μm)。 旭ファイバーグラス(株)社製;試作材(平均繊維径
28μm)。 旭ファイバーグラス(株)社製;試作材(平均繊維径
36μm)。 c〕ポリアミド樹脂組成物のペレットの作成法
【0025】前記の各種ポリアミド樹脂とガラス繊維を
適宜組み合わせ、東芝機械(株)社製2軸押出機TEM
35を用いて溶融混練し、ペレットを得た。この際、得
られたペレット中のガラス繊維のアスペクト比を調整す
るために、ガラス繊維のフィード位置・吐出量(30〜
90kg/hrの範囲)・温度(250〜300℃の範
囲)・スクリュー回転数(250〜450rpmの範
囲)を適宜選択した。
【0026】
【製造例】
(ナイロン66/6I共重合体の製造)アジピン酸とヘ
キサメチレンジアミンの等モル塩2.0kgと、イソフ
タル酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩0.5k
g、及び純水2.5kgを5リットルオートクレーブに
仕込み、良く攪拌しながら、充分に窒素置換した。攪拌
を継続しながら温度を室温から220℃まで約1時間で
昇温した。この後、オートクレーブの内圧を18kg/
cm2 −Gになるよう水を反応系外に除去しながら約2
時間かけて温度を260℃に昇温した。その後加熱をや
め、オートクレーブを密閉し、約8時間かけて室温まで
冷却し、約2kgのポリマーを得た。得られたポリマー
を粉砕し、10リットルのエバポレータを用い、窒素気
流下200℃で10時間固相重合して分子量をさらに上
げた。固相重合によって硫酸相対粘度(ηr:ポリマー
1g/95.5%硫酸10ml、25℃測定)は、1.
38から2.30になった。
【0027】
【実施例1〜13】表1〜3に示す組成物からなるペレ
ット及び試験片を作成し、評価を行った。結果を表1〜
3に示す。いずれの組成物の場合も、試験片の表面にう
ねりがほとんど認められず、また機械的特性に優れ、外
観、機械的特性、耐候性のバランスが良い。特に、実施
例1及び9〜12を比較すると結晶化温度が210℃以
下のポリアミド樹脂を用いた場合が、表面光沢性に優れ
る。さらに、実施例1に示す様にナイロン66/6I用
いた場合が、吸水時剛性を含む機械的特性、外観(表面
光沢性、平滑性、粗さ)、耐候性のバランスに優れてい
る。さらに、実施例1〜9に示す通りガラスの繊維径と
しては、20〜25が特に機械的特性、表面平滑性、耐
候性のバランスに優れる。
【0028】
【比較例1〜5】表4に示す組成物からなるペレット及
び試験片を作成し、評価を行った。結果を表4に示す。
いずれの組成物の場合も、試験片の表面にうねりが発生
するか、うねりがないものはその機械的特性、特に衝撃
性及び/又は耐候性に劣り、外観(表面光沢性、平滑
性、粗さ)、機械的特性、耐候性のバランスが悪い。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【発明の効果】本発明のポリアミド樹脂組成物は、従来
のものと比べ、機械的特性(特に耐衝撃性)、成形品の
外観特性(表面光沢性、平滑性、粗さ)、耐候性が飛躍
的に向上したものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド樹脂30〜70重量%とガラ
    ス繊維70〜30重量%を含有し、該ガラス繊維の平均
    アスペクト比が10〜20であり、かつ平均繊維径が1
    5〜30μmであることを特徴とするポリアミド樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 ポリアミド樹脂の結晶化温度が210℃
    以下である請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 ポリアミド樹脂が、(a)アジピン酸及
    びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレン
    アジパミド成分70〜95重量%と、(b)イソフタル
    酸及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチ
    レンイソフタラミド成分30〜5重量%からなる共重合
    体である請求項1または2記載のポリアミド樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載のポリアミド
    樹脂組成物を射出成形してなるポリアミド樹脂成形品。
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