JP4845499B2 - インクジェット記録装置および記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置に関し、詳しくは、インクジェット記録で用いられる記録媒体に対して、顔料を色材とするインクで記録した際に顔料の凝集の開始を早めるなどの目的で液体を塗布する機構を備えたインクジェット記録装置に関するものである。
従来、インクジェット記録の分野において、記録媒体上に記録される画像を高品質なものとするために、塗布液としての前処理液を予め塗布ローラにて記録領域に塗布する方法が知られている。このような方法において、特許文献1では、前処理が必要な記録媒体と、前処理が不要な記録媒体とに対して、それぞれ異なる搬送路にて記録媒体を搬送することが提案されている。特許文献1では、記録媒体の所定の位置に施されているマーキングをセンサによって検知することにより記録媒体の種類を検出する。次いで、該検出された記録媒体の種類に応じて切換爪を回動させて、記録媒体を塗布工程経路(前処理液を塗布する経路)、または塗布不要経路(前処理液を塗布しない経路)のいずれかに導く。すなわち、記録すべき記録媒体に応じて、記録媒体の経路を選択している。
特開2002−137383号公報 特開平08−58069号公報 特開2002−96452号公報
しかしながら、特許文献1では、塗布工程経路(塗布あり経路)と、塗布不要経路(塗布なし経路)との選択は、記録媒体(用紙)の種類によってなされるものであり、塗布液が不足している(枯渇している)状況での動作については説明されていない。
通常、ローラ塗布を行った後記録媒体にインクジェット等の記録を行う記録装置では、塗布液が不足すると、塗布ローラ等の塗布液循環回路が枯渇し、その表面の摩擦抵抗が上がることが分かっている。このままの状態で、それまでどおりの印刷を行った場合、塗布ローラ表面は各種対向するローラ(カウンターローラ)及び記録媒体そのものによって、磨耗してしまう。すなわち、塗布液が不足すると、塗布ローラとカウンターローラまたは記録媒体との間に、潤滑剤としても機能する前処理液(塗布液)が介在しない、ないしは十分な量の前処理液が介在しないことになる。よって、塗布ローラとカウンターローラまたは記録媒体との間の摩擦力が増加してしまい、塗布ローラなどの磨耗が進行してしまう。従って、表面の磨耗したローラによる液体塗布では、本来期待される画像品位が達成されない。
このように、特許文献1では、記録媒体に最適な経路を選択しているが、前処理液が不足している場合であっても、上記選択された経路に従って記録動作が行われるので、塗布ローラの磨耗が進行してしまい、画像の品位を低下させる恐れがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、記録媒体へ液体(例えば塗布液)を塗布しようとする場合に塗布液が不足しても、塗布に関るローラの磨耗を低減可能なインクジェット記録装置および記録装置を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、記録媒体の供給手段から給紙される記録媒体に記録位置においてインクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと前記記録媒体に接触して前記インクと反応する液体を塗布するための塗布ローラを含む塗布手段と、前記供給手段と前記記録位置との間の経路であって、前記塗布ローラが設けられ、該塗布ローラにより液が塗布された記録媒体を前記記録位置へ搬送するための第1の搬送経路と、前記供給手段と前記記録位置との間の経路であって、前記塗布ローラにより液体が塗布されることなく前記記録媒体を前記記録位置へ搬送するための、前記第1の搬送経路とは異なる経路を有する第2の搬送経路と、前記塗布手段供給される前記液体を貯蔵するための貯蔵手段と、前記給紙に使用する経路として、前記第1の搬送経路と前記第2の搬送経路のいずれが選択されているかを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段により前記第1の搬送経路が選択されていると判定された場合に、前記貯蔵手段に貯蔵された液体の量が所定量より少ないことを判定する第2判定手段と、前記第2判定手段により液体の量が前記所定量よりも少ないことが判定された場合に、前記第1の搬送経路を使用した前記記録媒体の給紙を禁止し且つ前記第2の搬送経路の使用した前記記録媒体の給紙は禁止しないよう制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、貯蔵手段内に貯蔵された液体(例えば塗布液)の量が所定量以下と判断された場合は、塗布を行う第1の搬送経路(例えば、塗布あり経路)による搬送を禁止している。従って、塗布手段の磨耗を低減することが可能となるので、塗布手段の品質を保つことができ、記録される画像を高品位なものとすることが可能となる。
(第1の実施形態)
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態であるインクジェットプリンタの概略構成を示す図である。本実施形態のインクジェットプリンタは、記録用紙などの記録媒体に液体を塗布する液体塗布機構を備えたものである。
このインクジェット記録装置1には、複数枚の記録媒体Pを積載する給送カセット(給紙部)2が設けられている。塗布あり経路が選択された場合は、その断面が半月形状の分離ローラ(給紙ローラ)3が、給送カセット2に積載された記録媒体Pを1枚ずつ分離して搬送経路に給送する。搬送経路中には、液体塗布機構における塗布部材を構成する塗布ローラ1001およびこれとともに記録媒体を挟んで搬送するためのカウンターローラ1002が配置されている。塗布ローラ1001はローラ駆動モータの回転によって図1において時計周り方向に回転し、記録媒体Pを図中上向に搬送しながら、記録媒体Pの必要な部分に塗布液を塗布する。
なお、本明細書において、「塗布あり経路」とは、記録媒体に塗布液を塗布するための経路であり、その経路上に塗布液を塗布するための機構が配置されている。また、「塗布なし経路」とは、記録媒体への塗布液の塗布を行わない経路である。
塗布ローラ1001の表面(周面)には、特許文献2で示されるグラビア印刷のように、インクによって記録すべき画像のパターンが形成されているわけではなく、画像パターンは一切形成されていない。記録媒体に対して塗布液が均一に塗布できるように、塗布ローラ1001の表面は実質的に凹凸の無い面で構成されている。なお、厳密に言えば、ローラの表面は、凹凸が全く無いというわけではなく、後述する図15〜17に示されるように微細凹凸は存在する。しかし、この凹凸は画像パターン形成のためのものではなく、製造誤差により生じる程度のものである。従って、ここでは、製造誤差範囲内の凹凸を実質的に凹凸の無い面と称している。
塗布液が塗布された記録媒体Pは、搬送ローラ4とピンチローラ5との間に送られるとともに、搬送ローラ4が、図中、反時計周り方向へと回転駆動されることによって、記録媒体Pはプラテン6の上を搬送される。
このプラテン6上を搬送される記録媒体Pに対して、記録ヘッド7に対向する位置で記録が行われる。すなわち、記録ヘッド7は所定数のインク吐出用のノズルを配設したインクジェット記録ヘッドであり、この記録ヘッド7が図の紙面と垂直方向に走査する間に、記録データに従ってノズルから記録媒体Pに対してインク滴を吐出して記録を行う。この記録動作と搬送ローラ4による所定量の搬送動作とを繰り返しながら、塗布液が塗布された記録媒体、または塗布液が塗布されていない記録媒体に記録を行って行く。この記録動作とともに、記録媒体Pの搬送路において記録ヘッドの走査領域の後流側に設けられた、排紙ローラ8と拍車9によって排紙トレイ10上に排紙される。
また、後述する第二の搬送経路においては、記録媒体P2を給紙するための圧板56、給紙ローラ57などを有する第二の給紙部60を用いる。搬送路62は搬送ローラ4から塗布ローラ1001を経由し大きく迂回して搬送ローラ4に至る経路である。この搬送路62は、給紙ローラ3から塗布ローラ1001に至る搬送路62a、塗布ローラ1001から搬送ローラ4に至る搬送路62b、および搬送ローラ4から給紙ローラ3に至る搬送路62cを含んでいる。符号63は給紙部60から搬送ローラ4方向に伸び搬送路62に合流する搬送路である。また、各搬送路中には搬送ガイド58、59,61が、各回転軸58a、59a、61aを中心に回転可能に配置されている。この搬送ガイド58、69、61が所望に応じて、対応する回転軸58a、59a、61aを中心に回転することにより、塗布あり経路および塗布なし経路の切換等、経路の切換が行われる。なお、各搬送ガイドの回転(塗布あり経路および塗布なし経路の切換)は、後述の制御部5000からの制御信号によって行われる。
次に前記構成における動作と搬送経路について説明する。第一の搬送経路は、給紙部2から給紙された記録媒体Pに塗布液を塗布し、当該塗布液が塗布された記録媒体Pを記録ヘッドに対向する位置へ搬送するための搬送経路、すなわち、塗布あり経路である。給紙部2から給紙ローラ3によって1枚に分離された記録媒体Pは、搬送ガイド58を左旋させ搬送路62aに進入する。すなわち、駆動モータ(不図示)を駆動して搬送ガイド58を回転軸58aを中心に回転させることにより、給紙部2と搬送路62aとを接続して、記録媒体Pを給紙部2から搬送路62aに搬送する。次いで、塗布ローラ1001によって片面に塗布液を塗布された記録媒体Pは、搬送路62bを搬送され搬送ガイド59を右旋させ、塗布面を記録ヘッド7に向けて搬送ローラ4に至る。すなわち、駆動モータ(不図示)を駆動して搬送ガイド59を回転軸59aを中心に回転させることにより、塗布ローラ1001側から搬送ローラ4側へと至る経路を確立して、塗布液が塗布された記録媒体Pを記録ヘッド7へと搬送する。その後記録ヘッド7によって、記録媒体Pの、塗布液を塗布した面に画像を記録する。
第二の搬送経路は、給紙部60から分離給紙された記録媒体P2に塗布液を塗布せずに、記録媒体の一方の面に記録をするための搬送経路、すなわち、塗布なし経路である。圧板56と給紙ローラ57とによって分離された記録媒体P2は搬送路63を通り、搬送ガイド59にガイドされ搬送路62bに送られる。すなわち、駆動モータ(不図示)を駆動して搬送ガイド59を回転軸59aを中心に回転させることにより、搬送路63を搬送路62bに接続することにより、記録媒体P2を給紙部60から搬送路62bに搬送する。次いで、記録媒体P2は搬送ローラ4に搬送されながら記録ヘッド7によって画像が記録され、記録が終了すると排紙トレイ10に排紙される。片面のみの記録の場合は、これで記録動作は終了するが、両面記録の場合は、排紙トレイ10に排紙された記録媒体P2を手動で再び給紙部60に設置して、裏面の記録を行う。
第三の搬送経路は、両面記録を行うための経路である。第一(もしくは第二)の搬送経路によって記録ヘッド7による記録媒体の第一の面の記録終了後、排紙動作を行わず、搬送ガイド61が駆動モータ(不図示)の駆動により右旋したのち搬送ローラ4、排紙ローラ8が逆回転する。記録媒体は逆送されるが搬送ガイド61が右旋しているため、搬送路62bには入らず搬送路62cに進入する。すなわち、駆動モータを駆動して搬送ガイド61を回転軸61aを中心に回転させることにより、記録ヘッド7側から搬送路62cへと至る経路を確立する。このとき、逆送された記録媒体は、搬送路62cに搬送される。
その後搬送ガイド58にガイドされ記録媒体は搬送路62aを通り塗布ローラ1001に至る。すなわち、駆動モータを駆動して搬送ガイド58を回転軸58aを中心に回転させることにより、搬送路62cと搬送路62aとを接続して、記録媒体を搬送ローラ4側から塗布ローラ1001側へと送る。次いで、記録媒体は、塗布ローラ1001にて未記録面である第二面に塗布液が塗布され、搬送路62bを通って搬送ローラ4に至る。このとき、駆動モータを駆動して搬送ガイド59および61を回転させて、塗布ローラ100側から搬送ローラ4へと至る経路を確立することは言うまでも無い。搬送ローラ4に搬送された記録媒体は、記録ヘッド7によって第2の面に画像が記録される。記録が終了した記録媒体は排紙ローラ8によって記録装置外に排出され、本処理を終了する。
なお、本実施形態において、各搬送ガイド58、59、61を記録媒体が通過する際に、すでに所望の経路が確立されている場合は、各搬送ガイド58、59、61を回転する必要は無い。
また、本実施形態では、両面印刷を自動および手動の双方で行うことができる。自動で行う場合は、第三の搬送経路を用いれば良い。また、手動で行う場合は、排紙トレイ10に排紙された記録媒体を、すでに記録された面と反対の面に記録するように、所定の給紙部にユーザによって設置すれば良い。
なお、このインクジェット記録装置としては、インクを吐出するノズルを記録媒体の最大幅に亘って配設した長尺な記録ヘッドを用いて記録動作を行ういわゆるフルライン型のインクジェット記録装置を構成することも可能である。
また、本実施形態で用いる塗布液は、インクの色材である顔料を凝集させることを目的とした液体(処理液)である。具体的な組成は次のとおりである。
硝酸カルシウム・4水和物 10%
グリセリン 42%
界面活性剤 1%
水 残量
また、この塗布液の粘度は25℃で5〜6cP(センチポアズ)である。
本実施形態では、塗布液として処理液を用いることにより、この処理液とこの処理液が塗布された記録媒体に吐出されるインクの色材である顔料を反応させて顔料の凝集を促進させる。そして、顔料の凝集を促進させることにより、記録濃度の向上を図ることができる。さらに、ブリーディングの軽減または防止することも可能となる。なお、インクジェット記録装置において用いる塗布液としては、上記の例に限られないことはもちろんである。例えば、別の塗布液として、染料を不溶化あるいは凝集させる成分を含有する液体を用いることも可能である。また、別の塗布液として、記録媒体のカール(媒体が湾曲形状となる現象)を抑制する成分を含有する液体を用いることも可能である。
塗布する液体に水を用いる場合、本発明の塗布ローラとの液体保持部材の当接部分での周動性は、表面張力を下げる成分を前記液体に含ませることで良好なものとなる。上述の塗布する液体の成分の一例では、グリセリン及び界面活性剤が水の表面張力を下げる成分である。
図2は、上述したインクジェットプリンタの要部を、装置のケースを除いた状態で示す斜視図である。同図に示すように、給送トレイ2の一端の上方に塗布機構100が設けられ、この塗布機構より上部側で、給送トレイ2のほぼ中央部上方に記録ヘッド7などを備えた記録機構が設けられる。
本実施形態の液体塗布機構100は、概略、記録媒体に対し所定の塗布液を塗布する液体塗布機構と、この液体塗布手段に塗布液を供給する液体供給機構を有して構成されている。
図2に示すように、液体塗布機構は、円筒状の塗布ローラ1001、この塗布ローラ1001に対向して配置された円筒状のカウンターローラ(媒体支持部材)1002、および塗布ローラ1001を駆動するローラ駆動機構1003などを有する。このローラ駆動機構1003は、ローラ駆動モータ1004と、このローラ駆動モータ1004の駆動力を塗布ローラ1001に伝達するギアトレインなどを有する動力伝達機構1005とによって構成されている。
また、液体供給機構は、塗布ローラ1001の周面との間で塗布液を保持する液体保持部材2001、およびこの液体保持部材2001に液体を供給する後述の液体流路3000(図1および図2では不図示)などを有して構成される。塗布ローラ1001およびカウンターローラ1002は、それぞれ、それらの両端が不図示のフレームに対して回動自在に取り付けられた、互いに平行な軸によって回動自在に支持されている。また、液体保持部材2001は、塗布ローラ1001の長手方向のほぼ全体にわたって延在するものであり、塗布ローラ1001の周面に対して接離動作を可能とする機構を介して上記のフレームに移動可能に取り付けられている。
図1にて上述したように、本実施形態のプリンタは、塗布ローラ1001とカウンターローラ1002とのニップ部に記録媒体を搬送するための、ピックアップローラなどからなる記録媒体供給機構1006を備える。また、この記録媒体の搬送路において、塗布ローラ1001およびカウンターローラ1002の後流側には、塗布液が塗布された記録媒体を記録機構において搬送するための、搬送ローラ4などの搬送機構1007が設けられる。これらの給紙機構や搬送機構も、塗布ローラなどと同様、動力伝達機構1005を介して伝えられる駆動モータ1004の駆動力によって動作する。
次に、以上概略を説明した塗布装置を構成する各部の要素についてより詳細に説明する。
図3は、塗布ローラ1001、カウンターローラ1002および液体保持部材2001などの配置の詳細を示す説明縦断側面図である。
カウンターローラ1002は、ばねなどを有して構成される不図示の付勢機構によって塗布ローラ1001の周面に向けて付勢されている。塗布ローラ1001を図中、時計方向に回転させることにより、両ローラの間に塗布液を塗布すべ記録媒体Pを挟持し得ると共に、記録媒体Pを図中の矢印方向に搬送し得るようになっている。
また、液体保持部材2001は、空間形成基材2002と当接部材2009とを有して構成され、ばね2006の付勢力によって塗布ローラ1001の周面に対して付勢されて当接する。そして、この当接により、塗布ローラ1001による液体塗布領域全体にわたって(図3の紙面に垂直な方向に)延在する長尺な液体保持空間Sが形成される。この液体保持空間S内には、後述の液体流路3000から液体保持部材2001の供給口を介して塗布液が供給される。このとき、液体保持部材2001が以下のように構成されているため、塗布ローラ1001の停止状態において、液体保持空間Sから外へ不用意に塗布液が漏出するのを防止ないしは軽減することができる。
この液体保持部材2001の構成を、図4乃至図9に示す。
図4に示すように、液体保持部材2001は、空間形成基材2002と、この空間形成基材2002の一方の面に設けられた環状の当接部材2009とを有して構成されている。空間形成基材2002には、その中央部分における長手方向に沿って、底部の断面形が円弧状をなす凹部2003が形成される。そして、当接部材2009は、その直線部分がこの凹部2003の上縁部に沿って固着され、また、円周部分が上記上縁部から底部を経て反対側の上縁部に至るように固着される。これにより、液体保持部材2001の当接部2009が塗布ローラ1001に当接したとき、塗布ローラの周面形状に沿った当接が可能となり、均一な圧力の当接を実現することができる。
上記のようにこの実施形態における液体保持部材は、継ぎ目のない一体に形成された当接部材2009が、バネ部材2006の付勢力によって塗布ローラ1001の外周面に隙間なく連続した状態で当接する。その結果、液体保持空間Sは、この当接部材2009と、空間形成基材の一面と、塗布ローラ1001の外周面とによる実質的に閉塞した空間となり、この空間に液体が保持される。そして、塗布ローラ1001の回転が停止した状態では、当接部材2009と塗布ローラ1001の外周面とは液密状態を維持し、液体が外部へと漏出することを防止ないしは軽減することができる。一方、塗布ローラ1001が回転するときは、後述されるように、塗布液は塗布ローラ1001の外周面と当接部材2009との間を摺り抜けるように通ることができる。ここで、塗布ローラ1001の停止状態において、その外周面と当接部材2009とが液密状態にあるとは、上記のとおり、上記空間の内と外の間で液体を通さないことである。この場合、当接部材2009の当接状態としては、それが塗布ローラ1001の外周面に対し直に接する状態の他、毛管力によって形成される液体の膜を介して上記外周面に当接する状態を含むものである。
また、当接部材2009の長手方向におけるそれぞれ円周状の左右両側部は、正面(図7)、平面(図4)および側面(図8、図9)のいずれの方向から見ても緩やかに湾曲する形状をなしている。このため、塗布ローラ1001に対し、比較的強い押圧力で当接部材2009を当接させても、当接部材2009の全体が略均一に弾性変形し、局所的に大きな歪みが生じることはない。これにより、当接部材2009は図7ないし図9に示すように、隙間なく連続的に塗布ローラ1001の外周面に当接し、上記の実質的に閉塞した空間を形成することができる。
一方、空間形成基材2002には、図4ないし図6に示すように、当接部材2009に囲繞された領域内に、それぞれ空間形成基材2002を貫通する孔を有して構成される液体供給口2004および液体回収口2005が設けられている。これらは空間形成基材の背面側に突設された円筒状の連結部20041,20051にそれぞれ連通している。また、この連結部20041,20051は、後述の液体供給流路3000に連結されている。なお、この実施形態では、液体供給口2004が当接部材2009に囲繞された領域の一端部(図4では左端部)近傍に形成され、液体回収口2005が同領域の他端部(図4では右端部)近傍に設けられる。この液体供給口2004は、液体流路3000から供給される塗布液を前述の液体保持空間Sに供給し、液体回収口2005は液体保持空間S内の液体を液体流路3000へと排出させるためのものである。この液体の供給、排出を行うことにより、液体保持空間S内において、塗布液は上記の左端部から右端部へと流動する。
(塗布液流路)
図12は、上述した液体保持部材2001に連結される液体流路3000の概略構成を示す説明図である。
この液体流路3000は、液体保持部材2001を構成する空間形成基材2002の液体供給口2004と塗布液を貯蔵する貯蔵タンク3003とを連結する第1流路3001を有する。また、液体流路3000は、空間形成基材2002の液体回収口2005と前記貯蔵タンク3003とを連結する第2流路3002を有する。貯蔵タンク3003には、大気連通口3004が設けられており、また、この大気連通口には、大気との連通、遮断を切換える大気連通弁3005が設けられる。さらに貯蔵タンク3003には、貯蔵タンク3003内の塗布液の残量を検知する手段としての塗布液残量センサ(不図示)が設けられており、後述する検出部5006へ塗布液の不足を知らせることができる。また、第1流路3001には切換弁3006が設けられており、この切換弁3006によって第1流路3001と大気との連通、遮断が切換え可能となっている。さらに第2流路3002には、本液体流路3000において塗布液および空気を所望の方向へと強制的に流動させるためのポンプ3007が連結されている。ここでは、ポンプ3007が駆動することにより、液体保持空間Sを介して第1流路3001から第2流路3002へ向かう方向の液体の流れを発生させる。
なお、本明細書において、「塗布液が不足する」とは、塗布ローラやカウンターローラの表面に塗布液が付着していない状態、上記表面全体に塗布液が付着していない状態、すなわち上記表面への塗布液の付着にムラがある状態を含む。また、塗布ローラの表面全面に塗布液が付着している場合であっても、貯蔵タンク内の残量が所定量よりも少ない場合も含む。すなわち、記録すべき記録媒体1ページ分全体に塗布するのに十分な塗布液が貯蔵タンクに残っていない場合が、塗布液が不足する状態である。よって、上記所定量は、少なくとも、記録すべき記録媒体1ページ分全体に塗布するのに必要な塗布液の量以上の量に相当する。
このように、記録媒体のサイズ毎に上記所定値は異なるので、記録媒体の各サイズに対応する所定値に関する所定値情報をROM5002に格納しても良い。この場合は、後述の塗布液残量検知ステップにおいて、記録すべき記録媒体のサイズに対応した所定値情報をROM5002から読み出すことにより、上記記録すべき記録媒体のサイズに適した所定値を用いるようにしても良い。
また、塗布液残量検知ステップに用いる所定値を、記録できる最大のサイズに対応する所定値に固定しても良い。
この実施形態において、第1流路3001および第2の流路3002は円管状のチューブによって形成されている。各チューブの端部に形成される開口部は、貯蔵タンク3003の底部もしくはこの底部に近い位置に配置され、貯蔵タンク3003内の塗布液をほぼ完全に消費し得るようになっている。
また、切換弁3006は、第1流路3001と大気との連通、遮断を切換え得るものであれば、種々のものが適用可能であるが、ここでは図12に示すような三方弁を使用している。この三方弁3006は、互いに連通する3つのポートを有している。三方弁3006は、このポートのうち2つのポートを、第1流路3001における貯蔵タンク側チューブ3011と、液体保持部材側チューブ3012と、大気連通口3013の中のいずれか二つに選択的に連通させ得るものとなっている。そして、この三方弁3006の切換え操作によって、チューブ3011とチューブ3012とを連通させる連結状態と、チューブ3012と大気連通口3013とを連通させる連結状態とが選択的に切り換えられる。この切換により、液体保持部材2001と塗布ローラ1001とによって形成される液体保持空間Sに対し、貯蔵タンク3003内の塗布液あるいは大気連通口3013から取り込まれる空気の何れかを選択して供給することが可能となる。詳しくは、図18に示されるようにチューブ3011とチューブ3012とが連通している状態にあっては、貯蔵タンク3003内の塗布液が液体保持空間Sに供給される。一方、図16に示されるようにチューブ3012と大気連通口3013とが連通している状態にあっては、大気連通口3013から取り込まれる空気が液体保持空間Sに供給される。なお、三方弁3006の切換えは、後述の制御部5000からの制御信号によって行われ、塗布液の充填、供給などが行われる。
(制御系)
図13は、本実施形態のインクジェットプリンタにおける制御系の概略構成を示すブロック図である。
図13において、符号5000は液体塗布装置全体を制御する制御部である。この制御部5000は、種々の演算、制御、判別などの処理動作を実行するCPU5001を有する。また制御部5000は、CPU5001によって実行される、図14や図21にて後述される処理などの制御プログラムなどを格納するROM5002と、CPU5001の処理動作中のデータや入力データなどを一時的に格納するRAM5003などを有する。
この制御部5000には、所定の指令あるいはデータなどを入力するキーボードあるいは各種スイッチなどを含む入力操作部5004、液体塗布装置の入力・設定状態などをはじめとする種々の表示を行う表示部5005が接続されている。また、制御部5000には、記録媒体の位置や各部の動作状態などを検出するセンサや、塗布液残量センサなど含む検出部5006が接続されている。また、制御部5000には、ローラ駆動モータ1004、ポンプ駆動モータ4009、大気連通弁3005および切換弁3006のアクチュエータなどがそれぞれ駆動回路5007、5008、5010、5011を介して接続されている。さらに、制御部5000には、搬送ガイド58、59、61を駆動する駆動モータ5020〜5022がそれぞれ駆動回路5017〜5019を介して接続されている。
また、CPU5001は、上述のように、図14、21にて後述する処理手順のプログラムに従い、塗布機構の各要素の駆動を制御する。これと共にCPU5001は、記録機構にかかるLFモータ5013、CRモータ5015、および記録ヘッド7の駆動を、それぞれの駆動回路5012、5014、ヘッドドライバ5016を介して制御する。さらに、CPU5001は、搬送ガイド58、59、61に対する駆動モータ5020〜5022をそれぞれ駆動回路5017〜5019を介して制御する。すなわち、LFモータ5013の駆動によって搬送ローラ4などを回転させ、また、CRモータの駆動によって記録ヘッド7を搭載したキャリッジを移動させる。また、記録ヘッドのノズルからインクを吐出させる制御を行う。さらに、駆動モータ5020〜5022の駆動によって、搬送ガイド58、59、61の回転を制御して、塗布あり経路および塗布なし経路の切換、ならびに両面印刷搬送経路の切換を制御する。
図14は、本実施形態のインクジェットプリンタにおける液体塗布およびそれに伴う記録動作の手順を示すフローチャートである。
本プリンタに電源が投入されると、制御部5000は、図14に示すフローチャートに従って以下の塗布動作および記録動作のシーケンスを実行する。
給紙方法判定
まず、記録開始に伴い、給紙方法の選択、すなわち給紙経路の選択を行う。ステップS101にて、パーソナルコンピュータ等の画像供給装置から送信された印刷ジョブに含まれる、給紙経路に関する給紙経路情報から、ユーザにより指定された給紙経路が塗布あり経路か否かを判断する。給紙経路情報について、画像供給装置は、画像供給装置上のGUIダイアログを利用して、ユーザが所望の給紙経路を選択すると、該給紙経路に関する給紙経路情報を印刷ジョブに添付する。
なお、本実施形態では、ユーザが画像供給装置上のGUIダイアログを用いて、給紙経路を選択しているがこれに限定されない。例えば、予め記録媒体の種類毎に適切な経路を対応付けたテーブルを用意し、ユーザがGUIダイアログ上で記録媒体を選択すると、上記テーブルを参照して選択された記録媒体に適した経路を抽出するようにしても良い。このとき、画像供給装置は、抽出された経路に関する給紙経路情報を印刷ジョブに添付する。例えば、ユーザが塗布液の塗布が好ましくない記録媒体である光沢紙を選択する場合は、画像供給装置は、テーブルを参照して塗布なし経路を選択し、該塗布なし経路を選択したことを示す情報を印刷ジョブに添付する。
ステップS101にて給紙経路が塗布あり経路であると判断すると(塗布あり経路が選択されている場合)、塗布液の残量検査ステップ(ステップS102)に進む。ステップS101にて塗布液経路が塗布なし経路であると判断すると(塗布なし経路が選択されている場合)、塗布機構の不要な動作を行わずに給紙部60からの給紙後に塗布なしの記録を行う。ここで、「塗布なしの記録」とは、塗布なし経路で記録媒体を搬送することにより、記録媒体に塗布液を塗布しないで記録ヘッドにより記録を行うことを指す。
ステップS102では、塗布液残量センサの検知情報に基づいて、貯蔵タンク3003内に適切な量の塗布液が残っているか否かの判断、すなわち、貯蔵タンク3003に貯蔵されている塗布液の量が不足しているか否かの判断を行う。この塗布液残量センサは、貯蔵タンク3003内の塗布液の量を検知できれば良く、例えば、液面を管理するためのセンサなどを用いれば良い。ステップS102において、塗布液残量センサによって検知された塗布液の量に関する残量情報により、貯蔵タンク3003に残存する塗布液の量が所定値以上の場合は、塗布液が不足していないと判断する。該判断によって、ステップS103に進み、給紙部2からの第一の搬送経路による給紙および正常な塗布動作が行われた上で、塗布ありの記録を行う。ここで、「塗布ありの記録」とは、塗布あり経路で記録媒体を搬送することにより、記録媒体に塗布液を塗布し、当該塗布液が塗布された記録媒体に記録ヘッドにより記録を行うことを指す。
上記残量情報により、貯蔵タンク3003に残存する塗布液の量が所定量よりも少ない場合は、塗布液が不足していると判断する。この判断により、塗布ありの記録を行わない制御を行う。すなわち、塗布あり経路による記録媒体の搬送を禁止するのである。このとき、表示部5005にエラー表示を出し、非塗布給紙(給紙部60)への誘導をした上で、第二の搬送経路を用いた塗布なしの記録を行うか否かの判断を行う。このように、本実施形態では、塗布液が不足している場合は、塗布ありの記録を禁止する。すなわち、貯蔵タンク3003内に貯蔵されている塗布液の量が所定量以上の場合は塗布ありの記録を行い、上記塗布液の量が所定量よりも少ない場合は塗布ありの記録を行わないことが重要である。
以下で、塗布ありの記録について説明する。
充填工程
ステップS102にて塗布液が不足していないと判断すると、ステップS103では、液体保持空間Sに対する塗布液の充填を実行する。この充填工程では、まず、貯蔵タンク3003の大気連通弁3005を操作して連通口3004を大気に開放させると共に、ポンプ3007を一定時間駆動する。これにより、液体保持空間Sおよび各流路3001、3002に塗布液が充填されていない場合には、ポンプによって内部の空気が貯留部へと送られて大気へと排出されると共に各部に塗布液が充填される。また、既に各部に塗布液が充填されている場合には、各部の塗布液が流動して適正な濃度および粘度の塗布液が供給される。この初期動作によって、塗布ローラ1001に対し塗布液が供給された状態となり、記録媒体への塗布が可能となる。
塗布工程
ここで、記録開始指令が入力されると(ステップS104)、再びポンプ3007の作動を開始すると共に(ステップS105)、塗布ローラ1001が図1、図3の矢印に示すように、時計周りに回転を開始する(ステップS106)。そして、図10に示すように、この塗布ローラ1001の回転によって、液体保持空間S内の塗布液Lは、当接部材2009が塗布ローラ1001に対して押圧する力に抗して、塗布ローラ1001と当接部材2009の下縁部2011との間を摺り抜ける。この摺り抜けた塗布液は、塗布ローラ1001の周面に膜を形成するように付着する。塗布ローラ1001に付着した塗布液は、塗布ローラ1001とカウンターローラ1002とが記録媒体Pを介して当接する部分に送られる。
次いで、各搬送ガイド58、59、61が所望の経路を確立していない場合は、各搬送ガイドについて所望の経路を確立する。すなわち、搬送ガイド58については、給紙部2と搬送路62aが接続されていない場合は、駆動モータを駆動して回転軸58aを中心に搬送ガイド58を回転させることにより、給紙部2と搬送路62aとを接続する。また、搬送ガイド59については、塗布ローラ1001側から搬送ローラ4側へと至る経路が確立されていない場合は、駆動モータを駆動して回転軸59aを中心に搬送ガイド59を回転させる。これにより、塗布ローラ1001側から搬送ローラ4側へと至る経路が確立する。さらに、搬送ガイド61についても、塗布ローラ1001側から搬送ローラ4側へと至る経路が確立されていない場合は、駆動モータを駆動して回転軸61aを中心に搬送ガイド61を回転させる。これにより、塗布ローラ1001側から搬送ローラ4側へと至る経路が確立する。このようにして、第一の搬送経路が確立する(ステップS107)。
次いで、記録媒体送給機構1006によって塗布ローラ1001とカウンターローラ1002との間に記録媒体が搬送され、これらのローラの間に記録媒体が挿入される(ステップS108)。
この搬送の間に、塗布ローラの周面に塗布された塗布液が、図10に示すように塗布ローラ1001から記録媒体Pに転写される。なお、塗布ローラ1001とカウンターローラ1002との間に記録媒体を供給する手段としては、上記の送給機構に限られないことはもちろんである。例えば、所定のガイド部材を補助的に用いる手差しによる手段を併せて用いてもよく、また、手差し手段を単独で用いる構成などどのような手段を用いてもよい。
図10において、交差する斜線で表現した部分が塗布液Lを示している。なお、ここでは、塗布ローラ1001及び記録媒体Pにおける塗布液の層の厚みは、塗布時における塗布液Lの様子を明確に図示する上で、実際の厚みよりもかなり過大に表している。
上記のようにして、記録媒体Pの塗布された部分は塗布ローラ1001の搬送力により矢印方向に搬送されると共に、記録媒体Pと塗布ローラ1001の接触部に記録媒体Pの未塗布部分が搬送される。この動作を連続もしくは間欠的に行うことで記録媒体全体に塗布液を塗布していく。
ところで、図10においては、当接部材2009から摺り抜けて塗布ローラ1001に付着した塗布液Lの全てが記録媒体Pに転写された理想的な塗布状態を示している。ただ、実際には、塗布ローラ1001に付着した塗布液Lの全てが記録媒体Pに転写されるとは限らない。つまり、搬送される記録媒体Pが塗布ローラ1001から離れる際、塗布液Lは、塗布ローラ1001にも付着し、塗布ローラ1001に塗布液Lが残留することが多い。この塗布ローラ1001における塗布液Lの残留量は、記録媒体Pの材質及び表面の状態によっても異なるが、記録媒体Pが普通紙の場合、塗布動作後も塗布ローラ1001の周面には塗布液Lが残留する。
図15,図16、図17は、媒体Pが普通紙である場合における媒体の表面と塗布面での塗布過程を説明する説明図である。本図では液体を黒く塗りつぶしてある。
図15は塗布ローラ1001とカウンタローラ1002とのニップ部より上流側での状態を示している。同図において塗布ローラ1001の塗布面には液体が塗布面の表面の微細な凹凸をわずかに被うように液体が付着している。
図16は塗布ローラ1001とカウンタローラ1002とのニップ部での、媒体Pである普通紙の表面と塗布ローラ1001の塗布面の状態を示している。同図において媒体Pである普通紙の表面の凸部は塗布ローラ1001の塗布面と接触し、接触した部分より液体が瞬時に媒体Pである普通紙の表面の繊維に浸透ないし吸着する。また塗布ローラ1001の塗布面には普通紙の表面の凸部と接触しない部分に付着した液体が残留される。
図17は塗布ローラ1001とカウンタローラ1002とのニップ部より下流側での状態を示している。同図は媒体と塗布ローラ1001の塗布面が完全に離脱した状態である。塗布ローラ1001の塗布面には普通紙の表面の凸部と接触しない部分に残留した液体と接触部における液体も極微量ながら塗布面に残留する。
この塗布ローラ1001に残留した塗布液は、塗布ローラ1001に対する液体保持部材2001の当接部材2009の押圧力に抗して、塗布ローラ1001と当接部材2009の上縁部2010との間を摺り抜けて液体保持空間S内に戻る。この戻った塗布液は、同空間S内に充填されている塗布液と混合される。
また、この塗布液の戻し動作は、図11に示すように塗布媒体が存在しない状態で塗布ローラ1001を回転させた場合にも同様に行われる。すなわち、塗布ローラ1001を回転することで塗布ローラ1001の外周に付着した塗布液は、カウンターローラ1002との当接部の間をすり抜ける。すり抜けた後は塗布ローラ1001側とカウンターローラ1002側とに塗布液が分離し、塗布ローラ1001に塗布液が残留する。そして、塗布ローラ1001側に付着した塗布液Lは当接部材2009の上縁部2010と塗布ローラ1001との間をすり抜けて液体保持空間S内に侵入し、同空間S内に充填されている塗布液に混合する。
記録工程
上述した塗布工程の後、必要な部分に塗布液が塗布された記録媒体に対して、記録動作を行う(ステップS109)。すなわち、搬送ローラ4によって所定量ずつ搬送される記録媒体Pに対して記録ヘッド7を走査させ、この走査の間に記録データに応じてノズルからインクを吐出することにより記録媒体にインクを付着させてドットを形成する。この付着するインクは塗布液と反応するため、濃度向上や滲みの防止が可能となる。以上の記録媒体の搬送と記録ヘッドの走査を繰り返すことにより、記録媒体Pに対して記録がなされ、記録を終了した記録媒体は排紙トレイ10上に排紙される。
すなわち、塗布ローラは所定量の回転を間歇的に行い、記録媒体に対して当該塗布領域を異ならせて塗布を順次に行う。これと共に、記録媒体を搬送する搬送ローラは同様に所定量の回転を間歇的に行うことにより、記録媒体に対して当該インク吐出領域を異ならせて記録を順次に行う。これにより、記録ヘッドから録媒体の搬送方向下流側の第1領域にインクを吐出して記録するとき、塗布ローラが前記記録媒体の搬送方向上流側の第2領域への塗布を行う。この場合に、塗布ローラによる間欠搬送量と前記搬送ローラによる間欠搬送量は同じである。この構成では、塗布ローラにより液体が塗布された記録媒体を前記記録ヘッドに対向する位置へ搬送するための搬送路は、塗布ローラから記録ヘッドへ至る搬送路の長さが、当該記録装置で使用可能な記録媒体の最大長よりも短いものとなる。
なお、本実施形態では、記録媒体に対する液体塗布に伴い、その塗布が終了した部分に対して順次記録を行うものである。すなわち、塗布ローラから記録ヘッドへ至る搬送路の長さが記録媒体の長さよりも短く、記録媒体上の液体の塗布がなされた部分が記録ヘッドによる走査領域に至るときに、記録媒体の他の部分に塗布機構によって塗布が行われる形態である。この形態では、記録媒体の所定量の搬送ごとに、記録媒体の異なる部分で、順次、液体塗布と記録がなされていく。しかし、本発明の適用する上で、別の形態として、特許文献3に記載されるように、1つの記録媒体に対する塗布が完了してから記録を行うものであってもよい。この構成では、記録媒体は、塗布ローラにより記録媒体全面に塗布された後、記録ヘッドに対向する位置へ搬送されてインクが吐出されて記録が開始される。
終了工程
上記のようにして、記録媒体への塗布および記録動作が実行されると、次に、記録工程を終了して良いか否かの判断を行う(ステップS110)。ステップS110にて、記録工程を終了しないと判断する場合は、ステップS108に戻り、記録媒体の塗布が必要な部分全体に塗布工程を終了するまで塗布動作とそれに応じた記録動作を繰り返す。記録工程を終了すると、塗布ローラ1001を停止させ(ステップS111)、さらに、ポンプ3007の駆動を停止させる(ステップS112)。この後、ステップS104へ移行し、所定期間の経過前に次の記録媒体に対する新たな記録開始指令が入力されていれば、前述のステップS104〜S112の動作を繰り返す。所定期間の経過後であっても記録開始指令が入力されていなければ、液体保持空間Sおよび液体流路内の塗布液を回収する回収動作などの後処理を行い(ステップS113)、本処理を終了する。
回収動作
なお、上記回収動作は、前記大気連通弁3005および切換弁3006を開放し、ポンプ3007を駆動することによって液体保持空間Sおよび第2流路3002内の塗布液を液体貯留タンク3003へと流入させることによって行う。
このように、本実施形態では、記録動作が所定期間以上行われない場合に、液体保持空間Sを含む液体保持部材側チューブ3012から第2流路3002に至る経路(以下、液体経路Aとも呼ぶ)から塗布液を回収するようにしている。よって、仮に、記録動作が長期間行われない場合であっても、液体経路A内の液体保持空間Sで塗布液が蒸発し固着するようなことはなく、その結果、当接部材2009に塗布液が固着することで生じる塗布不良を発生されずに済む。
また、この回収動作を行うことにより、液体保持空間Sからの塗布液の蒸発を完全に防止ないしは軽減することができる。また、回収動作後は大気連通弁3005を閉じ、切換弁3006を切換えて第1流路3001および大気連通口3013との連通を遮断することにより、貯蔵タンク3003を大気から遮断する。これにより、液体貯蔵タンク3003からの塗布液の蒸発を防止ないしは軽減することができる。これと共に、移動、運搬などにおいて装置の姿勢が傾いた場合にも塗布液が外部へ流出するのを完全に防止ないしは軽減することができる。
以下で塗布なしの記録について説明する。
ステップS101にて、給紙経路が塗布なし経路であると判断すると、塗布機構における各動作を行わずに、以下の塗布なしの記録を行う。すなわち、記録開始指令が入力されると(ステップS117)、第二の搬送経路を確立する(ステップS118)。
ステップS118では、搬送ガイド59が所望の経路を確立していない場合は、搬送ガイド59について所望の経路を確立する。搬送ガイド59について、搬送路63と搬送路62bとが接続されていない場合は、駆動モータを駆動して回転軸59aを中心に搬送ガイド59を回転させる。これにより、搬送路63と搬送路62bとが接続され、第二の搬送経路が確立する。
次いで、給紙ローラ57を駆動させることにより、記録媒体P2が第二の搬送経路に搬送され、搬送ローラ4とピンチローラ5との間に記録媒体P2が挿入される(ステップS119)。上記挿入した記録媒体P2に対して、ステップS109と同様にして、記録動作を行う(ステップS120)。上記のようにして、記録媒体P2への記録動作が実行されると、次に、記録工程を終了して良いか否かの判断を行う(ステップS121)。ステップS121にて、記録工程を終了しないと判断する場合は、ステップS119に戻り、記録されるべき部分全体に記録工程を終了するまで記録動作を繰り返す。
記録工程を終了すると、ステップS117へ移行し、所定期間の経過前に次の記録媒体に対する新たな記録開始指令が入力されていれば、前述のステップS117〜S121の動作を繰り返す。所定期間の経過後であっても記録開始指令が入力されていなければ、本処理を終了する。
このようにして、塗布なしの記録を行うのである。
さて、ステップS102にて塗布液が不足していると判断すると、ステップS114に進む。ステップ114では、ステップS102にて塗布液が不足しているという判断に基づいて、塗布液が不足しているというエラー表示を行うことを決定する。ステップS115では、表示部5005にて、塗布液が不足していることを示すエラー表示を行う。このエラー表示は、表示部5005が液晶パネル等のディスプレイを含む場合は、該ディスプレイにテキストなどによって表示すれば良い。また、表示部5005がLEDを含む場合は、LEDを点灯することによって上記エラー信号を表示しても良い。また、インクジェット記録装置が、スピーカを備える場合は、上記エラーを音によってユーザに知らせるようにしても良い。また、画像供給装置のディスプレイ上に上記エラー表示を行っても良い。
本実施形態において、貯蔵タンク中の塗布液が不足していることをユーザに認識させることが重要であり、そのために、例えば、エラー通知をユーザに対して行っている。このエラー通知は、例えば、視覚的、聴覚的などいずれの手段によって行っても良い。なお、本明細書において、「エラーを通知する」とは、上記エラーをユーザに知らせることであり、ディスプレイ上の表示、光の点灯や点滅、警告音等の音によってエラーをユーザに知らせることを含む。
ステップS116では、ユーザが塗布なしの記録を行うという決定をしたか否かの判断を行う。ステップS115にてエラー表示を行うと、制御部5000は、画像供給装置のGUIダイアログ上に、塗布なしの記録を行うか否かについてのメッセージを表示させる。ユーザがGUIダイアログ上で塗布なしの記録を行うか否かの決定を行うと、画像供給装置からインクジェット記録装置へと上記決定に関する決定情報が送信される。上記決定情報が塗布なしの記録を行うことについての情報である場合は、ステップS117へと進み、塗布なしの記録を行う。上記決定情報が塗布なしの記録を行わないことについての情報である場合は、塗布なしの記録は行わずにそのまま終了する。
このように、本実施形態によれば、貯蔵タンク3003内の塗布液の残量が不足している場合は、塗布ありの記録を行わないので、塗布ローラなどの塗布液の塗布に関わるローラの磨耗を防止ないしは軽減することができる。よって、塗布ありの記録の際に、長期間に渡って安定して品質の高い記録を行うことが可能である。また、塗布ローラなどの塗布液の塗布に関わるローラの磨耗を防止ないしは軽減することができるので、上記ローラの耐久性を向上することができる。よって、上記ローラを長期間に渡って用いることができるので、ランニングコストを抑えることができる。
また、塗布液が不足している場合であっても、塗布ありの記録は行わないが、ある程度品位を保てる別の記録方法(塗布なしの記録)に切換えることができる。これによって、塗布液を記録媒体に塗布しない場合であっても、印刷エラーおよび故障を起こさない記録装置を提供することができる。このように、切換えられた記録方法においては、塗布液の塗布が好ましい記録媒体に対して塗布液を塗布しないで記録を行うので、画像品位が多少劣化する可能性がある。しかしながら、上記エラー表示によって、ユーザは、出力された画像がどの経路によって記録されたものなのかを知ることができる。また、エラー表示が行われることによって、ユーザは、塗布液が不足しているということを認識した上で、塗布なしの記録を行うか否かの判断を行うことができる。すなわち、多少画質が落ちる可能性があるが、記録を続行するか否かの判断を行うことができる。
なお、本実施形態では、ユーザにエラー通知を行っているが、このエラー通知を行わなくても良い。ただし、上述のように、エラー通知により、ユーザは塗布液が不足していることを知ることができるので、上記エラー通知を行うことは好ましい。
なお、本実施形態では、ステップS115にてエラー通知を行った後、ステップS116にて塗布なしの記録をユーザが許可しているか否かの判断を行っているが、この判断を行わず、自動的に塗布なしの記録に移行、または自動的に終了するようにしても良い。
このように、塗布ありの記録を所望したにも関らず、塗布液が不足している場合に、自動的に塗布なしの記録を行うと、若干画質が落ちる場合がある。しかしながら、エラー表示を行っているので、出力された印字物に、塗布液の塗布が好ましい記録媒体に対して、塗布なしの記録を行ったものが含まれていることをユーザは知ることができる。
さらに、エラー表示の後自動的に終了する場合においても、上記エラー表示がされているので、印字物が出力されない原因が、塗布液の不足によるものであることをユーザは知ることができる。
なお、本実施形態において、塗布液が不足していると判断した場合に塗布なしの記録を行う際に、印字モードを、塗布なしの記録用に切換えるようにしても良い。すなわち、塗布液の塗布が好ましい記録媒体に対して、塗布液の塗布を行わない場合に適した印字モードに切換えるようにしても良い。このように印字モードを塗布ありの記録用の印字モードから切換えることで、塗布液が不足していると判断した場合の、塗布なしの記録において、画質の低下を低減することができる。
このように印字モードを切換える場合は、例えば、ステップS120にて、記録ヘッド7から吐出されるインクの量を、塗布ありの記録にて吐出されるインクの量よりも少なくすれば良い。また、ステップS120にて、搬送ローラ4等の記録動作に関わるローラの回転速度を、塗布ありの記録における上記各ローラの回転速度よりも遅くするようにしてもよい。すなわち、塗布ありの記録の印刷速度(印字速度)よりも塗布なしの記録の印刷速度の方が遅くなるようにしても良い。
このように、塗布ありの記録と塗布なしの記録とで、記録に関る条件(制御)を、各記録に応じて変えることによって、各記録によって得られる画像を高品位なものとすることができる。
なお、本実施形態では、塗布あり経路および塗布なし経路の2つの経路を有するインクジェット記録装置について説明した。本実施形態で重要なことは、塗布ありの記録を行おうとする際、貯蔵タンク内の塗布液の量が所定量よりも少ない場合(塗布液が不足している場合)に、塗布ありの記録を行わないことである。よって、塗布なし経路を設けることは必ずしも必要なことではない。従って、本実施形態は、塗布あり経路のみのインクジェット記録装置にも適用できる。
なお、本実施形態では、塗布ローラ1001の材質はゴム硬度30度のEPDM、表面粗さはRa1.6μm、直径22.19mmである。カウンターローラ1002の材質はアルミ、表面は鏡面状、直径は22.19mmである。また、液体保持部材2001の当接部材は、その材質がともにNOK社製の周動グレードのNBR、ゴム硬度は70度、直径は共に3mmである。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、片面印刷についての形態を説明した。本実施形態では、両面印刷について説明する。
本実施形態では、両面印刷の際、先に記録される記録媒体の第1の面(以下、単に、「表面」とも称する)に画像記録を行った後に、記録媒体の第2の面(以下、単に、「裏面」とも称する)の記録を行うものである。そして、この裏面印刷を自動で行うか、手動で行うかを、裏面印刷の給紙経路によって判断する。裏面印刷が、塗布あり経路で行われる場合は、自動両面印刷機能を用い、塗布なし経路で行われる場合は、手動で印刷面を変えることにより両面印刷を行う。よって、本実施形態では、裏面への記録動作開始時(記録媒体が搬送ローラー4及び8に保持されている状況)の時点で、「裏面塗布有り無し」の判定(ステップS222)、「塗布液残量が不足しているか否か」の判定(ステップS223)を経由して記録を行う。
図20は、本実施形態のインクジェット記録装置における両面印刷に係る記録動作の処理手順を示すフローチャートである。同図において、ステップS201〜S209、ステップS210〜S220の処理は、図14に示した、それぞれ、ステップS101〜S109、ステップ111〜S120の処理と同様である。また、ステップS222〜S230、ステップS232〜S236、ステップS239〜S241の処理もまた、図14に示した、それぞれ、ステップS101〜109、ステップS111〜S115、ステップS118〜S120の処理と同様である。
本プリンタに電源が投入されると、制御部5000は、図20に示すフローチャートに従って以下の塗布動作および記録動作のシーケンスを実行する。
まず、給紙経路が塗布あり経路か否かの判断を行い(ステップS201)、塗布あり経路であると判断すると、塗布液の残量が不足しているか否かの判断を行う(ステップS202)。ステップS202にて塗布液の残量が不足していないと判断すると、液体保持空間Sに塗布液を充填し、ポンプの作動を作動して一連の液体塗布動作を行う(ステップS203〜S208)。この塗布工程の後、必要な部分に塗布液が塗布された記録媒体に対して、記録動作を行う(ステップS209)。
次いで、記録媒体を現在記録動作が行われている記録媒体に裏面印刷が必要か否かの判断を行う(ステップS210)。この裏面印刷(両面印刷)が必要か否かに関する両面印刷情報は、画像供給装置から送られる印刷ジョブに添付されている。この両面印刷情報は、上述のように、ユーザが画像供給装置上のGUIダイアログを用いて、両面印刷を選択するか否かに応じて作成できる。
ステップS210にて、裏面印刷が必要ではないと判断すると、塗布ローラ1001およびポンプ3007を停止し、ステップS204に進む。ステップS204では、所定時間待って次の記録開始指令がある場合は、ステップS204〜S212を繰り返し、次の記録開始指令が無い場合は、後処理を行い(ステップS213)、本処理を終了する。
ステップS210にて、裏面印刷が必要であると判断すると、現在記録を行っている記録媒体を排紙トレイ10に排紙せずに、排紙ローラ8と拍車9とにより一旦保持する。次いで、ステップS222に進み、裏面印刷のための経路が塗布あり経路か否かを判断する。この裏面印刷の経路が塗布あり経路か否かに関する両面印刷経路情報は、画像供給装置から送られる印刷ジョブに添付されている。この両面印刷経路情報は、上述のように、ユーザが両面印刷を選択した際に、さらに上記GUIダイアログを用いてユーザの所望の経路を選択することによって作成できる。
ステップS222にて塗布あり経路であると判断すると、塗布液の残量が不足しているか否かの判断を行う(ステップS223)。ステップS223にて塗布液の残量が不足していないと判断すると、液体保持空間Sに塗布液を充填し、ポンプの作動を作動して一連の液体塗布動作を行って、記録動作を行う(ステップS224〜S230)。
このとき、ステップS228では、各搬送ガイド58、59、61が所望の経路を確立していない場合は、各搬送ガイドについて所望の経路を確立する。すなわち、搬送ガイド61については、第三の搬送経路が確立されていない場合は、駆動モータを駆動して回転軸61aを中心に搬送ガイド61を回転させることにより、記録ヘッド7側から搬送路62cへと至る経路を確立する。この切換により、第三の搬送経路は確立する。また、搬送ガイド58については、搬送路62cと搬送路62aが接続されていない場合は、駆動モータを駆動して回転軸58aを中心に搬送ガイド58を回転させることにより、搬送路62cと搬送路62aとを接続する。さらに、搬送ガイド59については、塗布ローラ1001側から搬送ローラ4側へと至る経路が確立されていない場合は、駆動モータを駆動して回転軸59aを中心に搬送ガイド59を回転させる。これにより、塗布ローラ1001側から搬送ローラ4側へと至る経路が確立する。
次いで、搬送ローラ4および排紙ローラ8を逆回転することにより、上記保持された記録媒体は、第三の搬送経路を介して、塗布ローラ1001とカウンターローラ1002との間に記録媒体が搬送される。そして、これらのローラの間に記録媒体が挿入される(ステップS229)。
なお、ステップS225にて、所定時間待って裏面の記録開始指令が無い場合は、後処理を行って(ステップS234)、本処理を終了する。
ステップS230にて記録動作を行うと、ステップS231にて記録動作を終了するか否かの判断を行い、記録動作を終了しないと判断すると、ステップS204に進む。記録動作を終了すると判断すると、塗布ローラ1001およびポンプ3007を停止し(ステップS232、S233)、後処理を行って(ステップS234)、本処理を終了する。
さて、ステップS201にて、給紙経路が塗布なし経路であると判断すると、塗布なしの記録が行われる(ステップS217〜S220)。次いで、記録媒体を現在記録動作が行われている記録媒体に裏面印刷が必要か否かの判断を行う(ステップS221)。ステップS221にて裏面印刷が必要ではないと判断すると、ステップS217に進み、所定時間待って次に記録開始指令が無い場合は、本処理を終了する。ステップS217にて次の記録開始指令がある場合は、ステップS217〜S221を繰り返す。
ステップS221にて、裏面印刷が必要であると判断すると、現在記録を行っている記録媒体を排紙トレイ10に排紙せずに、排紙ローラ8と拍車9とにより一旦保持する。次いで、ステップS222に進み、裏面印刷のための経路が塗布あり経路か否かを判断する。裏面印刷のための経路が塗布あり経路である場合は、ステップS223に進む。一方、裏面印刷のための経路が塗布なし経路である場合は、上記保持されている記録媒体を排紙トレイ10に排紙する。このとき、ユーザは、排紙トレイ10上の、片面印刷された記録媒体を、次の記録動作で裏面(印刷されていない面)に記録されるように、給紙部60に設置する。
ステップS238では、手動による裏面記録の開始指令があるか否かの判断を行う。ユーザは、上記記録媒体の設置を行うと、入力操作部5004に含まれる記録開始ボタンを押す。このユーザによる入力により、制御部5000は、上記開始指令を作成し、該開始指令に従って裏面について塗布なしの記録を行う(ステップS239〜S241)。
なお、本実施形態では、裏面記録の開始指令を、入力操作部5004によるユーザからの入力により作成しているが、これに限定されない。例えば、画像供給装置により開始指令を入力するようにしても良い。この場合は、ステップS222にて、裏面の給紙経路が塗布なし経路であると判断した時点で、画像供給装置上に、給紙部60に裏面印刷を行うための記録媒体が設置されたか否かを入力するためのGUIダイアログを表示させる。ユーザがGUIダイアログを利用して、給紙部60に裏面印刷を行うための記録媒体を設置したことを入力すると、画像供給装置は上記開始指令を作成し、インクジェット記録装置に送信する。所定時間待って、上記開始指令がインクジェット記録装置に送信されれば、裏面の記録を行い、送信されなければそのまま終了すれば良い。
また、給紙部60の底部等に記録媒体が配置されると押されるようにボタンを設け、裏面記録の開始指令があるか否かの判断時に、上記ボタンによる入力があると、記録指令があったと見なして、塗布なしの記録を行うようにしても良い。同様に、給紙部60に記録媒体が配置されると検知信号を送るセンサなどを設け、裏面記録の開始指令があるか否かの判断時に、上記検知信号が送られると、記録指令があったと見なして、塗布なしの記録を行うようにしても良い。
すなわち、給紙部60に、ユーザにより、裏面印刷を行うべき記録媒体が配置されたことをインクジェット記録装置に知らせることができれば良いのである。
ステップS241にて記録動作を行うと、ステップS242にて記録動作を終了するか否かの判断を行い、記録動作を終了しないと判断すると、ステップS217に進む。記録動作を終了すると判断すると、そのまま本処理を終了する。
ステップS202にて、塗布液の残量が不足している判断すると、エラー表示することを決定し、表示部5005によりエラー表示を行う(ステップS214、S215)。次いで、ユーザが塗布なしの記録を行うという決定をしたか否かの判断を行う(ステップS216)。ステップS216にて、ユーザが塗布なしの記録を行うという決定をしたと判断する場合は、ステップS217に進み、塗布なしの記録を行う。一方、ユーザが塗布なしの記録を行うという決定をしていないと判断する場合は、そのまま本処理を終了する。
また、ステップS223にて、塗布液の残量が不足している判断すると、エラー表示することを決定し、表示部5005によりエラー表示を行い(ステップS235、S236)、ユーザが手動で裏面の記録を行うか否かの判断を行う(ステップS237)。ステップS236にてエラー表示を行うと、制御部5000は、画像供給装置のGUIダイアログ上に、手動により裏面の記録を行うか否かについてのメッセージを表示させる。ユーザがGUIダイアログ上で手動により裏面の記録を否かの決定を行うと、画像供給装置からインクジェット記録装置へと上記決定に関する決定情報が送信される。上記決定情報が手動により裏面の記録を行うことについての情報である場合は、ステップS238へと進み、塗布なしの記録を行う。上記決定情報が手動により裏面の記録を行わないことについての情報である場合は、塗布なしの記録は行わずにそのまま終了する。
本実施形態では、片面に塗布液が塗布されている記録媒体において、はじめに塗布なし経路を選択、後に塗布あり経路といった場合を踏まえると、表面の塗布有り無しに関わらず、第一の実施形態と同等の判定シーケンスを行うほうが良いと考えられる。
(第3の実施形態)
第1および第2の実施形態では、液体供給機構として、液体保持部材2001や液体流路3000を用いているが、これに限定されない。
図21は、第1および第2の実施形態とは別の液体供給機構を有するインクジェット記録装置の該略図である。
このインクジェット記録装置20には、複数枚の記録媒体Pを積載する給送カセット(給紙部)21が設けられている。その断面が半月形状の分離ローラ(給紙ローラ)22が、給送カセット21に積載された記録媒体Pを1枚ずつ分離して搬送経路に給送する。
給紙ローラ22の後段には、搬送ガイド23が、回転軸23aを中心に回転可能に配置されている。搬送ガイド23の後段には、塗布あり経路としての搬送路24および塗布なし経路としての搬送路25が配置されている。上記搬送ガイド23が所望に応じて、回転軸23aを中心に回転することにより、給紙部21が搬送路24または搬送路25と接続される。この搬送ガイドの回転(塗布あり経路および塗布なし経路の切換)は、制御部(不図示)からの制御信号によって行われる。なお、本実施形態に係る、インクジェット記録装置20は、第1および第2の実施形態にて説明したインクジェット記録装置1が有する制御部5000と同様の機能を有する制御部を備えることは言うまでも無い。
搬送路24には、液体塗布機構としての、塗布ローラ26およびこの塗布ローラ26に対向して配置されたカウンターローラ27が配置されている。さらに、搬送路24には、液体供給機構としての、塗布液31を貯蔵する貯蔵タンク28、塗布液供給ローラ29、膜厚制御ローラ30が配置されている。
図21において、膜厚制御ローラ30は、塗布ローラ26に従動(従動回転)するか、不図示の駆動手段によって駆動制御可能である。また、塗布液供給ローラ29は、膜厚制御ローラ30に従動するか、不図示の駆動手段によって駆動制御可能である。以上のように、塗布液供給ローラ29および膜厚制御ローラ30が回転することによって、塗布液は、塗布ローラ26に塗布される。
給紙経路が塗布あり経路の場合は、搬送ガイド23を所望に応じて切換えて、給紙部21と搬送路24とを接続し、記録媒体を搬送路24へと導く。このとき、塗布ローラ26を図中の時計回り方向の回転し、記録媒体Pの必要な部分に塗布液を塗布する。
一方、給紙経路が塗布なし経路の場合は、搬送ガイド23を所望に応じて切換えて、給紙部21と搬送路25とを接続し、記録媒体を搬送路25へと導く。このとき、記録媒体Pには塗布液は塗布されない。
搬送路24または25を搬送してきた記録媒体Pは、搬送ローラ32とピンチローラ33との間に送られるとともに、搬送ローラ32が、図中、反時計周り方向へと回転駆動されることによって、記録媒体Pはプラテン34の上を搬送される。
このプラテン34上を搬送される記録媒体Pに対して、記録ヘッド35に対向する位置で記録が行われる。この記録は、第1および第2の実施形態にて説明した記録ヘッド7と同様に行うことができる。この記録動作とともに、記録媒体Pの搬送路において記録ヘッドの走査領域の後流側に設けられた、排紙ローラ36と拍車37によって排紙トレイ38上に排紙される。
本実施形態において、液体塗布機構や液体供給機構は上記に限定されるものではなく、塗布部材を記録媒体に接触させて液体を記録媒体へと塗布する形態であればいずれの形態であっても良い。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、液体保持部材が保持する塗布液を記録媒体に転写、塗布する塗布部材としては塗布ローラに限られず、例えば、無端ベルトのようなベルト状の塗布部材であってもよい。
また、上述した実施形態では、インクジェット方式の記録装置において液体を塗布する例について説明したが、本発明の一実施形態は他の方式の記録装置に適用することもできる。例えば、インクジェット記録方式に限られず、熱転写方式、電子写真方式などの記録方式でも効果を得ることができる。このような記録方式においては、例えば、塗布液として、蛍光増白剤を含有する液体を用いることにより、媒体の白色度を向上させることが可能である。また、銀塩写真方式の記録装置において、塗布液として、記録前に感光剤を塗布してもよい。
(さらに他の実施形態)
また、本発明は、インクジェット記録装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が、上述した各実施形態で説明した動作を実行するプログラムコードを記憶した記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した各実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現される。これに加え、上記プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、以下の形態も含まれる。すなわち、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
本発明の実施形態にかかるインクジェットプリンタの概略構成を示す縦断側面図である。 図1に示したインクジェットプリンタにおける記録機構と液体塗布機構を主に示す斜視図である。 図1、図2に示した塗布ローラ、カウンターローラおよび液体保持部材などの配置の一例を示す縦断側面図である。 図1および図2に示した液体保持部材の正面図である。 図4に示した液体保持部材をIV−IV線にて切断した端面を示す端面図である。 図4に示した液体保持部材をV−V線にて切断した端面を示す端面図である。 図4に示した液体保持部材の平面図である。 図4に示した液体塗布部材の当接部を液体塗布ローラに当接させた状態を示す左側面図である。 図4に示した液体塗布部材の当接部を液体塗布ローラに当接させた状態を示す右側面図である。 本発明の実施形態において、液体保持部材と塗布ローラとによって形成される液体保持空間に塗布液が充填され、塗布ローラの回転により記録媒体に液体が塗布されている状態を示す縦断断面図である。 本発明の実施形態において、液体保持部材と塗布ローラとによって形成される液体保持空間に塗布液が充填され、記録媒体が存在しない状態で塗布ローラを回転させた状態を示す縦断断面図である。 本発明の実施形態における液体塗布装置の液体流路の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態における制御系の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態における記録動作のシーケンスを示すフローチャートである。 媒体Pが普通紙である場合における媒体の表面と塗布面での塗布過程を説明する説明図である。 媒体Pが普通紙である場合における媒体の表面と塗布面での塗布過程を説明する説明図である。 媒体Pが普通紙である場合における媒体の表面と塗布面での塗布過程を説明する説明図である。 三方弁3006によりチューブ3011とチューブ3012とを連通させた状態を示す図である。 三方弁3006によりチューブ3012と第2大気連通口3013とを連通させた状態を示す図である。 本発明の実施形態における記録動作のシーケンスを示すフローチャートである。 本発明の実施形態にかかるインクジェットプリンタの概略構成を示す縦断側面図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 給紙トレイ
3 分離ローラ
4、57 搬送ローラ
5 ピンチローラ
6 プラテン
7 記録部
8 排紙ローラ
9 排紙拍車
10 排紙トレイ
56 圧板
58、59、61 搬送ガイド
58a、59a、61a 回転軸
60 給紙部
62、62a、62b、62c、63 搬送路

Claims (11)

  1. 記録媒体の供給手段から給紙される記録媒体に記録位置においてインクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと
    前記記録媒体に接触して前記インクと反応する液体を塗布するための塗布ローラを含む塗布手段と、
    前記供給手段と前記記録位置との間の経路であって、前記塗布ローラが設けられ、該塗布ローラにより液が塗布された記録媒体を前記記録位置へ搬送するための第1の搬送経路と、
    前記供給手段と前記記録位置との間の経路であって、前記塗布ローラにより液体が塗布されることなく前記記録媒体を前記記録位置へ搬送するための、前記第1の搬送経路とは異なる経路を有する第2の搬送経路と
    前記塗布手段供給される前記液体を貯蔵するための貯蔵手段と、
    前記給紙に使用する経路として、前記第1の搬送経路と前記第2の搬送経路のいずれが選択されているかを判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段により前記第1の搬送経路が選択されていると判定された場合に、前記貯蔵手段に貯蔵された液体の量が所定量より少ないことを判定する第2判定手段と、
    前記第2判定手段により液体の量が前記所定量よりも少ないことが判定された場合に、前記第1の搬送経路を使用した前記記録媒体の給紙を禁止し且つ前記第2の搬送経路の使用した前記記録媒体の給紙は禁止しないよう制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第2判定手段により液体の量が前記所定量よりも少ないことが判定された場合に、液体の量が前記所定量よりも少ないことに関する通知を行う通知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記液体は、前記インク中の成分を凝集させる成分を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記第1の搬送経路を使して前記記録媒体を給紙することが禁止された後に、前記第2の搬送経路を使用して前記記録媒体の給紙を行うことを示す指示がユーザにより入力されると、使用すべき搬送経路を前記第1の搬送経路から前記第2の搬送経路へ切換えて、前記第2の搬送経路を使用して前記記録媒体の給紙を行うことを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第1の搬送経路を使して前記記録媒体を給紙することが禁止された場合、使用すべき搬送経路を前記第1の搬送経路から前記第2の搬送経路に切換えて、前記第2の搬送経路にて前記記録媒体の給紙を行うことを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第1の搬送経路を使して前記記録媒体を給紙することが禁止された場合、前記画像の記録に関わる動作を終了することを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第1の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合と、前記第2の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合とで、前記画像を記録するための条件を異ならせることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記画像を記録するための条件は、前記記録ヘッドから吐出されるインクの量に関する条件であり、
    前記第1の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合の前記記録ヘッドから吐出されるインクの量は、前記第2の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合の前記記録ヘッドから吐出されるインクの量よりも多いことを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記画像を記録するための条件は、前記記録媒体の搬送速度に関する条件であり、前記第1の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合の前記記録媒体の搬送速度は、前記第2の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合の前記記録媒体の搬送速度よりも速いことを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 一方の面に画像が記録された前記記録媒体の他方の面に対して画像を記録することを可能にするための両面記録手段をさらに備え、
    前記両面記録手段は、前記一方の面に画像が記録された前記記録媒体を前記第1の搬送経路へ搬送するための手段と、前記第1の搬送経路へ搬送された前記記録媒体の他方の面を前記記録ヘッドに対向させるべく、前記第1の搬送経路を使用して前記記録ヘッドに対向する位置へ前記一方の面に画像が記録された前記記録媒体を給紙するための手段とを含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記塗布手段は、前記塗布ローラと、前記塗布ローラに当接して形成される液体保持空間に液体を保持するための保持部材とを備え、前記塗布ローラを回転させることにより、前記液体保持空間に保持される液体を前記塗布ローラによって前記記録媒体に塗布することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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