JP2003341047A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2003341047A
JP2003341047A JP2003034272A JP2003034272A JP2003341047A JP 2003341047 A JP2003341047 A JP 2003341047A JP 2003034272 A JP2003034272 A JP 2003034272A JP 2003034272 A JP2003034272 A JP 2003034272A JP 2003341047 A JP2003341047 A JP 2003341047A
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    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • B41J29/38Drives, motors, controls or automatic cut-off devices for the entire printing mechanism
    • B41J29/393Devices for controlling or analysing the entire machine ; Controlling or analysing mechanical parameters involving printing of test patterns
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
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    • G06K15/02Arrangements for producing a permanent visual presentation of the output data, e.g. computer output printers using printers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、安定した高速記録および記
録品位を実現しつつ、記録を開始するための待機時間を
短縮して、いわゆるファーストプリント性能を向上させ
ることができる記録装置、記録装置の制御方法、制御プ
ログラムおよび当該制御プログラムを格納したコンピュ
ータ読み取り可能な記憶媒体を提供することにある。 【解決手段】 記録ヘッドの準備動作が終了するタイミ
ングと略同時期に、被記憶媒体が記録ヘッドに対向する
位置(記録可能位置)に搬入されるよう、記録ヘッドの
移動速度と記録紙の給紙処理とを時間的にオーバーラッ
プさせる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、記録装置、記録装
置の制御方法、制御プログラムおよび制御プログラムを
格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する
ものである。本発明は、特に、インクを吐出可能なイン
クジェット記録ヘッドを用いて記録紙等の被記録媒体に
記録を行うインクジェット記録装置、さらに長尺なライ
ンタイプのインクジェット記録ヘッドを用いるインクジ
ェット記録装置に、用いて好適である。 【0002】 【従来の技術】インクジェット記録装置は、記録ヘッド
から被記録媒体にインクを吐出して記録を行う構成とな
っている。このような記録装置は、記録ヘッドのコンパ
クト化が容易であること、高精細な画像を高速記録でき
ること、ランニングコストが安いこと、ノンインパクト
方式であるため騒音が少ないこと、さらに、多色のイン
クを使用することによりカラー画像の記録が容易である
こと、などの利点を有している。中でも、被記録媒体の
幅方向に沿って多数のインク吐出口が配列された長尺な
記録ヘッド、すなわちラインタイプの記録ヘッドを用い
るフルライン型の記録装置は、記録の一層の高速化が可
能である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フルラ
イン型の記録装置の場合、ラインタイプの記録ヘッドが
大きくかつ重くなる傾向にあるため、記録ヘッドが非記
録時における待機状態から記録可能な状態に移行すると
きに長い時間が掛かってしまう。 【0004】例えば、非記録時は、記録ヘッドのインク
吐出口を覆うキャップによってノズル部の乾燥が防止さ
れており、記録を開始するときには、そのキャップを外
さなければならず、その分、記録開始までの準備時間が
長く掛かってしまう。この結果、特に、最初のページの
記録(ファーストプリント)に要する時間が長くなって
しまう。 【0005】本発明の目的は、安定した高速記録および
記録品位を実現しつつ、記録を開始するまでの待機時間
を短縮して、いわゆるファーストプリント性能を向上さ
せることができる記録装置、記録装置の制御方法、制御
プログラムおよび当該制御プログラムを格納したコンピ
ュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1形態は、記録開始信号が入力されること
に伴って、被記録媒体に対して記録を行うための記録ヘ
ッドの準備動作と、前記記録ヘッドに対向し且つ当該記
録ヘッドにより記録が可能な位置へ前記被記録媒体を搬
入する搬入動作とを行う記録装置であって、前記記録ヘ
ッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作のうち、一
方の動作が終了する前に他方の動作が開始されるよう
に、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入
動作を制御する制御手段を備えたことを特徴とする。 【0007】また、本発明の第2形態は、記録開始信号
が入力されることに伴って、被記録媒体に対して記録を
行うための記録ヘッドの準備動作と、前記記録ヘッドに
対向し且つ当該記録ヘッドにより記録が可能な位置へ前
記被記録媒体を搬入する搬入動作とを行う記録装置の制
御方法であって、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記
録媒体の搬入動作のうち、一方の動作が終了する前に他
方の動作が開始されるように、前記記録ヘッドの準備動
作と前記被記録媒体の搬入動作を制御する制御工程を有
することを特徴とする。 【0008】また、本発明の第3形態は、記録開始信号
が入力されることに伴って、被記録媒体に対して記録を
行うための記録ヘッドの準備動作と、前記記録ヘッドに
対向し且つ当該記録ヘッドにより記録が可能な位置へ前
記被記録媒体を搬入する搬入動作とを行う記録装置をコ
ンピュータにより制御するための制御プログラムであっ
て、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入
動作のうち、一方の動作が終了する前に他方の動作が開
始されるように、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記
録媒体の搬入動作を制御する工程のコードを含むことを
特徴とする。 【0009】また、本発明の第4形態は、記録開始信号
が入力されることに伴って、被記録媒体に対して記録を
行うための記録ヘッドの準備動作と、前記記録ヘッドに
対向し且つ当該記録ヘッドにより記録が可能な位置へ前
記被記録媒体を搬入する搬入動作とを行う記録装置を制
御するための制御プログラムを格納した、コンピュータ
により読み取り可能な記憶媒体であって、前記制御プロ
グラムが、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体
の搬入動作のうち、一方の動作が終了する前に他方の動
作が開始されるように、前記記録ヘッドの準備動作と前
記被記録媒体の搬入動作を制御する工程のコードを含む
ことを特徴とする。 【0010】また、これら第1〜第4形態においては、
前記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作
のうち、一方の動作が終了する前に他方の動作が開始さ
れるように、前記記録ヘッドの準備動作の開始時期と前
記被記録媒体の搬入動作の開始時期との時間差である遅
延時間を制御することが好ましい。 【0011】また、上記第1〜第4形態においては、前
記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作が
略同時に完了するように、前記記録ヘッドの準備動作と
前記被記録媒体の搬入動作を制御することが好ましい。 【0012】また、上記第1〜第4形態においては、前
記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作が
略同時に完了するように、前記記録ヘッドの準備動作の
開始時期と前記被記録媒体の搬入動作の開始時期との時
間差である遅延時間を制御することが好ましい。 【0013】また、上記第1〜第4形態において、前記
記録ヘッドの準備動作は、前記記録ヘッドを前記記録可
能位置に移動させる移動動作であることが好ましい。 【0014】以上の構成によれば、記録ヘッドの準備動
作と被記録媒体の搬入(供給)動作のうち、一方の動作
が終了する前に他方の動作が開始されるように、前記記
録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作を制御
する。これにより、記録要求があってから記録開始まで
の準備動作に要する時間を短縮することができ、その結
果、記録に要する時間が短縮化できる。また、記録ヘッ
ドの準備動作(ヘッドの移動動作)の完了時点と、記録
可能位置への記録媒体の搬入完了時点とが略一致するよ
うに、記録ヘッドの移動処理と被記録媒体の給紙処理と
を時間的にオーバラップさせる。これにより、記録ヘッ
ドの準備動作が終了するタイミングと略同時期に、被記
録媒体を記録ヘッドに対向する位置(記録可能位置)に
搬入することができる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 【0016】(第1の実施形態)図1および図2は、本
発明に係るインクジェット記録装置の内部構造の説明図
である。自動給紙装置を有する記録装置1は、給紙部
2、送紙部3、排紙部4、および記録ヘッド部70を含
む。そこで、まず、これらの構成部を分けて順次述べて
いく。なお、図1は記録装置1の全体構成を示す断面
図、図2は記録装置1の送紙部3の構成断面図であり、
これらの図を用いて、(I)給紙部2、(II)送紙部
3、(III)記録ヘッド部70、(IV)排紙部4に
ついて説明をする。 【0017】(I)給紙部 給紙部2において、記録紙(被記録媒体)Pを積載する
圧板21と、記録紙Pを給紙する給送回転体22は、ベ
ース20に取り付けられている。圧板21は、ベース2
0に結合された回転軸aを中心に回転可能であり、圧板
バネ24により給送回転体22の方向に付勢される。給
送回転体22と対向する圧板21の部位には、記録紙P
の重送を防止するために、人工皮革等の摩擦係数の大き
い材質からなる分離パッド25が設けられている。さら
に、ベース20には、記録紙Pの一方向側の角部を覆っ
て記録紙Pを一枚ずつ分離するための分離爪26と、圧
板21と回転給送体22との当接を解除する不図示のリ
リースカムとが設けられている。 【0018】このような構成において、待機状態では、
リリースカムが圧板21を所定位置まで押し下げてい
る。これにより、圧板21と給送回転体22との当接は
解除される。そして、記録紙Pの給紙に際しては、搬送
ローラ32の駆動力がギア等により給送回転体22およ
びリリースカムに伝達され、リリースカムが圧板21か
ら離れて圧板21が上昇する。これにより、給送回転体
22と記録紙Pとが当接し、給送回転体22の回転に伴
って記録紙Pがピックアップされることにより給紙が開
始される。記録紙Pは、分離爪26によって一枚ずつ分
離されて送紙部3に送られる。給送回転体22は記録紙
Pを送紙部3に送り込むまで回転し、その後、再び記録
紙Pと給送回転体22との当接が解除されて待機状態と
なり、搬送ローラ32からの駆動力の伝達が切られる。 【0019】90は、手差し給紙用の給送回転体であ
る。手差しトレイ91上に設置された記録紙Pは、コン
ピュータの記録命令信号に従って、給送回転体90によ
り給紙されて搬送ローラ32部へ搬送される。 【0020】(II)送紙部 送紙部3は、記録紙Pを吸着して搬送する搬送ベルト3
1と、不図示のPE(ペーパーエッジ)センサーとを有
している。搬送ベルト31は、駆動ローラ34と、従動
ローラである搬送ローラ32および圧力ローラ35と、
の間に巻架されており、駆動ローラ34によって駆動さ
れる。 【0021】搬送ローラ32と対向する位置には、搬送
ベルト31に従動するピンチローラ33が設けられてい
る。ピンチローラ33は、図示しないバネによって搬送
ベルト31に圧接されることにより、記録紙Pを記録部
へ導く。さらに、記録紙Pが搬送される送紙部3の入口
には、記録紙Pをガイドするための上ガイド27および
下ガイド28が配設されている。また、上ガイド27に
はPEセンサーレバー29が設けられており、そのレバ
ー29の動きに基づいて、PEセンサー(不図示)が記
録紙Pの先端と後端を検出する。さらに、搬送ローラ3
2の記録紙搬送方向における下流側には、画像情報に基
づいて画像を形成する記録ヘッド部70が設けられてい
る。 【0022】上記構成において、送紙部3に送られた記
録紙Pは、上ガイド27および下ガイド28に案内され
て、搬送ローラ32とピンチローラ33との間に送られ
る。このとき、搬送されてきた記録紙Pの先端をPEセ
ンサーレバー29によって検知し、その検知に基づいて
記録紙Pの記録位置を求める。また、記録紙Pは、搬送
ベルト31の回転に伴って、記録ヘッドのある下流側へ
と搬送される。なお、搬送ベルト31の回転は搬送ロー
ラ32の回転に伴って行われるものであり、この搬送ロ
ーラ32の回転は後述の超音波モータを駆動源として行
われる。 【0023】(III)記録ヘッド部 本例の記録ヘッド部70においては、ラインタイプのイ
ンクジェット記録ヘッドが複数用いられており、それら
の記録ヘッドには、記録紙Pの搬送方向と直交する方向
(図1および図2中の紙面の表裏方向)に複数のノズル
が配列されている。それらの記録ヘッドは、記録シート
Pの搬送方向上流側から下流側に向かって、ブラックイ
ンク(K)吐出用の記録ヘッド7K、シアンインク
(C)吐出用の記録ヘッド7C、マゼンタインク(M)
吐出用の記録ヘッド7M、イエローインク(Y)吐出用
の記録ヘッド7Yの順に、所定間隔で配置される(以
下、これらをまとめて「記録ヘッド7」ともいう)。記
録ヘッド7におけるインクの吐出方式は任意であり、例
えば、ヒータ等によってインクに熱を与えることによ
り、インクを吐出する方式であってもよい。その場合に
は、ヒータ等の熱によりインクを膜沸騰させ、その膜沸
騰によるインク中の気泡の成長に伴ってインクに圧力変
化を生じさせて、記録ヘッド7の下端に形成されたイン
ク吐出口からインクを吐出させることができる。インク
吐出口は吐出ノズルを構成し、そのインク吐出口から下
向きに吐出されたインクによって記録紙P上に画像が形
成される。 【0024】記録ヘッド7は、非記録時に、それぞれの
吐出口の部分が対応するキャップ8K、8C、8M、8
Y(以下、これらをまとめて「キャップ8」ともいう)
によって覆われ、これによりノズル内のインクの乾燥が
抑えられる。記録ヘッド部70には、記録ヘッド7を上
下動可能な機構(不図示)と、キャップ8K、8C、8
M、8Yを記録紙Pの搬送方向に沿ってスライド可能な
機構(不図示)が備えられている。記録時には、後述す
るように、記録ヘッド7の吐出口がキャップ8によって
覆われた状態から、これらの機構によりキャップ8が外
されて、ヘッド7の吐出口が搬送ベルト31の付近にま
で接近する。 【0025】キャップ8の内部にはインク吸収体が収め
られており、キャップ8に覆われた状態のまま記録ヘッ
ド7がインクを吐出したときに、そのインクがインク吸
収体に吸収、保持される。 【0026】(IV)排紙部 排紙部4には、排紙ローラ41と拍車42が備えられて
おり、記録部にて画像が形成された記録紙Pは、排紙ロ
ーラ41と拍車42とに挟まれて搬送され、そして排紙
トレー43上に排出される。 【0027】次に、記録部における吸着搬送の構成およ
び動作を図1および図2を用いて説明する。 【0028】31は、記録紙Pを吸着保持しつつ移動す
る搬送ベルトであり、約0.1mm〜0.2mmの厚み
のポリエチレン、ポリカーボネートなどの合成樹脂材に
よって形成されており、無端ベルト状を成している。3
6は吸着力発生手段であり、記録ヘッド7に対向する位
置に固定されている。この吸着力発生手段36は、所定
の高電圧を発生する高圧電源(不図示)に接続されてお
り、約0.5kV〜10kVの電圧が印加されることに
より、記録ヘッド7と対向する部分の搬送ベルト31に
吸着力を発生させる。32、34、35は、上述したよ
うに、搬送ベルト31を支持して適度な張力を与えるロ
ーラであり、ローラ34は紙送りモータ50に結合され
ている。また、記録紙Pを搬送ベルト31側に押さえ付
けるための押圧手段として、紙押え部材39がピンチロ
ーラ33の回転軸を回転中心として取付けられている。
この紙押え部材39は導電性の金属板により構成されて
おり、図示しない付勢手段によって搬送ベルト31側に
付勢されている。 【0029】38はクリーニングローラ対であり、搬送
ベルト31を挟圧するように設けられている。このロー
ラ対38は、搬送ベルト31に付着したインク等の汚れ
を除去すべくインクの吸収が可能であり、それ自体の劣
化を防止するために、気孔径の小さい(10μm〜30
μmが好ましい)連胞のスポンジによって形成されてい
る。 【0030】次に、吸着搬送の動作について説明する。 【0031】記録紙Pは、ピンチローラ33と搬送ベル
ト31との間に挟持されて、記録部へと導かれる。そし
て、その記録紙Pは、紙押さえ部材39によって搬送ベ
ルト31側に押さえ付けられた状態のまま、吸着力の発
生部に進入し、吸着力発生手段36の吸着力により搬送
ベルト31の平面部に吸着される。その後、その記録紙
Pは、記録ヘッド7によって記録されながら、紙送りモ
ータ50およびローラ34により矢印a方向へ送られ
る。このとき、記録紙Pを保持する搬送ベルト31に
は、記録紙Pの上方に突出する部分がないため、記録ヘ
ッド7は記録紙Pに接近したまま、精度よく画像を記録
することができる。すなわち、搬送ベルト31には、記
録紙Pの先端部分および後端部分においても記録ヘッド
7側へ出張る部材がなく、そのため記録ヘッド7は、そ
の吐出口を記録紙Pの端部に対しても近接させて画像を
記録することができる。その結果、精度のよい画像を記
録することができる。 【0032】また、記録紙Pにインクが多量に吐出され
た場合には、記録紙Pが膨潤して、波打ち(コックリン
グ)が発生するおそれがある。しかし、この場合にも、
吸着力発生手段36の吸着力および紙押え部材39の押
え力によって、記録紙Pを搬送ベルト31側に吸着させ
ることにより、記録ヘッド7側への記録紙Pの浮き上り
を防止することができる。この結果、記録ヘッド7と記
録紙Pとの接触をなくして安定した記録を行うことがで
きる。また、温度や湿度などの環境の変化により、記録
紙Pの端部が波打ったりカールが発生した場合において
も、紙押え部材39により記録紙Pを搬送ベルト31側
に押し付けることにより、それらの波打ちやカールをな
くした状態の記録紙Pを吸着力発生部へ搬送することが
できる。その結果、記録紙Pを記録部に安定的に吸着す
ることができる。 【0033】図3は、本例のインクジェット記録装置に
おける制御部と、その制御部により制御されるデバイス
との関係を説明するためのブロック構成図である。 【0034】前述したように、7Kはブラック用記録ヘ
ッド、7Cはシアン用記録ヘッド、7Mはマゼンダ用記
録ヘッド、7Yはイエロー用記録ヘッドである。100
は、クリーニングローラ対38を制御するためのソレノ
イドである。50は、搬送ベルト31の駆動ローラ34
を駆動するためのモータである。102は、搬送ベルト
31の基準位置を検知するためのセンサである。この搬
送ベルト位置検知用センサ102は、図1および図2に
おいて不図示であるが、搬送ローラ32と圧力ローラ3
5との間において、搬送ベルト31の裏面と対向する位
置に設けられている。103は、記録紙Pの端部を検知
するためのセンサであり、PEセンサレバー29に接続
される。 【0035】制御部80において、80aはCPU、8
0bはプログラムを格納するROM、80cは制御に必
要なワーク用のメモリ、80dはゲートアレイであり、
それぞれはシステムバスを介して接続される。ゲートア
レイ80dを通して、駆動ローラ用モータ50および給
送回転体用モータ101の制御信号、クリーニングロー
ラ制御用ソレノイド100の制御信号、記録ヘッド7へ
の画像信号、記録ヘッド7の制御信号、搬送ベルト31
の汚れ検知用センサやPEセンサからの情報などが授受
される。 【0036】図4、図5、および図6は、記録開始時に
おける記録ヘッド7、キャップ8、搬送ベルト31、お
よび記録紙Pの状態の変化の説明図である。これらの図
における破線は、給紙部2から搬送ベルト31上に至る
記録紙Pの給紙経路と、その搬送ベルト31上から排紙
トレイ43上に至る記録紙Pの排出経路と、を示してい
る。 【0037】図4は、非記録時(記録開始直前)の状態
を示している。この状態において、記録ヘッド7(7
K、7C、7M、7Y)は搬送ベルト31から離れた上
方に位置しており、対応するキャップ8(8K、8C、
8M、8Y)によって吐出口が覆われている。また、搬
送ベルト31は停止しており、記録紙Pは給紙部2に位
置している。 【0038】図5は、記録要求を受ける(記録開始信号
が装置に入力される)ことによって、図4の状態から記
録可能な状態に遷移する途中の状態を示している。この
図5の状態においては、記録ヘッド7が上方に退避して
から、キャップ8が記録紙Pの搬送方向の下流側にスラ
イドすることによって、キャップ8が記録ヘッド7の直
下から退避する。これによってキャップ8が外される。
また、搬送ベルト31は起動しており、記録紙Pは給紙
部2に位置している。 【0039】図6は、記録可能な状態を示している。こ
の状態において、記録ヘッド7は、搬送ベルト31付近
の所定のインク吐出可能位置までの下降を完了してい
る。また、搬送ベルト31は起動しており、記録紙P
は、給紙部2から図中破線で示される給紙経路を経て搬
送ベルト31に搬送される。その記録紙Pは、その搬送
ベルト31に載って、まずは、記録ヘッド7Kの直下ま
で搬送される。 【0040】図7(a),(b),(c)は、記録開始
時における一連の動作(P1〜P6)を異なる関係に組
み合わせた場合の説明図である。これらの図における準
備時間T1は、記録ヘッド7の後述する回復処理(P
2)中における予備吐出の完了時点t0から、記録紙P
の後述する搬送動作(P6)中におけるインクの吐出開
始時点t1までの時間である。この準備時間T1は可能
な限り短いことが望まれ。この準備時間T1を短くする
ことによって、1枚の記録に要する全体の時間が短縮さ
れる。 【0041】図7(a),(b),(c)において、t
sは記録要求を受けた(記録開始信号が入力された)時
点であり、この時点tsから搬送ベルト31が起動(P
1)される。記録ヘッドの回復処理(P2)は、記録ヘ
ッド7のインクの吐出性能を良好に維持するための処理
であり、具体的には、記録ヘッド7の吐出口から画像記
録に関与しないインクを排出させたり吐出(予備吐出)
させる処理や、記録ヘッド7における吐出口の形成面を
ワイピングする処理などを含むことができる。記録ヘッ
ド7の吐出口からインクを排出させる回復処理として
は、例えば、記録ヘッド7内のインクを加圧して排出さ
せる加圧回復処理、あるいは記録ヘッド7をキャッピン
グするキャップ8内に負圧を導入して、キャップ8内に
吸引排出させる吸引回復処理を実施することができる。
本例の場合は、少なくとも回復処理(P2)の最後に予
備吐出を行う。キャップの解除(P3)は図5のように
キャッピングを解除する動作であり、記録ヘッドの移動
(P4)は図6のような記録ヘッド7の下降動作であ
る。また、給紙(P5)は給紙部2から搬送ベルト31
上への記録紙Pの給紙であり、紙の搬送(P6)は、搬
送ベルト31による記録紙Pの搬送である。 【0042】図7(a)は、記録開始時における一連の
動作の従来例を示しており、記録に必要な動作(P1〜
P6)が1つずつ順次実施される。 【0043】図7(b)は、記録ヘッドの移動(P4)
と給紙(P5)の処理を時間的にオーバラップさせた例
を示しており、それらの動作時間がオーバーラップする
分、準備時間T1が短くなる。本例のインクジェット記
録装置の構成においては、長尺タイプの複数(4つ)の
記録ヘッド7を、キャップ8によって覆われた位置から
インクを吐出可能な位置まで移動させるために、比較的
長時間を要する。この記録ヘッドの移動(P4)中に、
記録紙Pを給紙部2から搬送ベルト31まで給紙(P
5)させることによって、記録ヘッド7が搬送ベルト3
1付近における所定のインク吐出可能位置への移動(P
4)を完了した直後に、記録紙Pを搬送方向最上流側の
記録ヘッド7Kの直下を通過させることができる。この
ように移動(P4)と給紙(P5)の完了時点を合わせ
るべく、移動(P4)の開始から給紙(P5)の開始ま
での時間T2を設定する。その時間T2を給紙開始遅延
時間とする。 【0044】図7(c)は、図7(b)と同様に、記録
ヘッドの移動(P4)と給紙(P5)の処理とを時間的
にオーバラップさせた例を示している。本例の場合、給
紙(P5)に要する時間は、例えば、給紙経路がより長
い給紙手段を用いるなどの理由により、図7(b)の場
合よりも長い。本例の場合は、給紙(P5)に要する時
間に合わせて、給紙開始遅延時間T2を短縮することに
より、適正な給紙開始タイミングを実現することができ
る。 【0045】次に、図8のフローチャートに基づいて、
本例における準備時間T1の短縮方法について説明す
る。 【0046】記録要求の発生により、図8の記録処理が
実行される。まず、搬送ベルト31が起動(P1)され
る(ステップS101)。次に、記録ヘッド7に対し
て、所定の回復処理(P2)を行う(ステップS10
2)。この回復処理には、前述したように、キャップ8
の内部への予備吐出が含まれる。記録ヘッド7の回復処
理の完了後、記録ヘッド7を覆っていたキャップ8を解
除(P3)する(ステップS103)。つまり、図5の
ように、記録ヘッド7からキャップ8を外して、記録ヘ
ッド7がインク吐出可能位置へ移動するときの妨げとな
らないように、キャップ8を退避させる。 【0047】続いて、記録紙Pを供給する給紙先(「給
紙手段」ともいう)がいずれにあるかを示すデータを取
得し(ステップS104)、その取得したデータから給
紙先を判定する(ステップS105)。給紙先が“カセ
ット”であるときは、図9の給紙開始遅延時間テーブル
から、“カセット給紙”に対応する給紙開始遅延時間T
2(本例の場合は、2500ms)を取得する(ステッ
プS106)。また、給紙先がカセットでないときは、
給紙先が“手差し”であると判定して、図9の給紙開始
遅延時間テーブルから、“手差し給紙”に対応する給紙
開始遅延時間T2(本例の場合は、3000ms)を取
得する(ステップS107)。図9の給紙開始遅延時間
テーブルは、図3のROM80b内に格納されており、
給紙先毎の給紙開始遅延時間T2が予め記憶されてい
る。 【0048】このようにして、給紙先に対応した給紙開
始遅延時間T2を取得した後、記録ヘッド7のインク吐
出可能位置への移動(P4)を開始させる(ステップS
108)。つまり、記録ヘッド7の上下動の制御処理に
よって、図6のように、搬送ベルト31直上におけるイ
ンク吐出に最適な位置(インク吐出可能位置)に向かっ
て、記録ヘッド7の下降を開始させる。 【0049】このような記録ヘッド7の移動の開始後
は、直ちに、取得した給紙開始遅延時間T2に基づいて
給紙開始タイマーを設定する(ステップS109)。そ
の給紙開始タイマーは、給紙開始遅延時間T2に対応す
る経過時間後にタイムアウトする。その後、給紙開始タ
イマーのタイムアウトを待ち(ステップS110)、こ
のタイムアウトを検知したら、直ちに、先のステップS
104にて取得した給紙先から、記録紙Pの給紙(P
5)を開始する(ステップS111)。その給紙が完了
して、記録紙Pが搬送ベルト31上に達したときに、所
定の紙搬送制御処理により、搬送ベルト31による記録
紙Pの搬送(P6)を開始する(ステップS112)。
これにより、記録紙Pは、搬送ベルト31と共に記録ヘ
ッド7の下方位置を通過し、その記録ヘッド7から吐出
されるインクによって画像が形成される。 【0050】以上説明したように、この第1の実施形態
によれば、図7(b)および(c)に示されるように、
記録ヘッドの移動処理(P4)と記録紙の給紙処理(P
5)とを時間的にオーバラップさせて上記準備時間T1
を短縮している。これにより、記録開始信号(記録要
求)を記録装置が受信してから、記録開始可能な状態と
なるまでの時間が短縮され、その結果、1枚の記録に要
する時間が短縮される。詳しくは、記録ヘッドの移動完
了時点(P4の終了時点)において記録紙の給紙が完了
するように、記録ヘッドの移動処理(P4)の開始時期
と記録紙の給紙処理(P5)の開始時期と制御する。こ
れにより、記録ヘッドの準備動作終了後、直ぐに記録紙
に対する記録を行うことが可能となり、1枚の記録に要
する時間が短縮されるのである。 【0051】(第2の実施形態)上述した第1の実施形
態においては、記録紙Pの給紙先に応じて、給紙開始遅
延時間T2を切り替えている。しかし、本発明はこれに
限られるものではなく、記録紙Pの給紙時間または紙搬
送時間に影響を及ぼす全ての要素を考慮して、最適な給
紙開始遅延時間T2を設定することができる。例えば、
記録速度によっても給紙開始遅延時間T2を切り替える
ことができる。つまり、給紙先と記録速度の双方を考慮
することにより、より適正な給紙開始遅延時間T2を設
定することができる。 【0052】図10は、本例における記録処理を説明す
るためのフローチャートであり、図8の記録処理のフロ
ーチャートに、記録速度(例えば、単位時間あたりの記
録枚数)を考慮したステップS104,S105A,S
105B,S106A〜S106Dが加えられている。 【0053】図10のフローチャートにおいては、ステ
ップS104にて給紙先の情報を取得した後に、記録動
作時における記録速度の情報を取得する(ステップS1
04A)。そして、給紙先情報を判定(ステップS10
5)した後に、それぞれ給紙先毎における記録速度を判
定する(ステップS105A,105B)。本例におい
ては、給紙先が”カセット”または”手差し”であると
きに、記録速度が28ppm(page per mi
nute)であるか否かを判定する。そして、図11の
ような給紙開始遅延時間テーブルを参照して、給紙先と
記録速度に対応した給紙開始遅延時間T2を取得する
(S106A〜S106D)。 【0054】本例の場合、ステップS106Aにおいて
は、手差し給紙でかつ記録速度28ppm時における給
紙開始遅延時間T2(本例の場合は、3000ms)を
取得し、ステップS106Bにおいては、手差し給紙で
かつ記録速度14ppm時における給紙開始遅延時間T
2(本例の場合は、3200ms)を取得する。また、
ステップS106Cにおいては、カセット給紙でかつ記
録速度14ppm時における給紙開始遅延時間T2(本
例の場合は、2800ms)を取得し、ステップS10
6Dにおいては、カセット給紙でかつ記録速度28pp
m時における給紙開始遅延時間T2(本例の場合は、2
500ms)を取得する。 【0055】そして、このようにして取得した給紙開始
遅延時間T2に基づいて、前述した実施形態と同様のス
テップS109以降の処理を実行する。この第2の実施
形態によれば、給紙先だけでなく記録速度も考慮して上
記給紙開始遅延時間T2を決定しているので、第1の実
施形態に比べて、より最適な給紙開始遅延時間T2を得
ることができ、更なる記録時間の短縮が可能となる。 【0056】(第3の実施形態)上述した各実施形態に
おいては、記録紙Pの搬送方向の最上流側に位置する記
録ヘッド7Kが搬送ベルト31の直上のインク吐出可能
位置への移動(P4)を完了した直後に、その記録ヘッ
ド7Kの直下(記録位置)を通過させるように記録紙P
を給紙させている。そのために、記録紙Pの給紙(P
5)の開始タイミングを給紙開始遅延時間T2によって
設定した。 【0057】しかし、本発明はこれに限られるものでは
なく、記録を要求された記録データに応じて、画像形成
に使用する記録ヘッドの組み合わせが異なることを考慮
して、記録紙Pの給紙(P5)の開始タイミングを設定
することもできる。例えば、カラー画像を記録する場
合、記録データによっては、ブラックインクを使用する
ことなく、カラーインク(シアン、マゼンタ、およびイ
エローインク)のみを用いて画像を形成することもあ
る。その場合、図1及び図2のような記録ヘッド7の配
置形態においては、記録紙Pの搬送方向の最上流に配置
されたブラックインク用の記録ヘッド7Kは使用され
ず、2番目以降の記録ヘッド7C,7M,7Yのみが使
用されることになる。ブラックインクを用いずに、少な
くともシアンインクを用いて画像を記録する場合には、
2番目の記録ヘッド7Cが搬送ベルト31の直上のイン
ク吐出可能位置への移動を完了した直後に、その記録ヘ
ッド7Cの直下を記録紙Pが移動するように、記録紙P
の給紙(P5)の開始タイミングを設定することができ
る。 【0058】このように、記録データに基づいて記録紙
Pの給紙(P5)の開始タイミングを設定することによ
り、記録データに応じて給紙開始遅延時間T2を短くし
て、準備時間T1の更なる短縮を図ることができる。 【0059】(第4の実施形態)上述した各実施形態に
おいては、記録ヘッド7が搬送ベルト31の直上のイン
ク吐出可能位置への移動を完了した直後に、記録ヘッド
7のノズル部の直下を記録紙Pが通過するように、記録
紙Pの給紙(P5)の開始タイミングを設定している。 【0060】しかし、本発明はこれに限られるものでは
なく、インクの吐出性能の安定が保たれる限りにおいて
は、記録ヘッド7がインク吐出可能位置への移動を完了
した直後に、記録紙Pの搬送方向における上流側の所定
位置に記録紙Pを位置させるように、記録紙Pの給紙
(P5)の開始タイミングを設定してもよい。例えば、
記録紙Pの給紙(P5)が完了した後に、その記録紙P
が搬送ベルト31上に積載されるタイミングと、記録ヘ
ッド7がインク吐出可能位置への移動を完了するタイミ
ングとを合わせるように、記録紙Pの給紙(P5)の開
始タイミングを設定してもよい。 【0061】(第5の実施形態)上述した各実施形態に
おいては、図9および図11に例示されるような給紙開
始遅延時間テーブルを用い、そのテーブルに、予め給紙
先や記録速度などの各条件に対応する給紙開始遅延時間
T2を設定しておいた。 【0062】しかし、本発明はこれに限られるものでは
ない。例えば、給紙先毎の給紙に要する時間(給紙時
間)、搬送ベルト31上における搬送方向の最上流端か
ら記録ヘッド7Kの位置までの間の距離、搬送ベルト3
1による記録紙Pの搬送速度、記録ヘッド7の移動の移
動に要する時間(移動時間)などの情報を予めROMに
保持しておく。そして、これらの情報を用いることによ
って、給紙先および記録速度の組み合わせ条件に合った
給紙開始遅延時間T2を随時算出して設定してもよい。 【0063】(第6の実施形態)前述した実施形態にお
いては、図3のように、ROM80bに格納された各制
御プログラムおよびデータをメモリ80cにロードして
実行させる。 【0064】しかし、図12のように、外部記録装置1
12bが接続されたホストコンピュータ112aを用い
てもよい。すなわち、コンピュータ112aによって、
フレキシブルディスク112d等の媒体に記録された制
御プログラムおよびデータを読み出し、それらをインク
ジェット記録装置112cに設けられたフラッシュRO
M80bに格納してから、そのROM80bからメモリ
80cにロードするようにしてもよい。また、制御プロ
グラムおよびデータを記録する媒体は、フレキシブルデ
ィスク112dの他、CD−ROMやICメモリカード
等であってもよい。 【0065】図12のフレキシブルディスク112bに
は、例えば、図13に示すようなメモリマップを記憶さ
せることができる。その場合、ホストコンピュータ11
2aに接続されたフレキシブルディスクドライブによっ
て、フレキシブルディスク112bの記憶内容を読み取
り、それをインクジェット記録装置112cに転送する
ことによって制御プログラムを供給することができる。
図12のメモリマップは、ボリューム情報記憶領域11
3aと、ディレクトリ情報記憶領域113bと、所定の
制御プログラム(記録処理プログラム、給紙制御プログ
ラム、等)が格納された制御プログラム格納領域113
cと、前記制御プログラムにおいて使用されるデータ
(給紙先情報、給紙開始遅延時間テーブル、等)が記憶
されるデータ記憶領域113dと、を有している。した
がって、このようなメモリマップを記録したフレキシブ
ルディスク112bは、本発明による制御(前述した各
実施形態を含む)を実施するための制御プログラムを記
録した媒体を構成する。 【0066】(第7の実施形態)上述した実施形態で
は、記録ヘッドの移動完了時点(P4の終了時点)にお
いて記録紙の給紙が完了するように、つまり、記録ヘッ
ドの移動完了時点と記録紙の給紙完了時間とが一致する
ように、記録ヘッドの移動処理(P4)と記録紙の給紙
処理(P5)とを時間的にオーバラップさせている。こ
のような構成によれば、上述したように、記録ヘッドが
インク吐出可能位置に到達した時点において、記録紙に
対する記録が可能な状態となっているため、従来例であ
る図7(a)に比べて記録時間の短縮を図ることができ
る。 【0067】しかし、本発明は、記録ヘッドの移動完了
時点と記録紙の給紙完了時間とが一致する構成に限定さ
れるものではない。すなわち、従来例である図7(a)
に比べて記録時間を短縮するためには、記録ヘッドの移
動完了時点と記録紙の給紙完了時間とを一致させずと
も、記録ヘッドの移動処理(P4)と記録紙の給紙処理
(P5)とを時間的にオーバラップさせれば足りるので
ある。言い換えれば、記録ヘッドの準備動作が終了する
前に記録紙の搬送動作が開始させればよいのである。こ
の構成によれば、上述した実施形態よりは時間の短縮度
合いは少ないものの、従来例である図7(a)に比べて
は記録時間の短縮を図ることができる。 【0068】このように、本発明では、記録ヘッドの準
備動作が終了した後、その記録ヘッドに対向する位置
に、比較的短時間で被記録媒体が到達するように制御す
ればよい。つまり、記録ヘッドの準備動作が終了するタ
イミングと略同時期に、被記録媒体が記録ヘッドに対向
する位置(記録可能位置)に搬入されるように、記録ヘ
ッドの移動処理(P4)と記録紙の給紙処理(P5)と
を制御すればよい。 【0069】(第8の実施形態)上述した実施形態で
は、給紙先(カセット給紙か手差し給紙)を判定し、給
紙先に対応した給紙開始遅延時間T2を取得する構成で
あった。しかし、給紙先が1つしか存在しない場合もあ
る。例えば、手差し給紙しか行わない記録装置や、カセ
ット給紙しか行わない記録装置もある。この場合、当
然、給紙先の判定処理は行わない。つまり、第1の実施
形態における図8のステップS104、S105は存在
しないことになる。具体的には、“手差し給紙”しか行
わない記録装置の場合であれば、図8のステップS10
4、S105、S106は存在せず、ステップS103
の後はステップS107に進むよう記録処理が実行され
る。また、“カセット給紙”しか行わない記録装置の場
合であれば、図8のステップS104、S105、S1
07は存在せず、ステップS103の後はステップS1
06に進むよう記録処理が実行される。 【0070】また、第2の実施形態における図10のフ
ローチャートにおいても同様であり、“手差し給紙”し
か行わない記録装置の場合であれば、図10のステップ
S104、S105、S105B、S106C、S10
6Dは存在しない。また、“カセット給紙”しか行わな
い記録装置の場合であれば、図10のステップS10
4、S105、S105A、S106A、S106Bは
存在しない。 【0071】このように、この第8の実施形態によれ
ば、給紙先(カセット給紙か手差し給紙)の判定処理を
実行しなくて済む分、上述した実施形態に比べて、上述
した準備動作のための制御処理がより簡易化し、その準
備動作に要する時間がより短縮化できる。 【0072】(第9の実施形態)上述の各実施形態で
は、記録ヘッドの移動(P4)に要する時間が給紙(P
5)に要する時間よりも長い場合について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、上
述した各実施形態の場合とは逆に、給紙(P5)に要す
る時間が記録ヘッドの移動(P4)に要する時間よりも
長い場合にも適用可能である。 【0073】この場合には、給紙(P5)の開始後に記
録ヘッドの移動(P4)を開始させるに際し、記録媒体
の給紙動作(搬入動作)が終了する前に記録ヘッドの準
備動作を開始させる。これにより、前述した各実施形態
と同様に、記録ヘッドと対向する位置(記録ヘッドによ
る記録が可能な位置)まで記録紙Pが給紙(搬入)され
るタイミングに合わせて、記録ヘッドの移動を終了させ
ることができる。 【0074】このように、本発明は、記録ヘッドの準備
動作と被記録媒体の搬入(給紙)動作のうち、一方の動
作が終了する前に他方の動作が開始されるように、記録
ヘッドの準備動作と被記録媒体の搬入動作を制御するこ
とができればよい。特に、記録ヘッドの準備動作と被記
録媒体の搬入(給紙)動作のうち、一方の動作が終了す
る前に他方の動作が開始されるように、記録ヘッドの準
備動作の開始時期と被記録媒体の搬入動作の開始時期と
の間の遅延時間T2を制御することが好ましい。 【0075】(第10の実施形態)上述した実施形態に
おいては、予め適正な値に調整された給紙開始遅延時間
がROM80bに格納されており、ここから取得される
値が常に用いられる。しかし、本発明はこれに限られる
ものではなく、経時変化や負荷変動などにより、記録ヘ
ッドの移動時間が変動する場合にも動的に適正な給紙開
始遅延時間が取得できるよう構成することにより、記録
開始時の動作の安定を図ることができる。 【0076】以下、本実施形態を図14,図15のフロ
ーチャート、および図16のテーブルを参照して説明す
る。 【0077】上述した実施形態における図6および図7
のフローチャートと同様に、記録要求の発生により、図
14のフローチャートの記録処理が起動される。ステッ
プS101からステップS108までの処理は、図12
のフローチャートの処理と同様である。ステップS10
8において、記録ヘッド7がインク吐出可能位置への移
動(P4)を開始し、その直後に、記録ヘッド7の移動
時間の計測を開始する(ステップS108A)。具体的
には、記録ヘッド7の移動時間を計測するために用意し
た1msタイマーカウンターを初期化する。以降は、1
msのタイマー割り込み毎に、そのタイマーカウンター
がカウントアップされる。その後のステップS110以
降は、図12のフローチャートと同様に処理されて、印
刷処理が完了される。 【0078】本実施形態の場合は、前述した図11のよ
うな給紙開始遅延時間テーブルをRAM80cに用意し
ておき、ステップS106A,S106B,S106
C,S106Dにおいて、その給紙開始遅延時間テーブ
ルを参照することによって、更新された最新の給紙開始
遅延時間T2を取得する。但し、RAM80c初期化後
の初回の記録動作時は、そのRAM80cに最新の給紙
開始遅延時間T2が保存されていないため、そのとき
は、ROM80bに格納されている給紙開始遅延時間テ
ーブルから、初期設定されたデフォルトの給紙開始遅延
時間T2を取得する。 【0079】図14のフローチャートの記録処理中にお
いて、記録ヘッド7がインク吐出可能位置(記録可能位
置)への移動を開始(ステップS108)してから、そ
の記録ヘッド7がインク吐出可能位置への移動を完了し
たときには、移動完了割り込みが発生する。これによ
り、割り込み処理ハンドラとして予め組み込まれていた
図13のフローチャートに示される記録ヘッド移動完了
ハンドラが呼び出される。 【0080】図13の記録ヘッド移動完了ハンドラにお
いては、まず最初に、図14のステップS108Aにて
開始した記録ヘッド7の移動時間の計測を停止させる
(ステップS201)。具体的には、記録ヘッド7の移
動時間の計測開始時に初期化されてから1ms毎にカウ
ントアップを続けている記録ヘッド移動時間計測用のカ
ウンタを停止させる。その後、そのカウンタのカウント
値を読み出し、その値をms単位の時間に換算して、記
録ヘッド7がインク吐出可能位置までの移動(P4)に
要した移動時間TAを取得し、RAM80cに保存する
(ステップS202)。 【0081】その後、現在の記録動作における記録紙P
の給紙先を示すデータを取得し(ステップS203)、
その取得したデータから給紙先を判定する(ステップS
204)。給紙先が“カセット”である場合には、図1
6に例示するようにROM80bに格納されているカセ
ット給紙時の給紙時間TBを取得する(ステップS20
5)。この給紙時間TBは、予め計測されてROM80
bに格納されている。そして、取得した記録ヘッド7の
移動時間TAと、カセット給紙時の給紙時間TBに基づ
いて、カセット給紙時用の給紙開始遅延時間T2を下式
により算出する(ステップS206)。 T2=TA−TB−α 但し、TA>TBの関係である場合に限る。 【0082】係数αは、給紙(P5)の動作を安定させ
るために、給紙開始遅延時間T2を短く補正するための
係数である。 【0083】その後、RAM80cに用意した図11の
給紙開始遅延時間テーブルに、上式により算出したカセ
ット給紙時用の給紙開始遅延時間T2を上書き保存し
て、カセット給紙時用の給紙開始遅延時間T2の値を更
新する(ステップS207)。 【0084】一方、ステップS204の判定において、
給紙先が“カセット”でなかった場合には、図16に例
示するようにROM80bに格納されている手差し給紙
時の給紙時間TBを取得する(ステップS208)。こ
の給紙時間TBは、予め計測されてROM80bに格納
されている。そして、取得した記録ヘッド7の移動時間
TAと、手差し給紙時の給紙時間TBに基づいて、手差
し給紙時用の給紙開始遅延時間T2を上式により算出す
る(ステップS209)。その後、RAM80cに用意
した図11の給紙開始遅延時間テーブルに、上式により
算出した手差し給紙時用の給紙開始遅延時間T2を上書
き保存して、手差し給紙時用の給紙開始遅延時間T2の
値を更新する(ステップS210)。 【0085】(第11の実施形態)上述した第10の実
施形態においては、給紙開始遅延時間T2を算出するた
めのパラメータとして記録ヘッド7の移動時間TAのみ
を動的に計測して、これを計算に反映させた。 【0086】しかし、本発明はこれに限られるものでは
なく、給紙開始遅延時間T2を算出するためのもう1つ
のパラメータである給紙時間TBをも動的に計測しても
よい。これにより、より適正な給紙開始遅延時間T2を
取得することができる。 【0087】(第12の実施形態)上述した第10およ
び第11の実施形態においては、新たに取得した給紙開
始遅延時間T2を次回以降参照する最適な値として、R
AM80cの給紙開始遅延時間テーブル上に更新する。 【0088】しかし、本発明はこれに限られるものでは
なく、記録動作毎における記録ヘッド7の移動(P4)
および給紙(P5)の動作異常などによって、記録ヘッ
ド7の移動時間TAおよび給紙時間TBが一時的に大幅
に変動した場合に、過去のデータを利用することによ
り、給紙開始遅延時間T2が不適切な値となることを回
避することができる。すなわち、過去N回分の給紙開始
遅延時間T2を考慮し、平均化した給紙開始遅延時間を
算出して利用することができる。平均の給紙開始遅延時
間の算出方法の例を以下に2つ挙げる。 平均の給紙開始遅延時間={(前回までの平均給紙開始
遅延時間)×N+(今回の給紙開始遅延時間)}÷{N
+1} 平均給紙開始遅延時間={Σi=1〜N(過去の給紙開
始遅延時間i)+(今回の給紙開始遅延時間)}÷{N
+1} 【0089】(他の実施形態)本発明は、インクジェッ
ト記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置の他、イ
ンクジェット方式以外の種々の記録ヘッドを用いる記録
装置に対しても広く適用することができる。 【0090】また、記録ヘッドの回復(P2),キャッ
プの解除(P3),および記録ヘッドの移動(P4)を
一連の記録ヘッドの準備動作として、その準備動作に要
する時間を準備時間として取得できる場合には、その準
備動作中における所定の動作時期を基準として、遅延時
間T2を定めることができる。例えば、記録ヘッドの回
復(P2)やキャップの解除(P3)の開始時間を基準
として遅延時間T2を定めることができる。 【0091】また、キャップの解除(P3)は、図5の
ように,記録ヘッド7が上方に退避してから、キャップ
8がスライドする動作のみに限定されない。例えば、記
録ヘッド7が上方に退避する代わりに、キャップ8が下
方に退避してから、そのキャップ8をスライドさせても
よい。その場合、記録ヘッドの移動(P4)は、記録ヘ
ッド7が図4の位置から図6の位置に移動する動作とな
る。また、キャップ8の回動を伴って、それを記録ヘッ
ド7から外すようにしてもよい。 【0092】記録ヘッドの移動(P4)は、被記録媒体
に対する記録が可能な位置へ移動する動作であり、その
移動方向は、搬入される被記録媒体と対向する方向とな
る。例えば、搬入される被記録媒体と記録ヘッドが左右
方向において対向する場合には、記録ヘッドの移動(P
4)は、その被記録媒体に向かう左方向または右方向の
移動となる。また、記録ヘッドを移動させる代わりに、
被記録媒体の搬送路の位置を記録ヘッドに向かって移動
させてもよい。 【0093】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。 【0094】この場合、記録媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は
本発明を構成することになる。 【0095】プログラムコードを供給するための記録媒
体としては、例えば、フロッピディスク、ハードディス
ク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD
−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMな
どを用いることができる。また、コンピュータが読出し
たプログラムコードを実行することにより、前述した実
施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラム
コードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動している
OS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の
一部または全部を行い、その処理によって前述した実施
形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまで
もない。 【0096】さらに、記録媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指
示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに
備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行
い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現さ
れる場合も含まれることは言うまでもない。 【0097】以下に、本発明の実施態様を列挙する。 【0098】[実施態様1] 記録開始信号が入力され
ることに伴って、被記録媒体に対して記録を行うための
記録ヘッドの準備動作と、前記記録ヘッドに対向し且つ
当該記録ヘッドにより記録が可能な位置へ前記被記録媒
体を搬入する搬入動作とを行う記録装置であって、前記
記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作のう
ち、一方の動作が終了する前に他方の動作が開始される
ように、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の
搬入動作を制御する制御手段を備えたことを特徴とする
記録装置。 【0099】[実施態様2] 前記制御手段は、前記記
録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作のう
ち、一方の動作が終了する前に他方の動作が開始される
ように、前記記録ヘッドの準備動作の開始時期と前記被
記録媒体の搬入動作の開始時期との時間差である遅延時
間を制御することを特徴とする実施態様1に記載の記録
装置。 【0100】[実施態様3] 前記制御手段は、前記記
録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作が略同
時に完了するように、前記記録ヘッドの準備動作と前記
被記録媒体の搬入動作を制御することを特徴とする実施
態様1に記載の記録装置。 【0101】[実施態様4] 前記制御手段は、前記記
録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作が略同
時に完了するように、前記記録ヘッドの準備動作の開始
時期と前記被記録媒体の搬入動作の開始時期との時間差
である遅延時間を制御することを特徴とする実施態様3
に記載の記録装置。 【0102】[実施態様5] 前記制御手段は、前記記
録ヘッドの準備動作に要する時間が前記搬入時間よりも
長い場合に、前記記録ヘッドの準備動作を前記被記録媒
体の搬入動作よりも先に開始することを特徴とする実施
態様1乃至4のいずれかに記載の記録装置。 【0103】[実施態様6] 前記記録ヘッドの準備動
作は、前記記録ヘッドを前記記録可能位置に移動させる
移動動作であり、前記制御手段は、前記記録ヘッドの移
動動作と前記被記録媒体の搬入動作が略同時に完了する
ように、前記記録ヘッドの移動動作と前記被記録媒体の
搬入動作を制御することを特徴とする実施態様1または
3に記載の記録装置。 【0104】[実施態様7] 前記記録ヘッドの準備動
作は、前記記録ヘッドを前記記録可能位置に移動させる
移動動作であり、前記制御手段は、前記移動動作の開始
時期と前記被記録媒体の搬入動作の開始時期との時間差
である遅延時間を制御することを特徴とする実施態様2
または4に記載の記録装置。 【0105】[実施態様8] 前記制御手段は、前記被
記録媒体を前記記録可能位置へ搬入する供給先に関する
情報に基づいて、前記記録ヘッドの準備動作の開始時期
と前記被記録媒体の搬入動作の開始時期との時間差であ
る遅延時間を取得し、当該取得した遅延時間に基づい
て、前記記録ヘッドの準備動作および前記被記録媒体の
搬入動作を開始することを特徴とする実施態様2、4、
7のいずれかに記載の記録装置。 【0106】[実施態様9] 前記制御手段は、記録速
度に関する情報に基づいて、前記記録ヘッドの準備動作
の開始時期と前記被記録媒体の搬入動作の開始時期との
時間差である遅延時間を取得し、当該取得した遅延時間
に基づいて、前記記録ヘッドの準備動作および前記被記
録媒体の搬入動作を開始することを特徴とする実施態様
2、4、7、8のいずれかに記載の記録装置。 【0107】[実施態様10] 記録開始信号が入力さ
れることに伴って、被記録媒体に対して記録を行うため
の記録ヘッドの準備動作と、前記記録ヘッドに対向し且
つ当該記録ヘッドにより記録が可能な位置へ前記被記録
媒体を搬入する搬入動作とを行う記録装置の制御方法で
あって、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の
搬入動作のうち、一方の動作が終了する前に他方の動作
が開始されるように、前記記録ヘッドの準備動作と前記
被記録媒体の搬入動作を制御する制御工程を有すること
を特徴とする記録装置の制御方法。 【0108】[実施態様11] 前記制御工程では、前
記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作の
うち、一方の動作が終了する前に他方の動作が開始され
るように、前記記録ヘッドの準備動作の開始時期と前記
被記録媒体の搬入動作の開始時期との時間差である遅延
時間を制御することを特徴とする実施態様10に記載の
記録装置の制御方法。 【0109】[実施態様12] 前記制御工程では、前
記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作が
略同時に完了するように、前記記録ヘッドの準備動作と
前記被記録媒体の搬入動作を制御することを特徴とする
実施態様10に記載の記録装置の制御方法。 【0110】[実施態様13] 前記制御工程では、前
記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作が
略同時に完了するように、前記記録ヘッドの準備動作の
開始時期と前記被記録媒体の搬入動作の開始時期との時
間差である遅延時間を制御することを特徴とする実施態
様10に記載の記録装置の制御方法。 【0111】[実施態様14] 前記記録ヘッドの準備
動作は、前記記録ヘッドを前記記録可能位置に移動させ
る移動動作を含むことを特徴とする実施態様10乃至1
3のいずれかに記載の記録装置の制御方法。 【0112】[実施態様15] 記録開始信号が入力さ
れることに伴って、被記録媒体に対して記録を行うため
の記録ヘッドの準備動作と、前記記録ヘッドに対向し且
つ当該記録ヘッドにより記録が可能な位置へ前記被記録
媒体を搬入する搬入動作とを行う記録装置をコンピュー
タにより制御するための制御プログラムであって、前記
記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作のう
ち、一方の動作が終了する前に他方の動作が開始される
ように、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の
搬入動作を制御する工程のコードを含むことを特徴とす
る、コンピュータにより実行可能な制御プログラム。 【0113】[実施態様16] 記録開始信号が入力さ
れることに伴って、被記録媒体に対して記録を行うため
の記録ヘッドの準備動作と、前記記録ヘッドに対向し且
つ当該記録ヘッドにより記録が可能な位置へ前記被記録
媒体を搬入する搬入動作とを行う記録装置を制御するた
めの制御プログラムを格納した、コンピュータにより読
み取り可能な記憶媒体であって、前記制御プログラム
が、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入
動作のうち、一方の動作が終了する前に他方の動作が開
始されるように、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記
録媒体の搬入動作を制御する工程のコードを含むことを
特徴とする記憶媒体。 【0114】[実施態様17] 前記制御手段は、記録
動作の状況に応じて、前記記録ヘッドの準備動作と前記
被記録媒体の搬入動作を制御することを特徴とする実施
態様1から9のいずれかに記載の記録装置。 【0115】[実施態様18] 前記制御手段は、前記
記録ヘッドの準備動作に要する時間の計測値、または前
記被記録媒体の搬入動作に要する時間の計測値のうち、
少なくとも一方の計測値に応じて、前記記録ヘッドの準
備動作と前記被記録媒体の搬入動作を制御することを特
徴とする実施態様17に記載の記録装置。 【0116】[実施態様19] 前記制御手段は、前回
の記録動作の状況に応じて、前記記録ヘッドの準備動作
と前記被記録媒体の搬入動作を制御することを特徴とす
る実施態様17または18に記載の記録装置。 【0117】[実施態様20] 前記制御手段は、過去
の所定回数の記録動作の状況に応じて、前記記録ヘッド
の準備動作と前記被記録媒体の搬入動作を制御すること
を特徴とする実施態様17または18に記載の記録装
置。 【0118】[実施態様21] 前記記録ヘッドの準備
動作は、前記前記記録ヘッドを前記記録可能位置と所定
の退避位置との間にて移動させる移動機構を用いて、前
記記録ヘッドを前記記録可能位置に移動させる移動動作
を含むことを特徴とする実施態様1から9、17から2
0のいずれかに記載の記録装置。 【0119】[実施態様22] 前記移動機構は、前記
記録ヘッドを上下動させる機構であることを特徴とする
実施態様21に記載の記録装置。 【0120】[実施態様23] 前記制御工程では、記
録動作の状況に応じて、前記記録ヘッドの準備動作と前
記被記録媒体の搬入動作を制御することを特徴とする実
施態様10から14のいずれかに記載の記録装置の制御
方法。 【0121】[実施態様24] 前記制御工程では、前
記記録ヘッドの準備動作に要する時間の計測値、または
前記被記録媒体の搬入動作に要する時間の計測値のう
ち、少なくとも一方の計測値に応じて、前記記録ヘッド
の準備動作と前記被記録媒体の搬入動作を制御すること
を特徴とする実施態様23に記載の記録装置の制御方
法。 【0122】[実施態様25] 前記制御工程では、前
回の記録動作の状況に応じて、前記記録ヘッドの準備動
作と前記被記録媒体の搬入動作を制御することを特徴と
する実施態様23または24に記載の記録装置の制御方
法。 【0123】[実施態様26] 前記制御工程では、過
去の所定回数の記録動作の状況に応じて、前記記録ヘッ
ドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作を制御するこ
とを特徴とする実施態様23または24に記載の記録装
置の制御方法。 【0124】[実施態様27] 前記記録ヘッドの準備
動作は、前記前記記録ヘッドを前記記録可能位置と所定
の退避位置との間にて移動させる移動機構を用いて、前
記記録ヘッドを前記記録可能位置に移動させる移動動作
を含むことを特徴とする実施態様10から14、23か
ら26のいずれかに記載の記録装置の制御方法。 【0125】[実施態様28] 前記移動機構は、前記
記録ヘッドを上下動させる機構であることを特徴とする
実施態様27に記載の記録装置の制御方法。 【0126】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
記録ヘッドの準備動作と被記録媒体の搬入(給紙)動作
のうち、一方の動作が終了する前に他方の動作が開始さ
れるように、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒
体の搬入動作を制御しているので、記録要求があってか
ら記録開始までの準備動作に要する時間を短縮でき、そ
の結果、記録に要する時間を短縮化できる。特に、記録
ヘッドの準備動作が終了するタイミングと略同時期に、
被記録媒体が記録ヘッドに対向する位置(記録可能位
置)に搬入されるよう、記録ヘッドの移動処理と被記録
媒体の搬入処理とを時間的にオーバーラップさせること
が好ましく、この場合、記録要求があってから記録を開
始するまでの時間を最大限に短縮でき、いわゆるファー
ストプリント性能を最大限に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施形態における記録装置全体
の概略断面図である。 【図2】図1の記録装置における送紙部の概略断面図で
ある。 【図3】図1の記録装置における制御部のブロック構成
図である。 【図4】図1の記録装置における非記録時の記録ヘッド
と記録紙との位置関係の説明図である。 【図5】図1の記録装置におけるキャップの解除動作時
の記録ヘッドと記録紙との位置関係の説明図である。 【図6】図1の記録装置における記録ヘッドの移動時の
記録ヘッドと記録紙との位置関係の説明図である。 【図7】(a)は、従来の記録装置における記録処理の
形態の説明図、(b)および(c)は、本願発明の記録
装置における記録処理の異なる形態の説明図である。 【図8】本発明の第1の実施形態における記録処理を説
明するためのフローチャートである。 【図9】図8の記録処理において用いられる給紙開始遅
延時間テーブルの説明図である。 【図10】本発明の第2の実施形態における記録処理を
説明するためのフローチャートである。 【図11】図10の記録処理において用いられる給紙開
始遅延時間テーブルの説明図である。 【図12】本発明の第6の実施形態における制御プログ
ラムおよびデータの供給形態の説明図である。 【図13】図12の外部記録媒体に記録可能なメモリマ
ップの説明図である。 【図14】本発明の第10の実施形態における記録処理
を説明するためのフローチャートである。 【図15】本発明の第10の実施形態におけるヘッド移
動完了ハンドラを説明するためのフローチャートであ
る。 【図16】本発明の第10の実施形態において用いられ
る給紙時間の格納例の説明図である。 【符号の説明】 1 記録装置 2 給紙部 3 送紙部 4 排紙部 7 記録ヘッド 8 キャップ 21 圧板 22 給送回転体 24 バネ 25 分離パッド 26 分離爪 27 上ガイド 28 下ガイド 29 PEセンサーレバー 30 プラテン 31 搬送ベルト 32 搬送ローラ 33 ピンチローラ 34 駆動ローラ 35 圧力ローラ 36 吸着力発生手段 38 クリーニングローラ対 39 紙押え部材 41 排紙ローラ 42 拍車 43 排紙トレイ 52 給電ブラシ 53 保持部材 70 記録ヘッド部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 記録開始信号が入力されることに伴っ
    て、被記録媒体に対して記録を行うための記録ヘッドの
    準備動作と、前記記録ヘッドに対向し且つ当該記録ヘッ
    ドにより記録が可能な位置へ前記被記録媒体を搬入する
    搬入動作とを行う記録装置であって、 前記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒体の搬入動作
    のうち、一方の動作が終了する前に他方の動作が開始さ
    れるように、前記記録ヘッドの準備動作と前記被記録媒
    体の搬入動作を制御する制御手段を備えたことを特徴と
    する記録装置。
JP2003034272A 2002-03-18 2003-02-12 記録装置 Pending JP2003341047A (ja)

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