JPH09253483A - 排気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材 - Google Patents
排気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材Info
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- JPH09253483A JPH09253483A JP8063597A JP6359796A JPH09253483A JP H09253483 A JPH09253483 A JP H09253483A JP 8063597 A JP8063597 A JP 8063597A JP 6359796 A JP6359796 A JP 6359796A JP H09253483 A JPH09253483 A JP H09253483A
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- Japan
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- zeolite
- adsorbent
- hydrocarbons
- mfi
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01N—GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
- F01N2240/00—Combination or association of two or more different exhaust treating devices, or of at least one such device with an auxiliary device, not covered by indexing codes F01N2230/00 or F01N2250/00, one of the devices being
- F01N2240/18—Combination or association of two or more different exhaust treating devices, or of at least one such device with an auxiliary device, not covered by indexing codes F01N2230/00 or F01N2250/00, one of the devices being an adsorber or absorber
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01N—GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
- F01N2570/00—Exhaust treating apparatus eliminating, absorbing or adsorbing specific elements or compounds
- F01N2570/12—Hydrocarbons
Landscapes
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Treating Waste Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い水熱安定性を有し、かつ排気ガス中
の炭化水素類を高効率で浄化できる吸着材を提供する。 【解決手段】 SiOH基(シラノール基)量が3×1
020個/g以下であるMFI型ゼオライトを使用するこ
とを特徴とする排気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材で
ある。
の炭化水素類を高効率で浄化できる吸着材を提供する。 【解決手段】 SiOH基(シラノール基)量が3×1
020個/g以下であるMFI型ゼオライトを使用するこ
とを特徴とする排気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材で
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガス中の炭化
水素類を浄化するための吸着材に関する。
水素類を浄化するための吸着材に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の排気ガス中には、炭化水素類と
して、主としてメタン,エタン,プロパン,ブタン,ペ
ンタン,ヘキサン等のパラフィン系炭化水素、エチレ
ン,プロピレン,ブテン,ペンテン,ヘキセン等のオレ
フィン系炭化水素、ベンゼン,トルエン,キシレン,ト
リメチルベンゼン等の芳香族系炭化水素が含まれてい
る。排気ガス中の炭化水素類の濃度は、エンジンの種
類、運転状態によって異なるが、一般的には500〜2
0000ppmである。
して、主としてメタン,エタン,プロパン,ブタン,ペ
ンタン,ヘキサン等のパラフィン系炭化水素、エチレ
ン,プロピレン,ブテン,ペンテン,ヘキセン等のオレ
フィン系炭化水素、ベンゼン,トルエン,キシレン,ト
リメチルベンゼン等の芳香族系炭化水素が含まれてい
る。排気ガス中の炭化水素類の濃度は、エンジンの種
類、運転状態によって異なるが、一般的には500〜2
0000ppmである。
【0003】従来、このような自動車排気ガスの浄化用
触媒として、炭化水素、一酸化炭素の酸化と、NOX の
還元を同時に行う三元触媒が用いられている。この種の
三元触媒は、所定温度以上の反応温度において充分な触
媒活性を示す。通常、自動車エンジンの排気ガス中の炭
化水素は、エンジン始動直後に特に多量に排出される。
しかし、この時の排ガスの温度は充分高くないため、三
元触媒によっては炭化水素類を効率的に浄化することが
できないという欠点があった。そこで、三元触媒のこの
ような欠点を補うため、三元触媒の上流にゼオライトを
配置して、三元触媒が低温である時に排出される炭化水
素類をこのゼオライトに一時的に吸着しておき、その後
三元触媒で炭化水素類を燃焼除去する方法が提案されて
いる(特開平2−75327号公報,特開平2−135
126号公報参照)が、該ゼオライトの炭化水素類に対
する吸着能力が充分でなかった。一方、エンジンの排気
ガス中には、水分が多量に含まれており、しかもエンジ
ンの稼動時において排気ガスの温度が高温になるため、
排気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材には高い水熱安定
性が要求されている。
触媒として、炭化水素、一酸化炭素の酸化と、NOX の
還元を同時に行う三元触媒が用いられている。この種の
三元触媒は、所定温度以上の反応温度において充分な触
媒活性を示す。通常、自動車エンジンの排気ガス中の炭
化水素は、エンジン始動直後に特に多量に排出される。
しかし、この時の排ガスの温度は充分高くないため、三
元触媒によっては炭化水素類を効率的に浄化することが
できないという欠点があった。そこで、三元触媒のこの
ような欠点を補うため、三元触媒の上流にゼオライトを
配置して、三元触媒が低温である時に排出される炭化水
素類をこのゼオライトに一時的に吸着しておき、その後
三元触媒で炭化水素類を燃焼除去する方法が提案されて
いる(特開平2−75327号公報,特開平2−135
126号公報参照)が、該ゼオライトの炭化水素類に対
する吸着能力が充分でなかった。一方、エンジンの排気
ガス中には、水分が多量に含まれており、しかもエンジ
ンの稼動時において排気ガスの温度が高温になるため、
排気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材には高い水熱安定
性が要求されている。
【0004】各種ゼオライトの中で、ZSM−5が最も
水熱安定性に優れていると言われているが、このZSM
−5も実用的には耐水熱性に関して充分満足すべきもの
ではなかった。即ち、水熱安定性に乏しかったため、初
期には充分な性能を発揮するものの、長期の使用後は炭
化水素の吸着能が消失していることから実用的には採用
されていなかった。
水熱安定性に優れていると言われているが、このZSM
−5も実用的には耐水熱性に関して充分満足すべきもの
ではなかった。即ち、水熱安定性に乏しかったため、初
期には充分な性能を発揮するものの、長期の使用後は炭
化水素の吸着能が消失していることから実用的には採用
されていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、高い水熱安定性を有し、かつ排
気ガス中の炭化水素類を高効率で浄化できる吸着材を提
供することを目的とするものである。
らなされたものであり、高い水熱安定性を有し、かつ排
気ガス中の炭化水素類を高効率で浄化できる吸着材を提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究の
結果、特定のSiOH基量を有するMFI型ゼオライト
を用いることにより、上記本発明の目的を効果的に達成
しうることを見出し本発明を完成したものである。すな
わち、本発明は、SiOH基量が3×1020個/g以下
であるMFI型ゼオライトを使用することを特徴とする
排気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材である。
結果、特定のSiOH基量を有するMFI型ゼオライト
を用いることにより、上記本発明の目的を効果的に達成
しうることを見出し本発明を完成したものである。すな
わち、本発明は、SiOH基量が3×1020個/g以下
であるMFI型ゼオライトを使用することを特徴とする
排気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。本発明に用いる前記MFI型ゼオライトとは、
ZSM−5と類似した結晶構造を有するゼオライトを言
い、例えばZSM−5,ZSM−8,ゼータ1,ゼータ
3,Nu−4,Nu−5,TZ−1,TPZ−1,IS
I−3,ISI−5,AZ−1等のゼオライトが該当す
る。これらのゼオライトを2種以上を混合して使用して
もよい。
明する。本発明に用いる前記MFI型ゼオライトとは、
ZSM−5と類似した結晶構造を有するゼオライトを言
い、例えばZSM−5,ZSM−8,ゼータ1,ゼータ
3,Nu−4,Nu−5,TZ−1,TPZ−1,IS
I−3,ISI−5,AZ−1等のゼオライトが該当す
る。これらのゼオライトを2種以上を混合して使用して
もよい。
【0008】前記MFI型ゼオライトのSiOH基(シ
ラノール基)は3×1020個/g以下である必要があ
り、その値を超えると耐水熱性が悪化する。好ましくは
2×1020個/g以下である。SiOH基量が3×10
20個/g以下であると、高温や水蒸気存在下でも結晶構
造が崩れることがなく、結晶格子から脱離するAlが少
ないからであると推定される。
ラノール基)は3×1020個/g以下である必要があ
り、その値を超えると耐水熱性が悪化する。好ましくは
2×1020個/g以下である。SiOH基量が3×10
20個/g以下であると、高温や水蒸気存在下でも結晶構
造が崩れることがなく、結晶格子から脱離するAlが少
ないからであると推定される。
【0009】ここで、SiOH基量は、次の手順による
1H−NMRの測定で得られるものである。すなわち、
先ず種々の方法で調製したゼオライトを、例えば塩酸等
の鉱酸あるいはアンモニウム塩で実質的に完全にイオン
交換し、これを焼成することによってH型ゼオライトと
する。そのH型ゼオライトを0.15gを前処理セルに
入れ、400℃で4時間真空排気した後、室温で常法に
従って 1H−MAS−NMRスペクトルを測定する。 1
H定量用標準試料としてのポリジメチルシロキサン1.
4mgを外部標準として用いた。その際得られるNMR
スペクトルにおいて、酸性OH基のスペクトルは4.5
ppmに現れ、シラノール基(SiOH基)のOH基は
1.8ppmに現れる。1.8ppmのシラノール基に
帰因するOHのピーク強度をポリジメチルシロキサンの
強度と比較することによってシラノール基量を算出する
ことができる。
1H−NMRの測定で得られるものである。すなわち、
先ず種々の方法で調製したゼオライトを、例えば塩酸等
の鉱酸あるいはアンモニウム塩で実質的に完全にイオン
交換し、これを焼成することによってH型ゼオライトと
する。そのH型ゼオライトを0.15gを前処理セルに
入れ、400℃で4時間真空排気した後、室温で常法に
従って 1H−MAS−NMRスペクトルを測定する。 1
H定量用標準試料としてのポリジメチルシロキサン1.
4mgを外部標準として用いた。その際得られるNMR
スペクトルにおいて、酸性OH基のスペクトルは4.5
ppmに現れ、シラノール基(SiOH基)のOH基は
1.8ppmに現れる。1.8ppmのシラノール基に
帰因するOHのピーク強度をポリジメチルシロキサンの
強度と比較することによってシラノール基量を算出する
ことができる。
【0010】前記MFI型ゼオライトのSiO2 /Al
2 O3 モル比は、20〜500とするのが好ましい。耐
水熱性と活性の点から30〜200が更に好ましい。該
モル比が20又は30未満であると、耐水熱性が比較的
低いため耐久性が低くなる。該モル比が200又は50
0を超えると、Al含有量が少ないので炭化水素類の吸
着力が弱くなり、十分な吸着性能が得られないことがあ
る。
2 O3 モル比は、20〜500とするのが好ましい。耐
水熱性と活性の点から30〜200が更に好ましい。該
モル比が20又は30未満であると、耐水熱性が比較的
低いため耐久性が低くなる。該モル比が200又は50
0を超えると、Al含有量が少ないので炭化水素類の吸
着力が弱くなり、十分な吸着性能が得られないことがあ
る。
【0011】本発明に使用する前記MFI型ゼオライト
の合成法については、下記の組成(いずれもモル比を表
す)の原料混合物を120〜190℃で4時間〜10日
間保持して結晶化させることにより得られる。 SiO2 /Al2 O3 =20〜500(好ましくは30
〜300) OH/SiO2 =0.05〜0.4(好ましくは0.1
〜0.3) NaX/SiO2 =0〜3.5(好ましくは0.2〜
2.0) R/SiO2 =0〜10.0(好ましくは0〜5.0) H2 O/SiO2 =10〜100(好ましくは15〜8
0) (R:アルコール,アミン,アミノアルコールのうちの
いずれかの結晶化促進剤,X:無機陰イオン・・・Cl
- ,SO4 2- ,NO3 - 他) 原料混合物はシリカ源,アルミナ源,アルカリ源を混合
して調製する。混合方法は各成分源を同時に添加混合し
てもよいし、一方の成分に他の成分を添加混合してもよ
い。上記反応条件で各種ゼオライトを少量種晶として原
料混合物に添加するとSiOH基が3×1020個/g以
下であるMFIゼオライトが得られ易い。
の合成法については、下記の組成(いずれもモル比を表
す)の原料混合物を120〜190℃で4時間〜10日
間保持して結晶化させることにより得られる。 SiO2 /Al2 O3 =20〜500(好ましくは30
〜300) OH/SiO2 =0.05〜0.4(好ましくは0.1
〜0.3) NaX/SiO2 =0〜3.5(好ましくは0.2〜
2.0) R/SiO2 =0〜10.0(好ましくは0〜5.0) H2 O/SiO2 =10〜100(好ましくは15〜8
0) (R:アルコール,アミン,アミノアルコールのうちの
いずれかの結晶化促進剤,X:無機陰イオン・・・Cl
- ,SO4 2- ,NO3 - 他) 原料混合物はシリカ源,アルミナ源,アルカリ源を混合
して調製する。混合方法は各成分源を同時に添加混合し
てもよいし、一方の成分に他の成分を添加混合してもよ
い。上記反応条件で各種ゼオライトを少量種晶として原
料混合物に添加するとSiOH基が3×1020個/g以
下であるMFIゼオライトが得られ易い。
【0012】合成されたMFI型ゼオライトはH型ある
いは金属交換型にした方が好ましい。H型は塩酸,塩化
アンモニウム,硝酸アンモニウム等で通常の方法でイオ
ン交換を行えばよい。金属交換型の金属は、特に限定は
ないが、Cu,Ag,Pt,Pd,Co,Fe等が好ま
しく通常の方法でイオン交換を行えばよい。生成したH
型あるいは金属交換型ゼオライトは300〜1000℃
で焼成するのが好ましい。その際、スチームの存在下で
行ってもよい。
いは金属交換型にした方が好ましい。H型は塩酸,塩化
アンモニウム,硝酸アンモニウム等で通常の方法でイオ
ン交換を行えばよい。金属交換型の金属は、特に限定は
ないが、Cu,Ag,Pt,Pd,Co,Fe等が好ま
しく通常の方法でイオン交換を行えばよい。生成したH
型あるいは金属交換型ゼオライトは300〜1000℃
で焼成するのが好ましい。その際、スチームの存在下で
行ってもよい。
【0013】さらには、得られたMFI型ゼオライト
を、酸,アルカリ,アンモニア,ハロゲン,又は他の非
金属化合物等の物質で適宜処理して使用することもでき
る。得られた吸着材は、例えばシリカ,アルミナ,シリ
カアルミナ,マグネシア,ジルコニア等のバインダーを
用いて成形してもよい。本発明で得られた吸着材の形状
は任意であり、例えばペレット状,板状,柱状,格子状
とすることができる。また、コージェライト,ムライ
ト,又はアルミナ等の格子状物及び金網等の基材上に吸
着材が被覆されたものとしてもよい。
を、酸,アルカリ,アンモニア,ハロゲン,又は他の非
金属化合物等の物質で適宜処理して使用することもでき
る。得られた吸着材は、例えばシリカ,アルミナ,シリ
カアルミナ,マグネシア,ジルコニア等のバインダーを
用いて成形してもよい。本発明で得られた吸着材の形状
は任意であり、例えばペレット状,板状,柱状,格子状
とすることができる。また、コージェライト,ムライ
ト,又はアルミナ等の格子状物及び金網等の基材上に吸
着材が被覆されたものとしてもよい。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これらの実施例になんら制限されるものではな
い。 〔実施例1〕硫酸アルミニウム(18水塩)13.5
g、硫酸(97%)14.5g、水300gからなる溶
液(A液とする)、水ガラス(SiO2 28.5%、N
a2 O9.5%、水62%)211g、水150gから
なる溶液(B液とする)及び塩化ナトリウム53g、水
100gからなる溶液(C液とする)を用意した。先ず
A,B,C液を混合した後、モルデナイト粉末0.6g
を添加した後、オートクレーブに入れ、密閉下160℃
で40時間攪拌しながら保持した。冷却後、反応生成物
を濾過、洗浄した後、120℃で乾燥させた。生成物は
X線回折の結果、MFI型のゼオライトであった。更
に、このゼオライトを空気気流中550℃で4時間焼成
した。このようにして得られたゼオライトのSiO2 /
Al2 O3 モル比は42であった。このゼオライトを1
規定硝酸アンモニウム溶液でイオン交換を行ない、得ら
れたアンモニウム型ゼオライトを120℃で乾燥した
後、550℃で4時間焼成した。このゼオライトについ
て前述の方法で 1H−NMRスペクトルの測定を行っ
た。1.8ppmのピーク強度から求めたSiOH基量
はゼオライト1g当たり0.38×1020個であった。
るが、これらの実施例になんら制限されるものではな
い。 〔実施例1〕硫酸アルミニウム(18水塩)13.5
g、硫酸(97%)14.5g、水300gからなる溶
液(A液とする)、水ガラス(SiO2 28.5%、N
a2 O9.5%、水62%)211g、水150gから
なる溶液(B液とする)及び塩化ナトリウム53g、水
100gからなる溶液(C液とする)を用意した。先ず
A,B,C液を混合した後、モルデナイト粉末0.6g
を添加した後、オートクレーブに入れ、密閉下160℃
で40時間攪拌しながら保持した。冷却後、反応生成物
を濾過、洗浄した後、120℃で乾燥させた。生成物は
X線回折の結果、MFI型のゼオライトであった。更
に、このゼオライトを空気気流中550℃で4時間焼成
した。このようにして得られたゼオライトのSiO2 /
Al2 O3 モル比は42であった。このゼオライトを1
規定硝酸アンモニウム溶液でイオン交換を行ない、得ら
れたアンモニウム型ゼオライトを120℃で乾燥した
後、550℃で4時間焼成した。このゼオライトについ
て前述の方法で 1H−NMRスペクトルの測定を行っ
た。1.8ppmのピーク強度から求めたSiOH基量
はゼオライト1g当たり0.38×1020個であった。
【0015】次に、生成したゼオライト5gを石英反応
管に充填し、この反応管内に2容量%の空気(50cc
/分)を流しながら750℃で20時間スチーミング
(水熱処理)を行った。次に、スチーミング後のゼオラ
イトに対して、下記のように炭化水素類の吸着評価を行
った。先ず、この吸着材を圧縮成形して32〜64メッ
シュに粒度を揃えた後、この吸着材0.05gを固定床
管型反応器(直径7mm)に充填した。前記反応器にキ
ャリヤーガスとして空気(45cc/分)と水(5cc
/分)の混合物を流しながら120℃で1時間保持し
た。次に、炭化水素類としてプロピレン0.2ccを注
射器に採り、この反応器にプロピレンをパルス的に注入
した。そして、反応器出口のプロピレン濃度を測定して
吸着材に吸着されたプロピレンの量を算出した。その結
果、プロピレンの吸着量は吸着材1g当たり0.032
gであった。
管に充填し、この反応管内に2容量%の空気(50cc
/分)を流しながら750℃で20時間スチーミング
(水熱処理)を行った。次に、スチーミング後のゼオラ
イトに対して、下記のように炭化水素類の吸着評価を行
った。先ず、この吸着材を圧縮成形して32〜64メッ
シュに粒度を揃えた後、この吸着材0.05gを固定床
管型反応器(直径7mm)に充填した。前記反応器にキ
ャリヤーガスとして空気(45cc/分)と水(5cc
/分)の混合物を流しながら120℃で1時間保持し
た。次に、炭化水素類としてプロピレン0.2ccを注
射器に採り、この反応器にプロピレンをパルス的に注入
した。そして、反応器出口のプロピレン濃度を測定して
吸着材に吸着されたプロピレンの量を算出した。その結
果、プロピレンの吸着量は吸着材1g当たり0.032
gであった。
【0016】〔比較例1〕実施例1において、モルデナ
イトの代わりに結晶化剤としてテトラプロピルアンモニ
ウムブロマイド26.3gを使用したこと以外は同様に
して比較例1のゼオライトを合成した。生成物はX線回
折の結果MFI型のゼオライトであった。更に、このゼ
オライトを空気気流中550℃で4時間焼成した。この
ようにして得られたゼオライトのSiO2 /Al2 O3
モル比は45、SiOH基量は3.9×1020個/gで
あった。このゼオライトを実施例1と同様に処理し吸着
材を調製した。
イトの代わりに結晶化剤としてテトラプロピルアンモニ
ウムブロマイド26.3gを使用したこと以外は同様に
して比較例1のゼオライトを合成した。生成物はX線回
折の結果MFI型のゼオライトであった。更に、このゼ
オライトを空気気流中550℃で4時間焼成した。この
ようにして得られたゼオライトのSiO2 /Al2 O3
モル比は45、SiOH基量は3.9×1020個/gで
あった。このゼオライトを実施例1と同様に処理し吸着
材を調製した。
【0017】〔実施例2〕実施例1において、モルデナ
イトの代わりに結晶化剤としてモルフォリン10.5g
を使用したこと以外は同様にして実施例2のゼオライト
を合成した。生成物はX線回折の結果MFI型のゼオラ
イトであった。更に、このゼオライトを空気気流中55
0℃で4時間焼成した。ゼオライトのSiO2 /Al2
O3 モル比は42、SiOH基量は0.95×1020個
/gであった。このゼオライトを実施例1と同様に処理
し吸着材を調製した。
イトの代わりに結晶化剤としてモルフォリン10.5g
を使用したこと以外は同様にして実施例2のゼオライト
を合成した。生成物はX線回折の結果MFI型のゼオラ
イトであった。更に、このゼオライトを空気気流中55
0℃で4時間焼成した。ゼオライトのSiO2 /Al2
O3 モル比は42、SiOH基量は0.95×1020個
/gであった。このゼオライトを実施例1と同様に処理
し吸着材を調製した。
【0018】〔実施例3〕実施例1において、水ガラス
の量を255g、硫酸アルミニウムの量を18.5g、
硫酸の量を18.1g、塩化ナトリウムの量を85g、
水の量を755g(A液300g,B液200g,C液
255g)としたこと、モルデナイトの代わりに種晶と
してZSM−5を1.0gを使用したこと以外は同様に
して実施例3のゼオライトを合成した。生成物はX線回
折の結果MFI型ゼオライトであった。更に、このゼオ
ライトを空気気流中550℃で4時間焼成した。ゼオラ
イトのSiO2 /Al2 O3 モル比は37、SiOH基
量は0.65×1020個/gであった。このゼオライト
を実施例1と同様に処理し吸着材を調製した。
の量を255g、硫酸アルミニウムの量を18.5g、
硫酸の量を18.1g、塩化ナトリウムの量を85g、
水の量を755g(A液300g,B液200g,C液
255g)としたこと、モルデナイトの代わりに種晶と
してZSM−5を1.0gを使用したこと以外は同様に
して実施例3のゼオライトを合成した。生成物はX線回
折の結果MFI型ゼオライトであった。更に、このゼオ
ライトを空気気流中550℃で4時間焼成した。ゼオラ
イトのSiO2 /Al2 O3 モル比は37、SiOH基
量は0.65×1020個/gであった。このゼオライト
を実施例1と同様に処理し吸着材を調製した。
【0019】〔実施例4〕実施例1において、水ガラス
の量を255g、硫酸アルミニウムの量を18.2g、
硫酸の量を18.1g、塩化ナトリウムの量を85g、
水の量を755g(A液300g,B液305g,C液
150g)、モルデナイトの量を1.0gとしたこと以
外は同様にして実施例4のゼオライトを合成した。生成
物はX線回折の結果MFI型ゼオライトであった調更
に、このゼオライトを空気気流中550℃で4時間焼成
した。ゼオライトのSiO2 /Al2 O3 モル比は3
8、SiOH基量は0.34×1020個/gであった。
このゼオライトを実施例1と同様に処理し吸着材を調製
した。
の量を255g、硫酸アルミニウムの量を18.2g、
硫酸の量を18.1g、塩化ナトリウムの量を85g、
水の量を755g(A液300g,B液305g,C液
150g)、モルデナイトの量を1.0gとしたこと以
外は同様にして実施例4のゼオライトを合成した。生成
物はX線回折の結果MFI型ゼオライトであった調更
に、このゼオライトを空気気流中550℃で4時間焼成
した。ゼオライトのSiO2 /Al2 O3 モル比は3
8、SiOH基量は0.34×1020個/gであった。
このゼオライトを実施例1と同様に処理し吸着材を調製
した。
【0020】〔実施例5〕実施例1において、水ガラス
の量を255g、硫酸アルミニウムの量を8.8g、硫
酸の量を18.1g、塩化ナトリウムの量を85g、水
の量を755g(A液300g,B液305g,C液1
50g)としたこと、モルデナイトの代わりに結晶化剤
としてジエタノールアミン25.8gを使用したこと以
外は同様にして実施例5のゼオライトを合成した。生成
物はX線回折の結果MFI型ゼオライトであった。更
に、このゼオライトを空気気流中550℃で4時間焼成
した。ゼオライトのSiO2 /Al2 O3 (モル比)は
72、SiOH基量は1.53×1020個/gであっ
た。このゼオライトを実施例1と同様に処理し吸着材を
調製した。次に、上記実施例2〜5及び比較例1の吸着
材に対して、実施例1と同様にスチーミング処理した後
プロピレンの吸着性能を評価した。それらの結果を下記
の第1表に示す。
の量を255g、硫酸アルミニウムの量を8.8g、硫
酸の量を18.1g、塩化ナトリウムの量を85g、水
の量を755g(A液300g,B液305g,C液1
50g)としたこと、モルデナイトの代わりに結晶化剤
としてジエタノールアミン25.8gを使用したこと以
外は同様にして実施例5のゼオライトを合成した。生成
物はX線回折の結果MFI型ゼオライトであった。更
に、このゼオライトを空気気流中550℃で4時間焼成
した。ゼオライトのSiO2 /Al2 O3 (モル比)は
72、SiOH基量は1.53×1020個/gであっ
た。このゼオライトを実施例1と同様に処理し吸着材を
調製した。次に、上記実施例2〜5及び比較例1の吸着
材に対して、実施例1と同様にスチーミング処理した後
プロピレンの吸着性能を評価した。それらの結果を下記
の第1表に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】第1表より、実施例1〜5に係る吸着材
は、MFI型ゼオライトのSiOH基量が3×1020個
/g以下であるため、スチーミング処理後においても、
比較例1に比べて、非常に高いプロピレン吸着性能を有
していることがわかる。
は、MFI型ゼオライトのSiOH基量が3×1020個
/g以下であるため、スチーミング処理後においても、
比較例1に比べて、非常に高いプロピレン吸着性能を有
していることがわかる。
【0024】
【発明の効果】本発明の排気ガス中の炭化水素類浄化用
吸着材によれば、スチーミング処理後でも、高い炭化水
素類の吸着性能を有している。
吸着材によれば、スチーミング処理後でも、高い炭化水
素類の吸着性能を有している。
Claims (3)
- 【請求項1】 SiOH基量が3×1020個/g以下で
あるMFI型ゼオライトを使用することを特徴とする排
気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材。 - 【請求項2】 MFI型ゼオライトのSiO2 /Al2
O3 モル比が20〜500である請求項1記載の排気ガ
ス中の炭化水素類浄化用吸着材。 - 【請求項3】 MFI型ゼオライトのSiOH基量が2
×1020個/g以下である請求項1又は2記載の排気ガ
ス中の炭化水素類浄化用吸着材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8063597A JPH09253483A (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | 排気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8063597A JPH09253483A (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | 排気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09253483A true JPH09253483A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=13233850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8063597A Pending JPH09253483A (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | 排気ガス中の炭化水素類浄化用吸着材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09253483A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017142033A1 (ja) * | 2016-02-18 | 2017-08-24 | 水澤化学工業株式会社 | 揮発性有機化合物吸着剤および揮発性有機化合物吸着剤が配合された樹脂組成物 |
-
1996
- 1996-03-21 JP JP8063597A patent/JPH09253483A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017142033A1 (ja) * | 2016-02-18 | 2017-08-24 | 水澤化学工業株式会社 | 揮発性有機化合物吸着剤および揮発性有機化合物吸着剤が配合された樹脂組成物 |
CN108698017A (zh) * | 2016-02-18 | 2018-10-23 | 水泽化学工业株式会社 | 挥发性有机化合物吸附剂和共混有挥发性有机化合物吸附剂的树脂组合物 |
CN108698017B (zh) * | 2016-02-18 | 2021-07-27 | 水泽化学工业株式会社 | 挥发性有机化合物吸附剂和共混有挥发性有机化合物吸附剂的树脂组合物 |
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