JP4853546B2 - 換気装置付き厨房装置 - Google Patents

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Description

本発明は、換気装置付き厨房装置に関する。
換気装置付き厨房装置は、調理台に備えたコンロの上方に、コンロ廃気捕集用の天蓋を配置し、天蓋の上方に送風機ユニットを配置して上記天蓋で捕集した廃気を屋外に排出するようにしている。このような換気装置付き厨房装置において、厨房装置全体の収納容積を増加させるために、コンロの上方位置に物品収納部を設けるものが特許文献1、特許文献2等により知られている。
特許文献1に示された従来例は、換気装置の天蓋の上に、物品収納部と送風機ユニットを前後方向に並列配置構成している。
また、特許文献2に示された従来例は、天蓋の上に、物品収納部と送風機ユニットを左右方向に並列配置構成している。
ところで、換気装置としてのコンロ廃気捕集性能に関しては、コンロから天蓋までの高さ位置が高い場合、換気装置の捕集力が小さくなることは自明のことである。
また、電磁誘導加熱調理機器を含む電気コンロは、ガスコンロに比べて加熱時の上昇気流が少なく、天蓋高さ位置が高い場合、換気装置の廃気捕集力が小となるため、天蓋高さ位置を低くすることが求められている。
しかしながら、廃気捕集性能を増大させることを目的として、上記従来例1,2の様態において、天蓋の高さ位置を低くした場合、天蓋上面から天井までの空間の上下長さが必然的に長くなり、前記の物品収納部の高さ寸法を拡大するのみの構成とすれば、前記の物品収納部の前方もしくは側方に配置される天蓋上の送風機ユニットと天井との間には、大きな余剰空間が生じてしまうという問題があった。
また、文献1,2に示された従来例においては、物品収納部が天蓋の直上に配設されるので、物品収納部に対する天蓋内のコンロ廃気の熱影響を低減させる構成も複雑なものとならざるを得ない。
特開2006−326271号公報 特開2004−12019号公報
本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、天蓋上方に余剰空間を生じることなく、送風機ユニットと送風機上物品収納部とを配置することができ、また、天蓋の高さを低くしてコンロ廃気の捕集力を大きくでき、収納容積を増大させると共に送風機上物品収納部への収納出し入れの利便性を向上させることができる換気装置付き厨房装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成になっている。
本発明の換気装置付き厨房装置6は、調理台1上面のカウンター13にコンロ2を組み込み設置し、コンロ2上方に換気装置15を設けて構成する。換気装置15は、コンロ廃気捕集用の天蓋3と、天蓋3上の一部もしくは全部に一体に構成した送風機ユニット4と、該送風機ユニット4の上に天井下までの間に配設して構成した送風機上物品収納部5と、送風機ユニット4から屋外に到る前記送風機ユニット4と同じ高さに位置する排気通路8とを設けて構成し、前記調理台1の手前に手前作業スペース11を備え、この手前作業スペース11の奥方にコンロ2の発熱体12を備え、平面視において天蓋3の前端位置を発熱体12の前端位置からコンロ天板プレート14前端の間とし、天蓋3の前端と送風機ユニット4の前面を覆う化粧板9bと送風機上物品収納部5の前面を覆う化粧板9aが前後方向において揃っている。
このように換気装置15を、下方位置から、天蓋3、送風機ユニット4、送風機上物品収納部5の順に、天井近傍にまで配置構成することで、従来のように、送風機ユニット4と送風機上物品収納部5の高さ寸法の不整合により生じる送風機ユニット4上方の余剰空間が低減でき、更には、送風機上物品収納部5は、左右及び奥行両方寸法とも大きく設定でき、調理台1の上方空間を最大限に利用して、収納容積を向上することができる。また、天蓋3の位置を下げても、使用者の顔前において手前に突出することがなく、調理台1手前やコンロ2での加熱調理作業において、前かがみ姿勢になっても天蓋3が邪魔にならず、また、コンロ2上方における物品収納部への収納出し入れも、収納部高さが低くなって楽な作業が行え、また、物品収納部の化粧板が、手前に開放することがなく、更に作業性が良好となる。
また、天蓋3上に天蓋と一体的に構成した送風機ユニット4の上部に、送風機上物品収納部5を設けることにより、天蓋3と送風機上物品収納部5とが離れ、送風機上物品収納部5内の物品に対して、天蓋3内の廃気熱が影響を与えることも解消される。
更に、天蓋3の下面を、床面から1400mm以上〜1650mm未満の高さ位置にすることが好ましい。
このような構成とすることで、天蓋は、ほぼ成人の顔正面位置となり、これに応じて、
天蓋の上に配設した送風機ユニットと送風機上物品収納部の高さ寸法が拡大され、物品収納容積が、さらに拡大すると共に、特に、送風機上物品収納部5の下部位置は、成人の前腕および手指が届く範囲となり、送風機上物品収納部5への収納出し入れ利便性が格段に向上する。また、天蓋3の高さ位置を下げることで、コンロ2に対する換気装置15の廃気捕集力が高まる。
また送風機上物品収納部5と送風機ユニット4を一体的に隠蔽する化粧板9を備えることが好ましい。
このような構成とすることで、コンロ2の上方の天蓋3上に送風機ユニット4と送風機上物品収納部5を上下に多層に配置しても、コンロ2上方における意匠統一ができ、インテリア性が高まる。
また、化粧板9は縦もしくは横方向への引き戸であることが好ましい。
このような構成とすることで、送風機上物品収納部の開閉自在な化粧板9が、開放時に手前側に突出しない構造にでき、使用者の正面での作業快適性が向上する。
ここで、化粧板9が送風機上物品収納部5と送風機ユニット4を一体的に隠蔽するもので、引き戸の場合は、引き戸の戸袋部の上部を送風機ユニット4の点検窓として利用することができ、機器の保守性や外観意匠性にも優れる。
また、天蓋3の下面の高さと隣接する吊戸棚10の下面の高さを一致させることが好ましい。
このような構成とすることで、厨房装置6のコンロ2上方から側方の吊戸棚10にかけて全体の外観意匠性が高まる。
また、送風機上物品収納部5に、収納ラック32が送風機上物品収納部5内における格納位置と、送風機上物品収納部5の手前下方との間で昇降自在な昇降手段33を備えていることが好ましい。
このような構成とすることで、送風機上物品収納部5が送風機ユニット4の上に設けてあるといえども、高所の収納として利便性を付加することができる。
また、調理台1の上面におけるコンロ2が露出する部分の側方に加熱調理機器25を載置可能とする部分を設け、コンロ2上方に位置する天蓋3の側部を、上記調理台1の上面の加熱調理機器25を載置可能とした部分の上方まで延長することが好ましい。
このような構成とすることで、コンロ2の側方の調理台1上面に載置した炊飯器、湯沸しポット、オーブン等の加熱調理機器25からの熱気や水蒸気は、従来のように室内に再循環することなく、天蓋3で捕集され送風ユニット4を経て直接屋外にスムーズに排出することができる。
また、上記天蓋3の上方であって、送風機ユニット4もしくは天蓋上物品収納部5の側方に副物品収納部22を天蓋の上方から天井下に渡って構成することが好ましい。
このような構成とすることで、コンロ2上方空間を物品収納として最大限活用することができる。
本発明は、厨房装置に組み込まれたコンロ上方空間について、天蓋の上に送風機ユニットを一体的に設け、送風機ユニット上に送風機上物品収納部を設け、上記天蓋と送風ユニットを空気連通させて構成させ、送風機ユニットから屋外に到る排気通路を設けている。これにより、天蓋上方に余剰空間を生じることなく、換気機能を構成する部位と物品収納機能を構成する部位とを配置することができる。さらに、前記天蓋の高さ位置を下方に下げることで、コンロ廃気の捕集性が向上し、また、送風機上物品収納部の下部がさらに低位置となることで、物品収納空間としての収納量が増量するとともに、高所にある物品収納空間への収納出し入れ利便性も向上する。
本発明の一実施形態の正面図である。 同上の図1のA−A線の断面図である。 同上の図1のB−B線の断面図である。 同上の図1のC−C線の断面図である。 本発明の他の実施形態の正面図である。 同上の図5のD−D線の断面図である。 同上の図5のE−E線の断面図である。 同上の図5のF−F線の断面図である。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
図1乃至図4は本発明の換気装置付き厨房装置6の一実施形態を示している。床面40に設置した調理台1上にはカウンター13が設けてあり、カウンター13の一部にはコンロ2が設けてある。
添付図面に示す実施形態においては、複数のキャビネットを並設すると共に複数のキャビネットの上にカウンター13を配設して調理台1を構成してあり、上記複数のキャビネットのうちの一つがコンロ用キャビネット1aとなっている。
カウンター13はコンロ用キャビネット1aの上から側方のキャビネット1bの上にかけて連続的に配置している。ここで、カウンター13は一枚ものが連続したものであってもよく、あるいは、カウンター13が複数個に分離されているが統一的に整列配置されることで連続したものであってもよい。
コンロ2は、電磁誘導加熱調理機器、あるいはその他の電気、ガス熱源の加熱調理機器である。コンロ2は、薄箱状をした本体部16の上面にコンロ天板プレート14を設けて主体が構成してあり、カウンター13の上記コンロ用キャビネット1aに対応する部分に設けた開口部にコンロ2の主体部を嵌めつけて組み込むと共に、カウンター13部分にコンロ2のコンロ天板プレート14を露出させてある。コンロ天板プレート14には複数の発熱体12を配置している。また、カウンター13の他の部分には図示を省略しているが厨房装置6を構成するシンクが設けてある。
カウンター13の上方には換気装置15と吊戸棚10を設置している。
換気装置15はカウンター13のコンロ2を設けた部分の上方に配置してあり、該換気装置15は、コンロ2廃気を捕集するための天蓋3と、送風機ユニット4と、送風機上物品収納部5と、送風機ユニット4から屋外に廃気を排出するための排気通路8とで構成する。
すなわち、天蓋3はコンロ2の直上方に配置されるが、本発明においては、この天蓋3の上に送風機ユニット4を天蓋3と一体的に設け、更に、この天蓋3の上に一体的に設けた送風機ユニット4の上に送風機上物品収納部5を配置した三層構造としてあり、実施形態ではこの三層構造の換気装置15を一体的に構成している。
天蓋3は、平面視でコンロ2に設けたすべての発熱体12を含めて覆う大きさのもので、図1に示すように、左右方向については、コンロ2の左右両端の各発熱体12の外側端部間の寸法をS1とし、S1に対して法定寸法を左右それぞれに付加して天蓋3巾寸法S2が、S2>S1となるように構成している。図1に示す実施形態では、天蓋3の左右両端が、コンロ2が組み込まれるコンロ用キャビネット1aの左右両端に正面視で上下方向に一致するように揃えてあり、全体としての意匠外観性が優れたものとなる。また、図2に示すように前後方向については、天蓋3の前端位置は、コンロ2の発熱体12の前端からコンロ天板プレート14の前端位置の間に、天蓋3の後端位置は、コンロ天板プレート14の後端よりも後方の厨房装置6設置壁面に接して設定されている。
上記天蓋3の下面の高さは、床面40からの高さHが概ね1400mm以上〜1650mm未満とし、成人の顔面位置となるよう配置される。実施形態では、1500mm前後の高さとしており、成人女性の平均的な顔正面位置となるように設定している。なお、男女の身長の個人差を考慮しても、1400mm以上1650mm未満の範囲に設定することで、概ね大多数の成人の顔正面に天蓋3が位置するようにすることができる。この場合、カウンター13の上面もしくはコンロ天板プレート14上面から600mm以上〜750mm未満上方なるのが好ましい。
尚、特に、コンロ2や他の加熱調理機器を取り扱う際のカウンター13の床面からの高さは一般的に使用者の身長に応じた作業姿勢の観点より、概ね800mm〜900mm前後の間で選択自在としており、このカウンター13上面から前記に示す600mm〜750mm前後の寸法を考慮して、天蓋3下面の高さは1400mm以上〜1650mm未満として使用者の選択により決定される。
天蓋3の上には左右方向の全巾又は一部に送風機ユニット4が一体に設けてある。本実施形態では送風機ユニット4は平面視で天蓋3の略全域にわたるように天蓋3の上の左右方向の全巾にわたり且つ前後方向の大部分にわたって設けてある。つまり、図1、図2、図3に示すように、送風機ユニット4の左右方向の巾寸法が天蓋3の左右方向の巾寸法と同じで、送風機ユニット4の奥行き寸法は天蓋3の奥行き寸法よりも少し短くなっている。もちろん、天蓋3の上の左右方向の一部に送風機ユニット4を一体に設けてもよい。
送風機ユニット4はチャンバー18と送風機19とを備えており、チャンバー18の前面に点検口が設けてあり、該点検口に着脱自在に点検蓋21が設けてある。点検蓋21の前方には隙間26aを介して送風機ユニット4の前面を覆う化粧板9(以下、化粧板9bという)が着脱自在に取付けてある。
この送風機ユニット4の前面を覆う化粧板9bを取り外し、点検蓋21を取り外すと点検口が開口してチャンバー18内の送風機19や送風機19の部品を取り外して外に取り出して保守、点検ができるようになっている。
もちろん、チャンバー18の前面に点検蓋21を備えた点検口を設けない場合は化粧板9bを固定してもよい。
化粧板9bと天蓋3との間に配設される前カバー28、又は化粧板9bの下部には通気孔27が設けてあって上記隙間26aと外部空間とを連通している。
送風機ユニット4の上には前述のように送風機上物品収納部5が配置されるが、この送風機上物品収納部5は平面視で送風機ユニット4の略全域(天蓋3の略全域)にわたり設けてあり、図1、図2、図3に示すように、送風機上物品収納部5の左右方向の巾寸法が送風機ユニット4の左右方向の巾寸法と同じで、送風機上物品収納部5の奥行き寸法が送風機ユニット4の奥行き寸法と同じになっている。本実施形態では上記のように構成することで、送風機上物品収納部5の左右方向及び奥行き方向の寸法を長くとることができる。
図1乃至図3に示すように、送風機ユニット4と送風機上物品収納部5を構成する箱状体の底板との間には隙間26が形成してあり、該隙間26の前端部が上記隙間26aの上端部と連通している。このように外気と連通する隙間26a、隙間26を、チャンバー18の前端と化粧板9bとの間、チャンバー18と送風機上物品収納部5を構成する箱状体の底板との間に設けることで、天蓋3上に設けるチャンバー18からの熱気が送風機ユニット4の前面を覆う化粧板9b、送風機上物品収納部5側に伝わるのを防止している。また箱状体の底板又は底板下面は不燃材で構成する。
送風機ユニット4の排気出口20には送風機ユニット4から屋外に到る排気通路8が接続される。
添付図面に示す実施形態では送風機上物品収納部5に収納ラック32を格納している。該収納ラック32は昇降手段33により送風機上物品収納部5内における格納位置と、送風機上物品収納部5の手前下方との間で昇降自在となっており、送風機ユニット4の上に送風機上物品収納部5を配置することで、送風機上物品収納部5の位置が高い位置となるものであっても収納ラック32を手前下方に降下させて物品の出し入れができ、高所の収納であっても容易に行える。
また、送風機上物品収納部5には前開口を遮蔽自在とする化粧板9(以下、化粧板9aという)を設けている。
上記のように本発明は、コンロ2上方の換気装置15の天蓋3の上に送風機ユニット4を一体に備え、送風機ユニット4の上に送風機上物品収納部5を備えた上下三層構造としたものである。
さらに天蓋3の高さ位置を低くし、天蓋3の下端の高さを、床面40から少なくともほぼ成人の顔正面位置高さとなるように設定することで、送風機上物品収納部5の上下長さを拡大し、これにより天蓋3の上方における余剰空間を解消することができ、コンロ2上方における収納容積を増大させることができる。
また、送風機上物品収納部5の下部は、天蓋3および送風機ユニット4が下方に下がった分、
低位置となり、該物品収納部への収納出し入れ作業性も楽になり、より快適となる。
特に、添付図面に示すように、送風機上物品収納部5に格納位置と手前下方との間で昇降自在となった収納ラック32を格納したものにおいては、送風機上物品収納部5の下端の位置が上記のように下方に位置するため、格納時における収納ラック32の下端前部に設けた昇降操作用把手32aの上下方向の位置が下方に位置するため昇降操作用把手32aを手で掴んでの昇降操作が容易に行え、収納利便性が更に向上する。
図1乃至図4に示す実施形態では化粧板9aは、送風機上物品収納部5のみを遮蔽する観音開き扉の例を示している。
もちろん、送風機上物品収納部5と送風機ユニット4を一体的に隠蔽する開閉自在な化粧板9を備えてもよい。
本実施形態では図1に示すように、天蓋3の下面の高さと隣接する吊戸棚10の下面の高さを一致させた例を示している。前述のように、天蓋3の下面の高さ位置は、天蓋3の下面が床面40から少なくとも成人の顔正面位置高さと成るように設定しているので、隣接する吊戸棚10の下面の高さが通常の吊戸棚10の下面よりも低い位置となり、これにより吊戸棚10の収納容積が増大し、天蓋3の上に送風機上物品収納部5を設けることによる収納容積の増大と相俟って、厨房装置6全体の収納容積が向上することになり、また、天蓋3の下面の高さと隣接する吊戸棚10の下面の高さを一致させることで、厨房装置6全体の意匠外観性が優れたものとなる。
もちろん、本発明においては、天蓋3の下面の高さと隣接する吊戸棚10の下面の高さを一致させたものにのみ限定されず、隣接する吊戸棚10の下面を天蓋3の下面よりも高い位置としたものであってもよい。
図2、図4に示すように、カウンター13のコンロ2を設けた部分の手前側の部位は手前作業スペース11となっており、コンロ2はこの手前作業スペース11の奥側に位置している。
また、換気装置15の天蓋3前端位置は、平面視にてコンロ天板プレート14の前端と発熱体12前端との間の位置になるように構成されている。これにより、カウンター13手前に手前作業スペース11を設け、この領域での調理配膳作業や、コンロ2加熱作業において、使用者が前傾姿勢をとった場合などにおいても天蓋3高さ位置が、使用者の顔正面高さ位置になっているにかかわらず、天蓋3前端が後方にあるため、作業の邪魔にならず、快適に調理作業がおこなえる。
また、送風機上物品収納部5への収納出し入れ作業においても、使用者の上腕と天蓋3前端の干渉は軽減され、作業は快適なものとなる。
ここで、天蓋3の前端が送風機ユニット4の前面を覆う化粧板9b、送風機上物品収納部5の前面を覆う化粧板9aと前後方向において揃っていると厨房装置6全体としての意匠外観性が優れたものとなる。
もちろん、図2、図3に示すように、天蓋3の前端が化粧板9よりも少し前方に突出していてもよいが、この場合も、前述のように、手前作業スペース11を設けることで奥側にずれて位置する発熱体12の前端に、天蓋3の前端が平面視で一致するようにすることで、天蓋3の前方への突出量が少なくなるので、厨房装置6全体としての意匠外観性が優れたものとなる。
上記実施形態では、天蓋3の上に送風機ユニット4を一体に形成し、送風機ユニット4の上に送風機上物品収納部5を配置したものにおいて、送風機ユニット4の左右方向の寸法を天蓋3の左右方向の寸法と等しくした例を示したが、天蓋3の上に送風機ユニット4を一体に形成するに当たり、送風機ユニット4の左右方向の寸法が天蓋3の左右方向の寸法よりも短くてもよい。
このように送風機ユニット4の左右方向の寸法が、天蓋3の左右方向の寸法より短い場合、送風機ユニット4を天蓋3の上の左右方向の一方の端部側に偏らせて配置してもよく、または天蓋3の上の左右方向の任意の位置に配置してもよい。
また、送風機ユニット4の上に配置する送風機上物品収納部5の左右方向の寸法は、図1に示す実施形態においては送風機ユニット4、天蓋3の左右方向の寸法と同じ例を示しているが、送風機上物品収納部5の左右方向の寸法が送風機ユニット4の左右方向寸法と異なっていてもよい。
また、上記実施形態では、天蓋3の上に送風機ユニット4を一体に形成し、送風機ユニット4の上に送風機上物品収納部5を設け、該送風機上物品収納部5のみでコンロ2上方空間を利用して物品を収納するコンロ上方物品収納部が構成した例を示したが、送風機ユニット4が天蓋3の左右寸法よりも短い場合は、天蓋3の上方であって、送風機ユニット4の側方又は送風機上物品収納部5の側方に副物品収納部22を設けてもよい。
次に、図5乃至図8に基づいて本発明の他の実施形態を説明する。
本実施形態は前述の図1乃至図4に示す実施形態と基本的構成は同じであり、同じ構成の説明は説明が重複するので省略し、異なる構成についてのみ説明する。
本実施形態においては、図5、図8に示すように、調理台1の上面におけるコンロ2が露出する部分の側方に加熱調理機器25を載置可能とする部分を設け、コンロ2上方に位置する天蓋3の側部を、上記調理台1の上面の加熱調理機器25を載置可能とした部分の上方まで延長した構成とすることに特徴がある。
すなわち、調理台1上面のカウンター13におけるコンロ2が露出した部分であるコンロ天板プレート14の側方に隣接した部位が、炊飯器、湯沸しポット、オーブン等の加熱調理機器25を載置することを可能とする加熱調理機器載置可能部13aとなっており、コンロ2上方に位置する天蓋3の側部をこの加熱調理機器載置可能部13aの上方まで延長している。この天蓋3の側部に延長した部分が側部延長天蓋部3aとなっており、図5に示す実施形態では、天蓋3の側部が、コンロ用キャビネット1aの側端の上方位置から、該コンロ用キャビネット1aの側方に隣接するキャビネット1bの左右方向の所定位置の上方に到るように側部延長天蓋部3aを延長している。
本実施形態においては、図5、図6、図7に示すように上記天蓋3の側部延長天蓋部3aの上には副物品収納部22が配設してあって、該副物品収納部22の下面が上記側部延長天蓋部3aにより覆ってある。つまり、本実施形態では、換気装置15が、側部延長天蓋部3aを備えた天蓋3と、送風機ユニット4と、送風機上物品収納部5と、副物品収納部22と、上記天蓋3と送風機ユニット4とを連通する空気連絡通路7と、送風機ユニット4から屋外に廃気を排出するための排気通路8を備えることで構成してあって、これらの構成要素よりなる換気装置15を一体的に構成している。
もちろん、本発明において、上記のように天蓋3の側部を延長して側部延長天蓋部3aを設けたものにおいて、側部延長天蓋部3aの上に副物品収納部22を設けない場合であってもよい。
また、側部延長天蓋部3aを設けた天蓋3の上に送風機ユニット4を設けるに当たり、送風機ユニット4の左右方向の一部が側部延長天蓋部3a上に跨って位置するようにしてもよい。
そして、本実施形態においては、上記のようにコンロ2上方に位置する天蓋3の側部を、カウンター13におけるコンロ2が露出する部分の側方の加熱調理機器載置可能部13aの上方まで延長しているので、前述の実施形態と同様に、コンロ2部分で発生した廃気を天蓋3で捕集して送風機ユニット4により屋外に排出できるのはもちろんのこと、天蓋3の側方に延長された側部延長天蓋部3aにより、側部延長天蓋部3aの真下の加熱調理機器載置可能部13aに炊飯器、湯沸しポット、オーブン等の加熱調理機器25を設置して使用した場合、加熱調理機器25で発生した熱気や水蒸気を捕集して送風機ユニット4を経て屋外に直接排出することができる。この場合、更に、天蓋3が上記のようにコンロ天板プレート14から600mm以上〜850mm未満上方位置となっているので、加熱調理機器25からの熱気や水蒸気を天蓋3に集めて捕集するのに十分な上方距離が担保されることになる。
したがって、カウンター13のコンロ2の側方に隣接する加熱調理機器載置可能部13a上に載置した炊飯器、湯沸しポット、オーブン等の加熱調理機器25から発生する熱気や水蒸気で吊戸棚10の下部温度が上昇したり、水蒸気が付着したりするという現象を防止できる。
本実施形態においては天蓋3のコンロ2の上方に相当する部分の上に送風機ユニット4を天蓋3と一体に設け、更に、送風機ユニット4の上に平面視で送風機ユニット4の略全域にわたり送風機上物品収納部5を配置してあり、この送風機上物品収納部5の前開口を覆う開閉自在な化粧板9aを縦(上下)方向に移動する引き戸により構成している。この化粧板9aは、送風機上物品収納部5の前開口の前方と、送風機ユニット4の前方を覆う化粧板9bの前面の前方との間で上下に移動自在となっており、化粧板9を下方に引き降ろして送風機ユニット4の前方を覆う化粧板9bの前面側に重ねることで、送風機上物品収納部5の前開口を開放することができるようになっている。また、化粧板9aを上方に引き上げることで送風機上物品収納部5の前開口を閉じることができ、この場合、化粧板9aの下方において送風機ユニット4の前方を覆う化粧板9bが露出する。
また、天蓋3の側方に延長した側部延長天蓋部3aが下面を覆っている副物品収納部22の前開口は一枚の開き戸よりなる化粧板9aにより開閉自在に覆ってある。
上記天蓋3の側部延長天蓋部3aが下面を覆っている副物品収納部22の隣には、図5に示すように更に吊戸棚10が隣接して配設されるものであり、この吊戸棚10の下面は天蓋3の下面と高さが一致していて、厨房装置6全体としての統一感を現出して意匠外観性が優れたものとしている。
また、図5に示す実施形態では、側部延長天蓋部3aを設けた天蓋3の上に送風機ユニット4と副物品収納部22とを並列し、副物品収納部22の左右方向の寸法を側部延長天蓋部3aの左右方向の寸法と同じ長さとしているが、これを異なる長さとしてもよい。
また、図示を省略しているが、側部延長天蓋部3aを設けないものにおいて、天蓋3の上に、上面に送風機上物品収納部5を配置する送風機ユニット4と、副物品収納部22とを並列する構成としてもよい。この場合、送風機ユニット4の左右方向の寸法と副物品収納部22の左右方向の寸法との合計は、天蓋の左右方向の寸法と同じ又は短い。そして、送風機ユニット4の左右方向の寸法と副物品収納部の左右方向の寸法との合計が、天蓋の左右方向の寸法より短い場合、天蓋3の送風機ユニット4又は副物品収納部の左右方向の端部を天蓋3の左右方向の一端部に揃えて左右方向の一端側に偏らせてもよく、あるいは、左右方向の端部を揃えることなく、天蓋3の左右方向の任意の位置に配置してもよい。
また、副物品収納部22を設ける場合、副物品収納部22の上端が、送風機ユニット4の上に配置する送風機上物品収納部5の上端と揃うようにするのが好ましいが、副物品収納部22の上端と送風機上物品収納部5の上端とが上下方向にずれていても良い。
1 調理台
2 コンロ
3 天蓋
4 送風機ユニット
5 送風機上物品収納部
6 厨房装置
8 排気通路
9 化粧板
10 吊戸棚
11 手前作業スペース
12 発熱体

Claims (8)

  1. 調理台上面のカウンターにはコンロを組み込み設置し、該コンロの上方に備えた換気装置は、コンロ廃気捕集用の天蓋と、天蓋上の一部もしくは全部に一体に構成した送風機ユニットと、該送風機ユニットの上に天井下までの間に配設して構成した送風機上物品収納部と、送風機ユニットから屋外に到る前記送風機ユニットと同じ高さに位置する排気通路とを設けて構成し、前記調理台の手前に手前作業スペースを備え、この手前作業スペースの奥方にコンロの発熱体を備え、平面視において天蓋の前端位置を発熱体の前端位置からコンロ天板プレート前端の間とし、天蓋の前端と送風機ユニットの前面を覆う化粧板と送風機上物品収納部の前面を覆う化粧板が前後方向において揃っていることを特徴とする換気装置付き厨房装置。
  2. 天蓋の下面を、床面から1400mm以上〜1650mm未満の高さ位置にしたことを特徴とする請求項1記載の換気装置付き厨房装置。
  3. 送風機上物品収納部と送風機ユニットを一体的に隠蔽する化粧板を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の換気装置付き厨房装置。
  4. 送風機上物品収納部の化粧板が縦もしくは横方向への引き戸であることを特徴とする1乃至請求項3のいずれか一項に記載の換気装置付き厨房装置。
  5. 天蓋の下面の高さと隣接する吊戸棚の下面の高さを一致させたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の換気装置付き厨房装置。
  6. 送風機上物品収納部に、収納ラックが送風機上物品収納部内における格納位置と、送風機上物品収納部の手前下方との間で昇降自在な昇降手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の換気装置付き厨房装置。
  7. 調理台の上面におけるコンロが露出する部分の側方に加熱調理機器を載置可能とする部分を設け、コンロ上方に位置する天蓋の側部を、上記調理台の上面の加熱調理機器を載置可能とした部分の上方まで延長したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の換気装置付き厨房装置。
  8. 上記天蓋の上方であって、送風機ユニットもしくは送風機上物品収納部の側方に副物品収納部を天蓋の上方から天井下に渡って構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の換気装置付き厨房装置
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