JP2000263810A - 記録装置及びインク残量検出方法 - Google Patents

記録装置及びインク残量検出方法

Info

Publication number
JP2000263810A
JP2000263810A JP6898699A JP6898699A JP2000263810A JP 2000263810 A JP2000263810 A JP 2000263810A JP 6898699 A JP6898699 A JP 6898699A JP 6898699 A JP6898699 A JP 6898699A JP 2000263810 A JP2000263810 A JP 2000263810A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
electrode
chamber
recording
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6898699A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruhachi Hara
照八 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP6898699A priority Critical patent/JP2000263810A/ja
Publication of JP2000263810A publication Critical patent/JP2000263810A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で、画質劣化が始まる前により精
度高くインク切れを検出することができる記録装置及び
インク残量検出方法を提供することである。 【解決手段】 インクを収容する第1の室と、第1の室
と連通しインクを保持するための吸収体を収容した第2
の室と、第2の室の下部に設けられたインク流出路とを
含むインクタンクからインクの供給を受け、インクを吐
出して記録ヘッドを用いて記録を行う際に、記録ヘッド
に設けられた電極102を介して電流パルスを入力し、
その入力された電流パルスを第1の室の側壁に対向して
設けられた第1の電極及び第2の室の側壁に対向して設
けられた第2の電極を介して検知し、その検知された、
第1の電極によって検出された第1の信号と第2の電極
によって検出された第2の信号とに基づいて、インクタ
ンク内のインク有無を判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録装置及びインク
残量検出方法に関し、特に、インクジェット方式に従っ
た記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置及びインク残
量検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ装置、ワードプロ
セッサ、コンピュータ等の情報処理機器の普及に伴い、
それらの機器の出力(記録)装置の一つとして、インク
ジェット方式による記録装置が急速に普及している。
【0003】一般にインクジェット記録装置は、記録ヘ
ッドおよびインクタンクとを搭載するキャリッジ、記録
用紙などの記録媒体を搬送する搬送手段、そしてこれら
を制御するための制御手段を具備する。
【0004】このようなインクジェット記録装置を用い
た記録では、インクタンク内に収納されたインクを記録
ヘッドから吐出して記録媒体に付着させることにより行
われている。そのため、記録の進行に従って、インクタ
ンク内のインクが消費され、その残存ンク量が少なくな
ると、インクタンクの交換が行われる。そこで、従来の
インクジェット記録装置では、インクタンクの交換時期
をユーザに知らせるために、インクタンク内のインク量
が少なくなると作動するインク残量検出機構が設けられ
ている。
【0005】また、従来のインクジェット記録装置で
は、記録動作途中でのインク切れによる記録不良が生じ
てしまう場合がある。例えば、連続紙を供給しながら記
録をしている途中でインク切れが生じるとインク切れ以
降の記録時間が無駄になってしまう。また、インク切れ
直前に生ずる、いわゆる「かすれ記録」の状態で不鮮明
な記録を続けると、多数の記録媒体を無駄にしてしまう
こと等がある。
【0006】このような状態を回避するために、様々な
インク切れ検出技術がこれまでにも提案されている。例
えば、その1つに記録ヘッドに既知のパルス信号を入力
し、インクタンク壁面に隣接したアンテナ電極でその入
力パルス信号を検出することにより、インク切れ検知を
行う方法がある。
【0007】図11〜図13は、記録ヘッドにパルス信
号を入力し、インクタンク壁面に設けれたアンテナ電極
でその信号を受信することにより、インクタンク内のイ
ンクの有無を判定する従来のインク切れ検知の原理を説
明した図である。
【0008】これらの図において、図11はインクタン
クにインクが有る時の様子を、図12はインクタンクに
インクがない時の様子を、そして、図13はインクタン
ク内部にはインクがないが記録ヘッドへの流路にはイン
クがある時の様子を示している。
【0009】また、これらの図において、101はイン
クジェット方式に従って、各画素に対応した記録要素に
パルスを印加し、その記録要素に対応して設けられたノ
ズルからインクを吐出することにより画像を形成する記
録ヘッド、102は記録ヘッド101に設けられ、イン
クと接触する既知の電流パルスを印加する電極、103
は電極102に印加する電流パルス、104は記録ヘッ
ド101にインクを供給する流路、105は流路104
にインクが流入する前にそのインクに含まれる不純物を
除去するフィルタである。
【0010】また、107はインクを貯留するインクタ
ンク、108はインクタンク107からのインクの流出
口に設けられ、フィルタ105と接している圧接体、1
09はインクが染み込ませてあり、その毛細管の吸収力
により、インクを保持しているスポンジなどの吸収体で
ある。インクタンク107には大気連通口(不図示)が
設けられインクタンク内に負圧が発生した時には外気が
流入する構成となっている。圧接体108は吸収体10
9を圧縮することにより、吸収体109に密度の勾配を
つける働きをする。
【0011】なお、図11〜図13に示す例では、イン
クタンク107内部と吸収体109の形状は直方体と
し、その中に圧接体108を挿入することにより、吸収
体109の密度は圧接体108の近くほど高くなる構成
となっている。また、圧接体108は吸収体109の密
度より高密度で高強度の部材により作られており、イン
クは吸収体109の密度の低い部分から、吸収体109
のより密度の高い部分を経由して圧接体108へと導か
れる構成となっている。
【0012】さらに、151はインクタンク107に近
接して設けられたアンテナ電極である。アンテナ電極1
51は電極102から入力され、流路104、フィルタ
105、圧接体108、吸収体109、インクタンク1
07を経由して伝達されたパルスを検出する。152は
アンテナ電極151によって検出されたパルスを増幅及
び/或いインピーダンス変換するOPアンプ、153は
OPアンプ152によって増幅されたアンテナ電極15
1からの出力パルス、154はサンプルホールド(S/
H)回路である。サンプルホールド(S/H)回路15
4は、インクタンク107とアンテナ電極151との間
で容量結合されて微分されたパルス波形のピーク値とボ
トム値をサンプルホールドする。また、155はサンプ
ルホールド回路154から出力されたアナログ波形をデ
ジタル値に変換後、演算処理し、インク切れの判定を行
うCPU(A/D変換器内蔵)である。
【0013】以上のような構成において、図11に示す
ように、流路104、フィルタ105、圧接体108、
及び、吸収体109にインクが満たされた状態におい
て、電極102にパルス103を入力すると、その入力
パルスは、流路104内のインクを導電媒体として、フ
ィルタ105、圧接体108、吸収体109を経由して
インクタンク107に伝わる。インクタンク107に伝
わったパルスは、インクタンク107の壁面に隣接した
アンテナ電極151で検出され、OPアンプ152で増
幅された後、サンプルホールド(S/H)回路154で
出力信号のピーク値とボトム値がサンプルされ、CPU
155のA/Dポートに入力される。CPU155で
は、入力されたピーク値信号とボトム値信号からOPア
ンプ152からの出力信号153の振幅値(Vamp)を
算出し、この結果と既知の判定基準(Vth)とを比較す
る。そして、その結果、Vamp≧Vthであれば、インク
切れ無し、つまり、インク有りを判定する。
【0014】これに対して、図12に示すように、完全
にインクが無くなる状態にはならないが、圧接体108
と吸収体109には記録可能なインクが無くなってしま
い、さらに、流路104にインクが無い空間104Aが
形成されてしまった状態において、電極102に入力さ
れたパルス103は、流路104にあるインクを介して
伝わるが、インク流路104内の空間104Aで遮断さ
れ、インクタンク107まで到達しない。その結果、イ
ンクタンク107に隣接するアンテナ電極151でパル
ス信号は検出されず、CPU155で算出される出力信
号153の振幅(Vamp)は非常に小さなものとなる。
このため、この信号を既知の判定基準(Vth)との比較
すると、Vamp<Vthとなり、インク切れ、つまり、イ
ンク無しを判定することができる。
【0015】さて、図13に示す状態では、インクタン
ク107の吸収体109と圧接体108にはインクが無
いが、流路104にはインクが存在する。即ち、図11
から図12に示す状態に変化していく遷移的な状態が図
13に示す状態に相当する。この状態では図13に示す
ように、記録ヘッド101に記録信号パルスを印加して
記録ヘッドのノズルよりインクを吐出して画像を形成し
ていくと、吸収体109、圧接体108のインクは既に
消費されているので、フィルタ105の表面が部分的に
空気と接触しはじめるようになる。このため、フィルタ
105の表面に表面張力が発生し、この表面張力は記録
ヘッド101がインクを吐出するエネルギーに対して負
圧として作用する。従って、所望のインク吐出がなされ
ず、形成画像がかすれはじめる。
【0016】しかしながら、この時点では、電極102
に入力した電流パルスの伝達経路は維持されているの
で、インク有りと判断される。
【0017】なお、図11〜図13において、OPアン
プ152は、アンテナ電極151によって検知されるパ
ルスの振幅が十分に大きければ必ずしも必要ではなく、
また、サンプルホールド回路154もCPU155に備
えられたA/D変換器の変換性能がが高速であれば必ず
しも必要ではない。
【0018】さて、従来より知られているインク切れ検
知には、インクタンクの底部に光学プリズムを設け、そ
のプリズムに発光素子から光を照射し、そのプリズムで
反射される光を受光素子で検出することによりインク切
れを検出する方法がある。
【0019】図14は従来の光学的インク切れ検知方法
を採用したインクタンクの構造を示す図である。図14
に示すように、インクタンク107は生インクを収容す
る第1のインク室110と、インクを含浸して記録ヘッ
ド(不図示)に供給するためのインクを一時的に保持す
るための吸収体109と圧接体108とを収容する第2
のインク室111とを備えている。そして、これら2つ
の室は隔壁112によって分けられている。また、第1
のインク室110と第2のインク室111とは隔壁11
2の下部に設けられたインク供給窓113によって連通
し、第1のインク室110にあるインクがインク供給窓
113を通して第2のインク室111に供給される構造
になっている。
【0020】また、第1のインク室110の底部にはそ
のインクの有無を検出する光学センサである光学プリズ
ム115が設けられている。光学プリズム115は、イ
ンクタンク107外部に設けられた発光素子114から
照射される光を受光し、第1のインク室110内に残存
するインク量に従って、受光素子116に対して受光し
た光を反射して戻すことができる構成になっている。
【0021】さらに、第2のインク室111の上部に
は、外部との大気のやり取りを行う大気連通口117
と、記録ヘッド(不図示)に対してインクを供給するた
めのインク供給孔118とが設けられている。
【0022】このように構成されたインクタンク107
では、まず、第1のインク室110内のインクがインク
供給窓113を介して第2のインク室111内に供給さ
れ、吸収体109に含浸される。その後、記録動作が開
始されると、吸収体109に含浸されたインクが圧接体
108を経てインク供給孔118からインク流路(不図
示)を経由して記録ヘッドに供給され、記録が行われ
る。
【0023】一方、第1のインク室110内のインクの
有無は、発光素子114から光学プリズム115に対し
て光の照射が行われ、その反射光が受光素子116によ
って受光され、その受光光量に従って検出される。ここ
で、この受光光量が少ない場合は第1のインク室110
内にインクが無いと判断され、その受光光量が多い場合
は第1のインク室110内にインクが有ると判断され
る。
【0024】このようなインク有無の検知には三角プリ
ズムが光学プリズム115として用いられるが、その三
角プリズムの斜面である上部二面における反射光量は、
これらの面がインクと接しているか、或いは、空気と接
しているかで、その境界面の屈折率の相違によって変化
する。第1のインク室110の底部までインクが無くな
り光学プリズム115の上部二面が空気と接する時、そ
の反射光が減少する。従って、その反射光量を受光素子
116で受光することにより、第1のインク室110の
インクの有無が検出できる。
【0025】なお、図14において、(a)は第1のイ
ンク室110にインクが有る時を示し、(b)は第1の
インク室110にインクが無い時を示す。
【0026】さて、第1のインク室110にインクが無
くなったことを検出すると、記録装置はその状態を“警
告”状態とみなし、第2のインク室111の吸収体10
9と圧接体108に残ったインクで記録を続行する。以
後、吸収体109と圧接体108に残ったインク量に相
当する記録量を記録ドットの数で計測し、その記録が終
了したのち、記録装置はインクの有無の状態を“インク
無し”と認識する。
【0027】ここで、“警告”とは、記録可能なインク
が残存している状態であり、その状態を検出することに
より記録装置はその旨をオペレータに通知しても良い
し、また、この状態を記録装置が認識後、所定の動作を
実行しても良い。上述の従来例では、“警告”の状態検
出後に記録ドットのカウントを開始している。
【0028】図15は従来の記録ドットのカウントを行
うための構成を示すブロック図である。
【0029】図15において、156は記録ヘッド10
1に供給されるクロック信号(CLK)、157は画像
信号(DATA)、158は減算カウンタ構成のドット
カウンタである。従って、ドットカウンタ158には、
第2のインク室111に収容された吸収体109と圧接
体108に残ったインク量に相当する初期値が設定され
ている。
【0030】以上のような構成において、“警告”状態
が発生すると、クロック信号(CLK)156に同期し
て記録ヘッド101に供給される画像信号(DATA)
157のインク吐出を生じさせる部分(例えば、図15
における画像信号の黒の部分)が入力されるごとに、ド
ットカウンタ158は設定された初期値を減算し、その
カウント値がゼロ以下になった時、“インク無し”と判
断する。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例の電極にパルス電流を流してインク切れを検出する方
法を用いた場合、吸収体109及び圧接体108に保持
されたインクが減少してくると、流路104にインクの
無い空間が生じる前に、圧接体108に接触しているフ
ィルタ105の表面に部分的に空気と接触する部分が形
成される。このようにして、フィルタ105の表面が空
気と接触すると、図13に示すようにフィルタに表面張
力が発生し、インク吐出方向に対して負圧が発生して図
13における上向き方向の力が働き、インクが吐出しに
くくなる。
【0032】このような状態において記録動作を続行す
ると、インク吐出不良が発生し、記録画像が画像がかす
れ始めるが、吸収体109、圧接体108、圧接体とフ
ィルタ105の接触部との間ではインクの流れが完全に
遮断されているわけではないので、従来のインク切れ検
知ではインク有りと判定してしまう。
【0033】従って、従来のインク切れ検知では、前述
のようなインク吐出不良を検出できないので、画質の劣
化した画像を記録してしまうという問題があった。特
に、徐々にインクが消耗される状態が長く続くと、記録
用紙複数枚分にわたって、質の劣化した画像を記録して
しまう場合もあった。
【0034】一方、上記従来例の光学的にインク切れを
検出する方法を用いた場合、記録時に記録ヘッドから吐
出されたインク(ミスト)の一部が光学センサを構成す
る発光素子や受光素子に付着して、十分な強度の光を発
光できなかったり、或いは、光学プリズムからの反射光
を十分に受光できずに、インク有無検知の信頼性が低下
してしまうという問題があった。また、カラー記録を行
うために、黒/カラーインク(DC(濃シアン)、DM
(濃マゼンタ)、DY(濃イエロ)、LC(淡シア
ン)、LM(淡マゼンタ)、LY(淡イエロ))を収容
するための複数のインクタンクを備えた構成の場合に
は、複数の光学プリズム、複数の発光素子、複数の受光
素子から構成される光学センサを備える必要があるた
め、装置コストがアップするという問題が発生するとい
う問題がある。また、1組の発光素子と受光素子を用い
て複数のインクタンクのインク有無を検出する場合に
は、複数のインクタンクまたは1組の発光素子と受光素
子を移動させながら、検出動作を実行しなければならな
いため、その検出時間が長くなるという欠点があった。
【0035】また、生インクを貯留するインク室のイン
クの有無を検出するため、記録ヘッドによる記録動作に
影響を及ぼすインク残量とは直接的に検出できないと言
う欠点があった。
【0036】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、簡単な構造で、画質劣化が始まる前により精度高く
インク切れを検出することができる記録装置及びインク
残量検出方法を提供することを目的としている。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の記録装置は以下のような構成からなる。
【0038】即ち、インクを収容する第1の室と、前記
第1の室と連通し前記インクを保持するための吸収体を
収容した第2の室と、前記第2の室の下部に設けれたイ
ンク流出路とを含むインクタンクからインクの供給を受
け、前記インクを吐出して記録ヘッドを用いて記録を行
う記録装置であって、前記第1の室側に第1の室を構成
する1つの壁に対向して設けられた第1の電極と、前記
第2の室側に第2の室を構成する1つの壁に対向して設
けられた第2の電極と、前記記録ヘッドに設けられた第
3の電極と、前記第3の電極を介して電流パルスを入力
する入力手段と、前記入力手段によって入力された電流
パルスを前記第1の電極及び前記第2の電極を介して検
知する検知手段と、前記検知手段によって検知された、
前記第1の電極によって検出された第1の信号と前記第
2の電極によって検出された第2の信号とに基づいて、
前記インクタンク内のインク有無を判断する判断手段と
を有することを特徴とする記録装置を備える。
【0039】ここで、前記第1及び第2電極は夫々、前
記第1及び第2の室の側壁に対向して設けられるように
構成しても良いし、前記第1電極は、前記第1の室の底
面に対向して設けられる一方、前記第2の電極は、前記
第2の室の側壁に対向して設けられるように構成しても
良い。
【0040】さて、前記検知手段は、第1の電極によっ
て検出された第1の信号を増幅する第1の増幅器と、そ
の増幅された第1の信号をサンプルホールドする第1の
サンプルホールド回路と、第2の電極によって検出され
た第2の信号を増幅する第2の増幅器と、その増幅され
た第2の信号をサンプルホールドする第2のサンプルホ
ールド回路とを有するようにしても良い。
【0041】しかし、装置構成を簡略化するために、前
記検知手段は、第1或いは第2の電極によって検出され
た第1或いは第2の信号を増幅する増幅器と、これら増
幅された第1或いは第2の信号をサンプルホールドする
サンプルホールド回路と、第1の信号を増幅器へ出力す
るか、或いは、第2の信号を増幅器へ出力するかを切り
替える切り替えスイッチとを有するようにしても良い。
【0042】さらに、前記判断手段によって判断された
結果を表示する表示手段を有するようにしても良い。
【0043】また、前記判断手段は、第1の電極によっ
て検出された第1の信号の信号レベルを所定の閾値と比
較する第1の比較手段と、第2の電極によって検出され
た第2の信号の信号レベルを前記所定の閾値と比較する
第2の比較手段と、第1及び第2の比較手段による比較
結果を格納する記憶手段と、その記憶手段に格納された
前回及び今回の第1及び第2の比較手段による比較結果
とを比較する第3の比較手段と、この比較結果に基づい
て、インクタンク内のインク有無を判定する判定手段と
を含むようにしても良い。
【0044】ここで、その判定手段は、(1)前回及び
今回の第1及び第2の比較手段による比較結果が全てイ
ンク有りを示しているなら、インクタンクにはインクが
あると判定し、(2)前回の第1及び第2の比較手段に
よる比較結果がともにインク有りを示し、かつ、今回の
第1及び第2の比較手段による比較結果がともにインク
無しを示しているならインク吐出不良であると判定し、
(3)前回及び今回の第1の比較手段による比較結果が
ともにインク無しを示し、かつ、前回の第2の比較手段
による比較結果がインク有りを示し、かつ、今回の第2
の比較手段による比較結果がインク無しを示しているな
らインクタンクはインク切れであると判定すると良い。
【0045】そして、前記判定されたインク吐出不良を
回復するための吸引回復手段をさらに有することが望ま
しい。
【0046】また、前記判断手段では、第1の比較手段
による比較結果がインク無しを示し、かつ、第2の比較
手段による比較結果がともにインク有りを示しているな
らインク残量が少ない状態であると判断し、その判断が
なされた後には、記録ヘッドによるインク吐出を監視
し、その監視結果に従って、記録ヘッドによる記録を制
御すると良い。
【0047】なお、前記記録ヘッドは熱エネルギーを利
用してインクを吐出するため、インクに与える熱エネル
ギーを発生するための電気熱変換体を備えていることが
望ましい。
【0048】また他の発明によれば、インクを収容する
第1の室と、前記第1の室と連通し前記インクを保持す
るための吸収体を収容した第2の室と、前記第2の室の
下部に設けられたインク流出路とを含むインクタンクか
らインクの供給を受け、前記インクを吐出して記録ヘッ
ドを用いて記録を行う記録装置に用いられるインク残量
検出方法であって、前記記録ヘッドに設けられた電極を
介して電流パルスを入力する入力工程と、前記入力工程
において入力された電流パルスを前記第1の室側に第1
の室を構成する1つの壁に対向して設けられた第1の電
極及び前記第2の室側に第2の室を構成する1つの壁に
対向して設けられた第2の電極を介して検知する検知工
程と、前記検知工程において検知された、前記第1の電
極によって検出された第1の信号と前記第2の電極によ
って検出された第2の信号とに基づいて、前記インクタ
ンク内のインク有無を判断する判断工程とを有すること
を特徴とするインク残量検出方法を備える。
【0049】以上の構成により本発明は、インクを収容
する第1の室と、第1の室と連通しインクを保持するた
めの吸収体を収容した第2の室と、第2の室の下部に設
けられたインク流出路とを含むインクタンクからインク
の供給を受け、インクを吐出して記録ヘッドを用いて記
録を行う際に、記録ヘッドに設けられた電極を介して電
流パルスを入力し、その入力された電流パルスを第1の
室側に第1の室を構成する1つの壁に対向して設けられ
た第1の電極及び第2の室側に第2の室を構成する1つ
の壁に対向して設けられた第2の電極を介して検知し、
その検知された、第1の電極によって検出された第1の
信号と第2の電極によって検出された第2の信号とに基
づいて、インクタンク内のインク有無を判断するよう動
作する。
【0050】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0051】<装置本体の概略説明>図1は、本発明の
代表的な実施の形態であるインクジェットプリンタIJ
RAの構成の概要を示す外観斜視図である。図1におい
て、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動力伝
達ギア5009〜5011を介して回転するリードスク
リュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャ
リッジHCはピン(不図示)を有し、ガイドレール50
03に支持されて矢印a,b方向を往復移動する。キャ
リッジHCには、記録ヘッド101とインクタンク10
7とを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJ
Cが搭載されている。5002は紙押え板であり、キャ
リッジHCの移動方向に亙って記録用紙Pをプラテン5
000に対して押圧する。5007,5008はフォト
カプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存
在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を
行うためのホームポジション検知器である。5016は
記録ヘッド101の前面をキャップするキャップ部材5
022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を
吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記
録ヘッドの吸引回復を行う。5017はクリーニングブ
レードで、5019はこのブレードを前後方向に移動可
能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支
持されている。ブレードは、この形態でなく周知のクリ
ーニングブレードが本例に適用できることは言うまでも
ない。又、5021は、吸引回復の吸引を開始するため
のレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動
に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切
り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0052】これらのキャッピング、クリーニング、吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来
た時にリードスクリュー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれ
ば、本例にはいずれも適用できる。
【0053】<制御構成の説明>次に、上述した装置の
記録制御を実行するための制御構成について説明する。
【0054】図2はインクジェットプリンタIJRAの
制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示
す同図において、170は記録信号を入力するインタフ
ェース、155はCPU、170はCPU155が実行
する制御プログラムを格納するROM、173は各種デ
ータ(上記記録信号や記録ヘッド101に供給される記
録データや後述するインク有無の情報等)を保存してお
くDRAMである。174は記録ヘッド101に対する
記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)
であり、インタフェース170、CPU155、RAM
173間のデータ転送制御も行う。180は記録ヘッド
101を搬送するためのキャリアモータ、179は記録
紙搬送のための搬送モータである。175は記録ヘッド
101を駆動するヘッドドライバ、176,177はそ
れぞれ搬送モータ179、キャリアモータ180を駆動
するためのモータドライバである。
【0055】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
フェース170に記録信号が入るとゲートアレイ174
とCPU155との間で記録信号がプリント用の記録デ
ータに変換される。そして、モータドライバ176、1
77が駆動されると共に、ヘッドドライバ175に送ら
れた記録データに従って記録ヘッド101が駆動され、
記録が行われる。
【0056】インクタンク107のインク有無を検出す
るために、記録ヘッド101の内部にはヘッドドライバ
175を介して印加されるパルスを入力する電極102
が設けられており、インクタンク107の側面には2つ
のアンテナ電極151、161が設けられている。ま
た、アンテナ電極151、161からの出力信号はOP
アンプ152、162で増幅され、その増幅された信号
はサンプルホールド(S/H)回路154、164でサ
ンプルホールドされ、その値がCPU155へ送られ
る。そして、インク有無の検出結果に従って、CPU1
55はLCDなどで構成される表示部(DISP)16
7にメッセージを表示する。さらに、表示部167には
装置の状態を表す種々のメッセージも表示される。
【0057】以下、この実施形態に従うインク有無検出
を行うための構成についてさらに詳細に説明する。
【0058】図3〜図6は、記録ヘッド101にパルス
信号を入力し、インクタンク107の壁面に設けられた
2つのアンテナ電極151、161でその信号を受信す
ることにより、インクタンク107内のインクの有無を
判定するインク切れ検知の原理を説明した図である。な
お、図3〜図6において、従来例において説明したのと
同じ構成要素には同じ参照番号を付し、その説明は省略
し、ここでは、この実施形態に特徴的な構成要素につい
てのみ説明する。
【0059】また、図3はインクタンク107の第1の
インク室110にインクが有る時の様子を、図4はイン
クタンク107の第1のインク室110にインクがない
時の様子を、図5は第2のインク室111にもインクが
なくなり流路104にインクの無い空間104Aが形成
された様子を、図6は第1のインク室110にインクが
有るものの流路104にインクの無い空間104Aが形
成された様子を示している。従って、図4は従来例で説
明した“警告”状態に相当し、図5はインク切れの状態
に相当する。
【0060】これらの図において、161はアンテナ電
極であり、電極102から入力され流路104、フィル
タ105、圧接体108、吸収体109、インク供給窓
113、第1のインク室110内のインク及び、第1の
インク室110の壁面を経由して伝達されたパルス10
3を検出する。なお、この実施形態では、図示されてい
るように、アンテナ電極161は第1のインク室110
の側面に隣接して配置され、第1のインク室110内の
インクの側面とで構成する容量によって結合される。
【0061】また、162はアンテナ電極161によっ
て検出されたパルスを増幅及び/又はインピーダンス変
換して出力するOPアンプ、163はOPアンプ162
から出力された信号の波形、164は第1のインク室1
10の側面とアンテナ電極161との間で容量結合され
て微分された検出パルス波形のピークをサンプルホール
ドするサンプルホールド回路である。
【0062】さて、以上のような構成において、流路1
04、フィルタ105、圧接体108、吸収体109、
第1のインク室110にインクが満たされた状態におい
て、電極102にパルス103を入力すると、その入力
パルスは、流路104内のインクを導電媒体として、フ
ィルタ105、圧接体108、吸収体109、隔壁11
2、及び、第1のインク室110内のインクを経由し
て、第1のインク室110の側面にまで伝わる。このよ
うに、第1のインク室110の側面に伝わったパルス
は、その側面に隣接したアンテナ電極161とその側面
とで形成された容量で結合される。
【0063】この結合容量値は、第1のインク室110
内のインク量と比例したその側面の面積とその側面に相
対するアンテナ電極161の面積によって決定される。
従って、アンテナ電極161で検出された信号強度は、
第1のインク室110内のインク量と比例している。そ
の検出信号はOPアンプ(AMP)162で増幅後、サ
ンプルホールド(S/H)回路164でその検出信号の
ピークとボトムがサンプルされ、CPU155のA/D
ポートに入力される。
【0064】CPU155では、その入力信号から検出
信号の振幅を算出し、第1のインク室内のインク量を判
定する。その判定されたインク量の値は表示部167に
表示されるか、或いは、インタフェース170を介して
ホスト(不図示)に転送され、ホストで表示されても良
い。また、この判定結果はDRAM173に記憶され
る。
【0065】図7はインクタンクのインク量と記録量
(記録ドット数)との関係やアンテナ電極161と記録
量との関係を示す図である。
【0066】図7において、(a)はインクタンク各部
のインク量と記録量との関係を示しており、(b)は検
出信号レベルと記録量との関係を示す。
【0067】図7(a)において、401は第1のイン
ク室110に含まれるインク量、402は第2のインク
室111、圧接体108、吸収体109に含まれるイン
ク量、403は流路104に含まれるインク量である。
そして、線404は第1のインク室110に含まれるイ
ンク量と記録量との関係を示し、線405は第2のイン
ク室111に含まれるインク量と記録量との関係を示し
ている。
【0068】図7(b)において、406はアンテナ電
極161において検出される検出信号レベルと記録量と
の関係を示し、407はアンテナ電極151において検
出される検出信号レベルと記録量との関係である。40
9はインク有無を判断するための閾値である。
【0069】前述のように、流路104、フィルタ10
5、圧接体108、吸収体109、及び、第1のインク
室110にインクが満たされた状態に於いて、記録が開
始されると、まず、第1のインク室110に含まれるイ
ンクから記録量に比例して消費される。従って、この場
合、記録量に従ってインクは図7(a)に示す線404
に沿って減少してゆく。この時、アンテナ電極161に
おいて受信される検出信号の信号レベルは、その記録量
に従って図7(b)に示す線406に沿って低下してゆ
く。
【0070】このように記録量に比例して第1のインク
室110のインク量が減少するに従って、インクによっ
て覆われる第1のインク室110内の側面の面積も減少
してゆき、第1のインク室100の側面面積とこれに相
対するアンテナ電極161の面積とで構成された結合容
量がインク量の減少に比例して減少する。従って、アン
テナ電極161で検出される信号強度は、第1のインク
室110内のインク量と比例する。
【0071】記録動作が続き、第1のインク室110内
のインクが無くなると、第2のインク室111、圧接体
108及び吸収体109に含まれるインクが消費されは
じめる。従って、この場合、記録量に従ってインクは図
7(b)に示す線405に沿って減少してゆく。この
時、アンテナ電極151において受信される検出信号の
信号レベルは、その記録量に従って図7(b)に示す線
407に沿って低下する。
【0072】第2のインク室111内のインクの消費は
その記録量に比例するが、第2のインク室111には吸
収体109及び圧接体108が収容されているために、
インク量が減少しても、残存インクが保持する吸収体1
09の側面の面積とアンテナ電極151の相対する面積
とで構成された結合容量は大きく減少しない。
【0073】しかしながら、記録動作が続き、第2のイ
ンク室111内の吸収体109及び圧接体108に保持
されたインクが記録動作のために使用できない程度にま
でインクが消費されると、次には流路104に含まれる
インクが消費され始める。このような状態になると、ア
ンテナ電極151で検出される検出信号の信号レベルは
急速に減少し、その信号強度はインク有無の判定基準で
ある閾値409を下回ることになり、CPU155にお
いて“インク無し”が判定される。
【0074】従って、以上のような過程を経て、インク
タンク107の様子が図4に示す状態になったとき、C
PU155はアンテナ電極151によって検出された検
出信号レベルに基づいて(即ち、図7(b)の線407
で示す信号レベル)、“インク有り”と判定するが、ア
ンテナ電極161によって検出された検出信号レベルに
基づくならば(即ち、図7(b)の線406で示す信号
レベル)、“インク無し”と判定される。この判定結果
はDRAM173に記憶される。
【0075】また、インクタンク107の様子が図5に
示す状態になったとき、CPU155はアンテナ電極1
51によって検出された検出信号レベルに基づいて(即
ち、図7(b)の線407で示す信号レベル)、“イン
ク無し”と判定するのみならず、アンテナ電極161に
よって検出された検出信号レベルに基づいて(即ち、図
7(b)の線406で示す信号レベル)、“インク無
し”と判定する。この判定結果はDRAM173に記憶
される。
【0076】さらに、インクタンク107の様子が図6
に示す状態になったとき、CPU155はアンテナ電極
151によって検出された検出信号レベルに基づいて
(即ち、図7(b)の線407で示す信号レベル)、
“インク無し”と判定するのみならず、アンテナ電極1
61によって検出された検出信号レベルに基づいても
(即ち、図7(b)の線406で示す信号レベル)、
“インク無し”と判定する。この判定結果はDRAM1
73に記憶される。
【0077】次に、以上のような構成の装置が実行する
インク有無検出処理について、図8に示すフローチャー
トを参照して説明する。
【0078】まず、ステップS10では電極102を介
して記録ヘッド101に電流パルスを入力する。次に、
ステップS20では第1のインク室110の側壁に対向
して設けられたアンテナ電極161によって検知された
検出信号の信号レベル(D1)と閾値信号レベル(T
H)とを比較する。ここで、D1<THである場合に
は、処理はステップS30に進み、“インク無し”と判
定するが、D1≧THである場合には、処理はステップ
S40に進み、“インク有り”と判定する。ステップS
30或いはS40の処理後、処理はステップS50に進
み、その判定結果をDRAM173の所定の領域に格納
する。
【0079】次に、ステップS60では第2のインク室
の側壁に対向して設けられたアンテナ電極151によっ
て検知された検出信号の信号レベル(D2)と閾値信号
レベル(TH)とを比較する。ここで、D2<THであ
る場合には、処理はステップS70に進み、“インク無
し”と判定するが、D2≧THである場合には、処理は
ステップS80に進み、“インク有り”と判定する。ス
テップS70或いはS80の処理後、処理はステップS
90に進み、その判定結果をDRAM173の所定の領
域に格納する。
【0080】さらに処理はステップS100において、
アンテナ電極151、161によって検知された検出信
号の信号レベル(D1、D2)と閾値信号レベル(T
H)との比較結果に関し、前回の比較結果と今回の比較
結果とを比較する。
【0081】そして、検出信号の信号レベル(D1、D
2)と閾値信号レベル(TH)との比較結果に関し、前
回も今回もインク有りと判定されている場合には、処理
はステップS110に進み、インクは十分に残存してお
り記録動作を正常に続行できると判断する。そして、処
理はステップS10に戻り、記録動作の続行とともにイ
ンク有無検知の処理を続ける。
【0082】次に、検出信号の信号レベル(D1、D
2)と閾値信号レベル(TH)との比較結果が前回は両
方ともインク有りと判定されたにも係らず、今回は両方
ともインク無しと判定された場合、処理はステップS1
20に進み、吐出不良と判断される。この状態は、図6
に示されており、例えば、インクに存在した気泡などが
流路104に達すると、そこで、空気が存在する空間1
04Aが形成され、吐出不良の原因となる。従って、こ
のような状態を解消するため、処理はステップS130
に進み、吸引回復動作を実行して流路104内の気泡な
どを記録ヘッド101の外部に吸い出す。その後、処理
は正常な状態に復帰するので、処理はステップS10に
戻り、記録動作の続行とともにインク有無検知の処理を
続ける。
【0083】また、検出信号の信号レベル(D1)と閾
値信号レベル(TH)との比較結果が前回と今回もイン
ク無しと判定されていたが、検出信号の信号レベル(D
2)と閾値信号レベル(TH)との比較結果が前回はイ
ンク有りと判定され、今回はインク無しと判定された場
合、処理はステップS140に進み、インク切れと判断
する。この状態は、図5に示されており、第1のインク
室110のインクも第2のインク室111のインクもな
くなっており、もはや記録動作を続行できる状態にはな
い。従って、処理はステップS150に進み、インクタ
ンクの交換を促すためのメッセージを表示部(DIS
P)167に表示するか、或いは、インタフェース17
0を介してホストにその旨を通知する。そして、処理を
終了する。
【0084】従って以上説明した実施形態に従えば、2
つのアンテナ電極から得られる検出信号に基づく判断の
時間的な経緯を考慮することにより、インクの消耗、枯
渇、流路内の気泡形成などインクタンク内部に発生して
いる現象をより正確に把握して、インク有無の正確な検
知や適切な記録制御を行うことができる。
【0085】例えば、“吐出不良”と判断された時のみ
に吸引回復動作を行うようにすれば吸引回復動作に伴う
余分な時間を最小限にすることができる。
【0086】なお、以上説明した実施形態では、第1の
インク室側に設けるアンテナ電極はその側壁に対向する
位置に設けたが本発明はこれによって限定されるもので
はない。例えば、図9に示すように、アンテナ電極16
1を第1のインク室110の底部に設けるようにしても
良い。
【0087】インク有無の検出原理は前述の実施形態で
説明したとおりであるが、このような構成の場合、第1
のインク室110の底面に伝わったパルスは、インクと
第1のインク室110の底面に隣接したアンテナ電極1
61とで形成された容量で結合される。その結合容量値
は、第1のインク室110内のインクが無くなりかけた
時急激に減少し、アンテナ電極によって検知される検出
信号レベルも急激に減少するという特性をもつ。
【0088】この特性曲線は、図7(b)に線408と
して示されている。従って、図9に示す位置にアンテナ
電極を配置しても、前述の実施形態で説明したのと同様
に閾値409と検出信号レベルとを比較して、第1のイ
ンク室110内のインクが無くなったことを検出でき
る。
【0089】また、以上説明した実施形態では、2つの
アンテナ電極による信号検知を行う回路を独立に2つ設
ける構成としたが、その信号検知を独立に行わないので
あれば、図10に示すように、切り替えスイッチ(S
W)165を設け、また、OPアンプやサンプルホール
ド(S/H)回路を2系統ではなく、1系統とし、切り
替えスイッチ(SW)165に切り替えによって、アン
テナ電極161或いはアンテナ電極151によって検知
される信号の処理を行うようにしても良い。
【0090】このことを図8に示したフローチャートを
参照して説明すると、CPU155の制御の基に、ステ
ップS20〜S50の処理を実行するときには、切り替
えスイッチ(SW)165によってアンテナ電極161
の出力をOPアンプ162に入力するようにし、ステッ
プS60〜S90の処理を実行するときには、切り替え
スイッチ(SW)165によってアンテナ電極151の
出力をOPアンプ162に入力するようにすれば良い。
【0091】以上説明した実施形態において、アンテナ
電極によって検知される信号レベルが十分に大きいので
あれば、OPアンプ152、162は必ずしも必要では
なく、また、サンプルホールド回路154、164もC
PUに備えられたA/D変換器の性能がが高速であれば
必ずしも必要ではないことは言うまでもない。
【0092】なお、以上説明した実施形態では記録ヘッ
ドがモノクロ記録専用の記録ヘッドであるかカラー記録
用の記録ヘッドであるかについては特に言及しなかった
が、1つのタンク/ヘッド構成で説明したが、複数のイ
ンクタンク夫々に異なる色のインク(黒インク/カラー
インク(DC(濃シアン)、DM(濃マゼンタ)、DY
(濃イエロ)、LC(淡シアン)、LM(淡マゼン
タ)、LY(淡イエロ))を収容し、これらをインクを
用いてカラー記録を行う記録ヘッドにも本発明を適用で
きることは言うまでもない。この場合には、各インクに
対応した各記録ヘッドにアンテナ電極を個別に配置し、
また、前述のアンテナ電極151、161を各インクタ
ンクに対して共通の構成とし、各記録ヘッドに個別に設
けられたアンテナ電極にパルスを順次印加しながら、前
記共通のアンテナ電極で信号を検出するようにすれば良
い。
【0093】このような構成では、アンテナ電極の物理
的な移動動作を伴わないで済むために高速にインク有無
検知の動作を実行できるという利点がある。
【0094】さらに、従来例において言及した第1イン
ク室110にはインクがないが第2インク室111には
インクがまだあるという“警告”状態における記録制御
において、吸収体109と圧接体108に残ったインク
量より小さく、記録媒体1ページ分の記録に相当する値
を図15に示した減算カウンタであるドットカウンタ1
58の初期値として設定しておけば、たとえ、ある頁を
記録中にそのカウント値がゼロ以下になったとしても、
残りのインクでその1ページ分の記録は完成するように
制御することができる。
【0095】なお、以上の実施形態において、記録ヘッ
ドから吐出される液滴はインクであるとして説明し、さ
らにインクタンクに収容される液体はインクであるとし
て説明したが、その収容物はインクに限定されるもので
はない。例えば、記録画像の定着性や耐水性を高めた
り、その画像品質を高めたりするために記録媒体に対し
て吐出される処理液のようなものがインクタンクに収容
されていても良い。
【0096】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0097】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0098】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0099】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれ
るものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、
共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を
開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構
成としても良い。
【0100】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0101】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0102】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0103】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0104】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0105】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。この
ような場合インクは、特開昭54−56847号公報あ
るいは特開昭60−71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物
として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向す
るような形態としてもよい。本発明においては、上述し
た各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰
方式を実行するものである。
【0106】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力
端末として一体または別体に設けられるものの他、リー
ダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有
するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良
い。
【0107】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェース機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0108】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0109】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0110】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0111】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0112】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、イ
ンクを収容する第1の室と、第1の室と連通しインクを
保持するための吸収体を収容した第2の室と、第2の室
の下部に設けられたインク流出路とを含むインクタンク
からインクの供給を受け、インクを吐出して記録ヘッド
を用いて記録を行う際に、記録ヘッドに設けられた電極
を介して電流パルスを入力し、その入力された電流パル
スを第1の室側に第1の室を構成する1つの壁に対向し
て設けられた第1の電極及び第2の室側に第2の室を構
成する1つの壁に対向して設けられた第2の電極を介し
て検知し、その検知された、第1の電極によって検出さ
れた第1の信号と第2の電極によって検出された第2の
信号とに基づいて、インクタンク内のインク有無を判断
するので、簡単な構成で精度の高いインク切れの検出を
行うことができるという効果がある。
【0114】これにより、常にかすれのない高品位な画
像を記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施の形態であるインクジェ
ットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図で
ある。
【図2】インクジェットプリンタIJRAの制御回路の
構成を示すブロック図である。
【図3】インクタンク内のインクの有無を判定するイン
ク切れ検知の原理を説明した図であり、特に、インクタ
ンク107の第1のインク室110にインクが有る時の
様子を示した図である。
【図4】インクタンク内のインクの有無を判定するイン
ク切れ検知の原理を説明した図であり、特に、インクタ
ンク107の第1のインク室110にインクがない時の
様子を示した図である。
【図5】インクタンク内のインクの有無を判定するイン
ク切れ検知の原理を説明した図であり、特に、第2のイ
ンク室111にもインクがなくなり流路104にインク
の無い空間104Aが形成された様子を示した図であ
る。
【図6】インクタンク内のインクの有無を判定するイン
ク切れ検知の原理を説明した図であり、特に、第1のイ
ンク室110にインクが有るものの流路104にインク
の無い空間104Aが形成された様子を示している。
【図7】インクタンクのインク量と記録量(記録ドット
数)との関係やアンテナ電極161と記録量との関係を
示す図である。
【図8】インク有無検出処理を示すフローチャートであ
る。
【図9】異なる場所に1つのアンテナ電極を設けてイン
クタンク内のインクの有無を判定するインク切れ検知を
行う様子を示した図である。
【図10】2つのアンテナ電極によるインク切れ検知を
スイッチ制御で行う様子を示した図である。
【図11】電極にパルス信号を入力して、インクタンク
内のインクの有無を判定する従来のインク切れ検知の原
理を説明した図であり、インクタンクにインクが有る時
の様子を示している。
【図12】電極にパルス信号を入力して、インクタンク
内のインクの有無を判定する従来のインク切れ検知の原
理を説明した図であり、インクタンクにインクがない時
の様子を示している。
【図13】電極にパルス信号を入力して、インクタンク
内のインクの有無を判定する従来のインク切れ検知の原
理を説明した図であり、インクタンク内部にはインクが
ないが記録ヘッドへの流路にはインクがある時の様子を
示している。
【図14】従来の光学的インク切れ検知方法を採用した
インクタンクの構造を示す図である。
【図15】従来の記録ドットのカウントを行うための構
成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101 記録ヘッド 101A 発熱体(電気熱変換体) 101B インク吐出口 102 電極 103 入力パルス 104 流路 104A インクの無い空間 105 フィルタ 106 インク溜り 107 インクタンク 108 圧接体 109 吸収体 110 第1のインク室 111 第2のインク室 112 隔壁 113 インク供給窓 114 発光素子 115 光学プリズム 116 受光素子 117 大気連通口 118 インク供給口 151、161 アンテナ電極 152、162 OPアンプ 153、163 OPアンプからの出力信号 154、164 サンプルホールド(S/H)回路 155 CPU 156 クロック信号(CLK) 157 画像信号(DATA) 158 ドットカウンタ 165 切替スイッチ(SW) 167 表示部(DISP) 173 DRAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 EA11 EA14 EA29 EB03 EB11 EB20 EB36 EB40 EB50 EB51 EC04 EC08 EC24 EC57 EC60 EE18 FA03 FA05 FA13 FD02 HA38 JA01 JB04 KC13 KC21 KD06 2C061 AQ05 CQ40

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを収容する第1の室と、前記第1
    の室と連通し前記インクを保持するための吸収体を収容
    した第2の室と、前記第2の室の下部に設けれたインク
    流出路とを含むインクタンクからインクの供給を受け、
    前記インクを吐出して記録ヘッドを用いて記録を行う記
    録装置であって、 前記第1の室側に第1の室を構成する1つの壁に対向し
    て設けられた第1の電極と、 前記第2の室側に第2の室を構成する1つの壁に対向し
    て設けられた第2の電極と、 前記記録ヘッドに設けられた第3の電極と、 前記第3の電極を介して電流パルスを入力する入力手段
    と、 前記入力手段によって入力された電流パルスを前記第1
    の電極及び前記第2の電極を介して検知する検知手段
    と、 前記検知手段によって検知された、前記第1の電極によ
    って検出された第1の信号と前記第2の電極によって検
    出された第2の信号とに基づいて、前記インクタンク内
    のインク有無を判断する判断手段とを有することを特徴
    とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2電極は夫々、前記第1
    及び第2の室の側壁に対向して設けられることを特徴と
    する請求項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記第1電極は、前記第1の室の底面に
    対向して設けられ、 前記第2の電極は、前記第2の室の側壁に対向して設け
    られることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記検知手段は、 前記第1の電極によって検出された第1の信号を増幅す
    る第1の増幅器と、 前記第1の増幅器によって増幅された第1の信号をサン
    プルホールドする第1のサンプルホールド回路と、 前記第2の電極によって検出された第2の信号を増幅す
    る第2の増幅器と、 前記第2の増幅器によって増幅された第2の信号をサン
    プルホールドする第2のサンプルホールド回路とを有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記検知手段は、 前記第1或いは第2の電極によって検出された第1或い
    は第2の信号を増幅する増幅器と、 前記増幅器によって増幅された第1或いは第2の信号を
    サンプルホールドするサンプルホールド回路と、 前記第1の信号を前記増幅器へ出力するか、或いは、前
    記第2の信号を前記増幅器へ出力するかを切り替える切
    り替えスイッチとを有することを特徴とする請求項1に
    記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記判断手段によって判断された結果を
    表示する表示手段をさらに有することを特徴とする請求
    項1に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記判断手段は、 前記第1の電極によって検出された第1の信号の信号レ
    ベルを所定の閾値と比較する第1の比較手段と、 前記第2の電極によって検出された第2の信号の信号レ
    ベルを前記所定の閾値と比較する第2の比較手段と、 前記第1及び第2の比較手段による比較結果を格納する
    記憶手段と、 前記記憶手段に格納された前回及び今回の前記第1及び
    第2の比較手段による比較結果とを比較する第3の比較
    手段と、 前記第3の比較手段による比較結果に基づいて、前記イ
    ンクタンク内のインク有無を判定する判定手段とを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記判定手段は、 前回及び今回の前記第1及び第2の比較手段による比較
    結果が全てインク有りを示しているなら、前記インクタ
    ンクにはインクがあると判定し、 前回の前記第1及び第2の比較手段による比較結果がと
    もにインク有りを示し、かつ、今回の前記第1及び第2
    の比較手段による比較結果がともにインク無しを示して
    いるならインク吐出不良であると判定し、 前回及び今回の前記第1の比較手段による比較結果がと
    もにインク無しを示し、かつ、前回の前記第2の比較手
    段による比較結果がインク有りを示し、かつ、今回の前
    記第2の比較手段による比較結果がインク無しを示して
    いるなら前記インクタンクはインク切れであると判定す
    ることを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記インク吐出不良を回復するための吸
    引回復手段をさらに有することを特徴とする請求項8に
    記載の記録装置。
  10. 【請求項10】 前記判断手段は、 前記第1の比較手段による比較結果がインク無しを示
    し、かつ、前記第2の比較手段による比較結果がともに
    インク有りを示しているならインク残量が少ない状態で
    あると判断することを特徴とする請求項7に記載の記録
    装置。
  11. 【請求項11】 前記インク残量が少ない状態であると
    判断された後、前記記録ヘッドによるインク吐出を監視
    する監視手段と、 前記監視手段による監視結果に従って、前記記録ヘッド
    による記録を制御する制御手段をさらに有することを特
    徴とする請求項10に記載の記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッドは熱エネルギーを利用
    してインクを吐出するため、インクに与える熱エネルギ
    ーを発生するための電気熱変換体を備えていることを特
    徴とする請求項1に記載の記録装置。
  13. 【請求項13】 インクを収容する第1の室と、前記第
    1の室と連通し前記インクを保持するための吸収体を収
    容した第2の室と、前記第2の室の下部に設けられたイ
    ンク流出路とを含むインクタンクからインクの供給を受
    け、前記インクを吐出して記録ヘッドを用いて記録を行
    う記録装置に用いられるインク残量検出方法であって、 前記記録ヘッドに設けられた電極を介して電流パルスを
    入力する入力工程と、 前記入力工程において入力された電流パルスを前記第1
    の室側に第1の室を構成する1つの壁に対向して設けら
    れた第1の電極及び前記第2の室側に第2の室を構成す
    る1つの壁に対向して設けられた第2の電極を介して検
    知する検知工程と、 前記検知工程において検知された、前記第1の電極によ
    って検出された第1の信号と前記第2の電極によって検
    出された第2の信号とに基づいて、前記インクタンク内
    のインク有無を判断する判断工程とを有することを特徴
    とするインク残量検出方法。
JP6898699A 1999-03-15 1999-03-15 記録装置及びインク残量検出方法 Withdrawn JP2000263810A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6898699A JP2000263810A (ja) 1999-03-15 1999-03-15 記録装置及びインク残量検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6898699A JP2000263810A (ja) 1999-03-15 1999-03-15 記録装置及びインク残量検出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000263810A true JP2000263810A (ja) 2000-09-26

Family

ID=13389508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6898699A Withdrawn JP2000263810A (ja) 1999-03-15 1999-03-15 記録装置及びインク残量検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000263810A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012106410A (ja) * 2010-11-17 2012-06-07 Canon Inc 記録装置
JP2016221859A (ja) * 2015-06-01 2016-12-28 ローム株式会社 インクカートリッジ、検出回路、インク搭載ユニット、プリンタ、プリントシステム、およびインク残量検出方法
JP2018069589A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置及びカートリッジ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012106410A (ja) * 2010-11-17 2012-06-07 Canon Inc 記録装置
JP2016221859A (ja) * 2015-06-01 2016-12-28 ローム株式会社 インクカートリッジ、検出回路、インク搭載ユニット、プリンタ、プリントシステム、およびインク残量検出方法
JP2018069589A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置及びカートリッジ
US10864745B2 (en) 2016-10-31 2020-12-15 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid ejecting apparatus and cartridge

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0640483B1 (en) Method and device for detecting the ink level in a cartridge
JPH03244548A (ja) ファクシミリ装置
JP2007015254A (ja) 記録装置およびその方法
JP2003039695A (ja) インクの残量検出方法およびインクジェット記録装置
JP3376112B2 (ja) インクジェット装置およびその回復制御方法
JP3229509B2 (ja) インクジェットプリント装置
JP4845439B2 (ja) インク残量検知システムの異常判定方法及び記録装置
US7185970B2 (en) Inkjet printing apparatus
US6296354B1 (en) Ink container with plural ink chambers emptied sequentially, and recording apparatus having the same
JPH0843174A (ja) 検出装置、記録装置、容器、インクカートリッジ及び検出方法
JP3075286B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2000263810A (ja) 記録装置及びインク残量検出方法
JP2002127454A (ja) インク残量検知方法及び記録装置
JP2004181819A (ja) 記録装置及びインク残量検出方法
JPH0615843A (ja) インクカートリッジならびにそれを具えた記録装置
JP2000185411A (ja) インクジェット記録装置
JP2004009491A (ja) インク状態検出機構
JPH11334097A (ja) インクタンクおよびプリント装置
JPH0839824A (ja) インクカートリッジ及び該インクカートリッジを用いた記録装置
JP2000203046A (ja) 記録装置
JP3133866B2 (ja) 記録装置及びインク検出方法
JP2001026116A (ja) 記録装置及び記録方法
JP2004042570A (ja) インクジェット記録装置
JP2002127457A (ja) インクタンク、そのインクタンクを用いた記録ヘッド、及び、その記録ヘッドを用いた記録装置
JPH10323997A (ja) インクジェット記録装置およびインク残量検知方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060606