JP2002137378A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2002137378A
JP2002137378A JP2000337050A JP2000337050A JP2002137378A JP 2002137378 A JP2002137378 A JP 2002137378A JP 2000337050 A JP2000337050 A JP 2000337050A JP 2000337050 A JP2000337050 A JP 2000337050A JP 2002137378 A JP2002137378 A JP 2002137378A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、塗布を必要としないような用紙に
対して塗布処理無しで印写可能とし、処理能力を落とさ
ないコンパクトな機構で構成され得る高速な画像記録装
置を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明に係る画像記録装置によれば、前
処理液塗布手段によって記録媒体に前処理液を塗布する
塗布工程経路と、塗布しない塗布不要経路とを設けた。
よって、印字中の間欠搬送でも、塗布ローラは搬送ロー
ラ対と別駆動による一定速度で回動するので、塗布ムラ
による波打ちや画質ムラがなく、塗布ローラによる塗布
条件を常に一定に保つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像記録装置に関
し、詳細にはインクジェット方式の画像記録法に有効
な、記録媒体の前処理手段に関するものであり、具体的
には画像品質を向上させるための前処理液を塗布する前
処理液塗布装置を具備した画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットプリンタは低騒
音、低ランニングコスト、カラー化が容易といった利点
から急速に普及してきている。しかしながら、普通紙に
記録すると、にじみ、濃度、色調や裏写り等といった初
期品質問題に加え、耐水性、耐候性といった画像の堅牢
性に関わる問題を抱えていたため、これらの問題を解決
する様々な提案が成されてきた。
【0003】それらの解決手段として、インクによる画
像が形成された際に、普通紙などの被記録材表面にイン
ク中の染料を定着するための材料を予め塗工した被記録
材、又は表面に白色顔料や水溶性高分子を塗工した被記
録材を使用することが、特開昭56−86789号公
報、特開昭55−144172号公報、特開昭52−5
3012号公報又は特開昭56−89594号公報等に
開示されている。しかし、この方法では、予め塗工処理
した専用紙を購入しなければならないため、身近にある
紙を自由に使えるというわけにはいかないという不便さ
があり、また鉛筆やペンによる加筆性の問題があった。
【0004】また、2色重ね部分等の色境界での滲みを
抑えるために、インクに界面活性剤などを添加すること
により、インクの浸透性を高めることが特開昭55−6
5269号公報等に開示されている。この方法は、イン
クが記録紙に高速に浸透するため、2色重ね部分等の色
境界での滲みの解決やスメア(印字後の接触による画像
汚れ)に対しては効果的だが、滲みや裏写りは解決でき
ない。更に、インクに揮発性溶剤を添加する方法が特開
昭55−66976号公報に開示されているが、上記浸
透性インクと同様の効果が得られるがノズルが目詰まり
を起こしやすい。また、耐水性、耐光性を向上させるた
めに色剤として顔料を含有するインクの使用も増加して
きているが、顔料を含有するインクでは目詰まり等ノズ
ル周りの信頼性を維持するのが難しく、また写真画像や
CG等の高い色再現性を要求される場合にはシアンやマ
ゼンタ色の発色が不十分となり満足な画像が得られない
という問題がある。
【0005】そこで、このような問題を解決するため
に、特開昭56−89595号公報には、被記録材上に
予めカルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリ酢酸ビニル等のポリマー溶液を噴射し、ついで
そのポリマー溶液が付着した部分にインクを噴射して印
字するインクジェット記録方法が提案されている。しか
し、この方法では印字画像のシャープネスの向上は得ら
れるが、印字画像の乾燥性の向上に効果が得られずカラ
ー画像での画質改善効果があまり認められない。また、
インク中の染料を不溶化する化合物を含む画像記録促進
液を被記録材上にインクジェット方法により付着した後
にその画像記録促進液が付着した部分にインクを噴射し
て印字するインクジェット記録方法が特開昭64−63
185号公報、特開平8−20159号公報又は特開平
8−20161号公報等に開示されているが、この方法
では2色重ね部での水分付着量が大きいため、色境界で
の滲みを十分に抑えることができず、またインクの裏写
りが大きいという問題がある。さらに、被記録材のコッ
クリング(波打ち)が発生するという問題がある。ま
た、画像記録促進液をインクジェットヘッドで吹き付け
るため、噴射を安定的に得るためには液の粘度や表面張
力に制約があり、さらに目詰まりを起こさないためにノ
ズルの径や液の組成に制約条件が加わり自由度が著しく
小さくなるという問題があった。
【0006】この問題を解決するための方法として、ロ
ーラを用いて紙面全体に塗布する方法が特開平7−15
6538号公報(以下従来例と称す)に開示されてい
る。図2は従来例におけるローラを用いて記録媒体にコ
ーティング材料を塗布する構成を示す概略断面図であ
る。同図において、図示していないモータ等で回動する
プラテンローラ61には押えチャック62をもって記録
媒体63が巻き付けられる。また、コーティングユニッ
ト64内にはコーティング材料65が収納されており、
コーティング材料65は攪拌・供給ローラ66、輸送・
薄膜化ローラ67,68によってコーティングローラ6
9のローラ面に薄膜化される。そして、コーティングロ
ーラ69は回転するプラテンローラ61に巻き付けられ
ている記録媒体63上に押し付けながら回転され、記録
媒体63の表面にコーティング材料65が塗工される。
同時に、インクジェットヘッド70はコーティング材料
65が塗工された記録媒体63の表面にインクを吐出し
て記録を行う。このように、画質品質を向上させるため
の前処理液を予め塗布ローラで記録領域に塗布する従来
例の方法によれば、噴射ヘッドを用いて吹き付ける方法
に比べ比較的粘度の高い液を薄く塗布することができ、
画像滲みやカラーブリードを一段と低減できる点で優れ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、全ての
用紙種類に塗布ローラによる前処理が必要な訳ではな
い。塗布ローラによる前処理は主に普通紙対して上述の
不具合を解消するために施され、コート紙、光沢紙、OH
P等の用紙種類では通常、前処理が不要となる。このよう
な用紙種類に対して、前処理塗布ローラを通過搬送させ
ることは、塗布ローラの速度が低い場合は処理能力及び
処理速度の低下につながり、さらには前処理液の無駄に
もなり、ひいては環境上も好ましくない。
【0008】本発明はこれらの問題点を解決するための
ものであり、塗布を必要としないような用紙に対して塗
布処理無しで印写可能とし、処理能力を落とさないコン
パクトな機構で構成され得る高速な画像記録装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決するた
めに、色剤と、該色剤を分散または溶解する溶媒からな
る記録液中の色剤を不溶化する化合物とを含有する液体
である前処理液を記録媒体の記録領域に塗布する塗布ロ
ーラと該塗布ローラに対向するカウンタローラとを含む
前処理液塗布手段と、記録媒体の記録領域に画像を記録
する画像記録手段とを有する、本発明に係る画像記録装
置は、前処理液塗布手段によって記録媒体に前処理液を
塗布する塗布工程経路と、塗布しない塗布不要経路とを
設けたことに特徴がある。よって、簡単な構成で、かつ
前処理液の塗布が必要としない記録媒体に対して前処理
液を無駄にすることがなくなり、かつ塗布工程を行わな
い分高速化が図れる画像記録装置を提供できる。また、
塗布工程経路又は塗布不要経路に、記録媒体の搬送を切
り換える回動可能な切り換え爪を設けることにより、小
型化が図れる。
【0010】また、記録媒体の所定の位置に施された前
処理の塗布を必要とするか否かを示すマーキングを検出
する検出手段を設け、検出結果に基づいて切り換え爪の
切り換えを制御することにより、簡単な構成で上位装置
の負担を軽減できる。
【0011】更に、上位装置からの記録媒体種別選択指
示信号に基づいて切り換え爪の切り換えを制御すること
により、簡単な入力操作によって切り換えられる。
【0012】また、操作者による塗布要・不要指示信号
に基づいて切り換え爪の切り換えを制御することによ
り、操作者の要求に対して任意に切り換えられる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る画像記録装置によれ
ば、前処理液塗布手段によって記録媒体に前処理液を塗
布する塗布工程経路と、塗布しない塗布不要経路とを設
けた。よって、印字中の間欠搬送でも、塗布ローラは搬
送ローラ対と別駆動による一定速度で回動するので、塗
布ムラによる波打ちや画質ムラがなく、塗布ローラによ
る塗布条件を常に一定に保つことができる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例に係る画像記録
装置の構成を示す断面図である。同図において、本実施
例の画像記録装置1は、主に、用紙供給ユニット10、
前処理液塗布ユニット20、そして画像記録ユニット3
0を含んで構成されている。用紙供給ユニット10は用
紙11を送り出す給紙ローラ12を有する。前処理液塗
布ユニット20は、色剤と、該色剤を分散または溶解す
る溶媒からなる記録液中の色剤を不溶化する化合物とを
含有する液体である前処理液22を収納する前処理液タ
ンク21と、前処理液22を攪拌して汲み上げる汲上げ
ローラ23と、汲み上げられた前処理液22を塗布ロー
ラ25に均一な膜厚に制御する膜厚制御ローラ24と、
塗布ローラ25とによって搬送されてくる用紙11に前
処理液22を塗工するカウンタローラ26と、塗布加工
が不要である用紙の裏面に例えば着色、穴等のマーキン
グを検出するセンサ27と、塗布工程経路(図中矢印A
で示す)と塗布不要経路(図中矢印Bで示す)に用紙の
搬送路を切り換える回動可能な切り換え爪28と、塗布
不要経路内の搬送ローラ対29とを含んで構成されてい
る。そして、画像記録ユニット30は、搬送されてきた
用紙11を後述する記録ヘッド37の記録エリアに搬送
する搬送ローラ31〜33と、案内ロッド対34に沿っ
て移動するキャリッジ35に搭載された記録ヘッド37
を有する記録部36と、記録された用紙11を排出する
ための排出ローラ対38,39、塗布ユニット20から
の用紙11を画像記録ユニット30へ導く搬送ローラ対
40及びブレード41とを含んで構成されている。
【0015】次に、このような構成を有する本実施例の
画像記録装置1における一連の画像記録動作について図
1を用いて説明する。先ず、用紙給紙ユニット10に収
納されている用紙11は給紙ローラ12によって送り出
される。そのとき、用紙11の裏面の所定の位置に施さ
れているマーキングをセンサ27によって検出し、検出
した結果用紙11が塗布を必要とする例えば普通紙であ
れば切り換え爪28を図中破線表示した位置まで回動さ
せて用紙11を塗布工程経路に導く。このとき、前処理
液塗布ユニット20の前処理液タンク21内の前処理液
22は汲上げローラ23によって汲み上げられ、塗布ロ
ーラ25のローラ面に膜厚制御ローラ24によって均一
な膜厚に制御されている。そして、塗布ローラ25とカ
ウンタローラ26によって前処理液22が用紙11の記
録領域に均一に薄く塗布される。そして、用紙11の記
録領域は前処理液塗布ユニット20によって前処理液2
2を塗布されながら搬送ローラ対40、ブレード41及
び搬送ローラ31〜33によって記録ヘッド37のある
記録エリアに送られる。その後、キャリッジ35が案内
ロッド対34に沿って画像信号に基づいて往復動作しキ
ャリッジ35に搭載された記録ヘッド37によって前処
理液22が塗布された用紙11の記録領域上に逐次記録
がなされ、排出ローラ対38,39によって排出部に排
出される。
【0016】一方、センサ27によって検出した結果が
用紙11に対して塗布不要である例えばOHPや光沢フ
ィルム等の用紙であれば切り換え爪28を図中実線表示
した位置で用紙11を塗布不要経路に導く。そして、当
該用紙11を搬送ローラ対29によって塗布不要経路内
を搬送されて、更に搬送ローラ対40、ブレード41及
び搬送ローラ31〜33によって記録ヘッド37のある
記録エリアに送られる。その後、キャリッジ35が案内
ロッド対34に沿って画像信号に基づいて往復動作しキ
ャリッジ35に搭載された記録ヘッド37によって用紙
11の記録領域上に逐次記録がなされ、排出ローラ対3
8,39によって排出部に排出される。
【0017】なお、本実施例では、用紙11の裏面にお
ける所定の位置に前処理液の塗布要・不要を示すマーキ
ングを施してそのマーキングをセンサで検出して経路を
切り換える例であるがこれに限定する必要はなく、パソ
コン等の上位装置において操作者が塗布要の普通紙等あ
るいは塗布不要の用紙を選択した制御信号をもって切り
換え爪を切り換えても同様な効果を得れることは言うま
でもない。また、操作者の指示によって強制的に塗布不
要というキャンセルモードによる制御信号をもって切り
換え爪を切り換えても構わない。更に、切り換え爪を設
けずに切り換え爪における用紙のジャム発生を回避する
ために用紙種別に用紙を収納する各給紙ユニットを塗布
工程経路及び塗布不要経路に対応させて設けてもよい。
【0018】なお、本発明の記録方式は上記実施例で説
明したインクジェット方式に限定されるものではない。
更に、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、
特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能
であることは言うまでもない。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、色剤と、該色剤を
分散または溶解する溶媒からなる記録液中の色剤を不溶
化する化合物とを含有する液体である前処理液を記録媒
体の記録領域に塗布する塗布ローラと該塗布ローラに対
向するカウンタローラとを含む前処理液塗布手段と、記
録媒体の記録領域に画像を記録する画像記録手段とを有
する、本発明に係る画像記録装置は、前処理液塗布手段
によって記録媒体に前処理液を塗布する塗布工程経路
と、塗布しない塗布不要経路とを設けたことに特徴があ
る。よって、簡単な構成で、かつ前処理液の塗布が必要
としない記録媒体に対して前処理液を無駄にすることが
なくなり、かつ塗布工程を行わない分高速化が図れる画
像記録装置を提供できる。また、塗布工程経路又は塗布
不要経路に、記録媒体の搬送を切り換える回動可能な切
り換え爪を設けることにより、小型化が図れる。
【0020】また、記録媒体の所定の位置に施された前
処理の塗布を必要とするか否かを示すマーキングを検出
する検出手段を設け、検出結果に基づいて切り換え爪の
切り換えを制御することにより、簡単な構成で上位装置
の負担を軽減できる。
【0021】更に、上位装置からの記録媒体種別選択指
示信号に基づいて切り換え爪の切り換えを制御すること
により、簡単な入力操作によって切り換えられる。
【0022】また、操作者による塗布要・不要指示信号
に基づいて切り換え爪の切り換えを制御することによ
り、操作者の要求に対して任意に切り換えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像記録装置の構成を示す断面図
である。
【図2】従来例における前処理液塗布部の構成を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1;画像記録装置、10;用紙供給ユニット、11;用
紙、12;給紙ローラ、20;前処理液塗布ユニット、
21;前処理液タンク、22;前処理液、23;汲上げ
ローラ、24;膜厚制御ローラ、25;塗布ローラ、2
6;カウンタローラ、27;センサ、28;切り換え
爪、29,40;搬送ローラ対、30;画像記録ユニッ
ト、31〜33;搬送ローラ、34;案内ロッド対、3
5;キャリッジ、36;記録部、37;記録ヘッド、3
8,39;排出ローラ対、41;ブレード。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色剤と、該色剤を分散または溶解する溶
    媒からなる記録液中の色剤を不溶化する化合物とを含有
    する液体である前処理液を記録媒体の記録領域に塗布す
    る塗布ローラと該塗布ローラに対向するカウンタローラ
    とを含む前処理液塗布手段と、前記記録媒体の記録領域
    に画像を記録する画像記録手段とを有する画像記録装置
    において、 前記前処理液塗布手段によって前記記録媒体に前記前処
    理液を塗布する塗布工程経路と、塗布しない塗布不要経
    路とを設けたことを特徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記塗布工程経路又は前記塗布不要経路
    に、前記記録媒体の搬送を切り換える回動可能な切り換
    え爪を設ける請求項1記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記記録媒体の所定の位置に施された前
    記前処理の塗布を必要とするか否かを示すマーキングを
    検出する検出手段を設け、検出結果に基づいて前記切り
    換え爪の切り換えを制御する請求項2記載の画像記録装
    置。
  4. 【請求項4】 上位装置からの記録媒体種別選択指示信
    号に基づいて前記切り換え爪の切り換えを制御する請求
    項2記載の画像記録装置。
  5. 【請求項5】 操作者による塗布要・不要指示信号に基
    づいて前記切り換え爪の切り換えを制御する請求項2記
    載の画像記録装置。
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