JPH01198662A - 難燃性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリアミド樹脂組成物

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JPH01198662A
JPH01198662A JP1349888A JP1349888A JPH01198662A JP H01198662 A JPH01198662 A JP H01198662A JP 1349888 A JP1349888 A JP 1349888A JP 1349888 A JP1349888 A JP 1349888A JP H01198662 A JPH01198662 A JP H01198662A
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Junichi Nakabashi
順一 中橋
Takuo Shigetomi
拓男 重冨
Shinichi Kai
甲斐 伸一
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は難燃性ポリアミド樹脂組成物に関し、高度な難
燃性が要求される電子・電気分野の部品に用いられるも
のである。
[従来の技術] 電子・電気分野においては火災防止の観点から高い難燃
性が要求される。ポリアミドは機械物性、特に強靭性と
、耐熱性に優れるため、この分野で賞用されている。中
でも6,6−ナイロンは最も多く使われている。
ポリアミドの難燃化技術の一つとしてハロゲン系難燃剤
を用いる方法がある。ポリアミドは一般に融点が高く成
形加工温度が高いため、用いる難燃剤も高い熱安定性を
必要とする。従来、ハロゲン系難燃剤の中で高い熱安定
性を示すものとしてヘキサクロロシクロペンタジェンの
シクロオクタジエン付加物が用いられてきているが、こ
のものでもまだ熱安定性は不十分であり、成形加工時に
変色したり、炭化するという問題があった。
最近、これより更に耐熱性を向上させたものとして高分
子量型ハロゲン系難燃剤が提案されてきている。この中
でポリアミド用には、臭素化ポリスチレン(特開昭51
−47034号公報、間開51−47044号公報、 
USP−4137212号公報)と臭素化ポリフェニレ
ンオキシド(特公昭5B−6100号公報、同昭130
−41093号公報)が適している。これらはいずれも
高い熱安定性を有しているが、臭素化ポリスチレンの方
が臭素化ポリフェニレンオキシドより、より熱安定性が
高い。
電子・電気分野の部品のコネクター等はハンダデイツプ
されるため、材料は高融点のものが望ましく、s、e−
ナイロンやその付近以上の融点をもつものが賞用される
。この程度の融点になると、臭素化ポリフェニレンオキ
シドではまだ熱安定性が十分でなく、成形加工時の変色
や炭化が避は得す、この観点からは、臭素化ポリスチレ
ンが最も優れている。
[本発明が解決しようとする課題] コネクター等においては、ウェルド部の強度は重要な物
性である。即ち、第1図に示すようにコネクターの雄型
lは金属製のピン2を有しており、予めピンを挿入した
い位置に穴のあいた樹脂成形品3を成形し、ここにピン
圧入機で、ピンを圧入する方法でピン2はセットされる
。この場合、成形品の穴の大きさはピンの太さより小さ
く、ピンが挿入されるとき押し拡げられる。ところが成
形品の穴の周囲には必ずウェルド部が存在しているため
、ウェルド部の強度が弱いとピン圧入時にここが割れる
問題が発生する。
ポリアミドと臭素化ポリスチレンとの組成物は、そのウ
ェルド部の強度が不十分なため上述の割れの問題が発生
することが判明した。特に、成形品の肉厚が薄いと割れ
の発生が多い、電子・電気分野の部品は軽薄化及び短小
化の傾向が増々強くなっているため、ウェルド部強度の
より強い難燃性組成物が切望されていた。
〔課題を解決するための手段] 本発明者らは、この問題を解決すべく鋭意検討した結果
、ポリアミド(I)、臭素化ポリスチレン(II)およ
び芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジカルボン酸無水
物の共重合体(III)を含む組成物であって、共重合
体(III)がα、β不飽和ジカルボン酸無水物成分の
量として、(I)。
(II )および(III)の総計に対し0.OEl 
〜0.75wt%となるように配合されている難燃性ポ
リアミド樹脂組成物が、高度な難燃性を有し、成形加工
時の熱安定性も高くかつウェルド部強度が高くピン圧入
時の割れがないことを見出し、本発明に到達した。
本発明を更に詳細に説明する。
本発明でいうポリアミド(I)とはアミド結合を有する
線状ポリマーであり、有機ジアミンと有機ジカルボン酸
とから重縮合して得られるもの、アミノカプロン酸を重
縮合して得られるもの、ラクタムを開環重合して得られ
るものがある。有機ジアミンの例としては、テトラメチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタキシリレ
ンジアミン等が挙げられ、有機ジカルボン酸としてはア
ジピン酸、セバシン酸、ドデカンニ酸、テレフタル酸、
イソフタル酸等が挙げられる。アミノカプロン酸として
はε−カプロン酸および11−アミノウンデカン酸、ラ
クタムとしてはε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタ
ム等が挙げられる。ポリアミドはこれらの共重合体であ
っても良いし。
ポリマーブレンドであっても良い。これらのポリアミド
のうち、6.6−ナイロン及び6.6−ナイロンを主成
分とするポリアミドが特に耐ハンダデイツプ性9機械物
性の点で好ましい0例えば6,6−ナイロンと6−ナイ
ロンの共重合体、6.8−ナイロンと6−ナイロンのブ
レンド等が挙げられる。
ポリアミドの配合量は、ポリアミド、臭素化ポリスチレ
ンおよび芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジカルボン
酸無水物の共重合体の総計に対し50〜84wt%が好
ましい、 50wt%以下では、ポリアミドとしての良
好な機械物性が得られなくなる。
84wt%以上になると、良好な難燃特性が得られなく
なる。更に好ましくは80〜80wt%である。
本発明でいう臭素化ポリスチレン(II )は、例えば
ポリスチレンのベンゼン核を臭素化することで得られる
0分子量は高い方が熱安定性の面で好ましい、臭素化ポ
リスチレンの配合量はポリアミド、臭素化ポリスチレン
及び芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジカルボン酸無
水物との共重合体の合計100 wt%に対し、臭素量
として14〜20wt%である。臭素量として14vt
%に満たないと難燃助剤の量を多くしても十分な難燃性
が発現せず、20wt%存在すれば既に十分な難燃性が
付与され、それ以上多く配合しても無駄なばかりでなく
組成物のウェルド部物性低下につながる。
臭素化ポリスチレン中の臭素含有量は55〜75wt%
が好ましい。臭素含有量が55wt%以下になると、前
記の臭素量を満足させるための臭素化ポリスチレンの配
合量が増加し、ウェルド部物性の低下につながる。臭素
化ポリスチレンの配合量としては、ポリアミド、臭素化
ポリスチレン及び芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジ
カルボン酸無水物の共重合体の合計の15wt5以上3
5vt%以下が好ましい。
芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジカルボン酸無水物
の共重合体(m)における芳香族ビニルわされる化合物
である。上式においてR1およびR2は水素又は炭素数
1〜3のアルキル基であり、kは1〜5の整数である。
具体的にはスチレン。
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等があり、ス
チレンが好ましい。
α、β不飽和ジカルボン酸無水物は、例えばX。
上式においてR3およびR4は水素又は炭素数1〜3の
アルキル基である。具体的には無水マレイン酸、メチル
無水マレイン酸等があり、無水マレイン酸が好ましい0
、 芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジカルボン酸無水物
との共重合体の芳香族ビニル化合物成分、α、β不飽和
ジカルボン酸無水物成分の割合は芳香族ビニル化合物成
分が50〜99wt%、α、β不飽和ジカルボン酸無水
物成分が1〜50wt%、好ましくはα、β不飽和ジカ
ルボン酸無水物成分が7〜18wt%である。芳香族ビ
ニル化合物成分が少なすぎるとα、β不飽和ジカルボン
酸無水物によるナイロンの劣化を誘発し易くなり、芳香
族ビニル化合物成分が多くα9.β不位和ジカルボン酸
無水物成分が少なすぎると当該共重合体を多く配合する
必要が出るため、組成物の機械物性、難燃性の点で好ま
しくない。当該共重合体の配合量はポリアミド、臭素化
ポリスチレン及び芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジ
カルボン酸無水物の共重合体の合計100 wt%に対
し、0.4〜7wt%が好ましく、特にα、β不飽和ジ
カルボン酸無水物の量として0.06〜0.75wt%
になるように配合する。その理由は以下の通りである。
当該共重合体はおそらく芳香族ビニル化合物成分が臭素
化ポリスチレンと親和し、α、β不飽和ジカルボン酸無
水物部分がポリアミドと親和ないし反応することにより
、ポリアミドマトリックス中に臭素化ポリスチレンが分
散するのを助け、微分散せしめていると考えられる。芳
香族ビニル化合物成分が臭素化ポリスチレンと親和し結
合力をもつためには、ある程度芳香族ビニル化合物成分
の鎖の長さは必要であろう。しかし、これは厳密ではな
い、一方、α、β不飽和ジカルボン酸無水物とポリアミ
ドとの親和力ないし反応性は強力であり、α、β不飽和
ジカルボン酸無水物は、該共重合体の1分子中1個以上
存在すれば効果を発揮するであろうかわりに、多すぎる
α、β不飽和ジカルボン酸無水物は、ポリアミドに対し
非常に悪い、該共重合体の配合量はこのようなことがら
α、β不飽和ジカルボン酸無水物の量で決めるのが良い
、芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジカルボン酸無水
物との共重合体の配合がα、β不飽和ジカルボン酸無水
物の量として0.08wt%に満たないとウェルド部強
度の改善効果が不十分であり、且つ、難燃性も低下する
。 0.75wt%を越えると押出加工時にストランド
が切れたり、機械物性が低下したり、変色を起こす結果
となる。α、β不飽和ジカルボン酸無水物が多すぎると
難燃性もまた低下する。
本発明組成物は難燃助剤として金属酸化物を有すること
ができる。三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アン
チモン酸ソーダ、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化スズ、酸化カ
ルシウム、酸化銅、酸化チタン、酸化アルミニウム等が
挙げられる。また、ホウ酸亜鉛も有効な難燃助剤として
知られている。これらのうち、三酸化アンチモンが難燃
助剤として最も有効である。これらの配合量は、ポリア
ミド、臭素化ポリスチレン及び芳香族ビニル化合物とα
、β不飽和ジカルボン酸無水物との共重合体の合計10
0重量部に対し0−15重量部であり、好ましくは5重
量部以下である。
特に高度な難燃性、たとえば厚さ0.8mmにおいて米
国のUL規制のv−0規格に合格するためには難燃助剤
が必要である。しかし、一方ではこれら難燃助剤は、臭
素化ポリスチレンと同じ或いはよりひどくウェルド部強
度や引張強度を低下させる。
従って、難燃助剤の量は必要最小限にとどめるべきであ
る。
本発明組成物は、このような高度な難燃性を要求される
場面において、従来組成物が必要とした難燃助剤の量よ
りはるかに少ない難燃助剤の量で高度な難燃性を発現で
き、このことも、ウェルド部強度の向上に大きく寄与し
ている。このことに、少し詳しく触れる。
従来の組成物、即ちポリアミド、臭素化ポリスチレン及
び難燃助剤の系では、例えば、6,6−ナイロン、臭素
化ポリスチレン及び三酸化アンチモンの系で前記の高度
な難燃性を得るためには、臭素化ポリスチレンは、臭素
の量として19wt%程度。
三酸化アンチモンは8〜9wt%程度必要であった。と
ころが、本発明の組成物に三酸化アンチモンを加えた系
では、臭素化ポリスチレンは、臭素の量として18賛t
%程度、三酸化アンチモンは3vt%8度でよい、即ち
、臭素化ポリスチレンの量は同程度必要だが、三酸化ア
ンチモンの量は大巾に減少せしめることができる。この
原因は、従来の系と比べ、本発明の系ではポリアミドマ
トリックス中に臭素化ポリスチレンが微分散し、難燃効
果が高まったこと及び芳香族ビニル化合物とα、β不飽
和ジカルボン酸無水物の共重合体が滴下防止剤として働
き、炎をもった溶融樹脂が滴下して脱血綿に着火する現
象がない(UL規制のv−0基準にある)ことが挙げら
れる。従って本発明組成物で、前記の高度な難燃性を得
るためには三酸化アンチモンを、ポリアミド、臭素化ポ
リスチレン及び芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジカ
ルボン酸無水物の共重合体の合計100重量部に対し2
.0〜5重量部加えることが好ましい。
本発明組成物は、また、ガラス繊維、金属繊維、無機繊
維、有機ta維、無機充填材等を含むこともできる。前
述のように電子・電気分野の部品は軽薄化及び短小化の
傾向が増々強く、このためガラスm!aで強化されたも
のはよく用いられる。
これらの配合量は、ポリアミド、臭素化ポリスチレン及
び芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジカルボン酸無水
物の共重合体と必要に応じ難燃助剤を合計したちの10
0重量部に対し5〜100重量部である。
本発明組成物は、もちろん周知のポリアミド用添加剤、
スチレン系樹脂用添加剤を含ませ得る。
熱安定剤として、銅化合物、ハロゲン化アルカリ金属、
ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン系化合
特等、滑剤又は離型剤として、ステアリン酸金属塩、モ
ンタン酸金属塩、エチレンビスステアリルアミド、メチ
レンビスステアリルアミド、モンタン酸エステル、ポリ
エチレングリコール、ミネラルオイル等1着色剤(染料
、顔料)、可塑剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤9強靭化
剤等が挙げられる。
本発明組成物の製造に当たっては、各成分を良く混練す
ることが重要である。できれば、良混練タイプの2軸押
比機を用いることが好ましい0例えば、ウニルナ−フラ
イブラー社のZSK 、池貝鉄工社のPGM等である。
ガラス!j&mや、無機充填剤は、サイドフィード方式
が良い、さもないとこれらの表面処理剤がα、β不飽和
ジカルボン酸無水物と反応し好ましくない結果となる場
合がある。
[発明の効果1 本発明組成物は、高度な難燃性を有し、成形加工時の熱
安定性も良好で変色がなく、かつウェルド部強度が高い
ものであり、電子・電気分野の部品用材料として非常に
有用である。
以下、実施例により、本発明の効果をより具体的に明ら
かにする。
[実施例] 実施例及び比較例に用いた原料、試験片作製法及び試験
法 (I)原料 ■ポリアミド Nyee : 13,6−ナイロン(数平均分子量的1
7000)■臭素化ポリスチレン BrPS:臭素含有量Hwt%の臭素化ポリスチレン(
フェロコーポレーション製、パイ ロチエツク88PB) ■金属酸化物 5b203  :三酸化アンチモン (日本精鉱社製PATOX−C) ■ガラス繊維 GFニガラス繊維 (塩ファイバーグラス社製HA−418)■芳香族ビニ
ル化合物とα、β不飽和ジカルボン醸無水物の共重合体 SMA(ニー1 +スチレンが91wt%、無水マレイ
ン酸が9wt%のスチレンと無水マレイン 酸との共重合体 (積木化成品工業社製ダイラーク232)SMAC−2
:スチレンが85wt%、無水マレインが15wt%の
スチレンと無水マレイン酸の共重合体 (積木化成品工業社製ダイラーク332)申)スチレン
とメタアクリル酸の共重合体SMC: スチレンが92
wt%、メタアクリル酸が8wt%の共重合体 (2)試験片作製方法 原料を必要量タンブラ−型ブレンダーにてブレンドし、
これを押出機に溶融混練し、ストランドとし水冷後カッ
ターでペレット成型した。
押出機は70m腸φのスクリュー径を有する石中鉄丁社
製単軸押出機、 44mmφのスクリュー径を有する日
本製鋼所製二軸押出機TEX44  (異方向回転)及
び45mmφのスクリュー径を有する池貝鉄工社製PC
M 45 (同方向回転)を用いて行なった。二軸押出
機の場合、ガラス繊維のみサイドフィード方式とした。
このようにして得られた組成物ペレットを射出成形機(
日本製鋼社製N−70BII)で成形して試験片を作製
した。
(3)試験方法 ■ウェルド部薄肉引張特性 第2図に示す、長さ127m5+  (図中、a)、巾
12.7sm (図中、b)、厚み0.8m腸の形状を
有し、両端から溶融樹脂が流れ込み中央部にウェルド部
4が形成されるような金型を用いて成形片を作った。こ
の成形片をASTM−D−1338の引張試験法に沿っ
て引張試験し、引張強度と引張伸度を測定した。なお、
図中、5はスプルー、6はランナー、7は試験片を示す
■ウェルド部ピン圧入テスト 第3図−(a)に示すような試験片のウェルド部が現れ
るビン穴に第3図−(b)に示すような方法でテーパー
が271Oの金属製ピンを圧入する。圧入速度は50m
m/sinである。この時ビンにかかる応力と、圧入し
た圧入距離を計測し記録する。最後、ウェルド部が破壊
し、応力がゼロとなって終了する。この間の最大応力を
ピン圧入強度とし、ピンに応力がかかり始めてから、ウ
ェルド部破壊により、ピンにかかる応力がゼロになった
時点までのピンの移動距離をピン圧入型として評価した
。なお、第3図−(a)中の数値は寸法(単位=II1
1)を示す。
■ノーマル部引張特性 ASTM−D−838に従って行なった。
■燃焼性 UL−94規格v−0評価方法に従い、10本の試験片
に各2回、20回接炎し、この時の燃焼時間の平均及び
最大、滴下物により脱脂綿に着火した試験片本数を評価
した。
一施例1〜5及び比 例1 調合した組成及び評価結果を表1に示す。
実施例1と比較例1から、芳香族ビニル化合物とα、β
不飽和ジカルボン酸無水物との共重合体を添加するとウ
ェルド部物性が向上することが認められる。
各実施例はいずれも本発明の目的を達成しえるものであ
るが詳細に検討すれば、実施例2と買施例1から、単軸
押出機より二軸押出機の方がウェルド部物性が高く、十
分な混線を行うことが好ましいことが判る。実施例2と
実施例3から金属酸化物を減量することがウェルド部物
性向上に寄与すること、換言すれば本発明は金属酸化物
の低減化が図れることが判る。実施例4,5及び3から
、二軸押出機でも同方向回転タイプの方が異方向回転タ
イプよりウェルド部物性、燃焼性に高い効果を示すこと
が判る。
(以下余白) 実施例6〜lO及び比較例2〜4 調合した組成及び評価結果を表2に示す。
比較例2の芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジカルボ
ン酸無水物の共重合体を全く配合しない場合には、金属
酸化物の配合量を少なくし、二軸押出機で良く混練する
ことでウェルド部物性はある程度改善されるものの未だ
不十分である。また、薄肉成形片の表面が白く相剥離す
る現象が見られ、更に、燃焼試験において脱脂綿の着火
があった。
これに対し実施例6〜lOの芳香族ビニル化合物とα、
β不飽和ジカルボン酸無水物の共重合体の配合量がα、
β不飽和ジカルボン酸無水物の量として、ポリアミド、
臭素化ポリスチレン及び芳香族ビニル化合物とα、β不
飽和ジカルボン酸無水物の共重合体の合計100 wt
%に対し、0.08〜0.75wt%となるような場合
においては、良好なウェルド部物性、燃焼性、押出安定
性を有し、総合的に優れた性能を発揮することが判る。
なお、比較例3.4のように芳香族ビニル化合物とα、
β不飽和ジカルボン酸無水物の共重合体を大量に配合し
た場合には、押出安定性が極めて悪くなり、ウェルド部
物性、引張物性ともに著しく低下することが判る。
(以下余白) 実施例11−13 調合した組成及び評価結果を表3に示す。
実施例11−13から、芳香族ビニル化合物とα。
β不飽和ジカルボン酸無水物の共重合体で、実施例6〜
10で用いたものと共重合比の異なるものを用いても同
様に良い結果が得られ、α、β不飽和ジカルボン酸無水
物の量として同レベルの量配合したものは同じような物
性を有することが判る。
(以下余白) 実施例14〜31並びに比較例5,6 調合した組成及び評価結果を表4に示す、更に、臭素化
ポリスチレン量をパラメータとし横軸をSb203配合
量、縦軸を平均燃焼時間としたグラフを第4図に示す、
また、ウェルド部のピン圧入歪と5b203配合量との
関係を第5図に示す、ウェルド部ピン圧入歪はSb20
3配合量を増すと低下する* BrPSが少ないと相対
的にウェルド部ピン圧入歪は高くなるが、5b203 
を5wt%配合すると低下する。
実施例14〜31並びに比較例5.6から、臭素の量と
してポリアミド、臭素化ポリスチレン及び芳香族ビニル
化合物とα、β不飽和ジカルボン酸無水物の共重合体の
合計100wtXに対し、14〜20wt%となる量の
臭素化ポリスチレンを配合したものは良好な難燃性を示
し、臭素化ポリスチレンを配合しないものは難燃レベル
が低く、臭素化ポリスチレンおよび/又は金属酸化物が
増すに伴いウェルド部強度が低下する傾向にあることが
判る。
比較例7.8 芳香族ビニル化合物とα、β不飽和ジカルボン酸無水物
の共重合体に替えて、スチレンとメタアクリル酸の共重
合体を用いた。その結果を表5に示す、共重合成分とし
てメタアクリル酸を用いるとウェルド部物性の改善効果
がみられなかった。
実施例32.33及び比較例9 ガラス繊維を含まない系での例を表6に示す。
この系でも5NACが入ることにより、ウェルド部物性
が向上し、難燃性も向上することが判る。
(以下余白)
【図面の簡単な説明】
第1図は難燃性樹脂組成物の応用例の一つであるコネク
ターの概略図、第2図は実施例におけるウェルド部物性
をみるための成形片を作る金型の概略図、第3図はピン
圧入テストの試験片およびテスト方法を示した説明図、
第4図は実施例中の樹脂組成物の難燃性と三酸化アンチ
モンの量との関係をグラフ化した図、第5図はウェルド
部ピン圧入歪と二酸化アンチモン量との関係をグラフ化
した図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ポリアミド( I )、臭素化ポリスチレン(II)および
    芳香族ビニル化合物とα,β不飽和ジカルボン酸無水物
    の共重合体(III)を含む組成物であって、共重合体(
    III)がα,β不飽和ジカルボン酸無水物成分の量とし
    て、( I )、(II)および(III)の総計に対し0.0
    6〜0.75wt%となるように配合されている難燃性
    ポリアミド樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007291250A (ja) * 2006-04-25 2007-11-08 Asahi Kasei Chemicals Corp 難燃性ポリアミド樹脂組成物
JP2010084092A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Unitika Ltd 環境配慮型熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形体

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JP2604616B2 (ja) 1997-04-30

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