JP2014001336A - ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物及び成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】機械的強度に優れ、高い難燃性を有し、成形性に優れるポリアミド樹脂組成物及び表面外観が良好な成形品を得る。
【解決手段】ポリアミド樹脂組成物ペレットであって、
(A):(a−1)硫酸相対粘度(ηr)が1.80〜2.50であるポリアミド66/6I共重合体50〜90質量%、(a−2)臭素系難燃剤9〜35質量%、及び(a−3)酸化アンチモン1〜15質量%を含有する、ポリアミド樹脂組成物30〜50質量部と、
(B):TEX数が3000〜4000(TEX)、モノフィラメントの平均繊維径が15〜18μmであり、前記ポリアミド樹脂組成物ペレット中の長さが5〜15mmであるガラス繊維50〜70質量部と、
を、含有し、長さが5〜15mmのポリアミド樹脂組成物ペレット100質量部と、
(C):高級脂肪酸金属塩0.01〜0.5質量部と、
(D):着色マスターバッチペレット1〜10質量部と、
を、含む、
ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物及び成形品に関する。
ポリアミド樹脂は、難燃性及び電気的特性に優れているため、従来から、電気・電子部品、機械部品、自動車部品等に広く利用されている。
特に、繊維状無機質強化材を配合した繊維強化ポリアミド樹脂組成物は、優れた電気的特性、機械的特性及び成形加工性を有することから、部品の軽量化や部品点数の削減に有用である(例えば、特許文献1及び2参照。)。
しかしながら、ガラス短繊維を配合することにより強化した繊維強化ポリアミド樹脂組成物は、通常、成形品中のガラス繊維長が0.3mm程度となるため、実用上十分な耐衝撃性が得られないという問題を有している。
前記耐衝撃性を改善するために、長繊維強化材を配合することにより強化した繊維強化ポリアミド樹脂組成物が従来より提案されている。例えば、特許文献3及び4には、長繊維強化材により耐衝撃性を改善した繊維強化ポリアミド樹脂組成物に、臭素系難燃剤とアンチモン化合物とをさらに添加したポリアミド樹脂組成物が開示されている。また、特許文献5には、繊維強化ポリアミド樹脂組成物に、難燃剤として燐系難燃剤を、さらに添加した樹脂組成物が開示されている。
特開平10−158506号公報 特開2005−220240号公報 特開2006−193551号公報 特開2009−167270号公報 特開2006−181776号公報
しかしながら、上述した引用文献3〜5に提案されている技術は、いずれも長繊維強化ポリアミド樹脂ペレットと難燃剤を含有したポリアミド樹脂ペレット(短繊維強化材を含む場合も有る)とのブレンドを必須要件としている。したがって、いずれの場合も輸送時等にペレットの分級が生じ、製品毎で難燃剤の濃度が不均一になり難燃性にバラツキが生じてしまうという問題を有している。
そこで本発明においては、機械的強度に優れるだけでなく、非常に高い難燃性を有しつつ、成形性に優れることで表面外観が良好な成形品が得られるガラス長繊維強化難燃ポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上述した従来技術の課題の解決を図るべく鋭意研究を重ねた結果、特定のポリアミド樹脂、所定のガラス繊維を含有するポリアミド樹脂組成物ペレットと、高級脂肪酸金属塩と、着色マスターバッチペレットとを含むガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕
ポリアミド樹脂組成物ペレットであって、
(A):(a−1)硫酸相対粘度(ηr)が1.80〜2.50であるポリアミド66/6I共重合体50〜90質量%、(a−2)臭素系難燃剤9〜35質量%、及び(a−3)酸化アンチモン1〜15質量%を含有する、ポリアミド樹脂組成物30〜50質量部と、
(B):TEX数が3000〜4000(TEX)、モノフィラメントの平均繊維径が15〜18μmであり、前記ポリアミド樹脂組成物ペレット中の長さが5〜15mmであるガラス繊維50〜70質量部と、
を、含有し、長さが5〜15mmのポリアミド樹脂組成物ペレット100質量部と、
(C):高級脂肪酸金属塩0.01〜0.5質量部と、
(D):着色マスターバッチペレット1〜10質量部と、
を、含む、
ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物。
〔2〕
前記(a−1)ポリアミド66/6I共重合体の66成分の割合が60〜90質量%であり、6I成分の割合が10〜40質量%である、前記〔1〕に記載のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物。
〔3〕
前記〔1〕又は〔2〕に記載のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を成形した成形品。
本発明によれば、機械的強度に優れ、非常に高い難燃性を有しつつ、成形性に優れるポリアミド樹脂組成物及び表面外観が良好な成形品が得られる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)について詳細に説明する。
なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物〕
本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、
下記(A)及び(B)を含有するポリアミド樹脂組成物ペレットであって、
(A):(a−1)硫酸相対粘度(ηr)が1.80〜2.50であるポリアミド66/6I共重合体50〜90質量%、(a−2)臭素系難燃剤9〜35質量%、及び(a−3)酸化アンチモン1〜15質量%を含有する、ポリアミド樹脂組成物30〜50質量部と、
(B):TEX数が3000〜4000(TEX)、モノフィラメントの平均繊維径が15〜18μmであり、前記ポリアミド樹脂組成物ペレット中の長さが5〜15mmであるガラス繊維50〜70質量部と、
を、含有し、長さが5〜15mmのポリアミド樹脂組成物ペレット100質量部と、
(C):高級脂肪酸金属塩0.01〜0.5質量部と、
(D):着色マスターバッチペレット1〜10質量部と、
を、含む、
ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物である。
((A)ポリアミド樹脂組成物)
本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を構成するポリアミド樹脂組成物ペレットは、(A)ポリアミド樹脂組成物(以下、(A)成分、(A)と記載する場合もある。)を含有し、当該(A)ポリアミド樹脂組成物は、下記(a−1)ポリアミド66/6I共重合体(以下、(a−1)と記載する場合もある。)、(a−2)臭素系難燃剤(以下、(a−2)と記載する場合もある。)、及び(a−3)酸化アンチモン(以下、(a−3)と記載する場合もある。)を含有する。
(A)ポリアミド樹脂組成物は、前記(a−1)、(a−2)、(a−3)及び必要に応じて後述するその他の添加剤を押出機で溶融混練することにより得られる。
<(a−1)ポリアミド66/6I共重合体>
前記(a−1)ポリアミド66/6I共重合体とは、アジピン酸とイソフタル酸とへキサメチレンジアミンとを重合してなるポリアミドである。なお、これらの他、ポリアミド成分、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド66/6共重合体、ポリアミド66/6I/6共重合体、アジピン酸とシクロヘキサンジカルボン酸とイソフタル酸とへキサメチレンジアミンとを重合してなるポリアミド(ポリアミド66/6C/6I共重合体)等が含有されていてもよい。
これらのポリアミド66/6I以外のポリアミド成分の含有量は、(a−1)中、20質量%以下であることが好ましい。
前記ポリアミド66/6I、ポリアミド66/6I/6C等の半芳香族ポリアミドの共重合比や、当該半芳香族ポリアミドと、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド66/6等の脂肪族ポリアミドとのブレンド物におけるブレンド比を調整することにより結晶化温度を適宜制御することで、成形品表面にガラス繊維が露出し難くなる傾向にあり、表面外観に優れた成形品を得るのに好適であり、その中でも前記(a−1)としては、ポリアミド66/6I共重合体単独が好ましい。
前記(a−1)ポリアミド66/6I共重合体の硫酸相対粘度(ηr)は1.80〜2.50の範囲である。好ましくは1.85〜2.45、より好ましくは1.90〜2.35の範囲である。このような範囲の(a−1)ポリアミド66/6I共重合体を用いると、ペレットの樹脂含浸性、すなわちポリアミド樹脂組成物ペレットにおける(a−1)ポリアミド樹脂の含浸性に優れたものとなるため、押出時の操業性に優れ、また、表面外観に優れた成形品が得られる。
前記硫酸相対粘度(ηr)は、オストワルド粘度計を用いて、(a−1)ポリアミド樹脂溶液の滴下秒数及び硫酸溶液滴下秒数を25℃の温度条件下で測定し、当該測定値を用いて下記式により求めることができる。
下記式中、ポリアミド樹脂とは、(a−1)ポリアミド66/6I共重合体である。
硫酸相対粘度(ηr)=(ポリアミド樹脂溶液の滴下秒数)/(硫酸溶液滴下秒数)
ここで式中のポリアミド樹脂溶液は、96%硫酸溶液中に0.01g/mLの濃度となるようにポリアミド樹脂を溶解させて得られたものとする。
また、(a−1)ポリアミド66/6I共重合体は、成形品の表面外観、耐熱性、押出加工温度の観点から、66成分の割合が60〜90質量%であることが好ましく、62〜88質量%であることがより好ましく、65〜85質量%であることがさらに好ましく、6I成分の割合が10〜40質量%であることが好ましく、12〜38質量%であることがより好ましく、15〜35質量%であることがさらに好ましい。
<(a−2)臭素系難燃剤>
前記(a−2)臭素系難燃剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、臭素化ポリスチレン、臭素化スチレン無水マレイン酸重合体、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化エポキシ樹脂、臭素化架橋芳香族重合体、臭素化フェノキシ樹脂等が挙げられ、耐熱性、非ブリードアウト性の観点から、特に臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテルが好ましい。これらの(a−2)臭素系難燃剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
<(a−3)酸化アンチモン>
前記(a−3)酸化アンチモンとしては、以下に限定されるものではないが、例えば、三酸化二アンチモン、四酸化二アンチモン、五酸化二アンチモン、アンチモン酸ナトリウム等の酸化アンチモン類が挙げられる。
これらはそれぞれ一種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
前記(a−3)酸化アンチモンの平均粒子径は、成形時の繊維折損を抑え、優れた機械強度と難燃性とを有するポリアミド樹脂組成物ペレットを得る観点から、0.01〜50μmの範囲が好ましい。より好ましくは、0.1〜30μm、さらに好ましくは、1〜20μmである。
(a−3)酸化アンチモンの平均粒子径の測定方法としては、走査型電子顕微鏡にて解析し、その粒子径を100〜200個測定し、該測定値から平均粒子径を求める方法を挙げることができる。
<その他の添加剤>
(A)ポリアミド樹脂組成物においては、上述した(a−1)〜(a−3)の他、前記(a−1)ポリアミド66/6I共重合体と前記(a−2)臭素系難燃剤との間に作用する混和剤を、さらに用いることもできる。
前記混和剤としては、酸無水物構造を置換基の一部に有するポリフェニレンエーテル樹脂や、スチレンと無水マレイン酸との共重合体が特に好ましい。
これらの混和剤を少量用いると、射出成形品のウエルド部において高い強度が得られる。
さらに、前記(a−2)臭素系難燃剤の分散粒径を小さく制御することができ、靭性を有する成形品が得られる。
<(a−1)〜(a−3)の配合割合>
(A)ポリアミド樹脂組成物において、前記(a−1)〜(a−3)の配合割合は、前記(a−1)〜(a−3)の合計100質量%に対して、(a−1)50〜90質量%、(a−2)9〜35質量%、(a−3)1〜15質量%であり、好ましくは(a−1)55〜85質量%、(a−2)12〜33質量%、(a−3)3〜13質量%であり、より好ましくは、(a−1)60〜80質量%、(a−2)15〜30質量%、(a−3)5〜10質量%である。
前記(a−1)〜(a−3)の配合割合を前記範囲内とすることにより、連続生産性に優れるだけでなく、難燃性に優れ、さらに(a−2)臭素系難燃剤から発生するガスによる成形品の焼けを少なくでき、表面外観に優れた成形品を得ることができる。
<(A)ポリアミド樹脂組成物の配合割合>
本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を構成するポリアミド樹脂組成物ペレット中の、(A)ポリアミド樹脂組成物の配合割合は、機械的強度と成形品外観との観点から、前記(A)成分と後述する(B)成分との合計100質量部に対して、30〜50質量部であり、好ましくは35〜45質量部であり、より好ましくは40〜45質量部である。
((B)ガラス繊維)
本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を構成するポリアミド樹脂組成物ペレットは、(B)ガラス繊維(以下、(B)成分と記載する場合もある。)を含有する。
(B)ガラス繊維は、TEX数が3000〜4000であり、モノフィラメントの平均繊維径が15〜18μmであり、前記ポリアミド樹脂組成物ペレット中の長さが5〜15mmであり、ポリアミド樹脂組成物ペレットと略同一の長さを有することが好ましい。
(B)ガラス繊維は、前記ポリアミド樹脂組成物ペレットを製造する段階で、連続繊維であるガラス繊維ロービング束として用いられるものであり、ストランドをカットしペレタイズすることにより、強化材として(A)ポリアミド樹脂中に含有されている。
前記ガラス繊維ロービングは、ポリアミド樹脂用の集束剤で表面処理されていることが好ましい。集束剤は、サイジングを目的とした集束成分とポリアミド樹脂との接着性を目的とした表面処理成分を含んでいるものが好ましい。
ガラス繊維ロービングの集束剤の構成成分は、特に限定されるものではない。好ましい集束剤は、機械的特性向上の観点から無水マレイン酸と不飽和単量体との共重合体と、シラン系カップリング剤とを主たる構成成分とするものが挙げられる。
集束剤を構成する無水マレイン酸と不飽和単量体との共重合体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジクロロブタジエン、1,3−ペンタジエン、シクロオクタジエン等の不飽和単量体と無水マレイン酸との共重合体が挙げられる。その中でも、ブタジエン又はスチレンと、無水マレイン酸との共重合体が特に好ましい。これらの単量体は2種以上併用してもよい。
前記集束剤を構成する無水マレイン酸と不飽和単量体との共重合体は、平均分子量が2,000以上であることが好ましい。また、無水マレイン酸と不飽和単量体との割合は特に制限されない。さらに無水マレイン酸共重合体に加えてアクリル酸系共重合体やウレタン系ポリマーを併用してもよい。
前記集束剤を構成するもう一つの成分である前記シラン系カップリング剤としては、通常、ガラス繊維の表面処理に用いられるシラン系カップリング剤が使用できる。以下に限定されるものではないが、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン系カップリング剤;γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン系カップリング剤;γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリロキシシラン系カップリング剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン等のビニルシラン系カップリング剤;等が挙げられる。
これらシランカップリング剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用することもできる。
これらの中で特に(a−1)ポリアミド66/6I共重合体との親和性からアミノシラン系カップリング剤が特に好ましく、その中でもγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシランがより好ましい。
前記無水マレイン酸共重合体とシラン系カップリング剤との使用割合は、無水マレイン酸共重合体100質量部に対してシラン系カップリング剤0.01〜20質量部の割合が好ましく、より好ましくは5〜20質量部、さらに好ましくは10〜20質量部の割合である。
通常、無水マレイン酸共重合体とシラン系カップリング剤とは水溶媒中で混和し、集束剤として用いられる。なお必要に応じて界面活性剤、滑剤、柔軟剤、帯電防止剤等を加えてもよい。
上記のように、(B)ガラス繊維は、モノフィラメントの平均繊維径が15〜18μmである。
(B)ガラス繊維のモノフィラメントの平均繊維径は、集束性、樹脂の含浸性の観点から15μm以上であるものとし、機械的強度向上の観点から18μm以下である。
好ましくは、16μm以上18μm以下であり、より好ましくは17μm以上18μm以下である。
前記(B)ガラス繊維のモノフィラメントの平均繊維径は、走査型電子顕微鏡や光学顕微鏡を用いて任意に100本のモノフィラメントの繊維径を測定し、得られた各測定値を平均することにより算出することができる。
(B)ガラス繊維のTEX数としては、機械的強度に優れ、含浸性に優れた押出時の操業性に優れたポリアミド樹脂組成物ペレットを得る観点から、3000〜4000(TEX)であるものとし、3200〜3800(TEX)であることが好ましい。
なお、TEX数とは、ガラス繊維ロービング1000mあたりの質量で、単位は「g/1000m」で表される。
(B)ガラス繊維のTEX数は、JIS R3911に準拠して求めることができる。
具体的には、下記式に従い、(m/l)を算出し、JIS Z8401によって小数点以下1桁に丸め、これを千倍することにより番手(t)を求める。
t=(m/l)×1000
t:番手(TEX)、m:試験片の質量(g)、l:試験片の長さ(m)
また、本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を構成するポリアミド樹脂組成物ペレット中の(B)ガラス繊維の繊維長さは、機械的強度及び難燃性の観点から、好ましくは5〜15mmであり、好ましくは6〜13mm、より好ましくは8〜12mmである。また、ペレット長さと、ペレット中の(B)ガラス繊維長さとは実質同一であることが好ましい。
本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド組成物を構成するポリアミド樹脂組成物ペレットの長さは5〜15mmであり、好ましくは6〜13mm、より好ましくは8〜12mmである。
(B)ガラス繊維の配合量は機械的強度と成形品の表面外観との観点から、前記(A)ポリアミド樹脂組成物30〜50質量部に対して、(B)50〜70質量部であり、好ましくは50〜65質量部、より好ましくは50〜60質量部である。
((C)高級脂肪酸金属塩)
本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、(C)高級脂肪酸金属塩(以下、(C)成分と記載する場合もある。)を含有する。
前記(C)高級脂肪酸金属塩としては、以下に限定されるものではないが、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、オレイン酸、エルカ酸等の炭素数9以上の高級脂肪族カルボン酸のナトリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、アルミニウム塩等が挙げられるが、成形時の可塑化性、離型性、成形品のガス焼け防止の観点から、モンタン酸金属塩、具体的にはモンタン酸ナトリウム、モンタン酸カルシウムが好ましい。
(C)高級脂肪酸金属塩の配合量は、成形時の可塑化性、離型性の観点から、上述したポリアミド樹脂組成物100質量部に対して、0.01〜0.5質量部であり、好ましくは0.02〜0.4質量部、より好ましくは0.03〜0.3質量部である。
((D)着色マスターバッチペレット)
本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、(D)着色マスターバッチペレット(以下、(D)成分と記載する場合もある。)を含有する。
前記(D)着色マスターバッチペレットは、着色剤として有機染料及び/又は無機顔料を含有するポリアミド樹脂ペレットである。
着色剤の種類及び含有量については、特に制限はないが、得られるガラス長繊維強化ポリアミド樹脂組成物の機械的物性や成形品の表面外観を損なわない範囲で選択することが好ましい。
有機染料の場合は、以下に限定されるものではないが、例えば、ニグロシン、アジン系ブラック、ペリノンレッド、ペリノンオレンジ、アントラキノンブルー、アントラキノンレッドなどが挙げられ、無機顔料の場合は、以下に限定されるものではないが、例えば、硫化亜鉛、フタロシアニン、カーボンブラック、酸化チタン等が挙げられる。
(D)着色マスターバッチペレットを構成するベース樹脂であるポリアミド樹脂としては、特に制限はないが、(A)ポリアミド樹脂組成物の(a−1)ポリアミド66/6I共重合体と同じであることが、成形時の可塑化性及び成形品の表面外観の観点から好ましい。
なお、後述する〔ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物の製造方法〕において説明するように、(C)高級脂肪酸金属塩及び(D)着色マスターバッチペレットの添加方法としては、樹脂組成物の成形機への食い込み性を改良し、可塑化性を安定させ、少量の添加量で優れた離型性を示し、表面外観に優れた成形品が得られるという観点から、上述した(A)成分と(B)成分を含有するポリアミド樹脂組成物ペレットに外部添加する方法が好ましい。
外部添加の方法としては、特に制限は無く、例えば、前記ポリアミド樹脂組成物ペレットと、(C)高級脂肪酸金属塩及び(D)着色マスターバッチペレットとをドライブレンドする方法、前記ポリアミド樹脂組成物ペレット表面と、前記(D)着色マスターバッチペレット表面に、(C)高級脂肪酸金属塩をコーティングする方法等が挙げられる。
また、(C)高級脂肪酸金属塩は必要に応じて、内部添加することも可能である。
(添加剤)
また、本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、所望に応じて種々の添加剤を配合することが可能である。
添加剤の具体例としては、以下に限定されるものではないが、例えば、銅化合物及びリン化合物等のポリアミド用熱安定剤、ヒンダードフェノール及びヒンダードアミン等の酸化劣化防止剤、マンガン化合物等の光安定剤、タルク、ボロンナイトライド等の核剤、炭酸カルシウム、ウオラストナイト、カオリン、焼成カオリン及びマイカ等のミネラルフィラー、可塑剤、帯電防止剤、ポリアミド以外の熱可塑性樹脂等が挙げられる。
これらの添加剤は、原料である(a−1)ポリアミド66/6I共重合体の重合時に添加することや、単軸または二軸押出機により上記(A)ポリアミド樹脂組成物や上記(D)着色マスターバッチペレットを得る際に配合して溶融混練してもよい。また、添加剤をマスターバッチブレンドにして、上記ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得る工程4で配合したり、上記ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を射出成形する際に配合したりしてもよい。
〔ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物の製造方法〕
本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物の製造方法としては、いわゆるプルトルージョン法を適用できる。
先ず、(a−1)硫酸相対粘度(ηr)が1.80〜2.50であるポリアミド66/6I共重合体50〜90質量%、(a−2)臭素系難燃剤9〜35質量%、及び(a−3)酸化アンチモン1〜15質量%を、押出機で溶融混練して、(A)ポリアミド樹脂組成物を得る(工程1)。前記溶融混練する押出機としては、単軸又は二軸押出機を用いることができる。
次に、得られた(A)ポリアミド樹脂組成物を、含浸ダイ内で(B)TEX数が3000〜4000、モノフィラメントの平均繊維径が15〜18μmであるガラス繊維ロービング束に含浸させて、樹脂含浸ガラス繊維ロービング束を得る(工程2)。
前記含浸させる際の(A)ポリアミド樹脂組成物の樹脂温度は、優れた含浸性とポリアミド樹脂の分解を抑制する観点から、ポリアミド樹脂の融点+10℃〜300℃であることが好ましい。より好ましい範囲は融点+15℃〜295℃、さらに好ましくは融点+20℃〜290℃である。ここで言う(A)ポリアミド樹脂組成物の樹脂温度とは押出機の含浸ダイに最も近いバレルの温度と定義する。
(A)ポリアミド樹脂組成物の熱滞留時間は、(a−1)ポリアミド66/6I共重合体及び(a−2)臭素系難燃剤の分解を抑制する観点から7分以内とすることが好ましい。より好ましい範囲としては6分以内であり、さらに好ましい範囲としては5分以内である。
ここで言う(A)ポリアミド樹脂組成物の熱滞留時間とは、(B)ガラス繊維ロービング束に(A)ポリアミド樹脂組成物を含浸させる含浸ダイでの熱滞留時間と定義し、下記式(1)にて求められる。
Figure 2014001336
次に、得られた樹脂含浸ガラス繊維ロービング束を、紡口から連続的に引き取り、ストランドを得る。得られたストランドをペレタイズしてペレットと実質的に同一長さのガラス繊維を含む、長さが5〜15mmであるペレットを得る(工程3)。
次に、前記ペレットに(C)高級脂肪酸金属塩及び(D)着色マスターバッチペレットを外部添加する(工程4)。
上記(工程1)〜(工程4)において、(A)成分〜(D)成分の量を調整し、(A)成分と(B)成分の合計量を100質量部としたとき、(A)30〜50質量部、(B)50〜70質量部、(C)0.01〜0.5質量部、(D)1〜10質量部であるガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得る。
〔ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物の用途〕
本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、安定した難燃性を有し、高い耐衝撃性、優れた成形品外観を有する。したがって、当該ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、電磁開閉器部品やブレーカー部品において好適に利用できる。
以下、具体的な実施例と比較例を挙げて本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例に用いた原材料、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物及び成形体の特性の各種測定方法を以下に示す。
〔原材料〕
((a−1)ポリアミド66/6I共重合体)
(a−1)ポリアミド66/6I共重合体として、下記(a−1−1)〜(a−1−3)を用いた。
(a−1−1):ポリアミド66/6I(66成分:85質量%、6I成分:15質量%、硫酸相対粘度:2.3、融点:245℃)
前記(a−1−1)の製造方法
アジピン酸及びヘキサメチレンジアミンの等モル塩1.7kgと、イソフタル酸及びヘキサメチレンジアミンの等モル塩0.3kgと、酢酸3gと、純水2.0kgとを、5リットルオートクレーブに仕込み、よく撹拌しながら、前記オートクレーブ内を充分に窒素置換した。撹拌を継続しながらオートクレーブ内温度を室温から220℃まで1時間で昇温した。この後、オートクレーブの内圧を1.8MPaになるように、水を反応系外に除去しながら2時間かけてオートクレーブ内温度を260℃に昇温した。その後、加熱をやめ、オートクレーブを密閉し、8時間かけて室温まで冷却し、ポリアミド66/6I共重合体約1.6kg得た。得られたポリアミド66/6I共重合体を粉砕し、10リットルのエバポレータを用い、窒素気流下200℃で10時間固相重合させて、(a−1−1)を得た。固相重合によって硫酸相対粘度ηrは、1.5から2.3に上昇した。
なお、表1、表2中、カッコ内に硫酸相対粘度を付記した。
(a−1−2):ポリアミド66/6I(66成分:85質量%、6I成分:15質量%、硫酸相対粘度:2.6、融点:245℃)
前記(a−1−2)の製造方法
固相重合の時間を14時間に変更した以外は、前記(a−1−1)と同様の製造方法で製造し、(a−1−2)を得た。
硫酸相対粘度は、JIS K6810に準拠して、以下の方法により測定した。
すなわち、ポリアミド樹脂0.5gを96.5%硫酸溶液50mLに溶解し、ウベローデ粘度計を使用して25±0.05℃の条件下にて試料溶液の流下秒数を測定し、以下の式に基づき算出した。
ηr=(t−t0)/t0
t:試料溶液の流下秒数(秒),t0:ブランク硫酸の流下秒数(秒)
融点は、パーキン・エルマー社製DSC7を用いて、80℃にて5分間保持し、20℃/分の速度で一旦300℃まで昇温した後、20℃/分で40℃まで降温させ、再び20℃/分で昇温して測定した。この時の融解に基づく吸熱ピークを融点とした。
(a−1−3):ポリアミド66/6I(66成分:85質量%、6I成分:15質量%、硫酸相対粘度:1.5、融点:245℃)
前記(a−1−3)の製造方法
固相重合を行わなかった以外は、前記(a−1−1)と同様の製造方法で製造し、(a−1−3)を得た。
(a−1−4):ポリアミド66(商品名:レオナ1200S011、旭化成ケミカルズ製、硫酸相対粘度:2.4、融点:260℃)
((a−2)臭素系難燃剤)
(a−2)臭素系難燃剤として、下記(a−2−1)を用いた。
(a−2−1):臭素化ポリスチレン(商品名:SAYTEX HP−3010、アルベマール日本株式会社製)
((a−3)酸化アンチモン)
(a−3):難燃助剤として、下記(a−3−1)を用いた。
(a−3−1):三酸化二アンチモン(商品名:AN−800(T)、第一工業製薬株式会社製)
((B)ガラス繊維)
ガラス繊維としては、下記(b−1)〜(b−3)を用いた。
(b−1):ガラス繊維ロービング(商品名:ER4301H、重慶国際複合材料有限公司製、モノフィラメントの平均繊維径:17μm、TEX数:1200TEX)
(b−2):ガラス繊維ロービング(商品名:T−448N、日本電気硝子(株)製、モノフィラメントの平均繊維径:17μm、TEX数:2400TEX)
(b−3):ガラス繊維ロービング(モノフィラメントの平均繊維径:10μm、TEX数:3600TEX)
なお、前記モノフィラメントの平均繊維径は、走査型電子顕微鏡を用いて任意に100本のモノフィラメントの繊維径を測定し、得られた各測定値を平均することにより算出した。
TEX数は、JIS R3911に準拠して求めた。
具体的には、下記式に従い、(m/l)を算出し、JIS Z8401によって小数点以下1桁に丸め、これを千倍することにより番手(t)を求めた。
t=(m/l)×1000
t:番手(TEX)、m:試験片の質量(g)、l:試験片の長さ(m)
((C)高級脂肪酸金属塩)
(C):高級脂肪酸金属塩として、下記(c−1)を用いた。
(c−1):モンタン酸カルシウム(商品名:Licomont CaV 102、クラリアントジャパン(株)製)
((D)着色マスターバッチペレット)
(D):着色マスターバッチペレットとして、下記(d−1)を用いた。
(d−1):黒着色MB(商品名:NYLONBLACK 7698、大日本インキ化学(株)製)
〔ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物、その成形品の特性の各種測定方法〕
(曲げ弾性率、曲げ強度、及びシャルピー衝撃強度)
射出成形機(FN−3000、スクリュー径40mm、日精樹脂工業(株)製)を用いて、シリンダー温度をポリアミド樹脂の融点+50℃、金型温度を80℃、射出圧力65MPa、射出時間5秒、冷却時間25秒、スクリュー回転数200rpmの成形条件にて、ISO 3167に準じた多目的試験片A形を成形した。
さらに、多目的試験片A形を、曲げ試験用試験片、ノッチ付きシャルピー衝撃強さ試験用試験片に切削加工した。
前記曲げ試験用試験片を用いて、ISO 178に準じて、オートグラフ(島津製作所製:AG−5000D形)で、クロスヘッドスピード5mm/min、スパン64mmの条件下で、曲げ弾性率及び曲げ強度の測定を行った。
前記ノッチ付きシャルピー衝撃強さ試験用試験片を用いて、ISO 179に準じて、シャルピー衝撃強さ試験装置(東洋精機製作所(株):DG−C(A、B)シャルピー法)により、シャルピー衝撃強さの測定を行った。
〔難燃性試験〕
射出成形機(FN−3000、スクリュー径40mm、日精樹脂工業(株)製)を用いて、シリンダー温度をポリアミド樹脂の融点+50℃、金型温度を80℃、射出圧力65MPa、射出時間5秒、冷却時間25秒、スクリュー回転数200rpmの成形条件で、得られたペレットから、長さ125mm、幅13mm、厚み0.80mmの試験片を成形した。
前記試験片の燃焼性を、UL94(米国Under Writers Laboratories Incで定められた規格)の方法に従い測定した。
〔燃焼性試験〕
射出成形機(FN−3000、スクリュー径40mm、日精樹脂工業(株)製)を用いて、シリンダー温度をポリアミド樹脂の融点+50℃、金型温度を80℃、射出圧力65MPa、射出時間5秒、冷却時間25秒、スクリュー回転数200rpmの成形条件で、長さ125mm、幅13mm、厚み2.0mmの試験片を成形した。
前記試験片の燃焼性を、GWFI(IEC60695−2−12で定められた規格)の方法に従い測定した。
〔可塑化性評価(射出成形時の可塑化時間のバラツキ評価)〕
日精樹脂社製PS−40E5A射出成形機により、シリンダー温度290℃、金型温度80℃、射出時間10秒、冷却時間10秒、休止時間0秒、射出圧力55MPaの一定条件下で、短冊を200ショット連続成形する際の可塑化時間をそれぞれ測定し、バラツキ時間を求めた。
なお、バラツキ時間に関しては、「最大可塑化時間」と「最小可塑化時間」幅を測定し、表1、2中、±を付した数値により表し、この絶対値が小さいほど良好であると評価した。
〔成形品外観(ガラス繊維の塊、ガス焼け)〕
射出成形機(FN−3000、スクリュー径40mm、日精樹脂工業(株)製)を用いて、シリンダー温度をポリアミド樹脂の融点+50℃、金型温度を80℃、射出圧力50MPa、射出時間5秒、冷却時間25秒、スクリュー回転数200rpmの成形条件で、平板プレート(15cm×15cm、厚さ4mm)を射出成形し、得られた平板プレート10枚を目視にて観察した。
成形品表面にガラス繊維の塊が観察されなかった場合は○、ガラス繊維の塊が1箇所でも観察された場合は×と判定した。
また、成形品表面にガス焼けによる変色が観察されなかった場合は○、1箇所でもガス焼けによる変色が観察された場合は×と判定した。
成形品外観の評価として、上記2つの評価のいずれもが「○」であった場合、良好:○とし、いずれか一方でも「×」であった場合、不良:×とした。
ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を以下の通り製造した。
〔実施例1〜4〕
二軸押出機(商品名:ZSK25、Coperion社製)におけるトップフィード口より、下記表1に示す割合で、(a−1−1)ポリアミド66/6I、(a−2−1)臭素化ポリスチレン、及び(a−3−1)三酸化二アンチモンを供給し、シリンダー設定温度をポリアミド樹脂の融点+40℃、スクリュー回転数300rpmで、溶融混練して、(A)ポリアミド樹脂組成物を得た。
得られた(A)ポリアミド樹脂組成物を、長繊維強化樹脂製造装置(KOSLFP−212、(株)神戸製鋼所製)における樹脂含浸用ローラーを供えた含浸ダイ(容積:375cc)に供給した。
一方、3本の(b−1)ガラス繊維ロービングを、(B)ガラス繊維ロービング束(TEX数:3600(TEX))として、ロービング台より、下記表1に示す割合で、上述の溶融状態の(A)ポリアミド樹脂組成物が充填されている含浸ダイのクロスヘッドに導入して、含浸ダイ内で(A)ポリアミド樹脂組成物を(B)ガラス繊維ロービング束に含浸させて、ポリアミド樹脂組成物含侵ガラス繊維ロービング束を得た。
得られたポリアミド樹脂組成物含浸ガラス繊維ロービング束を、紡口(直径2.2mm)より連続的に引き取り、1本のストランドを得た。
当該ストランドを、水冷バス中で冷却固化した。冷却固化したストランドをペレタイザーにより、ポリアミド樹脂組成物ペレット(長さ10mm、直径2.2mm)とした。
当該ポリアミド樹脂組成物ペレット中のガラス繊維長さは10mmであった。
その後、得られたペレットに(c−1)モンタン酸カルシウムと、(d−1)黒着色MBを下記表1に示す割合で外部添加し、ドライブレンドすることにより、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
(a−1)として、(a−1−2)ポリアミド66/6Iを用いた。その他の条件は、実施例1と同様の方法で、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。表1に評価結果を示す。
比較例1で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、(A)ポリアミド樹脂組成物のガラス繊維ロービング束への含浸性が悪く、得られたペレットの毛羽立ちが多いため、成形時の可塑化性が悪くなり、また得られた成形品の衝撃強さが低く、成形品表面外観に劣ることが分かった。
〔比較例2〕
(a−1)として、(a−1−3)ポリアミド66/6Iを用いた。その他の条件は、実施例1と同様の方法で、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。表1に評価結果を示す。
比較例2で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、機械的強度に劣ることが分かった。
〔比較例3〕
(a−1)として、(a−1−4)ポリアミド66を用いた。その他の条件は、実施例1と同様の方法で、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。表1に評価結果を示す。
比較例3で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、成形品の表面外観に劣ることが分かった。
〔比較例4〕
1本の(b−2)ガラス繊維ロービングを含浸ダイのクロスヘッドに導入した。その他の条件は、実施例1と同様の方法で、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。 表1に評価結果を示す。
比較例4で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、機械的強度に劣るだけでなく、(A)ポリアミド樹脂組成物のガラス繊維ロービング束への含浸性が悪く、得られたペレットの毛羽立ちが多いため、成形時の可塑化性が悪くなり、成形品表面外観に劣ることが分かった。
〔比較例5〕
(B)ガラス繊維として(b−3)ガラス繊維ロービングを用いた。その他の条件は、実施例1と同様の方法で、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。表1に評価結果を示す。
比較例5で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、成形品の機械的強度に劣ることが分かった。
〔比較例6〕
ペレタイザーにより、ペレットの長さを3mmにカッティングした。その他の条件は、実施例1と同様の方法で、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。表1に評価結果を示す。
比較例6で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、成形品の機械的強度が著しく劣ることが分かった。
Figure 2014001336
〔比較例7〜10〕
実施例1〜4と同様に、表2に示す割合で(A)ポリアミド樹脂組成物、(B)ガラス繊維を用いた。その他の条件は、実施例1と同様の方法で、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。表2に評価結果を示す。
比較例7で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、難燃性に劣ることがわかった。
比較例8で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、成形品の機械的強度、特に耐衝撃性に劣り、更には成形品外観も劣ることがわかった。
比較例9で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、成形品の機械的強度が著しく劣ることがわかった。
比較例10で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、ペレットの割れや毛羽立ちが酷く、成形時にペレットが食い込まずに成形することができなかった。
〔比較例11〕
(C)高級脂肪酸金属塩を配合しなかった。その他の条件は、実施例1と同様の方法で、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。表2に評価結果を示す。
比較例11で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、成形時の可塑化性が不安定になり、成形品表面外観に劣ることがわかった。
〔比較例12〕
(D)着色マスターバッチペレットを配合しなかった。その他の条件は、実施例1と同様の方法で、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。表2に評価結果を示す。
比較例12で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、可塑化性が著しく不安定になり、成形品表面外観に劣ることがわかった。
〔比較例13〕
(C)高級脂肪酸金属塩を1質量部配合した。その他の条件は、実施例1と同様の方法で、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。表2に評価結果を示す。
比較例13で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、成形時の可塑化性が不安定になり、成形品表面外観に劣るだけでなく、難燃性が著しく劣ることがわかった。
〔比較例14〕
(D)着色マスターバッチペレットを15質量部配合した。その他の条件は、実施例1と同様の方法で、ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を得た。表2に評価結果を示す。
比較例14で得られたガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、実施例1で得られたものと比較して、成形品の機械的強度に劣るだけでなく、難燃性が著しく劣ることがわかった。
Figure 2014001336
本実施形態のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物は、電気・電子分野の部品、自動車分野の電装部品等の部品材料として、産業上の利用可能性がある。

Claims (3)

  1. ポリアミド樹脂組成物ペレットであって、
    (A):(a−1)硫酸相対粘度(ηr)が1.80〜2.50であるポリアミド66/6I共重合体50〜90質量%、(a−2)臭素系難燃剤9〜35質量%、及び(a−3)酸化アンチモン1〜15質量%を含有する、ポリアミド樹脂組成物30〜50質量部と、
    (B):TEX数が3000〜4000(TEX)、モノフィラメントの平均繊維径が15〜18μmであり、前記ポリアミド樹脂組成物ペレット中の長さが5〜15mmであるガラス繊維50〜70質量部と、
    を、含有し、長さが5〜15mmのポリアミド樹脂組成物ペレット100質量部と、
    (C):高級脂肪酸金属塩0.01〜0.5質量部と、
    (D):着色マスターバッチペレット1〜10質量部と、
    を、含む、
    ガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記(a−1)ポリアミド66/6I共重合体の66成分の割合が60〜90質量%であり、6I成分の割合が10〜40質量%である、請求項1に記載のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のガラス長繊維強化難燃性ポリアミド樹脂組成物を成形した成形品。
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