JP4845499B2 - インクジェット記録装置および記録装置 - Google Patents
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Description
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置の一実施形態であるインクジェットプリンタの概略構成を示す図である。本実施形態のインクジェットプリンタは、記録用紙などの記録媒体に液体を塗布する液体塗布機構を備えたものである。
硝酸カルシウム・4水和物 10%
グリセリン 42%
界面活性剤 1%
水 残量
また、この塗布液の粘度は25℃で5〜6cP(センチポアズ)である。
図3は、塗布ローラ1001、カウンターローラ1002および液体保持部材2001などの配置の詳細を示す説明縦断側面図である。
カウンターローラ1002は、ばねなどを有して構成される不図示の付勢機構によって塗布ローラ1001の周面に向けて付勢されている。塗布ローラ1001を図中、時計方向に回転させることにより、両ローラの間に塗布液を塗布すべ記録媒体Pを挟持し得ると共に、記録媒体Pを図中の矢印方向に搬送し得るようになっている。
この液体保持部材2001の構成を、図4乃至図9に示す。
図12は、上述した液体保持部材2001に連結される液体流路3000の概略構成を示す説明図である。
この液体流路3000は、液体保持部材2001を構成する空間形成基材2002の液体供給口2004と塗布液を貯蔵する貯蔵タンク3003とを連結する第1流路3001を有する。また、液体流路3000は、空間形成基材2002の液体回収口2005と前記貯蔵タンク3003とを連結する第2流路3002を有する。貯蔵タンク3003には、大気連通口3004が設けられており、また、この大気連通口には、大気との連通、遮断を切換える大気連通弁3005が設けられる。さらに貯蔵タンク3003には、貯蔵タンク3003内の塗布液の残量を検知する手段としての塗布液残量センサ(不図示)が設けられており、後述する検出部5006へ塗布液の不足を知らせることができる。また、第1流路3001には切換弁3006が設けられており、この切換弁3006によって第1流路3001と大気との連通、遮断が切換え可能となっている。さらに第2流路3002には、本液体流路3000において塗布液および空気を所望の方向へと強制的に流動させるためのポンプ3007が連結されている。ここでは、ポンプ3007が駆動することにより、液体保持空間Sを介して第1流路3001から第2流路3002へ向かう方向の液体の流れを発生させる。
図13は、本実施形態のインクジェットプリンタにおける制御系の概略構成を示すブロック図である。
図13において、符号5000は液体塗布装置全体を制御する制御部である。この制御部5000は、種々の演算、制御、判別などの処理動作を実行するCPU5001を有する。また制御部5000は、CPU5001によって実行される、図14や図21にて後述される処理などの制御プログラムなどを格納するROM5002と、CPU5001の処理動作中のデータや入力データなどを一時的に格納するRAM5003などを有する。
本プリンタに電源が投入されると、制御部5000は、図14に示すフローチャートに従って以下の塗布動作および記録動作のシーケンスを実行する。
まず、記録開始に伴い、給紙方法の選択、すなわち給紙経路の選択を行う。ステップS101にて、パーソナルコンピュータ等の画像供給装置から送信された印刷ジョブに含まれる、給紙経路に関する給紙経路情報から、ユーザにより指定された給紙経路が塗布あり経路か否かを判断する。給紙経路情報について、画像供給装置は、画像供給装置上のGUIダイアログを利用して、ユーザが所望の給紙経路を選択すると、該給紙経路に関する給紙経路情報を印刷ジョブに添付する。
充填工程
ステップS102にて塗布液が不足していないと判断すると、ステップS103では、液体保持空間Sに対する塗布液の充填を実行する。この充填工程では、まず、貯蔵タンク3003の大気連通弁3005を操作して連通口3004を大気に開放させると共に、ポンプ3007を一定時間駆動する。これにより、液体保持空間Sおよび各流路3001、3002に塗布液が充填されていない場合には、ポンプによって内部の空気が貯留部へと送られて大気へと排出されると共に各部に塗布液が充填される。また、既に各部に塗布液が充填されている場合には、各部の塗布液が流動して適正な濃度および粘度の塗布液が供給される。この初期動作によって、塗布ローラ1001に対し塗布液が供給された状態となり、記録媒体への塗布が可能となる。
ここで、記録開始指令が入力されると(ステップS104)、再びポンプ3007の作動を開始すると共に(ステップS105)、塗布ローラ1001が図1、図3の矢印に示すように、時計周りに回転を開始する(ステップS106)。そして、図10に示すように、この塗布ローラ1001の回転によって、液体保持空間S内の塗布液Lは、当接部材2009が塗布ローラ1001に対して押圧する力に抗して、塗布ローラ1001と当接部材2009の下縁部2011との間を摺り抜ける。この摺り抜けた塗布液は、塗布ローラ1001の周面に膜を形成するように付着する。塗布ローラ1001に付着した塗布液は、塗布ローラ1001とカウンターローラ1002とが記録媒体Pを介して当接する部分に送られる。
上述した塗布工程の後、必要な部分に塗布液が塗布された記録媒体に対して、記録動作を行う(ステップS109)。すなわち、搬送ローラ4によって所定量ずつ搬送される記録媒体Pに対して記録ヘッド7を走査させ、この走査の間に記録データに応じてノズルからインクを吐出することにより記録媒体にインクを付着させてドットを形成する。この付着するインクは塗布液と反応するため、濃度向上や滲みの防止が可能となる。以上の記録媒体の搬送と記録ヘッドの走査を繰り返すことにより、記録媒体Pに対して記録がなされ、記録を終了した記録媒体は排紙トレイ10上に排紙される。
上記のようにして、記録媒体への塗布および記録動作が実行されると、次に、記録工程を終了して良いか否かの判断を行う(ステップS110)。ステップS110にて、記録工程を終了しないと判断する場合は、ステップS108に戻り、記録媒体の塗布が必要な部分全体に塗布工程を終了するまで塗布動作とそれに応じた記録動作を繰り返す。記録工程を終了すると、塗布ローラ1001を停止させ(ステップS111)、さらに、ポンプ3007の駆動を停止させる(ステップS112)。この後、ステップS104へ移行し、所定期間の経過前に次の記録媒体に対する新たな記録開始指令が入力されていれば、前述のステップS104〜S112の動作を繰り返す。所定期間の経過後であっても記録開始指令が入力されていなければ、液体保持空間Sおよび液体流路内の塗布液を回収する回収動作などの後処理を行い(ステップS113)、本処理を終了する。
なお、上記回収動作は、前記大気連通弁3005および切換弁3006を開放し、ポンプ3007を駆動することによって液体保持空間Sおよび第2流路3002内の塗布液を液体貯留タンク3003へと流入させることによって行う。
ステップS101にて、給紙経路が塗布なし経路であると判断すると、塗布機構における各動作を行わずに、以下の塗布なしの記録を行う。すなわち、記録開始指令が入力されると(ステップS117)、第二の搬送経路を確立する(ステップS118)。
このようにして、塗布なしの記録を行うのである。
第1の実施形態では、片面印刷についての形態を説明した。本実施形態では、両面印刷について説明する。
本実施形態では、両面印刷の際、先に記録される記録媒体の第1の面(以下、単に、「表面」とも称する)に画像記録を行った後に、記録媒体の第2の面(以下、単に、「裏面」とも称する)の記録を行うものである。そして、この裏面印刷を自動で行うか、手動で行うかを、裏面印刷の給紙経路によって判断する。裏面印刷が、塗布あり経路で行われる場合は、自動両面印刷機能を用い、塗布なし経路で行われる場合は、手動で印刷面を変えることにより両面印刷を行う。よって、本実施形態では、裏面への記録動作開始時(記録媒体が搬送ローラー4及び8に保持されている状況)の時点で、「裏面塗布有り無し」の判定(ステップS222)、「塗布液残量が不足しているか否か」の判定(ステップS223)を経由して記録を行う。
本プリンタに電源が投入されると、制御部5000は、図20に示すフローチャートに従って以下の塗布動作および記録動作のシーケンスを実行する。
第1および第2の実施形態では、液体供給機構として、液体保持部材2001や液体流路3000を用いているが、これに限定されない。
一方、給紙経路が塗布なし経路の場合は、搬送ガイド23を所望に応じて切換えて、給紙部21と搬送路25とを接続し、記録媒体を搬送路25へと導く。このとき、記録媒体Pには塗布液は塗布されない。
上述の実施形態では、液体保持部材が保持する塗布液を記録媒体に転写、塗布する塗布部材としては塗布ローラに限られず、例えば、無端ベルトのようなベルト状の塗布部材であってもよい。
また、本発明は、インクジェット記録装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が、上述した各実施形態で説明した動作を実行するプログラムコードを記憶した記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても達成される。
2 給紙トレイ
3 分離ローラ
4、57 搬送ローラ
5 ピンチローラ
6 プラテン
7 記録部
8 排紙ローラ
9 排紙拍車
10 排紙トレイ
56 圧板
58、59、61 搬送ガイド
58a、59a、61a 回転軸
60 給紙部
62、62a、62b、62c、63 搬送路
Claims (11)
- 記録媒体の供給手段から給紙される記録媒体に記録位置においてインクを吐出して画像を記録する記録ヘッドと、
前記記録媒体に接触して前記インクと反応する液体を塗布するための塗布ローラを含む塗布手段と、
前記供給手段と前記記録位置との間の経路であって、前記塗布ローラが設けられ、該塗布ローラにより液体が塗布された記録媒体を前記記録位置へ搬送するための第1の搬送経路と、
前記供給手段と前記記録位置との間の経路であって、前記塗布ローラにより液体が塗布されることなく前記記録媒体を前記記録位置へ搬送するための、前記第1の搬送経路とは異なる経路を有する第2の搬送経路と、
前記塗布手段に供給される前記液体を貯蔵するための貯蔵手段と、
前記給紙に使用する経路として、前記第1の搬送経路と前記第2の搬送経路のいずれが選択されているかを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段により前記第1の搬送経路が選択されていると判定された場合に、前記貯蔵手段に貯蔵された液体の量が所定量より少ないことを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段により液体の量が前記所定量よりも少ないことが判定された場合に、前記第1の搬送経路を使用した前記記録媒体の給紙を禁止し且つ前記第2の搬送経路の使用した前記記録媒体の給紙は禁止しないよう制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記第2判定手段により液体の量が前記所定量よりも少ないことが判定された場合に、液体の量が前記所定量よりも少ないことに関する通知を行う通知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記液体は、前記インク中の成分を凝集させる成分を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙することが禁止された後に、前記第2の搬送経路を使用して前記記録媒体の給紙を行うことを示す指示がユーザにより入力されると、使用すべき搬送経路を前記第1の搬送経路から前記第2の搬送経路へ切換えて、前記第2の搬送経路を使用して前記記録媒体の給紙を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙することが禁止された場合、使用すべき搬送経路を前記第1の搬送経路から前記第2の搬送経路に切換えて、前記第2の搬送経路にて前記記録媒体の給紙を行うことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙することが禁止された場合、前記画像の記録に関わる動作を終了することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合と、前記第2の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合とで、前記画像を記録するための条件を異ならせることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記画像を記録するための条件は、前記記録ヘッドから吐出されるインクの量に関する条件であり、
前記第1の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合の前記記録ヘッドから吐出されるインクの量は、前記第2の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合の前記記録ヘッドから吐出されるインクの量よりも多いことを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。 - 前記画像を記録するための条件は、前記記録媒体の搬送速度に関する条件であり、前記第1の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合の前記記録媒体の搬送速度は、前記第2の搬送経路を使用して前記記録媒体を給紙する場合の前記記録媒体の搬送速度よりも速いことを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
- 一方の面に画像が記録された前記記録媒体の他方の面に対して画像を記録することを可能にするための両面記録手段をさらに備え、
前記両面記録手段は、前記一方の面に画像が記録された前記記録媒体を前記第1の搬送経路へ搬送するための手段と、前記第1の搬送経路へ搬送された前記記録媒体の他方の面を前記記録ヘッドに対向させるべく、前記第1の搬送経路を使用して前記記録ヘッドに対向する位置へ前記一方の面に画像が記録された前記記録媒体を給紙するための手段とを含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - 前記塗布手段は、前記塗布ローラと、前記塗布ローラに当接して形成される液体保持空間に液体を保持するための保持部材とを備え、前記塗布ローラを回転させることにより、前記液体保持空間に保持される液体を前記塗布ローラによって前記記録媒体に塗布することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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