JP2000273299A - 黒着色ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

黒着色ポリアミド樹脂組成物

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JP2000273299A
JP2000273299A JP11079372A JP7937299A JP2000273299A JP 2000273299 A JP2000273299 A JP 2000273299A JP 11079372 A JP11079372 A JP 11079372A JP 7937299 A JP7937299 A JP 7937299A JP 2000273299 A JP2000273299 A JP 2000273299A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品外観に優れ、屋外、特に降雨に曝され
る使用条件下でも、黒色の退色が少なく、ガラス繊維の
浮きがない成形品を得ることができるポリアミド樹脂組
成物を提供すること。 【解決手段】 (A)〜(E)からなるポリアミド樹脂
組成物であって、ヘキサメチレンアジパミド単位70〜
95重量%、及びヘキサメチレンイソフタラミド単位5
〜30重量%から構成される半芳香族ポリアミド50〜
100重量%と(a2)脂肪族ポリアミド0〜50重量%か
らなり、全ポリアミド中の芳香環含有ポリマー単位濃度
が3〜90モル%であるポリアミド(A)を30〜70
重量部、ガラス繊維(B)とワラストナイト(C)とを
合わせて30〜70重量部であり、且つ(B)に対する
(C)の比が0.2〜3の範囲にあり、カーボンブラッ
ク(D)を(A)、(B)、及び(C)の総量100重
量部に対して0.05〜10重量部、及び(E)を銅化
合物中の銅を基準として(A)に対して10〜5000
ppm含む黒着色ポリアミド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋外、特に降雨に
曝される使用条件下でも、黒色の退色が少なく、ガラス
繊維の浮きがない成形品を得ることができる黒着色ポリ
アミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は、機械的および熱的性
質並びに耐油性に優れているため、自動車や電気・電子
製品等の部品に広く用いられている。また、ポリアミド
にガラス繊維を配合した強化ポリアミド樹脂は、ポリア
ミド樹脂単独に比べ、機械的特性、耐熱性、耐薬品性等
が大きく向上することにより、従来金属製であった部品
を、軽量化および工程の合理化等の観点から強化ポリア
ミド樹脂製とすることも可能となり、近年積極的にその
採用が進められている。
【0003】特に、ガラス繊維単独、又はガラス繊維と
他の無機充填材とを併用し、高濃度に配合した強化ポリ
アミド材料は、得られる成形品が高い剛性を有するばか
りでなく、その組合せにより、成形品の表面平滑性を高
めたり、振動特性に優れた材料を得ることができるため
に、幅広い用途に利用されている。また、強化ポリアミ
ド樹脂の耐候性を高めるためにカーボンブラック等を更
に配合した例が報告されている。 例えば、ガラス繊維
のみを利用した例としての特開平4−370148号公
報では、ポリアミド、ガラス繊維、カーボンブラック、
及びニグロシンからなる良外観・高耐候性を有する成形
品を得ることができる組成物が開示されている。 しか
しながら、同号公報においては、耐候性に関し、強度の
保持率についてのみ開示されているに過ぎず、黒耐色性
やガラス繊維の浮きだし等について全く開示されていな
い。 本発明者らの追試によると、耐候暴露後の試験片
表面には無数のガラス繊維の浮き出しが認められ、黒耐
色性やガラス繊維の浮き出し性の点において、同号公報
による提案は全く不充分なものであった。
【0004】また、ガラス繊維と他の無機充填剤とを併
用した例としての特開平6−32981号公報では、キ
シリレンジアミンとα、ωー直鎖脂肪族ニ塩基酸とから
得られるポリアミド樹脂とポリアミド11、ポリアミド
12もしくはポリアミド612から選ばれる少なくとも
1つとからなる混合ポリアミドにガラス繊維及び/又は
雲母、カーボンブラック、銅化合物及びハロゲン化アル
カリを配合した組成物により、耐候性、機械的物性に優
れた成形品が得られることを開示している。しかしなが
ら、この場合においても、高温金型でないと優れた外観
を有する成形品が得られず、さらに暴露後の黒退色現象
がまだまだ大きく、その使用用途が大きく制限されると
いう問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、成形
品外観に優れ、屋外、特に降雨に曝される使用条件下で
も、黒色の退色が少なく、ガラス繊維の浮きがない成形
品を得ることができるポリアミド樹脂組成物を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、ガラス繊維と特定の
無機充填剤であるワラストナイトとを併用し、ポリアミ
ド樹脂、特に芳香環含有ポリマー単位を特定量有するポ
リアミド樹脂に、カーボンブラックと銅化合物とを特定
量配合させた組成物が、前記本発明の課題を達成し得る
ことを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】すなわち、本発明の第一の発明は、(A)
〜(E)からなるポリアミド樹脂組成物であって、(a1)
半芳香族ポリアミド50〜100重量%と(a2)脂肪族ポ
リアミド0〜50重量%とからなり、全ポリアミド中の
芳香環含有ポリマー単位濃度が3〜90モル%であるポ
リアミド(A)を30〜70重量部、ガラス繊維(B)
とワラストナイト(C)とを合わせて30〜70重量
部、且つ(B)に対する(C)の比が0.2〜3であ
り、カーボンブラック(D)を(A)、(B)、及び
(C)の総量100重量部に対して0.05〜10重量
部、及び(E)を銅化合物中の銅を基準として(A)に
対して10〜5000ppm含むことを特徴とする黒着
色ポリアミド樹脂組成物、である。
【0008】第二の発明は、(A)〜(E)からなるポ
リアミド樹脂組成物であって、(a1)半芳香族ポリアミド
50〜100重量%と(a2)脂肪族ポリアミド0〜50重
量%とからなり、全ポリアミド中の芳香環含有ポリマー
単位濃度が3〜90モル%であるポリアミド(A)を3
0〜70重量部、平均繊維径が15〜30μmであるガ
ラス繊維(B)とワラストナイト(C)とを合わせて3
0〜70重量部、且つ(B)に対する(C)の比が0.
2〜3で、カーボンブラック(D)を(A)、(B)、
及び(C)の総量100重量部に対して0.05〜10
重量部、及び(E)を銅化合物中の銅を基準として
(A)に対して10〜5000ppm含むことを特徴と
する黒着色ポリアミド樹脂組成物、である。
【0009】第三の発明は、(A)〜(E)からなるポ
リアミド樹脂組成物であって、アジピン酸及びヘキサメ
チレンジアミンから得られるヘキサメチレンアジパミド
単位70〜95重量%、及びイソフタル酸及びヘキサメ
チレンジアミンから得られるヘキサメチレンイソフタラ
ミド単位5〜30重量%から構成される半芳香族ポリア
ミド50〜100重量%と(a2)脂肪族ポリアミド0〜5
0重量%からなり、全ポリアミド中の芳香環含有ポリマ
ー単位濃度が3〜90モル%であるポリアミド(A)を
30〜70重量部、ガラス繊維(B)とワラストナイト
(C)とを合わせて30〜70重量部、且つ(B)に対
する(C)の比が0.2〜3であり、カーボンブラック
(D)を(A)、(B)、及び(C)の総量100重量
部に対して0.05〜10重量部、及び(E)を銅化合
物中の銅を基準として(A)に対して10〜5000p
pm含むことを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成
物、である。
【0010】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられるポリアミド(A)は、(a1)半芳香族ポリアミ
ド50〜100重量%と(a2)脂肪族ポリアミド0〜50
重量%とからなり、全ポリアミド中の芳香環含有ポリマ
ー単位濃度が3〜90モル%であるポリアミドである。
本発明の(a1)半芳香族ポリアミドについてさらに詳しく
以下に説明する。
【0011】半芳香族ポリアミドとしては、結晶性半芳
香族ポリアミド又は結晶性半芳香族ポリアミドと非晶性
半芳香族ポリアミドとの混合物のいずれも本発明に用い
ることができる。 より好ましい芳香環含有ポリマー単
位濃度は、5〜90モル%であり、(a2)脂肪族ポリアミ
ドと併用する際には90モル%を超えるものも使用でき
る。 本発明における芳香環含有ポリマー単位とは、酸
アミド(−CONH−)を1つ含む繰り返し単位を意味
し、具体的には、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミ
ンから得られるヘキサメチレンイソフタラミド単位、テ
レフタル酸とヘキサメチレンジアミンから得られるヘキ
サメチレンテレフタラミド単位、アジピン酸とメタキシ
リレンジアミンとから得られるメタキシリレンアジパミ
ド単位等を示すことができる。
【0012】芳香環含有ポリマー単位が5モル%より少
ない場合には、得られる成形品の機械的物性が低下し、
降雨が伴うような屋外に暴露された場合に黒色の退色が
大きく好ましくない。本発明では、結晶化温度が210
℃以下である結晶性半芳香族ポリアミドを、ガラス繊維
及び無機充填材の配合量が多い場合においても、外観の
良好な成形品を得ることができ、熱時剛性の点でも優れ
ているため、好ましく使用できる。
【0013】芳香環含有ポリマー単位濃度の測定方法と
しては、例えばNMRを用いて、重硫酸や重水素化トリ
フロロ酢酸等を溶媒として、試料であるポリアミドを溶
解し測定する方法を用いてよい。 本発明においては試
料濃度2重量%、溶媒として重水素化トリフロロ酢酸を
用い、Brucker社製AC−300Pを用いて1H−NMR
を測定した。化学シフト値を決定するに際しては、テト
ラメチルシランを基準物質として用い決定した。
【0014】本発明におけるポリアミドの結晶化温度
は、日本工業規格K7121に準じ、DSCを用いて、
融点+20℃の温度で5分間保持した後、20℃/分の
降温速度で測定した結晶化ピークトップ温度をいう。具
体的な結晶性半芳香族ポリアミドの例としては、例えば
テレフタル酸とヘキサメチレンジアミンとから得られる
ヘキサメチレンテレフタラミド単位(以下6T成分と記
す)、イソフタル酸およびヘキサメチレンジアミンから
得られるヘキサメチレンイソフタラミド単位(以下6I
成分と記す)、アジピン酸とメタキシリレンジアミンと
から得られるメタキシリレンアジパミド単位(以下MX
D6成分と記す)、から選ばれた少なくとも1つを含む
半芳香族ポリアミド、および前記6T成分、6I成分、
およびMXD6成分から選ばれた少なくとも1つと、ア
ジピン酸およびヘキサメチレンジアミンから得られるヘ
キサメチレンアジパミド単位(以下66成分と記す)と
の共重合体、等であり、各単位の単独重合体および/ま
たは共重合体とのブレンドでもよい。
【0015】また、非晶性半芳香族ポリアミドの例とし
ては、テレフタル酸とトリメチルヘキサメチレンジアミ
ンとから得られるポリアミド、ビス(4−アミノ−メチ
ルヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、テレフ
タル酸、イソフタル酸、カプロラクタムから得られるポ
リアミド、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシ
ル)メタン、ビス(4−アミノ−メチル−5−エチルシ
クロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジアミン、テレ
フタル酸、イソフタル酸、カプロラクタムから得られる
非晶性ポリアミド、等が挙げられる。
【0016】本発明において特に好ましい結晶性半芳香
族ポリアミド(a1)は、66成分が70〜95重量%、お
よび6I成分が5〜30重量%であるポリアミド66/
6I共重合体であり、さらに特に好ましいのは、66成
分が72〜93重量%、6I成分が7〜28重量%であ
る共重合体である。6I成分が5重量%より少ないと、
優れた成形外観を有し、耐候性に優れた成形品が得られ
ず、6I成分が30重量%より多いと、金型内で十分な
冷却時間を取らなければ、優れた表面外観を有する成形
品が得られなかったり、あるいは成形品が金型から離型
し難くなり、生産性が悪くなる、という懸念がある。
【0017】次に脂肪族ポリアミド(a2)について説明す
る。これらの例としてはポリアミド6、ポリアミド6
6、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド
11、ポリアミド12、ポリアミド66/6共重合体、
またはこれらのブレンド物等が挙げられる。本発明にお
いて好ましく用いられるのは、ポリアミド6、ポリアミ
ド610、ポリアミド612、ポリアミド12、ポリア
ミド66/6共重合体、またはこれらのブレンド物等、
結晶化温度が210℃以下である脂肪族ポリアミドであ
り、これらのポリアミドを用いることにより、ガラス繊
維及び無機充填材の配合量が多い場合においても、外観
の良好な成形品を得ることができる。
【0018】本発明におけるポリアミド(A)中には、
全ポリアミド中の芳香環含有ポリマー単位濃度が3〜9
0モル%の範囲であれば、前記脂肪族ポリアミド(a2)を
0〜50重量%含有させることができる。 50重量%
を超える場合には、得られる成形品の機械的物性が低下
するばかりでなく、屋外暴露した場合の退色が大きくな
る懸念があるため好ましくない。
【0019】本発明におけるポリアミドの製造は、例え
ばアジピン酸、イソフタル酸とヘキサメチレンジアミン
の塩から溶融重合法、固相重合法、塊状重合法、溶液重
合法、またはこれらを組み合わせた方法等によって、重
縮合を行う方法を利用してよい。 また、例えば、アジ
ピン酸クロライド、イソフタル酸クロライドとヘキサメ
チレンジアミンから溶液重合、界面重合等の方法によっ
てもよい。これらの中で、溶融重合もしくは溶融重合と
固相重合の組み合わせによる方法が、本発明においては
経済上の観点からもより好ましく用いられる。
【0020】本発明に用いるポリアミドの分子量は、硫
酸溶液粘度ηr(ポリマー1gに対して95.5%硫酸
100mlを使用し、25℃で測定する。)で1.5〜
3.5であることが好ましく、より好ましくは1.8〜
3.0、更に好ましくは、2.0〜2.8である。ηr
が1.5より低いと樹脂組成物が脆くなり、更に、成形
時にシリンダーのノズル先端からのドローリングが激し
くなり成形できなくなる恐れがある。 またηrが3.
5より高いと樹脂の溶融粘度が高くなり過ぎて成形時に
金型のデザインによっては、部分的に無機充填剤の浮き
上がりが見られるようになり、表面光沢性が低下し易く
なる。
【0021】本発明におけるガラス繊維(B)は、熱可
塑性樹脂に通常使用されているものを用いてよい。繊維
径や長さは特に制限されるものではなく、例えば平均繊
維径が5〜30μmのチョップドストランド、ロービン
グ、ミルドファイバーのいずれでも良い。チョップドス
トランドを用いる場合には、その長さが0.1から6m
mの範囲から適宜選択すればよい。
【0022】本発明において、その平均繊維径が15〜
30μmであるガラス繊維が、特に好ましく用いられ
る。平均繊維径がこの範囲にあるガラス繊維による組成
物では、屋外に暴露された際、最も優れた耐退色効果を
発現する成形品を得ることができるので、特に好ましく
利用できる。平均繊維径が15μm未満の場合には耐退
色効果が小さく、平均繊維径が30μmを越える場合
は、ガラス繊維の配合量に応じて期待される機械的特性
を充分に発現させることが困難となる。また、平均繊維
径が30μmを越えるガラス繊維は組成物の生産性や、
生産時のハンドリング性等の面においても問題があり好
ましくない。
【0023】本発明でのガラス繊維は、その表面に通常
公知のシラン系カップリング剤を付着させたものを好ま
しく用いることができる。例えばγ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシランなどを利用でき
る。
【0024】本発明におけるワラストナイト(C)は化
学名がメタケイ酸カルシウムであり、白色針状結晶の鉱
物である。通常、SiO2を40〜60重量%、CaO
を40〜55重量%含有し、その他にFe23、Al2
3、MgO、Na2O、K2O等の成分を含有するもの
である。 本発明に好ましく用いられるワラストナイト
は、平均粒径が1〜60μm、より好ましくは3〜40
μmであり、平均繊維長は10〜200μm、より好ま
しくは30〜120μmである。
【0025】本発明で、ガラス繊維(B)とワラストナ
イト(C)とを合わせて30〜70重量部、且つ(B)
に対する(C)の比を0.2〜3にすることが重要であ
る。ガラス繊維(B)とワラストナイト(C)との合計
が30重量部より少ない組成物の場合には、強度剛性が
不足し、金属代替可能な材料として使用することが困難
となる。又、70重量部より多いと、成形に際して樹脂
の流動性が悪くなる。また表面光沢性の良い成形品を得
ることが困難となったり、屋外に暴露された場合にガラ
ス繊維の浮きが著しくなり好ましくない。ガラス繊維
(B)に対するワラストナイト(C)の比が0.2より
少ない場合には、屋外に暴露された場合のガラス繊維の
浮きを抑制する効果が小さくなり好ましくない。3より
多いと金属代替可能な材料としての強度及び剛性が不足
する恐れがある。
【0026】本発明の組成物を構成する(D)成分であ
るカーボンブラックは、ファーネス法又はチャネル法の
いずれによるものも使用でき、特に限定されるものでは
ないが、本発明では、平均粒径が10μm〜40μm、比
表面積が50〜300m2/g(BET吸着法)、吸油量(ジブ
チルフタレートを用いた測定値)が50cc/100g
〜150cc/100gであるものを好ましく使用でき
る。本発明におけるカーボンブラックの添加量は、ポリ
アミド(A)、ガラス繊維(B)、ワラストナイト
(C)の総量100重量部に対して、0.05〜10重
量部であり、より好ましくは0.1〜5重量部である。
添加量が上記0.05重量部未満であると耐候性の改良
効果が充分発揮されず、また添加量が上記10重量部を
超えると、成形品の機械的強度、剛性等を損ねる恐れが
あり好ましくない。
【0027】本発明の組成物を構成する(E)成分であ
る銅化合物としては、例えば、塩化銅、臭化銅、フッ化
銅、ヨウ化銅、チオシアン酸銅、硝酸銅、酢酸銅、ナフ
テン酸銅、カプリン酸銅、ラウリン酸銅、ステアリン酸
銅、アセチルアセトン銅、酸化銅(I)、及び酸化銅
(II)等が挙げられ、本発明で特に好ましいのは、ヨ
ウ化銅等のハロゲン化銅、及び酢酸銅である。 上記銅
化合物の添加量はポリアミド樹脂に対して、銅化合物中
の銅を基準として10〜5000ppmであり、特に好
ましくは50〜2000ppmである。 添加量が10
ppm未満の場合には、耐候性改良の効果を充分に発揮
させることが困難となり、また添加量が5000ppm
を超える場合には、耐候性改良効果が飽和してしまい、
添加量増加効果が得られず、逆に、例えば重合反応器、
押出機、成形機等の金属に対する腐食、成形品内にイン
サートされた金属の腐食等が起こり易くなる。
【0028】また、本発明における銅化合物(E)は、
ヨウ素化合物と併用して用いることがより好ましい。ヨ
ウ素化合物としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化
マグネシウム、ヨウ化アンモニウムなどを例示でき、ヨ
ウ素単体でも良い。より好ましくはヨウ化カリウムであ
る。ヨウ素化合物の好ましい配合量は、ポリアミド樹脂
に対してヨウ素元素と銅元素のグラム原子比率([ヨウ
素]/[銅])が5〜30、より好ましくは10〜25
である。5より小さくなると十分な耐候性改善効果がえ
られず、30より大きくなると、例えば重合反応器、押
出機、成形機等の金属に対する腐食、成形品内にインサ
ートされた金属の腐食等が起こり易くなる。
【0029】本発明の黒着色ポリアミド樹脂組成物は、
上記の(A)〜(E)成分及び必要に応じて用いられる
各種の添加剤を混合し、混練して製造すればよい。その
際、配合、混合、及び混練方法やそれらの順序には特に
制限はなく、通常用いられる混合機、例えばヘンシェル
ミキサー、タンブラー、リボンブレンダー等で混合すれ
ばよい。混練機としては、通常、単軸又は2軸の押出機
が用いられる。 本発明による成形品は、押出機によ
り、通常まず上記本発明の樹脂組成物からなるペレット
を製造し、このペレットを圧縮成形、射出成形、押出成
形等により任意の形状に成形して所望の樹脂製品とする
ことによって得られる。
【0030】本発明は射出成形条件を特に限定するもの
ではないが、成形温度が250℃〜310℃、金型温度
が40℃〜120℃で成形することが好ましい。また、
本発明の組成物は、それを得るための混合順序に特に制
限はなく、(A)、(B)、(C)、(D)、及び
(E)を一括して混練する方法、(A)と(B)と
(E)とを溶融混練後、(C)及び(D)を混練する方
法等が挙げられ、また、全部を溶融混練せずに、いわゆ
るペレットブレンドとしては、(A)の一部と(B)
及び(E)とを混練したものと、(A)の残りと(C)
及び(D)とを混練したものを、ペレットブレンドして
加工に供する方法等を例示できる。また、予め、ポリア
ミド(a2)にカーボンブラックを高濃度で含むマスターペ
レットを製造しておき、これと(A)、(B)、(C)
及び(E)からなる組成物とを再混練又はペレットブレ
ンドして用いても差し支えない。本発明のポリアミド樹
脂組成物には、必要に応じ本発明の目的を損なわない範
囲に於いて通常のポリアミド樹脂に添加される酸化防止
剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光劣化防止剤、可塑剤、
滑剤、離型剤、核剤、難燃剤、着色用染料等を添加する
こともできるし、他の熱可塑性樹脂をブレンドしても良
い。
【0031】本発明による組成物は、例えば、アウター
ドアハンドル、ホイールキャップ、ルーフレール、ドア
ミラーベース、ルームミラーアーム、サンルーフデフレ
クター、ラジエターファン、ベアリングリテーナー等の
自動車部品用成形品、及び机及び椅子の脚、座受け、肘
掛け等の各種オフィス部品、更には、車椅子部品、ドア
ハンドル、手摺り、浴室等の握り棒、窓用ノブ、グレー
ティング材等の工業用成形品及び雑貨用成形品に特に好
ましく利用できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何等
限定されるものではない。尚、評価方法は下記の通りで
ある。[ポリアミド中の芳香環含有ポリマー単位濃度の
決定]芳香環含有ポリマー単位濃度は、試料濃度を2重
量%とし、溶媒として重水素化トリフロロ酢酸を用い、
Brucker社製AC−300Pを用いて1H−NMRを測定
した。測定の諸条件を以下に記す。
【0033】 測定温度 30℃ パルス幅 4.4μsec パルス繰返し時間 3.0 sec 積算回数 128回 化学シフト値を決定するに際しては、テトラメチルシラ
ンを基準物質として用い決定した。
【0034】[表面光沢性]評価用成形板として、東芝機
械(株)社製IS150E射出成形機を用いて、シリン
ダー温度290℃、金型温度120℃で、充填時間が約
1.5秒になるように射出圧力、及び射出速度を適宜調
整し、100×90×3mmの射出成形板を得た。この
平板について、光沢計(HORIBA製IG320)を
用いてJIS−K7150に準じて60度グロスを測定
した。
【0035】[色差(ΔE)]前記射出成形板について、
日本電色社製色差計ND−300Aを用いて色差(Δ
E)を測定した。 [機械的物性]東芝機械(株)製IS−50EP射出成形
機を用いて、スクリュー回転数200rpm、樹脂温度
290℃の成形条件にて、厚さ3mmのASTMタイプ
1を成形し、この成形片を物性測定用試料とし、それぞ
れASTM D638及びD790に従って引張破断強
さ、及び曲げ弾性率を測定した。
【0036】[耐候性]東芝機械(株)社製IS150E
射出成形機を用いて、表面光沢性の評価に用いたのと同
様の金型を利用して射出成形板を得た。 この射出成形
板をキセノンアーク式促進耐候試験機(アトラス社製XE
NOTEST 1200CPS)を用いてブラックパネル温度83℃、
1時間に12分の水スプレー条件にて300時間暴露し
た。耐候試験後の評価方法としては、暴露前後の成形板
色調を測定し、日本電色社製色差計ND−300Aを用
いて色差を求めた。色差(ΔE)が小さい程耐候性が良
好であると判断できる。 また、ガラス繊維の浮きに関
しては50倍ルーペで目視にて評価し、ガラス繊維が確
認できないものを○、ガラス繊維が視野の20%未満の
範囲で確認できるものを△、及びガラス繊維が視野の2
0%以上で確認できるものを×とする。
【0037】[そり]東芝機械(株)社製IS150E射
出成形機を用いて、シリンダー温度290℃、金型温度
120℃で、充填時間が約1.5秒になるように射出圧
力、及び速度を適宜調整し、100×90×3mmの射
出成形板を得た。この平板を用い、基準点に対するそり
量を測定した。単位はmmである。
【0038】本発明の実施例に用いた原料を以下に示
す。 (A)ポリアミド a1:後記する重合例1で得られたポリアミド66/6
I共重合体 結晶化温度 186℃ a2:後記する重合例2で得られたポリアミド66/6
I/6T共重合体 結晶化温度 195℃ a3:ポリアミドMXD6 三菱エンジニアリング樹脂
(株)製;商品名 レニー6002 結晶化温度
205℃ a4:ポリアミド66 旭化成工業(株)製;商品名
レオナ1300 結晶化温度 225℃ a5:ポリアミド6 宇部興産(株)製;商品名 S
F1013A 結晶化温度 162℃ (B)ガラス繊維 b1:ガラス繊維 旭ファイバーグラス(株)社製 商品名 CS03JA416 平均繊維径 10μm b2:ガラス繊維 旭ファイバーグラス(株)社製 商品名 CS03FT692 平均繊維径 23μm (C)無機充填剤 c1:タルク 龍森社製 商品名 CRS6002 c2:ワラストナイト 林化成(株)社製 商品名 VM−8N c3:焼成カオリン エンゲルハルト社製 商品名 トランスリンク445 c4:マイカ 山口雲母工業所製 商品名 A21 [重合例1]アジピン酸とヘキサメチレンジアミンの等モ
ル塩2.00kgとイソフタル酸とヘキサメチレンジア
ミンの等モル塩0.50kg及びアジピン酸0.10k
g、ヨウ化銅29g、ヨウ化カリウム480g及び純水
2.5kgを5Lのオートクレーブの中に仕込みよく攪
拌した。充分N2 置換した後、攪拌しながら温度を室温
から220℃まで約1時間かけて昇温した。この際、オ
ートクレーブ内の水蒸気による圧力で内圧は18kg/
cm2−Gになるが、18kg/cm2−G以上の圧力
にならないよう水を反応系外に除去しながらさらに加熱
を続けた。さらに2時間後内温が260℃に到達したの
で加熱を止め、オートクレーブの排出バルブを閉止し、
約8時間かけて室温まで冷却した。冷却後オートクレー
ブを開け、約2kgのポリマーを取り出し粉砕した。得
られた粉砕ポリマーを、10Lのエバポレーターに入れ
N2気流下、200℃で10時間固相重合した。固相重
合によって得られたポリアミドには、ヘキサメチレンイ
ソフタラミド単位を18.8モル%含有し、末端カルボ
キシル基濃度が102.1であり、末端アミノ基濃度は
44.1であった。このポリアミドには銅元素を96pp
m含み、また、銅含有成分とヨウ素含有成分とのモル比
は19であった。
【0039】[重合例2]アジピン酸とヘキサメチレンジ
アミンの等モル塩1.75kgとイソフタル酸とヘキサ
メチレンジアミンの等モル塩0.50kgとテレフタル
酸とヘキサメチレンジアミンの等モル塩0.25kgお
よびアジピン酸0.10kg、および純水2.5kgを
5Lのオートクレーブの中に仕込みよく攪拌した。充分
N2 置換した後、攪拌しながら温度を室温から220℃
まで約1時間かけて昇温した。この際、オートクレーブ
内の水蒸気による圧力で内圧は18kg/cm2−Gに
なるが、18kg/cm2−G以上の圧力にならないよ
うに水を反応系外に除去しながらさらに加熱を続けた。
さらに2時間後内温が260℃に到達したので加熱を止
め、オートクレーブの排出バルブを閉止し、約8時間か
けて室温まで冷却した。冷却後オートクレーブを開け、
約2kgのポリマーを取り出し粉砕した。得られた粉砕
ポリマーを、10Lのエバポレーターに入れ窒素気流
下、200℃で10時間固相重合した。固相重合によっ
て得られたポリアミドには芳香環含有ポリマー単位を2
8.1モル%含有していた。
【0040】
【実施例1】ポリアミドとしてa1を50重量部、ワラ
ストナイトc2を15重量部、及びこれに後述のガラス
繊維b1の配合量との合計100重量部に対してカーボ
ンブラック(デグサ社製 PRINTEX V)を0.
5重量部を混合して、東芝機械(株)製TEM35φ2
軸押出機(設定温度280℃、スクリュー回転数300
rpm)にフィードホッパーより供給し、更にサイドフィ
ード口よりガラス繊維としてb1を35重量部を供給
し、紡口より押し出された溶融混練物をストランド状で
冷却し、ペレタイズして黒着色ポリアミド樹脂組成物を
得た。 得られた組成物を前記の方法にて評価した。そ
の組成及び評価結果を表1に示す。
【0041】耐候試験後の成形品は黒色の色差変化も小
さく、ガラス繊維の浮きだしも認められない。
【0042】
【実施例2】使用するガラス繊維をb2に変更した以外
は実施例1と同様に実施し、黒着色ポリアミド樹脂組成
物を得た。得られた組成物の組成及び評価結果を表1に
示した。
【0043】
【実施例3】ポリアミドa2に変更し、ヨウ化銅をポリ
アミド全体に対して銅濃度換算で200ppm、とヨウ
化カリウムを全ヨウ素に対する銅原子のモル比が20に
なるように混合して押出機に供給した以外は、実施例1
と同様に実施し、黒着色ポリアミド樹脂組成物を得た。
その組成及び評価結果を表1に示す。
【0044】
【比較例1】ポリアミドとしてa4を使用した以外は実
施例1と同様にして黒着色ポリアミド樹脂組成物を得
た。得られた組成物の組成及び評価結果を表1に示す。
本願発明の実施例1に比較して、初期外観が劣るばかり
か、耐候性試験後の色差の変化が大きく、ガラス繊維の
浮きだしも認められ、本発明の効果が極めて大きいこと
が判る。
【0045】
【比較例2】ワラストナイトに変えてマイカc4を使用
した以外は、実施例1と同様に実施し、黒着色ポリアミ
ド樹脂組成物を得た。得られた組成物の組成及び評価結
果を表1に示す。 耐候試験後の成形品はガラス繊維の
浮きだしは認められないものの、黒色の脱色があり、色
差変化が大きいことが判る。
【0046】
【比較例3】ワラストナイトに変えてカオリンc3を使
用した以外は、実施例1と同様に実施し、黒着色ポリア
ミド樹脂組成物を得た。得られた組成物の組成及び評価
結果を表1に示す。耐候試験後の成形品はガラス繊維の
浮きだしは認められないものの、黒色の脱色が著しく、
色差変化が著しく大きいことが判る。
【0047】従って、本願発明のように特定の無機充填
剤を選択した樹脂組成物とすることにより、ガラス繊維
の浮きだしもなく、また色差変化が極めて小さく、優れ
た材料となし得ることが判る。
【0048】
【実施例4】ポリアミドa1を45重量部、ポリアミド
予備混練物(大日本インキ(株)社製7518番:ナイ
ロン6を78重量%、カーボンブラックを20重量%、
銅フタロシアニン誘導体を2重量%とを含む)を7重量
部、及びヨウ化銅をポリアミド全体に対して銅濃度換算
で200ppm、とヨウ化カリウムを全ヨウ素に対する
銅原子のモル比が20になるように混合して押出機に供
給した以外は、実施例1と同様に実施し、黒着色ポリア
ミド樹脂組成物を得た。その組成及び評価結果を表2に
示す。
【0049】
【実施例5】ポリアミドとしてa3を50重量部、ワラ
ストナイトc2を25重量部、及びこれにサイドフィー
ド口から供給するガラス繊維b1の配合量との合計10
0重量部に対してカーボンブラック(三菱化学(株)社
製#50)を5重量部、ヨウ化銅をポリアミドに対して
銅濃度換算で150ppm、とヨウ化カリウムを全ヨウ
素に対する銅原子のモル比が20になるように混合し
て、東芝機械(株)製TEM35φ2軸押出機(設定温
度280℃、スクリュー回転数300rpm)にフィード
ホッパーより供給し、更にサイドフィード口よりガラス
繊維としてb125重量部を供給し、紡口より押し出さ
れた溶融混練物をストランド状で冷却し、ペレタイズし
て黒着色ポリアミド樹脂組成物を得た。その組成及びそ
の評価結果を表2に示す。
【0050】
【実施例6〜9】配合組成を表2に示すように変更した
以外は実施例1と同様にし、実施例6〜9の黒着色ポリ
アミド樹脂組成物を得た。それらの組成及び評価結果を
表2に示す。
【0051】
【実施例10】ヨウ化銅の配合量をポリアミドに対して
銅濃度換算で1000ppmに変更し、ヨウ化カリウム
を配合しなかった以外は、実施例5と同様にし、黒色ポ
リアミド樹脂組成物を得た。その組成及び評価結果を表
2に示す。
【0052】
【比較例4】ポリアミドとしてa1を50重量部と、後
述のガラス繊維b1の配合量との合計100重量部に対
してカーボンブラック(デグサ社製 PRINTEX
V)0.5重量部を混合して、東芝機械(株)製TEM
35φ2軸押出機(設定温度280℃、スクリュー回転
数300rpm)にフィードホッパーより供給し、更にサ
イドフィード口よりガラス繊維としてb150重量部を
供給し、紡口より押し出された溶融混練物をストランド
状で冷却し、ペレタイズして黒着色ポリアミド樹脂組成
物を得た。 その組成及び評価結果を表2に示す。
【0053】
【比較例5】ポリアミドとしてa1を50重量部とワラ
ストナイトc2を50重量部、及びカーボンブラック
(デグサ社製 PRINTEX V)1.0重量部を混
合して、東芝機械(株)製TEM35φ2軸押出機(設
定温度280℃、スクリュー回転数300rpm)にフィ
ードホッパーより供給し、紡口より押し出された溶融混
練物をストランド状で冷却し、ペレタイズして黒着色ポ
リアミド樹脂組成物を得た。 その組成及び評価結果を
表3に示す。
【0054】
【比較例6】ポリアミドとしてa2を50重量部、ワラ
ストナイトc2を15重量部、及びこれにサイドフィー
ド口より供給するガラス繊維b1の配合量との合計10
0重量部に対してカーボンブラック(デグサ社製 PR
INTEX V)0.5重量部、ヨウ化銅をポリアミド
に対して銅濃度換算で5ppmとを混合して、東芝機械
(株)製TEM35φ2軸押出機(設定温度280℃、
スクリュー回転数300rpm)にフィードホッパーより
供給し、更にサイドフィード口よりガラス繊維としてb
135重量部を供給し、紡口より押し出された溶融混練
物をストランド状で冷却し、ペレタイズして黒着色ポリ
アミド樹脂組成物を得た。 得られた組成物を前記の方
法にて評価した。その組成及び評価結果を表3に示す。
【0055】このように銅化合物の配合量が本発明の範
囲を外れると耐候性試験後のガラス繊維の浮きだしが認
められ、黒色の退色も著しい。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【発明の効果】本発明の黒着色ポリアミド樹脂組成物
は、成形体とした場合、従来のものに比較して優れた機
械的物性、成形品外観、及び耐候性を有しており、特に
従来金属製品であったアウタードアハンドル、ホイール
キャップ、ルーフレール、ドアミラーベース、ルームミ
ラーアーム、サンルーフデフレクター、ラジエターファ
ン、ベアリングリテーナー等の自動車外装部品等におい
ても、降雨を含む条件でも高い耐退色性及び光沢保持率
を有することから幅広い分野に好適に利用できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 7/14 C08K 7/14 Fターム(参考) 4J002 CL012 CL022 CL031 CL032 CL052 DA038 DD079 DD089 DE099 DF039 DG039 DJ007 DL006 EG049 EG079 FA046 FB106 FB136 FB146 FD017 FD020 FD040 FD060 FD070 FD090 FD098 FD130 FD170 FD200 GL00 GN00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)〜(E)からなるポリアミド
    樹脂組成物であって、(A)を30〜70重量部、
    (B)と(C)とを合わせて30〜70重量部、且つ
    (B)に対する(C)の比が0.2〜3であり、更に
    (D)を(A)、(B)、及び(C)の総量100重量
    部に対して0.05〜10重量部、及び(E)を銅化合
    物中の銅を基準として(A)に対して10〜5000p
    pm含むことを特徴とする黒着色ポリアミド樹脂組成
    物。 (A)(a1)半芳香族ポリアミド50〜100重量%と(a
    2)脂肪族ポリアミド0〜50重量%とからなり、全ポリ
    アミド中の芳香環含有ポリマー単位濃度が3〜90モル
    %であるポリアミド (B)ガラス繊維 (C)ワラストナイト (D)カーボンブラック (E)銅化合物
  2. 【請求項2】 ガラス繊維の平均繊維径が15〜30μ
    mであることを特徴とする請求項1記載の黒着色ポリア
    ミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 半芳香族ポリアミド(a1)が、アジピン酸
    及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレ
    ンアジパミド単位70〜95重量%、及びイソフタル酸
    及びヘキサメチレンジアミンから得られるヘキサメチレ
    ンイソフタラミド単位5〜30重量%から構成される半
    芳香族ポリアミドであることを特徴とする請求項1又は
    2記載の黒着色ポリアミド樹脂組成物。
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