JP3459823B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3459823B2
JP3459823B2 JP2001324271A JP2001324271A JP3459823B2 JP 3459823 B2 JP3459823 B2 JP 3459823B2 JP 2001324271 A JP2001324271 A JP 2001324271A JP 2001324271 A JP2001324271 A JP 2001324271A JP 3459823 B2 JP3459823 B2 JP 3459823B2
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規文 小板橋
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仁 杉本
美由紀 松原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録装置
に関し、詳しくは、装置本体に対して記録ヘッドを着脱
可能に用いることができるインクジェット記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の装置において、記録ヘッドが着
脱される場合としては、主に記録ヘッドを交換する場合
がある。このような場合、装着される記録ヘッドは新た
な未使用のものである。
【0003】しかしながら、記録ヘッドが交換される場
合でも、装着されるものが、既に使用されたものである
場合がある。例えば、同一機種の他の装置で使用されて
いた記録ヘッドを使用する場合や、長期間装置を使用し
ない間に取外しておいた記録ヘッドを再び用いる場合等
がある。また、それぞれインクの色や濃度の異なる複数
の記録ヘッドを、1個づつ装着しながら用い、種々の色
等で記録することができる記録装置においても、上記の
ような場合が生じる。
【0004】以上のような記録ヘッドの交換を比較的容
易にする構成としては、記録ヘッドとインクタンクとを
一体に成形したものや、一体であっても互いに分離可能
としたもの等があり、近年、インクジェット記録装置で
良く採用される構成である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、交換された
記録ヘッドが上述のように既に使用されたものである場
合、その記録ヘッドのそれまでの使用状態等によって
は、装置本体側による記録ヘッドの吐出駆動が適合せ
ず、良好なインク吐出を行えないことがある。例えば、
インク吐出に利用される熱エネルギーを発生する吐出ヒ
ータが、それまでの駆動によって発熱特性が変化してい
たり、あるいは交換された記録ヘッドの吐出ヒータその
ものの特性が変化していることがある。このような場合
に、装置本体側がそれまでと同一の駆動パルスで吐出ヒ
ータを駆動すると、良好な吐出が行われず、その結果、
記録画像の品位を損うことがあった。
【0006】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、交換された記録
ヘッドに応じた適切な吐出駆動制御を、そのとき装着さ
れるインクタンクとの関係において行うことにより、常
に良好なインク吐出を行ない、高品位な記録を行うこと
が可能なインクジェット記録装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクタンクから供給を受けたインクを記録ヘッドから
吐出させることで被記録媒体に対して記録を行うインク
ジェット記録装置において、前記記録ヘッドの状態に関
する情報を記憶するためのヘッド記憶手段を有する前記
記録ヘッドと、前記インクタンクの状態に関する情報を
記憶するためのインクタンク記憶手段とを有するインク
タンクとを搭載するためのキャリッジと、前記ヘッド
憶手段と、前記インクタンク記憶手段とに情報を書き込
むための情報書き込み手段と、前記情報書き込み手段を
制御し、前記記録ヘッドのヘッド記憶手段と前記インク
タンク記憶手段とに対して、所定のタイミングでそれぞ
れ独立に情報を書き込む制御手段とを有し、前記制御手
段は、前記キャリッジに搭載された前記インクタンクの
前記インクタンク記憶手段が記憶する情報に応じて前記
ヘッド記憶手段に所定情報を書き込み、当該所定情報の
変更を行うことを特徴とする。
【0008】
【作用】以上の構成によれば、交換された記録ヘッドか
ら情報を読出すことにより、例えば、その記録ヘッドの
それまでの使用状態や更新された固有の補正データに基
づいて吐出駆動を行うことができるとともに、その吐出
駆動をそのとき装着されるインクタンクとの関係におい
て適切に行うことが可能となる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0010】実施例1 図1は本発明の一実施例に係り、記録ヘッドと上記イン
クタンクとを一体に構成した記録ヘッドカートリッジの
一構成例を示す。本例に係るカートリッジは、インクタ
ンクユニットITとヘッドユニットIJUとを一体に有
しており、またこれらは互いに着脱できるようになって
いる。ヘッドユニットのインク吐出部101を駆動する
ための信号等を受容するとともにインク残量検知信号の
出力を行うための配線コネクタ102は、ヘッドユニッ
トIJUおよびインクタンクユニットITに並ぶ位置に
設けてある。従って、このカートリッジを後述のキャリ
ッジに装填した際にとる姿勢において、その高さHを低
くすることができるとともに、カートリッジの厚みを薄
形化することができる。これにより図3につき後述する
ようにカートリッジを並べて配置するときにキャリッジ
を小さく構成することが可能である。
【0011】ヘッドカートリッジのキャリッジへの装着
にあたっては、吐出部101を下側にした状態でインク
タンクユニットITに設けたつまみ201を把持してキ
ャリッジ上に配置することができる。このつまみ201
は、カートリッジの装着動作を行うための後述のキャリ
ッジに設けたレバーに係合する。そして、その装着時に
はキャリッジ側に設けたピンがヘッドユニットIJUの
ピン係合部103に係合し、ヘッドユニットIJUの位
置決めがなされる。
【0012】本例に係るヘッドカートリッジには、イン
ク吐出部101の表面をワイピングしてこれを清掃する
部材をクリーニングするための吸収体104が、インク
吐出部101に並置されている。また、インク消費に伴
って空気を導入する大気連通口203が、インクタンク
ユニットITのほぼ中央に設けられている。
【0013】図2は図1に示したヘッドカートリッジの
分解斜視図である。本例に係るヘッドカートリッジは、
ヘッドユニットIJUとインクタンクユニットITとか
ら成っており、これらユニットの詳細な構成について、
本図等を用いて説明する。
【0014】ヘッドユニットヘッドユニットIJUの構
成部品の実装の基準となるのは、Al等で形成したベー
スプレート111であり、その上にインク吐出に利用さ
れるエネルギを発生するための素子群を形成した基板1
12と、素子に電力を供給するための配線等を有したプ
リント回路基板(PCB)115とが実装されており、
これらはワイヤボンディング等によって接続されてい
る。基板112には、前記素子として、通電に応じてイ
ンクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱
変換素子が設けられている。そして以下ではこの基板1
12をヒータボードと称する。
【0015】上述した配線コネクタ102はPCB11
5の一部をなすものであり、不図示の制御回路からの駆
動信号は配線コネクタ102に受容され、PCB115
を介してヒータボード112に供給される。PCB11
5は、本例では両面配線基板であって、ヘッド固有の情
報、例えば電気熱変換素子の適切な駆動条件,ID番
号,インク色情報,駆動条件補正用データ(ヘッドシェ
ーディング(HS)データ),PWM制御条件等の他、
本発明の実施例に関して後述される記録ヘッドの履歴デ
ータを記憶したEEPROM128およびコンデンサ1
29が配設されている。
【0016】図示のように、EEPROM128および
コンデンサ129は、PCB115のベースプレート1
11との接合面側に、かつベースプレート111の切欠
き部111Aに対応した位置に配置されている。これに
よって、EEPROM等の装着時の高さがベースプレー
ト111の厚み以下であれば、PCB115とベースプ
レート111との接合時にIC等が表面より突出するこ
とがない。従って、製造工程においてそれらの突出に対
応した収納態様を考慮する必要がなくなる。
【0017】ヒータボード112上には、インクタンク
ユニットIT側より供給されるインクを一時貯留する共
通液室、および該液室と吐出口とを連通する液路群を形
成するための凹部を有する天板113が配置される。ま
た、この天板113には、インク吐出口を形成した吐出
口形成部材(オリフィスプレート)113Aが一体に形
成されている。114は天板113とヒータボード11
2とを密着させることによって吐出部101を構成する
ための押えばねである。
【0018】116はヘッドユニットカバーであり、イ
ンクタンクユニットIT内に進入するインク供給管部1
16A,これと天板側インク導入管部とのインク連通を
行うためのインク流路116B,ベースプレート111
への3点位置決めないし固定用の3本のピン116C,
ピン係合部103,吸収体104の取付け部およびその
他必要な部分を一体にモールド成型してなる部材であ
る。インク流路116Bに対しては、流路蓋117が配
置される。また、インク供給管116Aの先端には、気
泡,塵埃除去用のフィルタ118が配設されるととも
に、結合部からのインク漏洩防止用のOリングが配設さ
れている。
【0019】以上のヘッドユニットを組立てるにあたっ
ては、ベースプレートに突設したピン111PがPCB
115に設けた貫通孔115Pに挿通されるようにして
位置決めし、接着等により両者を固定する。この両者の
固定にあたっては精度はそれ程要求されない。ベースプ
レート111に対して精度高く装着されるべきヒータボ
ード112はPCB115とは別体に固定されるからで
ある。
【0020】次に、ヒータボード112をベースプレー
ト111上に精度よく配置・固定し、PCB115との
間で必要な電気的接続を行う。そして天板113および
ばね114の配設を行い、必要に応じて接着・封止を行
った後、カバーに突設した3本のピン116Cをベース
プレート111の孔111Cに挿通して位置決めを行
う。その後、これら3本のピン116Cを熱融着するこ
とにより、ヘッドユニットが完成する。
【0021】インクタンクユニット 図2において、211はインクタンクユニットの本体を
なすインク容器、215はインクを含浸させるためのイ
ンク吸収体、216はインクタンク蓋、212はインク
残量検知用の電極ピン、213および214はピン21
2に関する接点部材である。
【0022】インク容器211は、概ね、ピン212,
接点部材213,214の取付けおよび上述したヘッド
ユニットIJUの装着を行うための部分220、インク
供給管部116Aの進入を受容する供給口231、並び
につまみ201を一体に有するとともに、図6中底面側
よりそのほぼ中央に立設した中空の筒状部233を有し
ている。かかるインク容器は、樹脂の一体成型により形
成することができる。
【0023】筒状部233の底面側は、インク充填工程
を考慮して開放されており、充填後には、図2に示すキ
ャップ217が取付けられて大気に対し閉塞される。一
方、図2中その上端面には、渦状もしくは蛇行形状とし
た溝235が設けられ(図示の例では渦状)、その溝の
一端235A(図示の例では渦状溝の中心)において筒
状部233の内部空間に通じる開孔が設けられている。
また、その溝の他端235Bは、タンク蓋216に設け
られた大気連通口203の部位に位置している。
【0024】筒状部233の側面には、等角度をもって
複数本(図示の例では4本)の溝237が設けれてお
り、筒状部233の内部空間と連通している。これによ
り、インクタンクユニット内部と大気との連通は、大気
連通口203,渦状溝233,筒状部233の内部空
間,溝237を介してのものとなる。そして、筒状部2
33の内部空間は、振動や揺動によるインク漏洩を防止
するためのバッファ部として機能する。また、大気連通
口203に至る経路を長くする渦状溝233が存在する
ため、インク漏洩は一層有効に防止されることになる。
【0025】また、本例のようにインクタンクのほぼ中
央に位置する筒状部233の側面に、等角度をもって複
数の溝237を設けたことによって、その周囲に位置す
る吸収体215に対し、均一化された大気とのバランス
状態を確保し、吸収体内のインクの局部集中を防止でき
る。これは、後述する吸収体圧縮域(供給口231の周
辺)に対して円滑なインクの供給性をも確保できるもの
である。
【0026】なお、この溝237は、容器の厚みの中心
よりも下方にまで延在し、かつ供給口231の存在する
範囲Aを完全に包含する範囲にわたって設けられる。ま
た、残量検知用ピン212の位置をも考慮した範囲に形
成されており、これによりピンの存在部位周囲に均等な
インク存在状態もしくは大気連通状態を確保し、残量検
知の精度を向上することができる。
【0027】本例に係るインク含浸用吸収体215に
は、筒状部233の挿通を受容する穴215Aが設けら
れている。この穴215Aに筒状部233を位置するよ
うにしたことによって、吸収体215は筒状部233に
圧縮されることなく、負圧の高いその圧縮部分にインク
残留が生じることもない。一方、本例に係る吸収体21
5は、インクタンク蓋216とインク容器211とによ
り形成される空間の形状(図2中一点鎖線で示す)に対
し、供給口231に位置する部位がやや膨らんだ形状と
なっている。これにより、吸収体215をインクタンク
ユニット内に収納したときに、その膨らんだ部分が圧縮
された状態となるので、吸収体215はその部分におい
て負圧が高くなり、従って、インクを円滑に供給口23
1側へ導入できることになる。
【0028】図3は上記記録ヘッドカートリッジを用い
たインクジェット記録装置の概略斜視図を示す。この装
置は上述のように交換可能なインクタンク一体型の記録
ヘッドカートリッジを黒(Bk),シアン(C),マゼ
ンタ(M),イエロー(Y)4色のインクに対応して備
えたフルカラーシリアルタイプのプリンタである。本プ
リンタに使用したヘッドは、解像度400dpi,駆動
周波数4KHzで、128個の吐出口を有している。
【0029】図3において、IJCはY,M,C,Bk
の各インクに対応した4個の記録ヘッドカートリッジで
あり、記録ヘッドとこれにインクを供給するインクを貯
留したインクタンクとが一体に形成されている。各記録
ヘッドカートリッジIJCはキャリッジに対して不図示
の構成によって着脱自在に装着される。キャリッジ82
は、ガイド軸811に沿って摺動可能に係合し、また、
不図示の主走査モータによって移動する駆動ベルト85
2の一部と接続する。これにより、記録ヘッドカートリ
ッジIJCはガイド軸811に沿った走査のための移動
が可能となる。815,816および817,818は
記録ヘッドカートリッジIJCの走査による記録領域の
図中奥側および手前側においてガイド軸811とほぼ平
行に延在する搬送ローラである。搬送ローラ815,8
16および817,818は不図示の副走査モータによ
って駆動され被記録媒体Pを搬送する。この搬送される
被記録媒体Pは記録ヘッドカートリッジIJCの吐出口
面が配設された面に対向し記録面を構成する。
【0030】記録ヘッドカートリッジIJCによる記録
領域に隣接するカートリッジIJCの移動可能な領域に
臨んで回復系ユニットが設けられる。回復系ユニットに
おいて、8300は記録ヘッドを有する複数のカートリ
ッジIJCにそれぞれ対応して設けたキャップユニット
であり、キャリッジ82の移動に伴なって図中左右方向
にスライド可能であるとともに、上下方向に昇降可能で
ある。そしてキャリッジ82がホームポジションにある
ときには、記録ヘッド部と接合してこれをキャッピング
する。また、回復系ユニットにおいて、8401は、ワ
イピング部材としてのブレードである。
【0031】さらに、8500はキャップユニット83
00を介して記録ヘッドの吐出口およびその近傍からイ
ンク等を吸収するためのポンプユニットである。
【0032】図4は、上述したインクタンク内の残検ピ
ン212,212に定電流を流したときの、インク残量
と測定される抵抗値との関係を示す線図である。
【0033】測定される抵抗値Rが所定のスレッショル
ド値より大きいとき、インク残量がわずかであるとして
ランプを点灯させるなどしてユーザーにインク量が残り
少ないことを知らせる。
【0034】上記装置を用いた本例の印字方法について
以下に説明する。
【0035】本例では、記録ヘッド駆動方法および印字
方法に特徴を持たせている。記録ヘッド駆動には分割パ
ルスを用い、そのパルス幅を変調する駆動法を用いる。
図5は、この分割パルスを示し、図においてVOPは駆動
電圧、P1はプレヒートパルス、P2はインターバルタイ
ム、P3はメインヒートパルスを示している。T1
2,T3はパルスP1,P2,P3の幅を決めるための時
間を示している。VOPは吐出のために利用される熱エネ
ルギーを発生させるために必要な電気的エネルギーを構
成し、吐出ヒータの面積,抵抗値,膜構造や吐出ヒータ
が設けられるインク路の構造によって決まる。
【0036】分割パルス幅変調駆動法は、P1,P2,P
3の順にパルスを与え、プレヒートパルスP1で主にイン
ク路内のインク温度を制御する。すなわち、記録ヘッド
の温度センサを利用した検知温度に応じてプレヒートパ
ルスP1のパルス幅を制御する。しかし、このパルスP1
の印加によって発泡現象が生じないようにしている。イ
ンターバルタイムP2はプレヒートパルスP1とメインヒ
ートパルスP3が相互干渉しないように一定時間の間隔
を設けるため、およびインク路内インクの温度分布を均
一化する働きがある。メインヒートパルスP3は発泡現
象を発生させ、吐出口よりインック滴を吐出させるため
のものである。
【0037】本例の記録ヘッドは、図6(A)および
(B)に示すような構造をしており、吐出ヒータ1は、
シリコン等からなる基板5上に形成され、上記の分割パ
ルスがこれに印加されることにより熱エネルギーを発生
する。この熱エネルギーはインク路2内のインクに作用
し、その温度を変化させるとともに、気泡を発生させて
吐出口3からインクを吐出させる。
【0038】ヘッド温度TH=25.0(℃)の環境
で、VOP=18.0(V)の時にP1の幅=1.867
(μsec)、P3の幅=4.114(μsec)のパ
ルスを与えると、最適な駆動条件となり安定したインク
吐出状態が得られる。この時の吐出特性は、インク吐出
量VD=30.0ng/dot、吐出速度V=12.0
m/secである。ちなみに、記録ヘッドの最大駆動周
波数はfr=4.0kHzであり、400dpiの解像
度をもち、128個の吐出口を16ブロックに分割して
1ブロック毎に順次駆動する。
【0039】次に、プレヒートパルスP1を用いた吐出
量制御について説明する。
【0040】ヘッド温度(TH)一定の条件におけるプ
レヒートパルスP1と吐出量VDとの関係を、図7に示
す。
【0041】図に示すようにプレヒートパルスP1のパ
ルス幅の増加は、パルス幅P1LMTまでは直線的に増加
し、それ以後はプレ発泡現象を生じてメインヒートパル
スP3の発泡が乱されパルス幅P1MAXを過ぎると吐出量
が減少する傾向を示す。
【0042】次に、プレヒートパルスP1一定の条件で
ヘッド温度TH(環境温度)と吐出量VDとの関係を図8
に示す。
【0043】図に示すようにヘッド温度THの増加に対
して吐出量は直線的に増加する傾向を示す。
【0044】図7,図8それぞれの直線性を示す領域の
係数は、それぞれ
【0045】 吐出量のプレヒートパルス依存係数:Kp=ΔVDP/ΔP1(ng/μs・dot) 吐出量のヘッド温度依存係数 :KT=ΔVDT/ΔTH(ng/C・dot) のように定義される。
【0046】図6に示すヘッド構造のものではKP
3.21(ng/μsec・dot)・KT=0.3
(ng/μsec・dot)である。
【0047】これらのふたつの関係を以下に説明するよ
うに有効に利用したプレヒートパルスP1の制御を行う
と、図9に示すように、ヘッド温度が環境温度の変動や
印字による自己昇温による変動など様々な要因によって
変化しても記録ヘッドのインク吐出量を常に一定に保つ
ことが可能な吐出量制御が可能となる。以下、図1を参
照してこれについて説明する。
【0048】吐出量制御は以下の3つの条件で異なった
ものとなる。 (1)TH≦T0のとき 低温時の吐出量補償を記録ヘッドの温調で行う。 (2)T0<TH≦TLのとき 分割パルス幅変調法(以下、PWMともいう)による吐
出量制御を行う。 (3)TL<TH(<TC)のとき P1=一定による非制御で行う。
【0049】(1)の条件は、図9の温調領域で主に低
温環境での吐出量を確保するためのもので、環境温度
(自己昇温)が25.0℃以下の時で、ヘッド温度TH
を温調温度T0=25.0(℃)の一定に保つことでTH
=T0の時の吐出量VDO=30.0(ng/dot)を
得るようにしている。T0を25.0℃としているのは
温調によるインク増粘,インク固着,温調リップルなど
による弊害を極力無くすためである。このときのP1
パルス幅は、P1=1.867μsecである。
【0050】(2)の状態は、図9のPWM領域で環境
温度(自己昇温)が26.0℃〜44.0℃の間で行わ
れており、印字による自己昇温や環境温度の変化をセン
サが検知した温度に基づき、図10および図13に示す
テーブルに従って2.0℃毎にプレヒートパルスP1
幅を変化させる。制御は図11に示すシーケンスに従
う。
【0051】このシーケンスではヘッド温度の誤検知を
防ぎ、より正確な温度検知を行うために過去3回の温度
(Tn-3,Tn-2,Tn-1)と新しく検知した温度Tn(ス
テップS1)を加えて平均した温度をヘッド温度Tn
−(Tn-3+Tn-2+Tn-1+T n)/4として使用する
(ステップS2)。次のステップでは、この値TH′と
今回測定したヘッド温度TH=Tnとを比較判断し(ステ
ップS3)、TH−Tn-1=ΔTとするとき、 i)|ΔT|<1℃の場合は温度変化が±1℃以内の変
化で1テーブルの範囲内なのでP1のパルス幅は変えな
い。
【0052】ii)ΔT≧1℃ 温度変化が高温側にシフトしているのでテーブルを1つ
下げてP1のパルス幅を狭くする。
【0053】iii)ΔT≦−1℃ 温度変化が低温側にシフトしているのでテーブルを1つ
上げてP1のパルス幅を広くする。
【0054】なお、|ΔT|≧1℃の場合でもテーブル
は1つの変化しか許容しない。のようにテーブルを変え
ながら制御を行う。印字中に1つのテーブルを変化させ
るタイミング(フィードバックタイム)はTF=20m
sec毎である。従って、1ライン(約800mse
c)の印字中に約40回のテーブル変化が可能となり、
最高で19.0℃の昇温にも対処可能となっており濃度
変化の発生を低減している。
【0055】温度検知に4回平均を用いているのは、セ
ンサのノイズ等による誤検知を防ぎフィードバックをな
めらかに行うとともに制御による濃度変動を必要最低限
にしシリアル印字方式による繋ぎでの濃度変化(繋ぎス
ジ)を目だたなくするためである。この吐出量制御方法
を用いると上記の温度範囲で目標吐出量VDO=30.0
(ng/dot)に対して±0.6(ng/dot)の
範囲内で制御が可能となる。この範囲内での吐出量変動
に収まると記録用紙1枚の印字中に発生する濃度変動
は、約±0.2程度に抑えられ、シリアル印字方式に顕
著な濃度むら,繋ぎスジは問題とならない。なお、温度
検知の平均回数を増やすとノイズ等に強くなりよりなめ
らかな変化となるが、逆にリアルタイムでの制御では検
知精度が損なわれ正確な制御ができなくなる。また、温
度検知の平均回数を減らすとノイズ等に弱くなり急激な
変化が発生するが、逆にリアルタイムでの制御では検知
精度が高まり正確な制御が可能となる。
【0056】(3)の状態では、非制御領域であるが、
環境温度(自己昇温)が44.0℃以上の場合を想定し
ており印字状態において例えば100%DUTYを連続
して印字すると瞬間的には到達するが、常時この温度に
ならないようにヘッド構造の設計およびヘッド駆動条件
を設定している。万一、この状態が連続して発生するよ
うな場合には高温異常状態と判断し、回復動作を行うこ
とで対処する。また、プレヒートパルスP1のパルス幅
を0.187μsecとしてプレヒートパルスによる加
熱を抑え印字による自己昇温を極力低減するようにす
る。
【0057】次に、上述した(1)の場合の温調のシー
ケンスについて詳しく述べる。
【0058】本実施例では、記録ヘッドの左右に設けら
れたサブヒータとそのごく近傍に位置する温度センサと
を用いて本体側で制御を行う。
【0059】図12に本例で用いる記録ヘッドの温度セ
ンサ10A,10Bおよびサブヒータ11A,11Bと
吐出ヒータ1との位置関係を示す。
【0060】温度の検知は、上記(2)の場合の吐出量
制御方式と同様で4回の平均値を利用している。この
時、ヘッド温度THは右側のセンサ10Bから検知した
温度TRと左側のセンサ10Aから検知した温度TLとの
平均値(TH=(TR+TL)/2)を用いている。この
検知温度によってヘッド側のサブヒータに電流を流して
温調を行うわけであるが、温度の制御方法は基本的にオ
ン/オフ方式である。つまり、目標温度T0=25.0
℃に到達するまでは最大電力(左右各1.2W)を投入
し目標温度に到達すると電流を切り、温度が下がると電
流を流す方式である。オン/オフのタイミングは40m
sec毎に行う。このタイミングを長くするとリップル
の幅が大きくなり周期が延びる。また、このタイミング
を短くするとリップルの幅が小さくなり周期が短くな
る。この方式によって目標温度での温調リップル幅は、
約2℃であるが4回平均による温度検知を用いているた
め温調リップルによる吐出量制御への影響はほとんどな
い。必要があればPID制御などの高価な制御方法を用
いてもよい。
【0061】(駆動パルス設定)次に、本実施例で用い
ている記録ヘッドの駆動条件の設定方法について説明す
る。
【0062】本例装置は、インクタンクを一体とした交
換可能なカートリッジタイプを使用するためユーザーが
いつでもヘッドを交換できる。このため、サービスマン
等による細かな調整は期待できない。また、カートリッ
ジヘッドは大量生産によって製造するため個々のヘッド
特有の特性をもっており、吐出ヒータの面積,抵抗値,
膜構造など製造工程上のバラツキによるヘッド毎の駆動
条件設定の違いを補正する方法が必要となる。
【0063】記録ヘッド毎に駆動条件を設定しないと、
吐出特性の中でも吐出速度・方向(着弾精度),吐出量
(濃度),吐出安定性(リフィル周波数,濃度むら,ヨ
レ)などが適正化されないため安定した画像が得られな
いばかりか、印字中に発生する不吐出やヨレによって著
しい画像の乱れが発生する。また、フルカラー画像は例
えばシアン,マゼンタ,イエロー,ブラックの4つの記
録ヘッドを用いて形成されるために1つでも標準状態と
異なった吐出特性を持った記録ヘッドで印字すると全体
のバランスが崩れるため画質を低下させてしまう。
【0064】このヘッド毎の吐出特性バラツキを補正
し、最適な画像形成を行うための方法を以下に示す。
【0065】電源を入れたときに、記録ヘッドの上述し
たEEPROM128からID番号,色等とともに駆動
条件としてテーブル番号TA1を読取る。この番号TA1
従って、本体側で後述する分割パルス幅変調駆動制御法
のメインヒートパルスP3の幅の値を読込む。
【0066】i)T1の決定 あらかじめ記録ヘッドの製造工程上で各ヘッドの吐出特
性測定を行っておき、各記録ヘッドに最適な駆動条件を
定めて、各記録ヘッドのEEPROMに情報として記憶
させておく。
【0067】ii)駆動条件設定 本体側では分割パルス幅駆動時の各パルス、プレヒート
パルスP1,インターバルタイムP2,メインヒートパル
スP3を設定するためにプレヒートパルスの立ち上がり
時からの時間を、図5に示すようにT1,T2,T3とし
ておきT3の値は本体上で最初から固定しておきT2の値
によってP3(P3=T3−T2)を決定する。
【0068】以上のように、記録ヘッドの駆動条件設定
用テーブルTA1を記録ヘッドのEEPROM128の情
報として読込むことによって本体側の設定条件(駆動条
件)を変えることができ、これにより記録ヘッド毎に吐
出特性バラツキを吸収することが可能となる。
【0069】(HSテーブル設定)次に、本実施例で実
施している濃度むら補正(以下、ヘッドシェーディング
(HS)ともいう)データの設定について説明する。
【0070】上記駆動パルス設定と同様、記録ヘッド毎
の吐出量バラツキによる濃度むらを補正するため、電源
投入時に、記録ヘッドの上記EEPROMからID番
号,色,駆動条件ともにHSデータとしてテーブルTHS
を読取る。このテーブルTHSを本体側では所定メモリに
コピーする。
【0071】i)THSの決定 あらかじめヘッドの製造工程上で各ヘッドのドット径分
布測定を標準駆動条件で行ってHSデータを計算してお
き、計算結果をテーブル化したものをヘッドのROM情
報として記憶させておく。
【0072】ii)HSデータを読込む。
【0073】以上のように、HSデータ用テーブルTHS
を記録ヘッドのEEPROM128の情報として読込む
ことによって本体側で各ヘッドのむら補正が行えるよう
にし、これにより各記録ヘッド毎の吐出量バラツキによ
る濃度むらを吸収することが可能となる。
【0074】(PWMテーブル設定)上述したPWM制
御で用いるPWMテーブルの設定についても同様に行
う。
【0075】すなわち、電源投入時に、記録ヘッドのR
OM情報としてID番号,色,上述した2つの設定にか
かる駆動条件およびHSデータとともにPWMの制御条
件としてテーブル番号TA3を読取る。この番号TA3に従
って、本体側ではPWM制御におけるプレヒートパルス
1の幅の上限値を決める。
【0076】i)T3の決定 あらかじめ記録ヘッドの製造工程上で各ヘッドの吐出量
測定を標準駆動条件で行っておき、吐出量の多少によて
ランク分けし記録ヘッドのEEPROM128に情報と
して記憶させておく。
【0077】ii)PWM制御のテーブル決定 1.吐出量の多くなる記録ヘッドでは25.0℃の時の
プレヒートパルスP1の幅の値を標準駆動条件(P1の幅
=1.867μsec)より短くして吐出量を少なくし
標準吐出量VDOに近付ける。
【0078】2.吐出量の少ない記録ヘッドでは25.
0℃の時のプレヒートパルスP1の幅の値を標準駆動条
件(P1=1.867μsec)より長くして吐出量を
多くし標準吐出量VDOに近付ける。
【0079】3.上記の動作は図10に示されているよ
うに各記録ヘッドの吐出量に応じてテーブルTA3とプレ
ヒートパルスP1の幅との関係が決められており常に標
準吐出量VDOになるよう設定してある。
【0080】4.この方法で標準吐出量VDO(30.0
ng/dot)に対して±1.2(ng/dot)の吐
出量バラツキを補正することが可能となる。
【0081】以上のように、PWM制御用テーブルTA3
を、記録ヘッドのEEPROMから読込むことによって
本体側の制御条件を変えることで記録ヘッド毎の吐出量
のバラツキを吸収することが同様に可能となる。
【0082】次に、主に経時変化によって生じる記録ヘ
ッドの濃度むらの補正制御、すなわち上記HSデータの
設定に基づく補正制御について説明する。
【0083】記録ヘッドは記録動作を続けて行くにつ
れ、次第に状態変化が生じてきて結果的に濃度むらを発
生し易くなる。従って、本例ではこうした経時変化によ
って発生する濃度むらを装置自身が測定し、新たに補正
曲線を選択し直すといった処理を行う。
【0084】図14に本例による記録ヘッドの濃度むら
補正処理の位置付けを一連の画像処理の流れの中で説明
する。固定撮像素子の1つであるCCDセンサ50から
読込まれた画像信号は、シェーディング補正回路91で
そのセンサ感度が補正され、LOG変換回路92で光の
3原色のC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロ
ー)から色(印刷色)の3原色のC(シアン),M(マ
ゼンタ),Y(イエロー)に変換される。次に、C,
M,Y信号はBK(ブラック)の部分が共通成分として
抽出され、あるいは共通成分の一部が黒成分の一部とし
て抽出され、C,M,Y,BK信号としてヘッドシェー
ディング回路94に入力される。ヘッドシェーディング
回路では、CCD50で読まれた画像信号がプリンタ部
で記録されるときに対応する記録ヘッドの吐出特性に従
ってγ補正(濃度補正)される。γ変換回路95では入
力データに対する出力データを算出するための数段階の
関数を有しており、色毎の濃度バランスや使用者の色合
いの好みに応じて適切な関数が選択される。
【0085】また、この曲線関数はインクの特性や記録
紙の特性に応じて決定される。
【0086】γ変換回路の出力は2値化処理回路に送ら
れる。本実施例では平均濃度依存法(MD法)を採用し
た。2値化回路の出力はプリンタ部44に送られ記録ヘ
ッドにより記録される。
【0087】また、図14における符号97は濃度むら
測定部であり、ヘッドシェーディング回路94と濃度む
ら測定部97を合わせた部分100の実際の構成は図1
5に示される。また、この図15の詳細な処理ブロック
は図16に示される。ここで、一点鎖線で囲んだ部分が
それぞれ濃度むら測定部97およびヘッドシェーディン
グ回路94である。本実施例では濃度むら一時保存メモ
リ134とγ補正メモリ136が一つのRAM152で
共有化されている。EEPROM126には図17に示
す64種類のγ補正曲線が、図18に示す配置で格納さ
れている。
【0088】図19に濃度むら補正処理のフローチャー
トを示す。
【0089】最初ユーザーが印字画像に濃度むらが発生
していると判断したら操作部(図示せず)内のむら補正
ボタンを押す(ステップS201)。すると本体は図2
0に示すようなむら測定用のパターンを印字出力する
(ステップS201)。次に、ユーザはこの記録サンプ
ルを図20に示すように原稿台に記録ヘッドの印字の際
の移動方向とCCD50の移動方向とが垂直な関係とな
るように置く(ステップS203)。
【0090】そして、再度むら補正ボタンを押すと(ス
テップS204)、原稿読取りスキャナが最初にブラッ
クのサンプルパターンを走査し(2回目以降はシアン,
マゼンタ,イエローと順次行う)、その結果を直接ある
いは所定の処理を通じて図16に示すSRAM136に
格納する(ステップS205)。
【0091】ここで所定の処理とは、図16に示す平均
値回路133の処理であり、図21に示すように任意に
サンプリングデータ数を選択可能である。すなわち、本
例では、各吐出口からのインク吐出によって形成された
ドットの濃度データのサンプリング数分の平均値を求
め、この結果をSRAM136に格納する。
【0092】次に、図22に示すように、CPUにより
各吐出口毎に前後1画素を含めた3画素の移動平均Dn
を求める(ステップS206)。ただし、この場合の平
均の仕方は、例えば前後4画素を含む計9画素の平均で
あってもよく、さらに各画素に重みずけを施してもよ
い。次に、ステップS206で求めた3画素平均の平均
値を求める(ステップS207)。次に、ステップS2
06で求めた各3画素平均とステップS207で求めた
値の比率αn[%](nは吐出口番号で、1以上128
以下)を求める(ステップS208)。
【0093】以上述べたステップS206からステップ
S208までの処理を図20のパターン1から4につい
て行う(ステップS209)。
【0094】次に、各パターンにおけるαnの平均値αn
(ave)を求め(ステップS210)、求めたα
n(ave)と現在の濃度補正テーブル番号Tiより新た
な補正テーブル番号Ti+1を次のように求める(ステ
ップS211)。
【0095】Ti+1(n) =Ti(n)+(αn(ave)−100) 新たに求めたテーブル番号Ti+1(n)をSRAM13
6に書込む(ステップS212)。
【0096】以上述べたステップS205からステップ
S212までの処理を各色について行う(ステップS2
13)。ここでサンプリングする際に、ブラック,シア
ン,マゼンタ,イエローの各パターンに対応して、それ
ぞれ補正の関係にあるグリーン,レッド,グリーン,ブ
ルーのフィルタ出力をサンプリングする(ただし、ブラ
ックについてはグリーン以外でも可能)。
【0097】ただし、本実施例では、図23に示すよう
に、もしSRAM136に取込んだサンプリングデータ
のいずれかのインク色の記録ヘッドに不吐出が発生して
いる場合には、以降の演算処理を取りやめるなど何種類
かの異常検出を行っている。
【0098】以上から明らかなように、本実施例では記
録ヘッドが交換された時点では、記録ヘッド内のEEP
ROMのHSデータ(γ補正データ)をSRAM136
に書込み、その後の経時変化に対しては上記の操作に従
って、SRAM136のデータを更新する。さらにヘッ
ドのEEPROM128のデータを更新する。従って、
更新されたデータが電源オフ時も記憶されるように、本
実施例では、最新のHSデータをプリンタ制御部内のR
AM(図示せず)に転送し、このRAMを電池でバック
アップしている。
【0099】以上説明したようなデータ処理,印字処理
を行う本実施例の装置では、4個(4色)の記録ヘッド
カートリッジを本体に装着することにより、フルカラー
の印字を行う記録装置(複写機,FAX等のプリンタ)
に関するものである。
【0100】上述したように、記録ヘッドカートリッジ
にはEEPROM128が設けられており、この中には
あらかじめ上述したような各種データが格納されてい
る。これらのデータはその記録ヘッドの固有のものであ
り、本体の電源オン時等の所定のタイミングに自動的に
読出される。
【0101】このデータにより本体および記録ヘッドの
駆動を最適に制御し、安定した、高品位な記録を可能に
する。
【0102】しかしながら、これらのヘッドを使用する
ことによりこのヘッドの初期の状態は刻々と変化してい
く。よって制御する内容もそれにともなって変化する。
そこで、本発明によれば、所定のタイミングでヘッドの
データを更新、追加することで、その記録ヘッドのその
時点での最適な制御が可能となる。
【0103】以下にデータの内容、その書込みのタイミ
ングおよび効果を表にして列記する。
【0104】
【表1】
【0105】上記のデータは全てを書込んでもよいし、
1つでもよい。またいくつかの組み合わせでもよく、複
数のデータにより、より正確にヘッドカートリッジの状
況を判断できる。
【0106】以下、上記書込む各データについて説明す
る。 (印字枚数)通算印字枚数により以下に述べる記録ヘッ
ドの寿命、インク残量、記録ヘッドの濃度むら特性変化
によるHS処理のタイミング等がわかる。
【0107】また、通算印字枚数により、大まかに記録
ヘッドの寿命が推定できる。実際には通算吐出数による
ヒータの寿命の方が記録ヘッド寿命に近いが、吐出口毎
に全ての通算吐出数をカウントすることは、装置本体の
ハードウェアおよびソフトウェアに負荷を与えるため、
印字枚数を係数することにより負荷を与えず充分に寿命
を推定できる。
【0108】さらに、通算印字枚数によりインクの消費
量を推定できるため、インクタンク内のインク残量を推
定できる。インク残量はインクタンク内のインクの電気
抵抗を測定することで検知できるため、併用することで
より正確に検知が可能となる。
【0109】記録ヘッドを使用していると、吐出口毎の
吐出量が微妙に変化してくるため、ある程度の枚数を印
字すると、印字にむらが生じてくる。そこで、ある一定
枚数の印字をしたらヘッドシェーディング(HS)を促
すことで濃度むらをなくし、安定な画質を維持すること
ができる。
【0110】なお、ユーザーによるヘッドシェーディン
グを実施するのではなく、自動的に行うこともできる。
また、HS後に印字した枚数がわかれば、さらに記録ヘ
ッドの濃度むら特性の予測が可能となる。記録ヘッドに
データを書込むタイミングは印字終了後に一度行えばよ
い。
【0111】このように、印字枚数のデータを記録ヘッ
ドに記録させることで、各種の判断が可能となる。特に
記録ヘッドを交換するような場合があるときには、装置
差によらず記録ヘッドの状態を把握し最適な制御が可能
となる。
【0112】(吐出数)記録ヘッドの吐出数がわかれ
ば、記録ヘッドの状態をかなり正確に把握することが可
能となる。具体的には記録ヘッドの寿命、濃度むら特性
の変化、インクの消費量等である。
【0113】記録ヘッドにデータを入力するタイミング
は印字中に行うことはあまり好ましくなく、一度、本体
側のメモリで一枚印字する間の吐出数をカウントし、印
字後に前回の吐出数に加算して書換えるとよい。
【0114】ここで言う吐出数としては、各吐出口毎の
吐出数であることが、より正確に記録ヘッドの状態を把
握することが可能となるため好ましいが、記録ヘッド全
体の吐出数であっても、比較的正確にその状態を把握す
ることが可能となるし、余分なメモリ領域を消費しない
で済む。また、HS処理後の吐出数がわかれば、HS処
理を促すタイミングも容易に予測可能となる。
【0115】(吸引回数)吸引回数がわかればインク消
費量や、インクタンク内のインク分布が推測できる。
【0116】1回の吸引動作によって消費されるインク
量はわかるから、その回数がわかればどれだけのインク
が消費されたかわかる。そこで印字によって消費された
インク量と併せて考えることでインクタンク内のインク
残量がわかる。
【0117】ところで、吸引は比較的インクの流れが早
いため、インクタンク内のインクの分布が通常の印字に
比べ変化する。すなわち、吸引時に吐出口からインクを
引き出すのと同時に大気連通口から空気を吸い込む際、
インクより空気の方が流路抵抗が小さいためインクタン
ク内のインク吸収体に空気が混入し僅かながら使用可能
なインク量が減少する。よって吸引回数がわかれば実質
的なインク残量がわかるため、より正確な残量検知をす
ることができる。書込むタイミングは吸引動作後でよ
い。
【0118】(ワイピング回数)ワイピングは記録ヘッ
ド表面の濡れた状態をクリアし吐出口から安定して吐出
させるために必要なことであるが、回数が増えると、そ
の弊害として吐出方向がよれてくる。実際には微妙な変
化であるが、印字枚数がかなり増えることにより、それ
に伴ってワイピングが増えると、よれの増大によって記
録ヘッド内の濃度むらが変化してくる。そこでワイピン
グの回数がわかればHS(ヘッドシェーディング)のタ
イミングを推測することが可能となる。
【0119】また、よれの増大の一因として、ワイピン
グの回数が増えると、記録ヘッド表面(オリフィス面)
の撥水性が劣化してくることがわかっており、記録ヘッ
ドの寿命を知ることができる。記録ヘッドにデータを書
込むタイミングはワイピング後でよい。
【0120】(インク残量)このデータは印字や回復動
作を行った場合に前回のデータを減算させて書込む。イ
ンクタンク内のインク残量がわかりカートリッジの交換
時期を知らせることができる。
【0121】(インク残検値)残検値はインクの電気抵
抗に依存しているため、一般に低温になると値が大きく
なる。よってインクの温度に応じて残検のスレッショル
ド電圧値を変えてインク残量を検知を行っている。そこ
で残検動作時に前回の残検値と比較することでより正確
な残量検知が可能となる。書込むタイミングは残検動作
後でよい。
【0122】(HSデータ)ヘッドシェーディングは、
記録ヘッドの濃度むら特性を補正し画質を向上させるた
めに行う。最初は記録ヘッド出荷検査時に行い、記録ヘ
ッド内のEEPROMに書込むが、使用しているうちに
濃度むらが変化してきた場合には、ユーザーにより適宜
にHS処理を行うようにする。そのとき、新たに記録ヘ
ッドのEEPROMにHSデータを書込む。
【0123】また、HS処理のタイミングは最後のHS
処理を行ってからの回数や吐出数や吸引回数によって判
断し、ユーザーに促してもよいし、自動的に行ってもよ
い。
【0124】(本体装着時間)ヘッドカートリッジを本
体に初めて装着した際に、本体内の時刻を書込む。適宜
に本体側タイマとの時間差を計算し、カートリッジの有
効期間を越えた場合、ユーザーに知らせることができ
る。
【0125】また、装着されている本体側の総時間を適
時に書込んでもよい。これにより、何らかの原因で本体
内タイマの経時が不良になってもデータが変化すること
がない。
【0126】(最後の印字時間)最後に印字した時間が
わかれば、その記録ヘッドが印字されないでどれだけ放
置されていたかがわかる。放置時間がわかれば、予備吐
出や吸引等の回復動作の条件を適切に変化させることが
可能となる。記録ヘッドに書込むタイミングは印字終了
後でよい。また、これは予備吐出終了後でもよい。この
場合は予備吐出が終った後で書込めばよい。ただし、印
字中の予備吐出後に書込みを行うことは印字時間を遅ら
せる等の弊害があるため、書込みは行わない方が好まし
い。
【0127】(駆動条件)駆動条件は、記録ヘッドから
インクを吐出させる際の、記録ヘッドに加えるパルス幅
や記録ヘッドの出荷時に、それぞれの記録ヘッドに最適
な値を検査しヘッド内に書込む。しかしながら、記録ヘ
ッドの使用状態によって駆動条件は変化する場合があ
る。例えば、インク残量が少ない場合、インクタンクの
吸収体による負圧が大きくなるため、幾分吐出量が少な
くなる。そこでパルス幅を大きくして吐出量を増やすこ
とができる。
【0128】この場合、印字後や吸引後、残検動作後に
記録ヘッドのデータを書換えることができる。また、長
い間使用しない場合にも変化する場合がある。HS処理
を行った場合、記録ヘッドの濃度むらだけでなく、濃度
の絶対値もわかる。そこで濃度から吐出量が推測できる
ため、HS処理時に書換えることも可能である。
【0129】実施例2 本実施例は、記録ヘッドとインクタンクとが分離可能な
カートリッジの場合について説明する。
【0130】このように記録ヘッドとインクタンクとが
分離する場合、インクがなくなればタンクを交換し、1
つの記録ヘッドで何回もインクタンクを利用することが
でき、記録ヘッドの寿命まで使えるため、ランニングコ
ストが安くなる。
【0131】このようなヘッドカートリッジの場合、記
録ヘッド側とインクタンク側の両方に上述のメモリを持
たせるとよいが、少なくとも記録ヘッド側に持たせる必
要がある。
【0132】まず両方に記録メモリが付いている場合に
ついて説明する。
【0133】この場合、実施例1で説明したデータのイ
ンクンタクに関するデータはインクタンク側に、記録ヘ
ッドに関するデータは記録ヘッド側に別々に記録させれ
ばよいが、上記「本体装着時間」のように共通したデー
タもあり得る。
【0134】この場合、記録ヘッドがそのままでインク
タンクのみが交換された場合、そのタンクのデータに応
じて記録ヘッド側のデータを変える。例えば、インク残
量のデータに応じて、記録ヘッドの駆動条件を変更す
る。以下、記録ヘッドのEEPROMへのデータ書込み
内容、タイミング、およびそれぞれの効果を表にして列
記する。
【0135】
【表2】
【0136】上記のデータは全てを書込んでもよいし、
1つでもよい。またいくつかの組み合わせでもよく、複
数のデータによりより正確にヘッドカートリッジの状況
を判断できる。印字枚数、吐出数はその記録ヘッドでの
トータルの数を書込む。
【0137】インクタンクに設けられたEEPROMへ
のデータ書込み内容、タイミング、およびそれぞれの効
果を、以下に表として列記する。
【0138】
【表3】
【0139】上記のデータは全てを書込んでもよいし、
1つでもよい。またいくつかの組み合わせでもよく、複
数のデータにより、より正確にインクタンクカートリッ
ジの状況を判断できる。インクタンクに書込むデータは
ヘッドとは無関係に書込む。すなわち、印字枚数、吐出
数のデータはタンク内メモリに加算されて書込まれる。
【0140】以上のように、ヘッドとインクタンクが分
離可能で、一体となって機能するカートリッジにおい
て、記録ヘッド側およびインクタンク側それぞれ記憶メ
モリを持たせ、記録装置本体から所定のタイミングでそ
れぞれ独立にデータを書込む。
【0141】このことにより、記録ヘッド,インクタン
クそれぞれの履歴に応じて適切な本体および記録ヘッド
の吐出制御、インクタンクの交換が可能となり、安定し
た高品位な画像を印字することが可能となる。
【0142】また、インクタンクをあまり大きくしなく
ても、1つの記録ヘッドの寿命内で何回もインクタンク
を交換して使えるため、ランニングコストを安くでき
る。しかも、インクタンクを小さくすることで、ヘッド
カートリッジの重量を軽くすることができるためヘッド
キャリッジも軽い構成が可能となり、キャリッジの動力
源であるモータのトルクを小さくすることができ、モー
タや電源を小型化することが可能となる。
【0143】参考例 本例は、実施例2と異なり、記録ヘッド側だけで記憶メ
モリがあり、インクタンク側にはない場合を示す。
【0144】以下、記録ヘッドのEEPROMへのデー
タ書込み内容,タイミングおよびそれぞれの効果につい
て列記する。
【0145】
【表4】
【0146】上記のデータは全てを書込んでもよいし、
1つでもよい。またいくつかの組み合わせでもよく、複
数のデータにより、より正確なヘッドカートリッジの状
況を判断できる。
【0147】(印字枚数)記録ヘッドのトータルの印字
枚数を書込むが、新しいインクタンクに交換された場合
は、その時点での印字枚数を本体側のメモリに書込む。
こうすることにより、記録ヘッド側と本体側の印字枚数
のデータの差によって、そのインクタンクで何枚印字し
たかがわかり、インクタンク側にメモリがなくとも履歴
がわかる。
【0148】しかしながら、その記録ヘッドとインクタ
ンクの一体となったカートリッジを一時的に他のヘッド
と交換するようなことがあるとタンクの履歴は違うもの
となってしまうため、実際には本体のメモリではなく記
録ヘッドのメモリの中に新タンクを交換した際の印字枚
数を書込んだようがより好ましい。
【0149】新しいインクタンクに交換されたかどうか
の判断は、そのインクタンクの残検値により行うことが
できる。
【0150】(吐出発数)印字枚数と同様な考え方でデ
ータを書込む。
【0151】(吸引回数)新しいインクタンクに交換さ
れたらデータを初期化しその後加算していく。
【0152】このように、インクタンク側に記憶メモリ
を設けなくても記録ヘッド側のメモリだけでインクタン
クの履歴を把握し制御することができるため、インクタ
ンクのコストを安くできる。しかしながら記録ヘッド側
のメモリ容量はインクタンクが独立にメモリを持ってい
る場合に比べ大きなものとなるし、より信頼性のある制
御をするためには上記実施例2のように記録ヘッドとイ
ンクタンクが個々にメモリを有している方が好ましい。
【0153】以下、本例に関する記録ヘッドおよびイン
クタンクの一例を説明する。
【0154】図24および図25は、本例に係るインク
タンク一体側の記録ヘッドカートリッジを示す。この記
録ヘッドカートリッジは、インク供給源であるインクタ
ンクと記録ヘッドチップとを互いに着脱自在な構成とし
た一体型の記録カートリッジであり、インクタンクのみ
の交換も可能としたものである。
【0155】図24において、301は記録ヘッド本体
たる記録ヘッドチップである。このヘッドチップ301
のうち302はインクを吐出するインク吐出部であり、
インク吐出口およびインク液滴を吐出するためのエネル
ギを発生するエネルギ発生素子を有している。また同じ
く303は液室であり、インク吐出部302のエネルギ
発生素子を設けた液路に連通している。ここに、インク
吐出部302としては吐出エネルギ発生素子として電気
熱変換体を有したものや電気機械変換体を有したもの等
が用いられるが、製造コストが低廉であり、吐出口の高
密度配置が可能であることから前者が好適に用いられ
る。304はインクタンク307から直接に液室303
にインクを送るための流路である。305は細かいメッ
シュで形成されているフィルタであり、記録液貯留部た
るインクタンク307側から記録ヘッドチップ301側
にインクを送る際に、インクに混入している気泡あるい
はごみ等を取り除くために設けられる。
【0156】なお、ヘッドチップ1の一部には、後述の
EEPROM30が設けられている。
【0157】306はインクタンク307内に設けられ
るインク吸収体であり、例えば多孔質体,繊維状物質あ
るいは連続気孔体等により形成することができる。イン
クタンク307には、インクの残量を検出するための残
量検知用電極308Aおよび308Bが設けられてお
り、これを用いてインクタンク307中のインク残量を
検知することができる。ヘッドチップ301に設けられ
たフック310は、インクタンク307の所定部位に掛
止されてヘッドチップ301をインクタンク307に結
合するためのものである。
【0158】309はインクタンク307の両側部に設
けられた解除ボタンであり、これを押下することにより
フック310が内側にたわみ、これによって図25に示
すように記録ヘッドチップ301とインクタンク307
とを容易に切り離し、取外すことが可能である。一方、
インクタンク307を新たに取り付けるときは、記録ヘ
ッドチップ301の所定位置にインクタンク307を合
わせてこれを押圧すると、フック310は、内側にたわ
みながらインクタンク307の所定部位に向けて進入し
て行き、その後その所定部位に至るとばね力により元の
状態に復帰して掛止状態となり、これにより、記録ヘッ
ドチップ301とインクタンク307とが結合される。
【0159】この結合の際、インク吸収体306のうち
の符合A(図24参照)で示す部分が圧縮されるので、
インク吸収体306とメッシュフィルタ305とが密着
される。このように圧縮されることにより、この部分A
はその毛管作用を強め、インク吸収体306が吸収して
いるインクをこの部分に吸引することができる。これに
より、インクンタク中のインクを残さず記録ヘッド30
1側に供給することが可能となる。311はインクンタ
ク307に空気を導くための大気連通孔である。
【0160】次に、インクタンク307を交換する場合
について説明する。インクタンク307中のインクが減
少してくると、インクタンク307に設けられている大
気連通孔311から空気が取り込まれ、吸収体306に
も徐々に気泡が入ってくる。インクタンク307中のイ
ンクがほぼなくなると、吸収体306のうちで一番密度
が高い部分である部分Aにも気泡が入り込んでくる。
【0161】一方、残量検知用電極308Aおよび30
8Bに電圧を印加してこれら電極308A,308Bの
間の電気抵抗を測定することにより、インクの残量を検
知しているが、吸収体306の部分Aに気泡が入り込む
と、この間の電気抵抗が急激に増大する。そこでこの増
大によりインク残量がわずかであることを検知すること
ができる。このインク残量がわずかであることを検知す
ると、インクタンク307の交換を促すために、例えば
記録装置本体に設けられている警告ランプを点灯させ
る。
【0162】インクタンク307を交換することを促す
表示がなされた後でも、なおしばらくは内部に残ったイ
ンクを用いて記録が可能である場合がある。しかしいず
れそのインクも消費されるが、メッシュフィルタ305
が気泡を通さないので、吸収体306の部分Aに気泡が
充満してくると、急に記録を行うことができなくなる。
このとき記録ヘッドチップ301側にはインクが充満さ
れている。しかし、フィルタ305から気泡を取り込む
ことができないことと、インク吐出部302の吐出口近
傍においてインクのメニスカスが保持されることによ
り、インク吐出部302からインクが漏れることはな
い。また、インクタンク307を取り外した状態でも、
インク吸収体306の毛管力によりインクタンク307
からインクが漏れることはない。
【0163】図26に、図24および図25に示した記
録カートリッジを使用して記録を行う記録装置を示す。
この記録装置においては、カートリッジが小型であるた
めに記録ヘッドの走査空間が狭くなり、したがって装置
全体を小型化することが可能になる。
【0164】図26において、314はインクジェット
カートリッジであり、記録ヘッドチップ301およびイ
ンクタンク307が結合したものである。インクジェッ
トカートリッジ314は、押え部材341によりキャリ
ッジ315の上に固定されている。
【0165】キャリッジ315はステッピングモータ等
で構成されたモータ317によって駆動され、シャフト
321に沿って長手方向に往復動可能となっている。キ
ャリッジ315と、記録ヘッドチップ301に信号およ
び電源電圧を送るラインとがフラットケーブル316を
介して接続されている。
【0166】322はモータ317の駆動力をキャリッ
ジ315に伝達するワイヤである。329はプラテンロ
ーラ319に結合して記録媒体318を搬送させるため
のフィードモータである。
【0167】インクタンク307のインクがなくなり、
インク残量がないことを示すランプが点灯した場合は、
押さえ部材341を解除し、インクジェットカートリッ
ジ314をキャリッジ315から取り出し、記録ヘッド
チップ301とインクタンク307とを分離する。イン
クタンク307を新品のものと交換し、記録ヘッドチッ
プ301と結合することにより、記録ヘッドチップ30
1に再びインクを供給することが容易である。
【0168】インクタンク307を交換した後は、記録
ヘッドチップ301側にはインクが充満していて、しか
もフィルタ305によって気泡が取り込まれるというこ
とはないので、すぐに記録動作を開始してもさしつかえ
はない。
【0169】しかし、新しいインクタンク307に収納
されているインク吸収体306のうちの部分A(図24
参照)に気泡が溜っている場合も考えられ、その場合は
一定力の吸引等による回復動作を行うことにより、部分
Aにインクを供給することが望ましい。なお、部分Aに
気泡が溜っている状態のときは、残量検知ランプが点灯
する場合があるので、インクタンク307を交換すると
きにはインクの残量検知を行うことが望ましい。
【0170】残量検知ランプが点灯していない、すなわ
ちインクタンク307にインクが残っているにもかかわ
らずインクの吐出が不良となり、しかも回復動作を行っ
ても吐出不良が回復しない場合は、記録ヘッドチップ3
01側の不具合あるいはヘッド301の寿命であるの
で、記録ヘッドチップ301を交換する。
【0171】本例においては、記録ヘッドチップは主と
してインク吐出部302と液室303とからなり、イン
クタンク307より直接液室303内にインクを供給す
るようにしたので、ヘッドチップに通常設けられるサブ
タンクを用いないことからその構成が小型かつ簡単にな
り、また本例に係るヘッドチップ301への気泡の進入
もフィルタ305によって確実に阻止される。
【0172】しかし、本例ではインクタンク307をイ
ンク供給源としたが、これをサブタンクとして機能さ
せ、主たるインク供給源をさらに別に設けてもよい。
【0173】実施例 本実施例は、異なる色のタンクカートリッジが交換され
ながら使用される場合を示し、本体上に1個の記録ヘッ
ドのみ装着する場合の実施例である。
【0174】インクタンクが記録ヘッド部と分離可能な
構成の場合、複数の色のインクタンクを交換して使用す
る場合がある。このとき、交換する前のインクの色と新
しいインクの色が異なれば、インクの混色防止のために
吸引や予備吐出を同じ色の場合に比べて多めに行う必要
がある。
【0175】そこで、交換する前のインクの色を記録ヘ
ッドに書込むことで適切な回復処理が可能となり、余分
なインクの消費やインクの混色を防ぐことが可能とな
る。
【0176】この場合、インクタンク側にも色のデータ
を持たせる必要があるが、書換える必要はないため、色
のデータ以外に書込む必要がなければ、タンクに突起を
付ける等の機械的な構成により、インクタンクの色を本
体側で認識できればよい。
【0177】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0178】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0179】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0180】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0181】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0182】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0183】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0184】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0185】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0186】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、交換された記録ヘッドから情報を読出すこと
により、例えば、その記録ヘッドのそれまでの使用状態
や更新された固有の補正データに基づいて吐出駆動を行
うことができるとともに、その吐出駆動をそのとき装着
されるインクタンクとの関係において適切に行うことが
可能となる。
【0187】この結果、安定して高品位な記録が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかるヘッドカートリッ
ジの斜視図である。
【図2】図1に示したヘッドカートリッジの分解斜視図
である。
【図3】図1,図2に示したヘッドカートリッジを用い
たインクジェット記録装置の概略斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例で用いられるインク残量検
知の構成を説明するための線図である。
【図5】上記第1実施例で用いられるヘッド駆動のため
の分割パルスを示す模式的波形図である。
【図6】(A)および(B)は、上記第1実施例で用い
られる記録ヘッドの構造を示すそれぞれ模式的縦断面図
および模式的正面図である。
【図7】上記分割パルスのプレパルスの幅と記録ヘッド
の吐出量との関係を示す線図である。
【図8】上記第1実施例の記録ヘッドにおける環境温度
と吐出量との関係を示す線図である。
【図9】上記第1実施例における吐出量制御を説明する
ための図であって、主に記録ヘッド温度と吐出量との関
係を示す線図である。
【図10】上記第1実施例で用いられる上記プレヒート
パルスの幅と記録ヘッドの温度との関係を規定したテー
ブルを示す模式図である。
【図11】図9にて説明される吐出量制御の手順を示す
フローチャートである。
【図12】上記第1実施例で用いられる記録ヘッドを構
成する基板を示す平面図である。
【図13】図10に示したテーブルと分割パルスとの関
係を示す模式的波形図である。
【図14】上記第1実施例における画像データ処理の構
成を示すブロック図である。
【図15】図14に示す濃度むら測定部の具体的構成を
示す回路ブロック図である。
【図16】図15に示した回路の処理の構成を示すブロ
ック図である。
【図17】図14に示す処理で用いられるγ補正テーブ
ルの模式図である。
【図18】上記テーブルの具体的配置を示すメモリの模
式図である。
【図19】上記第1実施例で行われる濃度むら補正処理
の手順を示すフローチャートである。
【図20】上記濃度むら補正処理における印字パターン
の読取りを説明するための模式図である。
【図21】上記読取りにおける読取りデータの処理を説
明するための模式図である。
【図22】上記読取りにおける読取りデータの処理を説
明するための模式図である。
【図23】上記読取りのデータを示す線図である。
【図24】本発明の参考例にかかるヘッドカートリッジ
を示す模式的断面図である。
【図25】上記ヘッドカートリッジが記録ヘッドとイン
クタンクとに分離した状態を示す模式的断面図である。
【図26】上記ヘッドカートリッジを用いたインクジェ
ット記録装置の一例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 吐出ヒータ 2 インク路 3 吐出口 5 基板 10A,10B 温度センサ 11A,11B 保温ヒータ 314,IJC ヘッドカートリッジ 301,IJU 記録ヘッド 307,IT インクタンク 150 制御部 151 CPU 152 RAM 126 EEPROM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 美由紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 沼田 靖宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−38814(JP,A) 特開 昭62−184856(JP,A) 特開 平3−218847(JP,A) 特開 平3−227650(JP,A) 特開 平3−234541(JP,A) 特開 平2−289359(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/175

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクタンクから供給を受けたインクを
    記録ヘッドから吐出させることで被記録媒体に対して記
    録を行うインクジェット記録装置において、 前記記録ヘッドの状態に関する情報を記憶するためのヘ
    ッド記憶手段を有する前記記録ヘッドと、前記インクタ
    ンクの状態に関する情報を記憶するためのインクタンク
    記憶手段とを有するインクタンクとを搭載するためのキ
    ャリッジと、前記ヘッド 記憶手段と、前記インクタンク記憶手段とに
    情報を書き込むための情報書き込み手段と、前記情報書き込み手段を制御し、 前記記録ヘッドのヘッ
    ド記憶手段と前記インクタンク記憶手段とに対して、所
    定のタイミングでそれぞれ独立に情報を書き込む制御手
    段とを有し、 前記制御手段は、前記キャリッジに搭載された前記イン
    クタンクの前記インクタンク記憶手段が記憶する情報に
    応じて前記ヘッド記憶手段に所定情報を書き込み、当該
    所定情報の変更を行う ことを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  2. 【請求項2】 前記ヘッド記憶手段記憶する情報は、
    記録ヘッドの濃度むら特性を補正するための情報を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ヘッド記憶手段記憶する情報は、
    記録ヘッドの駆動条件の情報を含むことを特徴とする請
    求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記インクタンク記憶手段記憶する
    報はインクの残量に関する情報を含むことを特徴とする
    請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記
    録装置。
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