JP2000153159A - 排ガス浄化触媒及び排ガス浄化方法 - Google Patents

排ガス浄化触媒及び排ガス浄化方法

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JP2000153159A JP10326436A JP32643698A JP2000153159A JP 2000153159 A JP2000153159 A JP 2000153159A JP 10326436 A JP10326436 A JP 10326436A JP 32643698 A JP32643698 A JP 32643698A JP 2000153159 A JP2000153159 A JP 2000153159A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】触媒が高温に晒された後でも排ガスから窒素酸
化物を効率的に除去し、更には無害な窒素へと転化する
排ガス浄化触媒及び排ガス浄化方法を提供する。 【解決手段】ゼオライトに周期律表のVIII族及びI
B族から選ばれる1種以上の活性金属を含有させた排ガ
ス浄化触媒において、該ゼオライトが、プロトン型の状
態で、10体積%の水蒸気を含む湿潤空気で900℃5
時間の熱水処理を行った場合に、結晶残存率が95%以
上、且つ4配位Alの残存率が40%以上という特性を
有する排ガス浄化触媒。及び、該排ガス浄化触媒を排ガ
スと接触させ排ガスの浄化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などの内燃
機関から排出される排ガス中の窒素酸化物を除去する触
媒及びその除去方法に関し、更に詳細には触媒が高温に
晒された後でも、排ガスから窒素酸化物を効率的に除去
する排ガス浄化触媒及びその浄化方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ガソリンエンジンより排出される排ガス
の中で、人体に対して有害である窒素酸化物、一酸化炭
素、炭化水素は、主にPt,Pd,Rhを担体上に担持
させた三元触媒により除去されている。
【0003】近年では、地球温暖化等の環境問題がクロ
ーズアップされる中で、二酸化炭素の排出量低減のた
め、希薄燃焼方式あるいは直噴燃焼方式のガソリンエン
ジンやディーゼルエンジンの普及が図られている。これ
らのエンジン排ガスは過剰の酸素を含んでいるため、従
来の三元触媒による窒素酸化物の除去が困難であった。
この問題に対し、酸素過剰の排ガス中から窒素酸化物を
還元除去する触媒が提案されている。例えば特開平1−
135541号公報にはPt,Pd,Rh,Ir,Ru
から選択される1種以上の金属でイオン交換されたゼオ
ライトからなることを特徴とする排気ガス浄化触媒、特
開平3−232533号公報ではゼオライトにPt,P
d及びRhを担持させた排気ガス浄化触媒、特開平6−
198190号公報ではZn及びPtをイオン交換によ
り含有させたSiO2/Al23モル比が少なくとも1
5以上のZSM−5ゼオライトからなる排ガス浄化触
媒、特開平6−198192号公報ではFe及びPtを
イオン交換により含有させたSiO2/Al23モル比
が少なくとも15以上のZSM−5ゼオライトからなる
排ガス浄化触媒がそれぞれ提案されている。また、特開
平8−206458号公報では窒素酸化物の除去方法に
おいて、SiO2/Al23モル比が少なくとも20〜
100のFER構造を有するゼオライトに少なくとも一
種以上の遷移金属を含有させた触媒が開示されている。
しかしながら、上記で開示されている窒素酸化物の除去
触媒は、一旦高温に晒されると触媒性能が大きく低下
し、耐久性が十分でないため、未だ実用化には至ってい
ない。
【0004】窒素酸化物の除去活性及び耐久性の両者を
考慮して、希薄燃焼方式のエンジンの排ガス浄化におい
て、特開平5−317652号公報に開示されているよ
うなアルカリ土類金属とPtをアルミナ等の多孔質担体
に担持した触媒を用いて、酸素過剰雰囲気で窒素酸化物
をアルカリ土類金属に吸着させ、定期的なエンジン制御
でストイキ(理論空燃比)又はリッチ(還元雰囲気)な
雰囲気として、窒素酸化物を還元除去する方法が採用さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらディーゼ
ルエンジンにおいては、排ガス中の酸素濃度が高い上
に、希薄燃焼方式のガソリンエンジンで行われるような
エンジン制御によるストイキ及びリッチの排ガス雰囲気
での運転が困難である。即ち、ディーゼルエンジンの排
ガス浄化に特開平5−317652号公報で提案されて
いるような触媒を用いた場合、初期の状態では窒素酸化
物の吸着による浄化が可能であるが、吸着が飽和に達し
た時点からの窒素酸化物の除去はできなくなる。また、
酸素過剰雰囲気での窒素酸化物の除去において、上記で
提案されているPtを含有した触媒は、多くの亜酸化窒
素の生成を伴うため、望ましくない。
【0006】本発明の目的は、以上の様な従来技術の問
題点を解決するためになされたものであり、触媒が高温
に晒された後でも排ガスから窒素酸化物を効率的に除去
し、更には無害な窒素へと転化する排ガス浄化触媒及び
排ガス浄化方法を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
対して鋭意検討した結果、排ガスから窒素酸化物を除去
する排ガス浄化において、所定以上の熱安定性を有する
ゼオライトに活性金属を含有させた触媒が高い窒素酸化
物の還元除去活性及び耐久性を有し、且つ亜酸化窒素の
生成が抑制されることを見いだし、本発明を完成するに
至った。
【0008】即ち本発明は、ゼオライトに周期律表のV
III族及びIB族から選ばれる1種以上の活性金属を
含有させた排ガス浄化触媒において、該ゼオライトが、
プロトン型の状態で、10体積%の水蒸気を含む湿潤空
気で900℃5時間の熱水処理を行った場合に、結晶残
存率が95%以上、且つ4配位Alの残存率が40%以
上という特性を有することを特徴とする、排ガス浄化触
媒である。また本発明は、そのような排ガス浄化触媒を
排ガスと接触させることを特徴とする、排ガスの浄化方
法である。以下本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明に係る排ガス浄化触媒は、ゼオライ
トに周期律表のVIII族及びIB族から選ばれる1種
以上の活性金属を含有させたものであり、該ゼオライト
が、プロトン型の状態で、10体積%の水蒸気を含む湿
潤空気で900℃5時間の熱水処理を行った場合に、結
晶残存率が95%以上、且つ4配位Alの残存率が40
%以上という特性を有することを特徴とするものであ
る。
【0010】本発明を構成するゼオライトの特性につい
て以下に述べる。本発明ではプロトン型ゼオライトの特
性として、上述のような耐熱水性を規定している。ゼオ
ライトは一般的には xM2/nO・Al23・ySiO2・zH2O (ただしnは陽イオンMの原子価、xは0.8〜1.2
の範囲の数、yは2以上の数、zは0以上の数である)
の組成を有するものである。ここで陽イオンMの一部は
ゼオライトの電荷バランスを保つために、イオン交換サ
イト(骨格Alサイト)に存在することが知られてい
る。一般的には、Mは合成時に添加するアルカリ金属で
あるが、ゼオライトのイオン交換特性を利用して任意の
金属に置換することもできる。また、鉱酸等で処理する
か、アンモニウム塩でイオン交換したアンモニウム型を
熱処理してプロトン型とすることもできる。
【0011】ゼオライトは、その構成成分であるSiと
Alがそれぞれ酸素と四面体構造を形成して連結してい
る結晶性無機化合物である。つまり、Si、Al及び酸
素でゼオライト骨格を形成しており、未処理のゼオライ
トの場合、Si、Alは共に4配位構造である。しかし
ながら、ゼオライト骨格中の一部のAl元素が、熱処理
または水蒸気を含んだ雰囲気での熱処理(熱水処理)で
ゼオライト骨格から脱離する等、未処理とは異なった状
態に変化することが知られている。この骨格Alの状態
変化が、イオン交換サイトに存在するカチオンの種類で
異なることも公知である。一般的には、プロトン型のゼ
オライトは、アルカリ金属型に比べて、骨格Alの状態
変化が生じ易い。また、処理温度が高いほど骨格Alの
4配位構造が変化しやすく、更には処理ガス中に水蒸気
が含まれることでその変化が生じ易い。
【0012】本発明に係るゼオライトは、プロトン型の
ゼオライトを、10体積%の水蒸気を含む湿潤空気で9
00℃5時間の熱水処理して、その特性(耐熱水性)を
規定する。即ち本発明に係るゼオライトは、プロトン型
の状態で、水蒸気を10体積%含む湿潤空気で900℃
5時間の熱水処理した後の結晶残存率が95%以上であ
り、且つ4配位Alの残存率が40%以上であるという
特性を有することが必須である。
【0013】結晶残存率について説明する。ゼオライト
の結晶性(度)は粉末X線回折で評価することができ
る。一般的に粉末X線回折による結晶度は、検出される
回折ピークのピーク強度(高さ)及びピーク面積で評価
でき、ゼオライトの結晶度の増加に伴ってゼオライトに
帰属される回折ピークの強度が大きくなる。一般的にゼ
オライトを高温で熱処理することで、細孔構造の歪みや
構造破壊が生じ、結晶度が低下することが知られてい
る。本発明では粉末X線回折で得られるゼオライトピー
クの強度より結晶度を評価し、結晶残存率を規定する。
結晶残存率は、未処理ゼオライトの結晶度に対する上記
熱水処理後のゼオライト結晶度の割合を表したものであ
り、次式で算出した。
【0014】結晶残存率(%)=([熱水処理後のゼオ
ライトの結晶度]/[未処理ゼオライトの結晶度])×
100 本発明に用いられるゼオライトは、熱水処理した後の結
晶残存率が95%以上である。結晶残存率が95%未満
ではゼオライト自体の耐熱性が低いため、触媒の十分な
耐熱性、耐久性が得られない。
【0015】4配位Alの残存率について説明する。ゼ
オライト中のAlの状態は、固体高分解能MASNMR
(Magic Angle Spinning NM
R)で調べることができ、具体的には29Si及び27Al
のMASNMRスペクトルから定性定量分析することが
できる。本発明で規定した4配位Alの残存率は、29
iのMASNMRから求めた4配位Al量から求め、未
処理ゼオライトの4配位Al量に対する上記熱水処理後
のゼオライトの4配位Al量の割合を表したものであ
り、次式で算出した。
【0016】4配位Alの残存率(%)=([熱水処理
ゼオライトの4配位Al量]/[未処理ゼオライトの4
配位Al量])×100 本発明に用いられるゼオライトは、上記熱水処理した後
の4配位Alの残存率が40%以上である。Al残存率
が40%未満ではゼオライト自体の耐熱性が低いため、
触媒の十分な耐熱性、耐久性が得られない。
【0017】このように本発明に用いられるゼオライト
は上述のような特性を持ち、プロトン型の状態で熱水処
理後も、ゼオライトの結晶構造及び局所構造の変化が少
なく、耐熱水性に優れたものである。
【0018】本発明に用いられるゼオライトの構造は特
に限定されるものではなく、例えば公知のFAU、MO
R、FER、MFI、BEA構造等のゼオライトを用い
ることができる。好ましくはFER構造のゼオライトが
良い。ゼオライトのSiO2/Al23モル比も特に限
定されないが、上述した高い耐熱水性を有するためには
10以上が良く、更に好ましくは30以上が良い。
【0019】ゼオライトの製造方法も特に限定されず、
一般的に知られているシリカ源及びアルミナ源をアルカ
リ溶液中に分散させ、水熱合成する方法を採用すること
ができる。更には製造原料中に有機硬化剤等を添加して
製造することもできる。
【0020】本発明に使用される触媒は、上記ゼオライ
トに周期律表のVIII族、IB族から選ばれる活性金
属を少なくとも一種以上含有させることにより製造され
る。ゼオライトに含有させる活性金属としては、例えば
Fe,Co,Ni,Cu,Ag,Rh,Pd,Ir,P
t,Au等が挙げられ、好ましくはPtである。活性金
属の含有に用いる原料には特に限定はなく、硝酸塩、硫
酸塩、酢酸塩、塩化物及びアンミン錯塩等を用いること
ができる。上記ゼオライトに活性金属を含有させる方法
としては、一般に知られているイオン交換法、含浸担持
法、蒸発乾固法、物理混合法等が採用でき、好ましくは
イオン交換法、含浸担持法である。ゼオライトに含有さ
せる活性金属の含有量は特に制限されないが、窒素酸化
物の除去活性及び耐久性、並びに亜酸化窒素の生成抑制
効果を十分に高めるためには、ゼオライトに対して活性
金属が0.1〜15重量%の範囲で良い。好ましくは
0.1〜7重量%の範囲が良い。
【0021】また、活性金属の活性化、耐熱性を向上さ
せるために、従来提案されていたような修飾処理を施し
ても良い。例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
希土類金属等と活性金属を共存させる処理、P添加処理
等を採用することができる。
【0022】上記方法により活性金属を含有させたゼオ
ライトは熱処理(焼成)して用いても良い。その熱処理
条件も特に限定されない。通常400〜1200℃の範
囲の温度、0.5〜20時間の範囲の時間で熱処理する
ことができる。
【0023】以上のようにして、本発明の排ガス浄化触
媒を製造することができる。本発明の触媒は、シリカ、
アルミナ及び粘土鉱物等のバインダーと混合し成形して
使用することもできる。粘土鉱物としては、カオリン、
アタパルガイト、モンモリロナイト、ベントナイト、ア
ロフェン、セピオライト等を挙げることができる。また
コージェライト製あるいは金属製のハニカム状基材にウ
ォッシュコートして使用することもできる。ウォッシュ
コートする場合、ハニカム状基材にゼオライトをコート
した後に活性金属を含有させる方法、予めゼオライトに
上記活性金属を含有させた後に、ハニカム状基材にコー
トする方法のどちらを採用しても良い。
【0024】上記のような本発明の排ガス浄化触媒に窒
素酸化物を含有する排ガスを接触させることにより、窒
素酸化物を除去することができ、更には無害な窒素へ転
化することができる。本発明の排ガス浄化触媒は、特に
酸素過剰の排ガスに対して有効である。酸素過剰の排ガ
スとは、排ガス中に含まれる炭化水素を完全に酸化する
のに必要な酸素量より過剰な酸素が含まれている排ガス
を指し、このような排ガスとしては、例えば、ディーゼ
ルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス、特に空
燃比が大きい状態で燃焼された排ガス等が具体的に例示
される。更に、上記排ガスに炭化水素、一酸化炭素、二
酸化炭素、水素、窒素、硫黄化合物、水が含まれていて
も良い。
【0025】本発明で処理される排ガスに含まれる炭化
水素の種類は特に限定されず、パラフィン、オレフィン
としては炭素数で1〜20の炭化水素、ベンゼン、ナフ
タレン及びその誘導体が例示される。また、上記パラフ
ィン、オレフィン、芳香族化合物から選ばれる2種以上
の炭化水素を混合して使用することもできるし、軽油、
灯油、ガソリン等も使用できる。
【0026】排ガス中の各成分の濃度は特に限定されな
いが、通常、窒素酸化物が50〜2000ppm、硫黄
酸化物が0.1〜1000ppm、炭化水素が10〜1
0000ppmC(メタン換算)、酸素が0〜20%、
水蒸気が0〜15%である。また、窒素酸化物の除去活
性及び窒素への転化活性を更に高めるためには、上記の
適当な炭化水素を排ガス中に添加しても良い。
【0027】処理される排ガスの空間速度及び温度は特
に限定されないが、好ましくは空間速度(体積基準):
500〜500000hr-1、温度:100〜800
℃、更に好ましくは空間速度:2000〜300000
hr-1、温度100〜600℃である。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0029】<実施例1>触媒1の調製 SiO2/Al23モル比が40のFER構造のゼオラ
イト:100gを、NH4Cl:45gを純水1000
gに溶解した塩化アンモニウム水溶液中に添加し、60
℃20時間のイオン交換操作を行った。このイオン交換
操作を2回繰り返した後、固液分離し、Clイオンが検
出できなくなるまで純水で洗浄し、110℃で20時間
乾燥し、引き続き500℃で1時間焼成して、ゼオライ
ト担体1を得た。ゼオライト担体1:10gを、Pt
(NH34Cl2・H2O:0.20gを純水100gに
溶解したテトラアンミン白金ジクロライド水溶液中に添
加し、30℃で2時間のイオン交換操作でPt担持を行
った。その後、固液分離し、Clイオンが検出できなく
なるまで純水で洗浄し、110℃で20時間乾燥した。
引き続き、乾燥空気中で500℃1時間焼成して、触媒
1を得た。触媒1をICP発光分析により分析したとこ
ろ、Ptの含有量は1.1重量%であった。
【0030】<実施例2>触媒2の調製 SiO2/Al23モル比が62のFER構造のゼオラ
イトを用いたこと以外は実施例1と同様な塩化アンモニ
ウム水溶液中でのイオン交換及び乾燥・焼成を行ってゼ
オライト担体2を得た。このゼオライト担体2:10g
を、Pt(NH34Cl2・H2O:0.20gを純水1
00gに溶解したテトラアンミン白金ジクロライド水溶
液中に添加し、アンモニア水溶液を用いてスラリーのp
Hを10.5に調整して、70℃で20時間のイオン交
換操作でPt担持を行った。その後、固液分離し、Cl
イオンが検出できなくなるまで純水で洗浄し、110℃
で20時間乾燥した。引き続き、乾燥空気中で500℃
1時間焼成して、触媒2を得た。触媒2をICP発光分
析により分析したところ、Ptの含有量は1重量%であ
った。
【0031】<比較例1>比較触媒1の調製 東ソー製のMFI構造のゼオライト(商品名:HSZ−
840NAA,SiO2/Al23モル比=40)を用
いたこと以外は実施例1と同様な塩化アンモニウム水溶
液中でのイオン交換及び乾燥・焼成を行って、ゼオライ
ト担体3を得た。このゼオライト担体3:10gを使用
して、実施例1と同様なPt担持を行い、比較触媒1を
得た。比較触媒1をICP発光分析により分析したとこ
ろ、Ptの含有量は1.1重量%であった。
【0032】<比較例2>比較触媒2の調製 東ソー製のFER構造のゼオライト(商品名:HSZ−
720KOA,SiO2/Al23モル比=17)を用
いたこと以外は実施例1と同様な塩化アンモニウム水溶
液中でのイオン交換及び乾燥・焼成を行って、ゼオライ
ト担体4を得た。このゼオライト担体4:10gを使用
して、実施例1と同様なPt担持を行い、比較触媒2を
得た。比較触媒2をICP発光分析により分析したとこ
ろ、Ptの含有量は1.1重量%であった。
【0033】<比較例3>比較触媒3の調製 東ソー製のMOR構造のゼオライト(商品名:HSZ−
660HOA,SiO2/Al23モル比=26)を用
いたこと以外は実施例1と同様な塩化アンモニウム水溶
液中でのイオン交換及び乾燥・焼成を行って、ゼオライ
ト担体5を得た。このゼオライト担体5:10gを使用
して、実施例1と同様なPt担持を行い、比較触媒3を
得た。比較触媒3をICP発光分析により分析したとこ
ろ、Ptの含有量は1.1重量%であった。
【0034】<比較例4>比較触媒4の調製 東ソー製のMOR構造のゼオライト(商品名:HSZ−
690HOA,SiO2/Al23モル比=224)を
用いたこと以外は実施例1と同様な塩化アンモニウム水
溶液中でのイオン交換及び乾燥・焼成を行って、ゼオラ
イト担体6を得た。このゼオライト担体6:10gを使
用して、実施例1と同様なPt担持を行い、比較触媒4
を得た。比較触媒4をICP発光分析により分析したと
ころ、Ptの含有量は1.1重量%であった。
【0035】<比較例5>比較触媒5の調製 東ソー製のBEA構造のゼオライト(商品名:HSZ−
930HOA,SiO2/Al23モル比=26)を乾
燥空気中で600℃2時間焼成して、ゼオライト中に含
まれる有機物を除去した。焼成したBEA構造のゼオラ
イトを用いて、実施例1と同様な塩化アンモニウム水溶
液中でのイオン交換及び乾燥・焼成を行い、ゼオライト
担体7を得た。このゼオライト担体7:10gを使用し
て、実施例1と同様なPt担持を行い、比較触媒5を得
た。比較触媒5をICP発光分析により分析したとこ
ろ、Ptの含有量は1.1重量%であった。
【0036】<ゼオライト担体の耐熱水性試験>ゼオラ
イト担体1〜7を各々加圧成形後、粉砕して12〜20
メッシュに整粒した。整粒した各ゼオライト担体3cc
を常圧固定床流通式反応管に充填し、水蒸気を10体積
%含有した湿潤空気を300mL/minで流通させな
がら900℃まで昇温し、5時間保持する熱水処理を施
した。これらの熱水処理したゼオライト担体及び未処理
ゼオライト担体について、粉末X線回折を用いてゼオラ
イトの結晶度、29Si−MASNMRを用いてゼオライ
ト中のAlの状態をそれぞれ測定し、ゼオライト担体の
耐熱水性を結晶残存率及び4配位Al残存率で評価し
た。各ゼオライトの耐熱水性を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】<触媒活性試験1>触媒1,2及び比較触
媒1〜5を各々加圧成形後、粉砕して12〜20メッシ
ュに整粒した。整粒した各触媒1.5ccを常圧固定床
流通式反応管に充填し、反応に供した。反応ガスの組成
を表2に示す。反応前処理として、反応ガスを4000
mL/minで流通させながら550℃まで昇温し、3
0分保持した。その後、150〜550℃の任意の温度
で、触媒の定常活性を調べた。表3に、最も高いNOx
除去率を示す温度(200℃)でのNOx除去率及びN
2Oの生成率を示す。この時の空間速度(体積基準)
は、160000hr-1であった。尚、NOx除去率及
びN2O生成率は次式で表される。
【0039】NOx除去率={([NOx]in−[NO
x]out)/[NOx]in}×100 N2O生成率={([N2O]out×2)/[NO
x]in}×100 [NOx]in:入口ガスのNOx濃度 [NOx]out:出口ガスのNOx濃度 [N2O]out:出口ガスのN2O濃度 <触媒活性試験2>触媒1,2及び比較触媒1〜5を各
々加圧成形後、粉砕して12〜20メッシュに整粒し
た。整粒した各触媒1.5ccを常圧固定床流通式反応
管に充填し、触媒耐久試験に供した。触媒耐久試験につ
いては、AirガスにH2OとSO2を体積換算でそれぞ
れ10%、25ppmとなるように含有させた混合ガス
を流速200mL/minで触媒に流通させながら、6
00℃で50時間耐久処理し、その後、<触媒活性試験
1>と同様な反応前処理、活性評価条件で触媒の活性を
調べた。表3に耐久試験後のNOx除去率及びN2O生
成率を示す。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】表1及び3からも分かるように、耐熱水性
の高いゼオライトを触媒担体とする本発明の触媒は、従
来までに提案されている触媒と比較して、窒素酸化物の
除去活性が高いことに加えて、耐久後の活性低下が小さ
い。更には、表3より本発明の触媒は、その窒素酸化物
の除去特性において、N2Oの生成率が小さい。即ち本
発明の触媒は、NOxの除去活性が高く、かつ除去され
たNOxの無害なN2への転化活性が高いことが分か
る。
【0043】
【発明の効果】本発明に係る触媒を用いることにより、
触媒が高温に晒された後でも排ガスから窒素酸化物を効
率的に除去し、更には無害なN2へと転化することがで
きる。また本発明により、ディーゼルエンジン等の常に
酸素過剰雰囲気である排ガス中から窒素酸化物を効率的
に除去できる。加えて、前述した様な希薄燃焼方式の排
ガス浄化においては、エンジン制御による排ガス雰囲気
(ストイキ及びリッチ雰囲気)を調整することなく、排
ガス中の窒素酸化物を除去することができるため、エン
ジンの運転システムが簡略化される。
フロントページの続き Fターム(参考) 3G091 AA02 AA18 AB05 BA07 BA14 BA39 CA18 FB03 FB10 FC08 GA07 GA20 GB01W GB01X GB05W GB06W GB07W GB09X GB10X GB16X GB17X 4D048 AA02 AA06 BA11X BA30X 4G069 AA03 BA07A BC75B CA03 FB10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゼオライトに周期律表のVIII族及びI
    B族から選ばれる1種以上の活性金属を含有させた排ガ
    ス浄化触媒において、該ゼオライトが、プロトン型の状
    態で、10体積%の水蒸気を含む湿潤空気で900℃5
    時間の熱水処理を行った場合に、結晶残存率が95%以
    上、且つ4配位Alの残存率が40%以上という特性を
    有することを特徴とする、排ガス浄化触媒。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の排ガス浄化触媒を排ガス
    と接触させることを特徴とする、排ガスの浄化方法。
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