JP3710230B2 - インク検出方法、およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インク検出方法、およびインクジェット記録装置 Download PDF

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    • B41J2002/17579Measuring electrical impedance for ink level indication

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク液滴を噴射して文字や画像を記録(プリント)する液体噴射装置に用いられるインクジェット記録ヘッドにおいて、噴射するインクを供給するインクタンク内のインクの残量や、インクタンクから吐出口付近までのインクの連続性の可否すなわち「インク切れ」を判断する機構を有する、液体検出方法、及び、液体吐出装置、に関するものである。
【0002】
ここで、記録(プリント)とは、紙に限るものではなく、布、糸、フイルム材、皮革、金属、ガラス等の被記録媒体へのインクの付与を含むものである。
【0003】
詳細には、本発明は、記録に用いるインクを収納するインクタンクやインクを記録ヘッドに供給するインク流路あるいはインクを吐出させる吐出部付近のインクの状態を検出する機構に関するものである。
【0004】
【従来の技術】
インクを被記録材に吐出させて記録を行うインクジェット方式を採用した記録装置がその使い良さから広く用いられている。
【0005】
インクジェット記録装置は、インク液滴を噴射するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドに供給するインクを溜めたインクタンクとを有している。インクジェットヘッドは、インクを吐出するための吐出口を有している。また、吐出口付近にはインクを吐出するための吐出エネルギー発生素子が設けられている。このエネルギー発生素子としては、インクに熱エネルギーを印加する発熱素子や、インクに機械的圧力を付与して吐出させるための圧電素子などがある。インクタンクと吐出口とは、インク流路を介して液体が流れるよう連通している。
【0006】
インクジェット記録装置は、インクタンク内のインクが不足するとインクジェットヘッドへのインクの供給が行えなくなり、正常な吐出が妨げられて記録を行うことができなくなる。そのため、インクジェット記録方式においてはインクの残量やインクが無くなった状態を検出する機構を設けることが有効となる。
【0007】
このようなインクの残量や残量が低下した状態を検出する方法として、
1.インクタンク内に2個の電極を有し電極間の電気抵抗や導通状態を検出する方法
2.インクタンクを透光性の部材で形成し、インクタンク近傍に光学センサを配してインクタンクを通る光の透過量や、照射した部分での反射光量を検出してタンク内のインクの有無を検出する方法
などが知られている。
【0008】
また、インクの残量や残量が低下した状態を検出するために吐出口付近のインクの有無を検出する方法も提案されている。その方式としては、米国特許第4853718号に示されるような、
3.吐出口付近に2個の電極を備え、電極間の電気抵抗を検出する方法や、静電容量を検出する方法
がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、1に示した方式は、インクタンクをヘッドと分離して交換する方式の記録装置では、インクタンクのインクの残量が無くなって新たなインクタンクと交換された場合には、インクタンクに付加した電極等の検出手段にかかわる部分をも同時に交換されてしまうことになり、インクタンクの製造コストの上昇、ランニングコストの低下を招いてしまう。また、2に示した方式は、インクタンク表面の汚れや内側の壁にインク滴が付着した状態では誤動作を発生しやすいという欠点があった。また、イエローのような淡い色のインクでは誤検出が発生しやすいという欠点があった。
【0010】
また、3に示した方式では、吐出口付近のインクを検出するだけであり、インクタンクから吐出口までインクが途切れることなく供給されている状態であるか否かや、インクタンク内のインク量までは検出することができなかった。
【0011】
さらに、インクタンクからインクジェットヘッドの吐出口までインクを供給する際に、流路に気泡が発生し成長する場合がある。その気泡がインクの流れとともに移動して吐出口付近に到達するとインクタンク内にはインクがあるにもかかわらず吐出口は気泡で充満して吐出口へのインクの供給の妨げとなって、インクジェットヘッドからはインクの吐出が行われない状態(以下、この状態を「不吐出」とも称する)を招いてしまう。プリントとしては、不吐出が発生した吐出口に対応する記録ドットが記録されていない状態(以下この状態を「ドット落ち」とも称する)ととなり、記録不良となる。この記録不良は、画像品質の低下を招くと共に、再度プリントを行う必要があると時間のロスや被記録媒体の無駄な消費を招くこととなる。また、インクジェットヘッドの吐出エネルギーを発生させるための素子はインクが無い状態で吐出エネルギーを発生し続けることとなり、素子の破損を招く場合もある。このようなインクタンクから吐出口までのインクの連通が気泡等により切れてしまう現象は「インク切れ」と呼ばれている。
【0012】
この「インク切れ」の検出は、上述した1、2、3のいずれの方式でも行うことができなかった。
【0013】
「インク切れ」の発生を防止する方法として、吐出口からインクの吸引を行う回復動作を記録前や定期的なタイミングで自動的に行う方法が挙げられる。しかしながら、この場合、インク切れが発生していない状態でもインクの吸引動作を行うため、インク切れ防止のために頻繁にインクを吸引してしまうと記録に寄与しないインクの消費量が増加し、1枚当りのランニングコストが高くなり、また、吸引したインクをストックする場所も増大することとなって装置の小型計量化を妨げてしまう。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、液体を収容する容器であるタンクから記録ヘッドの吐出口までの液体の流路が気泡で断たれることなく液体が供給可能な状態であるか否かを正確に検出可能な液体検出方法、ならびにインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0015】
また、本発明の他の目的は、液体を収容するタンク内の液体の残量や、残量が低下した状態、を検出可能な液体検出方法、ならびにインクジェット記録装置を提供することにある。
【0016】
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を含む。
【0017】
すなわち、本発明の態様は、それぞれ異なる色のインクを収納する複数のタンクと、前記複数のタンクそれぞれから流路を介して供給されるインクを各色に対応した吐出口から記録媒体上に吐出する記録ヘッドとを用いて記録を行うインクジェット記録装置におけるインク検出方法において、前記各色の吐出口の近傍に、各色毎に対応して設けられた複数の第1の電極それぞれに対して、所定の電圧波形を順次入力し、前記複数のタンクとは別体であって、インクと電気的に非接触である位置に設けられた前記複数のタンクに共通の第2の電極に発生する電圧波形を、前記各色毎に対応した複数の第1の電極それぞれに対して前記所定の電圧波形を入力する毎に検出し、検出された電圧波形に基づいて、タンクの有無、又は、タンク内のインクの残留容量、又は、タンクから吐出口付近までのインクの連続性の可否を、前記インクの色毎に判断することを特徴とする。
【0024】
このような構成によって、タンクやタンクから吐出部に至る液体流路間の液体の有無や流路間に気泡が存在することによる流路が途切れた状態を的確に検出できる。さらには検出用の端子の配置によってタンク内の液体の残量や、タンクが記録ヘッドと分離可能な構成におけるタンクの着脱までも検出することができる。
【0025】
また、本発明のインクジェット記録装置の態様は、それぞれ異なる色のインクを収納する複数のタンクが個別に着脱可能に構成され、前記複数のタンクから流路を介して供給されるインクを各色に対応した吐出口から記録媒体上に吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、前記インクの各色毎に対応した複数の第1の電極を、前記各色の吐出口の近傍に有し、前記複数のタンクとは別体であって、インクと電気的に非接触である位置設けられた、前記複数のタンクに共通の第2の電極と、前記複数の第1の電極に所定の電圧波形を順次入力したときの、前記第2の電極に発生する電圧波形を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された電圧波形に基づいて、タンクの有無、又は、タンク内の液体の残留容量、又は、タンクから吐出口付近までの液体の連続性の可否を、前記インクの各色毎に判断する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0038】
また、本発明は、液体を吐出する吐出手段として、液体に熱エネルギーを印加して吐出させる方式において好適に採用可能なものである。
【0039】
以上のような構成により、タンクやタンクから吐出部に至る液体の流路間の液体の有無や流路間に気泡が存在することによる流路が途切れた状態を的確に検出できる。さらには検出用の端子の配置によってタンク内の液体の残量や、タンクが記録ヘッドと分離可能な構成におけるタンクの着脱までも検出することができる。
【0040】
また、本発明の構成によれば、安価に液体を検出ででき、同一手段で種々の液体構成をもつタンクや、複数の記録ヘッドに対する液体の検出を行うことができる。
【0041】
また、本発明の構成では液体の組成、色に制限されることなく、きわめて淡い色の液体や、透明の液体でも検出でき、検出の時間を極めて少なくてすみ、さらには液体を消費することなく検出を行うことができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態例を詳細に説明する。
【0043】
〈実施形態例1〉
図1は、本発明の適用が可能なインクジェットプリンタにおける記録ヘッドの構成を示す図である。記録ヘッドとインクタンクは紙面を直行する方向に走査されて文字や画像を形成する。
【0044】
インクタンク20内のインクは、フイルタ6と内部が流路であるジョイント10を介して記録ヘッド1にインクを供給する。供給されたインクは記録信号に応じて記録ヘッドにより、記録媒体106に記録される。記録信号は、記録装置との電気的接点である接続端子:8により記録装置から記録ヘッドに送られる。
【0045】
インク検出は、概略以下のように行われる。接続端子8を介して記録装置から記録ヘッドの吐出口付近に配置された検出信号入力端子18に電気信号が入力される。入力された電気信号は、記録ヘッド内のインク、ジョイント内部のインク流路、インクタンク内のインクを伝わり、インクタンクとは電気的に非接触でインクタンクの下面全体に対応した位置にある導電性の金属板からなる検出端子19で検出することによって行われる。
【0046】
検出信号入力端子18は、インクと直接接触している。また、検出端子19はインクタンクとは電気的に非接触であり、絶縁性のプラスチック材のインクタンクの下面の壁とさらには空気を介してインクタンク内のインクとは絶縁されている。
【0047】
インクは複数色であり、本実施形態例で示すインクジェットプリンタは、イエロー(以下、Yと示す),マゼンタ(以下、Mと示す)、シアン(以下、Cと示す),ブラック(以下、Kと示す)の4色のインクによる画像の形成が可能である。各色に対応したインクタンクの下面の壁と検出端子19との対抗面積は約10x40mmで、インク下面と検出端子19との距離は約10mmである。検出端子は各色に対し共通で一体構成であるので、約49x40mmである。
【0048】
インクタンク下部の壁や空気の隙間は狭いほどインク検出には有利である。これは、後述のインクと第2の電極との静電結合の結合係数が変わるからである。
【0049】
このように、吐出口近傍に第1の電極を有し、タンク近傍に第2の電極を有し、第1の電極に電圧波形を入力し、第2の電極の電圧波形を検出して、タンク内の液体がタンクから吐出口付近まで連続しているか否かを判断する機構を有する構成となっている。
【0050】
なお、以下で、インクとは、記録に用いられる有色のインクはもちろんのこと、直接記録に使用されなくとも、記録媒体上でインクと作用または反応する液体のことを言う。例えば、無色あるいは淡い色で有色のインク染料やインクの成分と反応することによって耐水性を向上させる液体でもよい。
【0051】
液体は電気伝導性が必要である。ただし、検出端子は入力信号に対して電気的に非接触で高いインピーダンスで分離されているため、ほんの少しの電気伝導性があれば良い。例えば水を含んだほとんどの液体は電気伝導性がある。
【0052】
図2は、記録ヘッド1の拡大断面図である。図2(A)は断面図、図2(B)は図2(Aに示すA−A’のライン上における断面図である。この図2では1色に対応する記録ヘッドについて、その構成を詳細に示している。
【0053】
記録ヘッド1は、アルミニウムを主材料とした基板からなる支持体2をベ−スとして、シリコンから成るインク噴射制御基板部である素子基板3とプリントサ−キトボ−ドPCB15が支持体2に接着剤で固定されている。素子基板3には、インク噴射時に発熱によりインクを噴射するための発熱素子4があり、発熱素子4は酸化シリコンからなる保護膜5で被われておりインクとは直接接触しない構造となっている。
【0054】
このように、本実施実施形態例1における記録方式は、吐出口に対応した圧力室12に発熱素子4を配置し、記録情報に対応する駆動信号を発熱素子4に印加して吐出口16からインク滴21を記録媒体106に向かって吐出させ、文字や画像を記録する。
【0055】
図3は、本実施形態例を適用可能な一実施例としてのインクジェットプリンタの斜視図を示す。図3に示す記録装置100の給紙位置に挿入された記録媒体106は、送りローラ109によって記録ヘッドユニット103の記録可能領域へ搬送される。記録可能領域における記録媒体の下部には、プラテン108がある。キャリッジ101は、2つのガイド軸104と105によって定められた方向に移動可能な構成となっており、記録領域を往復走査する。キャリッジ101には、4色のインクを供給するインクタンク20とそれらのインクを吐出する記録ヘッド1とを含む記録ヘッドユニット103が搭載されている。107はスイッチと表示パネルであり、各種記録モードの設定や記録装置の状態を表示する。
【0056】
図4は、記録ヘッド部全体の斜視図である。黒(K)インクを収容するブラックインクタンク20Kと、CMY各インクを収容するタンク20C,20M,20Yがそれぞれ独立に記録ヘッドユニット103から交換可能な構成となっている。記録ヘッドは4色のインクに対応して一体構成となっているが、本発明の実施の形態例はこれに限られるものではなく、インクタンク20と記録ヘッド1とが別体の構成であってもよい。
【0057】
記録ヘッドは、各色ごとに約1/2インチの距離をおいて配置され、各記録ヘッドには、K、C、M、Yの各色ごとに300個の吐出口16が、各吐出口に対応する記録ドットが600dpi(dots per inch)の密度記録されるようにほぼ直線状に配置されている。
【0058】
図5は、本発明を適用可能なインクジェット記録装置のブロック図である。ホストコンピュータから、記録すべき文字や画像のデータ(以下記録データという)が記録装置の受信バッファー401に入力される。また、正しくデータが転送されているかを確認するデータや、記録装置の動作状態を知らせるデータが記録装置からホストコンピュータに帰される。受信バッファー401のデータはCPU402の管理のもとで、メモリ部403に転送されRAM(ランダムアクセスメモリ)に一次的に記憶される。メカコントロール部404は、CPU402からの指令によりキャリッジモータやラインフィードモータ等のメカ部405を駆動する。センサ/SWコントロール部406は、各種センサやSW(スイッチ)からなるセンサ/SW部407からの信号をCPU402に送る。表示素子コントロール部408は、CPUからの指令により表示パネル群のLED等の表示素子を制御する。記録ヘッドコントロール部410はCPUからの指令により記録ヘッド411を制御する。また、記録ヘッド411の状態を示す温度情報等をセンスしCPU402に伝える。
【0059】
インク検出の信号の流れは次のようである。まず、矢印Aの信号でヘッドコントロール部:410から記録ヘッドにインク検出用の信号が入力される。この信号は矢印Bによりインク検出部420に伝わり、デジタル化されて制御部402に伝わる。
【0060】
図6は、インク検出部420における、インク検出の入力信号と検出信号を示す図である。図6(a)は入力信号、図6(b)は検出信号である。
【0061】
正常な状態においては、インクタンクから記録ヘッドの吐出口までがインクを介して電気的につながっている。そこで、検出信号入力端子18に例えば、5V、10kHzの矩系波を入力すると、検出端子19には入力波形とほぼ同様の波形の信号が検出される。検出端子に入力波形とほぼ同様の波形の信号が検出されるのは、インクを介して入力端子の電荷がインクを電荷が伝わる流路とし、非接触で接近した位置にある比較的大きい面積の検出端子に電荷を誘導するためである。ただし、検出される信号の電圧レベルは入力波信号に比べて小さい。これは、誘導された電荷量は、電気抵抗がゼロの状態で伝わる電荷量より小さいからである。
【0062】
また、検出信号は、回路構成や回路定数にも依存するが、信号の波形に若干のなまりが発生する。これは入力端子から検出端子までの等価回路中に、インクの抵抗成分と検出部の容量成分以外に、若干の誘導成分、容量成分、抵抗成分があるためである。
【0063】
図6(c)は、インクタンク内のインクがなくなり、インクタンク、ジョイント部、記録ヘッド内部の圧力室、間のいずれかでインクが途切れた(不連続になった)場合、つまり前述のインク切れが発生した状態における検出信号を示している。この図6(c)が示す信号は、図6(b)の信号に比べて検出レベルが小さい。図6(c)に示す信号が検出されている状態で記録動作を行うと、インクタンクからのインクの供給が遮断されているため、実質的な記録ができない。さらには、インクが供給されない状態で記録ヘッド部が加熱することにより、記録ヘッドが劣化してしまう。インクの供給は、インクがインクタンクから吐出口まで連続している場合には吐出口から吐出した分のインクはインクタンクから正常に供給されるが、供給経路中のどこかに不連続部があると、その不連続部の空気がいずれ吐出口にたどり付き、不吐出、すなわち、記録不調の状態となる。
【0064】
このように、入力信号(a)に対し、検出信号が、(b)であるか、(c)であるかを判断することにより、インク切れが発生しているか否か、つまりその後の記録が可能か否かを判断する。上述のように図6(b)に示した検出信号が検出された場合は可能、図6(c)に示した検出信号が検出された場合は可能でない状態を示していることになる。
【0065】
このインク検出系は、入力信号がインクを介して記録ヘッドの吐出口付近から、インク流路を介してインクタンクに伝わり、インクタンクと検出端子との静電結合により検出信号を得るものである。検出端子がインクと非接触のため、インクにはほとんど電流を流さない。このため、たとえ入力端子がインクと直接接触したとしても、インクの電気による化学反応はごく微量であり、この化学反応によってインクの成分が記録に影響を与える程変化することはない。
【0066】
また、図6中の(d)、(e)は、検出回路が上述した系と異なる図7に示す回路を用いた場合の検出信号である。
【0067】
図7は検出回路系を説明する図である。図7(a)は、インクとタンクの最も簡単な等価回路、図7(b)は、検出回路として静電対策、増幅機能、を施した回路の一例を示す図である。以下、図7に示す検出回路におけるインクの検出を説明する。
【0068】
図7に示す回路を用いた場合の、図6(a)の入力信号に対する検出信号Voutは(d)、(e)である。図6(d)は「インク切れ」がなく正常な状態の検出信号、図6(e)は、「インク切れ」が発生した状態の検出信号を示している。
【0069】
図7(a)で、入力された信号はインクを伝わりインクタンクの壁に伝わる。検出部とは非接触であるが電気的には静電結合され、コンデンサと等価になり、入力信号の電位の変化はAC結合され検出端子に伝わる。
【0070】
図7(b)の抵抗R1、R2は静電対策として、また、検出信号の基準を安定させるために設けられている。また、2個の演算増幅器が設けられ、検出信号が増幅される。コンデンサC1は次段に交流結合させる働きをする。こうして得られた検出信号Voutは、記録可能な場合は図6(d)に示す波形となり、記録が可能でない場合には図6(e)に示す波形となる。この検出信号Voutは、入力信号の微分波形に近い信号が得られる。「インク切れ」が生じた場合、インクの抵抗Riが無限大になるため信号が検出端子に伝わらず、検出信号Voutは図6(d)に示す波形となる。実際には小さい信号が得られるが、これはリーク信号により生じたものである。
【0071】
検出信号Voutは、入力信号と同期したタイミングで次段のA/Dコンバータによりデジタル信号に変換される。同期したタイミングとは、入力信号に対し、デイレイ時間Tdの後とする。Tdは、インクの電気伝導率、インクタンクから吐出口付近までの流路の形状、検出回路系から定まる定数で、入力信号を入力してからVoutの波形がピークになる付近の時間として測定される。
【0072】
さらに、インク検出の測定は、A/D変換を複数回繰り返した値を測定値とし、ノイズ等の影響による測定誤差を小さくする。具体的には、ここでは3周期の信号を測定をする。測定タイミングは図6に示されるS1、S2、S3、S4、S5、S6とし、S2とS4とS6のタイミングにおける測定値の合計からS1とS3とS5のタイミングでの測定値の合計を減算し、3周期の繰り返しの平均値として3で割った値を演算結果とし、制御部が読み込むべき検出信号Vout1とする。測定回数や処理の方法は、上述した例に限られることなく、これ以外の方法であってもよい。
【0073】
インク検出の判断は、この検出信号Vout1が予め設定された値Vthより大きいか小さいか比較することによって、記録可能な状態か否かを判断する。予め設定された値Vthより大きい場合は記録可でOK、Vthより小さい場合は記録不可としてNGの判断とする。
【0074】
以上説明した例において、検出信号を複数回測定するのは、測定の際のノイズを除去するためである。測定時間は記録動作時間に比べ短いため複数回の測定でも合計の記録時間を長くしてしまう欠点にはつながらない。
【0075】
さらに、状況に応じて、複数色に対応した予め設定された値Vthが必要になる場合がある。これは、インクの導電性や測定の等価回路及び検出回路構成によっては、色ごとにVthの最適値が異なる場合がある。この場合には、Y、M、C、Kのそれぞれの色に対応したVthとして、VthY,VthM,VthC,VthKを設定することが好ましい。このように各色のインクに適した閾値を独立に設定することで、各色のインクジェットヘッドが記録可能であるか否かを適切に判断することができる。
【0076】
ここで、インク検出時に入力端子に信号を入力する以外のタイミングでは、インク中に電流を流すことによる電気化学反応を抑えるため、入力端子のレベルは0レベル(GNDレベル)にすることが望ましい。
【0077】
インク検出を行うインクが複数色の場合には、非測定の入力端子は0レベルにすることが望ましい。これは、非測定の入力端子をオープンにすると隣接したインクタンクを介して電荷が誘導されてしまい検出精度が低下するからである。
【0078】
図8はインク検出のフローを示す図である。本実施の形態例では、インクの検出は1頁ごとの記録動作の直前に行う。
【0079】
記録動作が始まるとステップS11でインク検出を行う。検出はY,M,C,K全色に対して順次行う。インクタンクから吐出口付近までの「インク切れ」が無ければOKでステップS12に処理を進め、通常の記録動作を1頁行う。ここで、ステップS11にて「インク切れ」が検出されればNGとしてステップS13に処理を進める。ステップS13では、「インク切れ」が検出された色に対して、吐出口からインクを吸引する吸引動作が行われる。その後再びインク検出を行い、OKであればステップS11へ進み、通常の記録動作に戻る。ステップS14においてもNGであると判断されればステップS15へ処理を進める。ステップS15は、再びNGと判断された場合であり、インク切れであることを記録装置本体の表示機構や記録装置の制御装置(ホストコンピュータ)への通信によって、ユーザにインクがないので交換を促す処理等の適切なリカバー処理を行う。ここで、「インク切れ」を発生したインクがどの色であるかも含めて処理を行うことで、ユーザは適切な処理を行うことができる。
【0080】
図9は、特定のパターンを記録した場合の検出信号の基礎データを示す図である。縦軸は検出信号Vout1のレベル、横軸は記録枚数を示す。検出レベルはA/D変換され演算処理された後の数値である。
【0081】
図9は、それぞれの色が、Cが120頁、Bkが150頁、Mが170頁、Yが180頁まで記録し、インクが切れたあるいは無くなったケースである。図9において、Vthが「インク切れ」の状態か否かを判断する際の閾値(スレショルド)レベルであり、これより大きいとOK、小さいとNGとして判断する。Vthはここでは127で全色に共通の値とした。測定系によっては、色ごとにVthを最適化する必要がある。それは、入力端子や検出端子の形状や配置によっては必ずしも1つのVthでは共通にできないからである。例えば、Yのみセンサ位置がインクタンクから遠い位置になった場合Y用のVthはより小さくする必要がある。Vthはまた検出回路の構成や回路定数にも依存して最適化される。
【0082】
初めの1色が「インク切れ」すると他の検出レベルがやや大きくなるのは、並べて配置したインクタンク間の静電誘導によるものと推測される。
【0083】
この基礎データはY、M、C、Kのすべてのインクが「インク切れ」をするのを確かめるため実験的に得たデータであり、実際には「インク切れ」した色のインクタンクは交換する等の処置がユーザによって施される。
【0084】
図10は、Y、M、C、Kの4色の複数色のインク切れを検出する機構の説明図である。図10(a)は記録ヘッドの模式図、図10(b)は簡単な等価回路の模式図である。
【0085】
記録ヘッド部の吐出口付近から入力された信号は、記録ヘッド、インク流路を介してインクタンクに伝わる。インクタンクと検出端子19とは静電誘導作用により静電結合されている。このような構成のため、複数色に対応した検出時には、入力端子18は各色ごとに独立に必要であるが、検出端子は図10に示すように検出端子19を複数のインクタンクに共通に1個設ける構成でよい。検出端子19を各色ごとに有する構成であってもよいが、共通の検出端子1個とすることで、検出機構の簡略化が可能となる。
【0086】
本実施例では、「インク切れ」とインクタンクなしとが区別されることなく「インク切れ」として処理される。これは実用上ユーザにとっては区別の必然性がないことのため、問題とはならない。
【0087】
〈実施形態例2〉
以下、本発明の実施形態例2を詳細に説明する。
【0088】
上述した実施形態例1では、複数色のインクタンクがそれぞれ別体で独立に交換可能な場合の例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0089】
図11は、複数色が一体構造のインクタンクの例を示す模式図である。インクタンクはさらに記録ヘッドとも一体構造になっている。記録ヘッドの素子基板は、Y、M、C、Kの4色が一体の素子基板で構成される。記録ヘッドとインクタンクとはインク流路でつながっている。検出端子は、4色が一体のインクタンクと対向した位置にある。この場合にも、各色ごとに入力信号が独立に入力されることで、1つの検出端子で検出できる。
【0090】
実施形態例1で説明したインクタンクが独立に交換可能な構成の場合と、本実施形態例に示す一体構造の場合とで、検出信号に多少の異なりはある。しかしながら、検出回路の定数やVth等の検出パラメータ系を最適化することでいずれの場合も精度の高いインク検出が可能である。したがって、もし一体構造と別体構造が混在したとしても、予めそれらの最適パラメータを準備することで、インク検出系の対応は可能となる。
【0091】
〈実施形態例3〉
前述の実施形態例1においては、インクとして有色のインクを使用した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0092】
インクジェット記録の分野において、インク中の染料を不溶化させる液体を用いる技術がしられている。この染料を不溶化させる液体を用いる技術については、例えば特開昭64−63185号公報に、染料を不溶化させる無色のインクをインクジェットプリントヘッドによって記録紙上に付着させる技術が開示されている。このような染料を不溶化させる液体を用いることで、優れた耐水性、高濃度の画像を得ることができ、さらにはカラー記録において色間のにじみを抑えて発色性に優れた高画質の画像を得ることができるため、インクジェットプリント方式において有効な技術であるとして注目されている。また、この種の液体としては、通常のインクによる画像の品質を低下させないために、無色あるいは淡い色の液体が用いられる。
【0093】
本実施形態例においては、この染料を不溶化させる液体を用いる構成において、この液体についても同様に、供給経路において途切れた状態や残量を検出可能とする実施の形態を説明する。
【0094】
図12は、色インク以外に、透明もしくは淡い色のS液体を使用した場合の例である。図12(a)は図4で示した構成に、S液体用のインクタンク20Sを付加したもので、記録ヘッドについてもS液体を吐出可能な構成としている。図12(b)は記録ヘッドを吐出口面側から見た図であり、S液体用のヘッド102には他のヘッド同様に吐出口16が複数設けられている。
【0095】
S液体は、色インクに対し、記録媒体上で反応もしくは混合により記録画像に新たな効果を得られる場合に使用するものである。ここでは、普通紙にその液体を噴射することにより、インクと反応し、通常では耐水性が得られなかった場合でも高い耐水性が得られるようになる液体を使用した。
【0096】
本発明は、S液体を使用した場合でも前述の実施形態例と同様の効果が得られる。ただし、前述した実施形態例1の構成に加えて最小件限の付加であるS液検出用回路と処理ルーチンの追加が必要である。
【0097】
〈実施形態例4〉
次に、本発明の実施形態例4を説明する。
【0098】
前述した実施形態例1においては、第2の電極はインクタンクの下部に隣接して水平に設けたが、垂直方向に設けてもよく、本実施形態例では、検出端子としての第2の電極垂直方向に設けたもので、以下その構成を詳細に説明する。また、本実施形態例においては、第2の電極以外の構成については実施形態例1と同様であり、その点の詳細な説明は省略する。
【0099】
第2の電極を垂直方向に設けることにより、「インク切れ」のみ成らずインクタンク内のインクレベルをも検出することが可能となる。
【0100】
図14は、第2の電極としてインクタンクの垂直方向に設けた場合を示す図である。第2の電極はインクタンク20の図中手前側に設けた。インクは第2の電極に対し、手前側がインクレベルに応じて対向する。
【0101】
この構成により、インクレベルに応じてインクタンク内のインクと第2の電極とが形成する静電容量が変化し、レベルに応じた信号を検出可能となる。
【0102】
結果としてインクレベルが多いほど検出信号のレベルも大きくなる。また、本実施形態例において、インクレベルを測定する場合には、インクタンクの移動中にはインクタンクの揺れによってインクの液面レベルが変化してしまうため、記録ヘッドが静止している状態で測定することが望ましい。
【0103】
図15は、特定の画像を記録し続け、マゼンタインクについてインク検出を行った場合の検出信号Vout1を示す図である。図から、記録枚数が進むにつれて検出信号Vout1のレベルが小さくなっているのが分かる。このレベルから逆にインクタンク内にどれだけのインクが残っているか、すなわち、インク残量がわかる。本実施形態例においては、インクがなくなったと判断する場合のVoutのレベルを設定し、Voutがそのレベルに達した場合にインクが無くなった状態、もしくはインクタンクが装着されていない状態であると判断することができる。
【0104】
ここでは、第2の電極をインクタンクの図で手前側に配置したが、インクタンクの前方側である、インクタンクと記録ヘッドの間に配置してもよく、このように構成することでインクタンクの交換が容易になる。
【0105】
〈実施形態例5〉
図10(b)に示した等価回路からわかるように、先の実施形態例で説明した検出端子側を入力端子とし、入力端子側を検出端子としても、インクの検出を行うことが可能である。この場合、複数色について検出する場合は、入力端子が共通の端子となり、検出端子がそれぞれの色のインクで独立した端子となる。
【0106】
本実施形態例では、吐出口近傍に第1の電極、タンク近傍に第2の電極を設け、第2の電極に電圧波形を入力し、第1の電極の電圧波形を検出して、インクタンクから吐出口付近までの液体の連続性の可否すなわち「インク切れ」を判断する。また、このような構成であっても先の実施形態例4と同様に、インクタンクのインク残量についても検出することができる。
【0107】
本実施形態例においては、複数色のインクについて測定を行う時には、非測定色の検出端子は接地する(GNDにする)ことが望ましい。この構成により、複数色のインクタンク間の静電誘導による測定誤差を最小限にすることができる。
【0108】
〈実施形態例6〉
次に、本発明の実施形態例6について説明する。
【0109】
先に説明した実施形態例1では、インクを検出するタイミングを1頁ごとの記録開始直前としたが、本発明はこれに限られるものではない。
【0110】
例えば、記録動作中の常時検出する構成であってもよい。記録動作と独立に検出可能な回路構成、ノイズの影響を受けにくい回路構成とすることによって、記録動作中において常時インクの検出を行うことができる。
【0111】
また、シリアルスキャン方式の記録装置において、数スキャンごとに検出する構成としてもよい。この数スキャンごととは、例えば、記録ヘッドが主走査方向に10回スキャンされる度に1回の検出を行うことである。先に示した実施形態のごとく1頁ごとに検出する構成に比較して、「インク切れ」が発生した状態を早急に検出することができる。
【0112】
また、記録したドット数をカウントし、一定ドット数記録が行われるごとにインクの検出を行う構成としてもよい。この場合、複数の色のインクを用いる構成においては、複数色のそれぞれの色ごとに記録ドット数をカウントすることで、各色毎に適切なタイミングで検出を行うことができる。また、インクの検出は、一定ドット記録が行われた直後ではなく、一定ドット数の記録が行われた時のスキャンが終了した後とすることが好ましい。これは、記録時のノイズやキャリッジ駆動系のノイズの影響を最小限にできるメリットがあるからである。
【0113】
また、検出のタイミングとしては、特定のタイミングで行われる、印字に寄与しないドットをあえて吐出させ良好な吐出を保つための予備吐出のタイミング前後に同期して検出してもよい。
【0114】
さらには、記録ヘッドやインクタンクの交換時の直後や、回復動作の直後に検出することにより、良好な記録が可能であるかどうかを判断できる。
【0115】
このように、検出タイミングは必要に応じていつでも可能である。これは、本検出機構が、きわめて短い時間で可能であることと、インクを消費しないためインクや被記録材の損失が無いことが寄与している。
【0116】
〈実施形態例7〉
次に、本発明の実施形態例7を説明する。
【0117】
先に説明した実施形態例1では、インク検出は通常の記録動作の1つのルーチンであったが、記録不良や、長時間記録装置を使用しなかった状態で放置した後の使用における、回復動作時にも、本検出は有効である。回復動作とは、記録ヘッドの吐出口のインクを排出させたり吐出口面を清掃することにより、吐出口内で粘度が増加したインクや吐出口面に付着した塵などを除去するために行われる動作として知られている。回復動作としては、記録を行わない位置に記録ヘッドを移動させてインクを吐出させる吐出回復動作、ポンプ等により吸引して吐出口からインクを排出させる吸引回復動作などが知られている。
【0118】
図13は、回復動作ルーチンにおいてインク検出の動作を含めたフローである。本動作に入るとまず、ステップS21でカウンターをリセットし、次にステップS22においてフラグ(Flag)をリセットする。もし複数の色があれば、独立のフラグをもっていることが望ましく、その場合はステップS22で全てのフラグをリセットする。続くステップS23で、従来から知られる吸引動作を行ってインクを排出する。この吸引動作は先に説明したように、吐出口の先端側をポンプ等によって負の圧力にしてインクを吸引する動作である。次に、ステップS24にて、先の実施形態例で説明したインク検出を行う。検出後にNGと判断された色があれば、その色のフラグを1にする。続くステップS25では、まず、Flag=1の色があったかどうかを判断する。なければOKとして処理を終え、回復動作ルーチンからリターンする。OK以外はNGと判断されてステップS26へ処理を進める。ステップS26では、インクエラー示す表示を行う。次にステップS27でインクタンクの交換をユーザに促す。もし、記録ヘッドとインクタンクが一体の構成であれば、ヘッドを交換するようユーザに促す。続くステップS28では、カウンターをカウントアップし、次のステップS29でカウンターの値が2であるか判断する。2でなければステップS22へ処理を戻す。ステップS29にてカウンタが2であると判定された場合、この回復動作ルーチンで吸引動作を2回行ったことになり、インクタンクのインクが無い場合以外のエラーであると判断してステップS30にてヘッドエラーとする。
【0119】
このように、回復動作にインク検出を行うことにより、処理シーケンスが明確になる。ユーザにも状況がわかりやすい。
【0120】
〈実施形態例8〉
次に、本発明の実施形態例8を説明する。
【0121】
先に説明した実施形態例1では、第1の電極として専用の電極を設けたが、本発名医はこれに限定されるものではない。
【0122】
図16は、本実施形態例に関する第1の電極(入力電極)を記録ヘッドの他の入力あるいは構造体と兼用した場合を示す電気回路図である。
【0123】
図16において、発熱素子501は、一方をコモンライン502、他方を発熱素子501を4個毎にトランジスタ503に接続しており、発熱素子501、コモンライン502、トランジスタ503はシリコン基板上に形成された素子基板504上に配設されている。
【0124】
切換スイッチ505はコモンライン502を発熱素子駆動電力ライン506およびインク検出のための検出信号入力ライン507のいづれかに切り換えるためのスイッチである。
【0125】
通常の記録時には、切換スイッチ505によって、コモンライン502を発熱素子駆動電力ライン506に接続し、記録データに応じてトランジスタ503をオン/オフすることにより所望の発熱素子501に電力を印加し記録を行う。
【0126】
一方、インク検出時には、切換スイッチ505によってコモンライン502を検出信号入力端子507に接続し、検出信号入力端子507に入力信号を印加する。コモンライン502は記録ヘッド内のインク流路を介して検出端子と静電結合されており、検出端子の出力信号によってインクタンクから吐出口までのインクの連続性の可否を判別することができる。
【0127】
さらに、第1の電極(インク検出信号入力電極)として、本実施例のように、記録ヘッドの発熱素子駆動電力ライン506を兼用する以外に、素子基板上のグランドライン508や、記録ヘッドの温度検出のために使用される素子を接続する温度検出ライン509、あるいは発熱素子の抵抗値を換算するために設けられた抵抗値検出用パターン、素子基板の保護膜、記録ヘッドの種類を区別するID端子、その他、吐出口付近のインクと電気的結合がされている電極(端子)であればインク検出信号入力との兼用が可能である。
【0128】
ここで、吐出口付近のインクと電気的結合する電極とは、電極が記録ヘッド内の吐出口付近のインクに直接接触している、あるいは、直接には接触しなくとも、静電結合により結合されている場合をいう。静電結合は、インク検出回路の検出信号の入力/検出周波数のも依存する。
【0129】
電極が記録ヘッド内の吐出口付近のインクに直接接触している場合にはインクと電極間のインピーダンスが小さく、検出信号が伝わりやすいため、検出しやすい、あるいは、検出のS/N比が向上するメリットがある。
【0130】
本実施形態例で示すように、第一の電極(インク検出信号入力端子)として、記録ヘッドの他の信号ラインと兼用することが可能である。
【0131】
これは、記録ヘッドの素子基板504上に専用のインク検出信号入力端子を設けるスペースがない場合においても、インク検出が簡単に行える効果がある。
【0132】
図17、18、19は、本発明の実施例に関する第1の電極(入力電極)を記録ヘッドの他の入力あるいは構造体と兼用した場合を示す記録ヘッドの具体例を詳細に説明する図である。インクは、Y,M,C,Kの4色の場合を示す。
【0133】
図17は全体断面図、図18は正面図、図19は1色当りの素子基板の拡大断面図である。
【0134】
図17、18、19において、記録ヘッド511は、インク収納部513とインク吐出部とが一体の構成で、そのほとんどをインク収納部513で占めている。記録ヘッド511はシリコン基板上に形成された素子基板504とインクを収納するインク収納部513およびインク収納部513のインクを素子基板504に供給するためのインク流路514から構成されている。素子基板504には発熱によりインクを噴射するための発熱素子515、発熱素子515に対応したインク室516、インクを吐出する吐出口517、インク室516とインク流路514をつなぐためにシリコン基板上にあけられたインク供給口518、発熱素子515とインク室516内のインクとの直接の接触を防ぐ保護膜が2層構造で、第1保護膜519、第2保護膜520で構成されている。記録時にはインク滴522が、吐出口517から吐出される。吐出するインクは、インク収納部513から矢印Pの方向で吐出口に供給される。
【0135】
発熱素子、インク室、吐出口、保護膜はインクの複数色に対応した色毎に独立に構成されている。
【0136】
ここで、第1保護膜519はシリコン酸化物で、電気的には絶縁体である。一方、第2保護膜520は酸化タンタルあるいは窒化タンタル等の導電性材料で構成されている。この第2保護膜520は発熱素子の保護の役割の他に、第1の電極として、インク検出用の検出信号入力端子と兼用となっている。また、第2保護膜520はインク室516内のインクと直接接触しているため保護膜と検出端子間のインク有り時のインピーダンスは小さくなり保護膜に印加した検出信号は直接インクに伝わる利点があり、インク検出時の検出信号のレベルは高くなり、インクの検出に対するS/Nが向上する。
【0137】
Y,M,C,K各色ごとに独立に第2保護膜520を設けてあり、それぞれが電気的には絶縁されている。Yは520(Y)、Mは520(M)、Cは520(C)、Kは520(K)である。このため、各色ごとに、独立にインク検出が可能で、独立に「インク切れ」を検出できる。
【0138】
〈実施形態例9〉
次に、本発明の実施形態例9を説明する。
【0139】
先に説明した実施形態例1においては、インク検出用の検出信号入力端子に入力する信号が矩形波の場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0140】
インク検出用の検出信号としては、正弦波あるいは三角波、等の波形でもよく、入力の振幅に対する出力の振幅の差あるいは比率を検出して、検出信号入力端子と検出端子間のインピーダンスの変化を検出することにより、インクタンクから吐出口付近までのインクの連続性の可否やインクタンク内のインク量の検出が可能となる。したがって、入力の対する出力の信号が判定可能な波形であればどのような波形でもよい。
【0141】
また、この測定系の内、少なくとも、第1あるいは第2の電極がインクと非接触である系においては、対応した少なくとも1つの静電結合があるため、測定回路系のインピーダンスはリアクタンス成分をもつ。このため、入力信号の周波数を適正な値にとることによって入出力の振幅比の変化を大きくとることができ、安定した検出が可能となる。さらに、入力周波数を変化させて入出力の振幅比を検出し、検出信号入力端子と検出端子間のインピーダンスの周波数特性を測定することによってもインクタンクから吐出口までのインクの連続性の可否やインクタンク内のインク量の検出が可能となる。
【0142】
〈実施形態例10〉
次に本発明の実施形態例10を説明する。
【0143】
図20、21は、本発明の検出端子の位置に関する他の実施例を示す図である。
【0144】
図20(a)は、記録ヘッドの吐出部521を設けたヘッドホルダ522とインク収納部523とが分離・接続可能に構成された場合を示す。また、この図20(a)に示す例では第2の電極として、検出端子524をヘッドホルダ522と一体構造でインク収納部523に対向する位置に設けた場合を示す。検出端子524は図示しないキャリッジ上に設けられた接続端子525によって電気的に接続されており、記録ヘッドの吐出部521付近に設けられた検出信号入力端子に入力された信号に対して、検出端子524における出力信号を検出することが可能である。
【0145】
この例では、第1の電極は入力電極で、記録ヘッドの吐出口付近でインクと直接接触し、第2の電極は検出電極で、インクタンク内のインクとは非接触である。
【0146】
ヘッドホルダ522と一体で検出端子524を設けることにより、インク収納部523と検出端子:524間の静電結合の結合係数を大きく、すなわち、静電容量を大きくすることにより、S/Nが向上し、かつ消耗品であるインク収納部523は新たな構造の付加が無いことから、結果としてランニングコストを高くせず本インク検出が可能となる。
【0147】
図20(b)に示す構成は、インク収納部526の外壁の一部に検出端子527を設けた場合を示す。この例では、検出端子527は金属板や樹脂フィルムにアルミ等の金属材料を塗布・蒸着等の処理により形成した物、等の電気的に導伝性の部材である。また、検出端子527はキャリッジ上に設けられた接続端子528を介して電気的に検出回路部と接続されている。インクタンク内のインクと検出端子527とは電気的には非接触であり、インクタンク内のインクと検出端子の電極部とは静電結合されている。また、インク収納部526に検出端子527を設けることにより、インク収納部と検出端子との間の静電容量を最大にすることが可能となり、測定系のS/Nが向上する。
【0148】
図20(c)に示す構成は、インク収納部529の蓋部530の両面にまたがる検出端子531を設けた場合を示す。この例では、インク収納部529内にはスポンジ状の発泡性部材がありそのすき間にインクが充満している。また、検出端子531がインク収納部529内のインクに接することによりさらにS/Nが向上する。この例では、第1の電極は入力電極で、記録ヘッドの吐出口付近でインクと直接接触し、第2の電極は検出電極で、インクタンク内のインクと接触している。この系では、記録ヘッドの吐出口部521付近から、インク収納部529内までのインクの連続性が検出可能である。
【0149】
図20(d)に示す構成は、インク収納部532の一部を導電性の材料で形成する、または導電性の材料で表面を被覆した場合を示す。それ以外は先に説明した図20(c)と同様の構成である。この図20(d)の構成は、図20(c)に比べ電極部が安価にできる利点がある。
【0150】
図20(e)は、記録ヘッドの吐出部533を設けたヘッドホルダ534とインク収納部535が分離・接続可能に構成された場合を示す。この例では、記録ヘッドの吐出部533とインク収納部535とを結合するインク流路のヘッドホルダ側端部には、フィルタ536が設けられている。このフィルタ536は、本来はインク収納部535から吐出部533に供給されるインクのゴミや気泡を除去する目的で設けられている部材である。この例においては、フィルタ536を導電性材料で形成して接続端子537を介してキャリッジと電気的に接続されている。フィルタ536をインク検出用の検出端子とすることにより記録ヘッドの吐出部533からフィルタ536までのインクの連続性の可否を検出することが可能となる。この例では、インク収納部535のインク収納形態や方式によらず記録ヘッドの吐出部533近傍のインクを検出することができる。
【0151】
図20(f)に示す構成は、複数のインクタンクが一体に構成された例を示している。この図20(f)はインク収納部538を記録媒体表面垂直方向からみた図であり、インク収納部538は図示の様に、一体構造で縦横に異なる6色のインク収納室より形成されている。この例では、検出端子539および540はそれぞれインク収納室に対向して配置されている。インク収納部538は紙面垂直方向に着脱可能に構成されており、インクの交換を妨げることなくインクの検出が可能となっている。
【0152】
次に図21に示した各構成について説明する。
【0153】
図21(a)は、第2の電極として、検出端子541を記録装置の固定部に設けた場合を示す。この例では、記録ヘッドを搭載したキャリッジを移動することによりインク収納部542と検出端子541を対向する位置に設定できインクの検出を行うことができる。検出端子541とインク収納部542との間隔はできるだけ狭い方がS/Nが向上する。この構成によって、検出端子541を固定部に設けたため配置や配線等の自由度が向上し、さらに、可動部であるキャリッジ部からの電気信号の引き回しが不要になるというメリットがある。
【0154】
図21(b)は、検出端子544を記録装置の固定部に設けた場合で、複数の色のインクを使用した場合の例を示す。この例では、Y、M、C、Kの4種類のインクを収納したインク収納部543Y、543M、543C、543Kの全幅に対応した検出端子544を設けた場合を示している。インク収納部はキャリッジに搭載されて図示する矢印方向に移動されることによりインク収納部543と検出端子544を対向する位置に設定できインクの検出を行うことができる。この例では検出端子544の幅がインク収納部543よりも大きいため正確な位置決めが必要でなく、簡単な構成でインクの検出を行うことができる。
【0155】
次に示す図21(c)の構成は、検出端子544を記録装置の固定部に設けた場合で、複数の色のインクを使用し、1つの検出端子で複数の色を検出する例を示している。第1の電極は入力電極で、記録ヘッドの吐出口付近でインクと直接接触し、第2の電極は検出電極で、インクタンク内のインクとは非接触とした。Y、M、C、Kの4種類のインクを収納したインク収納部545Y、545M、545C、545Kは、インク収納部を搭載する不図示のキャリッジの走査方向に対し1色の幅はほぼ等しいか、あるいはKのみ他の色よりやや大きい構成とされる。検出端子546のキャリッジの走査方向に対する幅は各色のインク収納部の幅よりやや小さい。各色のインク収納部の幅が異なる場合には、最小の幅よりやや小さい幅とする。キャリッジは図中の矢印で示す方向に移動されることによりインク収納部545の中の1種類のインク収納部と検出端子546を対向する位置に設定でき、対向した色のインクの検出を行うことができる。検出時にはキャリッジは検出したい色のインク収納部と検出端子546とを対向させ静止させることが望ましい。これは、キャリッジを移動させる電気信号による検出信号の誤動作を防止させること、あるいは、インク収納部内のインクを静止させ安定な状態で検出させるためである。また、検出端子546の幅を各色のインク収納部545Y、M、C、Kよりもやや小さい幅に設定しため、順次測定する各色に対し、時間をずらした非検出色のインク収納部からの影響を受けることなく正確なインクの検出を行うことが可能となる。また、この図21(c)に示す例は、記録装置に配置する検出端子546の幅を十分大きくできない場合に特に有効である。また、検出端子546は静電気の影響等の不要な外部ノイズの影響を受け易いため、検出電極の面積はできるだけ小さくすることが好ましい。
【0156】
次に図21(d)に示す構成は、複数色のインク検出を行う例である。第1の電極は、記録ヘッドの吐出口付近にあり、入力端子である。入力端子は、インクに接触式で、複数色の入力端子は色ごとに独立でもまた1つで全色に兼用でもよいが、この図に示す構成では色ごとに独立とした。第2の電極は、インクタンク(インク収納部)付近にあり検出端子である。検出端子は、複数色ごとに独立とした。複数の色は、Y、M、C、Kの4色で、4種類のインクを収納したインク収納部547Y、547M、547C、547Kのそれぞれに対向した4つの検出端子548Y、548M、548C、549Kを設けた。本図の構成において、Yインクの検出を行う場合には、検出端子548Yを出力端子549Yと接続し、他の検出端子548M、548C、548Kはグラウンド(GND)と接続した状態で行う。複数色の測定を行う際には、非測定色の端子を接地(GND)することより他のインクの影響を減らし、測定色の検出のS/Nの向上を図ることができる。
【0157】
〈その他の実施形態例〉
以上説明した本発明の実施形態例においては、液体を吐出するための構成として液体に熱エネルギーを印加する電気熱変換体を用いた吐出方式を例に説明したが、本発明はこれに限らず、従来から知られる吐出方式を採用するものであっても適用できるものである。他の吐出方式としては、吐出エネルギーとして機械的圧力を印加する電気機械変換素子としてのピエゾ素子を用い、発生した圧力によって滴状の液体を吐出する方式が一般に知られている。
【0158】
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記録を行うインクジェット方式の記録ヘッドを用いた記録装置において優れた効果をもたらすものである。
【0159】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一体一で対応した液体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録を行うことが出来る。
【0160】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録を確実に効率よく行うことができるようになるからである。
【0161】
加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0162】
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数についても、記録色や濃度を異にする複数のインクに対応して2個以上の個数設けられるものであってもよい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0163】
さらに加えて、以上説明した本発明実施例においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付加時にインクが液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0164】
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0165】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、インクタンクやインクタンクからインク吐出部に至るインク流路間のインクの有無や流路間に気泡が存在することによる流路が途切れた状態を的確に検出できる。さらには検出用の端子の配置によってインクタンク内のインクの残量や、インクタンクが記録ヘッドと分離可能な構成におけるインクタンクの着脱までも検出することができる。
【0166】
また、本発明の構成によれば、インクタンクに検出手段を設けることなく安価にインクを検出ででき、同一手段で種々のインク(液体)構成をもつインクタンクや、複数の記録ヘッドに対するインク検出を行うことができる。
【0167】
また、本発明の構成ではインクの組成、色に制限されることなく、きわめて淡い色のインクや、透明の液体でも検出でき、検出の時間を極めて少なくてすみ、さらにはインクを消費することなくインクの検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例を説明する記録ヘッドの構成図である。
【図2】図1で示した記録ヘッドの拡大断面図である。
【図3】本発明が適用可能なインクジェット記録装置の斜視図である。
【図4】本発明が適用可能なインクジェット記録装置の記録ヘッド部の詳細を示す斜視図である。
【図5】本発明が適用可能なインクジェット記録装置の制御ブロック図である。
【図6】本発明におけるインク検出時の入力信号と検出信号を示す図である。
【図7】本発明の実施形態例におけるインク検出回路の一例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態例におけるインク検出の処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明のインク検出の構成における検出信号のデータを示す図である。
【図10】本発明の実施形態例における、複数のインクタンクを検出可能な構成を示す図である。
【図11】本発明の実施形態例における、複数のインクタンクが一体構造となった構成を示す図である。
【図12】本発明の実施形態例における、特定の処理用液体のインクタンクを搭載した記録部の構成を示す図である。
【図13】本発明の実施形態例における、回復動作時のインク検出の処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態例における検出電極の他の構成を示す図である。
【図15】図14に示した本発明の実施形態例における記録枚数に対する検出信号のレベルの変化の一例を示す図である。
【図16】本発明の実施形態例における入力電極の他の構成を示す図である。
【図17】本発明の実施形態例における入力電極の他の構成の全体断面図である。
【図18】本発明の実施形態例における入力電極の他の構成の正面図である。
【図19】本発明の実施形態例における入力電極の他の構成における素子基板の拡大断面図である。
【図20】本発明の実施形態例における検出端子の他の構成を示す図である。
【図21】本発明の実施形態例における検出端子の他の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド
2 支持体
3 素子基板
4 発熱素子
5 保護膜
6 フイルタ
7 ボンディングワイヤー
8 接続端子
10 ジョイント
12 圧力室
16 吐出口
18 検出信号入力端子
19 検出端子
20 インクタンク
100 記録装置
101 キャリッジ
102 ヘッドホルダ
103 記録ヘッドユニット
104 ガイド軸
105 ガイド軸
106 記録媒体
107 スイッチパネル
108 プラテン
109 送りローラ
501 発熱素子
502 コモンライン
503 トランジスタ
504 素子基板
505 切り替えスイッチ
506 発熱素子駆動ライン
507 検出信号入力ライン
508 グランドライン
509 温度検出ライン
511 記録ヘッド
513 インク収納部
514 インク流路
515 発熱素子
516 インク室
517 吐出口
518 インク供給口
519 保護膜1
520 保護膜2
521 吐出部
522 ヘッドホルダ
523 インク収納部
524 検出端子
525 接続端子
526 インク収納部
527 検出端子
529 インク収納部
530 蓋部
531 検出端子
532 インク収納部
533 吐出部
534 ヘッドホルダ
535 インク収納部
536 フイルタ
537 接続端子
538 インク収納部

Claims (20)

  1. それぞれ異なる色のインクを収納する複数のタンクと、前記複数のタンクそれぞれから流路を介して供給されるインク各色に対応した吐出口から記録媒体上に吐出する記録ヘッドとを用いて記録を行うインクジェット記録装置におけるインク検出方法において、
    前記各色の吐出口近傍に、各色毎に対応して設けられた複数の第1の電極それぞれに対して、所定の電圧波形を順次入力し、
    前記複数のタンクとは別体であって、インクと電気的に非接触である位置に設けられた、前記複数のタンクに共通の第2の電極に発生する電圧波形を、前記各色毎に対応した複数の第1の電極それぞれに対して前記所定の電圧波形を入力する毎に検出し、
    検出された電圧波形に基づいて、タンクの有無、又は、タンク内のインクの残留容量、又は、タンクから吐出口付近までのインクの連続性の可否を、前記インクの色毎に判断することを特徴とするインク検出方法。
  2. 前記インクは、記録媒体に対する着色成分を有するインク、もしくは該インクと反応する成分を有するインクであって、導電性を有することを特徴とする請求項1記載のインク検出方法。
  3. 前記第1の電極は、前記インクに対して電気的に絶縁するための保護膜を介して前記インクに対して接触する位置に設けられることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のインク検出方法。
  4. 前記第1の電極は、前記インクに対して直接接触する位置に設けられることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のインク検出方法。
  5. 前記第2の電極は、前記複数のタンクそれぞれの所定の壁に対向する位置であって、前記複数のタンクの外側に設けられ、インクに対して非接触であることを特徴とする請求項1乃至4に記載のインク検出方法。
  6. 前記第2の電極と前記インクとが対向する距離と面積は、前記入力される所定の電圧波形によって前記第2の電極からインクに対し静電誘導可能な範囲であることを特徴とする請求項5記載のインク検出方法。
  7. 前記記録ヘッドは、前記吐出口からインクを吐出するための吐出手段として前記液体に熱エネルギーを印加する複数の電気熱変換素子を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のインク検出方法。
  8. それぞれ異なる色のインクを収納する複数のタンクが個別に着脱可能に構成され、前記複数のタンクから流路を介して供給されるインク各色に対応した吐出口から記録媒体上に吐出する記録ヘッドを用い、記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドは、前記インクの各色毎に対応した複数の第1の電極を、前記各色の吐出口近傍に有し、
    前記複数のタンクとは別体であって、インクと電気的に非接触である位置設けられた、前記複数のタンクに共通の第2の電極と、
    前記複数の第1の電極に所定の電圧波形を順次入力したときの前記第2の電極に発生する電圧波形を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された電圧波形に基づいて、タンクの有無、又は、タンク内の液体の残留容量、又は、タンクから吐出口付近までの液体の連続性の可否を、前記インクの各色毎に判断する制御手段とを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 前記インクは、記録媒体に対する着色成分を有するインク、もしくは該インクと反応する成分を有するインクであって、導電性を有することを特徴とする請求項記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記第1の電極は、前記液体に対して電気的に絶縁するための保護膜を介して前記液体に対して接触する位置に設けられることを特徴とする請求項8または9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記第1の電極は、前記液体に対して直接接触する位置に設けられることを特徴とする請求項8または9に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記第2の電極は、前記複数のタンクそれぞれの所定の壁に対向する位置であって、前記複数のタンクの外側に設けられ、インクに対して非接触であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記第2の電極と前記インクとが対向する距離と面積は、前記入力される所定の電圧波形によって前記第2の電極からインクに対し静電誘導可能な範囲であることを特徴とする請求項12記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記記録ヘッドは、前記吐出口からインクを吐出するための複数の吐出手段をインク各色毎に有し、
    前記第1の電極は、各色のインクに対応した前記複数の吐出手段の所定の吐出手段に共通に接続される前記吐出手段を駆動するための電極であることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記記録ヘッドは、前記吐出口からインクを吐出するための吐出手段をインク各色毎に有し、
    前記第1の電極は前記吐出手段を駆動するために接地される電極であることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  16. 前記記録ヘッドは、前記吐出口からインクを吐出するための複数の吐出手段をインク各色毎に有し、
    前記第1の電極は、各色のインクに対応した前記複数の吐出手段の個々の吐出手段に接続される前記吐出手段を駆動するための電極であることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  17. 前記記録ヘッドは、前記吐出口からインクを吐出するための吐出手段としてインクに熱エネルギーを印加する複数の電気熱変換素子を有し、
    前記第1の電極は、前記電気熱変換素子を保護する保護部材であることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  18. 前記記録ヘッドは、前記タンクから供給されるインクをろ過するためのフィルタ部を有し、前記第1の電極は前記記録ヘッドのフィルタ部、もしくは前記タンクと前記記録ヘッドのジョイント部に設けられることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  19. 前記記録ヘッドおよび前記タンクを搭載するキャリッジと、前記キャリッジを記録媒体に対して相対的に往復走査するための走査手段と、をさらに備え、
    前記第2の電極は前記キャリッジ上の、前記キャリッジに搭載された前記複数のタンクと対向可能な位置に設けられることを特徴とする請求項8または9に記載のインクジェット記録装置。
  20. 前記記録ヘッドおよび前記タンクを搭載するキャリッジと、前記キャリッジを記録媒体に対して相対的に往復走査するための走査手段と、をさらに備え、
    第2の電極は装置内の、前記キャリッジにて走査されない固定位置に設けられることを特徴とする請求項8または9に記載のインクジェット記録装置。
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