JP2019175584A - コネクターおよび樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】高いグローワイヤー温度を有する、薄肉形状を有する小型成形品を嵌め合わせてなるコネクター、および前記コネクターを構成する成形品に用いられる非強化ポリアミド樹脂組成物を提供する。【解決手段】金属端子を内包する成形体(A)7、および成形体(B)8を有するコネクターであって、成形体(B)の最小厚みd1が3mm以下であり、成形体(B)および成形体(A)が互いに嵌合するための嵌合部を備えており、成形体(A)が、熱可塑性樹脂およびガラス繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂組成物、または金属もしくはガラスであり、成形体(B)が、ポリアミド樹脂および難燃剤を含む非強化ポリアミド樹脂組成物である、コネクター。【選択図】図1
Description
本発明は、コネクターおよび、コネクターを構成する成形品に用いられる非強化ポリアミド樹脂組成物に関する。
従来、ポリアミド樹脂は、機械特性、耐熱性、難燃性、電気特性や成形加工性等に優れていることから自動車部品や電機電子部品等の工業部品や、日用家具などの日用品等の部品として広く用いられており、特にコネクター用途には不可欠な樹脂である。そして、近年では、製品の高機能化、小型化に伴い、コネクターも複雑形状化、極度な薄肉化が進んでいる。加えて、近年、安全性の意識向上に伴い、そのような小型コネクターや薄肉コネクターにおいても高い難燃性が求められるようになった。難燃性の評価方法としては、UL94(米国Under Writers Laboratories Inc.)が挙げられるが、別の難燃性評価方法として、中でも、コネクター製品の安全性を評価する方法として、近年グローワイヤー試験が注目されている。この試験は、赤熱した高温のグローワイヤーを試験片に押しつけた状態で「着火するかしないか」を評価するものである。つまり、通電部加熱による発火を想定した電気火災における着火性評価試験である。特に国際的な規格であるIEC60335−1第4版(「家庭用及び類似用途の電気機器安全性」)において、無人運転する家庭用電気機器に使用されるコネクターはグローワイヤー試験にて、特定のグローワイヤー温度を満たすべきことが規定されている。具体的には、通電流0.2Aを超える無人運転する機器に使用するコネクターは、IEC60695−2−11規格のグローワイヤー燃焼指数(GWT:Glow−wire Temperature)が750℃レベル以上の高い難燃性が求められて、コネクターに使用される非金属の材料には高い難燃性が要求されるようになってきている。
これまで、難燃性を得る技術として、例えば、ポリアミド樹脂100重量部に対して、トリアジン系難燃剤35〜60重量部を配合してなる難燃性ポリアミド樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、コネクター表面に突起部を設置することで電気接続部との距離を安全規格に定める値以上に確保することにより、IEC60335−1規格に定める耐火構造を満たす端子接続構造体が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
近年の製品においては高機能化、小型化が要求される。コネクターも複雑形状化、極度な薄肉化が要求されており、このような課題を解決するために、極度な薄肉形状を有する小型部品同士を嵌め合わせて複雑形状のコネクターを設計する製品が増えてきている。しかしながら、例えば特許文献1に記載された技術では、難燃剤を過剰に入れる必要があり、機械的物性、特に靭性が不足し、複雑形状のコネクターを得るために複数の小型部品を嵌め合わせる場合には部品が割れるという課題があった。また、特許文献2に記載された技術では、電気接続部との距離を十分に確保する必要があることから、十分に小型化することができなかった。
このように、薄肉形状かつ複雑形状を有するコネクターであって、高いグローワイヤー特性を有するコネクターの開発が望まれていた。そこで本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、高いグローワイヤー温度を有する、薄肉形状を有する小型成形品を嵌め合わせてなるコネクター、および前記コネクターを構成する成形品に用いられる非強化ポリアミド樹脂組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のコネクターおよび樹脂組成物は以下の構成を有する。すなわち、
(1)金属端子を内包する成形体(A)、および成形体(B)を有するコネクターであって、成形体(B)の最小厚み(d1)が3mm以下であり、成形体(B)および成形体(A)が互いに嵌合するための嵌合部を備えており、成形体(A)が、(A1)熱可塑性樹脂およびガラス繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂組成物、または(A2)金属もしくはガラスであり、成形体(B)が、ポリアミド樹脂および難燃剤を含む非強化ポリアミド樹脂組成物である、コネクター。
(2)成形体(B)の最小厚み(d1)が0.1mm以上である(1)に記載のコネクター。
(3)成形体(B)の最小厚みを有する部位の最外点から成形体(A)までの距離(d2)が0.1〜10mmである、(1)または(2)に記載のコネクター。
(4)成形体(B)における難燃剤が、窒素系難燃剤であり、ポリアミド樹脂100重量部に対して、前記窒素系難燃剤を17〜53重量部含有する、(1)〜(3)のいずれかに記載のコネクター。
(5)成形体(B)におけるポリアミド樹脂が、ポリアミド6樹脂、ポリアミド66樹脂、ポリアミド6/66共重合樹脂、および半芳香族ポリアミド樹脂から選ばれる少なくとも1種のポリアミド樹脂である、(1)〜(4)のいずれかに記載のコネクター。
(6)成形体(A)が、熱可塑性樹脂100重量部に対して、ガラス繊維を5〜130重量部含む繊維強化熱可塑性樹脂組成物である、(1)〜(5)のいずれかに記載のコネクター。
(7)熱可塑性樹脂が、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリアリーレンサルファイド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である、(1)〜(6)のいずれかに記載のコネクター。
(8)嵌合部が、ボス、リブ、クリップ、ボタン、ホルダー、ジョイントおよびスナップフィットからなる群より選択される少なくとも1種の機構を有する嵌合部である、(1)〜(7)のいずれかに記載のコネクター。
(9)(1)〜(8)のいずれかに記載のコネクターの成形体(B)に用いられる、ポリアミド樹脂および難燃剤を含む非強化ポリアミド樹脂組成物。
(1)金属端子を内包する成形体(A)、および成形体(B)を有するコネクターであって、成形体(B)の最小厚み(d1)が3mm以下であり、成形体(B)および成形体(A)が互いに嵌合するための嵌合部を備えており、成形体(A)が、(A1)熱可塑性樹脂およびガラス繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂組成物、または(A2)金属もしくはガラスであり、成形体(B)が、ポリアミド樹脂および難燃剤を含む非強化ポリアミド樹脂組成物である、コネクター。
(2)成形体(B)の最小厚み(d1)が0.1mm以上である(1)に記載のコネクター。
(3)成形体(B)の最小厚みを有する部位の最外点から成形体(A)までの距離(d2)が0.1〜10mmである、(1)または(2)に記載のコネクター。
(4)成形体(B)における難燃剤が、窒素系難燃剤であり、ポリアミド樹脂100重量部に対して、前記窒素系難燃剤を17〜53重量部含有する、(1)〜(3)のいずれかに記載のコネクター。
(5)成形体(B)におけるポリアミド樹脂が、ポリアミド6樹脂、ポリアミド66樹脂、ポリアミド6/66共重合樹脂、および半芳香族ポリアミド樹脂から選ばれる少なくとも1種のポリアミド樹脂である、(1)〜(4)のいずれかに記載のコネクター。
(6)成形体(A)が、熱可塑性樹脂100重量部に対して、ガラス繊維を5〜130重量部含む繊維強化熱可塑性樹脂組成物である、(1)〜(5)のいずれかに記載のコネクター。
(7)熱可塑性樹脂が、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリアリーレンサルファイド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である、(1)〜(6)のいずれかに記載のコネクター。
(8)嵌合部が、ボス、リブ、クリップ、ボタン、ホルダー、ジョイントおよびスナップフィットからなる群より選択される少なくとも1種の機構を有する嵌合部である、(1)〜(7)のいずれかに記載のコネクター。
(9)(1)〜(8)のいずれかに記載のコネクターの成形体(B)に用いられる、ポリアミド樹脂および難燃剤を含む非強化ポリアミド樹脂組成物。
本発明によれば、優れたグローワイヤー特性と優れた靭性を両立するコネクター、および前記コネクターを構成する成形品に用いられる非強化ポリアミド樹脂組成物を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明において「重量」とは「質量」を意味する。
本発明で用いられる成形体(A)は、金属端子を内包する。
成形体(A)と成形体(B)は互いに嵌合するための嵌合部を備える。嵌合部は、ボス、リブ、クリップ、ボタン、ホルダー、ジョイントおよびスナップフィットからなる群より選択される少なくとも1種の機構を有することが好ましい。成形体(A)と成形体(B)を嵌合することにより、様々な複雑形状のコネクターを得ることが容易となる。なお、本発明においては、成形体(B)が、成形体(A)に覆いかぶさるようにして嵌合することが好ましい態様である。
成形体(A)と成形体(B)は互いに嵌合するための嵌合部を備える。嵌合部は、ボス、リブ、クリップ、ボタン、ホルダー、ジョイントおよびスナップフィットからなる群より選択される少なくとも1種の機構を有することが好ましい。成形体(A)と成形体(B)を嵌合することにより、様々な複雑形状のコネクターを得ることが容易となる。なお、本発明においては、成形体(B)が、成形体(A)に覆いかぶさるようにして嵌合することが好ましい態様である。
まず、成形体(A)について説明する。
成形体(A)は(A1)熱可塑性樹脂およびガラス繊維を含む熱可塑性樹脂組成物、または、(A2)金属もしくはガラスである。言い換えると、成形体(A)は、(A1)を成形してなる成形体、または、(A2)を成形してなる成形体である。成形加工性が容易であることから、成形体(A)は、(A1)熱可塑性樹脂組成物が好ましい。(A1)熱可塑性樹脂を用いる場合、容易に任意の形状を有する成形体(A)を得ることができ、加えて、射出成形機などを用いることで、成形体(A)を容易に連続的な自動生産することができるため、人件費やランニングコストも抑えることができる。
(A1)は、熱可塑性樹脂およびガラス繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂組成物である。(A1)に使用される熱可塑性樹脂の種類に制限はないが、グローワイヤー特性の観点から、結晶性樹脂が好ましく、耐火性の観点から、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリアリーレンサルファイド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましく、必要に応じてこれらを混合してもよい。最も好ましくは、ポリアミド樹脂である。ポリアミド樹脂を用いることにより、グローワイヤー特性の観点から、コネクターおけるGWT試験の合格温度が高くなり、また燃焼時間も短くなる。ここで、燃焼時間とは、熱ワイヤーをコネクターに30秒間接触させている間にコネクターが燃焼する時間を意味する。
(A)に使用されるポリアミド樹脂としては、3員環以上のラクタム、重合可能なアミノ酸、ジアミンと二塩基酸、あるいはこれらの混合物の重合によって得られるポリアミド樹脂が挙げられる。
具体的には、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、ウンデカラクタム、ドデカラクタムなどのラクタムから得られるポリアミド樹脂、アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノノナン酸、10−アミノデカン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのアミノ酸から得られるポリアミド樹脂、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ジミノペンタン、3−メチル−1,5−ジミノペンタン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、o−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサンなどのジアミンとコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、1,7−ヘプタンジカルボン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などのジカルボン酸から得られるポリアミド樹脂、あるいはこれらの任意の共重合体が挙げられる。また、これらを2種以上配合してもよい。
本発明の(A)に使用されるポリアミド樹脂の製造方法に特に制限はなく、例えば、上記記載の3員環以上のラクタム、重合可能なアミノ酸、ジアミンと二塩基酸、あるいはこれらの混合物を重合缶内で、加圧、高温下で縮合させることによりオリゴマーを生成し、その後、減圧により適切な溶融粘度まで重合を進行させることにより所望のポリアミド樹脂を得ることができる。もちろん、市販品を使用することもできる。
ポリアミドの具体的な例としては、例えば、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン11,ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66コポリマー、ナイロン6/612、ナイロンMXD(m−キシリレンジアミン)6、ナイロン9T、ナイロン10T、ナイロン6T/66コポリマー、ナイロン6T/6Iコポリマー、ナイロン6T/M5Tコポリマー、ナイロン6T/12コポリマー、ナイロン66/6T/6Iコポリマー、ナイロン6T/6コポリマー、ナイロン66/6Iコポリマー、ナイロン66/6I/6コポリマーなどが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
(A)に使用されるポリエステル樹脂としては、ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエステル形成性誘導体の残基を主構造単位とする重合体または共重合体が好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート/テレフタレート、ポリプロピレンイソフタレート/テレフタレート、ポリブチレンイソフタレート/テレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート/ナフタレート、ポリブチレンテレフタレート/ナフタレートなどの芳香族ポリエステルが特に好ましく、ポリブチレンテレフタレートが最も好ましい。これらを2種以上含有してもよい。
ポリエステルの製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の重縮合法や開環重合法などを挙げることができる。バッチ重合および連続重合のいずれでもよく、また、エステル交換反応および直接重合による反応のいずれでも適用することができる。
(A)に使用されるポリアリーレンサルファイド樹脂の好ましい例としては、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンサルファイドスルホン、ポリフェニレンサルファイドケトン、およびこれらの混合物ないし共重合体等が挙げられる。中でもポリフェニレンサルファイドが特に好ましい。また、ポリアリーレンサルファイド系樹脂は単体で用いる他、2種以上を混合して用いてもよい。
成形体(A)および成形体(B)に使用するポリアミド樹脂は、同じものを使用してもよく、異なるものを使用してもよい。
(A1)に使用されるガラス繊維は特に制限はなく、公知のものを使用できる。ガラス繊維はイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、エポキシ化合物などのカップリング剤で予備処理されていてもよい。上記予備処理することにより、コネクターのグローワイヤー特性をより向上させることができる。
また、(A1)に使用されるガラス繊維の形状に特に制限はなく、所定長さにカットしたチョップドストランド、ロービングストランド、ミルドファイバーなどの形状を用いることができる。また成形体(A)に含まれるガラス繊維の平均繊維長100〜500μmのものが好ましく使用される。平均繊維長は150μm以上がより好ましく、コネクターのグローワイヤー特性をより向上させることができる。
(A1)は、グローワイヤー特性の観点から、熱可塑性樹脂100重量部に対し、ガラス繊維を5〜130重量部(5重量部以上130重量部以下)含むことが好ましい。グローワイヤー特性の観点から、5重量部以上の場合、コネクターにおけるGWT試験の合格温度が高くなり、また熱ワイヤーをコネクターに30秒間接触させている間に、コネクターが燃焼する時間も短くなる。130重量部以下の場合、小型成形品を成形する上で必要とされる流動性を向上させることができる。ガラス繊維は、15〜100重量部がより好ましい。
特にグローワイヤー特性の観点から、(A1)に難燃剤を添加することが好ましい。コネクターの燃焼時間が短くなり、燃焼を始める温度が向上する。(A1)に使用する難燃剤としては、特に制限はなく、一般的な臭素系難燃剤、窒素系難燃剤、リン系難燃剤、金属水酸化物等が挙げられる。中でも、高いグローワイヤー特性とコネクター金属端子の腐食を抑えるために、リン系難燃剤が好ましい。
好ましいリン系難燃剤としては、リン元素を含有する化合物であり、具体的には、赤燐、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸メラミンなどのポリリン酸系化合物、(ジ)ホスフィン酸金属塩、ホスファゼン化合物、芳香族リン酸エステル、芳香族縮合リン酸エステル、ハロゲン化リン酸エステルなどが挙げられ、(ジ)ホスフィン酸金属塩が好ましく、中でもジエチルホスフィン酸アルミニウムなどの、ジエチルホスフィン酸金属塩が最も好ましい。
(A1)に使用する難燃剤の添加量としては、グローワイヤー特性の観点から、熱可塑性樹脂100重量部に対して、5〜100重量(5重量部以上100重量部以下)部配合することが好ましく、25〜75重量(25重量部以上75重量部以下)部配合することが更に好ましい。5重量部以上添加することで、コネクターの燃焼時間が短くなり、燃焼を始める温度が向上する。また、100重量部以下とすることで、小型成形品を成形する上で必要とされる流動性を向上させることができる。(A1)は、UL94Vに準拠した試験において、V−0の規格を持つことが好ましい。コネクターにおけるGWT試験の合格温度が高くなり、また熱ワイヤーをコネクターに30秒間接触させている間に、コネクターが燃焼する時間も短くなる。
本発明の(A1)は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて他の成分を配合しても良い。例えば、(A1)で用いた熱可塑性樹脂以外の樹脂、銅系熱安定剤、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系などの酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、および染料・顔料を含む着色剤、難燃剤などの通常の添加剤を一種以上配合することができる。
本発明における成形体(A)として(A2)金属またはガラスを用いる。(A2)はグローワイヤー温度を測定する際の温度範囲において、融解を示さない。金属板は、アルミニウム、鉄、銅、マグネシウム、錫、鉛、亜鉛、モリブデンから選ばれる少なくとも一種類以上の金属種からなり、塑性加工、鋳造加工、または切削加工にて成形されて成形体(A)として用いると好適である。
(A2)に使用される金属およびガラスは市販されているものを使用することができる。例えば、ミスミ(株)製 SS400フリープレート、アルミフリープレート A5052P、SUS304フリープレート、S50Cフリープレート、SUS303フリープレート、ジュラルミンフリープレート A2017P、銅・真鍮材フリープレート、石英ガラスプレート、アズワン(株)製石英ガラス板などが挙げられる。
次に、成形体(B)について説明する。
成形体(B)は、ポリアミド樹脂および難燃剤を含む非強化ポリアミド樹脂組成物である。言い換えると、成形体(B)はポリアミド樹脂および難燃剤を含む非強化ポリアミド樹脂組成物を成形してなる成形体である。
(B)に使用されるポリアミド樹脂としては、3員環以上のラクタム、重合可能なアミノ酸、ジアミンと二塩基酸、あるいはこれらの混合物の重合によって得られるポリアミド樹脂が挙げられる。具体的には、成形体(A)で用いる熱可塑性樹脂として例示したポリアミド樹脂を用いることができる。上記例示したポリアミドを2種以上配合してもよい。
成形体(B)は、成形体(A)に覆いかぶさるようにして嵌合する部品であるため、グローワイヤー特性に加え、靭性も要求される。かかる製品のグローワイヤー性、靭性の観点から、ポリアミド6樹脂、ポリアミド66樹脂、ポリアミド6/66共重合樹脂、半芳香族ポリアミド樹脂が好ましく、特に靭性の観点から、ポリアミド樹脂6/66共重合樹脂が好ましい。ポリアミド6/66共重合樹脂を使用する場合、その共重合比率に特に制限はないが、グローワイヤー特性と靭性のバランスから、(b1)カプロアミド単位50重量%以上98重量%以下および(b2)ヘキサメチレンアジパミド単位2重量%以上50重量%以下の共重合ポリアミド樹脂を選択することが好ましく、さらに好ましくは(b1)カプロアミド単位70重量%以上90重量%以下および(b2)ヘキサメチレンアジパミド単位10重量%以上30重量%以下の共重合ポリアミド樹脂である。(b2)ヘキサメチレンアジパミド単位2重量%以上50重量%以下の共重合ポリアミド樹脂を使用することにより、靭性に優れ、製品嵌合時の割れを抑制することができる。
2種類以上のポリアミド樹脂を配合する場合、グローワイヤー特性の観点から、ポリアミド6/66共重合樹脂およびポリアミド樹脂66樹脂を含むことが好ましい。配合量に特に制限はないが、その配合比率はポリアミド66樹脂を100重量部とした場合、ポリアミド6/66共重合樹脂が10重量部以上配合することが好ましい。
本発明における(B)に使用されるポリアミド樹脂の分子量は特に制限はないが、得られる樹脂組成物の流動性の観点から、98%濃硫酸中に1g/dlの濃度で溶解した溶液の相対粘度が25℃で1.8〜5.0の範囲であることが好ましく、1.8〜4.0の範囲がより好ましい。
本発明の(B)に使用されるポリアミド樹脂の製造方法に特に制限はなく、例えば、上記記載の3員環以上のラクタム、重合可能なアミノ酸、ジアミンと二塩基酸、あるいはこれらの混合物を重合缶内で、加圧、高温下で縮合させることによりオリゴマーを生成し、その後、減圧により適切な溶融粘度まで重合を進行させることにより所望のポリアミド樹脂を得ることができる。もちろん、市販品を使用することもできる。
本発明の(B)に使用される難燃剤は特に制限はないが、グローワイヤー特性および靭性の観点から、含窒素系難燃剤が好ましい。本発明における含窒素系難燃剤とは、3個の窒素原子を含み、不飽和の6員環構造を持つトリアジン骨格を有する化合物を指す。含窒素系難燃剤は、熱可塑性樹脂に配合して難燃性を付与することが可能な難燃剤として知られている。具体的な例としては、メラミン、メレム、メラム、メロン、およびこれらとシアヌール酸の塩、シアヌール酸、およびこれらの混合物が挙げられる。耐熱性、ポリアミド樹脂との混合性の良さから、メラミンシアヌレートがとりわけ好ましい。トリアジン系化合物の平均粒子径は15μm以下が好ましい。平均粒子径が15μm以下であれば、靭性がより向上する。なお、平均粒子径はJIS K 5600−9−3(2006年)に準じて測定をした値から算出した数平均粒子径である。
本発明の(B)に使用される難燃剤はグローワイヤー特性および靭性の観点から、ポリアミド樹脂100重量部に対して、17〜53重量(17重量部以上53重量部以下)部配合することが好ましい。難燃剤の配合量が17重量部以上の場合、製品のグローワイヤー特性が向上する。20重量部以上がより好ましい。また、(B1)の配合量が53重量部以下の場合、部品の靭性が向上する。40重量部以下が好ましく、35重量部がより好ましい。
なお、本発明の(B)非強化ポリアミド樹脂組成物は、ガラス繊維などの繊維状充填材を含まない方が好ましいが、本発明の「非強化」とは、ガラス繊維を全く含まない樹脂組成物を意味するものではない。本発明の「非強化ポリアミド樹脂組成物」は、平均繊維長が200μm以上のガラス繊維を、ポリアミド樹脂100重量部に対して3重量部未満含む樹脂組成物であってもよく、平均繊維長が200μ未満のガラス繊維であれば、ポリアミド樹脂100重量部に対して0.01重量部以上50重量部以下含んでいてもよい。成形体(B)に、非強化ポリアミド樹脂組成物を用いることにより、グローワイヤー特性および靭性が向上する。なお、必要に応じて他の成分(例えば、マイカやワラステナイト等の粒状の強化材(言い換えると、平均繊維長が200μm未満の強化材))を含んでいてもよい。前記強化材を含む場合は、ポリアミド樹脂100重量部に対して0.01重量部以上50重量部以下が好ましい。
本発明は、成形体(B)の最小厚み(d1)が3mm以下である。近年、薄肉形状のコネクターの要求が高く、薄肉部においては難燃性の課題が特に求められるところ、本発明においては、成形体(A)および(B)を嵌合させることにより、成形体(B)の最小厚み(d1)が3mm以下であっても、高いグローワイヤー特性を有するコネクターを提供することができる。
製品のグローワイヤー特性の観点から、(B)の(d1)最小厚みが0.1mm以上であることが好ましく、0.4mm以上がより好ましく、0.8mm以上がより好ましい。コネクターの燃焼時間が短くなり、燃焼を始める温度が向上する。
成形体(B)の最小厚み(d1)は、例えば図1〜図4に示される成形体(A)と成形体(B)においては、図中に示す通りである。
図1に、本発明のコネクターの構成の略図を示す。図1の符号(7)(斜線部分)は、成形体(A)を、図1の符号(8)(斜線部分)は成形体(B)を示しており、成形体(B)が成形体(A)に覆いかぶさるように嵌合している例を示している。図1において、符号(d1)は、成形体(B)の最小厚みを示す。また、符号(d2)は、成形体(B)の最小厚みを有する部位の最外面の中点(図1の符号(9))から、成形体(A)の、最も成形体(B)に近い面に垂線(図1の符号(10))を引いたときに、前記垂線と成形体(A)の最も成形体(B)に近い面とが交わる点(図1の符号(11))との距離を示す。
ここで、(d2)の始点を成形体(B)の最小厚みを有する部位の中点とした理由は、固定端を支点に持つ梁構造体において、最もたわみ易い点と考えられるためである。
図2は、本発明のコネクターの構成の略図を示す。図2の符号(7)(斜線部分)は、成形体(A)を、図2の符号(8)(斜線部分)は成形体(B)を示しており、成形体(B)が成形体(A)に覆いかぶさるように嵌合している例を示している。図2において、符号(d1)は、成形体(B)の最小厚みを示す。また、符号(d2)は、成形体(B)の最小厚みを有する部位の最外面の中点(図2の符号(9))から、成形体(A)の、最も成形体(B)に近い面に垂線(図2の符号(10))を引いたときに、前記垂線と成形体(A)の最も成形体(B)に近い面とが交わる点(図2の符号(11))との距離を示す。
ここで、(d2)の始点を成形体(B)の最小厚みを有する部位の中点とした理由は、固定端を支点に持つ梁構造体において、最もたわみ易い点と考えられるためである。
図3は、本発明のコネクターの構成の略図を示す。図3の符号(7)(斜線部分)は、成形体(A)を、図3の符号(8)(斜線部分)は成形体(B)を示しており、成形体(B)が成形体(A)に覆いかぶさるように嵌合している例を示している。図3において、符号(d1)は、成形体(B)の最小厚みを示す。また、符号(d2)は、成形体(B)の最小厚みを有する部位の最外面の中点(図3の符号(9))から、成形体(A)の、最も成形体(B)に近い面に垂線(図3の符号(10))を引いたときに、前記垂線と成形体(A)の最も成形体(B)に近い面とが交わる点(図3の符号(11))との距離を示す。
ここで、(d2)の始点を成形体(B)の最小厚みを有する部位の中点とした理由は、固定端を支点に持つ梁構造体において、最もたわみ易い点と考えられるためである。
図4は、本発明のコネクターの構成の略図を示す。図4の符号(7)(斜線部分)は、成形体(A)を、図4の符号(8)(斜線部分)は成形体(B)を示しており、成形体(B)が成形体(A)に覆いかぶさるように嵌合している例を示している。図4において、符号(d1)は、成形体(B)の最小厚みを示す。また、符号(d2)は、成形体(B)の最小厚みを有する部位の最外面の中点(図4の符号(9))(成形体(B)の最小厚みを有する部位の最外面の中点)から、成形体(A)の、最も成形体(B)に近い面に垂線(図4の符号(10))を引いたときに、前記垂線と成形体(A)の最も成形体(B)に近い面とが交わる点(図4の符号(11))との距離を示す。なお、成形体(B)の最外面とは、成形体(B)外側の面を指し、最外面の中点は、最外点ともいう。
成形体(B)の最小厚み(d1)の測定方法は、成形体(B)の切削断面を、マイクロメーター、ノギス、顕微鏡で拡大観察し、寸法測定することによりその厚みを求めることができる。ただし、成形体にドレン抜きのネジ穴などが設けられている場合、そのような部分は除外するものとする。
(d2)の測定方法は、成形体(B)および成形体(A)の切削断面を、マイクロメーター、ノギス、顕微鏡で拡大観察し、寸法測定することによりその距離を求めることができる。ただし、成形体にドレン抜きのネジ穴などが設けられている場合、そのような部分は除外するものとする。
本発明における(d2)は、グローワイヤー特性の観点から0.4〜10mmであることが好ましく、1〜8mmであることが更に好ましく、2〜6mmが最も好ましい。(d2)が0.4mm未満の場合、熱ワイヤーと成形体(A)の距離が近いことにより、成形体(A)が発火しやすく、グローワイヤー試験時のコネクターの燃焼時間は長くなり、燃焼開始温度も低下する。(d2)が10mmを超える場合、熱ワイヤーとの接触時に、剛性が低い成形体(B)は変形し、それに伴い熱ワイヤーとの接触体積が増加する。結果的に、コネクターのグローワイヤー特性において、燃焼時間が長くなり、燃焼を開始する温度が低くなる。
本発明における成形体(B)は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて他の成分を配合しても良い。例えば、他のポリマー、銅系熱安定剤、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系などの酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、および染料・顔料を含む着色剤などの通常の添加剤を一種以上配合することができる。
次に、本発明における成形体(A)および成形体(B)の製造方法について説明する。本発明における成形体(A)に使用される熱可塑性樹脂組成物の製造方法は特に制限がなく、例えば単軸または2軸の押出機やニーダー等の混練機を用いて220℃〜400℃の温度で溶融混練する方法等が挙げられる。また、成形体(A)に配合される難燃剤は、その分散性が良好なほど高い難燃効果が発現するため、樹脂成分と同時に配合する製造方法が好ましい。
本発明における成形体(B)に使用されるポリアミド樹脂組成物の製造方法は特に制限がなく、例えば単軸または2軸の押出機やニーダー等の混練機を用いて220℃〜330℃の温度で溶融混練する方法等が挙げられる。また、成形体(B)に配合される難燃剤は、その分散性が良好なほど高い難燃効果が発現するため、樹脂成分と同時に配合する製造方法が好ましい。
本発明における成形体(B)は、成形体(A)と嵌合する際に製品が大きくひずむため、より高い靭性、例えば高い引張破断ひずみを有することが好ましい。ISO 527−1、−2規格に準拠し、室温85℃、湿度85%環境下で2日間静置したサンプルで試験した際の引張破断ひずみが40%以上であることが好ましく、50%以上がより好ましく、70%以上が最も好ましい。
本発明の成形体(A)および成形体(B)を用いることによりことで、優れたグローワイヤー特性を有するコネクターが得られる。具体的にはIEC60695−2−11に準拠した試験において、グローワイヤー温度(Glow Wire Temperature)に優れた製品を得ることができる。グローワイヤー温度とは、所望の温度に昇温したワイヤーを、規定厚みを有した樹脂成形品に押し当て、2秒以上の燃焼が確認されない最高温度のことである。製品の安全性の観点から、グローワイヤー温度は750℃以上が好ましく、775℃以上が更に好ましい。また、製品の安全性の安定性の観点からグローワイヤー温度測定時の燃焼時間は1.7秒以下が好ましく、1.0秒以下が更に好ましく、0.5秒以下が最も好ましい。
本発明における成形体(A)において、(A1)を用いる場合は、射出成形、押出成形、ブロー成形など通常の方法で容易に成形することができる。成形体(A)において、(A2)を用いる場合は、塑性加工、鋳造加工、または切削加工にて成形することができる。また成形体(B)においても同様に、上記方法にて容易に成形することができる。
本発明に記載の設計により得られる製品は、液晶テレビ、プラズマディスプレー、PDA、小型テレビ、ラジオ、ノートパソコン、パソコン、プリンター、スキャナー、パソコン周辺機器、ビデオデッキ、DVDデッキ、CDデッキ、MDデッキ、DATデッキ、アンプ、カセットデッキ、ポータブルCDプレーヤー、ポータブルMDプレーヤー、デジタルカメラ、家庭用電話、オフィス用電話、玩具、医療機器、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、ファクシミリ部品、コピー機部品に用いられるコネクターに特に好適である。
以下、実施例を挙げてさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。実施例および比較例に用いた測定方法を以下に示す。
(1)成形体(B)に用いる非強化熱可塑性樹脂組成物の引張り破断ひずみ(吸水時)
ISO1874−2に従い、実施例および比較例で得られたペレットを、日精樹脂工業(株)製の射出成形機NEX1000により、シリンダ温度280℃、金型表面温度80℃、スクリュー回転数150rpm、成形品平行部流速200mm/秒、射出/冷却=20/20秒の条件で射出成形し、ISO Type−A規格の試験片を作製した。
ISO1874−2に従い、実施例および比較例で得られたペレットを、日精樹脂工業(株)製の射出成形機NEX1000により、シリンダ温度280℃、金型表面温度80℃、スクリュー回転数150rpm、成形品平行部流速200mm/秒、射出/冷却=20/20秒の条件で射出成形し、ISO Type−A規格の試験片を作製した。
上記方法により得られた試験片を85℃×85%RH環境下で48時間静置した後に、以下の標準方法に従って引張り破断ひずみを測定した。引張り破断ひずみ(吸水時)が40%以上であれば、靱性に優れると判断した。
引張り破断ひずみ:ISO 527−1、−2。
引張り破断ひずみ:ISO 527−1、−2。
(2)グローワイヤー温度(Glow Wire Temperature)
(2−1)成形体(A)の準備
部品(A)が(A1)繊維強化熱可塑性樹脂組成物を用いる場合、下記A1〜A8で得られたペレット、日精樹脂工業(株)製の射出成形機NEX1000により、シリンダ温度280℃、金型表面温度80℃、スクリュー回転数130rpm、射出圧力100MPa、射出速度100mm/秒、射出/冷却=20/20秒の条件で射出成形し、80mm×80mm×3mmの試験片を成形、切削することで、40mm×10mm×3mmの角板を得た。
部品(A)が(A2)金属を用いる場合は市販のステンレス鋼(SUS304)を切削し、40mm×10mm×3mmの角板を得た。
(2−1)成形体(A)の準備
部品(A)が(A1)繊維強化熱可塑性樹脂組成物を用いる場合、下記A1〜A8で得られたペレット、日精樹脂工業(株)製の射出成形機NEX1000により、シリンダ温度280℃、金型表面温度80℃、スクリュー回転数130rpm、射出圧力100MPa、射出速度100mm/秒、射出/冷却=20/20秒の条件で射出成形し、80mm×80mm×3mmの試験片を成形、切削することで、40mm×10mm×3mmの角板を得た。
部品(A)が(A2)金属を用いる場合は市販のステンレス鋼(SUS304)を切削し、40mm×10mm×3mmの角板を得た。
(2−2)成形体(B)の準備
下記、「成形体(B)に用いられる樹脂」に記載したペレットを、日精樹脂工業(株)製の射出成形機NEX1000により、シリンダ温度280℃、金型表面温度80℃、スクリュー回転数130rpm、射出圧力100MPa、射出速度100mm/秒、射出/冷却=20/20秒の条件で射出成形し、80mm×80mm×3mmの試験片を成形、切削することで、実施例記載の厚みを有する40mm×10mmの角板を得た。
下記、「成形体(B)に用いられる樹脂」に記載したペレットを、日精樹脂工業(株)製の射出成形機NEX1000により、シリンダ温度280℃、金型表面温度80℃、スクリュー回転数130rpm、射出圧力100MPa、射出速度100mm/秒、射出/冷却=20/20秒の条件で射出成形し、80mm×80mm×3mmの試験片を成形、切削することで、実施例記載の厚みを有する40mm×10mmの角板を得た。
(2−3)グローワイヤー温度の測定
成形体(A)と成形体(B)を図5に示す所定厚みを有するステンレス鋼(SUS304)からなるスペーサーを用いて実施例および比較例に示す(d2)を調整した後、IEC60695−2−11に準拠して、750℃または775℃の熱ワイヤー温度でグローワイヤー着火温度(GW−T)を測定した。熱ワイヤーの接触は、成形体(B)から行い、試験中に熱ワイヤーとスペーサーが干渉し合わない任意の位置で行った。測定サンプル数を3とし、最も長い燃焼時間を記録した。なお、IEC60695−2−11では750℃における、最も長い燃焼時間が2秒未満の場合、試験サンプルはその試験温度において合格と判断される。
成形体(A)と成形体(B)を図5に示す所定厚みを有するステンレス鋼(SUS304)からなるスペーサーを用いて実施例および比較例に示す(d2)を調整した後、IEC60695−2−11に準拠して、750℃または775℃の熱ワイヤー温度でグローワイヤー着火温度(GW−T)を測定した。熱ワイヤーの接触は、成形体(B)から行い、試験中に熱ワイヤーとスペーサーが干渉し合わない任意の位置で行った。測定サンプル数を3とし、最も長い燃焼時間を記録した。なお、IEC60695−2−11では750℃における、最も長い燃焼時間が2秒未満の場合、試験サンプルはその試験温度において合格と判断される。
(3)UL94V試験
参考例に記載のペレットを用いて、日精樹脂工業(株)製の射出成形機NEX1000により、シリンダ温度280℃、金型表面温度80℃、スクリュー回転数100rpm、射出圧力150MPa、射出速度80mm/秒、射出/冷却=10/20秒の条件で射出成形し、127mm×12.7mm×1/8inchの試験片を作製した。得られた試験片を用いてUL94規格(米国Under Writer Laboratories Incで定められた規格)に準拠し、難燃性を評価した。
参考例に記載のペレットを用いて、日精樹脂工業(株)製の射出成形機NEX1000により、シリンダ温度280℃、金型表面温度80℃、スクリュー回転数100rpm、射出圧力150MPa、射出速度80mm/秒、射出/冷却=10/20秒の条件で射出成形し、127mm×12.7mm×1/8inchの試験片を作製した。得られた試験片を用いてUL94規格(米国Under Writer Laboratories Incで定められた規格)に準拠し、難燃性を評価した。
成形体(A)に用いられる樹脂組成物または金属
(A1)ガラス繊維を含む熱可塑性樹脂
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維50重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果は規格外であった。
(A1)ガラス繊維を含む熱可塑性樹脂
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維50重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果は規格外であった。
(A2)金属およびガラス
市販のステンレス鋼SUS304を使用。
市販のステンレス鋼SUS304を使用。
(A3)ガラス繊維を含む熱可塑性樹脂
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部およびジエチルホスフィン酸アルミニウム複合塩(クラリアントジャパン社製Exolit OP1312)50重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維50重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果はV−0であった。
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部およびジエチルホスフィン酸アルミニウム複合塩(クラリアントジャパン社製Exolit OP1312)50重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維50重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果はV−0であった。
(A4)ガラス繊維を含む熱可塑性樹脂
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部およびジエチルホスフィン酸アルミニウム複合塩(クラリアントジャパン社製Exolit OP1312)50重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維5重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果はV−0であった。
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部およびジエチルホスフィン酸アルミニウム複合塩(クラリアントジャパン社製Exolit OP1312)50重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維5重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果はV−0であった。
(A5)ガラス繊維を含む熱可塑性樹脂
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部およびジエチルホスフィン酸アルミニウム複合塩(クラリアントジャパン社製Exolit OP1312)50重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維130重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果はV−0であった。
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部およびジエチルホスフィン酸アルミニウム複合塩(クラリアントジャパン社製Exolit OP1312)50重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維130重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果はV−0であった。
(A6)ガラス繊維を含む熱可塑性樹脂
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部およびジエチルホスフィン酸アルミニウム複合塩(クラリアントジャパン社製Exolit OP1312)50重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維150重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果はV−0であった。
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部およびジエチルホスフィン酸アルミニウム複合塩(クラリアントジャパン社製Exolit OP1312)50重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維150重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果はV−0であった。
(A7)ガラス繊維を含む熱可塑性樹脂
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部およびジエチルホスフィン酸アルミニウム複合塩(クラリアントジャパン社製Exolit OP1312)50重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維100重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果はV−0であった。
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部およびジエチルホスフィン酸アルミニウム複合塩(クラリアントジャパン社製Exolit OP1312)50重量部をトップフィード(元込めフィード)、ガラス繊維100重量部をサイドフィードし、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果はV−0であった。
(A8)熱可塑性樹脂
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部をトップフィード(元込めフィード)し、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果は規格外であった。
2軸押出機((株)日本製鋼所:TEX30α)を用いて、ポリアミド66樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N)100重量部をトップフィード(元込めフィード)し、シリンダ設定温度280℃、吐出量40kg/時、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、ストランド状のガットを成形し、冷却バスで冷却後、カッターで造粒してペレットを得た。得られたペレットを用いてUL94V試験を実施したところ、結果は規格外であった。
成形体(B)に用いられる樹脂
ポリアミド6樹脂
ポリアミド6樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM1010:98%硫酸での相対粘度 2.7)を使用した。
ポリアミド6樹脂
ポリアミド6樹脂(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM1010:98%硫酸での相対粘度 2.7)を使用した。
ポリアミド66樹脂
ポリアミド66(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N:98%硫酸での相対粘度 3.0)を使用した。
ポリアミド66(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM3001N:98%硫酸での相対粘度 3.0)を使用した。
ポリアミド
ポリアミド6/ポリアミド66共重合樹脂(b1)/(b2)=85/15
ε−カプロラクタム85.0重量部とヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の塩15.0重量部とを純水に溶解し、水分を1重量部添加したものを重合用の原料とし、得られた原料を重合塔に送った。重合塔上部、中間部、下部に取り付けられたヒーターにより重合塔の温度を加熱調整しながら、原料を反応させた。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズし、得られたペレットを95℃/20時間/浴比20倍にて熱水抽出を行い、未反応原料とオリゴマーを除去した。抽出後80℃/30時間減圧乾燥し、ポリアミド6/ポリアミド66共重合樹脂を得た。JIS−K6810に従った98%硫酸での相対粘度は3.5であった。
ポリアミド6/ポリアミド66共重合樹脂(b1)/(b2)=85/15
ε−カプロラクタム85.0重量部とヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の塩15.0重量部とを純水に溶解し、水分を1重量部添加したものを重合用の原料とし、得られた原料を重合塔に送った。重合塔上部、中間部、下部に取り付けられたヒーターにより重合塔の温度を加熱調整しながら、原料を反応させた。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズし、得られたペレットを95℃/20時間/浴比20倍にて熱水抽出を行い、未反応原料とオリゴマーを除去した。抽出後80℃/30時間減圧乾燥し、ポリアミド6/ポリアミド66共重合樹脂を得た。JIS−K6810に従った98%硫酸での相対粘度は3.5であった。
ポリアミド6/ポリアミド66共重合樹脂(b1)/(b2)=95/5
ε−カプロラクタム95.0重量部とヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の塩5.0重量部とを純水に溶解し、水分を1重量部添加したものを重合用の原料とし、得られた原料を重合塔に送った。重合塔上部、中間部、下部に取り付けられたヒーターにより重合塔の温度を加熱調整しながら、原料を反応させた。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズし、得られたペレットを95℃/20時間/浴比20倍にて熱水抽出を行い、未反応原料とオリゴマーを除去した。抽出後80℃/30時間減圧乾燥し、ポリアミド6/ポリアミド66共重合樹脂を得た。JIS−K6810に従った98%硫酸での相対粘度は2.8であった。
ε−カプロラクタム95.0重量部とヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の塩5.0重量部とを純水に溶解し、水分を1重量部添加したものを重合用の原料とし、得られた原料を重合塔に送った。重合塔上部、中間部、下部に取り付けられたヒーターにより重合塔の温度を加熱調整しながら、原料を反応させた。水浴中に吐出したポリマーをストランドカッターでペレタイズし、得られたペレットを95℃/20時間/浴比20倍にて熱水抽出を行い、未反応原料とオリゴマーを除去した。抽出後80℃/30時間減圧乾燥し、ポリアミド6/ポリアミド66共重合樹脂を得た。JIS−K6810に従った98%硫酸での相対粘度は2.8であった。
半芳香族ポリアミド樹脂
ε−カプロラクタム10.0重量部とヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の塩15.0重量部とヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の塩75.0重量部とを重合缶に投入し、水分量が45重量部となるように水分を加え、重合缶内を窒素で置換した後、260℃まで昇温した。ついで、1.7MPaにて1時間制圧・重合後、吐出・カッティングし、半芳香族ポリアミド樹脂を得た。JIS−K6810に従った98%硫酸での相対粘度は2.6であった。
ε−カプロラクタム10.0重量部とヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の塩15.0重量部とヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸の塩75.0重量部とを重合缶に投入し、水分量が45重量部となるように水分を加え、重合缶内を窒素で置換した後、260℃まで昇温した。ついで、1.7MPaにて1時間制圧・重合後、吐出・カッティングし、半芳香族ポリアミド樹脂を得た。JIS−K6810に従った98%硫酸での相対粘度は2.6であった。
ポリアミド610樹脂
ポリアミド610(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM2001:98%硫酸での相対粘度 2.7)を使用した。
ポリアミド610(東レ株式会社製“アミラン”(登録商標)CM2001:98%硫酸での相対粘度 2.7)を使用した。
成形体(B)に用いられる難燃剤
窒素系難燃剤
イタルマッチ社製:MC25(メラミンシアヌレート)を用いた。なお、JIS K5600−9−3に準じて平均粒子径(数平均値)を測定したところ、4μmであった
ホスフィン酸金属塩
クラリアントジャパン(株)製:Exolit OP1312(ホスフィン酸金属塩)を使用した
臭素化ポリスチレン
アルベマール(株)製:SAYTEX HP−3010G(臭素化ポリスチレン)を使用した。
窒素系難燃剤
イタルマッチ社製:MC25(メラミンシアヌレート)を用いた。なお、JIS K5600−9−3に準じて平均粒子径(数平均値)を測定したところ、4μmであった
ホスフィン酸金属塩
クラリアントジャパン(株)製:Exolit OP1312(ホスフィン酸金属塩)を使用した
臭素化ポリスチレン
アルベマール(株)製:SAYTEX HP−3010G(臭素化ポリスチレン)を使用した。
無機充填材
ガラス繊維
日本電気硝子(株)社製:ECS 03 T−253を使用した
ワラストナイト
キンセイマテック(株)社製:FPW#400Sを使用した。
ガラス繊維
日本電気硝子(株)社製:ECS 03 T−253を使用した
ワラストナイト
キンセイマテック(株)社製:FPW#400Sを使用した。
[実施例1〜29]
表1〜3に示す組成および、成形体(A)(嵌合される側の部品)、および成形体(B)(嵌合する側の部品)を作成した。また、(d1)および(d2)も表1〜3に示す値になるように調整した。前記の評価方法によって諸特性を調べた。その結果を表1〜3に示す。
表1〜3に示す組成および、成形体(A)(嵌合される側の部品)、および成形体(B)(嵌合する側の部品)を作成した。また、(d1)および(d2)も表1〜3に示す値になるように調整した。前記の評価方法によって諸特性を調べた。その結果を表1〜3に示す。
[比較例1〜3]
成形体(A)(嵌合される側の部品)、成形体(B)(嵌合する側の部品)、(d1)および(d2)を表3に記載の組み合わせ、前記の評価方法によって諸特性を調べた。その結果を表3に示す。
成形体(A)(嵌合される側の部品)、成形体(B)(嵌合する側の部品)、(d1)および(d2)を表3に記載の組み合わせ、前記の評価方法によって諸特性を調べた。その結果を表3に示す。
実施例1〜29は、比較例1〜3に比べて、グローワイヤー特性、靭性に優れることがわかる。
1 スペーサー
2 成形体(A)
3 成形体(B)
4 スペーサー幅 10mm
5 成形体(B)の幅 40mm
6 成形体(A)および成形体(B)の高さ 10mm
7 成形体(A)
8 成形体(B)
9 成形体(B)の最小厚みを有する部位の最外面の中点
10 9から成形体(A)に下した垂線
11 10と成形体(A)が交わる点
1 スペーサー
2 成形体(A)
3 成形体(B)
4 スペーサー幅 10mm
5 成形体(B)の幅 40mm
6 成形体(A)および成形体(B)の高さ 10mm
7 成形体(A)
8 成形体(B)
9 成形体(B)の最小厚みを有する部位の最外面の中点
10 9から成形体(A)に下した垂線
11 10と成形体(A)が交わる点
Claims (9)
- 金属端子を内包する成形体(A)、および成形体(B)を有するコネクターであって、成形体(B)の最小厚み(d1)が3mm以下であり、成形体(B)および成形体(A)が互いに嵌合するための嵌合部を備えており、成形体(A)が、(A1)熱可塑性樹脂およびガラス繊維を含む繊維強化熱可塑性樹脂組成物、または(A2)金属もしくはガラスであり、成形体(B)が、ポリアミド樹脂および難燃剤を含む非強化ポリアミド樹脂組成物である、コネクター。
- 成形体(B)の最小厚み(d1)が0.1mm以上である請求項1に記載のコネクター。
- 成形体(B)の最小厚みを有する部位の最外点から成形体(A)までの距離(d2)が0.1〜10mmである、請求項1または2に記載のコネクター。
- 成形体(B)における難燃剤が、窒素系難燃剤であり、ポリアミド樹脂100重量部に対して、前記窒素系難燃剤を17〜53重量部含有する、請求項1〜3のいずれかに記載のコネクター。
- 成形体(B)におけるポリアミド樹脂が、ポリアミド6樹脂、ポリアミド66樹脂、ポリアミド6/66共重合樹脂、および半芳香族ポリアミド樹脂から選ばれる少なくとも1種のポリアミド樹脂である、請求項1〜4のいずれかに記載のコネクター。
- 成形体(A)が、熱可塑性樹脂100重量部に対して、ガラス繊維を5〜130重量部含む繊維強化熱可塑性樹脂組成物である、請求項1〜5のいずれかに記載のコネクター。
- 熱可塑性樹脂が、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、およびポリアリーレンサルファイド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜6のいずれかに記載のコネクター。
- 嵌合部が、ボス、リブ、クリップ、ボタン、ホルダー、ジョイントおよびスナップフィットからなる群より選択される少なくとも1種の機構を有する嵌合部である、請求項1〜7のいずれかに記載のコネクター。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のコネクターの成形体(B)に用いられる、ポリアミド樹脂および難燃剤を含む非強化ポリアミド樹脂組成物。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018059701A JP2019175584A (ja) | 2018-03-27 | 2018-03-27 | コネクターおよび樹脂組成物 |
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JP (1) | JP2019175584A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022044539A1 (ja) * | 2020-08-25 | 2022-03-03 | 東レ株式会社 | ポリアミド樹脂組成物およびそれを成形してなる成形品 |
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2018
- 2018-03-27 JP JP2018059701A patent/JP2019175584A/ja active Pending
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WO2022044539A1 (ja) * | 2020-08-25 | 2022-03-03 | 東レ株式会社 | ポリアミド樹脂組成物およびそれを成形してなる成形品 |
CN115916899A (zh) * | 2020-08-25 | 2023-04-04 | 东丽株式会社 | 聚酰胺树脂组合物和将其成型而得的成型品 |
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