JP4872481B2 - 炭化水素吸着材および当該吸着材を使用した炭化水素の吸着方法 - Google Patents

炭化水素吸着材および当該吸着材を使用した炭化水素の吸着方法 Download PDF

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本発明は、炭化水素吸着材および当該吸着材を使用した炭化水素の吸着方法に関するものである。本発明は、種々の排ガス、特に自動車などの内燃機関から排出される排ガスの浄化に適用される。
自動車などの内燃機関から排出される炭化水素を含有する排ガスの浄化においては、三元触媒に排ガスを接触させる方法が実用化されている。しかしながら、エンジン始動時においては、排ガス中の炭化水素濃度が高く、しかも、三元触媒が作動温度に達していないため、炭化水素が浄化されずにそのまま排出されるという問題がある。例えば、ディ−ゼルエンジンの排ガス温度は、エンジン始動から約800秒間は100〜200℃という低い温度である(非特許文献1)。
低温排ガス中の炭化水素の浄化に関する技術としては、自動車排気ガス浄化装置のHCトラッパーに使用される吸着材であって、結晶性アルミノシリケートであるY型ゼオライト及びモルデナイトのゼオライトがコートされたモノリス担体の一部に1種以上の金属を担持させたものが提案されている(特許文献1)。この他にも、ゼオライトから成る炭化水素吸着材が多数検討されており、前記のゼオライトとしては、例えば、SiO/Alがモル比で40以上のZSM−5、USY等のゼオライト等が提案されている(特許文献2)。
環境問題は産業においても重要な課題であり、排ガス中の炭化水素の低減技術の向上が要求されている。排ガスからの炭化水素の除去については、上記のように多くの検討がなされているが、これまで提案された吸着材は、エチレン、プロピレン等の主に炭素数4以下の低級炭化水素やトルエン等の芳香族化合物およびガソリンエンジンから排出される炭化水素に対する吸着特性を重視したものである。
一方、炭素数が7以上の炭化水素、特に軽油の成分でもある直鎖状のパラフィン及び多環芳香族化合物などの炭化水素の吸着特性に主眼をおいた吸着材は少ない。斯かる吸着材に関する技術としては、例えば、β型ゼオライトを使用し、炭素数7以上の直鎖状オレフィン及び/又は多環芳香族化合物を除去する排ガス浄化触媒が提案されている(特許文献3)。
「触媒」(触媒学会発行)Vol.45(2003),第236〜240頁 特開平2−135126 特開平8−10566 特開平11−216358
ところで、直鎖状のパラフィンや多環芳香族化合物などの炭素数の大きな炭化水素の吸着は、炭素数の小さな炭化水素の場合に比べ、細孔内への拡散、移動の仕方などが異なり、また、最適な吸着材の親水性、疎水性についても相違する。そして、前述の排ガス浄化触媒に使用されるβ型ゼオライトも、吸着量、吸着保持力などの点において未だ十分ではない。一般に、炭化水素を吸着除去する触媒は、低温域では活性が低く、排ガス浄化用の吸着材としては、単に炭化水素を吸着するだけでなく、吸着した炭化水素を100〜200℃の温度範囲で出来る限り保持させ、触媒活性が高くなった高温域において脱着除去し得る吸着材が希求される。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、炭化水素の吸着量、保持力が大きく、十分な耐熱性を有する炭化水素吸着材、および、ガス中に含有されている炭化水素を効率的に吸着除去する炭化水素の吸着方法を提供することにある。
すなわち、本発明の要旨は、結晶性アルミノフォスフェートから構成されている炭化水素吸着材であって、前記結晶性アルミノフォスフェートが、Al、P及び鉄原子を骨格構造に含み且つAFI型構造を有し、そして、炭素数7以上の直鎖パラフィン、炭素数7以上の直鎖オレフィン及び多環芳香族化合物の群から選ばれる炭化水素を室温で吸着させ、温度を上昇させて前記の炭化水素を脱着させた際、200℃以上における脱着量が全脱着量の40質量%以上であることを特徴とする炭化水素吸着材に存する。
また、本発明の他の要旨は、上記の吸着材に気体を接触させることにより、当該気体中の炭素数7以上の直鎖パラフィン、炭素数7以上の直鎖オレフィン及び/又は多環芳香族化合物炭化水素を吸着することを特徴とする炭化水素の吸着方法に存する。
本発明によれば、低温域での脱着量が小さく、高温域での脱着量が大きいため、内燃機関などから排出される排ガス中の炭化水素を効率的に吸着除去でき、特に軽油の燃焼による排ガスを効率よく浄化することが可能である。
本発明の吸着材は、炭素数7以上の直鎖パラフィン、炭素数7以上の直鎖オレフィン及び多環芳香族化合物の群から選ばれる炭化水素(以下、単に「炭化水素」と適宜称する。)を室温で、吸着させ、温度を上昇させて前記の炭化水素を脱着させた際、200℃以上での脱着量が全脱着量の40質量%以上であることを特徴とする。より好ましくは、上記の特性に加えて、150℃における脱着量が全脱着量の30質量%以下である。この技術的意義は、吸着した炭化水素を100〜200℃の温度範囲においては出来るだけ保持させ、触媒活性が高くなった高温域において脱着除去できる点にある。
本発明において、上記の特性を満足する吸着材としては、特定構造のゼオライトが挙げられる。ゼオライトには、結晶性アルミノシリケート類と結晶性アルミノフォスフェート類があるが、結晶性アルミノシリケート類としては、シリカ/アルミナの比が30以上、好ましくは50以上の8員環を有するゼオライトが好ましく、具体的には、「International Zeolite Association(IZA)」が定める構造のコードで示されるCHA、DDR、ERI、LEV、LTA、MER、MTF、RHO等が挙げられ、中でも、CHA、DDR、ERI、LEVが好ましい。
また、結晶性アルミノフォスフェート類の中でも、アルミノフォスフェート類の骨格構造を構成する原子が酸素、アルミニウム及びリンであり、その一部が他のヘテロ原子(Me)で置換されているものが有利である。中でも、(i)アルミニウムがヘテロ原子(Me1:但し、Me1は、2A族、7A族、8族、1B族、2B族、3B族(Alのぞく)の元素から選ばれる少なくとも一種類の元素を示す。)で一部置換されたMe−アルミノフォスフェート、(ii)リンがヘテロ原子(Me2:但し、Me2は4B族元素)で置換されたMe−アルミノフォスフェート、あるいは、(iii)アルミニウムとリンの両方がヘテロ原子(それぞれMe1、Me2)で置換されたMe−アルミノフォスフェートが好ましい。
ここで、骨格構造を構成しているMe、Al及びPの割合(モル比)は、通常、以下の式(1−1)〜(3−1)の範囲であり、好ましくは以下の式(1−2)〜(3−2)の範囲、更に好ましくは(1−3)〜(3−3)の範囲である。この中でもXの範囲が重要であり、Xの値が小さすぎると、炭化水素の吸着保持力が弱くなったり、合成が困難になる傾向があり、逆に、Xの値が大きすぎると、水の存在下での炭化水素吸着量が不十分であったり、合成時に不純物が混入し易いという傾向がある。すなわち、Xの範囲を適切な範囲に設定することにより、より好適な吸着材となる。なお、y、zの値が以下の式の範囲外の場合は合成が困難である。
Meは、1種でも2種以上含まれていてもよい。好ましいMe(Me1、Me2)は、周期表第3、第4周期に属する元素である。Me1は、好ましくは2価の状態でイオン半径が0.3〜0.8Åであり、更に好ましくは2価、4配位の状態でイオン半径が0.4〜0.7Åである。上記の中でも、合成の容易性、吸着特性の点から、Fe、Co、Mg、Znから選ばれる少なくとも一種類の元素であるのが好ましく、特にFeであるのが好ましい。Me2は、4B族元素であり、好ましくは周期表第三または第四周期に属する元素である。特に好ましくはSiである。
上記のアルミノフォスフェート類は、骨格構造を構成する成分とは別に、他のカチオンとイオン交換可能なカチオン種を持つものを含んでいてもよい。その場合のカチオンとしては、プロトン、Li、Na、K等のアルカリ元素、Ca等のアルカリ土類元素、La、Ce等の希土類元素などが挙げられる。中でも、プロトン、アルカリ元素、アルカリ土類元素が好ましい。
また、本発明において、アルミノフォスフェート類は、通常、そのフレームワーク密度(以下、適宜「FD」と略記する。)が13〜20T/nmである。上記のFDの下限値は、好ましくは13.5T/nm、更に好ましくは14T/nmであり、一方、FDの上限値は、好ましくは19T/nm、更に好ましくは17.5T/nmである。ここで、フレームワーク密度とは、アルミノフォスフェート類の単位体積(nm)当たりに存在するT原子(アルミノフォスフェート類の骨格を構成する酸素原子以外の元素の原子)の個数を意味し、FDの値は、アルミノフォスフェート類の構造により決まるものである。そして、FDが上記の範囲未満では構造が不安定となる傾向があり、一方、上記の範囲を越えると吸着量が小さくなる傾向がある。
更に、本発明において、アルミノフォスフェート類の構造としては、前述のIZAのコードで示されるAEI、AEL、AET、AFI、AFN、AFR、AFS、AFT、AFX、ATO、ATS、CHA、ERI、LEV、VFIが挙げられるが、中でも、吸着特性、触媒活性の点から、AEI、AEL、AFI、CHA、LEVの何れかが好ましく、特にAFI、CHAが好ましい。
本発明の吸着材は、シリカ、アルミナ及び粘土鉱物などのバインダーと混合し、所定形状に成形して使用することも出来る。成形する際に使用される粘土鉱物としては、カオリン、アタパルガイト、モンモリロナイト、ベントナイト、アロフェン、セピオライト、イモゴライト等の鉱物が挙げられる。また、本発明の吸着材は、コージェライト製あるいは金属製のハニカム基材にウォッシュコートして使用することも出来る。
本発明の吸着材は、吸着性能としての炭化水素の脱着量を以下の方法で測定することが出来る。なお、以下に使用する熱重量測定装置については、精度が十分である限り、その機種は問わない。
先ず、吸着材0.05gをガラス管に入れ、これに乾燥空気を200cc/分の流量で流通させながら、150℃で5時間乾燥させた後、降温させて35℃に維持し、35℃の炭化水素飽和蒸気を含む乾燥空気を200cc/分の流量でガラス管内に導入し、2時間そのままの状態で放置して炭化水素を十分に吸着させる。次いで、再度、乾燥空気を流通させ、気相に残存する炭化水素を完全に除去する。そして、吸着材を加熱する際、熱重量測定装置を使用し、吸着材の重量変化を逐次測定する。
吸着材の重量の測定では、炭化水素が吸着された吸着材を熱重量測定装置にセットし、先ず、室温における吸着材重量(W1)を測定する。次いで、50ml/分のHe気流下に10℃/分の速度で昇温し、200℃まで加熱したときの吸着材の重量(W2)を測定し、更に、500℃まで加熱したときの吸着重量(W3)を測定する。
500℃まで加熱した場合は略全ての炭化水素が脱着しているので、全脱着量は(W1−W3)となり、また、200℃以上での脱着量は(W2−W3)となる。従って、吸着材の200℃以上での脱着量の全脱着量に対する割合は以下の式で表すことが出来る。
本発明の吸着材においては、200℃以上での脱着量の全脱着量に対する割合が40%以上、好ましくは50%以上であり、更に好ましくは55%以上である。本発明の吸着材は、気体を接触させることにより、気体中の炭化水素を吸着除去することが出来る。その場合の気体としては、特に制限はなく、大気、排気ガスなどの炭化水素を含む種々の気体に対して適用できる。
本発明において、上記の炭化水素は、炭素数7以上の直鎖状のパラフィン、炭素数7以上の直鎖状オレフィン及び/又は多環芳香族化合物であり、好ましくは炭素数10から18の直鎖状パラフィン、又は炭素数10から18の直鎖状オレフィンである。また、本発明の吸着材は、炭化水素以外に、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、酸素、窒素、窒素酸化物、硫黄酸化物、水が含まれている場合にも有効である。
本発明が適用される気体中の炭化水素の濃度は、特に限定されないが、メタン換算で好ましくは0.001〜5vol%であり、更に好ましくは0.005〜3vol%である。炭化水素以外の各成分の濃度についても、特に限定はされないが、好ましくは、例えば、COは0〜1vol%、COは0〜10vol%、Oは0〜20vol%、窒素酸化物は0〜1vol%、硫黄酸化物は0〜0.05vol%、HOは0〜15vol%である。また、炭化水素を除去する際の空間速度(気流の流速)、温度についても、特に限定はされないが、空間速度は100〜500000hr−1、温度は−30℃〜250℃が好ましい。
上記の様な本発明の吸着材によれば、200℃以上における炭化水素の脱着量が全脱着量の40質量%以上であり、100〜200℃の低温域での脱着量が小さく、高温域での脱着量が大きいため、内燃機関などから排出される排ガス中の炭化水素を効率的に吸着除去でき、特に、軽油の燃焼による排ガスを効率よく浄化することが出来る。
また、本発明の炭化水素の吸着・除去方法は、上記の吸着材に気体を接触させることにより、当該気体中の炭素数7以上の直鎖パラフィン、炭素数7以上の直鎖オレフィン及び/又は多環芳香族化合物炭化水素を吸着、除去することを特徴としており、本発明の吸着・除去方法によれば、排ガス中の炭化水素を効率的に吸着除去でき、特に軽油の燃焼によって発生する排ガスをより浄化することが出来る。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:
水25gと85%リン酸11.5gの混合物に、擬ベーマイト(SASOL製「CATAPAL C1」(商品名);25%水含有)6.8gをゆっくりと加えて3時間攪拌混合した。次いで、硫酸第一鉄7水和物4.9gを水16.5gに溶解させた溶液を準備し、これを上記の混合物に加え、更に、トリエチルアミン7.1gを加えて3時間攪拌し、出発反応物質を得た。 続いて、上記の出発反応物質を0.1Lのステンレス製オートクレーブに仕込み、静置条件下に190℃で12時間反応させた。その後、冷却して固体を分離し、洗浄、乾燥した。そして、空気流通下、550℃で焼成して焼成物を得た。
分析の結果、上記の焼成物の構造はAFI(シリコアルミノフォスフェート)であり、ICP法による組成分析の結果、骨格を構成するFe、Al、Pのモル比は、Fe/Al/P=4.8/46.5/48.7であった。そして、上記のシリコアルミノフォスフェートに炭素数10のn−デカンを吸着させた後、昇温させながら脱着量を測定したところ、200℃以上における脱着量の全脱着量に対する割合は64%であった。
比較例1:
臭化テトラ−n−プロピルアンモニウム(TPABr)26.6g、硝酸アルミニウム9水和物6.2g、および、水酸化ナトリウム4.8gを水280gに順次溶解し、次いで、コロイダルシリカ(日産化学社製の「スノーテックス40」(商品名);SiO40%、Al<0.1%)75gと水35gとの混合液をゆっくり加え、十分に攪拌して水性ゲルを得た。更に、このゲルを1Lのオートクレーブに仕込み、自圧下、160℃で90時間攪拌しながら水熱合成を行った。次いで、得られた生成物の固体成分を分離し、十分に水洗を行って乾燥した後、空気流通下、550℃で6時間焼成を行い、Na型のアルミノシリケートを得た。続いて、得られたアルミノシリケートのイオン交換を行った。すなわち、Na型のアルミノシリケート2.0gを1Mの硝酸アンモニウム水溶液40ccに懸濁させ、リフラックス下で2時間攪拌した。そして、固体成分を分離し、十分に水洗を行った後、再度、上記と同様のイオン交換処理を行い、乾燥後、空気流通下に500℃で4時間焼成し、H型のアルミノシリケートを得た。
上記のアルミノシリケートをXRDにより分析した結果、ゼオライトの構造が10員環であるMFI型であることを確認した。また、その組成をICPによる化学分析により定量したところ、SiO/Al=52(モル比)であった。そして、実施例1と同様に、上記のアルミノシリケートにn−デカンを吸着させた後、実施例1と同様に脱着量を測定をしたところ、200℃以上における脱着量の全脱着量に対する割合は37%であった。
比較例2:
35%テトラ−n−エチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)105g及び水酸化ナトリウム2gを水156gに順次溶解し、これに硝酸アルミニウム9水和物5.6gを溶解させ、次いで、コロイダルシリカ(日産化学社製の「スノーテックス40」(商品名);SiO40%、Al<0.1%)75gをゆっくり加え、十分に攪拌して水性ゲルを得た。更に、このゲルを1Lのオートクレーブに仕込み、自圧下、150℃で24時間攪拌しながら水熱合成を行った。次いで、得られた生成物から固体成分を分離し、十分に水洗を行って乾燥した後、空気流通下、550℃で6時間焼成を行い、Na型のアルミノシリケートを得た。続いて、得られたアルミノシリケートのイオン交換を行った。すなわち、Na型のアルミノシリケート2.0gを1Mの硝酸アンモニウム水溶液40ccに懸濁させ、リフラックス下で2時間攪拌した。そして、固体成分を分離し、十分に水洗を行った後、再度、上記と同様のイオン交換処理を行い、乾燥後、空気流通下に500℃で4時間焼成し、H型のアルミノシリケートを得た。
上記のアルミノシリケートをXRDにより分析した結果、ゼオライトの構造が12員環であるBEA型であることを確認した。また、その組成をICPによる化学分析により定量したところ、SiO/Al=30(モル比)であった。そして、実施例1と同様に、上記のアルミノシリケートにn−デカンを吸着させた後、実施例1と同様に脱着量を測定をしたところ、200℃以上での脱着量の全脱着量に対する割合は33%であった。

Claims (4)

  1. 結晶性アルミノフォスフェートから構成されている炭化水素吸着材であって、前記結晶性アルミノフォスフェートが、Al、P及び鉄原子を骨格構造に含み且つAFI型構造を有し、そして、炭素数7以上の直鎖パラフィン、炭素数7以上の直鎖オレフィン及び多環芳香族化合物の群から選ばれる炭化水素を室温で吸着させ、温度を上昇させて前記の炭化水素を脱着させた際、200℃以上における脱着量が全脱着量の40質量%以上であることを特徴とする炭化水素吸着材。
  2. アルミノフォスフェートの骨格原子全体に対する原子の割合が原子比で0.03〜0.12である請求項に記載の炭化水素吸着材。
  3. アルミノフォスフェートの骨格構造を構成している鉄、Al、及びPの割合(モル比)が、以下の(1−3)〜(3−3)の範囲である請求項1又は2に記載の炭化水素吸着材。
  4. 請求項1〜に記載の吸着材に気体を接触させることにより、当該気体中の炭素数7以上の直鎖パラフィン、炭素数7以上の直鎖オレフィン及び/又は多環芳香族化合物炭化水素を吸着することを特徴とする炭化水素の吸着方法。
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