JPH0780316A - 排ガス浄化触媒および窒素酸化物の浄化方法 - Google Patents

排ガス浄化触媒および窒素酸化物の浄化方法

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JPH0780316A
JPH0780316A JP5230572A JP23057293A JPH0780316A JP H0780316 A JPH0780316 A JP H0780316A JP 5230572 A JP5230572 A JP 5230572A JP 23057293 A JP23057293 A JP 23057293A JP H0780316 A JPH0780316 A JP H0780316A
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JP
Japan
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zeolite
indium
catalyst
exhaust gas
layer
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JP5230572A
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Hajime Kato
元 加藤
Niro Nakatani
仁郎 中谷
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 金属酸化物からなる担体上にインジウムを含
有するSiO2 /Al2 3 比がモル比で10以上のゼ
オライト層を形成し、該層の上側に水素イオンを含有す
るSiO2 /Al2 3 比がモル比で10以上のゼオラ
イト層を形成してなる排ガス浄化触媒、およびかかる触
媒の存在下、炭化水素を用いて、酸素を含む燃焼排ガス
から窒素酸化物を浄化することを特徴とする窒素酸化物
の浄化方法。 【効果】 酸素濃度が実用レベルの高いレベルであって
も十分な窒素酸化物浄化比を示し、酸素を含む燃焼排ガ
スから窒素酸化物を効率よく除去できる。また、耐硫黄
酸化物性に優れた触媒が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排ガス浄化触媒および窒
素酸化物の浄化方法、さらに詳しくは、酸素を含む燃焼
排ガスから大気汚染物質である窒素酸化物を効率的に浄
化する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】環境保全の観点から、大気汚染物質の浄
化は大きな社会的な課題である。とりわけ産業活動の拡
大に伴う燃焼排ガスの浄化は、現在の緊急課題である。
【0003】固定発生源である工場や移動発生源である
自動車から排出される燃焼排ガス中に含まれる窒素酸化
物は、光化学スモッグの原因といわれ人体に有害なガス
であり、特に一酸化窒素(NO)は浄化が難しく、最も
重要な検討課題となっている。
【0004】これまでにも燃焼排ガス中の窒素酸化物を
浄化するいくつかの方法が提案されている。例えば接触
還元法と呼ばれる方法は、アンモニアや水素などの還元
剤を用い、触媒上でNOをN2 とH2 Oにして浄化する
方法である。しかしながら、この方法は危険な還元剤を
利用するため、その回収や漏れの対策が必要で、規模が
大きな固定発生源については有効であるが、自動車のよ
うな移動発生源には適さない。
【0005】一方、排気ガスが還元性ガスであるガソリ
ンエンジンの排ガス浄化には、これまでに多くの触媒が
開発されて、一般に使用されている。しかしながら、こ
れらの触媒は、酸素共存下では窒素酸化物を浄化できな
いので用いることができない。
【0006】ところで、NOの接触分解、すなわちNO
を直接N2 とO2 に分解する方法は、排気ガスを触媒層
に通じるだけで済み、極めて簡単なため利用範囲は広
い。これについても従来より種々の触媒が見出されてい
る。Pt、Cu、Co系触媒がNOの分解活性に効果が
あるが、いずれも生成する酸素によって被毒を受けると
いう問題があった。通常ディーゼルエンジンの排ガスや
希薄燃焼方式のガソリンエンジン排ガスは酸素を含むた
め、これまでの触媒では対応できず、新規な方法の開発
が望まれている。
【0007】このような課題に対してはいくつかの触媒
が提案されている。例えば、(A)米国特許42973
28号明細書や特開昭63−283727号公報では銅
やコバルトなどを含有するゼオライト触媒により酸素を
含む燃焼ガス中の窒素酸化物を炭化水素の存在下で浄化
する方法が提案されている。一方、最近(B)Chem
istry Letters P.1025〜1026
(1992)ではガリウムやインジウムをイオン交換し
たZSM−5型ゼオライトが酸素10%と高い条件のも
とで窒素酸化物の浄化率が高いことが示されている。さ
らに、(C)特開平4−267951号公報では、少く
とも、銅、コバルト、白金のうち1種を含有するゼオラ
イトを第1層にコートし、該コート層上にH型ゼオライ
ト層をコートしたことを特徴とする排ガス浄化触媒が提
案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記(A)な
どの公知の触媒では酸素濃度が高くなると炭化水素の酸
素による燃焼反応が増加し、窒素酸化物の浄化能力が著
しく低下するなど実用化のためには多くの問題がある。
また、上記(B)においては、自動車排ガス中の炭化水
素濃度は窒素酸化物に対して十分存在しているわけでは
ないために微量の炭化水素で窒素酸化物を効率よく浄化
する必要があるが、これら触媒は炭化水素濃度が減少す
ると窒素酸化物の浄化能力が低下するという問題があっ
た。したがって、実用化するためには窒素酸化物の浄化
能力をさらに高めた触媒が要求される。さらに、上記
(C)においては、窒素酸化物の浄化能力が不十分であ
り、実用化にはさらに改良が要求されている。また、実
際の排ガス中には硫黄酸化物が存在しており、これが触
媒を被毒し活性を大きく低下させることが知られてい
る。したがって、実用化には触媒が耐硫黄酸化物性を有
することも重要な課題である。
【0009】本発明の目的は、酸素を含む燃焼排ガスか
ら炭化水素により窒素酸化物を実用化レベルで浄化する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するためのものであり、本発明者らは金属酸化物からな
る担体上にインジウムを含有するゼオライト層を形成
し、その上に水素イオンを含有するゼオライト層を形成
してなる排ガス浄化触媒の存在下、酸素を含む燃焼排ガ
ス中の窒素酸化物を炭化水素により効率よく浄化できる
ことを見出した。また、本発明の触媒によれば硫黄酸化
物存在下でも高い窒素酸化物浄化能力を示すことを見出
した。
【0011】すなわち、本発明は、金属酸化物からなる
担体上にインジウムを含有するSiO2 /Al2 3
がモル比で10以上のゼオライト層を形成し、該層の上
側に水素イオンを含有するSiO2 /Al2 3 比がモ
ル比で10以上のゼオライト層を形成してなる排ガス浄
化触媒およびかかる触媒の存在下、炭化水素を用いて酸
素を含む燃焼排ガスから窒素酸化物を浄化することを特
徴とする窒素酸化物の浄化方法である。
【0012】本発明でいうゼオライトとは結晶性アルミ
ノケイ酸塩であり、組成は一般に式(I) で示される。 xM2/nO・Al・ySiO・zHO……………(I) (式中、nは陽イオンMの原子価、xは0.8〜2.0
の範囲の数、yは2.0以上の数、zは0以上の数であ
る。)
【0013】ゼオライトの基本構造はSi、Al、Oが
規則正しく三次元的に結合したもので、構造単位の違い
により、種々の結晶構造をとる。ゼオライトには多くの
種類が知られているが、X線回折によって特徴づけら
れ、その結晶構造により名称が異なる。例えば天然品と
して、モルデナイト、エリオナイト、フェリエライト、
0ャバサイトなどがあり、合成品としてはこれら天然品
の合成体、X型、Y型、MFI型、ベータ型などが知ら
れている。
【0014】本発明で使用するゼオライトは耐熱性、耐
水蒸気性の観点からSiO2 /Al2 3 比がモル比で
10以上であることが必要である。ゼオライト構造とし
ては特に限定はされないが好ましくはMFI、モルデナ
イト、フェリエライト、ベータである。天然品、合成品
どちらでも構わないが、前者では不純物を含み精製に手
間がかかることから、合成品が好ましく用いられる。
【0015】一般的にゼオライトの合成法を挙げれば、
適当なシリカ源、アルミナ源、アルカリ源、または場合
によってはアルミナ源に代えて金属化合物(例えばF
e、Gaなど)を混合し、100〜250℃程度の水熱
条件下で結晶化させることで容易に得られる。また前記
の混合物にテンプレートと呼ばれる有機物を添加する方
法も提案されている。ゼオライトは一般に市販されてお
り、それらを用いてもよい。
【0016】本発明で用いるインジウムを含有するゼオ
ライトは、通常ゼオライトにインジウムを導入すること
によって得られる。
【0017】本発明において、インジウムの導入方法は
特に限定されない。導入方法としてはゼオライト中のカ
チオンとインジウムカチオンを交換するイオン交換法
や、ゼオライトを目的とする金属を含む溶液に浸す含浸
法などが挙げられる。イオン交換法の場合、ゼオライト
をインジウム金属塩を含む溶液に分散し、その中にアル
カリ性の溶液例えばアンモニア水を添加してpHを調整
する方法もまた好ましく用いられる。また、本発明で用
いる水素イオンを含有するゼオライトは、通常ゼオライ
トに水素イオンを導入することによって得られる。水素
イオンのゼオライトへの導入方法としては直接酸水溶液
でイオン交換するか、またはアンモニウムイオンで交換
して、ついで焼成する方法が挙げられる。また、カチオ
ンサイトのイオンが有機窒素含有カチオンである場合に
は焼成によりこれを分解して、水素イオンに転化する。
【0018】本発明で用いるインジウム金属およびアン
モニウム塩の原料化合物は水溶性塩であればどのような
形でも使用できる。例えば、硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩な
どを挙げることができる。また、酸水溶液としては、塩
酸、硫酸、硝酸、燐酸などの水溶液を挙げられる。
【0019】本発明において用いられるゼオライトのイ
ンジウム含有量は0.4〜12重量%であり、好ましく
は1〜8重量%である。また、水素イオンは、ゼオライ
トを構成しているアルミニウム1当量に対し、0.2か
ら1.0当量であり、好ましくは0.5から1.0当量
である。
【0020】本発明の触媒は、金属酸化物からなる担体
上にインジウムを含有するゼオライト層を形成し、その
層の上側に水素イオンを含有するゼオライト層を形成す
ることが重要である。
【0021】本発明で用いる担体は金属酸化物であれば
どのような形でも使用できる。例えば、アルミナ、チタ
ニア、ジルコニア、シリカなどの酸化物、シリカ・アル
ミナ、コージェライトなどの複合酸化物、ペロブスカイ
ト型酸化物、スピネル型酸化物などが挙げられる。ま
た、これら担体の形状についても特に限定されない。例
えば、球状、柱状、ハニカム状などの適当な形に成型し
用いられる。
【0022】本発明の触媒は、ゼオライトにインジウム
あるいは水素イオンを導入したあと、金属酸化物からな
る担体上に第1層としてインジウムを含有するゼオライ
トをコートし、その上に水素イオンを含有するゼオライ
トをコートしてもよく、あるいは金属酸化物からなる担
体上にゼオライトをコートした後、インジウムを導入
し、その上に水素イオンを含有するゼオライトをコート
してもよい。いずれにしても特に限定されるものではな
い。
【0023】本発明においては、金属酸化物からなる担
体上にインジウムを含有するSiO2 /Al2 3 比が
モル比で10以上のゼオライト層を形成し、その上に水
素イオンを含有するSiO2 /Al2 3 比がモル比で
10以上のゼオライト層を形成してなる排ガス浄化触媒
の存在下、酸素を含む燃焼排ガスから炭化水素を用いて
窒素酸化物を浄化する。
【0024】本発明で用いる炭化水素とは、炭素と水素
から構成される化合物であり、通常いわゆるオレフィン
類、パラフィン類、環状化合物あるいはこれらの化合物
を含有する炭化水素類である。好ましくは、揮発性で本
発明の処理温度において気体状のものであればよい。さ
らに好ましくは炭素数が1〜6程度のオレフィン類、パ
ラフィン類、ナフテン類および環状不飽和炭化水素類か
ら選ばれる少なくとも1種の炭化水素である。好ましい
炭化水素の具体例としては、例えば、エチレン、プロピ
レン、ブチレン、ペンテン、ヘキセン、メタン、エタ
ン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロプ
ロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサ
ン、シクロヘキセンなどが挙げられる。また、燃焼排ガ
ス中に含まれる未燃の炭化水素も好ましく用いられるこ
とはもちろんのことである。触媒上で存在させる炭化水
素は燃焼排ガス中に含まれている窒素酸化物に対してメ
タン換算で0.2から5モル比、より好ましくは0.4
から4モル比存在させるのが好ましい。0.2モル比以
下では窒素酸化物の浄化率が低くなり、一方5モル比以
上では過剰な炭化水素が存在し新たな炭化水素浄化装置
が必要になり好ましくない。
【0025】また、本発明でいう燃焼排ガスとは酸素を
含有するものであり、好ましくは0.1容量%以上の酸
素を含有するものである。この燃焼排ガスは通常の内燃
機関やボイラーなどから排出されるものである。本発明
はとりわけ、ディーゼルエンジン、希薄燃焼方式のガソ
リンエンジンからの燃焼排ガスのように、酸素を多量に
含有する排ガスに対し特に有効である。ディーゼルエン
ジンの燃焼排ガス中の酸素濃度は運転条件により変化す
るが、代表的にいえば5〜16%であり、希薄燃焼方式
のガソリンエンジンでは3〜8%である。
【0026】本発明による窒素酸化物浄化温度は触媒層
温度で好ましくは200から800℃、より好ましくは
250から600℃の範囲である。この浄化温度が低い
と窒素酸化物の浄化が不十分であり、また、浄化温度が
高すぎると共存させた炭化水素が燃焼を起こし、窒素酸
化物の浄化が低下し好ましくない。
【0027】従来の方法では、硫黄酸化物が共存すると
窒素酸化物の浄化能が低下し、燃焼排ガス中に硫黄酸化
物を含むディーゼルエンジンに対しては実用化レベルに
ほど遠いものがあった。しかるに本発明の方法に従う
と、硫黄酸化物共存下でも十分な窒素酸化物浄化能を示
す。
【0028】本発明の除去方法を実施するには燃焼排ガ
ス中に含まれる炭化水素を利用できるのはもちろんのこ
とであるが、燃焼排ガス中の炭化水素濃度を増大させる
ため炭化水素として既設の燃料タンクに入った軽油やガ
ソリンなどの燃料油の一部を用い、これをエンジンへ送
らずにバイパスラインを通して、排ガス出口側に設けら
れた触媒層に直接添加してもよく、また、バイパスライ
ンに改質部を設け、軽油やガソリンなどの燃料油の一部
を改質処理などを施してから触媒層に添加してもよい。
【0029】さらに、ディーゼル・エンジンの場合エン
ジン内での燃料噴射時期を遅らせることにより爆発燃焼
条件を変化させ排ガス中の炭化水素濃度を増大させるこ
とができる。また、触媒層の温度を適当な範囲に維持す
るためにクーラーなどで所定の温度にした燃焼排ガスを
導入してもよく、燃焼排ガスが所定の温度に達しない場
合は触媒層を加熱してもよい。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって説明する。
【0031】実施例1 (触媒調製)SiO2 /Al2 3 モル比が約25のN
a型のMFI型ゼオライト20gを17.5gの硝酸イ
ンジウム・3水和物を含む1.0リットルの水溶液に分
散し、室温で一晩撹拌し、その後ろ過した。ついで、水
250mlで2回洗浄した後110℃で一晩乾燥させ、
インジウム含有ゼオライトを得た。ゼオライトにイオン
交換されたインジウムの担持量は金属として6.5重量
%であった。
【0032】実施例2 SiO2 /Al2 3 モル比が約25のNa型のMFI
型ゼオライト20gを10%塩化アンモニウム水溶液4
0mlに分散し、80℃で2時間撹拌した。その後ろ過
し、ついで蒸留水250mlで2回洗浄した。さらにこ
のイオン交換操作および水洗操作を4回繰返した。この
ときのゼオライトに含有されるアンモニウムイオンはゼ
オライトを構成するアルミニウム1当量あたり0.9当
量であった。このようにして、水素イオン前駆体である
アンモニウムイオン含有ゼオライトを得た。
【0033】実施例3 SiO2 /Al2 3 モル比が約18のK型のフェリエ
ライト型ゼオライト20gを17.5gの硝酸インジウ
ム・3水和物を含む1.0リットルの水溶液に分散し、
室温で一晩撹拌し、その後ろ過した。ついで、水250
mlで2回洗浄した後110℃で一晩乾燥させ、インジ
ウム含有ゼオライトを得た。ゼオライトにイオン交換さ
れたインジウムの担持量は金属として6.5重量%であ
った。
【0034】実施例4 SiO2 /Al2 3 モル比が約18のK型のフェリエ
ライト型ゼオライト20gを10%塩化アンモニウム水
溶液40mlに分散し、80℃で2時間撹拌した。その
後ろ過し、ついで蒸留水250mlで2回洗浄した。さ
らにこのイオン交換操作および水洗操作を4回繰返し
た。このときのゼオライトに含有されるアンモニウムイ
オンはゼオライトを構成するアルミニウム1当量あたり
0.8当量であった。このようにして、水素イオン前駆
体であるアンモニウムイオン含有ゼオライトを得た。
【0035】比較例1 SiO2 /Al2 3 モル比が約25のNa型のMFI
型ゼオライト20gを12.3gの酢酸コバルト・4水
和物を含む1.0リットルの水溶液に分散し、室温で一
晩撹拌し、その後ろ過した。同様にしてこの操作を再度
繰返した。ついで、蒸留水250mlで2回洗浄した後
110℃で一晩乾燥させ、コバルト含有ゼオライトを得
た。ゼオライトにイオン交換されたコバルトの担持量は
金属として2.5重量%であった。
【0036】実施例5 (触媒評価)実施例1で得られたインジウム含有ゼオラ
イト100部と市販のシリカゾル(SiO2 濃度:20
wt%)50部と蒸留水50部とを混合したインジウム
含有ゼオライトスラリーを調製した。直径30mm、長
さ60mm、400セル/in2 のコージェライト質ハ
ニカム担体を上記スラリー中へ浸漬し、余分なスラリー
を吹き払い、乾燥後、ハニカム担体1リットルあたり約
80gになるようにコーティングを行い、550℃で2
時間焼成した。次に、該ハニカム担体上に、実施例2で
得られたアンモニウムイオン含有ゼオライト100部と
市販のシリカゾル50部と蒸留水50部とを混合したア
ンモニウムイオン含有ゼオライトスラリーを同様にコー
トし、再び550℃で2時間焼成し、ハニカム担体1リ
ットルあたり約50gの第2層目の水素イオン含有ゼオ
ライト層を形成し触媒を得た。該触媒を用い、表1に示
す反応条件で一酸化窒素の除去性能を調べた。NOの転
化率はNOのN2 への転化率から求めた。その結果を表
2に示す。
【0037】実施例6 実施例5と同様にして反応温度の影響を調べた結果を表
3に示す。
【0038】実施例7 実施例3で得られたインジウム含有ゼオライト100部
と市販のシリカゾル(SiO2 濃度:20wt%)50
部と蒸留水50部とを混合したインジウム含有ゼオライ
トスラリーを調製した。直径30mm、長さ60mm、
400セル/in2 のコージェライト質ハニカム担体を
上記スラリー中へ浸漬し、余分なスラリーを吹き払い、
乾燥後、ハニカム担体1リットルあたり約80gになる
ようにコーティングを行い、550℃で2時間焼成し
た。次に、該ハニカム担体上に、実施例4で得られたア
ンモニウムイオン含有ゼオライト100部と市販のシリ
カゾル50部と蒸留水50部とを混合したアンモニウム
イオン含有ゼオライトスラリーを同様にコートし、再び
550℃で2時間焼成し、ハニカム担体1リットルあた
り約50gの第2層目の水素イオン含有ゼオライト層を
形成し触媒を得た。該触媒を用い、表1に示す反応条件
で一酸化窒素の除去性能を調べた。NOの転化率はNO
のN2 への転化率から求めた。その結果を表2に示す。
【0039】比較例2 実施例1で得られたインジウム含有ゼオライト100部
と市販のシリカゾル50部と蒸留水50部とを混合した
インジウム含有ゼオライトスラリーを調製した。直径3
0mm、長さ60mm、400セル/in2 のコージェ
ライト質ハニカム担体を上記スラリー中へ浸漬し、余分
なスラリーを吹き払い、乾燥後、550℃で2時間焼成
し、再び同様のコーティング処理を行い、550℃で2
時間焼成し、ハニカム担体1リットルあたり約130g
のインジウム含有ゼオライトを担持した触媒を得た。該
触媒を用い、表1に示す反応条件で一酸化窒素の除去性
能を調べた結果を表2に示す。
【0040】比較例3 実施例2で得られたアンモニウムイオン含有ゼオライト
100部と市販のシリカゾル50部と蒸留水50部とを
混合したアンモニウムイオン含有ゼオライトスラリーを
調製した。直径30mm、長さ60mm、400セル/
in2 のコージェライト質ハニカム担体を上記スラリー
中へ浸漬し、余分なスラリーを吹き払い、乾燥後、55
0℃で2時間焼成し、再び同様のコーティング処理を行
い、550℃で2時間焼成し、ハニカム担体1リットル
あたり約130gの水素イオン含有ゼオライトを担持し
た触媒を得た。該触媒を用い、表1に示す反応条件で一
酸化窒素の除去性能を調べた結果を表2に示す。
【0041】比較例4 実施例2で得られたアンモニウムイオン含有ゼオライト
100部と市販のシリカゾル50部と蒸留水50部とを
混合したアンモニウム含有ゼオライトスラリーを調製し
た。直径30mm、長さ60mm、400セル/in2
のコージェライト質ハニカム担体を上記スラリー中へ浸
漬し、余分なスラリーを吹き払い、乾燥後、ハニカム担
体1リットルあたり約80gになるようにコーティング
を行い、550℃で2時間焼成した。次に、該ハニカム
担体上に、実施例1で得られたインジウム含有ゼオライ
ト100部と市販のシリカゾル50部と蒸留水50部と
を混合したインジウム含有ゼオライトスラリーをコート
し、550℃で2時間焼成し、ハニカム担体1リットル
あたり約50gの第2層目のインジウム含有ゼオライト
層を形成し触媒を得た。該触媒を用い、表1に示す反応
条件で一酸化窒素の除去性能を調べた結果を表2に示
す。
【0042】比較例5 比較例1で得られたコバルト含有ゼオライト100部と
市販のシリカゾル50部と蒸留水50部とを混合したコ
バルト含有ゼオライトスラリーを調製した。直径30m
m、長さ60mm、400セル/in2 のコージェライ
ト質ハニカム担体を上記スラリー中へ浸漬し、余分なス
ラリーを吹き払い、乾燥後、ハニカム担体1リットルあ
たり約90gになるようにコーティングを行い、550
℃で2時間焼成した。次に、該ハニカム担体上に、実施
例2で得られたアンモニウムイオン含有ゼオライト10
0部と市販のシリカゾル50部と蒸留水50部とを混合
したアンモニウムイオン含有ゼオライトスラリーをコー
トし、550℃で2時間焼成し、ハニカム担体1リット
ルあたり約50gの第2層目の水素イオン含有ゼオライ
ト層を形成し触媒を得た。該触媒を用い、表1に示す反
応条件で一酸化窒素の除去性能を調べた結果を表2に示
す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】表2の結果から明らかなように、金属酸化
物からなる担体上にインジウムを含有するSiO2 /A
2 3 比がモル比で10以上のゼオライト層を形成
し、その層の上側に水素イオンを含有するSiO2 /A
2 3 比がモル比で10以上のゼオライト層を形成し
てなる触媒を用いれば、微量の炭化水素を用いて、酸素
を含む燃焼排ガスから効率的に窒素酸化物を浄化できる
ことがわかった。また、触媒被毒成分である硫黄酸化物
が反応ガスに含まれていても有効に働くことがわかっ
た。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、酸素濃度が実用レベル
の高いレベルであっても十分な窒素酸化物浄化率を示
し、酸素を含む燃焼排ガスから窒素酸化物を効率よく除
去できる。また、耐硫黄酸化物性に優れた触媒が提供で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/36 102 H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物からなる担体上にインジウム
    を含有するSiO2/Al2 3 比がモル比で10以上
    のゼオライト層を形成し、該層の上側に水素イオンを含
    有するSiO2 /Al2 3 比がモル比で10以上のゼ
    オライト層を形成してなる排ガス浄化触媒。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の触媒の存在下、炭化水素
    を用いて、酸素を含む燃焼排ガスから窒素酸化物を浄化
    することを特徴とする窒素酸化物の浄化方法。
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