JP4842747B2 - 光走査装置、画像形成装置およびカラー画像形成装置 - Google Patents

光走査装置、画像形成装置およびカラー画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4842747B2
JP4842747B2 JP2006254923A JP2006254923A JP4842747B2 JP 4842747 B2 JP4842747 B2 JP 4842747B2 JP 2006254923 A JP2006254923 A JP 2006254923A JP 2006254923 A JP2006254923 A JP 2006254923A JP 4842747 B2 JP4842747 B2 JP 4842747B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
scanning
scanning direction
sub
light beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006254923A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008076675A5 (ja
JP2008076675A (ja
Inventor
直樹 宮武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2006254923A priority Critical patent/JP4842747B2/ja
Priority to US11/856,289 priority patent/US20080068691A1/en
Publication of JP2008076675A publication Critical patent/JP2008076675A/ja
Publication of JP2008076675A5 publication Critical patent/JP2008076675A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4842747B2 publication Critical patent/JP4842747B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/12Scanning systems using multifaceted mirrors
    • G02B26/123Multibeam scanners, e.g. using multiple light sources or beam splitters

Description

本発明は、デジタル複写機、レーザプリンタ、レーザファクシミリ等に用いられる光走査装置、これを用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等、あるいはこれらの二つ以上の機能を備えた複合機等の画像形成装置およびカラー画像形成装置に関する。
レーザプリンタ等に関連して広く知られた光走査装置は、一般に、光源側からの光ビームを光偏向器により偏向させ、この偏向された光ビームをfθレンズ等からなる走査結像光学系により被走査面に向けて集光して被走査面上に光スポットを形成し、この光スポットで被走査面を光走査(主走査)するように構成されている。被走査面の実体をなすものは、光導電性の感光体等である感光媒体の感光面であり、例えばドラム状の感光体(感光体ドラム)やベルト状の感光体(感光体ベルト)等が挙げられる。
また、フルカラー画像形成装置の一例として、色成分毎の画像を形成するための4つの感光体を記録紙の搬送方向に配列して構成したものが知られている。この画像形成方式では、上記各感光体に対応して設けられた複数の光源装置から放射された光ビームの光束を1つの偏向手段としての光偏向器により偏向走査し、各感光体に対応する複数の走査結像光学系によって各感光体に同時に露光することで潜像を形成し、これらの潜像をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの各々異なる色の現像剤を使用する現像器で可視像化した後、これらの可視像を同一の記録紙に順次重ね合わせて転写し定着することで、カラー画像を得るように構成されている。
このように、光走査装置と感光体の組み合わせを2組以上用いて、2色画像や多色画像、フルカラー画像等を得るようにした画像形成装置は、「タンデム式画像形成装置」として知られている。
このようなタンデム式画像形成装置として、複数の感光媒体が単一の光偏向器を共用する方式のものとして、次のものが開示されている。
(1)略平行でかつ副走査方向に離れた複数の光束を光偏向器に入射し、複数の光束に対応する複数の走査光学素子を副走査方向に並べて走査する方式(例えば、特許文献1参照)。
(2)偏向器の片側より光束を入射し、走査光学系を3枚の光学素子で構成し、第1の光学素子L1、第2の光学素子L2は異なる被走査面に向かう複数の光束が通過し、第3光学素子L3は各被走査面に向かう光束ごとに設けられている(例えば特許文献2、3および4参照)。
このように、複数の被走査面で光偏向器を共用すると、光偏向器の数を減らすことができるため、光走査装置およびこれを用いた画像形成装置をコンパクト化することが可能になる。
しかしながら、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4つの異なる被走査面(感光体)を持つフルカラー対応の画像形成装置における光走査装置としては、光偏向器の数を減らすことは可能だが、複数の感光体に向かう光ビームを副走査方向に略平行に並べて光偏向器に入射させるため、ポリゴンミラーが副走査方向に大型化するという問題点がある。一般的に、光走査装置内の光学素子でポリゴンミラー部のコストは高く、装置全体の低コスト化および小型化を狙う場合において、弊害となる。
さらに最近では、カラー画像形成装置における光走査装置において、単一の光偏向器として低コスト化を図る手段として、光偏向器の偏向反射面に対して副走査方向に角度を持って光ビームを入射させる斜め入射光学系を用いたものが知られている(例えば、特許文献5および6参照)。前記斜め入射光学系では、複数の光ビームがそれぞれ偏向反射面で偏向反射された後に、各々対応する被走査面(感光体)に、折り返しミラーなどで分離され導かれる。このとき、それぞれの光ビームの副走査方向の角度、すなわち光偏向器に斜め入射する角度は、前記ミラーで各光束が分離可能な角度に設定されている。この斜め入射光学系を用いることで、光偏光器の大型化、すなわち副走査方向へのポリゴンミラーの多段化、厚肉化すること無しに、前記ミラーで各光束が分離可能な副走査方向の隣接する光ビームの間隔を確保することができる。
しかし反面、斜め入射方式には「走査線曲がり」が大きいという問題がある。モノクロ用の画像形成装置においては、画像において走査線が湾曲し画像品質を著しく劣化させてしまう。また、フルカラー対応の画像形成装置においては、走査線曲がり発生量が前記各光ビームの副走査方向の斜め入射角により異なるため、各々の光ビームで描かれた潜像を各色のトナーにより重ね合わせ可視化した際に、色ずれとなって現れてしまう。
また、斜め入射することにより、光束が走査レンズにねじれて入射することで、波面収差も増大し、特に周辺の像高で光学性能が著しく劣化し、ビームスポット径が太ってしまい、高画質化を妨げる要因となる。
斜め入射方式の問題点といえる上記「走査線曲がりと波面収差の劣化」を良好に補正することができる光走査装置として、走査結像光学系に複数の回転非対称レンズを含み、これら回転非対称レンズのレンズ面に、副走査方向に曲率を持たず、主走査方向に副走査方向のチルト偏心量を変化させる面を用いたものが提案されている(例えば、特許文献7参照)。このような特殊面を少なくとも2面用いることで、波面収差補正と走査線曲がりの補正を良好に実施している。
一方、レーザプリンタ、レーザファクシミリ等の画像形成装置において、前記画像の高画質化のために書込密度の向上、および画像出力の高速化が求められている。レーザプリンタ、レーザファクシミリ等の記録装置の書込系に用いられる光走査装置において記録速度を向上させる手段として、偏向手段としての光偏光器、具体的には回転多面鏡(ポリゴンミラー)の回転速度を上げる方法がある。
しかしながら、上記方法ではモータの耐久性や騒音、振動および半導体レーザの変調スピード等が問題となり記録速度に限界がある。
そこで、一度に複数の光ビームを走査して複数ラインを同時に記録することにより記録速度を向上したマルチビーム光走査装置が提案されている。このマルチビーム光走査装置におけるマルチビーム光源装置の一例としては、複数の半導体レーザと、各半導体レーザと対で設けられたカップリングレンズとを主走査方向に配列してこれらを一体的に支持する光源装置が提案されている。この光源装置によれば、光偏向器の偏向反射面近傍で各々の光ビームを主走査方向に交差させるようにすることで、偏向反射面の小型化を達成することが可能であり、かつ、偏向反射後の各々の光ビームを結像光学系のほぼ同じ光路を通すことが可能であるため、各々の光ビーム間での光学性能の差も小さく抑えることが可能である。さらに、安価な半導体レーザを用い、構成部品も少ないため、非常に安価なマルチビーム光源装置、および光走査装置を提供することができる(以下、「交差方式マルチビーム光源」という)。
ところで、斜め入射方式の光走査装置において、光偏向器としてポリゴンミラーを用いる場合に、同一の被走査面を複数の光ビームで同時に書込むマルチビーム走査方式において、前記マルチビーム光源装置を用いる場合、同一像高に向かう光ビームのポリゴンミラーの回転角が異なるために光学的なサグの影響を受け、被走査面上に書き込まれる各々の光ビームの副走査方向の間隔の像高間での偏差(以下、「副走査ビームピッチ偏差」という)が大きく生じるという問題点がある。以下、前記問題点を図10〜図13を参照して、説明する。
ここで、「サグ」とは、ポリゴンミラーの回転による反射点移動に伴う光路長差を生じる現象をいい、「サグ量」とは前記光路長差を意味する。
図10に示すように、斜め入射光学系の光偏向器としてポリゴンミラー5を用い、交差方式のマルチビーム光源を用いたマルチビーム光走査装置を例に説明する。図10において、1−1、1−2は光源としての光ビーム(以下、単に「ビーム」ともいう)1a,2aを生成し出射する半導体レーザ(LD)を、2はカップリングレンズを、3はシリンドリカルレンズを、5は光偏向器を構成するポリゴンミラー(回転多面鏡)を、7は像担持体としてのドラム状の感光体を、L1,L2は走査結像光学系を構成する走査レンズを、27は主走査方向を、28は主走査方向27と直交する副走査方向を、29は感光体7の外周表面上の被走査面を、30は光ビームを反射し折り返す折り返しミラーを、それぞれ示す。
図10および図11に示すように、半導体レーザ1−1と半導体レーザ1−2とからの光ビーム1a,2aは、カップリングレンズ2およびシリンドリカルレンズ3を透過・経由して、ポリゴンミラー5の偏向反射面5aに主走査方向27に角度(いわゆる「開き角」)を持ち入射する。このとき、感光体7の被走査面上の同一像高に各々のビーム1a,2aを偏向するためには、ポリゴンミラー5の回転角を異ならせる必要がある。しかしながら、ポリゴンミラー5の回転軸5b(図10参照)は、偏向反射面5a上に無いため、光学的なサグが発生する。なお、図11において60°で示す角度は、通常の入射角の一例を示している。また、図11、後述の図13および後述の実施形態における図5においては、各々のビーム1a,2aの光源を表すために、半導体レーザ1−1と半導体レーザ1−2とを括弧を付して各々のビーム1a,2aとともに併記している。
斜め入射光学系においては、図12に示すように、半導体レーザ1−1と半導体レーザ1−2とからのビーム1a,2aが例えば±150mmの像高に向かうときの偏向反射面5aのサグ(図中、基準となる位置からの符号Sagで示す)を見てみると、各ビーム1a,2aでサグ量が変化してしまう。半導体レーザ1−1と半導体レーザ1−2において、このサグSagの大きさが大きく異なると、図12に示すように偏向反射面5aでの偏向反射後の各ビーム1a,2a間の副走査方向28の間隔であるピッチdが変化する。
また、図13に示すように、サグの影響により同一像高に向かう各ビーム1a,2aが主走査方向27にシフトすることにより、各ビーム1a,2aで走査レンズL1を通過する位置が異なる。このように斜め入射光学系においては、偏向反射面5aから走査レンズL1の光路長の違いにより、走査線は副走査方向に湾曲して入射するため、主走査方向に光ビームがシフトすると副走査方向に受ける屈折力が変化し被走査面29上での副走査方向のビームスポットの位置が変動し、マルチビームにおいては副走査ビームピッチは像高間で異なる、つまり偏差を持つこととなってしまう。図13において、破線で示す偏向反射面5aは比較すべき基準となる偏向反射面5aを、5cはポリゴンミラー5の回転中心を示す。
これに対し、斜め入射光学系ではない従来の光走査装置において、偏向反射面の法線に対して略平行に入射する、すなわち偏向反射面に対し光ビームが垂直に入射する水平入射方式の光学系においては、偏向反射面のサグによる副走査方向の光ビームのピッチ変化は生ぜず、さらにポリゴンミラー(回転多面鏡)のサグによる主走査方向の光ビームのシフトに対する被走査面上での副走査方向のビームスポットの位置の変動も、走査線が走査レンズへ副走査方向に湾曲して入射しないため小さい。
上述したように、斜め入射光学系におけるマルチビーム化では、回転多面鏡のサグによる主走査方向の光ビームのシフト、副走査方向の光ビームのピッチ変化などにより副走査ビームピッチ偏差が生じるという特有の問題が生じる。具体的には、像高片側より逆側に向かい副走査ビームピッチが増大する。フルカラー画像形成装置などに本斜め入射光学系を用いた場合、各色間で重ね合わせる光ビームが半導体レーザ1−1と半導体レーザ1−2とで異なってしまう場合に、周辺の像高における副走査方向の色ずれの発生が大きくなり、画像品質を著しく低下させてしまう。
特開平9−54263号公報 特開2001−4948号公報 特開2001−10107号公報、 特開2001−33720号公報 特開2003−5114号公報 特開2003−215487号公報 特開2006−72288号公報
以上説明した従来技術に鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、次のとおりである。
(1)斜め入射方式の光走査装置であって、高速高密度化に対応可能なマルチビーム光走査装置において、副走査ビームピッチ偏差の低減を第1の課題とする。
(2)低コスト化、低消費電力に適した良好な光学性能を有する斜め入射方式の光走査装置を小型化した新規な光走査装置の実現を第2の課題とする。
(3)上記(1)、(2)の課題を解決した新規な画像形成装置の実現を第3の課題とする。
本発明の目的は、上記第1〜第3の課題を解決することであって、光源装置からの光ビームを光偏向器の偏向反射面の法線に対し副走査方向に角度を持つ斜め入射方式の光走査装置において、高速高密度化に対応可能で、副走査ビームピッチ偏差が小さいマルチビーム光走査装置、およびこれを有する画像形成装置の実現を第1の目的とする。
また、光偏向器の小型化や、光走査装置の消費電力の低下、低騒音など、環境を考慮した光走査装置の実現、および上記目的を達成することができる画像形成装置の実現を、第2の目的とする。
前述した課題を解決するとともに前述した目的を達成するために、請求項ごとの発明では、以下のような特徴ある手段・発明特定事項(以下、「構成」という)を採っている。
請求項1記載の発明は、複数の光ビームからなる光ビーム群を持ち、前記光ビーム群は、光偏向器により偏向走査され、走査光学系により同一の被走査面に対して副走査方向に所定の間隔をもって集光される光走査装置において、前記光偏向器は、回転多面鏡であり、前記複数の光ビームは、前記回転多面鏡の偏向反射面の法線に対し前記副走査方向に角度を持ち、かつ、主走査方向に各々異なる角度で前記偏向反射面近傍で交差するように前記回転多面鏡に入射し、各々の光ビームの交差位置は、前記回転多面鏡が光ビームの偏向のため回転したとき、各光ビームの光源から偏向反射点までの距離が最も長くなる位置と最も短くなる位置との間にあることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光走査装置において、前記光ビーム群を複数持ち、前記回転多面鏡の同一の偏向反射面により偏向走査される各々の光ビーム群は、前記回転多面鏡の偏向反射面の法線に対し前記副走査方向に異なる角度を持ち、複数の異なる被走査面に集光されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の光走査装置において、前記全ての光ビーム群は、前記回転多面鏡の同一の偏向反射面により偏向走査され、前記各々の光ビーム群は、前記回転多面鏡の偏向反射面の法線に対し前記副走査方向に異なる角度を持ち、複数の異なる被走査面に集光されることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項ないしの何れか一つに記載の光走査装置において、前記複数の光ビームを前記主走査方向に近接させるビーム合成手段を有することを特徴とする。
請求項記載の発明は、電子写真プロセスを実行することによってシート状記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、前記電子写真プロセスの露光プロセスを実行する手段として、請求項1または記載の光走査装置を具備したことを特徴とする。
請求項記載の発明は、電子写真プロセスを実行することによってシート状記録媒体に画像を形成するカラー画像形成装置において、被走査面として少なくとも2つの像担持体を有し、前記電子写真プロセスの露光プロセスを実行する手段として請求項2、3または記載の光走査装置を具備したことを特徴とする。
本発明によれば、上記課題を解決して新規な光走査装置、これを用いた画像形成装置およびカラー画像形成装置を実現し提供することができる。請求項毎の発明の特有の効果を挙げれば次のとおりである。
請求項1、4記載の発明によれば、各々の光ビームの交差位置を、回転多面鏡が光ビームの偏向のため回転したとき、各光ビームの光源から偏向反射点までの距離が最も長くなる位置と最も短くなる位置との間とすることによって、副走査ビームピッチ偏差を低減した斜め入射光学系の光走査装置を実現することが可能となる。
請求項2、3記載の発明によれば、各々の光ビームの交差位置を、回転多面鏡が光ビームの偏向のため回転したとき、各光ビームの光源から偏向反射点までの距離が最も長くなる位置と最も短くなる位置との間とすることによって、副走査ビームピッチ偏差を低減し、低消費電力、低コスト、小型化を実現したカラーないしフルカラー対応の斜め入射光学系の光走査装置を実現することが可能となる。
請求項記載の発明によれば、請求項1または記載の発明の効果を奏する光走査装置、すなわち低消費電力、低コスト、小型化を実現した光走査装置を具備した、小型化、低コスト化、低消費電力化に適し、副走査ビームピッチ偏差が小さく、高品質でかつ高速に対応可能な画像形成装置の実現が可能となる。
請求項記載の発明によれば、請求項2、3または記載の発明の効果を奏する光走査装置、すなわち低消費電力、低コスト、小型化を実現した光走査装置を具備した、小型化、低コスト化、低消費電力化に適し、副走査ビームピッチ偏差が小さく、色ずれ発生の小さい高品質でかつ高速に対応可能なカラーないしフルカラー画像形成装置の実現が可能となる。
以下、図を参照して、本発明を実施するための最良の形態を含む実施形態を説明する。各実施形態や参考例等に亘り、同一の機能および形状等を有する部材や構成部品等の構成要素については、できるだけ同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明をできるだけ省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がないものは適宜断わりなく省略することがある。なお、各実施形態や参考例において、光偏向器は、「回転多面鏡」もしくは「ポリゴンミラー」と読み替えるものとする。
(第1の参考例
図1を参照して、本発明の光走査装置に係る第1の参考例を説明する。
図1において、光源としての半導体レーザ1から放射された発散性の光束(光ビーム)は、カップリングレンズ2により以後の光学系に適した光束形態に変換される。カップリングレンズ2により変換された光束形態は、同図に示すような平行光束であってもよいし、弱い発散性あるいは弱い集束性の光束であってもよい。
カップリングレンズ2からの光束は、シリンドリカルレンズ3により副走査方向に集光され、シリンドリカルレンズ3の後方に配置された折り返しミラー30により光偏向器の偏向反射面に向けて折り返し・反射され、光偏向器の偏向反射面に集光され入射するように構成されている。
参考例では、偏向手段・光偏向器として、等速度で高速回転駆動される回転多面鏡(以下、「ポリゴンミラー」という)5が用いられ、ポリゴンミラー5の偏向反射面5aに上記光束としての光ビームが集光され入射するように構成されている。同図に示すように、光源としての半導体レーザ1側からの光束(光ビーム)は、ポリゴンミラー5の偏向反射面5aの法線に対して副走査方向(図1において、主走査方向27と直交する紙面に対して垂直な方向)に傾いて入射する。
偏向反射面5aの法線に対して副走査方向に傾けて光ビームを入射させる、すなわち光ビームを副走査方向に斜め入射させるには、所望の角度に光源装置(半導体レーザ1等から構成される)、カップリングレンズ2、シリンドリカルレンズ3を傾けて配置しても良いし、折り返しミラー4を用いて角度をつけても良い。また、シリンドリカルレンズ3の光軸を副走査方向にシフトすることで、偏向反射面5aに向かう光ビームに角度をつけても構わない。
ここでは、シリンドリカルレンズ3を第1光学系とし、後述する走査光学系として、走査レンズL1,L2等で構成される走査結像光学系を第2光学系とする。
偏向反射面5aにより反射された光束(光ビーム)は、ポリゴンミラー5の等速回転とともに等速度的に偏向され、走査結像光学系の走査レンズL1,L2を透過して、被走査面29上に集光する。これにより、偏向光束は被走査面29上に光スポットを形成し、被走査面29を光走査する。副走査方向において、ポリゴンミラー5の偏向反射面5aと被走査面29とは共役関係にあり、偏向反射面5aの副走査方向の倒れを補正する光学系となっている。
図1中での光束としての光ビームは、シングルビームとして説明したが、同一の被走査面29に向かう光ビームは複数であり、偏向反射面5aの法線に対して副走査方向に傾いて入射する前記光ビームに対して、被走査面29上で副走査方向に所望の間隔を得るために、副走査方向に微小な距離、角度を持っている。なお、図1中、折り返しミラー4とポリゴンミラー5との間、およびポリゴンミラー5と走査レンズL1との間に設けられている板状の部材は、ポリゴンミラー5の風切り音等を低減するための防音ガラスを示している。
従来、斜め入射光学系において、高速、高密度化を達成するためにマルチビーム化を行う場合、前述したように副走査ビームピッチ偏差が発生するという課題があった。その理由は、前述したとおりである。このため、光偏向器としてポリゴンミラーを含むポリゴンスキャナを用いる場合に、斜め入射光学系を採用することで、偏向反射面の副走査方向の厚さを大幅に低減可能であるため、光走査装置内でコストウエイトが高いポリゴンスキャナの低コスト化、回転体としてのイナーシャを小さくできることにより起動時間を短くすることができ、もって風損の影響が小さくなり低消費電力になる等の効果を得ることができたが、高速、高密度化への展開が困難であった。
そこで、本発明の光走査装置に係る本参考例では、複数の光ビームが光偏向器の同一の偏向反射面に主走査方向に略同一の角度で入射されるように構成したことを特徴としている。本構成とすることで、ポリゴンミラーにより複数の光ビームが同一の像高に偏向反射される角度を略一致させることができる。
参考例の一例として、光源1を半導体レーザアレイとした場合について説明する。前述のとおり、斜め入射光学系におけるマルチビーム化における副走査ビームピッチ偏差の発生は、ポリゴンミラーで発生する光学的なサグの影響によるところが大きかった。本参考例によれば、光源1として半導体レーザアレイを採用することにより、同一の被走査面に向かう複数の光ビームを光偏向器の同一の偏向反射面に主走査方向に略同一の角度で入射されるように構成することが可能となり、光ビームを偏向する際に生じる光学的なサグを低減することができる。本参考例のように、光源1としての半導体レーザアレイから出射された例えば平行光束である複数の光ビームのポリゴンミラー5への主走査方向27の入射角が一致する場合、各々の光ビームが被走査面29上の同一像高に偏向反射される際のポリゴンミラー5の回転角は同一となる。つまり、各々の光ビームが同一の像高に偏向走査されるときに、ポリゴンミラー5の回転による光学的なサグは発生しないこととなる。被走査面29上の全ての像高に向かう光ビームで複数の光ビームを主走査方向27に偏向する回転角が一致し、偏向反射面5a上での各光ビームの副走査方向の間隔の変化や、サグの影響により同一像高に向かう各々の光ビームが主走査方向27にシフトすることを抑制でき、各光ビームで走査レンズL1,L2を通過する位置を一致させることが可能となる。
前記説明のとおり、斜め入射光学系においては偏向反射面から走査レンズの光路長の違いにより、走査線は副走査方向に湾曲して入射するため、主走査方向に光ビームがシフトすると副走査方向に受ける屈折力が変化し被走査面上での副走査方向のビームスポットの位置が変動し、マルチビームにおいては副走査ビームピッチは像高間で異なる、つまり偏差を持つこととなってしまう。また、各像高に向かう光ビーム間で、ポリゴンミラーによる偏向反射後の副走査方向の間隔が変化すると、走査光学系の副走査方向の倍率が各像高間で一定であるため、被走査面上において光ビーム間での副走査方向の光ビームの間隔、つまり副走査ビームピッチは像高間で異なり偏差を持つこととなってしまう。ポリゴンミラーによる偏向反射後の副走査方向の間隔変化に合わせて、走査光学系の副走査方向の倍率を主走査方向に変化させても良いが、倍率が異なることで副走査方向のビームスポット径が偏差を持つこととなり、画像品質を低下させてしまう。
参考例によれば、光源1として半導体レーザアレイを用いているので、前記課題を容易に解決することができる。すなわち、光源1から被走査面29までの光学系の副走査倍率と半導体レーザアレイの発光点間隔により、被走査面29上で所望の副走査ビームピッチを得るために、半導体レーザアレイを主走査方向27に対し直交する方向に発光点を並べるように配置しても良いし、主走査方向27に傾けて配置しても良い。半導体レーザアレイを主走査方向27に直交する方向に発光点を並べた場合は、複数の光ビームがポリゴンミラー5の同一の偏向反射面5aに主走査方向27に同一の角度で入射されるため、上記説明したようにポリゴンミラー5のサグの影響を受けず、副走査ビームピッチ偏差を低減することが可能となる。
また、半導体レーザアレイを主走査方向27に傾けて配置した場合は、各光ビームで同一のカップリングレンズ2を透過した場合において、主走査方向27に異なる角度を持つが、半導体レーザアレイの発光点の間隔は広くても十数μmから数十μmであるため、その角度差は極めて小さい。このため、複数の光ビームがポリゴンミラー5の同一の偏向反射面5aに入射する際の主走査方向27に持つ角度の差は小さく、前記説明のようにポリゴンミラー5のサグの影響を小さくすることが可能であり、副走査ビームピッチ偏差を低減することが可能となる。つまり、発光点の間隔が100μm以下である半導体レーザアレイを光源1として用いた場合、前述した本発明の効果を得ることが可能となる。
参考例によれば、光ビームの主走査方向27のシフト、ポリゴンミラー5の偏向反射面5aでの偏向反射後の光ビーム間隔を全像高に渡り一致、もしくは略一致させることで、斜め入射光学系特有の課題である被走査面上における副走査ビームピッチ偏差を大幅に低減することが可能となる。
(第2の参考例
図2および図3を参照して、光偏向器の同一の偏向反射面に主走査方向に略同一の角度で入射させるための光源部について説明を加える。
第1の参考例においては、光源として半導体レーザアレイを用いる場合について説明したが、別の形態として、光源として複数の半導体レーザ1−1,1−2を用いる場合について説明する。
光源部の構成の一例について、図2を参照して説明する。本参考例においては、複数の光ビームを主走査方向27に近接させるビーム合成手段としてのプリズム32を有する。複数の光源としての半導体レーザ1−1,1−2は、同図に示すように各々個別に配置されている。各半導体レーザ1−1,1−2から出射された光ビーム1a,2aは、カップリングレンズ2で所望の光ビームの状態、すなわち平行光、発散光もしくは収束光などに変換され、変換された複数の光ビームはビーム合成手段としてのプリズム32に入射され、各々主走査方向27に対応する方向に重ねられて図示しない光偏光器のポリゴンミラーの同一の偏向反射面に入射される。このとき、副走査方向には被走査面上で所望の光ビームの間隔を得るために微小な距離、角度を持っている。
図2に示す光源装置においては、各半導体レーザ1−1,1−2、カップリングレンズ2もしくは光源装置自体に特に副走査方向の位置ズレが生じた場合、各半導体レーザ1−1,1−2について個別に射出方向を併せる作業が必要となる。また、各光源の配置位置が大きく異なるため、異なる温度変動など経時的なズレが大きくビームスポット間隔を維持することが難しくなる課題がある。
そこで、別の光源部の構成として、図3に示す光源装置を用いても良い。同図に示す光源装置は、光源としての半導体レーザ1−1,1−2、各半導体レーザ1−1,1−2に対応して設けられたカップリングレンズ2、各半導体レーザ1−1,1−2からの光ビーム1a,2aを合成するビーム合成手段としてのプリズム33および1/2波長板35から主に構成されている。
各半導体レーザ1−1,1−2は、副走査方向28に並び同一の支持部材(図示せず)に保持されている。前記支持部材には、各半導体レーザ1−1,1−2に対応して設けられたカップリングレンズ2も保持され、被走査面上で副走査方向28に所望の間隔を持つように調整保持されている。半導体レーザ1−1およびカップリングレンズ2は第1の光源部を、半導体レーザ1−2およびカップリングレンズ2は第2の光源部を、それぞれ構成している。
第1の光源部からの光ビーム1aが入射するプリズム33の入射面には、1/2波長板(λ/2板)35が設けられている。第1の光源部からの光ビーム1aは、1/2波長板35を透過後、偏光方向が90度回転された後、プリズム33内の反射面33aで反射され、その後、さらに偏光ビームスプリッタ面34で反射され、偏光ビームスプリッタ面34を透過してくる第2の光源部からの光ビーム2aに副走査方向28に近接させて射出される。このとき、主走査方向27においては、各半導体レーザ1−1,1−2は重なるように配置されており、各々の光ビーム1a,2aは、主走査方向27に対応する方向に重ねられて図示しない光偏向器のポリゴンミラーの同一の偏向反射面に入射される。
ここでは、図2および図3に示した2つの光源装置について説明したが、同一の被走査面に向かう複数の光ビームが光偏向器の同一の偏向反射面に主走査方向に略同一の角度で入射される形態であれば、本参考例に限る形態でなくても良く、斜め入射光学系特有の課題である被走査面上における副走査ビームピッチ偏差を大幅に低減することが可能となる。
上述した第1および第2の参考例では、例えば図1において同一の被走査面29に光走査するものとして単一の感光体の被走査面29を例にとって説明したが、これに限定されず、後述の各実施形態と同様に、少なくとも2つ以上の感光体、すなわち複数の異なる被走査面を光走査する光走査装置およびこれを有するカラー画像形成装置であっても良いことは無論である。
第1の実施形態)
本実施形態は、同一の被走査面に向かう複数の光ビームを、主走査方向に各々異なる角度で偏向反射面近傍で交差するように光偏向器に入射する光走査装置に関する。
一例として、交差方式マルチビーム光源装置について説明する。図4において、半導体レーザ1−1,1−2は、各々ベース部材405を貫通して形成された嵌合孔405−1,405−2に個別に嵌合されている。嵌合孔405−1,405−2は主走査方向に所定角度、実施例的に言えば約1.5°微小に傾斜していて、この嵌合孔405−1,405−2に嵌合された半導体レーザ1−1,1−2も主走査方向に約1.5°傾斜している。半導体レーザ1−1,1−2は、その円筒状のヒートシンク部1−1a,1−2aに切り欠きが形成されていて、押え部材406,407の中心丸孔に形成された突起406−1,407−1を上記ヒートシンク部1−1a,1−2aの切り欠き部に合わせることによって発光源の配列方向が合わせられている。押え部材406,407は、ベース部材405にその背面側からネジ412で固定されることにより、半導体レーザ1−1,1−2がベース部材405に固定されている。また、コリメートレンズ2,2は、各々その外周をベース部材405の半円状の取り付けガイド面405−4,405−5に沿わせて光軸方向の調整を行い、発光点から射出した発散ビームが平行光束となるよう位置決めされ接着されている。
なお、上記例では、各々の半導体レーザ1−1,1−2からの光ビームが主走査面内で交差するように設定するため、光ビーム方向に沿って嵌合孔405−1,405−2および半円状の取り付けガイド面405−4,405−5を傾けて形成している。ベース部材405の円筒状係合部405−3をホルダ部材410に係合し、ネジ413を貫通孔410−2,410−3に通してネジ孔405−6,405−7に螺合することによって、ベース部材405がホルダ部材410に固定され、光源ユニット36を構成している。
上記光源ユニット36のホルダ部材410は、その円筒部410−1が光学ハウジングの取り付け壁411に設けられた基準孔411−1に嵌合され、取り付け壁411の表側よりスプリング611を挿入してストッパ部材612を円筒部突起410−4に係合することで、取り付け壁411の裏側に密着して保持され、これによって上記光源ユニット36が保持されている。スプリング611の一端611−2を取り付け壁411の突起411−2に引っ掛け、スプリング611の他端611−1を光源ユニット36に引っ掛けることで、光源ユニット36に円筒部中心を回転軸とした回転力を発生させている。この光源ユニット36の回転力を係止するように設けた調節ネジ613を具備していて、この調節ネジ613をホルダ部材410に一体的に形成された当接部410−5に当接させることにより、光軸の周りであるθ方向に光源ユニット36全体を回転させて、ピッチを調節することができるように構成されている。光源ユニット36の前方には、アパーチャ415が配置されていて、アパーチャ415には半導体レーザ1−1,1−2毎に対応したスリットが設けられている。そして、アパーチャ415が上記光学ハウジング側に取り付けられることにより、光ビームの射出径を規定するように構成されている。
本実施形態の光走査装置では、複数の光ビームは、光偏向器の偏向反射面の法線に対し副走査方向に角度を持ち、かつ、主走査方向に各々異なる角度で偏向反射面近傍で交差するように光偏向器のポリゴンミラーに入射する。
本実施形態においては、複数の光ビームが主走査方向に各々異なる角度で偏向反射面近傍で交差するように光偏向器に入射するため、複数の光ビームが被走査面上の同一像高に向かうときに、ポリゴンミラーの回転角は異なり光学的なサグが発生する。サグの影響により同一像高に向かう各々の光ビームが主走査方向にシフトすることにより、各光ビームで走査レンズを通過する位置が異なる。斜め入射光学系においては、偏向反射面から走査レンズの光路長の違いにより、走査線は副走査方向に湾曲して入射するため、主走査方向に光ビームがシフトすると副走査方向に受ける屈折力が変化し被走査面上での副走査方向のビームスポットの位置が変動し、マルチビームにおいては副走査ビームピッチは像高間で異なる、つまり偏差を持つこととなってしまう。
そこで、本実施形態では複数の光ビームが主走査方向に交差する位置は、ポリゴンミラーが光ビームの偏向のため回転したとき、各光ビームの光源から偏向反射点までの距離が最も長くなる位置と最も短くなる位置との間にあるように構成する必要がある。
ポリゴンミラーが光ビームの偏向のため回転したとき、光ビームの光源から偏向反射点までの距離が最も長くなる位置から、光ビームの光源から偏向反射点までの距離が最も短くなる位置に向けサグ量は変動する。
図5(a)に示すように、複数の光ビーム1a,2aの交差位置を前記光ビーム1a,2aの光源(半導体レーザ1−1,1−2)から偏向反射点までの距離が最も長くなる位置とした場合、被走査面上の同一の像高に偏向させるために、複数の光ビーム1a,2aでポリゴンミラー5の回転角の変化に応じて、各々の光ビーム1a,2aで光学的なサグが発生し、各々の光ビーム1a,2aの偏向反射点は各々の光ビーム1a,2aの光路に沿って主走査方向27に変動する。この変動量は、被走査面を主走査方向27に走査するためにポリゴンミラー5が回転した場合、各々の光ビームの偏向反射点は各々の光ビーム1a,2aの光路に沿って主走査方向27に変化することとなり各像高ごとに偏差が生じる。つまり、被走査面における同一の像高に偏向走査される複数の光ビーム1a,2aの主走査方向27へのシフト量が変動することで、前記説明のように、副走査ビームピッチ偏差が増大してしまう。
本実施形態においては、図5(b)に示すように、複数の光ビーム1a,2aが主走査方向27に交差する位置は、ポリゴンミラー5が光ビーム1a,2aの偏向のため回転したとき、各光ビーム1a,2aの光源(半導体レーザ1−1,1−2)から偏向反射点までの距離が最も長くなる位置と最も短くなる位置の間としているため、複数のビームビーム1a,2a間のサグの影響による主走査方向27の離れ量を交差位置に向け小さくした後に大きくするように設定可能となる。
被走査面上で有効となる書込幅、つまり走査線の主走査方向の長さは装置により決まっており、偏向走査に必要なポリゴンミラーの回転角も対応する走査光学系により決まっているため、その範囲内で複数の光ビームが主走査方向に交差する位置を、ポリゴンミラーが光ビームの偏向のため回転したとき、各光ビームの光源から偏向反射点までの距離が最も長くなる位置と最も短くなる位置の間にすることで、サグによる主走査方向の離れ量の最大値を小さく設定可能となる。この結果、被走査面における同一の像高に偏向走査される複数の光ビームの主走査方向へのシフト量が低減され、副走査ビームピッチ偏差を小さくすることが可能となる。
第2の実施形態)
前記説明のとおり、同一の被走査面に向かう複数の光ビームを、主走査方向に各々異なる角度で偏向反射面近傍で交差するように光偏向器のポリゴンミラーに入射する光走査装置において、複数の光ビームが主走査方向に交差する位置を、ポリゴンミラーが光ビームの偏向のため回転したとき、各光ビームの光源から偏向反射点までの距離が最も長くなる位置と最も短くなる位置の間にすることで副走査ビームピッチ偏差を小さくすることが可能となる。
さらに、副走査ビームピッチ偏差を小さくするためには、各々異なる角度で偏向反射面近傍で交差する複数の光ビームのなす角、つまり異なる角度の差を小さくすると良い。なす角を小さくすることで、被走査面上の同一像高に向かう光ビームのポリゴンミラーの回転角の差を小さくできサグの影響を低減可能となる。
図4および図5(b)に示した第1の実施形態で説明した光源装置によれば、複数の光ビーム1a,2aの主走査方向27のなす角を小さくするためには、主走査方向27の光ビーム1a,2aの発光点間隔を小さくするか、ポリゴンミラー5から光源装置の距離を長くする必要がある。発光点間隔を小さくするためには、半導体レーザ1−1,1−2のパッケージの大きさやカップリングレンズ2の外形の制約より、一定の間隔以下にすることは困難である。また、ポリゴンミラー5から光源装置までの距離を長くすると光走査装置が大型化し好ましくない。
そこで、複数の光ビームを主走査方向に近接させるビーム合成手段を持たせ、各光ビームを主走査方向、もしくは副走査方向に距離を持って配置させることで複数の光ビームの主走査方向のなす角を小さくすることが可能となる。
前記ビーム合成手段を有する光源装置の構成の例としては、図2および図3に示した第2の参考例で説明した構成と同様であるためその説明を省略する。第2の参考例と異なる点は、ビーム合成手段で合成する際に、複数の光ビームが主走査方向に各々異なる角度で偏向反射面近傍で交差するように、光源、もしくは、光源およびカップリングレンズが配置される点である。このとき、複数の光ビームの主走査方向のなす角を小さくすることで、前記説明のとおり光ビームの主走査方向のシフト量をより低減でき、斜め入射光学系特有の課題である被走査面上における副走査ビームピッチ偏差を大幅に低減することが可能となる。
また、複数の光ビームの主走査方向のなす角をもつことで、被走査面上での書き出し位置を決めるための、例えば図6(b)に示す同期PD(フォトダイオード)39にて、各々の光ビームの信号を個別に取ることができ、安定した画像品質を得ることが可能となる。
第3の実施形態)
上述した第1、第2参考例、第1、第2の実施形態で説明した複数の光ビームよりなる光ビーム群を複数持つ光走査装置について説明する。一例として、図6(a)、(b)に示すように片側走査方式の光走査装置について説明する。
図6(a)、(b)において、光源ユニット36Bk,36M,36C,36Yからの複数の光ビーム群(同図では1本の光ビームとして記載)は、同一の光偏向器におけるポリゴンミラー5の同一の偏向反射面5aに斜め入射される。各光ビーム群は、偏向反射面5aの法線38(図6(b)中破線で示す)を挟み副走査方向両側(図6(b)中Aの領域とBの領域)より入射している。全ての光ビーム群は、共通の走査レンズL1を透過後、副走査方向への折り返しミラー30により分離され、対応する被走査面としての感光体7Bk,7M,7C,7Yに導かれる。本実施形態の例では、走査レンズを2枚構成としており、対応する被走査面に向かう光ビーム群ごとにそれぞれ2枚目の走査レンズL2が配置されている。
なお、ポリゴンミラー5は、図6(a)では2段となっているが、低コスト化、低消費電力のためには、図6(b)に示すように1段として、副走査方向のポリゴンミラー5の厚さを低減することが望ましい。
図7(a)に示すように、斜め入射を用いない片側走査方式として、全ての光ビーム群がポリゴンミラー5の偏向反射面5aの法線に対し水平であった従来の光走査装置においては、良好な光学性能が得やすい反面、各光源装置からの光ビーム群、つまり互いに異なる被走査面に導かれる光ビーム群間の間隔は、光ビーム群ごとに分離するのに必要な間隔Δdとして、通常3〜5mmの間隔を持つことが必要である。そのため、偏向手段(光偏向器)を構成するポリゴンミラー5の高さ(副走査方向の高さ)hが高くなり、空気との接触面積が増大して、風損の影響による消費電力アップ、騒音の増大、コストアップなどの問題が生じていた。特に、光走査装置の構成部品で偏向手段(光偏向器)の占めるコスト比率は高く、コスト面での課題が大きかった。
その点、前述の本発明に係る光走査装置の実施形態によれば、図7(b)に示すように、偏向手段(光偏向器)としてのポリゴンミラー5の偏向反射面5aで反射される複数の光ビーム群は、ポリゴンミラー5の偏向反射面5aの法線38に対し、角度βを持つ(副走査方向に角度を持つ)光ビーム群として走査レンズL1に入射させることで、ポリゴンミラー5の高さhを大幅に低減することが可能となり、ポリゴンミラー5の偏向反射面5aを形成する多面体を一段で、かつ、副走査方向の厚みを低減でき、回転体としてのイナーシャを小さくでき起動時間を短くでき、これにより低消費電力で低コストな光走査装置が実現することが可能である。
しかし反面、全ての光ビーム群を光偏向器の偏向反射面の法線に対し副走査方向に角度を持たせる本発明の光走査装置においては、副走査方向の斜め入射角を大きく設定する必要が生じる。先に説明したとおり、各々の光ビーム群に対応する被走査面に向け、各々の光ビーム群を分離するための副走査方向の光ビーム群間隔を確保するために、異なる被走査面に向かう光ビーム群のうち、少なくとも被走査面から副走査方向に最も近い光ビーム群と遠い光ビーム群は斜め入射角が大きくなる。つまり、走査線曲がりの発生が大きくなることとなる。
次に、斜め入射光学系における走査線曲がりについて説明する。例えば、図6において、走査結像光学系を構成する走査レンズのうち、特に副走査方向に強い屈折力を持つ走査レンズL2(図1では2枚目の走査レンズL2)の入射面の主走査方向の形状が、偏向反射面の光ビーム群の反射点を中心とする円弧形状でない限り、主走査方向のレンズ高さにより光偏向器におけるポリゴンミラーの偏向反射面から走査レンズL2の入射面までの距離は異なる。通常、走査レンズを前記形状にすることは、光学性能を維持する上で困難である。つまり、図1に示す走査レンズL2のように、通常の光ビーム群は、光偏向器により偏向走査され、各像高にて主走査断面において、レンズ面に対し垂直入射することはなく、主走査方向にある入射角を持って入射する。
副走査方向に角度を持っている(斜め入射されているため)ことにより、光偏向器により偏向反射された光ビーム群は、像高により光偏向器におけるポリゴンミラーの偏向反射面から走査レンズ入射面までの距離は異なり、図8に示すように、走査レンズL2への副走査方向の入射高さが周辺に行くほど中心より高い位置、もしくは低い位置(光ビーム群の副走査方向にもつ角度の方向により異なる)に入射される。この結果、副走査方向に屈折力を持つ面を通過する際に、副走査方向に受ける屈折力が異なり走査線曲がりが発生してしまう。通常の水平入射であれば、偏向反射面から走査レンズ入射面までの距離が異なっても、光ビーム群は走査レンズに対し水平に進行するため、走査レンズ上での副走査方向の入射位置が異なることはなく、走査線曲がりの発生が生じない。
温度変化時の走査線曲がり変動について説明を加える。近年は、コスト面、高画質化のための設計時のレンズ形状の自由度(非球面形状など)から、走査レンズの材料としてはプラスチックを用いることが一般的となっているため、温度変化によるレンズ形状変化は、ガラスレンズに比べ大きい。
前記説明のように、斜め入射光学系においては、副走査方向に湾曲した状態で走査レンズに光ビーム群が入射する。このため、温度変化により走査レンズの曲率半径や肉厚、走査レンズに入射する光ビーム群の入射角度、副走査方向の位置が変化すると、主走査方向で異なる屈折変化を起こし走査線曲がりが発生する。前記説明と同様に、通常の水平入射であれば、偏向反射面から走査レンズ入射面までの距離が異なっても、光ビーム群は走査レンズに対し水平に進行するため、走査レンズ上での副走査方向の入射位置が光軸とほぼ同じ高さで異なることはなく、走査線曲がりの発生は極めて小さい。つまり、通常のレンズでは母線上を光ビーム群が通過するため、温度変化により曲率半径が変化しても、結像位置(デフォーカス方向)は変化するが、光線の副走査方向への屈折は生じないか、もしくは僅かであるため、被走査面上における走査線の副走査方向の位置の走査線曲がりの変化は極めて小さくなる。
以上説明したように、大きな走査線曲がりの発生は、斜め入射光学系特有の課題であり、その発生方向は、偏向反射面の法線を挟み副走査方向両側で異なる。つまり、図6(b)において図中Aの領域から入射する光ビーム群と、図中Bの領域から入射する光ビーム群で発生方向は逆転する。これは、図8に示すように走査レンズL2に入射する走査線の湾曲が、走査レンズL2に入射する光ビーム群の副走査方向の入射角の方向、つまり斜め入射の方向(図中A側からの入射かB側からの入射か)によりその方向が逆転するためである。特に副走査方向に強い屈折力を持つ走査レンズL2への入射する走査線の湾曲が走査線曲がりを発生させるが、その理由は前述したとおりである。
同様に、温度変化が生じたときにおいても、走査線曲がりの変化は、偏向反射面の法線を挟み副走査方向両側で逆となる。このように、異なる被走査面で走査線曲がりの方向が逆転した場合、各色を重ね合わせた場合には色ずれとなってしまい、カラー画像の品質が著しく低下してしまう。走査線曲がりは、斜め入射角が大きいほど走査レンズへ入射する走査線の湾曲が大きくなり、発生量が大きくなる。つまり、本実施形態においては、内側2つの光ビーム群に対し、外側2つの光ビーム群の走査線曲がりの発生量は大きい。また、温度変動時の走査線曲がり発生量も外側の光ビーム群で大きくなる。
斜め入射することによる走査線曲がりの発生や波面収差の劣化は、副走査方向に屈折力を持たず、主走査方向に副走査方向のチルト偏芯量が変化する面を用いることで補正できることは公知である。しかし、先に説明した温度変動による走査線曲がりの補正はできずカラー画像において色ずれが発生してしまう。
前記特開2006−72288号公報(特許文献7)記載の光走査装置においては、光偏向器の偏向反射面の法線に対し水平な光ビーム群と角度を持つ光ビーム群を用い、この斜め入射角度を小さく設定しているが、走査線曲がりの発生は小さく抑えられる反面、全ての光ビーム群を光偏向器の偏向反射面の法線に対し副走査方向に角度を持たせる本発明の光走査装置に対し、前記説明のとおり、図7(a)に示したように光偏光器の大型化(副走査方向へのポリゴンミラー5の多段化、厚肉化)が必要となり、偏向手段(ポリゴンミラー5)の高さ(副走査方向の高さ)hが高くなり、空気との接触面積が増大して、風損の影響による消費電力アップ、騒音の増大、コストアップ、光走査装置の大型化などの問題が生じる。
そこで、本実施形態では、図6(a)、(b)に示すように、異なる被走査面に向かう光ビーム群のうち、少なくとも被走査面から副走査方向28に最も近い光ビーム群と遠い光ビーム群は、被走査面に導くための折り返しミラー30の枚数差を奇数としている。副走査方向28の折り返しミラー30により折り返された走査線は副走査方向28に反転するため、前記図6(b)および図7(b)を参照して説明したように、偏向反射面5aの法線38を挟み副走査方向両側で走査線曲がりの発生方向が異なった場合においても、その方向を同一方向に合わせることができる。前記被走査面から副走査方向に最も近い光ビーム群と遠い光ビーム群、つまり、斜め入射角の大きな光ビーム群の走査線曲がりの方向を一致させることで、カラー機(カラー画像形成装置)における色重ねにおいて、色ずれの発生を低減することができ、良好なカラー画像を達成することが可能となる。例えば図6(b)中Aの領域より入射される光ビーム群に対応する折り返しミラー30の枚数は奇数枚であり、逆側、つまり同図中Bの領域側から入射される光ビーム群に対応する折り返しミラー30の枚数は偶数枚として配置することで、全ての光ビーム群の走査線曲がりの方向を一致させることで、カラー機における色重ねにおいて、色ずれの発生を大幅に低減することが可能となる。
光走査装置の別の形態として、複数の光ビーム群を持ち、それぞれが同一の光偏向器の異なる偏向反射面に入射される対向走査方式について説明する。
前記説明の片側走査方式に対し対向走査方式では、光偏向器の偏向反射面の法線を挟み副走査方向両側より入射する複数の光ビーム群を持ち、それぞれは、各々対応する光偏向器としてのポリゴンミラーに入射される。本方式によれば、前述してきた効果のほかに、斜め入射光学系の斜め入射角、つまり、光偏向器の偏向反射面の法線に対する副走査方向の角度を、片側走査方式に対し小さく設定することが可能となり、斜め入射光学系特有の課題となる走査線曲がりの発生を小さく抑えることが可能となる。
本実施形態の光走査装置によれば、良好な光学性能を確保しつつ、高速・高密度に対応しマルチビーム化されたフルカラー機(フルカラー画像形成装置)に対応可能な斜め入射光学系が低コストで、かつ、低消費電力で達成可能となる。
第4の実施形態)
次に、図9を参照して、本発明に係る光走査装置を用いた画像形成装置の一実施形態を説明する。本実施形態は、本発明に係る光走査装置をタンデム型フルカラーレーザプリンタに適用した例である。
図9において、装置内の下部側には水平方向に配設された給紙カセット13から給紙される転写紙(図示せず)を搬送する無端状の搬送ベルト17が設けられている。搬送ベルト17は、ローラ状の駆動プーリ18と従動19との間に張設されていて、図中矢印方向に走行・回転するように駆動される。この搬送ベルト17上には、像担持体としてのイエローY用の感光体7Y,マゼンタM用の感光体7M,シアンC用の感光体7CおよびブラックBk用の感光体7Bkが、転写紙の搬送方向上流側から順に等間隔で配設されている。なお、以下、符号に対する添字Y,M,C,Bkを適宜付けて区別するものとする。これらの感光体7Y,7M,7C,7Bkは全て同一径に形成されたもので、その周囲には、電子写真プロセスにしたがって各プロセスを実行するプロセス部材が順に配設されている。
感光体7Yを例に採れば、感光体7Yの周りには、帯電チャージャ8Y、光走査装置9を構成している光走査結像光学系6Y、現像装置10Y、転写チャージャ11Y、クリーニング装置12Y等が順に配設されている。他の感光体7M,7C,7Bkに対しても同様である。すなわち、本実施形態では、感光体7Y,7M,7C,7Bkの表面を各色毎に設定された被走査面ないしは被照射面とするものであり、各々の感光体に対して光走査結像光学系6Y,6M,6C,6Bkが1対1の対応関係で設けられている。但し、走査レンズL1は、M,Y、Bk,Cで共通使用している。また、搬送ベルト17の周囲には、感光体7Yよりも上流側に位置させてレジストローラ対16と、ベルト帯電チャージャ20が設けられ、感光体7Bkよりも搬送ベルト17の回転方向下流側に位置させてベルト分離チャージャ21、ベルト除電チャージャ22、ベルトクリーニング装置23等が順に設けられている。また、ベルト分離チャージャ21よりも転写紙搬送方向下流側には、加熱ローラ24aと加圧ローラ24bとが圧接して構成された定着装置24が設けられ、排紙トレイ26に向けて排紙ローラ対25で結ばれている。
前記したタンデム型フルカラーレーザプリンタの概略構成において、例えば、フルカラーモード(複数色モード)時であれば、各感光体7Y,7M,7C,7Bkに対してY,M,C,Bk用の各色の画像信号に基づき各々の光走査結像光学系6Y,6M,6C,6Bkによる光ビームの光走査によって、各感光体7Y,7M,7C,7Bk表面に、各色信号に対応した静電潜像が形成される。これらの静電潜像は各々の対応する現像装置10Y,10M,10C,10Bkで各色トナーにより現像されてトナー像となり、搬送ベルト17上に静電的に吸着されて搬送される転写紙S上に順次転写されることにより重ね合わせられ、転写紙S上にフルカラー画像が形成される。このフルカラー像は定着装置24で定着された後、排紙ローラ対25により排紙トレイ26に排紙される。
図9に示した実施形態では、搬送ベルト17で転写紙S(シート状記録媒体)を搬送しながら順次転写して重ね合わせる直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置の適用例で説明したが、これに限らず、中間転写体としての無端状の中間転写ベルトに転写した後、転写紙等(シート状記録媒体)に一括転写するタンデム型の画像形成装置においても同様に適用し実施することができる。無論、無端ベルト状の感光体が単一の画像形成装置においても同様に適用し実施することができる。
以上述べたとおり、本発明を特定の実施形態等について説明したが、本発明が開示する技術的範囲は、上述した各実施形態等に例示されているものに限定されるものではなく、それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
本発明の第1の参考例における光走査装置を主走査対応方向から見た平面図である。 本発明の第2の参考例における光走査装置の光源装置、ビーム合成手段周りを主走査対応方向から見た平面図である。 (a)は、本発明の第2の参考例における光走査装置の光源装置、ビーム合成手段周りを副走査対応方向から見た正面図、(b)は、主走査対応方向から見た平面図である。 本発明の第1の実施形態における光走査装置の光源ユニット周りの分解斜視図である。 (a)は、交差方式マルチビーム光源を用いた場合に、ポリゴンミラーの回転角の変化に応じて、各々の光ビームの偏向反射点が各々の光ビームの光路に沿って主走査方向に変動する不具合現象を説明するための光路を説明する平面図、(b)は、複数の光ビームが主走査方向に交差する位置を各光ビームの光源から偏向反射点までの距離が最も長くなる位置と最も短くなる位置との間に構成した第1の実施形態における光路を説明する平面図である。 (a)は、本発明の第3の実施形態を示す片側走査方式の光走査装置の斜視図、(b)は、副走査対応方向から見た正面図である。 (a)は、斜め入射を用いない従来の片側走査方式においてポリゴンミラーの偏向反射面への複数の光ビーム群の入射光路を説明する図、(b)は、本発明の実施形態において複数の光ビーム群がポリゴンミラーの偏向反射面の法線に対し副走査方向に角度を持って入射する光路を説明する図である。 斜め入射光学系における走査レンズの形状特性による走査線曲がりを説明すための斜視図である。 本発明に係る光走査装置を用いた第4の実施形態を示すタンデム型フルカラーレーザプリンタの概略的な全体図である。 ポリゴンミラーを用いた斜め入射光学系でかつ交差方式マルチビーム光源を用いた従来のマルチビーム光走査装置を示す斜視図である。 従来の問題点を示す図であって、2つの半導体レーザからの各光ビームがポリゴンミラーの偏向反射面に対して主走査方向に角度を持ち入射・反射する際の、各光ビームでのサグ量が変化する状態を説明するための光路図である。 従来の問題点を示す図であって、斜め入射光学系において、2つの半導体レーザからの各光ビームが所定の像高に向かうときの偏向反射面のサグ量が変化する状態を説明するための光路図である。 サグの影響により同一像高に向かう各光ビームが主走査方向にシフトすることによって、各光ビームで走査レンズを通過する位置が異なってしまい、副走査ビームピッチ偏差が生じる不具合現象を説明するための光路図である。
符号の説明
1,1−1,1−2 半導体レーザ(光源、光源装置を構成)
1a,2a 光ビーム(光束)
2 カップリングレンズ(光源装置を構成)
3 シリンドリカルレンズ(第1光学系)
4 折り返しミラー
5 ポリゴンミラー(偏向手段、光偏向器)
5a 偏向反射面
6Y,6M,6C,6Bk 光走査結像光学系(光走査光学系)
7Y,7M,7C,7Bk 感光体(像担持体)
8 光走査装置
27 主走査方向
28 副走査方向
29 被走査面
30 折り返しミラー
32,33 プリズム(ビーム合成手段)
35 1/2波長板
36 光源ユニット
38 法線
L1,L2 走査レンズ(第2光学系)
S 転写紙(シート状記録媒体)

Claims (6)

  1. 複数の光ビームからなる光ビーム群を持ち、前記光ビーム群は、光偏向器により偏向走査され、走査光学系により同一の被走査面に対して副走査方向に所定の間隔をもって集光される光走査装置において、
    前記光偏向器は、回転多面鏡であり、
    前記複数の光ビームは、前記回転多面鏡の偏向反射面の法線に対し前記副走査方向に角度を持ち、かつ、主走査方向に各々異なる角度で前記偏向反射面近傍で交差するように前記回転多面鏡に入射し、各々の光ビームの交差位置は、前記回転多面鏡が光ビームの偏向のため回転したとき、各光ビームの光源から偏向反射点までの距離が最も長くなる位置と最も短くなる位置との間にあることを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1記載の光走査装置において、
    前記光ビーム群を複数持ち、前記回転多面鏡の同一の偏向反射面により偏向走査される各々の光ビーム群は、前記回転多面鏡の偏向反射面の法線に対し前記副走査方向に異なる角度を持ち、複数の異なる被走査面に集光されることを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項2記載の光走査装置において、
    前記全ての光ビーム群は、前記回転多面鏡の同一の偏向反射面により偏向走査され、各々の光ビーム群は、前記回転多面鏡の偏向反射面の法線に対し前記副走査方向に異なる角度を持ち、複数の異なる被走査面に集光されることを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか一つに記載の光走査装置において、
    前記複数の光ビームを前記主走査方向に近接させるビーム合成手段を有することを特徴とする光走査装置。
  5. 電子写真プロセスを実行することによってシート状記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
    前記電子写真プロセスの露光プロセスを実行する手段として、請求項1または4記載の光走査装置を具備したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 電子写真プロセスを実行することによってシート状記録媒体に画像を形成するカラー画像形成装置において、
    被走査面として少なくとも2つの像担持体を有し、前記電子写真プロセスの露光プロセスを実行する手段として、請求項2、3または4記載の光走査装置を具備したことを特徴とするカラー画像形成装置。
JP2006254923A 2006-09-20 2006-09-20 光走査装置、画像形成装置およびカラー画像形成装置 Expired - Fee Related JP4842747B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006254923A JP4842747B2 (ja) 2006-09-20 2006-09-20 光走査装置、画像形成装置およびカラー画像形成装置
US11/856,289 US20080068691A1 (en) 2006-09-20 2007-09-17 Optical scanning device, and image forming apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006254923A JP4842747B2 (ja) 2006-09-20 2006-09-20 光走査装置、画像形成装置およびカラー画像形成装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008076675A JP2008076675A (ja) 2008-04-03
JP2008076675A5 JP2008076675A5 (ja) 2009-08-06
JP4842747B2 true JP4842747B2 (ja) 2011-12-21

Family

ID=39188281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006254923A Expired - Fee Related JP4842747B2 (ja) 2006-09-20 2006-09-20 光走査装置、画像形成装置およびカラー画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20080068691A1 (ja)
JP (1) JP4842747B2 (ja)

Families Citing this family (39)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009069507A (ja) * 2007-09-13 2009-04-02 Ricoh Co Ltd 光走査装置、および画像形成装置
JP2009157269A (ja) 2007-12-27 2009-07-16 Ricoh Co Ltd 光走査装置・画像形成装置
TW201007530A (en) * 2008-06-23 2010-02-16 Flatfrog Lab Ab Detecting the location of an object on a touch surface
TW201005606A (en) * 2008-06-23 2010-02-01 Flatfrog Lab Ab Detecting the locations of a plurality of objects on a touch surface
SE533704C2 (sv) 2008-12-05 2010-12-07 Flatfrog Lab Ab Pekkänslig apparat och förfarande för drivning av densamma
JP2010256397A (ja) * 2009-04-21 2010-11-11 Kyocera Mita Corp 光学走査装置及びそれを備えた画像形成装置
JP5278700B2 (ja) * 2009-09-15 2013-09-04 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
JP2011100007A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Ricoh Co Ltd 光走査装置および画像形成装置
JP5691528B2 (ja) 2011-01-07 2015-04-01 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
JP5761655B2 (ja) 2011-03-16 2015-08-12 株式会社リコー 光走査装置、画像形成装置、走査レンズ及び走査レンズの成形方法
JP5903773B2 (ja) * 2011-04-19 2016-04-13 株式会社リコー 光走査装置および画像形成装置
JP5896117B2 (ja) 2011-12-13 2016-03-30 株式会社リコー 光走査装置および画像形成装置
US10168835B2 (en) 2012-05-23 2019-01-01 Flatfrog Laboratories Ab Spatial resolution in touch displays
JP6244663B2 (ja) 2012-07-05 2017-12-13 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
JP2014032149A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Ricoh Co Ltd 物体検出装置
US9019333B2 (en) 2013-01-22 2015-04-28 Ricoh Company, Limited Optical scanning apparatus and image forming apparatus utilizing a rotational polygon mirror
US10019113B2 (en) 2013-04-11 2018-07-10 Flatfrog Laboratories Ab Tomographic processing for touch detection
US9874978B2 (en) 2013-07-12 2018-01-23 Flatfrog Laboratories Ab Partial detect mode
JP6210293B2 (ja) 2013-10-09 2017-10-11 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
WO2015108479A1 (en) 2014-01-16 2015-07-23 Flatfrog Laboratories Ab Light coupling in tir-based optical touch systems
US10126882B2 (en) 2014-01-16 2018-11-13 Flatfrog Laboratories Ab TIR-based optical touch systems of projection-type
JP2015225139A (ja) 2014-05-27 2015-12-14 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
US10161886B2 (en) 2014-06-27 2018-12-25 Flatfrog Laboratories Ab Detection of surface contamination
US11182023B2 (en) 2015-01-28 2021-11-23 Flatfrog Laboratories Ab Dynamic touch quarantine frames
US10318074B2 (en) 2015-01-30 2019-06-11 Flatfrog Laboratories Ab Touch-sensing OLED display with tilted emitters
CN107209609A (zh) 2015-02-09 2017-09-26 平蛙实验室股份公司 包括在传输面板上方和内部投射和检测光束的装置的光学触摸系统
WO2016140612A1 (en) 2015-03-02 2016-09-09 Flatfrog Laboratories Ab Optical component for light coupling
JP2017016006A (ja) 2015-07-03 2017-01-19 株式会社リコー 光走査装置、画像表示装置
CN108369470B (zh) 2015-12-09 2022-02-08 平蛙实验室股份公司 改进的触控笔识别
WO2017098913A1 (ja) 2015-12-10 2017-06-15 株式会社リコー 光走査装置、画像表示装置、および車両
WO2018096430A1 (en) 2016-11-24 2018-05-31 Flatfrog Laboratories Ab Automatic optimisation of touch signal
PT3667475T (pt) 2016-12-07 2022-10-17 Flatfrog Lab Ab Dispositivo tátil curvo
US10963104B2 (en) 2017-02-06 2021-03-30 Flatfrog Laboratories Ab Optical coupling in touch-sensing systems
US10481737B2 (en) 2017-03-22 2019-11-19 Flatfrog Laboratories Ab Pen differentiation for touch display
CN110663015A (zh) 2017-03-28 2020-01-07 平蛙实验室股份公司 触摸感应装置和用于组装的方法
CN117311543A (zh) 2017-09-01 2023-12-29 平蛙实验室股份公司 触摸感测设备
WO2019172826A1 (en) 2018-03-05 2019-09-12 Flatfrog Laboratories Ab Improved touch-sensing apparatus
US11943563B2 (en) 2019-01-25 2024-03-26 FlatFrog Laboratories, AB Videoconferencing terminal and method of operating the same
CN115039063A (zh) 2020-02-10 2022-09-09 平蛙实验室股份公司 改进的触摸感测设备

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0933833A (ja) * 1995-07-21 1997-02-07 Hitachi Koki Co Ltd 光走査装置
JP3536962B2 (ja) * 1997-05-09 2004-06-14 日立プリンティングソリューションズ株式会社 ビーム走査装置および画像形成装置
JP2002333588A (ja) * 2001-05-10 2002-11-22 Ricoh Co Ltd 光走査装置及び画像形成装置
JP3869704B2 (ja) * 2001-11-16 2007-01-17 ペンタックス株式会社 走査光学系
JP3703433B2 (ja) * 2002-01-08 2005-10-05 キヤノン株式会社 光走査装置及び画像形成装置
US7050082B2 (en) * 2002-01-23 2006-05-23 Ricoh Company, Ltd. Image forming system employing effective optical scan-line control device
US6987593B2 (en) * 2002-03-08 2006-01-17 Ricoh Company, Ltd. Optical scanning device and image forming apparatus using the same
JP2003322814A (ja) * 2002-05-01 2003-11-14 Ricoh Co Ltd 光走査装置、画像形成装置
JP2004170771A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Ricoh Co Ltd 光源装置、光走査装置および画像形成装置
JP4015065B2 (ja) * 2003-05-29 2007-11-28 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
US7277212B2 (en) * 2003-09-19 2007-10-02 Ricoh Company, Limited Optical scanning unit and image forming apparatus
JP2005140922A (ja) * 2003-11-05 2005-06-02 Ricoh Co Ltd 光走査装置、画像形成装置及び位置ずれ補正方法
JP2005266492A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Ricoh Co Ltd 光源装置、光走査装置、画像形成装置、システム、光走査装置の位置決め方法並びに光走査装置の製造方法
JP2006178371A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Brother Ind Ltd スキャナ装置および画像形成装置
JP4492360B2 (ja) * 2005-01-12 2010-06-30 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置
JP4673078B2 (ja) * 2005-02-07 2011-04-20 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置
JP4663355B2 (ja) * 2005-03-11 2011-04-06 株式会社リコー 光走査装置および画像形成装置
JP2006300981A (ja) * 2005-04-15 2006-11-02 Seiko Epson Corp 光走査装置、光走査装置の制御方法及び画像表示装置
JP2007010797A (ja) * 2005-06-28 2007-01-18 Ricoh Co Ltd 光走査装置および画像形成装置
JP4975983B2 (ja) * 2005-06-29 2012-07-11 株式会社リコー 光走査装置、マルチビーム光走査装置及び画像形成装置
JP4616118B2 (ja) * 2005-08-04 2011-01-19 株式会社リコー 光走査装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20080068691A1 (en) 2008-03-20
JP2008076675A (ja) 2008-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4842747B2 (ja) 光走査装置、画像形成装置およびカラー画像形成装置
JP4663355B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP5050262B2 (ja) 画像形成装置
JP4340515B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP4739996B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
US7161724B1 (en) Optical scanning device and image forming apparatus
JP4616118B2 (ja) 光走査装置及び画像形成装置
US7999970B2 (en) Light source device, optical scanning device, and image forming apparatus
US20070002417A1 (en) Optical scanning device and image forming apparatus
JP4634881B2 (ja) 光走査装置・画像形成装置
JP2004085969A (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP2007316207A (ja) 光走査装置、およびそれを用いる画像形成装置
JP5168753B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置、並びにレンズ
JP5019815B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP5009636B2 (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP4526331B2 (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP2005134624A (ja) 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置
JP4841268B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP4744117B2 (ja) 光走査装置および画像形成装置
JP2005153347A (ja) 光走査装置と画像形成装置
JP2012128085A (ja) 光走査装置及びそれを有する画像形成装置
JP2012163868A (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP5364968B2 (ja) 光走査装置、マルチビーム光走査装置、画像形成装置
JP5315682B2 (ja) 光走査装置及び画像形成装置
JP2008015219A (ja) 光走査装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090623

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090623

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111004

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111006

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4842747

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141014

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees