JP4873393B2 - 開扉可否判別システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道等の交通システム用の扉の開閉に関し、特に、車両の位置に基づいて、車両または地上に設けられた扉を開いて良いか否かを判別する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道の駅には、車両に対する円滑な乗降を図るべく、プラットホームの表面に、車両扉の位置を示す指標が表示されていることがある。このような場合には、できるだけ指標に対応した位置に列車が停止するのが望まれるが、稀に、列車は目標位置どおりに停止できない場合がある。そして、そのような場合には、車両扉の開放が許可されないシステムが既に知られている。
【0003】
ここで、このような従来のシステムの一例について図6を参照して説明する。地上54には、車両52に信号を送信する有電源地上子56が設けられ、また車両52には、有電源地上子56からの信号を受信するための車上アンテナ58と、信号の受信に基づいて開扉の可否を判別する可否判別部(図示せず)と、が設けられる。有電源地上子56は、車両52が目標停止位置Pに停止した際に車上アンテナ58のちょうど真下となるように設置される。可否判別部は、車両52が停止した状態で有電源地上子56からの信号が受信できた場合には開扉可と判別し、できなかった場合には開扉不可と判別する。この可否判別結果に基づいて、車両扉の開放あるいは車両52の停止位置の調整等が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来システムでは、車上アンテナ58が有電源地上子56からの信号を受信できる位置に車両52が停止しないと、開扉可と判別されない。したがって、車上アンテナ58が有電源地上子56から信号を受信できる範囲が狭いと、車両52の停止した位置と目標停止位置Pとのずれが実際には扉を開けても構わない程度であっても、車上アンテナ58が有電源地上子56からの信号を受信することができなかったときは、開扉が許可されないことになってしまう。このため、有電源地上子56は、前後方向に拡大された比較的広い送信範囲Aに信号が送信されるよう調整され、その信号を受信可能な車両52の位置が停止許容範囲Wとされる。しかしながら、このような送信範囲の拡大調整が可能な地上子は、装置構成が複雑化かつ大型化してしまうとともに、その製造および調整自体にかかる手間および費用が高くなってしまう。すなわち、この停止許容範囲をより容易にかつより高精度に設定できるシステムがあると有意義である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる開扉可否判別システムは、車両の目標位置に対する許容範囲に対応した間隔で設けられた複数の地上子から送信された信号に基づき、車両が手前側の第一の位置にあることを検出する第一の検出手段、および車両が先方側の第二の位置にあることを検出する第二の検出手段と、前記第一および第二の検出手段の検出結果から車両が前記許容範囲内であり、かつ、車両が所定の速度以下のときに、車両または地上に設けられた扉の開扉の可否を判別する開扉可否判別手段と、解放する扉の属性および前記属性に対応して設定された信号の周波数を記憶する記憶部と、第1の位置で受信した信号の周波数について記憶部を参照し、開放可能な扉の属性を取得する扉選択手段と、を備える。さらに、この開扉可否判別手段は、車両が前記第一の位置を通過し、かつ前記第二の位置を未通過であるときに、開扉可と判別するのが好適である。このような構成によれば、一の検出手段の検出範囲を拡大調整して許容範囲とすることなく、より容易にかつより精度よく車両の位置を検出し、開扉の可否を判別することができる。
【0006】
また本発明にかかる開扉可否判別システムは、車両の進行方向に沿って互いに隣接するように連続して配置された複数の地上子から送信された信号に基づき、車両が所定範囲に位置することを検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基き、前記所定範囲のいずれかに車両が位置することが検出されたときに、車上または地上に設けられた扉の開扉を許可する開扉可否判別手段と、解放する扉の属性および前記属性に対応して設定された信号の周波数を記憶する記憶部と、第1の位置で受信した信号の周波数について記憶部を参照し、開放可能な扉の属性を取得する扉選択手段と、を備える。このような構成によっても、一の検出手段の検出範囲を拡大調整して許容範囲とすることなく、より容易にかつより精度良く車両を検出し、開扉の可否を判別することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第一の実施形態にかかる開扉可否判別システム10について説明する。まず、本実施形態での車両12の位置検出とその検出結果に基づく開扉可否の判別について図1を参照して説明する。図1は、車両12の目標位置Pおよび許容範囲Wを示す説明図である。
【0008】
地上14には、地上14での車両12の位置を特定するための信号を送信する地上子16(16a,16b,16c)が、車両12の進行方向に沿って(軌道に沿って)所定間隔で複数設けられる。また車両12には、地上子16からの信号を受信する車上子18が設けられる。
【0009】
車上子18は、地上子16に対して相対的に所定の位置関係にあるとき(例えば真上の位置にあるとき)に、地上子16からの信号を受信することができる。このため、車両12が特定の位置にあるときに車上子18で信号が受信されるよう(例えば、車両12が特定の位置にあるときに車上子18の真下の位置に)地上子16を設置すれば、信号が受信された時点で、車両12がその特定の位置にあることを検出することができる。さらにこの信号は、車両12の絶対位置(例えば、軌道の起点からの距離,駅名,プラットフォーム番号等)を示す信号(例えば、車両12の位置に対応した周波数の信号)として設定することができる。
【0010】
本実施形態では、車両12が目標位置(目標停止位置)Pの手前の第一の位置P1にあるときに、車上子18がその位置に対応した信号を第一の地上子16aから受信し、また車両12が目標位置Pの先方の第二の位置P2にあるときに、車上子18がその位置に対応した信号を第二の地上子16bから受信するように、これら地上子(16a,16b)が配置される。そして、この第一の位置P1および第二の位置P2の間の範囲Wが、車両12の目標位置Pに対する許容範囲(許容停止範囲)として設定される。すなわち、これら二つの地上子(16a,16b)は、この許容範囲Wに対応した位置および間隔(=W)で設けられる。このようにすれば、第一の位置P1における車両12の検出結果と第二の位置P2における車両12の検出結果とに基づいて、許容範囲Wに対して相対的にどの位置に車両12がいるかを特定することができる。すなわち、(a)第一の位置P1にあることが検出されていない時点では、その車両12は許容範囲Wの手前にあることになり、(b)第一の位置P1にあることが既に検出されかつ第二の位置P2にあることが検出されてない時点ではその車両12は許容範囲Wの中にあることになり、また、(c)第一および第二の位置の双方(P1,P2)にあることが既に検出された時点では車両12は許容範囲Wを超えた位置にあることになる。なお、上記(b)の状態には、第二の位置P2を含めても良いし、第一の位置P1を除いても良い。
【0011】
そして本実施形態では、上記許容範囲Wが、扉(例えば車両扉、およびホームドア[プラットホームの車両扉に対応する位置に設けられた扉]等)の開扉の許容される車両停止範囲として設定される。すなわち、目標停止位置Pから前方または後方にずれて車両12が停止した場合にも、この許容範囲W内で車両12が停止した場合には、開扉が許可される。すなわち、上記(b)の状態で車両12が停止した場合に、開扉可と判別する。このように、許容範囲Wを二つの位置P1,P2によって規定することで、一つの地上子(従来システムにおける有電源地上子)からの信号の送信範囲として規定する場合に比して、より容易にかつより精度良く許容範囲Wを設定することができる。
【0012】
次に、本実施形態にかかる開扉可否判別システム10のより詳細な構成について図2および図3を参照して説明する。図2は、地上子16の回路図、また図3は、開扉可否判別システム10のブロック図である。
【0013】
図2に示すように、地上子16は、例えば、コイルL,コンデンサC,抵抗r,および端子t1,t2等を含む回路構成を備え、車上子18から信号(例えば周波数f0の信号)を受けると(すなわち車上子と電磁結合すると)その信号の周波数を変化させて(例えば周波数f1で)その車上子18に返信するいわゆる変周式の無電源地上子として構成することができる。回路定数(L,C,r)の調整により、車上子18に送信する信号の周波数を所望の値に設定することができる。
【0014】
図3に示すように、車両12には、車上子18と、車上子18で受信した信号に基づいて車両12の位置を検出する位置検出部20と、車両12の速度を検出する速度検出部(または車両が停止したことを検出する停止検出部;例えば速度発電器)22と、上記検出結果に基づいて扉の開扉の可否を判別する可否判別部24と、が設けられる。
【0015】
このうち位置検出部20は、第一および第二の地上子(16a,16b)からの信号の受信の有無により、車両12が許容範囲Wに対して相対的にどの位置にあるかを取得する。また、位置検出部20は、地上子(16a,16b,16c)から受信した信号に基づいて、車両12の絶対位置を取得することができる。また可否判別部24は、車両12が許容範囲W内にあり、かつ車両12が所定速度以下(例えば速度=0の停止状態)となったときに、開扉可と判別する。
【0016】
さらに車両12には、第一の位置に対応した信号(例えば第一の地上子16aからの信号)に基づいて開放する扉を選択する扉選択部26と、開放する扉に応じて設定された信号の特性(例えば、開放する扉の属性およびその属性に対応して設定された信号の周波数等)を記憶する記憶部(例えばRAM,ROM,ハードディスク等)28と、が設けられる。扉選択部26は、記憶部28を参照して、第一の位置に対応した信号の特性に対応する扉(すなわち開放する扉)を取得する。より具体的には、例えば、第一の地上子16aからの信号の周波数は、左側の扉の開扉を許可する場合には第一の周波数f1に、右側の扉の開扉を許可する場合には第二の周波数f2に、両側の扉の開扉を許可する場合には第三の周波数f3に設定される。そして扉選択部26は、第一の位置で受信した信号の周波数が第一の周波数f1であったときは、開放する扉の属性として左側の扉の属性を取得し、第二の周波数f2であったときは、右側の扉の属性を取得し、また第三の周波数f3であったときは、両方の扉の属性を取得する。この手法は、車両12の中で特定の扉のみ(例えば車両のうち最も前側および後側の扉等)を開放したい場合や、連結された複数の車両12のうち特定の車両12の扉のみ開放したい場合などにも適用可能である。このような構成によれば、より確実に開放する扉を選択することができる。
【0017】
なお、第二の位置に対応した信号は、第一の位置に対応した信号と異なる信号に設定される。例えば、第一の地上子16aからの信号(例えば第一の位置に対応した信号)は、開放する扉に応じた周波数(例えば上記f1,f2,f3)の信号に、また第二の地上子16bからの信号(第二の位置に対応した信号)は、これらとは別の周波数の信号(例えばf4)に、それぞれ設定される。また、これら第一または第二の地上子(16a,16b)は、それぞれ一つの信号のみ出力するよう構成してもよいし、例えば他の図示しない地上制御装置からの制御信号に基づいて一つの地上子から複数の信号(複数の周波数の信号)を切り替えて出力できるように構成してもよい。後者の場合、図3に示す構成の回路を並列に複数備え、さらに、そのうちのいずれか一つを選択的に閉じるスイッチを備えればよい。
【0018】
また、車両12の進行方向によって第一の位置と第二の位置との設定を入れ替えれば、車両12が折り返し運行されるような場合に、同じ目標位置および許容範囲を同じ装置構成で実現することができる。すなわち、第一の方向(図1中矢印の方向)では第二の位置に対応する信号(例えば第二の地上子16bからの信号)を、第一の方向と逆の第二の方向では、第一の位置に対応する信号として設定し、また、第一の方向では第一の位置に対応する信号(例えば第一の地上子16aからの信号)を、第二の方向では、第二の位置に対応する信号として設定すればよい。
【0019】
さらにこの場合、第一の位置に対応した信号を、第一の方向に進行する車両12に対して開放する扉を示す信号として設定し、また第二の位置に対応した信号を、第二の方向に進行する車両12に対して開放する扉を示す信号として設定するのが好適である。さらに、これら各位置に対応した信号について、それぞれ別個に、扉との対応関係を設定するのが好適である。例えば、第一の地上子16aからの信号の周波数を、第一の方向に進行する車両12に対して開放する扉を示すよう、右側開放:f1,左側開放:f2,両側開放:f3とし、他方第二の地上子16bからの信号の周波数を、第二の方向に進行する車両12に対して開放する扉を示すよう、右側開放:f4,左側開放:f5,両側開放:f6とすればよい。このようにすれば、両方向の運行で開放する扉を選択するための信号の送受信機構(例えば地上子)を共用することができるとともに、信号と扉との対応関係を車両12の運行方向に応じてそれぞれ別個に設定したため、開放する扉の混同をより確実に抑制することができる。
【0020】
また車両12には、可否判別部24の判別結果を出力する出力部(例えば乗務員室内に設けられる指示ランプ、スピーカ等)30と、判別結果に基づいて扉の開閉を制御する扉開閉制御部32と、判別結果を地上側に送信する送信部34と、が設けられる。そして地上側の地上装置36には、送信部34から判別結果を受信する受信部38と、判別結果を出力する出力部(例えば駅構内に設けられる指示ランプ、スピーカ等)40と、地上扉(例えば前記ホームドア等)を開閉制御する扉開閉制御部42と、が設けられる。扉開閉制御部42は、車両扉に対応する地上扉を連動して開閉するよう制御する。このような構成により、車両側での開扉判別結果に基づいて、車両側および地上側の双方で、判別結果の出力、および判別結果に基づく扉の開閉制御を行うことができる。なお、車両側構成のうち、位置検出部20、可否判別部24、扉選択部26、およびATS制御部46(後述)は、例えばCPU39として構成可能である。
【0021】
また、上記出力部(30,40)は、上記扉選択部26で選択された扉を示すための出力(例えば表示出力または音声出力)を行う。この際、この出力を開扉可否判別の結果の出力とともに行うことが可能である。例えば、出力部(30,40)は、開扉可否判別の結果を、扉に応じて異なる位置(すなわち出力位置[例えば指示ランプ部内での表示位置];左,右,両側)に表示出力したり、扉に応じて異なる形態(例えば色)で表示出力したりすることができる。また、扉開閉制御部(32,42)は、上記扉選択部で選択した扉(例えば車両扉)およびそれに対応する扉(例えば地上扉)に対して開閉制御を行う。
【0022】
また、本実施形態にかかる開扉可否判別システムは、ATSシステム(自動列車停止システム)に対応した装置構成を備えることができる。より具体的には、車両12に、停止信号設置点から所定距離手前に設けられたATS地上子16c(図1)からの信号(例えば目標停止位置までの距離を認識することのできる信号)に基づいて、車両12の警報出力部(例えば警報ベルあるいは警報ランプ等)44から速度超過警報を発したりモータあるいはブレーキ等を制御するATS制御部46が設けられる。このATS地上子16cからの信号は、車上子18で受信されるが、許容範囲取得用の地上子(16a,16b)からの信号とは異なる信号(例えば周波数の異なる信号)として構成される。これにより、開扉可否判別システム10とATSシステムとで装置構成の共用化を図ることができるとともに、信号の混同を抑制することができる。
【0023】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる開扉可否判別システムについて図面を参照して説明する。図4は、車両の目標位置Pおよび許容範囲Wを示す説明図である。
【0024】
地上14には、地上14での車両12の位置を特定するための信号を送信する地上子16(16d,16e,16f)が、車両12の進行方向に沿って(すなわち軌道に沿って)複数設けられる。また車両12には、上記第一の実施形態と同様に、地上子16からの信号を受信可能な車上子18が設けられる。ただし本実施形態では、上記第一の実施形態とは異なり、車上子18によって地上子16からの信号を受信可能な位置に車両12が停止したときに、開扉可と判別される。
【0025】
本実施形態では、目標位置Pに対する許容範囲Wを設定するため、複数の地上子(16d,16e,16f)が、車上子18における各地上子(16d,16e,16f)からの信号の受信可能な範囲(Rd,Re,Rf;以下受信範囲と記す)が車両12の進行方向に沿って互いに隣接して連続するように、配置される。
【0026】
各受信範囲(Rd,Re,Rf)にそれぞれ対応する車両位置の範囲が、本発明における車両位置の所定範囲に相当する。すなわち、車上子18が各受信範囲(Rd,Re,Rf)において進行方向手前側端にあるときには、車両12は、各所定範囲の進行方向手前側端に位置しており、車上子18が各受信範囲(Rd,Re,Rf)において進行方向先方側端にあるときには、車両12は、各所定範囲の進行方向先方側端に位置している。
【0027】
そして、これら受信範囲(Rd,Re,Rf)のうちいずれか一つの範囲内で、この車上子18が、地上子(16d,16e,16f)のうちいずれか一つからの信号を受信したとき(かつ車両12が停止しているとき;後述)に、扉の開扉可とされる。これは、これら受信範囲(Rd,Re,Rf)の和として、車両位置の許容範囲Wに対応する受信範囲(以下、許容受信範囲Rtと記す)が設定されることに相当する。このような構成によれば、許容範囲Wの長さを、地上子16(好適には、その信号送信範囲が既知であり、かつ信号送信範囲の個体差の少ない地上子)の設置個数によって調整することができ、一つの地上子からの信号の送信範囲を調整する従来技術に比して、より容易に許容範囲Wの長さ調整を行うことができる。なお、図4に示すように、本実施形態では、互いに隣接する受信範囲(RdおよびRe、ReおよびRf)は、その隣接する境界部分でそれぞれオーバーラップしている。
【0028】
本実施形態における地上子16は、単体では、上記第一の実施形態と同様の構成(例えば図2に示した構成)とすることができる。なお、目標位置Pに対応した一つの許容範囲Wを形成するための各地上子(16d,16e,16f)からの信号は、全て同じ(例えば同じ周波数)とするのが好適である。こうすれば、同じ許容範囲W内であれば、車両12がどの位置にある場合にも、同じ信号の検出結果に基づいて開扉可否の判別を行うことができる。
【0029】
また地上子16からの信号は、目標位置P毎に、開放させる扉に応じて設定される。そして本実施形態でも、地上子16からの信号に基づいて開放する扉が選択される。例えば、上記第一の実施形態と同様に、車両12の進行方向に対して左側の扉を開放する場合には第一の周波数f1に、右側の扉を開放する場合には第二の周波数f2に、また両側の扉を開放する場合には第三の周波数f3に、それぞれ設定される。
【0030】
また車上にも、上記第一の実施形態と同様の構成(例えば図3に示した構成)が設けられる。より具体的には、車両12には、車上子18と、車上子18で受信した信号に基づいて車両12の位置を検出する位置検出部20と、車両12の速度を検出する速度検出部22と、上記検出結果に基づいて扉の開扉の可否を判別する可否判別部24と、が設けられる。
【0031】
ただし、その動作は、位置検出方式の差異により、上記第一の実施形態とは一部異なる。すなわち、位置検出部20は、車上子18で地上子16からの信号を受信した場合、それを受信した時点で、車両12が目標位置Pに対する許容範囲Wにあることを検出する。なお可否判別部24は、上記第一の実施形態と同様、車両12が許容範囲W内にあり、かつ車両12が所定速度以下(例えば速度=0の停止状態)となったときに、開扉可と判別する。
【0032】
また本実施形態でも、車両12には、上記構成の他に、車上子18で受信した信号に基づいて開放する扉を選択する扉選択部26と、開放する扉に応じて設定された信号の特性(例えば、開放する扉の属性およびその属性に対応して設定された信号の周波数等)を記憶する記憶部(例えばRAM,ROM,ハードディスク等)28と、が設けられる。扉選択部26は、記憶部28を参照して、受信した信号の特性に対応する扉(すなわち開放する扉)を取得する。より具体的には、上記周波数の設定例の場合、扉選択部26は、受信信号の周波数が第一の周波数f1であったときは、開放する扉の属性として左側の扉の属性を取得し、第二の周波数f2であったときは、右側の扉の属性を取得し、また第三の周波数f3であったときは、両方の扉の属性を取得する。また、車両12のうち特定の扉のみ開放したい場合、あるいは特定の車両12の扉のみ開放したい場合などにも、同様の手法を適用可能である。
【0033】
また、本実施形態でも、上記第一の実施形態と同様に、車両12には、出力部30、扉開閉制御部32、送信部34、ATS制御部46、および警報出力部44を備える。また地上には、地上装置36が設けられる。これらの構成および動作については、上記第一の実施形態と全く同様である。
【0034】
なお、本発明は上記実施形態には限定されない。上記第一の実施形態では、地上子からの信号を一つの車上子で受信した結果に基づいて車両の位置を検出したが、これには限られず、二つの車上子で受信した結果に基づいて車両の位置を検出してもよい。その一例を図5を参照して説明する。車両12には、前方側と後方側とにそれぞれ所定の間隔W1で複数(例えば二つ)の車上子(18g,18h)が設けられ、地上14には、車上子(18g,18h)の間隔と異なる(例えば狭い)間隔W2で複数(例えば二つ)の地上子(16g,16h)が設けられる。図5の例の場合、前方側の車上子18gで前方側の地上子16gからの信号が受信された位置が第一の位置となり、後方側の車上子18hで後方側の地上子16hからの信号が受信された位置が第二の位置となる。また、この場合、目標位置で停止した車両12の中心位置Cに対して、車上子(18g,18h)および地上子(16g,16h)をそれぞれ前後で対称に配置するため、第一の位置と第二の位置との設定(すなわち各位置に対応する地上子および/または車上子の設定)を入れ替えれば、車両12の運転方向によらず同じ目標位置および許容範囲を同じ装置構成で実現することができる。さらにこの場合にも、第一の位置に対応した信号(第一の地上子からの信号)を、第一の方向(すなわち、第一の位置を手前側とする方向;図5中矢印の方向)に進行する車両12に対して開放する扉を示す信号として設定し、また第二の位置に対応した信号(第二の地上子からの信号)を、前記第一の位置に対応した信号とは異なる信号であって、第二の方向(すなわち、第一の方向と逆方向)に進行する車両12に対して開放する扉を示す信号として設定する。なお、この例の場合、許容範囲Wの長さはW1とW2との差(W=|W1−W2|)となる。
【0035】
また上記第一および第二の実施形態では、車両が所定の位置にあることを、地上側からの信号に基づいて車両側で検出したが、これには限定されず、車両側から送信された信号を地上側で検出した結果に基づいて開扉の可否を判別してもよい。また、開扉の可否判別を地上側で行ってもよいし、それを車両側に伝送する手段を備えてもよい。また、検出手段として、上記した地上子と車上子とを用いた検出手段以外を用いてもよいし、車両速度(車両停止)検出手段として、速度発電器以外の手段を用いてもよい。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、許容範囲に対する車両の位置をより容易にかつより精度よく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態にかかる開扉可否判別システムにおける第一および第二の検出手段の構成例を示す概略図である。
【図2】 本発明の実施形態にかかる開扉可否判別システム用の地上子の回路構成を示す図である。
【図3】 本発明の実施形態にかかる開扉可否判別システムのブロック図である。
【図4】 本発明の第二の実施形態にかかる開扉可否判別システムにおける検出手段の構成例を示す概略図である。
【図5】 本発明の第一の実施形態にかかる開扉可否判別システムにおける第一および第二の検出手段の別の構成例を示す概略図である。
【図6】 従来の開扉可否判別システムの概略構成図である。
【符号の説明】
10 開扉可否判別システム、12 車両、14 地上、16(16a,16b,16c,16d,16e,16f,16g,16h) 地上子、18(18g,18h) 車上子、20 位置検出部、22 速度検出部、24 可否判別部、26 扉選択部、30,40 出力部、32,42 扉開閉制御部、36 地上装置、46 ATS制御部、P 目標位置(目標停止位置)、P1 第一の位置、P2 第二の位置、Rd,Re,Rf 受信範囲、W 許容範囲。

Claims (10)

  1. 車両の目標位置に対する許容範囲に対応した間隔で設けられた複数の地上子から送信された信号に基づき、車両が手前側の第一の位置にあることを検出する第一の検出手段、および車両が先方側の第二の位置にあることを検出する第二の検出手段と、
    前記第一および第二の検出手段の検出結果から車両が前記許容範囲内であり、かつ、車両が所定の速度以下のときに、車両または地上に設けられた扉の開扉の可否を判別する開扉可否判別手段と、
    解放する扉の属性および前記属性に対応して設定された信号の周波数を記憶する記憶部と、
    第1の位置で受信した信号の周波数について記憶部を参照し、開放可能な扉の属性を取得する扉選択手段と、
    を備えることを特徴とする開扉可否判別システム。
  2. 車両の進行方向に沿って互いに隣接するように連続して配置された複数の地上子から送信された信号に基づき、車両が所定範囲に位置することを検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に基き、前記所定範囲のいずれかに車両が位置することが検出されたときに、車上または地上に設けられた扉の開扉を許可する開扉可否判別手段と、
    解放する扉の属性および前記属性に対応して設定された信号の周波数を記憶する記憶部と、
    第1の位置で受信した信号の周波数について記憶部を参照し、開放可能な扉の属性を取得する扉選択手段と、
    を備えることを特徴とする開扉可否判別システム。
  3. 前記検出手段は、車両に設けられて前記地上子からの信号を受信する車上子を含み、前記所定範囲は、前記地上子からの信号を受信可能な車上子の位置範囲に対応することを特徴とする請求項2に記載の開扉可否判別システム。
  4. 請求項1に記載の開扉可否判別システム用の地上子であって、前記第一または第二の位置を示す信号を送信する地上子。
  5. 請求項3または4に記載の開扉可否判別システム用の地上子であって、送信する信号を受信可能な車上子の位置範囲に対応して前記所定範囲が設定されることを特徴とする地上子。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の開扉可否判別システム用の装置であって、前記開扉可否判別手段を備えた装置。
  7. 請求項1乃至4のいずれかに記載の開扉可否判別システムの前記開扉可否判別手段による判別結果を出力する判別結果出力手段を備えた地上装置。
  8. 請求項1乃至4のいずれかに記載の開扉可否判別システムの前記開扉可否判別手段による判別結果を出力する判別結果出力手段を備えた車両。
  9. 請求項1乃至4のいずれかに記載の開扉可否判別システムの前記開扉可否判別手段による判別結果に基づいて地上に設けられた扉の開閉を制御する扉開閉制御手段を備えた地上装置。
  10. 請求項1乃至4のいずれかに記載の開扉可否判別システムの前記開扉可否判別手段による判別結果に基づいて車両扉の開閉を制御する扉開閉制御手段を備えた車両。
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