JP5586046B2 - 扉制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、列車の車両用の扉制御装置に関する。
輸送量の需要増加に応じて車両を追加した編成の列車は、駅のプラットホーム長によって、全ての車両がプラットホームに入りきれず、後部車両がはみ出ることがある。この場合、乗客の乗降時、後部車両の扉を締め切る扉締切制御が必要とされる。
ここで、列車に搭載された制御装置は、自列車がプラットホームからはみ出る列車編成であることを認識する手段を有していない。このため、地上子と通信可能なトランスポンダ装置が各車両に搭載されており、これらの装置が、進行方向後方のプラットホーム区間内外にそれぞれ設置された地上子から受信した信号に基づいて、プラットホームに入る車両に対する扉開放制御と、プラットホームからはみ出る車両に対する扉締切制御とを区別して実行している。しかし、この技術は、車両ごとにトランスポンダ装置を設置し、ホームごとに複数の地上子を設置する必要があるから、コスト面に問題がある。
また、例えば特許文献1には、先頭車両に搭載された制御装置が、プラットホーム手前に設置された地上子から受信した信号を利用して、列車の停車位置がプラットホームの正規の停車位置からずれていることを検出した場合に扉締切制御を実行する技術が開示されている。
この技術は、必要とする制御装置と地上子の数は少ないが、扉締切制御が、列車を構成する全ての車両に対して行われものであるため、プラットホームからはみ出した車両のみに対する扉締切制御に適用することはできない。
ここで、単に、プラットホームからはみ出した車両のみに対して制御を行う目的を達成するのであれば、当該車両に、他の車両とは異なる固有の装置を備えればよいようにも思える。しかし、運用上、列車編成を行うにあたり、車両の連結位置(つまり、先頭・中間・後部)は随時に変わりうるものであるし、また、プラットホームからはみ出ない列車編成の場合にまで後部車両に扉締切制御を行う必要はないから、この場合には固有の装置を備える車両を列車に含めることはできない。つまり、このような固有の装置を備えると、編成の柔軟性が著しく損なわれてしまうという問題がある。
特開2007−302205号公報
本発明の課題は、車両の連結位置が最後部である場合、列車編成に応じて扉締切制御を行いうる低コストな車両用の扉制御装置を提供すること。
上述した課題を解決するため、本発明に係る車両用の扉制御装置は、連結位置検出部と、締切制御部と、一対のケーブルとを備える。
前記連結位置検出部は、前記車両が列車の最後部に連結されていることを検出する。前記締切制御部は、前記連結位置検出部が前記最後部への連結を検出した場合、前記一対のケーブルの一方の電圧に応じて前記車両の扉を締切制御する。
そして、前記一対のケーブルは、前記車両の前後にある各車両連結部に配される接続端子を備え、前記接続端子の両方の間で交差配線されている。
本発明に係る扉制御装置によれば、締切制御部は、連結位置検出部が最後部への連結を検出した場合に扉を締切制御するから、車両が列車の先頭、あるいは中間に連結されている場合に締切制御は行われない。
また、一対のケーブルは、車両の前後にある各車両連結部に配される接続端子を備えているから、この接続端子を介して、連結した相手車両側の一対のケーブルと接続できる。そして、一対のケーブルは接続端子の両方の間で交差配線されているため、一対のケーブルの一方のみに電圧を印加すると、一対のケーブルのうちの加圧される方のケーブルを車両ごとに交互とすることができる。
したがって、最後部の車両において、一対のケーブルの一方の加圧の有無に基づき、締切制御を必要とする列車編成であるか、または、締切制御を必要としない列車編成であるかを明確に区別することができる。ここで、締切制御部は、一対のケーブルの一方の電圧に応じて車両の扉を締切制御するため、列車の編成に応じて、最後部車両のみに対して扉締切制御を行うことができる。
さらに、本発明に係る扉制御装置を搭載した最後部車両の前方に、(交差配線ではなく)ストレート配線された一対のケーブルを備えた車両を連結すれば、両方の車両において加圧されるケーブルが同一となるから、締切制御部により後部2両以上の扉に対して共通に締切制御を行うことができる。
したがって、本発明に係る扉制御装置は、扉の開閉を一様に行う制御単位、もしくは運用単位となる1以上の車両ごとに搭載すればよいので、コストを低減することができる。
以上述べたように、本発明によれば、車両の連結位置が最後部である場合、列車編成に応じて扉締切制御を行いうる低コストな車両用の扉制御装置を提供することができる。
本発明に係る扉制御装置を適用した制御回路の構成図である。 列車の最後部車両における締切制御の動作を示すタイムチャートである。 本発明に係る扉制御装置を適用した列車の編成例を示す。 本発明に係る扉制御装置を適用した列車の編成例を示す。
図1は、本発明に係る扉制御装置を適用した制御回路の構成図である。本実施形態では、車両Aと車両Bを1ユニットとして列車編成及び扉制御が行われるものとする。つまり、このユニットを複数連結して列車を編成することを前提とする。ここで、車両A、Bは、それぞれ、進行方向の前方、後方に位置しており、車両Bに、本発明に係る扉制御装置が搭載されるものとする。
車両A、Bには、艤装線であるケーブルL1〜L6が配線されている。第1のケーブルL1と第2のケーブルL2は、扉を開放保持する時、いずれか一方に制御電圧Vcが印加される。また、第3のケーブルL3は、扉を締切保持する時に制御電圧が印加され、第4のケーブルL4は、強制的に扉を締切制御する時に制御電圧が印加される。さらに、第5のケーブルには、車掌のスイッチ操作による扉開放指令信号S0が伝達され、第6のケーブルL6には、締切制御の制御電圧が伝達される。
ケーブルL1〜L5は、車両の前方にある車両連結部Cに配される接続端子T11〜T51と、車両の後方にある車両連結部Cに配される接続端子T12〜T52とを備えている。連結された車両の対応する接続端子T11〜T51,T12〜T52は、互いに接続されており、列車を構成する車両全体を同様に制御することができる。
一方、第6のケーブルL6について、車両Aでは前後に接続端子T61,T62が備えられているが、車両Bでは前方のみに接続端子T61が備えられている。これは、車両Bからの締切制御を、ユニットに含まれる1以上の車両Aにおいて共通に行うためである。
車両Bの第1のケーブルL1には、編成検知リレー(ODR)2と、開扉保持リレー(HDKRのSET側)3と、締切制御リレー(ADCKRのSET側)4と、制御電圧Vcの電源とが接続されている。これらのうち、リレー3,4は、一般的な磁気保持リレーである。
編成検知リレー(ODR)2は、第1のケーブルL1に制御電圧Vcが印加されると動作する。車両Bが最後部車両である場合、この編成検知リレー(ODR)2が動作すると、扉締切制御を必要としない列車編成であることを示し、一方、動作しないと、扉締切制御を必要とする列車編成であることを示す。もっとも、編成検知リレー(ODR)2の動作状態を逆にして構成した論理回路でもよい。
制御電圧Vcの電源は、開扉許可指令受信検知リレー(HDR)1のリレー接点1aを介して第1のケーブルL1と接続されている。開扉許可指令受信検知リレー(HDR)1は、車両Bに搭載されたトランスポンダ装置6と接続され、トランスポンダ装置6が、プラットホーム区間の線路に設置された地上子から開扉許可指令信号を受信した場合に動作し、これにより、第1のケーブルL1に制御電圧Vcが印加される。ここで、開扉許可指令受信検知リレー(HDR)1は、ユニットの連結位置が列車の先頭である場合に動作し、第1のケーブルL1は、電流が列車の先頭から後部に向うように加圧されるものとする。もっとも、加圧は、列車の最後部から行っても良いのは言うまでもない。
車両Bの第2のケーブルL2には、開扉保持リレー(HDKRのSET側)3が接続されている。開扉保持リレー(HDKRのSET側)3と第1及び第2のケーブルL1,L2の間には、それぞれ、編成検知リレー(ODR)2のリレー接点2a,2bが設けられている。これにより、編成検知リレー(ODR)2が動作した場合、開扉保持リレー(HDKRのSET側)3と第1のケーブルL1が接続され、一方、編成検知リレー(ODR)2が復旧した場合、開扉保持リレー(HDKRのSET側)3と第2のケーブルL2が接続される。したがって、第1のケーブルL1と第2のケーブルL2のどちらが加圧されても、開扉保持リレー(HDKR)3はSET側に動作する。
また、開扉保持リレー(HDKRのRESET側)3には、車両Bの第3のケーブルL3が接続されており、第3のケーブルL3への制御電圧を印加することによって開扉保持リレー(HDKR)3をRESET側に動作させ、閉扉保持状態にすることができる。
第3のケーブルL3は、さらに締切制御リレー(ADCKRのSET側)4と接続されている。締切制御リレー(ADCKRのSET側)4と第1及び第3のケーブルL1,L3の間には、それぞれ、編成検知リレー(ODR)2のリレー接点2c,2dが設けられている。これにより、編成検知リレー(ODR)2が動作した場合、締切制御リレー(ADCKRのSET側)4と第1のケーブルL1が接続され、一方、編成検知リレー(ODR)2が復旧した場合、締切制御リレー(ADCKRのSET側)4と第3のケーブルL3が接続される。したがって、第1のケーブルL1が加圧されたとき、もしくは、第1のケーブルL1が加圧されずに、第3のケーブルL3が加圧されたとき、締切制御リレー(ADCKR)4がSET側に動作する。
一方、締切制御リレー(ADCKRのRESET側)4には、編成検知リレー(ODR)2のリレー接点2eを介して第4のケーブルL4が接続されている。このため、編成検知リレー(ODR)2が復旧状態にある場合、締切制御リレー(ADCKRのRESET側)4と第4のケーブルL4が接続され、第4のケーブルL4を加圧することによって、締切制御リレー(ADCKR)4をRESET側に動作させることができる。
車両Bの第5のケーブルL5には、車掌スイッチ(車掌SW)7と、扉駆動部8とが接続されている。
車掌スイッチ(車掌SW)7は、列車がプラットホームに到着した際、車掌が開扉操作を行うためのスイッチであって、特定の1車両のみにおいて操作可能に設定されるものである。車掌スイッチ(車掌SW)7と第5のケーブルL5の間には、開扉保持リレー(HDKR)3のリレー接点3aが設けられ、開扉保持リレー(HDKR)3がSET側に動作したとき、車掌スイッチ(車掌SW)7と第5のケーブルL5が接続される。したがって、開扉保持状態においてのみ、車掌スイッチ(車掌SW)7の操作は有効となる。
開扉保持状態において車掌スイッチ(車掌SW)7が押下されると、開扉指令信号S0が第5のケーブルL5に出力され、車両Bの扉駆動部8、ならびに車両Aの扉駆動部9に入力される。
扉駆動部8,9は、モータなどを構成に含む扉の開閉機構であり、それぞれ、電磁弁10,11の開閉により駆動が制限される。具体的には、扉駆動部8,9は、電磁弁10,11が開放されている場合、開扉指令信号S0を受信すると開扉動作を行うが、電磁弁10,11が閉塞されている場合、開扉指令信号S0を受信しても開扉動作を行わない。すなわち、電磁弁10,11の閉塞により扉は締切状態にロックされる。
これらの電磁弁10,11は、第6のケーブルL6により車両Aの締切制御部12に共通に接続されている。このため、締切制御部12は、電磁弁10,11を開閉することによって車両A、Bの扉を共通に制御することができる。
締切制御部12は、連結検出リレー(TSAR)5により最後部への連結を検出した場合、第1のケーブルL1の電圧に応じて一連の連結車両の扉を締切制御する。具体的には、締切制御部12は、連結検出信号S1と、締切解除指示信号S2とに基づいて電磁弁10,11を開閉制御する。電磁弁10,11は、実際、ソレノイドに電流が流れたときにのみ、開放、あるいは閉塞されるものであるが、本明細書においては、便宜上、締切制御部12によって電磁弁10,11が「開制御」、あるいは「閉制御」される、と表現する。
上記の信号S1,S2は、それぞれ、連結位置検出リレー(TSAR)5のリレー接点5a、締切制御リレー(ADCKR)4のリレー接点4aを介して締切制御部12に入力される。
連結検出リレー(TSAR)5は、車両Bの列車進行方向後方に他の車両が連結されていることを検出する。言い換えると、連結検出リレー(TSAR)5は、車両Bが列車の最後部に連結されていることを検出する。つまり、連結検出リレー(TSAR)5は、車両Bの列車進行方向後方に他の車両が連結していないことを検出する連結位置検出部である。
具体的な構成を述べると、連結検出リレー(TSAR)5は、車両後方の車両連結部Cに配される接続端子T72と接続され、後方に他の車両が連結した場合に、他の車両に設けられた接続端子T71を介して連結検知電圧Vsの電圧源13と接続される。このため、連結検出リレー(TSAR)5は、車両連結時に動作し、この場合、締切制御部12に連結検出信号S1が入力される。一方、連結検出リレー(TSAR)5は、非連結時に復旧し、この場合、締切制御部12に連結検出信号S1は入力されない。
連結検出信号S1の入力時、締切制御部12は、締切解除指示信号S2の入力の有無に関わらず、電磁弁10,11を開制御する。このため、締切制御は、車両Bの連結位置が最後部である場合のみに実行され、先頭や中間である場合には実行されない。
一方、締切解除指示信号S2は、締切制御リレー(ADCKR)4がSET側に動作した場合、締切制御部12に入力される。締切制御部12は、締切解除指示信号S2が入力された場合、電磁弁10,11を開制御し、逆に、締切解除指示信号S2の入力が無い場合、連結検出信号S1の入力が無ければ電磁弁10,11を閉制御する。言い換えると、締切制御部12は、連結検出信号S1と締切解除指示信号S2の入力が無い場合に限り、電磁弁10,11を閉制御する。
本発明に係る扉制御装置の特徴は、第1及び第2のケーブルL1,L2が、接続端子T11,T21と接続端子T12,T22の間で交差配線されている点にある(符号Pを参照)。
この交差配線Pは、ケーブルL1,2とリレー2〜4との接続位置より後方に位置しているから、第1及び第2のケーブルL1,L2のうち、加圧される方のケーブルをユニット単位で変えることができる。つまり、交差配線Pによって、第1及び第2のケーブルL1,L2の配線が入れ替わるため、車両A、Bで第1のケーブルL1が加圧されている場合、車両Bの後方に連結された他のユニットでは、第2のケーブルL2が加圧されることになる。これにより、列車を構成するユニット数が奇数である場合、第1のケーブルL1が加圧されるから締切制御は行われなず、偶数である場合、第2のケーブルL2が加圧されるから締切制御は行われる。
次に、本発明の作用効果を説明する。図2は、列車の最後部車両における締切制御の動作を示すタイムチャートである。
図2(a)は、締切制御が行われない場合の動作について示している。列車が、プラットホームに進入すると、トランスポンダ装置6は地上子から開扉許可指令信号を受信して、開扉許可指令受信検知リレー(HDR)1が動作する。これにより、第1のケーブルL1に制御電圧Vcが印加され、編成検知リレー(ODR)2が動作する。そして、編成検知リレー(ODR)2が動作したことによって、開扉保持リレー(HDKR)3がSET側に動作する一方で、締切制御リレー(ADCKR)4はSET側に保持されたままとなる。このため、締切制御は行われず、車掌スイッチ(車掌SW)7の押下時に扉は開放される。
一方、図2(b)は、締切制御が行われる場合の動作について示している。この場合、第2のケーブルL2に制御電圧Vcが印加されるから、編成検知リレー(ODR)2は復旧状態を維持する。これにより、開扉保持リレー(HDKR)3はSET側に動作するが、締切制御リレー(ADCKR)4はRESET側に動作する。このため、締切制御が行われ、車掌スイッチ(車掌SW)7の押下時にも扉は閉じたままとなる。
図3と図4は、本発明に係る扉制御装置を適用した列車の編成例を示す。ここで、図示された第1及び第2のケーブルL1,L2について、実線は加圧状態を表し、点線は非加圧状態を表すものとする。
図3(A)は、3ユニット分の長さのプラットホームHに、3ユニットU1〜U3から編成された列車(6両編成)が停車した状態を示し、図3(B)は、同じプラットホームHに、4ユニットU1〜U4から編成された列車(8両編成)が停車した状態を示している。
図3(A)の場合、地上子Gから開扉許可指令信号を受信後、最後部車両TR6では第1のケーブルL1が加圧されるから、編成検知リレー(ODR)2は動作状態となる。したがって、ユニットU3、つまり車両TR5,TR6の扉Dは開放される。もっとも、先頭ユニットU1と中間ユニットU2の扉Dも開放される。
これに対して、図3(B)の場合、最後部車両TR8では第2のケーブルL2が加圧されるから、編成検知リレー(ODR)2が復旧状態となる。したがって、プラットホームからはみ出たユニットU4、つまり車両TR7,TR8の扉Dは締切制御によって閉じたままとなる。もっとも、先頭ユニットU1と中間ユニットU2,U3の扉Dは開放される。
このように、編成検知リレー(ODR)2によって、列車編成に応じ、最後部車両の扉の締切制御を行うことができる。
本発明の適用範囲は、このようにユニット単位での列車編成に限定されるものではなく、1車両単位での列車編成も含まれる。図4(A)は、3両分の長さのプラットホームHに、車両Bのみからなる3両編成の列車が停車した状態を示し、図4(B)は、同じプラットホームHに、車両Bのみからなる4両編成の列車が停車した状態を示している。
図4(A)の場合、最後部車両TR3では第1のケーブルL1が加圧されるから、編成検知リレー(ODR)2が動作状態となり、扉Dは締切制御されずに開放される。これに対して、図4(B)の場合、最後部車両TR4では第2のケーブルL2が加圧されるから、編成検知リレー(ODR)2が復旧状態となり、扉Dは締切制御によって閉じたままとなる。
さらなる例として、図4(C)は、同じプラットホームHに、5両編成の列車が停車した状態を示している。この場合、2両がプラットホームHからはみ出るが、4両目TR4として、図1に示す車両Aが接続されているから、4両目TR4の扉を、最後部車両TR5と同様に締切制御することができる。なお、はみ出る車両数が3両以上であるときについても、車両Aを適宜に編成に追加すれば同様に締切制御することができる。
したがって、図1に示す車両Aと車両Bを自在に組み合わせることによって、プラットホーム長と列車編成に応じて、列車の後部車両の扉を好適に締切制御することができる。
これまで述べてきたように、本発明に係る扉制御装置によれば、締切制御部12は、連結位置検出部5が最後部への連結を検出した場合に扉を締切制御するから、車両が列車の先頭、あるいは中間に連結されている場合に締切制御は行われない。
また、一対のケーブルL1,L2は、車両の前後にある各車両連結部Cに配される接続端子T11,T21,T12,T22を備えているから、この接続端子T11,T21,T12,T22を介して、連結した相手車両側の一対のケーブルL1,L2と接続できる。そして、一対のケーブルL1,L2は接続端子T11,T21,T12,T22の両方の間で交差配線Pされているため、一対のケーブルL1,L2の一方のみに電圧を印加すると、一対のケーブルL1,L2のうちの加圧される方のケーブルを車両ごとに交互とすることができる。
したがって、最後部の車両において、一対のケーブルL1,L2の一方の加圧の有無に基づき、締切制御を必要とする列車編成であるか、または、締切制御を必要としない列車編成であるかを明確に区別することができる。ここで、締切制御部12は、一対のケーブルL1,L2の一方の電圧に応じて車両の扉を締切制御するため、列車の編成に応じて、最後部車両のみに対して扉締切制御を行うことができる。
さらに、本発明に係る扉制御装置を搭載した最後部車両Bに、(交差配線ではなく)ストレート配線された一対のケーブルL1,L2を備えた車両Aを連結すれば、両方の車両A,Bにおいて加圧されるケーブルが同一となるから、締切制御部により後部2両以上の扉に対して共通に締切制御を行うことができる。
したがって、本発明に係る扉制御装置は、扉の開閉を一様に行う制御単位、もしくは運用単位となる1以上の車両ごとに搭載すればよいので、コストを低減することができる。
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
2 編成検知リレー(ODR)
5 連結検出リレー(TSAR)
12 締切制御部
T11〜T61,T12〜T62 接続端子
L1〜L6 ケーブル
C 車両連結部
Vc 制御電圧
D 扉
G 地上子

Claims (5)

  1. 連結位置検出部と、締切制御部と、一対のケーブルとを備えた車両用の扉制御装置であって、
    前記連結位置検出部は、前記車両が列車の最後部に連結されていることを検出し、
    前記締切制御部は、前記連結位置検出部が前記最後部への連結を検出した場合、前記一対のケーブルの一方の電圧に応じて前記車両の扉を締切制御し、
    前記一対のケーブルは、前記車両の前後にある各車両連結部に配される接続端子を備え、前記接続端子の両方の間で交差配線されている、
    扉制御装置。
  2. 請求項1に記載された車両用の扉制御装置であって、
    前記一方のケーブルに接続されたリレーをさらに備え
    前記リレーは、前記電圧に応じて動作し、
    前記締切制御部は、前記リレーの状態に応じて扉を締切制御する、
    扉制御装置。
  3. 請求項1または2に記載された車両用の扉制御装置であって、
    前記連結位置検出部は、前記車両の列車進行方向後方に他の車両が連結していないことを判別することによって、前記車両が列車の最後部に連結されていることを検出する、
    扉制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された車両用の扉制御装置であって、
    前記一対のケーブルの何れか一方には、前記車両の扉を開放するための制御電圧が印加される、
    扉制御装置。
  5. 請求項4に記載された車両用の扉制御装置であって、
    前記制御電圧は、地上子から開扉許可指令信号を受信すると、前記一対のケーブルの何れか一方に印加される、
    扉制御装置。
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