JP3184050B2 - グラビア印刷機のインク供給装置 - Google Patents

グラビア印刷機のインク供給装置

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JP3184050B2
JP3184050B2 JP19985094A JP19985094A JP3184050B2 JP 3184050 B2 JP3184050 B2 JP 3184050B2 JP 19985094 A JP19985094 A JP 19985094A JP 19985094 A JP19985094 A JP 19985094A JP 3184050 B2 JP3184050 B2 JP 3184050B2
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printing
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裕誌 香田
敏行 二木
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Fuji Kikai Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷版胴にインクを供
給するグラビア印刷機のインク供給装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば実開平1−257050号
公報に示されるように、インクパン内のインクをファニ
ッシャロールによって印刷版胴に付着させるとともに、
この印刷版胴に付着した余分なインクをドクター刃によ
って除去した後、印刷版胴と圧胴との間に供給された印
刷用紙に印刷版胴の版面に付着したインクを転写させ、
あるいは印刷版胴の一部をインクパンに浸漬し、その回
転によってインクを印刷版胴と圧胴との間に供給するよ
うにしたグラビア印刷機が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記グラビア印刷機
は、インクパン内のインクをローラによって印刷版胴と
圧胴との間に位置する印刷部に汲み上げるように構成さ
れているため、印刷版胴の高速回転時に、ローラに付着
したインクが飛散し易いとともに、インク中に気泡が発
生して印刷の品質が低下し易いという問題があり、しか
もインクパン内に大量のインクを収容させる必要がある
ので、インクの使用量が多くなることが避けられない。
【0004】また、印刷版胴にインクを供給するインク
の供給部が開放されているため、インクが乾燥して固化
し易く、この固化したインクが印刷版胴やドクター刃に
付着して印刷不良が発生するとともに、インクパン内に
収容されたインクの有機溶剤が揮発して空気中に拡散
し、作業環境が悪化するという問題があった。
【0005】さらに印刷の終了後、次工程の印刷を行な
う際にインクパンを印刷機から取り外して洗浄するとと
もに、印刷版胴およびドクター刃の周辺部を洗浄する作
業を手作業で行なわなければならない。また、この洗浄
に使用した洗浄剤の廃液を処理する作業に多大な労力を
要するとともに、上記洗浄剤の揮発成分によって環境が
悪化するという問題があった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、インクの飛散や洗浄剤の揮発等に起
因した環境の悪化を抑制することができるとともに、印
刷不良の発生を効果的に防止することができ、かつイン
クの使用量を必要最小限に抑えることができるグラビア
印刷機のインク供給装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
印刷版胴にインクを供給するグラビア印刷機のインク供
給装置において、上記印刷版胴に沿って設置されたイン
クチャンバーと、このインクチャンバーにインクを供給
するインクポンプとを備え、上記インクチャンバーに、
印刷版胴の版面に対向するインク溜りを形成するととも
に、その回転方向の下流側部をシールし、かつ印刷版胴
の版面に付着した不要なインクを除去するドクター刃
と、回転方向の上流側部をシールするシールプレート
と、上記インク溜りの側端部を覆う側壁板と、上記印刷
版胴の径変化に対応させてこの印刷版胴に対するインク
チャンバーの設置位置を相対変位させることにより、印
刷版胴とインクチャンバーとの設置間隔を適正に調節す
る駆動手段とを設け、かつ上記インクチャンバーのイン
ク溜りにインクを滞留させる凹部を設けたものである。
【0008】請求項に係る発明は、上記請求項記載
のグラビア印刷機のインク供給装置において、インクチ
ャンバーのインク溜りに供給されたインクの流れを印刷
版胴の版面側に規制する規制部材をインク溜りの凹部に
設けたものである。
【0009】請求項3に係る発明は、上記請求項2記載
のグラビア印刷機のインク供給装置において、インクチ
ャンバーのインク溜りに設けられた規制部材を印刷版胴
の版面に対して接離させる方向にスライド変位させるス
ライド変位手段を設けたものである。
【0010】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、ドクター刃
およびシールプレートと側壁板とによってシールされた
インクチャンバーのインク溜りに、インクポンプから吐
出されたインクが供給され、このインクが印刷版胴の版
面に効率よく付着するとともに、この印刷版胴の版面に
付着した余分なインクが印刷版胴の回転に伴って上記ド
クター刃により除去されることになる。そして、印刷画
像の変更に伴って印刷版胴の径が変化した場合に、これ
に対応させて上記インクチャンバーもしくは印刷版胴の
設置位置を駆動手段によって移動させることにより、印
刷版胴とインクチャンバーとの設置間隔が適正に調節さ
、かつインクチャンバーのインク溜り内に供給された
インクが上記凹部内において滞留しつつ、印刷版胴の版
面に付着することになる。
【0011】上記請求項記載の発明によれば、インク
チャンバーのインク溜り内に供給されたインクまたは洗
浄剤の流れが規制部材によって印刷版胴の版面側に規制
され、この印刷版胴の版面にインクが効率よく付着する
とともに、版胴の洗浄が効率よく行われることになる。
【0012】上記請求項記載の発明によれば、印刷画
像の変更に伴って印刷版胴の径が変化した場合に、これ
に対応させて上記規制部材をスライド変位させることに
より、この規制部材と印刷版胴との設置間隔が適正値に
設定されることになる。
【0013】
【実施例】図1は、本発明に係るグラビア印刷機のイン
ク供給装置の実施例を示している。このグラビア印刷機
のインク供給装置は、印刷版胴1と圧胴2との間に印刷
用紙3が供給されてインクの転写が行われる印刷部の回
転方向の上流側部において、印刷版胴1に沿って設置さ
れたインクチャンバー4と、このインクチャンバー4に
インクタンク5内のインクを圧送するインクポンプ6
と、上記インクチャンバー4を水平方向にスライド変位
させることにより、印刷版胴1とインクチャンバー4と
の設置間隔を変化させる駆動手段7とを有している。
【0014】上記インクチャンバー4は、印刷版胴1に
対向した空間部からなるインク溜り8が形成されたチャ
ンバー本体9と、このチャンバー本体9の前面上端部、
つまり上記印刷版胴1の回転方向の下流側部に設置され
たステンレス板または鋼板材等からなるドクター刃10
と、上記チャンバー本体9の前面下端部、つまり上記印
刷版胴1の回転方向の上流側部に設置されたプラスチッ
ク板等からなるシールプレート11とを有している。
【0015】そして、上記ドクター刃10およびシール
プレート11の先端部が印刷版胴1の版面に圧接される
ことにより、上記インク溜り8の前端部がシールされる
とともに、印刷版胴1の回転に応じてその版面に付着し
た余分なインクが上記ドクター刃10によって掻き取ら
れるようになっている。
【0016】また、上記チャンバー本体9の下部および
上部には、インクポンプ6からインク供給管12を介し
て供給されたインクを上記インク溜り8に導入するイン
ク導入路13と、インク溜り8に導入されたインクを、
インク排出管14を介して収容タンク15に導出するイ
ンク導出路16とが形成されている。上記インク溜り8
には、インクの滞留部となる凹部17が設けられ、また
上記インク導入路13には、その通路断面積を部分的に
狭くするための突部18が設けられている。
【0017】上記チャンバー本体9に形成されたインク
溜り8、インク導入路13およびインク排出路16の壁
面には、テフロンコート層が形成され、あるいはメッキ
処理が施される等により、インクの付着防止用のコーテ
ィング処理が施されている。
【0018】上記インクポンプ6の吸入部には、洗浄剤
が収容された洗浄剤タンク19に連通する洗浄剤供給管
20が接続され、この洗浄剤供給管20に設けられた開
閉弁21を開放するとともに、上記インク供給管12に
設けられた開閉弁22を閉止することにより、上記洗浄
剤タンク19内の洗浄剤がインクポンプ6によってイン
クチャンバー4に供給されるようになっている。
【0019】また、上記チャンバー本体9の側辺部に
は、図2および図3に示すように、上記インク溜り8の
側端部を覆う側壁板23が設けられ、この側壁板23に
は、合成ゴムまたは発泡プラスチック材等の弾性体から
なるシール部材24が取り付けられている。このシール
部材24は、上記印刷版胴1の左右両側端部周面に設け
られた平滑面からなる非印刷領域25に圧接されるよう
に構成されている。
【0020】上記駆動手段7は、インクチャンバー4の
下面に突設されたスライドブロック26と、このスライ
ドブロック26をスライド自在に支持する支持部27
と、この支持部27に回転自在に支持されるとともに、
上記スライドブロック26に螺着されたねじ軸28と、
このねじ軸28を回転駆動する操作ハンドル29とを有
している。
【0021】そして、上記操作ハンドル29によってね
じ軸28を回転駆動することにより、インクチャンバー
4がねじ送りされて上記印刷版胴1に対するインクチャ
ンバー4の設置位置が変化し、上記ドクター刃10およ
びシールプレート11の先端部が印刷版胴1の版面に当
接するとともに、上記シール部材24が印刷版胴1の非
印刷領域25に圧接された状態となるように、印刷版胴
1とインクチャンバー4との設置間隔が調節されるよう
になっている。
【0022】上記位置にインクチャンバー4を設置した
状態で、インクポンプ6を作動させてインクタンク5内
のインクを上記インク溜り8に供給しつつ、上記印刷版
胴1を回転駆動する。この結果、インク溜り8内のイン
クが印刷版胴1の版面に接触して付着するとともに、こ
の印刷版胴1の版面に付着した余分なインクがドクター
刃10によって掻き取られた後、上記印刷版胴1の回転
に応じて上記印刷部に供給されたインクが印刷用紙3に
転写されることになる。
【0023】また、上記印刷版胴1を交換して印刷画像
を変化させる場合には、インクポンプ6の吸入部と、洗
浄剤供給管20とを導通状態として洗浄剤をインクチャ
ンバー4のインク溜り8に供給することにより、このイ
ンク溜り8の内部および印刷版胴1の版面を上記洗浄剤
によって洗浄する。その後、上記駆動手段7によりイン
クチャンバー4を後退させて上記印刷版胴1から離間さ
せた状態で、印刷版胴1を新たなものと交換する。
【0024】次いで、駆動手段7によってインクチャン
バー4を前進させて上記ドクター刃10およびシールプ
レート11の先端部を印刷版胴1の版面に当接させると
ともに、上記シール部材24を印刷版胴1の非印刷領域
25に圧接させた状態で、インクポンプ6および印刷版
胴1の回転駆動部を作動させることにより印刷を再開す
る。
【0025】このように上記ドクター刃10およびシー
ルプレート11と、上記シール部材24を有する側壁板
23とによってシールされたインク溜り8内に、インク
を供給して印刷版胴1の版面にインクを付着させるよう
に構成したため、インクタンク5からインク供給管12
を介して上記インクチャンバー4にインクを供給するイ
ンク供給部と、上記インク排出管14を介して収容タン
ク15内にインクを排出するインク排出部とを密閉状態
とし、上記インクを外気に触れさせることなく給排する
ことができる。
【0026】したがって、開放状態のインクパンに収容
されたインクをローラによって印刷部に汲み上げるよう
に構成された従来装置のように、汲み上げられたインク
が外部に飛散したり、インクの有機溶剤が揮発したりす
ることによる環境汚染の発生を防止することができると
ともに、インク中に気泡が混入されたり、インクが固化
したりすることに起因した印刷不良の発生を効果的に防
止することができる。しかも、上記インクパンを設けた
場合のように大量のインクを収容させる必要がないので
インクの使用量を必要最小限度に抑えることができる。
【0027】また、印刷版胴1に対するインクチャンバ
ー4の設置位置を変化させる上記駆動手段7を設けた場
合には、印刷画像を変化させる際に印刷版胴1の径が変
化することが避けられないグラビア印刷機において、上
記駆動手段7によってインクチャンバー4をスライド変
位させることにより、印刷版胴1の径変化に対応させて
インクチャンバー4の設置位置を容易に変化させ、上記
インク溜り8のシール性を確実に維持することができ
る。
【0028】すなわち、印刷版胴1を径の小さなものに
交換する場合には、図4の実線に示すように、インクチ
ャンバー4を前進させることにより、上記ドクター刃1
0およびシールプレート11の先端部と、上記側壁板2
3のシール部材24とを印刷版胴1に当接させてインク
溜り8をシール状態に維持することができる。また、印
刷版胴1を径の大きなものに交換する場合には、図4の
仮想線に示すように、インクチャンバー4を後退させる
ことにより、上記ドクター刃10およびシールプレート
11の先端部と、上記側壁板23のシール部材24とを
印刷版胴1に当接させてインク溜り8をシール状態に維
持することができる。
【0029】なお、上記のようにインクチャンバー4を
スライド変位させることにより、印刷版胴1とインクチ
ャンバー4との設置間隔を変化させるようにした構成に
代え、印刷版胴1の設置位置を変化させることによって
印刷版胴1に対するインクチャンバー4の設置位置を相
対変位させ、あるいは径の異なる印刷版胴1に対応する
大きさおよび形状を有する各種のインクチャンバー4を
設け、印刷版胴1とともにインクチャンバー4を交換す
るように構成してもよい。
【0030】また、上記印刷版胴1の交換に際して洗浄
剤タンク19内の洗浄剤をインクチャンバー4のインク
溜り8内に供給することにより、インクチャンバー4の
内部と印刷版胴1の版面とを同時に洗浄することができ
る。すなわち、上記インク供給管12の開閉弁22を閉
止するとともに、洗浄剤供給管20の開閉弁21を開放
した状態で、インクポンプ6を作動させることによって
洗浄剤タンク19内の洗浄剤をインクチャンバー4のイ
ンク溜り8内に供給することにより、洗浄剤を飛散させ
ることなく上記洗浄を適正に行なうことができる。そし
て、上記洗浄剤の供給部と、インクの収容タンク15に
排出される洗浄剤の廃液の排出部とを密閉状態とするこ
とにより、洗浄剤の揮発および流失を防止することがで
きる。
【0031】なお、上記実施例では、インクチャンバー
4から導出された洗浄剤の廃液をインクの収容タンク1
5内に排出させるように構成しているが、洗浄剤の廃液
用の収容タンクを別体に設けるとともに、この収容タン
クに連通する洗浄剤の排出管を上記インク排出管14に
接続し、上記洗浄剤の排出管を介して洗浄剤の収容タン
クに洗浄剤の廃液を排出することにより、この廃液が上
記インクの収容タンク15内に混入するのを防止するよ
うにしてもよい。
【0032】また、上記洗浄剤タンク19および洗浄剤
供給管20からなる洗浄剤供給手段からインクポンプ6
およびインク供給管12を介して洗浄剤をインクチャン
バー4に供給するようにした上記構成に代え、上記イン
クポンプ6とは別体の洗浄剤圧送手段を設けた構造とし
てもよい。
【0033】また、上記のようにインクチャンバー4の
インク溜り8にインクの滞留部となる凹部17を設けた
ため、上記インク導入路13からインク溜り8に導出さ
れたインクまた洗浄剤を上記凹部17内において滞留さ
せることにより、上記印刷版胴1の版面に効率よくイン
クを付着させることができるとともに、上記洗浄剤によ
る洗浄を効率よく行なうことができる。
【0034】さらに、上記のようにインク導入路13に
その通路断面積を部分的に減少させる突部18を設けた
場合には、このインク導入路13に導入されたインクま
たは洗浄剤を上記突部18によって側方に拡散させるこ
とができるため、インクチャンバー4の中央部に接続さ
れた一本のインク供給管12から供給されたインク等を
インクチャンバー4の長さ方向の全域に効率よく行き渡
らせることができる。
【0035】また、図1に示すように、印刷版胴1の回
転方向の下流側部に設置されたドクター刃10を印刷版
胴1の回転方向に対向させて設置するとともに、上流側
に設置されたシールプレート11を印刷版胴1の回転方
向に沿わせて設置した場合には、上記インク溜り8の内
部圧力が上記ドクター刃10およびシールプレート11
を印刷版胴1の版面に圧接させる方向に作用することに
なるため、上記インク溜り8のシール性を効果的に向上
させることができる。
【0036】また、上記実施例ではインクチャンバー4
の側壁板23に弾性体からなるシール部材24を設け、
このシール部材24を印刷版胴1の側端部周面に圧接さ
せるように構成したため、この印刷版胴1の径変化に対
応させて上記シール部材24の弾性変形量を変化させる
ことにより、簡単な構成で上記インク溜り8の側辺部を
確実にシールすることができる。
【0037】さらに、上記のようにシール部材24が圧
接される印刷版胴1の側端部に非印刷領域25を設け、
この非画像領域25を平滑面に形成した場合には、印刷
版胴1の回転に伴って上記シール部材24と印刷版胴1
との間に作用する摩擦抵抗を小さくすることにより、シ
ール部材24の摩耗を効果的に抑制できるという利点が
ある。
【0038】また、上記のようにチャンバー本体9に形
成されたインク溜り8、インク導入路13およびインク
導出路16の壁面に、インク付着防止用のコーティング
処理を施した場合には、上記チャンバー本体9内に供給
されるインクおよび洗浄剤が上記壁面に付着することを
防止して上記インク剤の着効率および洗浄剤による洗浄
効率を効果的に向上させることができる。
【0039】なお、上記インクの付着効率および洗浄剤
による洗浄効率をさらに向上させるため、図5に示すよ
うに、インクの流れを規制する規制部材30を上記イン
ク溜り8の凹部17内に配設した構造としてもよい。こ
の規制部材30は、上記凹部17の底部との間に所定の
間隙をおいて設置されるとともに、前面にインク等の流
れを印刷版胴1の版面側に規制する突部31を有する楕
円形状に形成されている。そして、上記インクチャンバ
4の下部に接続されたインク供給管12を介してインク
溜り8内にインクまたは洗浄剤を導入させるとともに、
インクチャンバー4の上部に接続されたインク排出管1
4を介してインクまたは洗浄剤を導出させるように構成
してもよい。
【0040】このように構成した場合には、インクチャ
ンバー4の下端部からインク溜り8内に導入されたイン
クまたは洗浄剤が、上記規制部材30の突部31によっ
て印刷版胴1の版面側に規制されてこの部分に供給され
るインク等の圧力が増大することになる。また、上記規
制部材30と凹部17の底部との間を通って流れるイン
ク等の吸引作用により、上記印刷版胴1の版面と規制部
材30の突起31との間を通るインク等の流れが促進さ
れるため、インクの付着効率を効果的に向上させること
ができるとともに、上記洗浄剤によるインク溜り8等の
洗浄効率を効果的に向上させることができる。
【0041】上記規制部材30を設けた場合には、印刷
版胴1の交換に伴う径変化に対応させて規制部材30と
印刷版胴1との間隔を適正値に設定できるようにするた
め、規制部材30の支持軸32を保持するねじ軸33
と、このねじ軸33をねじ送りする操作ハンドル34と
を有するスライド変位手段35を設け、このスライド変
位手段35によって上記規制部材30を印刷版胴1の版
面に対して接離させるように構成することが望ましい。
【0042】なお、図6および図7に示すように、上記
ドクター刃10およびシールプレート11を保持する保
持部材36と、この保持部材36を昇降変位させること
により、上記ドクター刃10およびシールプレート11
の設置間隔を印刷版胴1の径に対応させて変化させるね
じ軸37と操作ハンドル38とを有する間隔調節手段3
9を設けた構造としてもよい。
【0043】そして、印刷版胴1の径が変化した場合
に、駆動手段7によってインクチャンバー4の設置位置
を変化させるとともに、上記間隔調節手段39によって
ドクター刃10およびシールプレート11の設置間隔を
調節することにより、その先端部を印刷版胴1の版面に
当接させてインク溜り8のシール性を維持することがで
きるとともに、上記規制部材30をスライド変位させる
ことなく、規制部材30と印刷版胴1との間隔を適正値
に設定することができる。なお、インクチャンバー4に
上記スライド変位手段35および間隔調節手段39の両
方を設けた構造としてもよい。
【0044】上記規制部材30の形状は、楕円形に限ら
れず、図8または図9に示すように、突部31を有する
円形、あるいは前広がりの台形状等の種々の形状に変形
可能である。
【0045】また、図10に示すように、インクチャン
バー4を回動自在に支持する支持軸40を設け、この支
持軸40を支点にして上記インクチャンバー4を実線で
示すように、印刷版胴1に隣接させた印刷位置と、仮想
線で示すように印刷版胴1から離間させた非印刷位置と
の間で揺動変位させるようにした構造としてもよい。こ
のように構成した場合には、印刷画像の変更時にインク
チャンバー4を上記非印刷位置に変位させることによ
り、印刷版胴1の交換を容易に行なうことができるとと
もに、インクチャンバー4の保守点検等を容易に行なう
ことができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、発明は、ドクタ
ー刃とおよびシールプレートと、側壁板とによってシー
ルされたインクチャンバーのインク溜り内に、インクを
教習して印刷版胴の版面にインクを付着させるように構
成したため、上記インクの給排路を密閉状態に形成する
ことができ、これによってインクが外部に飛散したり、
上記インクの有機溶剤が揮発したりすることに起因する
環境汚染の発生を防止することができるとともに、イン
ク中に気泡が混入されたり、インクが固化したりするこ
とに起因する印刷不良の発生を効果的に防止し、かつイ
ンクの使用量を必要最小限に抑えることができる。ま
た、印刷版胴に対するインクチャンバーの設置位置を
対変位させる駆動手段を設けたため、印刷画像を変化さ
せる際に印刷版胴の径が変化することが避けられないグ
ラビア印刷機において、駆動手段によってインクチャン
バーをスライド変位させることにより、印刷版胴とイン
クチャンバーとの設置間隔が適正に調節されることにな
る。さらに、上記インクチャンバーのインク溜まりにイ
ンクを滞留させる凹部を設けたため、インク溜りに供給
されたインクまたは洗浄剤を上記凹部内において滞留さ
せることにより、上記印刷版胴の版面に効果的にインク
を付着させてインクの付着効率を向上させることができ
る等の利点がある。
【0047】また、請求項に係る発明は、上記インク
溜りの凹部内にインク等の流れを印刷版胴の版面側に規
制する規制部材を配設したため、インクチャンバーのイ
ンク溜り内に導入されたインクの印刷版胴に対する付着
効率および洗浄剤よる洗浄効率を効果的に向上させるこ
とができる。
【0048】また、請求項に係る発明は、上記規制部
材を印刷版胴の版面に対して接離させる方向にスライド
変位させるスライド変位手段を設けたため、印刷画像の
変更時にスライド変位手段によって規制部材をスライド
変位させることにより、印刷版胴の径の変化に対応させ
て規制部材と印刷版胴との間隔を容易かつ正確に調節す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインク供給装置の実施例を示す断
面図である。
【図2】インクチャンバーの構成を示す側面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】インクチャンバーの移動状態を示す側面図であ
る。
【図5】本発明に係るインク供給装置の別の実施例を示
す断面図である。
【図6】本発明に係るインク供給装置のさらに別の実施
例を示す断面図である。
【図7】ドクター刃およびシールプレートの移動状態を
示す断面図である。
【図8】本発明に係るインク供給装置のさらに別の実施
例を示す断面図である。
【図9】本発明に係るインク供給装置のさらに別の実施
例を示す断面図である。
【図10】本発明に係るインク供給装置のさらに別の実
施例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 印刷版胴 4 インクチャンバー 6 インクポンプ 7 駆動手段 8 インク溜り 10 ドクター刃 11 シールプレート 17 凹部 20 洗浄剤供給管(洗浄剤供給手段) 23 側壁板 24 シール部材 25 非印刷領域 30 規制部材 35 スライド変位手段 36 間隔調節手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−345849(JP,A) 特開 昭61−283545(JP,A) 特開 平2−270555(JP,A) 特開 昭53−133106(JP,A) 特開 平7−214757(JP,A) 特開 昭62−111747(JP,A) 特開 平1−154760(JP,A) 特公 平4−30911(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷画像を変化させる際に、印刷版胴の
    径が異なるものに変化することが避けられないグラビア
    印刷機の印刷版胴にインクを供給するグラビア印刷機の
    インク供給装置において、上記印刷版胴に沿って設置さ
    れたインクチャンバーと、このインクチャンバーにイン
    クを供給するインクポンプとを備え、上記インクチャン
    バーに、印刷版胴の版面に対向するインク溜りを形成す
    るとともに、その回転方向の下流側部をシールし、かつ
    印刷版胴の版面に付着した不要なインクを除去するドク
    ター刃と、回転方向の上流側部をシールするシールプレ
    ートと、上記インク溜りの側端部を覆う側壁板と、上記
    印刷版胴の径変化に対応させてこの印刷版胴に対するイ
    ンクチャンバーの設置位置を相対変位させることによ
    り、印刷版胴とインクチャンバーとの設置間隔を適正に
    調節する駆動手段とを設け、かつ上記インクチャンバー
    のインク溜りにインクを滞留させる凹部を設けたことを
    特徴とするグラビア印刷機のインク供給装置。
  2. 【請求項2】 インクチャンバーのインク溜りに供給さ
    れたインクの流れを印刷版胴の版面側に規制する規制部
    材をインク溜りの凹部に設けことを特徴とする請求項
    記載のグラビア印刷機のインク供給装置。
  3. 【請求項3】 インクチャンバーのインク溜りに設けら
    れた規制部材を印刷版胴の版面に対して接離させる方向
    にスライド変位させるスライド変位手段を設けたことを
    特徴とする請求項記載のグラビア印刷機のインク供給
    装置。
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