JP2005169962A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙を印字する場合に、インクジェットヘッドや給紙機構等の印字に関わる各種機構の特定の箇所が局所的に劣化するのを防止すること。
【解決手段】 インクジェットプリンタは、インクジェットヘッド1の最大印字可能幅Wmaxよりも幅の狭い用紙Paを、用紙Paの幅方向に互いにずれた2つの印字位置P1,P2に夫々対応する2つの給紙トレイ111,112から選択的に給紙可能な給紙機構と、幅の狭い用紙Paを印字する場合に、2つの印字位置P1,P2の各々における印字頻度に基づいて、2つの給紙トレイ111,112のうちの用紙Paの供給が実行される給紙トレイを切換える給紙位置切換部とを備えている。
【選択図】 図10

Description

本発明は、記録媒体にインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタに関する。
インクジェットプリンタは、インクジェットヘッドの所定の印字位置に給紙機構により用紙を供給し、その印字位置において複数のノズルからインクを用紙に対して吐出させて用紙に印字を行う。このようなインクジェットプリンタとしては、シリアル方式のものとライン方式のものが知られている。その中でも、ライン方式のインクジェットプリンタにおいては、インクジェットヘッドは、最大印字可能幅が印刷可能な最大の用紙の幅に対応するように長尺になっており、このインクジェットヘッドに対して用紙をヘッドの長手方向と垂直な方向に送りながら用紙に印字を行う。ところで、インクジェットヘッドの最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙に印字する場合に、インクジェットヘッドの所定の印字位置でのみ印字を行っていると、その印字位置に対応するノズルの吐出頻度が突出して高くなる。つまり、そのノズルからインクを吐出させる為のアクチュエータユニットの特定箇所が局所的に高い頻度で使用されることになる。従って、その特定箇所だけが早期に劣化して、その印字位置におけるノズルからのインクの吐出精度が局所的に低下し、全体の印字品質が悪くなる。
従来より、特定のノズルが集中的に使用されるのを防止可能なインクジェットプリンタとしては、例えば、所定の印字位置に給紙された用紙に対して、CAD図面等の給紙方向に延びる輪郭線を印字するノズルを用紙ごとにその幅方向に少しずらすように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。このようなインクジェットプリンタにおいては、輪郭線を印字するノズルの使用頻度が突出して高くなるのをある程度緩和することが可能である。
特開平5−162303号公報(図3)
前記特許文献1に記載のインクジェットプリンタは、用紙に対してインクを吐出するノズルを用紙幅方向にずらして印字するが、用紙が給紙機構から給紙される位置は不変であるので、用紙内に印字される画像の位置が用紙ごとに異なってしまう。また、印字される画像を用紙内に収めるためには、ノズルを用紙幅方向にずらすにも限度がある。そのため、インクジェットヘッドの最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙に対してある程度広い範囲に印字する場合には、ある特定範囲のノズルの使用頻度が突出して高くなるため、その部分のインクの吐出精度が局所的に低下する。従って、その後に、幅の広い用紙に対して印字を実行した場合には、局所的に印字品質の劣る部分が生じてしまうことになる。また、幅の狭い用紙を連続して印字していると、用紙搬送用のローラやベルトなど、給紙機構を構成する部品のうちの、幅の狭い用紙を給紙する部分の使用頻度も突出して高くなるため、それらの部品を早期に交換する必要が生じる。
本発明の目的は、最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙を印字する場合に、インクジェットヘッドや給紙機構等の印字に関わる各種機構の特定の箇所が局所的に劣化してしまうのを防止することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明のインクジェットプリンタは、インクジェットヘッドの所定の印字位置に給紙して用紙に印字するインクジェットプリンタであって、前記インクジェットヘッドの最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙を、前記インクジェットヘッドの用紙の幅方向に互いにずれた複数の印字位置に給紙可能な給紙機構と、前記幅の狭い用紙を印字する場合に、前記複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、前記複数の印字位置を切換える印字位置切換手段とを備えたことを特徴とするものである。
このインクジェットプリンタにおいて、インクジェットヘッドの最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙に印字する場合に、そのような幅の狭い用紙は、給紙機構によりインクジェットヘッドの用紙の幅方向に互いにずれた複数の印字位置の何れかに選択的に給紙される。その際、印字位置切換手段により、複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、複数の印字位置が切換えられる。即ち、ある印字位置の印字頻度が高くなると用紙が供給される印字位置が別の位置に切換えられるため、特定の範囲のノズルの使用頻度が突出して高くなることがなく、ノズルからインクを吐出させる為のアクチュエータユニット等や給紙機構等、印字に関わる各種部品あるいは各種機構が局所的に劣化することがない。さらに、その後に、より幅の広い用紙に印字したときには、局所的に印字品質が低下した部分がなく、全体として良好な印字品質を確保することができる。
第2の発明のインクジェットプリンタは、インクジェットヘッドの所定の印字位置に給紙して用紙に印字するインクジェットプリンタであって、前記インクジェットヘッドの最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙を、前記インクジェットヘッドの前記用紙の幅方向に互いにずれた複数の印字位置に夫々対応する複数の給紙位置から選択的に給紙可能な給紙機構と、前記幅の狭い用紙を印字する場合に、前記複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、前記複数の給紙位置のうちの用紙の供給が実行される給紙位置を切換える給紙位置切換手段とを備えたことを特徴とするものである。
このインクジェットプリンタにおいて、インクジェットヘッドの最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙に印字する場合には、給紙機構によりインクジェットヘッドの用紙の幅方向に互いにずれた複数の印字位置に夫々対応する複数の給紙位置から選択的に給紙されるようになっている。このとき、給紙位置切換手段により、複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、複数の給紙位置のうちの用紙の供給が実行される給紙位置が切換えられる。そのため、ある印字位置の印字頻度が高くなると、給紙位置が別の印字位置に対応する給紙位置に切換えられて、その別の印字位置に給紙機構から用紙が供給されるため、特定の範囲のノズルの使用頻度が突出して高くなることがなく、ノズルからインクを吐出させる為のアクチュエータユニット等や給紙機構等、印字に関わる各種部品あるいは各種機構が局所的に劣化することがない。さらに、その後に、より幅の広い用紙に印字したときには、局所的に印字品質が低下した部分がなく、全体として良好な印字品質を確保することができる。
また、複数の印字位置に夫々対応する複数の給紙位置を選択的に切換えることにより、ある給紙位置からの給紙枚数が他の給紙位置と比べて突出して多くなることがなく、給紙機構を構成する給紙ローラや搬送ベルト等の構成部品が局所的に劣化あるいは消耗するのを防止でき、各部品の長命化が図れる。
第3の発明のインクジェットプリンタは、前記第2の発明において、前記インクジェットヘッドが給紙方向に対して垂直な方向に長尺で且つ固定的に設けられているラインプリンタであることを特徴とするものである。このようなラインプリンタにおいては、給紙方向に対して垂直な方向に長尺なインクジェットヘッドが固定的に設けられているため、インクジェットヘッドの最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙に同じ印字位置で印字していると、その部分のノズルの使用頻度が突出して高くなり、局所的に吐出精度が低下してしまう。そこで、給紙位置切換手段により、複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、複数の給紙位置のうちの用紙の供給が実行される給紙位置が切換えることにより、特定範囲のノズルの使用頻度が突出して高くなるのを防止できる。
第4の発明のインクジェットプリンタは、前記第2又は第3の発明において、前記複数の印字位置の数が2つであり、これら2つの印字位置で印字領域が重ならないことを特徴とするものである。従って、2つの印字位置を切換えたときに、どちらの印字位置に切換えてもインクが吐出されてしまうノズルがないため、特定範囲のノズルの使用頻度が突出して高くなるのをより確実に防止できる。
第5の発明のインクジェットプリンタは、前記第4の発明において、前記2つの印字位置は、前記インクジェットヘッドの全印字領域の用紙幅方向の両端に夫々寄った位置であることを特徴とするものである。最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙に印字する際の2つの印字位置で印字領域が重ならず、さらに、2つの印字位置が全印字領域の用紙幅方向の両端に夫々寄った位置である場合には、全印字領域の用紙幅方向中央部の印字頻度は幅方向両端側の領域と比較すると低くなる。そのため、インクジェットヘッドの全印字領域のうちの用紙幅方向中央部の領域のインク吐出精度の低下度合は小さくなるため、その後に、より幅の広い用紙を印字したときに、特に目立つ部分である、幅の広い用紙の中央部の印字品質が比較的良好なものとなる。
第6の発明のインクジェットプリンタは、前記第4の発明において、前記2つの印字位置は、前記インクジェットヘッドの全印字領域の用紙幅方向における中心を通る中心線に夫々両側から寄った位置であることを特徴とするものである。最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙に印字する際の2つの印字位置で印字領域が重ならず、さらに、2つの印字位置が、インクジェットヘッドの全印字領域の給紙方向に延びる中央線に夫々両側から寄った位置である場合には、何れかの印字位置で幅の狭い用紙に印字を行う領域と、何れの印字位置でも用紙に印字を行わない領域との境界、すなわち、印字頻度の異なる領域の境界が全印字領域の幅方向両端側に位置することになる。そして、この印字頻度の異なる領域の境界では、使用頻度の差に起因する印字品質の差が表れる。しかし、その後に、より幅の広い用紙に印字したときには、特に目立つ部分である幅の広い用紙の中央部から、ある程度端部側に偏った位置に前述の印字品質の差が表れる境界が位置することになるため、その境界が目立ちにくくなる。
第7の発明のインクジェットプリンタは、前記第2〜第6の何れかの発明において、前記給紙位置切換手段は、インクジェットヘッドが用紙に印字できない状態のときに、給紙位置を切換えることを特徴とするものである。従って、用紙への印字途中に給紙位置が切換えられて、印字品質が低下してしまうのを防止できる。
第8の発明のインクジェットプリンタは、前記第7の発明において、前記インクジェットヘッドが用紙に印字できない状態が、給紙機構に用紙がセットされていない状態又はインクジェットヘッドに供給されるインクが不足している状態の何れかであることを特徴とするものである。従って、このような印字を実行できない状態にのみ給紙位置を切換えることにより、用紙への印字途中に給紙位置が切換えられてしまうのを防止できる。
第9の発明のインクジェットプリンタは、前記第2〜第8の何れかの発明において、前記給紙機構は、前記複数の給紙位置に夫々対応して設けられた複数の給紙トレイと、複数の給紙トレイから夫々用紙を引き出す複数のローラと、複数のローラを夫々駆動する複数のローラ駆動手段とを有し、前記給紙位置切換手段は、前記複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、所定のローラ駆動手段を選択して対応するローラを駆動させることにより給紙位置を切換えることを特徴とするものである。従って、ある印字位置の印字頻度が高くなると、別の印字位置に対応する給紙トレイからローラにより用紙が引き出されて別の印字位置に給紙されるため、特定範囲のノズルの使用頻度が突出して高くならず、より幅の広い用紙に印字したときの印字品質が局所的に低下するのを防止できる。
第10の発明のインクジェットプリンタは、前記第2〜第8の何れかの発明において、前記給紙機構は、前記複数の給紙位置の間で移動可能な給紙トレイと、この給紙トレイを前記複数の給紙位置の間で移動させるトレイ駆動手段とを有し、前記給紙位置切換手段は、前記複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、前記トレイ駆動手段により前記給紙トレイを所定の給紙位置に移動させて給紙位置を切換えることを特徴とするものである。従って、ある印字位置の印字頻度が高くなると、別の印字位置に対応する給紙位置に給紙トレイが移動して、その給紙位置から別の印字位置に給紙されるため、特定範囲のノズルの使用頻度が突出して高くならず、より幅の広い用紙に印字したときの印字品質が局所的に低下するのを防止できる。
第11の発明のインクジェットプリンタは、前記第2〜第10の何れかの発明において、前記複数の印字位置の各々における印字枚数を記憶する印字枚数記憶手段を備え、前記給紙位置切換手段は、前記印字枚数記憶手段に記憶された現在の印字位置における印字枚数から他の印字位置における印字枚数を引いた値が所定枚数以上である場合に、給紙位置を切換えることを特徴とするものである。従って、現在の印字位置における印字枚数が、他の印字位置における印字枚数よりも所定枚数以上多くなったときに、印字頻度が他の印字位置と比較して十分高くなったと判断されて、給紙位置が切換えられるため、特定範囲のノズルの使用頻度が突出して高くならず、より幅の広い用紙に印字したときの印字品質が局所的に低下するのを防止できる。
第12の発明のインクジェットプリンタは、前記第2〜第10の発明において、前記複数の印字位置の各々に切換えられた状態における電源投入時間を記憶する投入時間記憶手段を備え、前記給紙位置切換手段は、前記投入時間記憶手段に記憶された現在の印字位置における電源投入時間から他の印字位置における電源投入時間を引いた値が所定時間以上である場合に、給紙位置を切換えることを特徴とするものである。従って、現在の印字位置における電源投入時間が、他の印字位置における電源投入時間よりも所定時間以上大きくなったときに、印字頻度が他の印字位置と比較して十分高くなったと判断されて、給紙位置が切換えられるため、特定範囲のノズルの使用頻度が突出して高くならず、より幅の広い用紙に印字したときの印字品質が局所的に低下するのを防止できる。
第13の発明のインクジェットプリンタは、前記第2〜第10の発明において、インクを吐出するノズルに連通した複数の圧力室と、これら複数の圧力室に亙って配設された圧電シートと、複数の圧力室に夫々対応して前記圧電シートに設けられ前記圧力室の容積を変化させる為の駆動信号が入力される複数の個別電極と、前記複数の印字位置の各々における個別電極への駆動信号の入力回数を記憶する入力回数記憶手段とを備え、前記給紙位置切換手段は、前記入力回数記憶手段に記憶された現在の印字位置における駆動信号の入力回数から他の印字位置における駆動信号の入力回数を引いた値が所定回数以上である場合に、給紙位置を切換えることを特徴とするものである。従って、現在の印字位置における個別電極への駆動信号の入力回数が、他の印字位置における駆動信号の入力回数よりも所定回数以上大きくなったときに、印字頻度が他の印字位置と比較して十分高くなったと判断されて、給紙位置が切換えられるため、特定範囲のノズルの使用頻度が突出して高くならず、より幅の広い用紙に印字したときの印字品質が局所的に低下するのを防止できる。
第14の発明のインクジェットプリンタは、前記第13の発明において、前記入力回数記憶手段は、複数の印字位置の各々における駆動信号の入力回数として、その印字位置を代表する所定の1又は複数の個別電極へ駆動信号が入力された回数を記憶することを特徴とするものである。複数の印字位置の各々における駆動信号の入力回数を、その印字位置に対応する複数の個別電極を代表する1又は複数の個別電極への駆動信号の入力回数とすることにより、印字頻度が他の印字位置と比較して十分高くなったか否かを容易に判断することができる。
第15の発明のインクジェットプリンタは、インクジェットヘッドの所定の印字位置に給紙して用紙に印字するインクジェットプリンタであって、前記用紙の幅方向に互いにずれた複数の印字位置に夫々対応する複数の給紙位置から選択的に給紙可能な給紙機構と、前記インクジェットヘッドの最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙を印字する場合に、前記複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、前記複数の給紙位置のうちの用紙の供給が実行される給紙位置を切換える必要があることを警告する信号を発生させる警告信号発生手段とを備えたことを特徴とするものである。
このインクジェットプリンタにおいては、ある印字位置の印字頻度が高くなると、警告信号発生手段が給紙位置を切換える必要があることを警告する信号を発生させ、さらに、その警告信号をディスプレイ等に供給してディスプレイ等に警告メッセージを表示させるなどして、使用者に対して給紙位置を切換える必要があることを警告する。その後、使用者がその警告を認識して、複数の給紙位置のうちの用紙の供給が実行される給紙位置を切換えたときには、給紙機構により別の印字位置に用紙が供給されることになるため、特定のノズルの使用頻度が突出して高くなることがなく、さらに、ノズルからインクを吐出させる為のアクチュエータユニット等や給紙機構等、印字に関わる各種部品あるいは各種機構が局所的に劣化することがない。
第16の発明のインクジェットプリンタは、前記第15の発明において、使用者により給紙位置の切換操作がなされたときにその操作信号を検出する操作信号検出手段と、この操作信号検出手段が前記操作信号を検出したときに前記給紙位置を切換える給紙位置切換手段とを有することを特徴とするものである。従って、使用者に対して給紙位置の切換を喚起する警告がなされた後に、使用者により給紙位置の切換操作が行われて、その操作信号が操作信号検出手段により検出されたときには、給紙位置切換手段により給紙位置が切換えられる。
本発明の第1の実施形態について説明する。図1に示すように、この第1の実施形態のインクジェットプリンタ101は、ノズル8(図5、図6参照)からインクを吐出して用紙に印字する4つのインクジェットヘッド1と、これら4つのインクジェットヘッド1に用紙を供給する給紙機構102と、これら4つのインクジェットヘッド1や給紙機構102等の動作を制御する制御装置103とを備えている。このインクジェットプリンタ101は、4つのインクジェットヘッド1が給紙方向(図1の左右方向)に対して垂直な方向(図1の紙面垂直方向)に長尺で固定的に設けられた、いわゆる、ラインプリンタである。
まず、インクジェットヘッド1について詳細に説明する。図2、図3に示すように、インクジェットヘッド1は、その下端にヘッド本体70を有している。ヘッド本体70は、それぞれが矩形断面を有しており、その長手方向が給紙方向に垂直な方向(図1の紙面垂直方向)となるように互いに近接配置されている。4つのヘッド本体70の各底面は給紙機構102により給紙された用紙に対向し、これら底面には微小径を有する多数のノズル8(図5、図6参照)が設けられている。4つのヘッド本体70からは、マゼンタ、イエロー、シアン及びブラックのインクが夫々吐出される。
インクジェットヘッド1は、用紙に対してインクを吐出するための主走査方向に延在した矩形平面形状を有するヘッド本体70と、ヘッド本体70の上方に配置され且つヘッド本体70に供給されるインクの流路である2つのインク溜まり3が形成されたベースブロック71とを備えている。
ヘッド本体70は、インク流路が形成された流路ユニット4と、流路ユニット4の上面に接着された複数のアクチュエータユニット21とを含んでいる。これら流路ユニット4及びアクチュエータユニット21は共に、複数の薄板を積層して互いに接着させた構成である。また、アクチュエータユニット21の上面には、給電部材であるフレキシブルプリント配線板(FPC:Flexible Printed Circuit)50が接着され、左右に引き出されている。ベースブロック71は、例えばステンレスなどの金属材料からなる。ベースブロック71内のインク溜まり3は、ベースブロック71の長手方向に沿って形成された略直方体の中空領域である。
ベースブロック71の下面73は、開口3bの近傍において周囲よりも下方に飛び出している。そして、ベースブロック71は、下面73の開口3b近傍部分73aにおいてのみ流路ユニット4と接触している。そのため、ベースブロック71の下面73の開口3b近傍部分73a以外の領域は、ヘッド本体70から離隔しており、この離隔部分にアクチュエータユニット21が配されている。
ベースブロック71は、ホルダ72の把持部72aの下面に形成された凹部内に接着固定されている。ホルダ72は、把持部72aと、把持部72aの上面からこれと直交する方向に所定間隔をなして延出された平板状の一対の突出部72bとを含んでいる。アクチュエータユニット21に接着されたFPC50は、スポンジなどの弾性部材83を介してホルダ72の突出部72b表面に沿うようにそれぞれ配置されている。そして、ホルダ72の突出部72b表面に配置されたFPC50上にドライバIC80が設置されている。FPC50は、ドライバIC80から出力された駆動信号をヘッド本体70のアクチュエータユニット21(後に詳述)に伝達するように、両者とハンダ付けによって電気的に接合されている。
ドライバIC80の外側表面には略直方体形状のヒートシンク82が密着配置されているため、ドライバIC80で発生した熱を効率的に散逸させることができる。ドライバIC80及びヒートシンク82の上方であって、FPC50の外側には、基板81が配置されている。ヒートシンク82の上面と基板81との間、および、ヒートシンク82の下面とFPC50との間は、それぞれシール部材84で接着されている。
次に、ヘッド本体70の構造について説明する。図4及び図5に示すように、ヘッド本体70は、圧力室群9を構成する多数の圧力室10やノズル8が形成された流路ユニット4を有している。流路ユニット4の上面には、千鳥状になって2列に配列された複数の台形のアクチュエータユニット21が接着されている。より詳細には、各アクチュエータユニット21は、その平行対向辺(上辺及び下辺)が流路ユニット4の長手方向に沿うように配置されている。また、隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士が、流路ユニット4の幅方向にオーバーラップしている。
アクチュエータユニット21の接着領域に対向した流路ユニット4の下面は、インク吐出領域となっている。図5に示すように、インク吐出領域の表面には、多数のノズル8がマトリクス状に多数配列されている。1つのノズル8に連通された圧力室10もマトリクス状に配列されており、1つのアクチュエータユニット21の接着領域に対向した流路ユニット4の上面に存在する複数の圧力室10が、1つの圧力室群9を構成している。
また、各ノズル8は、先細形状のノズルとなっており、平面形状が略菱形の圧力室10、及びアパーチャ12を介してマニホールド5の分岐流路である副マニホールド5aと連通している。そして、流路ユニット4の上面に設けられているマニホールド5の開口部5bから流路ユニット4にインクが供給される。尚、図5において、図面を分かりやすくするために、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室10(圧力室群9)、開口部5b、アパーチャ12を実線で描いている。
次に、ヘッド本体70の断面構造について説明する。図6に示すように、ノズル8は、圧力室10及びアパーチャ12を介して副マニホールド5aと連通している。そして、ヘッド本体70には、副マニホールド5aの出口からアパーチャ12、圧力室10を経てノズル8に至る個別インク流路32が圧力室10ごとに形成されている。
図7に示すように、ヘッド本体70は、上から、アクチュエータユニット21、キャビティプレート22、ベースプレート23、アパーチャプレート24、サプライプレート25、マニホールドプレート26、27、28、カバープレート29及びノズルプレート30が積層された積層構造を有している。これらのうち、アクチュエータユニット21を除いた9枚の金属プレートから流路ユニット4が構成されている。
アクチュエータユニット21は、後で詳述するように、4枚の圧電シート41〜44(図8(a)参照)が積層され且つ電極が配されることによってそのうちの最上層だけが電界印加時に活性層となる部分を有する層(以下、単に「活性層を有する層」と記述する)とされ、残り3層が非活性層とされたものである。キャビティプレート22は、圧力室10に対応するほぼ菱形の開口が多数設けられた金属プレートである。ベースプレート23は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、圧力室10とアパーチャ12との連絡孔及び圧力室10からノズル8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。アパーチャプレート24は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、2つの孔とその間を結ぶハーフエッチング領域で形成されたアパーチャ12のほかに圧力室10からノズル8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。サプライプレート25は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、アパーチャ12と副マニホールド5aとの連絡孔及び圧力室10からノズル8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。マニホールドプレート26、27、28は、積層時に互いに連結して副マニホールド5aを構成する孔に加えて、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、圧力室10からノズル8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。カバープレート29は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、圧力室10からノズル8への連絡孔がそれぞれ設けられた金属プレートである。ノズルプレート30は、キャビティプレート22の1つの圧力室10について、ノズル8がそれぞれ設けられた金属プレートである。
これら9枚の金属プレートは、図6に示すような個別インク流路32が形成されるように、互いに位置合わせして積層される。この個別インク流路32は、副マニホールド5aからまず上方へ向かい、アパーチャ12において水平に延在し、それからさらに上方に向かい、圧力室10において再び水平に延在し、それからしばらくアパーチャ12から離れる方向に斜め下方に向かってから垂直下方にノズル8へと向かう。
次に、流路ユニット4における最上層のキャビティプレート22に積層された、アクチュエータユニット21の構成について説明する。図8(a)はアクチュエータユニット21と圧力室10との部分拡大断面図であり、図8(b)はアクチュエータユニット21の表面に接着された個別電極の形状を示す平面図である。
図8(a)に示すように、アクチュエータユニット21は、それぞれ厚みが15μm程度で同じになるように形成された4枚の圧電シート41、42、43、44を含んでいる。これら圧電シート41〜44は、ヘッド本体70内の1つのインク吐出領域内に形成された多数の圧力室10に跨って配置されるように連続した層状の平板(連続平板層)となっている。圧電シート41〜44が連続平板層として多数の圧力室10に跨って配置されることで、例えばスクリーン印刷技術を用いることにより圧電シート41上に個別電極35を高密度に配置することが可能となっている。そのため、個別電極35に対応する位置に形成される圧力室10をも高密度に配置することが可能となって、高解像度画像の印刷ができるようになる。圧電シート41〜44は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなるものである。
最上層の圧電シート41上には、個別電極35が形成されている。最上層の圧電シート41とその下側の圧電シート42との間には、シート全面に形成された略2μmの厚みの共通電極34が介在している。なお、圧電シート42と圧電シート43の間に、電極は配置されていない。これら個別電極35及び共通電極34は共に、例えばAg−Pd系などの金属材料からなる。
個別電極35は、略1μmの厚みで、図8(b)に示すように、図5に示した圧力室10とほぼ相似である略菱形の平面形状を有している。略菱形の個別電極35における鋭角部の一方は延出され、その先端に、個別電極35と電気的に接続された、略160μmの径を有する円形のランド部36が設けられている。ランド部36は、例えばガラスフリットを含む金からなり、図8(a)に示すように、個別電極35における延出部表面上に接着されている。また、ランド部36は、FPC50に設けられた接点と電気的に接合されている。
共通電極34は、図示しない領域において接地されている。これにより、共通電極34は、すべての圧力室10に対応する領域において等しくグランド電位に保たれている。また、個別電極35は、各圧力室10に対応するものごとに電位を制御することができるように、各個別電極35ごとに独立した別のリード線を含むFPC50及びランド部36を介してドライバIC80に接続されている(図2及び図3参照)。
次に、アクチュエータユニット21の駆動方法について述べる。アクチュエータユニット21における圧電シート41の分極方向はその厚み方向である。つまり、アクチュエータユニット21は、上側(圧力室10と反対側)の1枚の圧電シート41を活性層が存在する層とし、且つ、下側(圧力室10側)の3枚の圧電シート42〜44を非活性層とした、いわゆるユニモルフタイプの構成となっている。従って、個別電極35を正又は負の所定電位とすると、例えば電界と分極とが同方向であれば圧電シート41中の電極に挟まれた電界印加部分が活性層として働き、圧電横効果により分極方向と直角方向に縮む。一方、圧電シート42〜44は、電界の影響を受けず、自発的には縮まないので、上層の圧電シート41と下層の圧電シート42〜44との間で、分極方向と垂直な方向への歪みに差を生じることとなり、圧電シート41〜44全体が非活性側に凸となるように変形しようとする(ユニモルフ変形)。このとき、図8(a)に示したように、圧電シート41〜44の下面は圧力室10を区画するキャビティプレート22の上面に固定されているので、結果的に圧電シート41〜44は圧力室10側へ凸になるように変形する。このため、圧力室10の容積が低下して圧力室10内のインクの圧力が上昇し、圧力室10に連通するノズル8からインクが吐出される。その後、個別電極35を共通電極34と同じ電位に戻すと、圧電シート41〜44は元の形状になって圧力室10の容積が元の容積に戻り、インクがマニホールド5側から吸い込まれる。
次に、以上説明したインクジェットヘッド1に用紙を給紙する給紙機構102について説明する。図1に示すように、給紙機構102は、上下に積層された第1給紙111、第2給紙トレイ112及び第3給紙トレイ113と、これら3つの第1〜第3給紙トレイ111〜113内に夫々収容された用紙を引き出すピックアップローラ121〜123と、3つの給紙トレイ111〜113に夫々対応して設けられ3つの給紙トレイ111〜113から引き出された用紙をインクジェットヘッド1へ搬送する搬送ローラ131〜133及び搬送用ベルト141〜143と、これらローラ131〜133を夫々駆動するローラ駆動モータ151〜153(ローラ駆動手段)等を有する。
3つの給紙トレイ111〜113は、インクジェットプリンタ101の本体(図示略)に着脱可能に装着されている。図9、図10に示すように、これら3つの給紙トレイ111〜113のうち、最下段の第3給紙トレイ113には、インクジェットヘッド1の最大印字可能幅に略等しい幅の用紙Pbが収容される。そして、この第3給紙トレイ113内に収容された用紙Pbは、ピックアップローラ123により1枚ずつ第3給紙トレイ113から引き出され、さらに、その引き出された用紙Pbは、搬送ローラ133、搬送用ベルト143及び搬送ローラ134を介してインクジェットヘッド1に給紙されるようになっている。
一方、最大印字可能幅Wmaxよりも幅の狭い用紙Paは、上側の2つの第1給紙トレイ111及び第2給紙トレイ112に収容される。そして、これら2つの給紙トレイ111,112の何れかから、対応するピックアップローラ121,122により用紙Paが1枚ずつ引き出され、搬送ローラ131,132、搬送用ベルト141,142及び搬送ローラ134を介して、用紙の幅方向に互いにずれたインクジェットヘッド1の2つの印字位置(第1給紙トレイ111に対応する第1印字位置P1と第2給紙トレイ112に対応する第2印字位置P2)に選択的に給紙可能に構成されている。ここで、図10に示すように、2つの印字位置P1,P2は、それらの印字領域が互いに重ならないようになっており(用紙Paの幅Wa<Wmax/2)、さらに、2つの印字位置P1,P2は、インクジェットヘッド1の全印字領域の用紙幅方向の両端に夫々寄った位置にある。従って、全印字領域のうちの幅方向中央部の領域は、第1、第2給紙トレイ111,112から給紙される用紙Paに印字する場合には使用されず、第3給紙トレイ113から給紙される幅の広い用紙Pbに印字する場合にのみ使用される。
そして、インクジェットヘッド1に給紙された用紙Pa及び用紙Pbは、インクジェットヘッド1により印字された後、搬送ローラ135及び搬送用ベルト144により、図1の左方に排紙される。
尚、3つの給紙トレイ111〜113に夫々対応するピックアップローラ121〜123と搬送ローラ131〜133にはローラ駆動モータ151〜153の回転駆動力が伝達されて回転駆動されるようになっている。また、各給紙トレイ111〜113には、その給紙トレイ111〜113に用紙Pa又は用紙Pbがあるか否かを検出する用紙検出センサ161〜163が設けられている。さらに、第1、第2給紙トレイ111,112には、夫々の給紙トレイから用紙Paが給紙されたか否かを検出する給紙センサ171,172が設けられている。
次に、制御装置103について説明する。制御装置103は、4つのインクジェットヘッド1からのインクの吐出や、給紙機構102によるインクジェットヘッド1への給紙、あるいは、インクジェットヘッド1により印字された用紙の排紙等、インクジェットプリンタ101の各種作業の制御を司るものであり、制御装置103は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラム及びプログラムに使用されるデータが記憶されているROM(Read-Only Memory)と、プログラム実行時にデータを一時記憶するためのRAM(Random Access Memory)と、書き換え可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性メモリと、入出力インターフェースやバス等で構成されている。
図11に示すように、制御装置103には、図示しないホストコンピュータから伝送された印字される画像のデータが入力されるとともに、インクカートリッジ120のインクの残量を検出するインク残量検出センサ125、3つの給紙トレイ111〜113に夫々対応する用紙検出センサ161〜163、第1、第2給紙トレイ111,112に夫々対応する給紙センサ171,172からの信号等の種々の信号が入力される。また、制御装置103からは、4つのインクジェットヘッド1に対して、印字する画像のデータやインク吐出のタイミングデータ等が出力される。さらには、3つの給紙トレイ111〜113に夫々対応するローラ駆動モータ151〜153に対しての起動/停止信号等、種々の信号が出力される。
ところで、最大印字可能幅Wmaxよりも幅の狭い用紙Paに印字する場合に、常に同じ印字位置で印字していると、その印字位置のノズル8の使用頻度がその他のノズル8に比べて高くなる。その場合、アクチュエータユニット21の圧電シート41〜44のうちの前記使用頻度の高い印字位置のノズルに対応する特定箇所の変形頻度が高くなることに起因して、発熱による劣化や、分極のばらつきが生じ、圧電シート41〜44の変形量、即ち、ノズル8からのインクの吐出量がばらついてしまう。そして、このような状態で、幅の広い用紙Pbに対して印字を行った場合には、前記使用頻度の高い印字位置で印字された箇所の印字品質が他の印字位置と比較して局所的に低下してしまう。さらには、その印字位置に給紙する搬送ローラ131,132や搬送用ベルト141,142の特定箇所が局所的に劣化してしまい、給紙がスムーズに行われなくなる虞があり、その場合には、早期に交換することが必要になる。
そこで、この第1の実施形態のインクジェットプリンタ101は、制御装置103は、幅の狭い用紙Paを印字する場合に、2つの印字位置P1,P2の各々における印字頻度に基づいて、第1、第2給紙トレイ111,112のうちの、用紙Paの供給が実行される給紙トレイを切換える給紙位置切換部115(給紙位置切換手段、印字位置切換手段)を備えている。この給紙位置切換部115は、第1、第2給紙トレイ111,112からの給紙を夫々検出する給紙センサ171,172からの信号に基づいて給紙トレイ111,112からの給紙枚数N1,N2を積算する給紙枚数積算部115aと、積算された給紙枚数N1,N2を記憶する給紙枚数記憶部115b(給紙枚数記憶手段)と、この給紙枚数記憶部115bに記憶された給紙枚数N1,N2に基づいて給紙トレイの切換を決定する切換決定部115cとを備えている。尚、給紙枚数記憶部115bに記憶される給紙枚数N1,N2は、インクジェットプリンタ101の使用が開始されてからの累計枚数である。
この給紙位置切換部115による給紙位置切換処理について、以下、図11のブロック図と、図12、図13のフローチャートとを参照して説明する。尚、この給紙位置切換処理は、インクジェットプリンタ101に電源が投入されている状態で常に実行されるものである。まず、給紙枚数積算部115a及び給紙枚数記憶部115bにより、第1、第2給紙トレイ111,112の給紙枚数N1,N2を夫々積算して記憶する。即ち、図11に示すように、直前までの給紙枚数N1,N2の値がEEPROM等の不揮発性メモリなどで構成された給紙枚数記憶部115bに予め記憶されている状態で、第1給紙トレイ111からの給紙が給紙センサ171により検出されたときには(S10:Yes)、N1を1増加させ(S11)、一方、第2給紙トレイ112からの給紙が給紙センサ172により検出されたときには(S12:Yes)、N2を1増加させて(S13)、新たなN1,N2の値を給紙枚数記憶部115bに記憶する(S14)。
次に、図13に示すように、切換決定部115cにより給紙位置を切換えるか否かを決定する。まず、3つの給紙トレイ111〜113に夫々設けられた用紙検出センサ161〜163により給紙トレイ111〜113の少なくとも何れかに用紙が残っていることが検出され(S20:No)、さらに、インク残量センサ125によりインクカートリッジ120のインク残量が不足であることが検出されていない場合には(S21:No)、インクジェットヘッド1から用紙に印字可能な状態であるため、複数枚の用紙にわたる印字が連続して行われている途中に給紙位置と印字位置とが強制的に切換えられてしまうのを確実に防止するために、無条件に、給紙位置を切換えることなくリターンする。
一方、用紙検出センサ161〜163により3つの給紙トレイ111〜113の用紙残量が全て0であることが検出され(S20:Yes)、あるいは、インク残量センサ125によりインクカートリッジ120内のインクの残量が不足していることが検出されており(S21:Yes)、インクジェットヘッド1から用紙に印字できない場合にのみ、2つの給紙トレイ111,112の給紙枚数N1,N2の差に基づいて給紙位置を切換えるか否かを決定する。
即ち、現在の給紙位置が第1給紙トレイ111であって(S22:Yes)、第1給紙トレイ111の給紙枚数N1から第2給紙トレイ112の給紙枚数N2を引いた値が所定枚数N0以上である場合には(S23:Yes)、第1給紙トレイ111に対応する第1印字位置P1(図10参照)における印字回数が、第2給紙トレイ112に対応する第2印字位置P2(図10参照)における印字回数に対して十分大きくなっていると判定して、給紙位置を第1給紙トレイ111から第2給紙トレイ112に切換える(S24)。具体的には、第2給紙トレイ112に対応するピックアップローラ122及び搬送ローラ132を駆動するローラ駆動モータ152を選択して、ピックアップローラ122及び搬送ローラ132により第2給紙トレイ112から用紙Paを給紙するように切換える。
一方、現在の給紙位置が第2給紙トレイ112であって(S22:No)、第2給紙トレイ112の給紙枚数N2から第1給紙トレイ111の給紙枚数N1を引いた値が所定枚数N0以上である場合には(S25:Yes)、第2給紙トレイ112に対応する第2印字位置P2における印字回数が、第1給紙トレイ111に対応する第1印字位置P1における印字回数に対して十分大きくなっていると判定して、給紙位置を第2給紙トレイ112から第1給紙トレイ111に切換える(S26)。具体的には、第1給紙トレイ111に対応するピックアップローラ121及び搬送ローラ131を駆動するローラ駆動モータ151を選択して、ピックアップローラ121及び搬送ローラ131により第1給紙トレイ111から用紙Paを給紙するように切換える。その後、使用者により、第1給紙トレイ111と第2給紙トレイ112に対する用紙の補充、又はインクが不足したインクカートリッジ120の交換が行われ、用紙への印字が可能な状態になると、切換後の給紙位置から用紙をインクジェットヘッドに供給して印字を行うことが可能な状態となる。
尚、給紙位置を切換えるか否かを決定する為の閾値N0は、各印字位置P1,P2に対応する圧電シート41〜44等の劣化度合にもよるが、例えば、数万回程度の値に設定することができる。
以上説明した第1の実施形態のインクジェットプリンタ101によれば、次のような効果が得られる。
インクジェットヘッド1の最大印字可能幅Wmaxよりも幅の狭い用紙Paを給紙する2つの給紙トレイ111,112において、一方の給紙トレイの給紙回数が他方の給紙トレイと比較して十分大きくなった場合に、用紙Paの供給が実行される給紙トレイが切換えられる。つまり、一方の給紙トレイに対応する印字位置の印字頻度が高くなると、印字位置が他方の給紙トレイに対応する印字位置に切換えられることになり、幅の狭い用紙Paに対する印字を連続して行った場合でも、特定範囲のノズル8の使用頻度が突出して高くなることがなく、それらのノズル8を駆動する圧電シート41〜44の部分が局所的に劣化してしまうのを防止できる。そのため、より幅の広い用紙Pbに印字したときの印字品質が局所的に低下するのを防止できる。また、2つの印字位置P1,P2に夫々給紙する搬送ローラ131,132や搬送用ベルト141,142等の給紙機構102を構成する部品が局所的に劣化あるいは消耗するのを極力防止でき、各部品の長命化が図れる。
第1、第2給紙トレイ111,112に夫々対応する2つの印字位置P1,P2は、それらの印字領域が互いに重ならないようになっているため、幅の狭い用紙Paに印字する場合に、2つの印字位置P1,P2の何れの位置で印字する場合にもインクが吐出されてしまうノズル8がなく、特定のノズル8の使用頻度が局所的に高くなるのを防止できる。さらに、2つの印字位置P1,P2は、インクジェットヘッド1の全印字領域の用紙幅方向の両端に夫々寄った位置であるため、全印字領域のうちの用紙幅方向中央部の印字頻度は両端側の領域と比較すると低くなる。そのため、インクジェットヘッドの全印字領域のうちの用紙幅方向中央部の領域のインク吐出精度の低下度合は小さくなるため、その後に、第3給紙トレイ113から給紙される、より幅の広い用紙Pbを印字したときに、特に目立つ部分である、幅の広い用紙Pbの中央部の印字品質が比較的良好なものとなる。
給紙位置切換部115は、インクジェットヘッド1から用紙に印字できない状態であるときにのみ給紙位置を切換えるため、複数枚の用紙にわたる印字が連続して行われている途中に給紙位置が切換えられ、それに伴って印字位置が切換えられることが防止される。これにより、連続して印字される複数枚の用紙の印字品質が途中から変化してしまうことを防止できる。
次に、前記第1の実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記第1の実施形態と略同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]3つの給紙トレイ111〜113の少なくとも何れか1つに用紙が収容されており、且つ、インクカートリッジ120内にインクが十分に残っているような、インクジェットヘッド1が印字可能な状態であっても、給紙位置切換部115により給紙位置が切換えられるようにしてもよい。このような構成であっても、例えば、制御装置103からインクジェットヘッド1への印字開始の信号が送信されたときには、給紙トレイの切換を行わないように構成するなどして、複数枚の用紙にわたる連続した印字の途中に給紙トレイが切換えられてしまうのを防止することは可能である。
2]前記第1の実施形態のインクジェットプリンタ101は、第1、第2給紙トレイ111,112の給紙枚数N1,N2の差が所定枚数以上となったときに給紙する給紙トレイを切換えるように構成されているが、前回の給紙トレイ切換からの給紙枚数が所定枚数以上となったときに、給紙トレイを切換えるようにしてもよい。
3]前記第1の実施形態では、2つの印字位置P1,P2がインクジェットヘッド1の全印字領域の用紙幅方向の両端に夫々寄った位置となっているが、図14に示すように、2つの印字位置P1,P2が、インクジェットヘッド1の全印字領域の用紙幅方向における中心を通る中心線Cに夫々両側から寄った位置であってもよい。この場合には、幅の狭い用紙Paに印字を行う領域(P1及びP2)と、何れの印字位置でも印字を行わない領域との境界B、すなわち、印字頻度の異なる領域の境界Bが全印字領域の両端側に位置することになる。そして、この印字頻度の異なる領域の境界Bでは、印字頻度の差に起因する印字品質の差が表れる。そのため、インクジェットヘッド1の最大印字可能幅Wmaxと略等しい幅の広い用紙Pbを印字する際には、特に目立つ部分である、幅の広い用紙Pbの中央部から離れた位置に、前述の印字品質の差が表れる境界Bが位置することになるため、その境界Bが目立ちにくくなる。
また、2つの印字位置P1,P2の印字領域が多少重なっていてもよい。但し、当然のことながら、何れの印字位置P1,P2においても重複して使用されるノズル8の数を少なくするために、重なる印字領域はできるだけ小さいことが好ましい。
4]前記第1の実施形態では、2つの印字位置の各々における印字頻度に基づいて、給紙位置切換部115により給紙位置を切換えるようになっているが、使用者に対して給紙位置を切換える必要があることを警告して、その警告を認識した使用者により給紙位置が切換えられるようにしてもよい。
その一例を挙げると、図15に示すように、制御装置103Aは、幅の狭い用紙Paを印字する場合に、2つの印字位置P1,P2の各々における印字頻度に基づいて、給紙位置を切換える必要があることを警告する信号を発生させる警告信号発生部200(警告信号発生手段)と、警告信号発生部200から警告信号を発生させた後に、使用者による切換操作の信号を検出したときに給紙位置を切換える給紙位置切換部201(給紙位置切換手段)とを備えている。
警告信号発生部200は、第1、第2給紙トレイ111,112からの給紙を夫々検出する給紙センサ171,172からの信号に基づいて給紙トレイ111,112の給紙枚数N1,N2を積算する給紙枚数積算部200aと、積算された2つの給紙トレイ111,112の給紙枚数N1,N2を記憶する給紙枚数記憶部200bと、この給紙枚数記憶部200bに記憶された給紙枚数N1,N2に基づいて警告信号をディスプレイ210に供給する警告信号供給部200cとを有する。給紙位置積算部200aと給紙枚数記憶部200bは、前記第1の実施形態と同様のものであり、給紙センサ171,172からの検出信号に基づいて給紙トレイ111,112の給紙枚数N1,N2を積算し、記憶する(図11参照)。
そして、警告信号供給部200cによりディスプレイ210に警告信号が供給されて、ディスプレイ210に警告メッセージが表示されるとともに、使用者により切換操作がなされたときには、給紙位置切換部201により給紙位置が切換えられる。即ち、図16に示すように、現在の給紙位置が第1給紙トレイ111であって(S30:Yes)、第1給紙トレイ111の給紙枚数N1から第2給紙トレイ112の給紙枚数N2を引いた値が所定枚数N0以上である場合には(S31:Yes)、第1給紙トレイ111に対応する第1印字位置P1(図9参照)における印字回数が、第2給紙トレイ112に対応する第2印字位置P2(図9参照)における印字回数に対して十分大きくなっていると判定して、S33へ移行する。同様に、現在の給紙位置が第2給紙トレイ112であって(S30:No)、第2給紙トレイ112の給紙枚数N2から第1給紙トレイ111の給紙枚数N1を引いた値が所定枚数N0以上である場合には(S32:Yes)、第2給紙トレイ112に対応する第2印字位置P2における印字回数が、第1給紙トレイ111に対応する第1印字位置P1における印字回数に対して十分大きくなっていると判定して、S33へ移行する。
そして、S33においては、警告信号供給部200cから警告信号がディスプレイ210に送られて、ディスプレイ210に給紙位置を切換える必要があることを使用者に対して喚起する警告メッセージが表示される。その後、使用者により、操作パネル211(操作信号検出手段に相当する)が操作されて、操作パネル211により切換操作の信号が検出されたときには、(S34:Yes)、給紙位置切換部201により給紙位置が切換えられる(S35)。
尚、使用者に対して給紙位置の切換が必要なことを警告する形態としては、前述のような、ディスプレイ210に警告メッセージを表示させる形態の他、警告音を鳴らしたり、あるいは、警告用のランプを点灯又は点滅させるなど、種々の形態を採用することができる。さらには、インクジェットプリンタに接続されたパーソナルコンピュータ等の印字データ入力装置に対して警告信号供給部200cから警告信号を送信することにより、パーソナルコンピュータに接続されたディスプレイに警告メッセージを表示させるようにしてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態は、2つの印字位置P1,P2(図10参照)の各々に切換えられた状態におけるインクジェットプリンタへの電源投入時間に基づいて給紙位置を切換える点が前記第1の実施形態と異なる。尚、前記第1の実施形態と略同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
図17に示すように、制御装置103B内に設けられた給紙位置切換部220は、2つの印字位置P1,P2の各々に切換えられた状態における電源投入時間Tを積算する投入時間積算部220aと、この投入時間積算部220aで積算された電源投入時間Tを記憶する投入時間記憶部220b(投入時間記憶手段)と、この投入時間記憶部220bに記憶された電源投入時間Tに基づいて給紙位置を切換えるか否かを決定する切換決定部220cとを備えている。
電源投入時間Tは、前回、給紙位置が切換えられたときから電源が投入された時間の累積値であり、投入時間積算部220aにより所定の制御周期ごとに逐次積算されて、その値が、書き換え可能なEEPROM等のメモリで構成された投入時間記憶部220bに記憶される。そして、図18に示すように、切換決定部220cにより、給紙位置を切換えるか否かが決定される。即ち、用紙検出センサ161〜163により3つの給紙トレイ111〜113の用紙残量が共に0であることが検出され(S40:Yes)、あるいは、インク残量センサ125によりインクカートリッジ120のインク残量が不足であることが検出されて(S41:Yes)、インクジェットヘッド1から用紙に印字できない状態で、電源投入時間Tが所定時間T0以上であれば(S42:Yes)、現在の給紙元の給紙トレイに対応するインクジェットヘッド1の印字位置の印字頻度がもう一方の印字位置と比較して十分高くなったと判定し、用紙の供給が実行される給紙トレイを他方の給紙トレイに切換える。この第2の実施形態によれば、前記第1の実施形態と同様の効果が得られ、さらに、給紙枚数をカウントするために用いられる給紙センサ171,172が不要になるという利点もある。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。この第3の実施形態は、2つの印字位置P1,P2の各々における個別電極35(図8参照)への駆動信号の入力回数に基づいて給紙位置を切換える点が前記第1の実施形態と異なる。尚、前記第1の実施形態と略同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
図19に示すように、制御装置103C内に設けられた給紙位置切換部230は、2つの印字位置P1,P2の各々における個別電極35への駆動信号の入力回数を積算する入力回数積算部230aと、この入力回数積算部230aで積算された駆動信号の入力回数を記憶する入力回数記憶部230b(入力回数記憶手段)と、この入力回数記憶部230bに記憶された駆動信号の入力回数に基づいて給紙位置を切換えるか否かを決定する切換決定部230cとを備えている。
図20に示すように、入力回数積算部230aは、第1給紙トレイ111に対応する第1印字位置P1における個別電極35に駆動信号が入力されたときには(S50:Yes)、第1印字位置P1における駆動信号の入力回数n1を1増加させ(S51)、一方、第2給紙トレイ112に対応する第2印字位置P2における個別電極35に駆動信号が入力されたときには(S52:Yes)、第2印字位置P2における駆動信号の入力回数n2を1増加させて(S53)、これらn1,n2の値を書き換え可能なEEPROM等のメモリで構成された入力回数記憶部230bに記憶する。
ここで、S50及びS52において、2つの印字位置P1,P2の各々において駆動信号が入力されたか否かの判断は、例えば、その印字位置に対応する複数の個別電極35を代表する1つの個別電極35に駆動信号が入力されたか否かを判断することにより行うことができる。または、印字位置を代表する個別電極35を複数採用し、それら複数の個別電極35のうちの所定数の個別電極35に駆動信号が入力されたか否かにより判断するようにしてもよい。あるいは、各印字位置P1,P2における駆動信号の入力回数として、その印字位置を代表する複数の個別電極35の個々の入力回数の、単純平均値又は加重平均値を採用してもよい。
そして、図21に示すように、切換決定部230cにより給紙位置を切換えるか否かが決定される。この切換決定部230cは、前記第1の実施形態と同様に、用紙検出センサ161〜163により3つの給紙トレイ111〜113の用紙残量が全て0であることが検出され(S60:Yes)、あるいは、インク残量センサ125によりインクカートリッジ120のインク残量が不足であることが検出されて(S61:Yes)、インクジェットヘッド1から用紙に印字できない状態である場合に給紙位置を切換えるか否かを決定する。
即ち、現在の給紙位置が第1給紙トレイ111であって(S62:Yes)、第1給紙トレイ111に対応する第1印字位置P1への駆動信号の入力回数n1から、第2給紙トレイ112に対応する第2印字位置P2への駆動信号の入力回数n2を引いた値が、所定回数n0以上である場合には(S63:Yes)、給紙位置を第1給紙トレイ111から第2給紙トレイ112に切換える(S64)。一方、現在の給紙位置が第2給紙トレイ112であって(S62:No)、第2印字位置P2への駆動信号の入力回数n2から第1印字位置P1への駆動信号の入力回数n1を引いた値が所定枚数n0以上である場合には(S65:Yes)、給紙位置を第2給紙トレイ112から第1給紙トレイ111に切換える(S66)。この第3の実施形態によれば、前記第1の実施形態と同様の効果が得られ、さらに、前記第2の実施形態と同様に、給紙枚数をカウントするために用いられる給紙センサが不要になるという利点もある。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。この第4の実施形態の給紙機構102Dは、インクジェットヘッド1の最大印字可能幅Wmaxよりも幅の狭い用紙Paを収容した給紙トレイ251を有し、この給紙トレイ251を用紙幅方向にずれた位置にある2つの給紙位置Ps1,Ps2の間を移動させることにより給紙位置を切換えるように構成されている。
図22に示すように、給紙機構102Dは、インクジェットプリンタの本体(図示略)に着脱可能に装着されたトレイ収納ケース250と、このトレイ収納ケース250に収納され、インクジェットヘッド1の最大印字可能幅Wmaxよりも幅の狭い用紙Paが収容される給紙トレイ251と、給紙トレイ251を用紙幅方向に移動させるトレイ駆動機構252と、給紙トレイ251に収容された用紙Paを1枚ずつ引き出すピックアップローラ253と、このピックアップローラ253を回転駆動するローラ駆動モータ254などを備えている。
給紙トレイ251は、用紙幅方向(図22の左右方向)に互いにずれた位置にある2つの給紙位置Ps1,Ps2の間で移動可能に構成されている。トレイ駆動機構252は、トレイ駆動モータ260(トレイ駆動手段)と、このトレイ駆動モータ260の駆動力を給紙トレイ251に伝達するワイヤ261とを備えている。ワイヤ261は給紙トレイ251の用紙幅方向の端部に夫々連結されており、さらに、ワイヤ261は3つのプーリ262を介してトレイ駆動モータ260に連結されている。従って、トレイ駆動モータ260の駆動力がワイヤ261を介して給紙トレイ251に伝達されて、給紙トレイ251が用紙幅方向に移動する。ここで、給紙トレイ251を用紙幅方向に互いにずれた2つの給紙位置Ps1,Ps2の間で移動させる際の給紙トレイ251の移動量の制御は、例えば、トレイ駆動モータ260の回転角度を制御することにより行うことができる。あるいは、各給紙位置Ps1,Ps2において給紙トレイ251を検出するトレイ検出センサを設け、このトレイ検出センサにより給紙トレイ251が検出されるまでトレイ駆動モータ260により給紙トレイ251を移動させるようにしてもよい。尚、特に図示しないが、給紙位置を切換える際に給紙トレイ251がスムーズに幅方向に移動するように、この給紙トレイ251の用紙幅方向の移動をガイドする機構が設けられていることが好ましい。
ピックアップローラ253は、2つの給紙位置Ps1,Ps2に夫々対応する位置に夫々2つずつ用紙幅方向に並べて設けられている。そして、これら4つのピックアップローラ253は、両端のブラケット263により枢支されたローラ軸264に固定的に設けられている。ローラ軸264にはギヤ265が固定的に設けられており、このギヤ265はローラ駆動モータ254に連結された小径のギヤ266に噛合している。従って、ローラ駆動モータ254の回転駆動力が2つのギヤ265,266を介してローラ軸264に伝達され、4つのピックアップローラ253が回転駆動される。そして、給紙トレイ251が位置する給紙位置に対応して設けられた2つのピックアップローラ253により、給紙トレイ251に収容された用紙Paが1枚ずつ引き出される。
また、給紙トレイ251を用紙幅方向に移動させる際に、ピックアップローラ253が給紙トレイ251に干渉しないように、ピックアップローラ253を用紙引き出し位置から上方へ退避させるようになっている。即ち、ローラ軸264を両端で枢支する2つのブラケット263は、夫々軸受267により回転自在に枢支されている。そして、一方のブラケット263には、2つのギヤ268,269を介して駆動モータ270が連結されている。従って、駆動モータ270の駆動力が2つのギヤ268,269を介してブラケット263に伝達され、図22(b)の鎖線で示すように、ブラケット263とローラ軸264とが一体的に図22(b)の時計回りの方向に回動する。尚、2つのブラケット263の下側には夫々ストッパー271が配設されており、ピックアップローラ253により用紙Paを引き出す場合には、ブラケット263がストッパー271に当接して受け止められ、ピックアップローラ253が用紙Paを引き出し可能な適切な位置に位置決めされる。
そして、前述の第1〜第3の実施形態と同様に、2つの給紙位置Ps1,Ps2に夫々対応するインクジェットヘッド1の2つの印字位置P1,P2の各々における印字頻度に基づいて、2つの給紙位置Ps1,Ps2のうちの用紙Paの供給が実行される給紙位置が切換えられる。具体的には、制御装置103の給紙位置切換部115(図11参照)からの指令により、駆動モータ270が回転してその駆動力がローラ軸264に伝達されて、ローラ軸264とピックアップローラ253が一体的に上方へ退避する。次に、トレイ駆動モータ260が回転してその駆動力がワイヤ261を介して給紙トレイ251に伝達され、給紙トレイ251が用紙幅方向に移動して、給紙位置が切換えられる。尚、給紙位置切換部115の作用については、前述の第1〜第3の実施形態と同様であるのでその説明は省略する。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図23に示すように、この第5の実施形態の給紙機構102Eは、インクジェットヘッド1の最大印字可能幅Wmaxよりも幅の狭い用紙Paをセット可能な手差しトレイ300を備え、この手差しトレイ300を用紙幅方向にずれた位置にある2つの給紙位置Ps1,Ps2の間を移動させることにより給紙位置を切換えるように構成されている。給紙機構102Eは、インクジェットプリンタの本体320に用紙幅方向に移動可能に装着された手差しトレイ300と、この手差しトレイ300を用紙幅方向へ移動させるトレイ駆動機構301を備えている。
手差しトレイ300は、用紙Paがセットされるトレイ本体300aと、トレイ本体300aに固定された用紙位置決め板300bと、この用紙位置決め板300bに対して用紙幅方向に相対移動可能な用紙ガイド300cとを備えている。そして、使用者により用紙ガイド300cを任意の位置に移動させることにより、用紙位置決め板300bと用紙ガイド300cとの間に、所望の用紙幅を有する用紙をセットできるようになっている。ところで、この手差しトレイ300は、トレイ駆動機構301により、用紙幅方向(図 の左右方向)に互いにずれた位置にある2つの給紙位置Ps1,Ps2の間を移動するようになっている。トレイ駆動機構301は、トレイ本体300aに螺合連結された送りネジ軸302と、この送りネジ軸302に連結されたトレイ駆動モータ303とを備えている。送りネジ軸302は、両端の軸受304により枢支されており、この送りネジ軸302には、2つのギヤ305,306を介してトレイ駆動モータ303が連結されている。従って、トレイ駆動モータ303の回転駆動力が送りネジ軸302に伝達されて、送りネジ軸302が回転することにより手差しトレイ300が本体320に対して用紙幅方向に移動するようになっている。
また、この手差しトレイ300にセットされた用紙Paをインクジェットヘッド1へ搬送する6つの搬送ローラ310が用紙幅方向に並べて設けられている。6つの搬送ローラ310は、ローラ軸311に固定的に設けられ、ローラ軸311は両端の軸受312に枢支されている。さらに、ローラ軸311は、2つのギヤ313,314を介してローラ駆動モータ315に連結されている。尚、6つの搬送ローラ310は用紙幅方向に並べて設けられており、2つの給紙位置Ps1,Ps2に夫々対応する位置には、夫々2つの搬送ローラ310が配置されている。
そして、前述の第1〜第3の実施形態と同様に、2つの給紙位置Ps1,Ps2に夫々対応するインクジェットヘッド1の2つの印字位置P1,P2の各々における印字頻度に基づいて、2つの給紙位置Ps1,Ps2のうちの用紙Paの供給が実行される給紙位置が切換えられる。具体的には、制御装置103の給紙位置切換部115(図11参照)からの指令により、トレイ駆動モータ303が回転してその回転駆動力が送りネジ軸302に伝達され、送りネジ軸302の回転により手差しトレイ300が用紙幅方向に移動して、給紙位置が切換えられる。その際、給紙位置切換部115によりトレイ駆動モータ303の回転角度を制御して、手差しトレイ300を所定の給紙位置に停止させる。あるいは、2つの給紙位置P1,P2に夫々対応して設けられた、リミットスイッチ等のトレイ検出センサにより給紙トレイが各給紙位置に移動したことを検出できるようにしてもよい。そして、ローラ駆動モータ315により搬送ローラ310が回転して、切換えられた給紙位置からインクジェットヘッド1の対応する印字位置に対して用紙Paが搬送され、その印字位置で用紙Paが印字される。尚、給紙位置切換部115の作用については、前述の第1〜第3の実施形態と同様であるのでその説明は省略する。
尚、以上説明した、第1〜第5実施形態においては、インクジェットヘッド1に対して用紙が供給される給紙位置を、2つの給紙位置から選択的に切換えるようになっているが、給紙位置の数(印字位置の数)は2つに限定されるものではなく、最大印字可能幅及び用紙幅等の条件により、3以上の複数の給紙位置のうちから用紙の供給が実行される1つの給紙位置を選択的に切換えるようにしてもよい。
また、給紙機構により給紙される用紙は、A4サイズやB5サイズの、いわゆる定型紙であってもよいし、それ以外の非定型紙であってもよい。尚、非定型紙に印字する場合には、その用紙サイズ(用紙幅)が、使用者により、インクジェットプリンタに接続されたパーソナルコンピュータ等の入力装置から入力されるようにすればよい。そして、前述の第4の実施形態や第5の実施形態のように、給紙トレイを用紙幅方向に移動させて給紙位置を切換える形態では、入力装置から入力された非定型紙の用紙幅のデータに基づいて、給紙位置切換時のトレイ駆動モータの回転角度を制御して、所定の給紙位置に給紙トレイを移動させるように構成することができる。
また、ロール状に巻かれて印字直前にカッターにより所定長さにカットされる、いわゆる、ロール紙に印字可能なインクジェットプリンタにも本発明を適用することができる。例えば、複数の印字位置における印字頻度に基づいて、ロール紙を保持するホルダ及びロール紙をカットするカッターを一体的に移動させて、ロール紙の給紙位置を切換えるように構成することができる。
以上説明した本発明の実施形態では、給紙機構がインクジェットヘッドに対して複数の給紙位置から選択的に給紙可能であり、インクジェットヘッドの複数の印字位置の印字頻度に基づいて給紙位置を切換えるようになっているが、逆に、給紙機構の給紙位置を1つとして、インクジェットヘッドを給紙機構に対して給紙機構から供給される用紙の幅方向に相対移動させることにより、給紙機構により給紙される用紙に対して印字するインクジェットヘッドの複数の印字位置を切換えるように構成してもよい。
本発明の第1の実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成図である。 インクジェットヘッドの斜視図である。 図2のIII-III線断面図である。 ヘッド本体の平面図である。 図4の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図5のVI-VI線断面図である。 ヘッド本体の部分分解斜視図である。 (a)はアクチュエータユニットの部分拡大断面図であり、(b)は個別電極の平面図である。 用紙を給紙する状態の給紙トレイの斜視図である。 給紙時のインクジェットプリンタ及び給紙トレイの概略平面図である。 インクジェットプリンタの制御系を示すブロック図である。 用紙枚数積算処理のフローチャートである。 給紙位置の切換決定処理のフローチャートである。 第1の実施形態の変更形態の図10相当図である。 第1の実施形態の別の変更形態に係るインクジェットプリンタの制御系を示すブロック図である。 給紙位置切換を警告する処理のフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るインクジェットプリンタの制御系を示すブロック図である。 給紙位置の切換決定処理のフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るインクジェットプリンタの制御系を示すブロック図である。 駆動信号入力回数の積算処理のフローチャートである。 給紙位置の切換決定処理のフローチャートである。 (a)は、本発明の第4の実施形態に係るインクジェットプリンタの給紙機構の概略構成図であり、(b)は(a)のB-B線断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るインクジェットプリンタの給紙機構の概略構成図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド
8 ノズル
10 圧力室
35 個別電極
41〜44 圧電シート
101 インクジェットプリンタ
102 給紙機構
103 制御装置
111,112 給紙トレイ
115 給紙位置切換部
115a 給紙枚数積算部
115b 給紙枚数記憶部
120 インクカートリッジ
121,122 ピックアップローラ
151,152 ローラ駆動モータ
103A 制御装置
200 警告信号発生部
200b 給紙枚数記憶部
201 給紙位置切換部
211 操作パネル
103B 制御装置
220 給紙位置切換部
220b 投入時間記憶部
103C 制御装置
230 給紙位置切換部
230b 入力回数記憶部
102D 給紙機構
251 給紙トレイ
254 トレイ駆動モータ
102E 給紙機構
300 給紙トレイ
303 トレイ駆動モータ
P1,P2 印字位置
Pa 用紙
Ps1,Ps2 給紙位置

Claims (16)

  1. インクジェットヘッドの所定の印字位置に給紙して用紙に印字するインクジェットプリンタであって、
    前記インクジェットヘッドの最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙を、前記インクジェットヘッドの用紙の幅方向に互いにずれた複数の印字位置に給紙可能な給紙機構と、
    前記幅の狭い用紙を印字する場合に、前記複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、前記複数の印字位置を切換える印字位置切換手段と、
    を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. インクジェットヘッドの所定の印字位置に給紙して用紙に印字するインクジェットプリンタであって、
    前記インクジェットヘッドの最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙を、前記インクジェットヘッドの前記用紙の幅方向に互いにずれた複数の印字位置に夫々対応する複数の給紙位置から選択的に給紙可能な給紙機構と、
    前記幅の狭い用紙を印字する場合に、前記複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、前記複数の給紙位置のうちの用紙の供給が実行される給紙位置を切換える給紙位置切換手段と、
    を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 前記インクジェットヘッドが給紙方向に対して垂直な方向に長尺で且つ固定的に設けられているラインプリンタであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記複数の印字位置の数が2つであり、これら2つの印字位置で印字領域が重ならないことを特徴とする請求項2又は3に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記2つの印字位置は、前記インクジェットヘッドの全印字領域の用紙幅方向の両端に夫々寄った位置であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記2つの印字位置は、前記インクジェットヘッドの全印字領域の用紙幅方向における中心を通る中心線に夫々両側から寄った位置であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記給紙位置切換手段は、インクジェットヘッドが用紙に印字できない状態のときに、給紙位置を切換えることを特徴とする請求項2〜6の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記インクジェットヘッドが用紙に印字できない状態が、給紙機構に用紙がセットされていない状態又はインクジェットヘッドに供給されるインクが不足している状態の何れかであることを特徴とする請求項7に記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記給紙機構は、前記複数の給紙位置に夫々対応して設けられた複数の給紙トレイと、複数の給紙トレイから夫々用紙を引き出す複数のローラと、複数のローラを夫々駆動する複数のローラ駆動手段とを有し、
    前記給紙位置切換手段は、前記複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、所定のローラ駆動手段を選択して対応するローラを駆動させることにより給紙位置を切換えることを特徴とする請求項2〜8の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
  10. 前記給紙機構は、前記複数の給紙位置の間で移動可能な給紙トレイと、この給紙トレイを前記複数の給紙位置の間で移動させるトレイ駆動手段とを有し、
    前記給紙位置切換手段は、前記複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、前記トレイ駆動手段により前記給紙トレイを所定の給紙位置に移動させて給紙位置を切換えることを特徴とする請求項2〜8の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
  11. 前記複数の印字位置の各々における印字枚数を記憶する印字枚数記憶手段を備え、
    前記給紙位置切換手段は、前記印字枚数記憶手段に記憶された現在の印字位置における印字枚数から他の印字位置における印字枚数を引いた値が所定枚数以上である場合に、給紙位置を切換えることを特徴とする請求項2〜10の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
  12. 前記複数の印字位置の各々に切換えられた状態における電源投入時間を記憶する投入時間記憶手段を備え、
    前記給紙位置切換手段は、前記投入時間記憶手段に記憶された現在の印字位置における電源投入時間から他の印字位置における電源投入時間を引いた値が所定時間以上である場合に、給紙位置を切換えることを特徴とする請求項2〜10の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
  13. インクを吐出するノズルに連通した複数の圧力室と、これら複数の圧力室に亙って配設された圧電シートと、複数の圧力室に夫々対応して前記圧電シートに設けられ前記圧力室の容積を変化させる為の駆動信号が入力される複数の個別電極と、前記複数の印字位置の各々における個別電極への駆動信号の入力回数を記憶する入力回数記憶手段とを備え、
    前記給紙位置切換手段は、前記入力回数記憶手段に記憶された現在の印字位置における駆動信号の入力回数から他の印字位置における駆動信号の入力回数を引いた値が所定回数以上である場合に、給紙位置を切換えることを特徴とする請求項2〜10の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
  14. 前記入力回数記憶手段は、複数の印字位置の各々における駆動信号の入力回数として、その印字位置を代表する所定の1又は複数の個別電極へ駆動信号が入力された回数を記憶することを特徴とする請求項13に記載のインクジェットプリンタ。
  15. インクジェットヘッドの所定の印字位置に給紙して用紙に印字するインクジェットプリンタであって、
    前記用紙の幅方向に互いにずれた複数の印字位置に夫々対応する複数の給紙位置から選択的に給紙可能な給紙機構と、
    前記インクジェットヘッドの最大印字可能幅よりも幅の狭い用紙を印字する場合に、前記複数の印字位置の各々における印字頻度に基づいて、前記複数の給紙位置のうちの用紙の供給が実行される給紙位置を切換える必要があることを警告する信号を発生させる警告信号発生手段と、
    を備えたことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  16. 使用者により給紙位置の切換操作がなされたときにその操作信号を検出する操作信号検出手段と、この操作信号検出手段が前記操作信号を検出したときに前記給紙位置を切換える給紙位置切換手段とを有することを特徴とする請求項15に記載のインクジェットプリンタ。
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