JP2004181819A - 記録装置及びインク残量検出方法 - Google Patents

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照八 原
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Abstract

【課題】インク残量と、インク無しと、インクタンク無しの検出をより低価格で実現し、画像劣化の無い印字及び、空打ちによる記録ヘッドの破壊を防止する。
【解決手段】記録ヘッドにパルスの印か電極を設け、半生タンクのスポンジ部(または、流路)及び生タンク部の双方の近傍に容量結合された1つの検出電極を設けて、前記検出信号レベルと2つの閾値レベルとを比較し、前記比較結果から、インクの有無と残量を判定する。また、検出条件により、インク無しとインクタンク無しとを判定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録装置及びインク残量検出方法に関し、特に、インクジェット方式に従った記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置及びインク残量検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、ファクシミリ装置、ワードブロセッサ、コンピュータ等の情報処理機器の普及に伴い、それらの機器の出力(記録)装置のーつとして、インクジェット方式による記録装置が急速に普及している。
【0003】
一般にインクジェット記録装置は、記録ヘッドおよびインクタンクとを搭載するキャリッジ、記録用紙などの記録媒体を搬送する搬送手段、そしてこれらを制御するための制御手段を具備する。
【0004】
このようなインクジェット記録装置を用いた記録では、インクタンク内に収納されたインクを記録ヘッドから吐出して記録媒体に付着させることにより行われている。そのため、記録の進行に従って、インクタンク内のインクが消費され、その残存ンク量が少なくなると、インクタンクの交換が行われる。そこで、従来のインクジェット記録装置では、インクタンクの交換時期をユーザに知らせるために、インクタンク内のインク量が少なくなると作動するインク残量検出機構が設けられている。
【0005】
また、従来のインクジェット記録装置では、記録動作途中でのインク切れによる記録不良が生じてしまう場合がある。例えば、連続紙を供給しながら記録をしている途中でインク切れが生じるとインク切れ以降の記録時間が無駄になってしまう。また、インク切れ直前に生ずる、いわゆる「かすれ記録」の状態で不鮮明な記録を続けると、多数の記録媒体を無駄にしてしまうこと等がある。
【0006】
このような状態を回避するために、様々なインク切れ検出技術がこれまでにも提案されている。例えば、その1つに記録ヘッドにパルス信号を印加し、インクタンク壁面に隣接した信号検出用電極でその入力パルス信号を検出することにより、インク残量検知を行う方法がある。
【0007】
図11−図14は、特開2000−263810公報に記載されている方法として、主インクタンクであり、かつ、インクにかかる負圧を調整し、インクを保持するための吸収体を収容した第1のインク室と、予備インクタンクで、前記第1の室と連通しインクを収容する第2の室と、前記第1の室の下部または側面に設けられたインク流出路とを含むインクタンクからインクの供給を受け、前記インクを吐出して記録を行う記録ヘッドに設けられた電極からパルス信号を入力し、前記第1及び第2のインク室壁面に設けられた2つの信号検出用電極及びその信号処理回路を経由して信号を受信することにより、インク室内及び流路内のインクの有無を判定するインク切れ検知の原理を説明した図である。
【0008】
図において、101はインクジェット方式に従って、各画素に対応した記録要素にパルスを印加し、その記録要素に対応して設けられたノズルからインクを吐出することにより画像を形成する記録ヘッド、102は記録ヘッド101上に設けられ、インクと接触して電圧パルスを印加する電極、103は電極102に印加する電圧パルス、104は第1のインク室109のインクを記録ヘッド101にインクを供給するインク流路、104Aは流路104内のインク無い空間を示す。109は、第1のインク室、110は、その毛細管の吸収力により、インクを保持しているスポンジなどの吸収体である。111はインクを貯蔵する第2のインク室、113は、インク供給口であり、第2のインク室内のインクを第1のインク室へ供給する通路である。
【0009】
記録ヘッドで消費されたインクは、流路104、第1のインク室109、インク供給口113、第2のインク室111から順次供給される。151は第1のインク室109に近接して設けられた第1の信号検出用電極である。第1の信号検出用電極151はパルスの印加電極102から入力され、流路104、第1のインク室109を経由して伝達されたパルスを検出する。152は第1の信号検出用電極151によって検出されたパルスを増幅及び/或いはインピーダンス変換するOPアンプ、153はOPアンプ152によって増幅された信号検出用電極151からの検出波形、154はサンプルホールド(S/H)回路である。サンプルホールド(S/H)回路154は、第1のインク室109と第1の信号検出用電極151との間で容量結合されて微分されたパルス波形のピーク値をサンプルホールドする。また、155はA/D変換器であり、サンプルホールド回路154から出力されたアナログ波形をディジタル値に変換する。159はCPUであり、A/D変換器155、165からのインク残量検出信号のディジタル値を演算処理し、インク切れの判定を行う。
【0010】
同様に、161は信号検出用電極_2であり、パルスの印加電極102から入力され、流路104、吸収体110を含む第1のインク室109、インク供給口113、第2のインク室111内のインク及び、第2のインク室111の壁面を経由して伝達されたパルスを検出する。信号検出用電極_2 161は第2のインク室111の壁面に隣接して配置され、第2のインク室111内のインクの面とで構成する容量によって結合される。162は信号検出用電極_2 161によって検出されたパルスを増幅及び/又はインピーダンス変換して出力するOPアンプ、163はOPアンプ162によって増幅された信号検出用電極161からの検出波形、164は第2のインク室111と信号検出用電極_2 161との間で容量結合されて微分された検出パルス波形のピークをCPU159の制御タイミングでサンプルホールドするサンプルホールド回路である。165はA/D変換器であり、サンプルホールド回路154から出力されたアナログ波形をディジタル値に変換する。167は、CPU159が、前記処理を行う時に使用するワークエリア、168は、CPU159が、前記処理結果を表示する表示器である。
【0011】
以上のような構成において、図11は、流路104、第1のインク室109,第2のインク室111にインクが満たされた状態を示し、電極102にパルス103を入力すると、その入力パルスはインクを導電媒体として、流路104、第1のインク室109から、第1のインク室109の壁面に隣接した信号検出用電極151で検出され、OPアンプ152で増幅された後、サンプルホールド(S/H)回路154で出力信号のピーク値がサンプルされ、A/D変換器155でアナログ信号からディジタル信号に変換されて、CPU159に入力される経路と、流路104、第1のインク室109、インク供給口113、第2のインク室111から、第2のインク室111の壁面に隣接した信号検出用電極161で検出され、OPアンプ162で増幅された後、サンプルホールド(S/H)回路164で出力信号のピーク値がサンプルされ、A/D変換器165でアナログ信号からディジタル信号に変換されて、CPU159に入力される経路とで構成される。
【0012】
CPU159では、前記A/D変換器155の値から検出信号の振幅値(VpkA)を算出し、この結果と既知の判定基準(VthA)とを比較し、前記A/D変換器165の値から検出信号の振幅値(VpkB)を算出し、この結果と既知の判定基準(VthB)とを比較する。そして、その結果、図11の状態においては、VpkA>VthAかつ、VpkB>VthBとなり、インク有りを判定する。
【0013】
同様に、図12は、流路104、第1のインク室109にはインクが有るが、第2のインク室111のインクは、消費され、インクが無い状態を示し、電極102に入力されたパルス103は、流路104、第1のインク室109から、第1のインク室109の壁面に隣接した信号検出用電極151で検出され、OPアンプ152で増幅された後、サンプルホールド(S/H)回路154で出力信号のピーク値がサンプルされ、A/D変換器155アナログ信号からディジタル信号に変換されて、CPU159に入力されるが、第2のインク室111で、導電媒体であるインクが無い為、第2のインク室111の壁面に隣接した信号検出用電極161に伝わらない。その結果として、OPアンプ162、サンプルホールド(S/H)回路164、A/D変換器155への検出信号は振幅値の小さい信号がCPU159に入力される。
【0014】
CPU159では、前記A/D変換器155の値から検出信号の振幅値(VpkA)を算出し、この結果と既知の判定基準(VthA)とを比較し、前記A/D変換器165の値から検出信号の振幅値(VpkB)を算出し、この結果と既知の判定基準(VthB)とを比較する。そして、その結果、図12の状態においては、VpkA>VthAかつ、VpkB≦VthBとなり、警告と判定する。
【0015】
次に、図13は、流路104、第1のインク室109、第2のインク室111のインクは消費され、インクが無い状態を示し、電極102に入力されたパルス103は、流路104内のインクの無い空間104Aで途切れ、第1のインク室109から、第1のインク室109の壁面に隣接した信号検出用電極151と、第2のインク室111の壁面に隣接した信号検出用電極161に伝わらない。
【0016】
CPU159は、前記A/D変換器155の値から検出信号の振幅値(VpkA)を算出し、この結果と既知の判定基準(VthA)とを比較し、前記A/D変換器165の値から検出信号の振幅値(VpkB)を算出し、この結果と既知の判定基準(VthB)とを比較する。そして、その結果、図13の状態においては、VpkA<VthAかつ、VpkB<VthBとなり、“インク無し”又は、流路104内のインク無い空間104Aが存在する“インク切れ”と仮判定する。
【0017】
次に、図14は、第1のインク室109、第2のインク室111のインクは有るが、流路104、中にインク無い空間104Aが存在する状態を示し、電極102に入力されたパルス103は、流路104内のインクの無い空間104Aで途切れ、第1のインク室109から、第1のインク室109の壁面に隣接した信号検出用電極151と、第2のインク室111の壁面に隣接した信号検出用電極161に伝わらない。
【0018】
CPU159は、前記A/D変換器155の値から検出信号の振幅値(VpkA)を算出し、この結果と既知の判定基準(VthA)とを比較し、前記A/D変換器165の値から検出信号の振幅値(VpkB)を算出し、この結果と既知の判定基準(VthB)とを比較する。そして、その結果、図14の状態においては、VpkA≦VthAかつ、VpkB≦VthBとなり、“インク無し 又は、流路104内のインク無い空間104Aが存在する“インク切れ”と仮判定する。
【0019】
前記、図13及び図14は、同一結果となるため、ここで、流路104内のインク無い空間104Aを取り除くための吸引回復した後に再度測定することにより、インクの有無検出することが出来る。
【0020】
また、通常は、前記従来例のインク残量検出に併用して実際に印字した印字量をカウントするドットカウント方式が用いられている。
【0021】
図15にドットカウント従来例を示す。図において、156は、ヘッドに供給するクロック。157は、画像データ。158は、ドットカウンタである。ここではドットカウンタは減算カウンタとし、このカウンタには、新品のインクタンクが挿入される毎に、前記、新品のインクタンクのインク量に相当する量より小さい初期値が設定され、クロック156に同期してヘッドに供給される画像データ157の印字データ部分が来るごとに減算しカウント値がゼロ以下になり、かつ、ページの区切りまで印字後“インク無し”とすることにより、1ページの印字中にインク無しになることも無く、かつ、完全にインクが無くなる前に印字を停止させている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来例の記録ヘッドに設けられた電極にパルス電圧を印加して2つのインク室の各々に設けられた信号検出用電極によってインク残量及びインク切れを検出する方法を用いた場合、信号検出用電極及びその周辺回路であるオペアンプ、A/D変換器が2系統必要であるという欠点があった。
【0023】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、より簡単な構造で、かつ低価格で画質劣化が始まる前により低価格で高精度なインク残量及びインク切れを検出することができる記録装置及びインク残量検出方法を提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の記録装置は以下のような構成からなる。
【0025】
インクを保持するための吸収体を収容した第1のインク室と、前記第1のインク室と連通しインクを収容する第2のインク室と、前記第1のインク室の下部または側面に設けられたインク流出路とを含む前記各インク室からインクの供給を受け、前記インクを吐出して記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置であって、前記第1のインク室を構成する壁面または前記インク流出路と、前記第2のインク室を構成する壁面の近傍に設けられた1つの信号検出電極と、前記記録ヘッドに設けられた信号印加電極と、前記信号印加電極に信号を印加する信号印加手段と、前記信号印加手段によって入力された信号を前記信号検出電極を介して信号を検出する信号検出手段と、前記信号検出手段によって検出された信号に基づいて、インクの有無を判定する判定手段とを有することを特徴とする記録装置を備える。
【0026】
前記信号印加用電極を介して入力する信号は、電圧パルスであっても良い。
【0027】
前記判定手段は、前記信号検出用電極によって検出された信号の信号レベルを所定の第1の閾値と比較する第1の比較手段と、前記第1の閾値より小さい所定の第2の閾値と比較する第2の比較手段とを持ち、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より大きい時、“インク有り”と判定し、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より小さく前記所定の第2の閾値より大きい時、“インク残量少“と判定しても良い。
【0028】
前記インク吐出不良を回復するための吸引回復手段をさらに有する。
【0029】
前記判定手段は、更に、吸引回復動作後に、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より大きい時、“インク有り“と判定し、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より小さく前記所定の第2の閾値より大きい時、“インク残量少“と判定し、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第2の閾値より小さい値を検知した時“インク無し”と判定する。
【0030】
前記判定手段は、更に、前回の測定結果を記憶する手段を持ち、前回の測定結果が“インク無し”では無く、今回、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第2の閾値より小さい時、吸引回復する。
【0031】
前記、第2のインク室は、分離可能であっても良い。
【0032】
前記、第1のインク室と第2のインク室は、一体であり、かつ、インク流出路を含む記録から分離可能であっても良い。
【0033】
前記判定手段は、更に、待機中に、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第2の閾値より小さい時“インクタンク無し”と判定する。
【0034】
前記判定手段によって判定された結果を表示する表示手段をさらに有しても良い。
【0035】
前記判定手段によって判定された結果が、“インク残量少”である時、“インクタンク交換可能”であることを主旨とするメッセージを前記表示手段に表示しても良い。
【0036】
前記判定手段によって判定された結果が、“インク残量少”である時、“インクタンク交換を準備する”ことを主旨とするメッセージを前記表示手段に表示しても良い。
【0037】
前記信号検出用電極は、前記第1及び第2の室の底面の近傍に設けられても良い。
【0038】
前記信号検出用電極は、前記第1及び第2の室の底面の近傍及び第2の室の側面の近傍に設けられても良い。
【0039】
前記インク残量が少ない状態であると判定された後、前記記録ヘッドによるインク吐出を監視する監視手段と、前記監視手段による監視結果に従って、前記記録ヘッドによる記録を制御すると良い。
【0040】
前記記録ヘッドは熱エネルギーを利用してインクを吐出するため、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることが望ましい。
【0041】
また、他の発明によれば、インクを保持するための吸収体を収容した第1のインク室と、前記第1のインク室と連通しインクを収容する第2のインク室と、前記第1のインク室の下部または側面に設けられたインク流出路とを含む前記各インク室からインクの供給を受け、前記インクを吐出して記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置に用いられるインク残量検出方法であって、前記記録ヘッドに設けられた電極を介して信号を印加する信号印加工程と、前記信号印加工程おいて印加された信号を前記第1のインク室を構成する壁面または前記インク流出路と、前記第2のインク室を構成する壁面の近傍に設けられた1つの信号検出電極を介して検出する信号検出工程と、前記信号検出工程において検出された信号に基づいて、インクの有無を判定する判定工程とを有することを特徴とするインク残量検出方法を備える。
【0042】
以上、本発明についてその詳細を説明したが、これを下記に整理して記述する。
【0043】
(1)インクを保持するための吸収体を収容した第1のインク室と、前記第1のインク室と連通しインクを収容する第2のインク室と、前記第1のインク室の下部または側面に設けられたインク流出路とを含む前記各インク室からインクの供給を受け、前記インクを吐出して記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置であって、前記第1のインク室を構成する壁面または前記インク流出路と、前記第2のインク室を構成する壁面の近傍に設けられた1つの信号検出電極と、前記記録ヘッドに設けられた信号印加電極と、前記信号印加電極に信号を印加する信号印加手段と、前記信号印加手段によって入力された信号を前記信号検出電極を介して信号を検出する信号検出手段と、前記信号検出手段によって検出された信号に基づいて、インクの有無を判定する判定手段とを有することを特徴とする記録装置。
【0044】
(2)前記信号印加用電極を介して入力する信号は、電圧パルスであることを特徴とする前記(1)に記載の記録装置。
【0045】
(3)前記判定手段は、前記信号検出用電極によって検出された信号の信号レベルを所定の第1の閾値と比較する第1の比較手段と、前記第1の閾値より小さい所定の第2の閾値と比較する第2の比較手段とを持ち、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より大きい時、“インク有り”と判定し、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より小さく前記所定の第2の閾値より大きい時、“インク残量少”と判定することを特徴とする前記(1)または(2)に記載の記録装置。
【0046】
(4)前記インク吐出不良を回復するための吸引回復手段をさらに有することを特徴とする前記(1)ないし(3)いずれか記載の記録装置。
【0047】
(5)前記判定手段は、更に、吸引回復動作後に、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より大きい時、“インク有り”と判定し、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より小さく前記所定の第2の閾値より大きい時、“インク残量少”と判定し、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第2の閾値より小さい値を検知した時“インク無し”と判定することを特徴とする前記(1)ないし(4)いずれか記載の記録装置。
【0048】
(6)前記判定手段は、更に、前回の測定結果を記憶する手段を持ち、前回の測定結果が“インク無し”では無く、今回、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第2の閾値より小さい時、吸引回復することを特徴とする前記(1)ないし(5)いずれか記載の記録装置。
【0049】
(7)前記、第2のインク室は、分離可能であることを特徴とする前記(1)ないし(6)いずれか記載の記録装置。
【0050】
(8)前記、第1のインク室と第2のインク室は、一体であり、かつ、インク流出路を含む記録から分離可能であることを特徴とする前記(1)ないし(6)いずれか記載の記録装置。
【0051】
(9)前記判定手段は、更に、待機中に、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第2の閾値より小さい時“インクタンク無し”と判定することを特徴とする前記(8)に記載の記録装置。
【0052】
(10)前記判定手段によって判定された結果を表示する表示手段をさらに有することを特徴とする前記(1)ないし(9)いずれか記載の記録装置。
【0053】
(11)前記判定手段によって判定された結果が、“インク残量少”である時、“インクタンク交換可能”であることを主旨とするメッセージを前記表示手段に表示することを特徴とする前記(7)または(10)に記載の記録装置。
【0054】
(12)前記判定手段によって判定された結果が、“インク残量少”である時、“インクタンク交換を準備する”ことを主旨とするメッセージを前記表示手段に表示することを特徴とする前記(8)または(10)に記載の記録装置。
【0055】
(13)前記信号検出用電極は、前記第1及び第2の室の底面の近傍に設けられることを特徴とする前記(1)ないし(12)いずれか記載の記録装置。
【0056】
(14)前記信号検出用電極は、前記第1及び第2の室の底面の近傍及び第2の室の側面の近傍に設けられることを特徴とする前記(1)ないし(12)いずれか記載の記録装置。
【0057】
(15)前記インク残量が少ない状態であると判定された後、前記記録ヘッドによるインク吐出を監視する監視手段と、前記監視手段による監視結果に従って、前記記録ヘッドによる記録を制御する制御手段をさらに有することを特徴とする前記(10)に記載の記録装置。
【0058】
(16)前記記録ヘッドは熱エネルギーを利用してインクを吐出するため、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特徴とする前記(1)に記載の記録装置。
【0059】
(17)インクを保持するための吸収体を収容した第1のインク室と、前記第1のインク室と連通しインクを収容する第2のインク室と、前記第1のインク室の下部または側面に設けられたインク流出路とを含む前記各インク室からインクの供給を受け、前記インクを吐出して記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置に用いられるインク残量検出方法であって、前記記録ヘッドに設けられた電極を介して信号を印加する信号印加工程と、前記信号印加工程おいて印加された信号を前記第1のインク室を構成する壁面または前記インク流出路と、前記第2のインク室を構成する壁面の近傍に設けられた1つの信号検出電極を介して検出する信号検出工程と、前記信号検出工程において検出された信号に基づいて、インクの有無を判定する判定工程とを有することを特徴とするインク残量検出方法。
【0060】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0061】
【実施例】
<装置本体の概略説明>
図1は、本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。図1において、駆動モータ5013の正逆回転に運動して駆動力伝達ギア5009−5011を介して回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャリッジHCには、記録ヘッド101とインクタンク部107とを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5000に対して押圧する。5007,5008はフォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。5016は記録ヘッド101の前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは言うまでもない。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合する力ム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジンョン側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれも適用できる。
【0062】
<制御構成の説明>
次に、上述した装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
【0063】
図2はインクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、159はCPU、167は各種データ(上記記録信号や記録ヘッド101に供給される記録データや後述するインク有無の情報等)を保存しておくRAM、170は記録信号を入力するインタフェース、172はCPU159が実行する制御プログラムを格納するROM、173は記録ヘッド101に対する記録データの供給や各モータ制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース170、CPU159、RAM167間のデータ転送制御や、印加パルス供給線174を介して印加電極102へ印加する電圧パルス103の生成も行う。174は印加電極102に印加パルス103を供給する線、175は記録ヘッド101を駆動するヘッドドライバ、176,177はそれぞれ搬送モータ179、キャリアモータ180を駆動するためのモータドライバ、179は記録紙搬送のための搬送モータ、180は記録ヘッド101を搬送するためのキャリアモータである。
【0064】
また、107は、インクタンク部であり、ここでは前記従来例における、第1のインク室109、吸収体110、第2のインク室111インク供給口113を含む総称である。
【0065】
上記制御構成の動作を説明すると、インタフェース170に記録信号が入るとゲートアレイ173とCPU159との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ176、177が駆動されると共に、ヘッドドライバ175に送られた記録データに従って記録ヘッド101が駆動され、記録が行われる。
【0066】
インクタンク部107及び流路104のインク有無を検出するために、記録ヘッド101の内部にはG.A.173を介して印加されるパルスを入力する電極102が設けられており、インクタンク部107の底面には信号検出電極301が設けられている。また、信号検出電極301からの出力信号はOPアンプ162で増幅され、その増幅された信号はサンプルホールド(S/H)回路164でサンプルホールドされ、A/D変換器165でディジタル値に変換されて、その値がCPU159へ送られる。そして、インク有無の検出結果に従って、CPU159はLCDなどで構成される表示部(DISP)168にメッセージを表示する。さらに、表示部168には装置の状態を表す種々のメッセージも表示される。
【0067】
以下、この実施形態に従うインク有無検出を行うための構成についてさらに詳細に説明する。
【0068】
図3−図6は、記録ヘッド101にパルス信号を入力し、インクタンク部107の壁面の近傍に設けられた信号検出電極301でその信号を受信することにより、インクタンク部107内及び流路104のインクの有無を判定するインク残量検知の原理を説明した図である。
【0069】
なお、図3−図6において、従来例において説明したのと同じ構成要素には同じ参照番号を付し、その説明は省略し、ここでは、この実施形態に特徴的な構成要素についてのみ説明する。図において、101から113および、162から168は、前記従来例と同様であり、301は、パルス印加電極102から印加された信号を検出するための検出電極である。
【0070】
以上のような構成において、図3は、流路104、第1のインク室109,第2のインク室111にインクが満たされた状態を示し、印加電極102にパルス103を入力すると、その入力パルスはインクを導電媒体として、流路104、第1のインク室109から、第1のインク室109の壁面に隣接した部分の検出電極301で検出される経路と、流路104、第1のインク室109、インク供給口113、第1のインク室109から、第2のインク室111の壁面に隣接した部分の検出電極301で検出される経路の信号が加算されて、OPアンプ162で増幅された後、サンプルホールド(S/H)回路164で出力信号のピーク値がサンプルされ、A/D変換器165でアナログ信号からディジタル信号に変換されて、CPU159に入力される。
【0071】
CPU159では、前記A/D変換器165の値から検出信号の振幅値(Vpk)を算出し、この結果と所定の第1の判定基準(Vth1)及び第2の判定基準(Vth2)とを比較する。
【0072】
ここでは、Vth1>Vth2とし、Vth1を、流路104、第1のインク室109、インク供給口113、第2のインク室111、全てにインクが有ることを判定する第一の閾値とし、Vth2を流路104にインクが無いか、第2のインク室111にインクが無いかを判定する第二の閾値とする。つまり、Vpk>Vth1の時を“インク有り”、Vth1>Vpk>Vth2の時を“インク残量少”、Vth2>Vpkの時を“インク無し”とする。そして、その結果、図3の状態においては、Vpk>Vth1であるから、インク有りを判定する。
【0073】
同様に、図4は、流路104、第1のインク室109にはインクが有るが、第2のインク室111のインクは消費され、インクが無い状態を示し、電極102に入力されたパルス103は、流路104、第1のインク室109から、第1のインク室109の壁面に隣接した部分の検出電極301で検出され、第2のインク室111の壁面に隣接した部分の検出電極301には伝わらない。その結果として、OPアンプ162、サンプルホールド(S/H)回路164、A/D変換器165への検出信号は、振幅値の小さい信号がCPU159に入力される。
【0074】
CPU159は、前記A/D変換器165の値から検出信号のVpkを算出し、この結果と前記、Vth1及びVth2とを比較する。そして、その結果、図4の状態においては、Vpk<Vth1かつ、Vpk>Vth2となり、インク残量少と判定する。
【0075】
次に、図5は、流路104にはインクの無い空間104Aが発生し、第1のインク室109、第2のインク室111のインクは消費され、インクが無い状態を示し、電極102に入力されたパルス103は、流路104内のインクの無い空間104Aで途切れ、第1のインク室109から、第1のインク室109の壁面に隣接した部分の検出電極301と、第2のインク室111の壁面に隣接した部分の検出電極301に伝わらない。
【0076】
CPU159は、前記A/D変換器155の値から検出信号のVpkを算出し、この結果と前記、Vth1及びVth2とを比較する。そして、その結果、図5の状態においては、Vpk<Vth1かつ、Vpk<Vth2となり、“インク無し”又は、流路104内のインク無い空間104Aが存在する“インク切れ”と仮判定(保留)する。
【0077】
更に、図6は、流路104にインクの無い空間104Aが発生し、第1のインク室109、第2のインク室111のインクは有る状態を示し、電極102に入力されたパルス103は、流路104内のインクの無い空間104Aで途切れ、第1のインク室109から、第1のインク室109の壁面に隣接した部分の検出電極301と、第2のインク室111の壁面に隣接した部分の検出電極301に伝わらない。
【0078】
CPU159は、前記A/D変換器155の値から検出信号のVpkを算出し、この結果と前記、Vth1及びVth2とを比較する。そして、その結果、図6の状態においては、Vpk<Vth1かつ、Vpk<Vth2となり、“インク無し”又は、流路104内のインク無い空間104Aが存在する“インク切れ”と仮判定(保留)する。
【0079】
前記、図5及び図6は、同一結果となるため、ここで、流路104内のインク無い空間104Aを取り除くための吸引回復した後に再度測定することにより、前記、図3〜図5の状態となり、
Vpk>Vth1であれば、“インク有り“を判定し、
Vpk<Vth1かつ、Vpk>Vth2であれば、“インク残量少“を判定し、
Vpk<Vth1かつ、Vpk<Vth2であれば、“インク無し“を判定することが出来る。
【0080】
その判定されたインク量の値は表示部168に表示されるか、或いは、インタフェース170を介してホスト(不図示)に転送され、ホストで表示されても良い。また、この判定結果はRAM167に記憶される。
【0081】
図7はインクタンク部のインク量と記録量(記録ドット数)との関係や信号検出電極301と記録量との関係を示す図である。
【0082】
図7Aはインクタンク部のインク量と記録量との関係を示しており、図において、701は第2のインク室111に含まれるインク量、702は第1のインク室109に含まれるインク量、703は流路104に含まれるインク量である。そして、線704は第2のインク室111に含まれるインク量と記録量との関係を示し、線705は第1のインク室109に含まれるインク量と記録量との関係を示している。
【0083】
図7Bは検出信号レベルと記録量との関係を示す。図において、707のAからEは、信号検出電極301において検出される検出信号レベルと記録量(=インクの消費量)との関係を示し、708はインク有無を判断するための前記第1の閥値(Vth1)であり、709はインク有無を判断するための前記第2の閥値(Vth2)である。710はインク有りを判定後に保留を判定し、回復動作を行ったときの検出信号レベルの推移を表し、前記図6の状態に相当する。
【0084】
前述のように、流路104、第1のインク室109及び第2のインク室111にインクが満たされた状態に於いて、記録が開始されると、まず、第2のインク室111に含まれるインクから消費される。従って、この場合、記録量に従ってインクは図7Aに示す線704に沿って減少してゆく。
【0085】
この時、信号検出電極301において受信される検出信号の信号レベルは、インクによって覆われる第2のインク室111内の底面と、これに相対する信号検出電極301との面とで構成された面積は変化しないため、信号検出電極301で検出される信号強度は、図7Bの707Aに示す様にほぼ一定である。
【0086】
CPU159は、インク有無を判断するため、Vth1 708と、信号検出レベル(Vpk)を比較し、Vpk>Vth1であるためインク有りと判断する。
【0087】
記録動作が続き、第2のインク室111内のインクが無くなると、インクによって覆われる第2のインク室111の底面、これに相対する信号検出電極301との面とで構成された面積は急激に減少するため、信号検出電極301で検出される信号強度も、図7Bの707Bに示す様に急激に減少する。
【0088】
CPU159は、インク有無を判断するため、Vth1 708と、Vpkとを比較し、
Vpk<Vth1であるため、Vth2 709と、Vpkとを比較し、
Vpk>Vth2の結果を得て、“インク残量少”と判断する。
【0089】
更に記録動作が続くと、記録量に従ってインクは図7Aの線705に沿って減少し第1のインク室109、のインクが消費されはじめる。この時、信号検出電極301において受信される検出信号の信号レベルは、インクによって覆われる第1のインク室109の底面と、これに相対する信号検出電極301との面とで構成された面積は変化しないため、信号検出電極301で検出される信号強度は、図7Bの707Cに示す様にほぼ一定である。
【0090】
第1のインク室109内のインクの消費はその記録量に比例するが、第1のインク室109には吸収体110が収容されているために、インク量が減少しても、残存インクが保持する吸収体110の底面の面積と信号検出電極301の相対する面積とで構成された結合容量は大きく減少しない。
【0091】
しかしながら、更に記録動作が続き、第1のインク室109内の吸収体110に保持されたインクが記録動作のために使用できない程度にまでインクが消費されると、次には流路104に含まれるインクが消費され始める。このような状態になると、流路104から第1のインク室109への信号経路は、流路にインクの無い空間104Aによって絶たれるため、信号検出電極301で検出される信号強度は、図7Bの707Dに示す様に急激に減少し、図7Bの707Eの値となる。
【0092】
CPU159は、インク有無を判断するため、Vth1 708と、Vpkを比較し、
Vpk<Vth1であるため、Vth2 709と、Vpkとを比較し、
Vpk<Vth2の結果を得て、“インク無し”と判断する。
【0093】
この状態は、ヘッドの破壊にも繋がるため、吸引回復動作後、再測定し再び前記“インク無し”状態を検知した時は、CPU159は、印字を緊急停止する。
【0094】
通常は、前記、従来例である図15に示すドットカウント方式を併用し、前記、“インク残量少“を検知した時点で、第一のインク室のインク量で記録できる値に相当する量より小さい初期値がドットカウンタに設定され、クロック156に同期してヘッドに供給される画像データ157の印字データ部分が来るごとに減算しカウント値がゼロ以下になり、かつ、ページの区切りまで印字後“インク無し”とすることにより、1ページの印字中にインク無しになることも無く、かつ、完全にインクが無くなる前に印字を停止させている。
【0095】
次に、以上のような構成の装置が実行するインク有無検出処理について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0096】
まず、ステップS10では電極102を介して記録ヘッド101に電圧パルスを入力する。次に、ステップS20では第1のインク室109の壁と第2のインク室111の壁との近傍に設けられた信号検出電極301によって検知された信号検出レベル(Vpk)と第1の閾値Vth1及び第2の閾値(Vth2)とを比較する。ここで、Vpk>Vth1である場合には、処理はステップS30に進み、“インク有り”と判定し、ステップS40で判定結果をRAM167に格納する。
【0097】
また、前記S20で、Vth1>Vpk>Vth2であれば、処理はステップS50に進み、“インク残量少”と判定しステップS60で、“メッセージ1“を表示する。また、前記S20で、Vth1>Vpkである場合には、図6に及び図7の710示した様に、“吐出不良”であるか、“インク無し”であるかを判断するために、ステップS70で“保留“と判定し、ステップS80で“RAM167の所定の領域に記憶後、ステップS90に進む。ステップS90で、前回、回復動作を行ったかを判定するために、前回の判定結果を判定し、前回の判定結果が“保留”で無ければ、処理はステップS120に進み、“吐出不良“か“インク無し“を判断する為に回復動作を行う。この状態は、図5及び図6に示されており、例えば、インクに存在した気泡などが流路104に達すると、そこで、空気が存在する空間104Aが形成され、吐出不良の原因となる。従って、このような状態を解消するため、処理はステップS120に進み、吸引回復動作を実行して流路104内の気泡などを記録ヘッド101の外部に吸い出す。
【0098】
ステップS90で、前回の判定結果が“保留”であるならば、処理はステップS130に進み、“インク無し”と判断する。この状態は、図5に示されており、第1のインク室109のインクも第2のインク室111のインクもなくなっており、もはや記録動作を続行できる状態にはない。従って、ステップS140で印字停止し、ステップS150で、“メッセージ2”を表示する。インクタンクの交換を促すためのメッセージを表示部(DISP)168に表示するか、或いは、インタフェース170を介してホストにその旨を通知する。そして、処理を終了する。本ルーチンは、周期的にまたは、回復動作後に実行される。
【0099】
図9は、ヘッド及び、インクタンクの構成例を示す。図において、図9Aは、記録ヘッド101及び、流路104、第1のインク室109、第2のインク室111が全て一体の構成を示し、図9Bは、記録ヘッド101及び、流路104、第1のインク室109が一体であり、第2のインク室111が分離可能の構成を示し、図9Cは、インクタンクを保持するインクタンクフォルダ114を設け、記録ヘッド101及び、流路104と、前記インクタンクフォルダ114が一体であり、第1のインク室109、及び、第2のインク室111が一体であるインクタンクを前記インクタンクフォルダ114中に着脱可能な構成を示し、図9Dは、流路104が、第1のインク室109の側面に配置された構成を示している。前記、図9のいずれの構成においても本発明が成り立つことは明らかである。
【0100】
また、図9Bの構成においては、操作者は、“インク残量少“を検知した時点から、“インク無し”を検知するまでの間の任意の時に、インクを無駄にすることなく第2のインク室を交換することが可能である。従って、前記、図8における“メッセージ1“において“インクが無くなりましたので新しいインクタンクと交換する”主旨のメッセージを表示すれば良い。
【0101】
また、図9Cの構成においては、操作者は、“インク残量少“を検知した時点から、“インク無し”を検知するまでの間の任意の時に、インクタンクを交換することは可能であるが、第1のインク室にあるインクを無駄にすることなくインクタンクを交換するには、“メッセージ1”において“インクが残り少なくなりましたので新しいインクタンクを用意する”主旨のメッセージを表示すれば良い。
【0102】
また、図9Cのヘッド及びインクタンク構成においては、第1のインク室と第2のインク室とを含むインクタンクが外されると、電極102に入力されたパルス103は、流路104までは、伝わるが、第1のインク室109及び、第2のインク室111が無いため、検出電極301に伝わらない。CPU159は、前記A/D変換器155の値から検出信号のVpkを算出し、この結果と前記Vth1及びVth2とを比較する。そして、その結果、Vpk<Vth1かつ、Vpk<Vth2となり、“インク無し”に相当する検知レベルとなる。従って、記録中及び記録直後の測定と吸引回復動作直後の測定を除き、ヘッド交換操作中を含む(待機中)測定時に前記、“インク無し”レベルを検知した時は、“タンク無し”とする。ここで、“タンク無し”とは、インクの有無を判断する動作の1形態である。
【0103】
図10に、流路104及び、インクタンクと検出電極301との位置関係を示す。ここで、信号検出電極301は第1及び第2のインク室の壁に物理的に対向する必要は無く電気的に結合していれば良い。図において、図10Aは、信号検出電極301は第1のインク室109の底面の直下には無く、静電容量C1によって、第1のインク室109と結合し、静電容量C2によって、第2のインク室111と結合している様子を示している。
【0104】
図10Bは、信号検出電極301は第2のインク室の底面の直下だけでは無く、静電容量C3によって、第2のインク室111の側面とも結合している様子を示している。図10Bの構成においては、第2のインク室111のインクの減少と共に、信号検出電極301において受信される検出信号の信号レベルは、インクによって覆われる第2のインク室111の側面と、これに相対する信号検出電極301との面とで構成された面積が減少するため、信号検出電極301で検出される信号強度は、図7Bの707Hに示す様に減少する。CPU159では、前記A/D変換器165の値から検出信号のVpkを算出し、第2のインク室のインクの減少量を連続的に検出することが出来る。
【0105】
図10Cは、信号検出電極301は流路104の第1のインク室寄りの部分と静電容量C2を介して容量結合し、第2のインク室111の底面と静電容量C2によって、容量結合している様子を示している。図10Cの構成においては、前記実施例と同等の動作をすることは明らかである。
【0106】
図10Dは、流路104と第1のインク室109との接続部が、第1のインク室109の側面にある様子を示しているが動作については、前記実施例と同等であることは明らかである。
【0107】
図10Eは、配線部材によって電気的に接続された1つの信号検出電極301は、第1のインク室109の底面の近傍と、第2のインク室111の側面の近傍とに配置され、第1のインク室109の底面の近傍で、静電容量C1によって、第1のインク室109と容量結合し、第2のインク室の側面の近傍で、静電容量C3によって、容量結合している様子を示している。
【0108】
図10Eの構成においては、第2のインク室111のインクの減少と共に、信号検出電極301において受信される検出信号の信号レベルは、インクによって覆われる第2のインク室111の側面と、これに相対する信号検出電極301との面とで構成された面積が減少するため、信号検出電極301で検出される信号強度は、図7Bの707Jに示す様に減少する。CPU159では、前記A/D変換器165の値から検出信号のVpkを算出し、第2のインク室のインクの減少量を連続的に検出することが出来る。
【0109】
従って以上説明した実施形態に従えば、信号検出電極から得られる検出信号に基づく判断の時間的な経緯を考慮することにより、インクの消耗、枯渇、流路内の気泡形成などインクタンク部に発生している現象をより正確に把握して、インク有無の正確な検知や適切な記録制御を行うことができる。
【0110】
例えば、“吐出不良”と判断された時のみに吸引回復動作を行うようにすれば吸引回復動作に伴う余分な時間と吸引によるインクの消費を最小限にすることができる。
【0111】
以上説明した実施形態において、信号検出電極によって検知される信号レベルが十分に大きいのであれば、OPアンプ162は必ずしも必要ではなく、また、サンプルホールド回路164も、A/D変換器165の性能が高速であれば必ずしも必要ではないことは言うまでもない。
【0112】
なお、以上説明した実施形態では記録ヘッドがモノクロ記録専用の記録ヘッドであるかカラー記録用の記録ヘッドであるかについては特に言及しなかったが、1つのタンクのヘッド構成で説明したが、複数のインクタンク夫々に異なる色のインク(黒インク/カラーインク(DC(濃シアン)、DM(濃マゼン夕)、DY(濃イエロ)、LC(淡シアン)、LM(淡マゼンタ)、LY(淡イエロ))を収容し、これらをインクを用いてカラー記録を行う記録ヘッドにも本発明を適用できることは言うまでもない。この場合には、各インクに対応した各記録ヘッドに信号検出電極を個別に配置し、また、前述の信号検出電極301を各インクタンクに対して共通の構成とし、各記録ヘッドに個別に設けられた信号検出電極にパルスを順次印加しながら、前記共通の信号検出電極で信号を検出するようにすれば良い。
【0113】
このような構成では、信号検出電極の物理的な移動動作を伴わないで済むために高速にインク有無検知の動作を実行できるという利点がある。
【0114】
なお、以上の実施形態において、記録ヘッドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さらにインクタンクに収容される液体はインクであるとして説明したが、その収容物はインクに限定されるものではない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対して吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容されていても良い。
【0115】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0116】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用閉口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0117】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0118】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを雷気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0119】
さらに、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイブの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0120】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0121】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0122】
さらに、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもできる。
【0123】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もし<は液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0124】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0125】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0126】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0127】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0128】
この場合、記憶媒体から読出されたブログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0129】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードデイスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0130】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オベレーテイングシステム)などが実際の処理のー部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0131】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0132】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、インクを保持するための吸収体を収容した第1のインク室と、前記第1のインク室と連通しインクを収容する第2のインク室と、前記第1のインク室の下部または側面に設けられたインク流出路とを含む前記各インク室からインクの供給を受け、前記インクを吐出して記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置であって、前記第1のインク室を構成する壁面または前記インク流出路と、前記第2のインク室を構成する壁面の近傍に設けられた1つの信号検出電極と、前記記録ヘッドに設けられた信号印加電極と、前記信号印加電極に信号を印加する信号印加手段と、前記信号印加手段によって入力された信号を前記信号検出電極を介して信号を検出する信号検出手段と、前記信号検出手段によって検出された信号に基づいて、インクの有無を判定するので、消耗品であるインクタンクに部品を追加してランニングコストを上昇させることも無く、より簡単な構成でかつ低価格で精度の高いインク残量の検出を行うことができるという効果がある。
【0133】
さらには、途中で、使いかけのインクタンクに交換されて、ドットカウントが機能しなくても、確実に“インク無し”を検知する事により、空打ちによる記録ヘッドの劣化を防止出来ると言う効果がある。これにより、常にかすれのない高品位な画像を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図
【図2】インクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図
【図3】インクタンク部のインクの有無の状態を示す図
【図4】インクタンク部のインクの有無の状態を示す図
【図5】インクタンク部のインクの有無の状態を示す図
【図6】インクタンク部のインクの有無の状態を示す図
【図7】インク残量と記録量(記録ドット数)との関係及び検出信号レベルと記録量との関係を示す図
【図8】インク残量検出処理を示すフローチャート
【図9】インクタンクの構成例を示す図
【図10】信号検出電極の配置例を示す図
【図11】インクタンク部のインクの有無の状態を示す図
【図12】インクタンク部のインクの有無の状態を示す図
【図13】インクタンク部のインクの有無の状態を示す図
【図14】インクタンク部のインクの有無の状態を示す図
【図15】記録ドットカウントの構成を示すブロック図
【符号の説明】
101 記録ヘッド
101A 発熱体(電気熱変換体)
101B インク吐出口
102 信号印加電極
103 入力パルス
104 流路
104A インクの無い空間
107 インクタンク
109 第1のインク室
110 吸収体
111 第2のインク室
113 インク供給口
114 インクタンクフォルダ
151,161 信号検出用電極
152,162 0Pアンプ
153,163 0Pアンプからの出力信号波形
154,164 サンプルホールド(S/H)回路
155,165 A/D変換器
156 印字クロック
157 画像データ
158 ドットカウンタ
159 CPU
167 RAM
168 表示部(DISP)
170 インタフェース
172 ROM
173 ゲートアレイ
174 印加パルス出力線
175 ヘッドドライバ
176 モータドライバ
177 モータドライバ
179 搬送モータ
180 キャリッジモータ
301 信号検出電極
5000 プラテン
5002 紙押さえ板
5003 ガードレール
5004 螺旋溝
5005 リードスクリュー
5006 キャリッジのレバー
5007 フォトカプラ
5008 フォトカプラ
5009 駆動力伝達ギア
5010 駆動力伝達ギア
5011 駆動力伝達ギア
5013 駆動モータ
5015 吸引器
5016 キャップ支持部材
5017 クリーニングブレード
5018 本体支持板
5019 クリーニングブレード移動部材
5020 カム
5021 吸引開始レバー
5022 キャップ部材
5023 キャップ内開口部
C1 結合容量
C2 結合容量
C3 結合容量
VpkA 検出信号
VpkB 検出信号
VthA 閾値
VthB 閾値
Vpk 検出信号
Vth1 閾値
Vth2 閾値

Claims (17)

  1. インクを保持するための吸収体を収容した第1のインク室と、前記第1のインク室と連通しインクを収容する第2のインク室と、前記第1のインク室の下部または側面に設けられたインク流出路とを含む前記各インク室からインクの供給を受け、前記インクを吐出して記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置であって、前記第1のインク室を構成する壁面または前記インク流出路と、前記第2のインク室を構成する壁面の近傍に設けられた1つの信号検出電極と、前記記録ヘッドに設けられた信号印加電極と、前記信号印加電極に信号を印加する信号印加手段と、前記信号印加手段によって入力された信号を前記信号検出電極を介して信号を検出する信号検出手段と、前記信号検出手段によって検出された信号に基づいて、インクの有無を判定する判定手段とを有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記信号印加用電極を介して入力する信号は、電圧パルスであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記判定手段は、前記信号検出用電極によって検出された信号の信号レベルを所定の第1の閾値と比較する第1の比較手段と、前記第1の閾値より小さい所定の第2の閾値と比較する第2の比較手段とを持ち、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より大きい時、“インク有り”と判定し、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より小さく前記所定の第2の閾値より大きい時、“インク残量少”と判定することを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記インク吐出不良を回復するための吸引回復手段をさらに有することを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の記録装置。
  5. 前記判定手段は、更に、吸引回復動作後に、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より大きい時、“インク有り”と判定し、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第1の閾値より小さく前記所定の第2の閾値より大きい時、“インク残量少”と判定し、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第2の閾値より小さい値を検知した時“インク無し”と判定することを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の記録装置。
  6. 前記判定手段は、更に、前回の測定結果を記憶する手段を持ち、前回の測定結果が“インク無し”では無く、今回、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第2の閾値より小さい時、吸引回復することを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載の記録装置。
  7. 前記、第2のインク室は、分離可能であることを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載の記録装置。
  8. 前記、第1のインク室と第2のインク室は、一体であり、かつ、インク流出路を含む記録から分離可能であることを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載の記録装置。
  9. 前記判定手段は、更に、待機中に、前記信号検出用電極によって検出された信号レベルが、前記所定の第2の閾値より小さい時“インクタンク無し”と判定することを特徴とする請求項8に記載の記録装置。
  10. 前記判定手段によって判定された結果を表示する表示手段をさらに有することを特徴とする請求項1ないし9いずれか記載の記録装置。
  11. 前記判定手段によって判定された結果が、“インク残量少”である時、“インクタンク交換可能”であることを主旨とするメッセージを前記表示手段に表示することを特徴とする請求項7または10に記載の記録装置。
  12. 前記判定手段によって判定された結果が、“インク残量少”である時、“インクタンク交換を準備する”ことを主旨とするメッセージを前記表示手段に表示することを特徴とする請求項8または10に記載の記録装置。
  13. 前記信号検出用電極は、前記第1及び第2の室の底面の近傍に設けられることを特徴とする請求項1ないし12いずれか記載の記録装置。
  14. 前記信号検出用電極は、前記第1及び第2の室の底面の近傍及び第2の室の側面の近傍に設けられることを特徴とする請求項1ないし12いずれか記載の記録装置。
  15. 前記インク残量が少ない状態であると判定された後、前記記録ヘッドによるインク吐出を監視する監視手段と、前記監視手段による監視結果に従って、前記記録ヘッドによる記録を制御する制御手段をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  16. 前記記録ヘッドは熱エネルギーを利用してインクを吐出するため、インクに与える熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  17. インクを保持するための吸収体を収容した第1のインク室と、前記第1のインク室と連通しインクを収容する第2のインク室と、前記第1のインク室の下部または側面に設けられたインク流出路とを含む前記各インク室からインクの供給を受け、前記インクを吐出して記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置に用いられるインク残量検出方法であって、前記記録ヘッドに設けられた電極を介して信号を印加する信号印加工程と、前記信号印加工程おいて印加された信号を前記第1のインク室を構成する壁面または前記インク流出路と、前記第2のインク室を構成する壁面の近傍に設けられた1つの信号検出電極を介して検出する信号検出工程と、前記信号検出工程において検出された信号に基づいて、インクの有無を判定する判定工程とを有することを特徴とするインク残量検出方法。
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