JP5315682B2 - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光走査装置、該光走査装置を有するプリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置に関する。
レーザプリンタ等に関連して広く知られた光走査装置は一般に、光源側からの光ビームを光偏向器により偏向させ、fθレンズ等の走査結像光学系により被走査面に向けて集光して被走査面上に光スポットを形成し、この光スポットで被走査面を光走査(主走査)するように構成されている。被走査面の実体をなすものは光導電性の感光体等である感光媒体の感光面である。
また、フルカラー画像形成装置の一例として、4つの感光体を記録紙の搬送方向に配列し、これらの各感光体に対応した複数の光源装置から放射された光ビームの光束を1つの偏向手段により偏向走査し、各感光体に対応する複数の走査結像光学系により各感光体に同時に露光して潜像をつくり、これらの潜像をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの各々異なる色の現像剤を使用する現像器で可視像化したのち、これらの可視像を同一の記録紙に順次重ね合わせて転写し定着することで、カラー画像を得られるように構成されている。
このように、光走査装置と感光体の組み合わせを2組以上用いて、2色画像や多色画像、カラー画像等を得るようにした画像形成装置は「タンデム式画像形成装置」として知られている。このようなタンデム式画像形成装置として、複数の感光媒体が単一の光偏向器を共用する方式のものが開示されている。
特許文献1等には、略平行でかつ副走査方向に離れた複数の光束を偏向器に入射させ、複数の光束に対応する複数の走査光学素子を副走査方向に並べて走査する方式が開示されている。
特許文献2、3、4等には、偏向器の片側より光束を入射させ、3枚構成の走査光学系で走査する構成が開示されている。走査光学系のレンズL1、L2は異なる被走査面に向かう複数の光束が通過し、レンズL3は各被走査面毎に設けられている。
このように、複数の被走査面で光偏向器を共用すると、光偏向器の数を減らすことにより、画像形成装置をコンパクト化することが可能になる。
しかしながら、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4つの異なる被走査面(感光体)を持つフルカラー対応の画像形成装置の光走査装置としては、光偏向器の数を減らすことは可能であるが、副走査方向に複数の感光体に向かう光ビームを略平行に並べて光偏向器に入射させるため、ポリゴンミラーが副走査方向に大型化するという問題がある。
一般的に、光走査装置内の光学素子でポリゴンミラー部のコストウエイトは高く、装置全体の低コスト化、及び小型化を狙う場合において弊害となる。
さらに最近では、カラー画像形成装置の光走査装置において、単一の光偏向器を用いて低コスト化、小型化を図る手段として、特許文献5に記載の如く、光偏向器の偏向反射面に副走査方向に角度を持って光ビームを入射させる斜入射光学系が知られている。
斜入射光学系は、複数の光ビームがそれぞれ偏向反射面で偏向反射された後に、各々対応する被走査面(感光体)に、折返しミラーなどで分離され導かれる。この時、それぞれの光ビームの副走査方向の角度(光偏向器に斜入射する角度)は、前記ミラーで各光束が分離可能な角度に設定されている。
この斜入射光学系を用いることで、前記ミラーで各光束が分離可能な副走査方向の隣接する光ビームの間隔の確保を、光偏光器の大型化(副走査方向へのポリゴンミラーの多段化、厚肉化)無しに実現可能となる。
反面、斜入射方式には「波面収差劣化」によるビームスポット径の像高間偏差増大、という問題がある。
斜入射方式におけるビームスポット径の像高間偏差増大の問題は、光線スキューにより周辺像高(走査線の両端部近傍)で波面収差の大きな劣化が発生し易いことである。このような波面収差が生じると、周辺像高で光スポットのスポット径が大径化してしまう。
つまり、ビームスポット径の像高間偏差が生じてしまう。この問題を解決できないと、近来強く要請されている「高画質化」を実現できない。
「波面収差の劣化」を良好に補正できる光走査装置として、特許文献6には、走査結像光学系に複数の回転非対称レンズを含め、これら回転非対称レンズのレンズ面の子線頂点を結ぶ母線形状を副走査方向に湾曲させたものが提案されている。
特開平9−54263号公報 特開2001−4948号公報 特開2001−10107号公報 特開2001−33720号公報 特開2003−5114号公報 特開平10−73778号公報
しかしながら、上記「子線頂点を結ぶ母線形状を副走査方向に湾曲させたレンズ面」を有するレンズは、母線を湾曲させることで諸問題を解決しており、入射光束に対応した個別の走査レンズが必要となるため、タンデム型の走査光学系に適用する場合、走査レンズの枚数が増大してしまう。
同一のレンズに異なる被走査面に向かう複数の光束を入射させた場合、母線形状を湾曲させることにより一方の光束に対しては諸問題の解決がなされるが、他方の光束については走査線曲がりや波面収差を低減させることは難しい。
更に、斜入射光学系において光源から光偏向器に至る光路中に折返しミラーを用い、光源からの光ビームを光偏向器の偏向反射面の法線に垂直な面に対し角度を持たせる場合、前記折返しミラーでの反射時に波面が乱れビームスポット径が劣化してしまうという問題がある。
特に、カラー機において全ての被走査面に向かう光ビームを光偏向器の同一の偏向反射面に入射させる片側走査方式の光走査装置においては、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応する光源を配置することは困難であり、折返しミラーを用いて主走査方向に各光源を離間して配置する必要が生じる。
折り返しミラーを用いずに光源からの光ビームを光偏向器の偏向反射面の法線に垂直な面に対し角度を持たせる場合、光源から光偏向器に至る光学素子を全て所望の副走査方向の角度に傾けて配置し、折り返しミラーは正立させておくと前記問題は発生しないが、各色に対応する異なる角度、例えば、カラー機においては4種類の角度に対応した光学箱が必要となる。光学箱とは、各光学素子を配置固定するものである。
このとき、光学箱は複雑な形状となり、加工時の精度低下、コストアップなど多くの問題が生じる。
また、斜入射方式には「走査線曲がり」の発生という問題がある。この走査線曲がり発生量は、前記各光ビームの副走査方向の斜入射角により異なり、各々の光ビームで描かれた潜像を各色のトナーにより重ね合わせ可視化した際に、色ずれとなって現れてしまう。
また、斜入射することにより、光束が走査レンズにねじれて入射することで、波面収差も増大し、特に周辺の像高で光学性能が著しく劣化し、ビームスポット径が太ってしまい、高画質化を妨げる要因となる。
本発明は、低コスト、低消費電力、小型化に適した、斜入射方式の光走査装置における波面収差の劣化を有効に補正できるようにすることを、その目的とする。
また、本発明は、斜入射方式の光走査装置における走査線曲がりと波面収差の劣化を有効に補正し、温度変動時においても色ずれ発生を抑制できる画像形成装置の提供を、その目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、複数の光源を有し、各光源からの光ビームは共通の光偏向器により偏向された後、走査光学系により各々異なる被走査面に集光される光走査装置において、前記複数の光源からの全ての光ビームは、前記光源と前記光偏向器との間に、主走査方向、副走査方向ともに入射光に対し反射光が偏角を持つように配置される折返しミラーにより、前記光偏向器の反射面の法線に対し副走査方向に角度を持つように該光偏向器に導かれ、前記走査光学系を構成する少なくとも一枚の走査レンズは、前記光偏向器の偏向反射面の法線に対する副走査方向の該走査レンズへの入射角度に対し、該走査レンズからの射出角度が、該走査レンズ中心に対し主走査方向周辺で大きくなる機能を持つ補正レンズとしてなり、前記補正レンズを通過する光ビームの副走査方向の偏角は、主走査方向について光源側が反光源側に対し大きく、前記補正レンズは、前記走査光学系を構成する走査レンズの中で、副走査方向の正の屈折力が最も強い走査レンズより前記光偏向器側に配置されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の光走査装置において、前記補正レンズは、前記複数の光源からの複数の光ビームで共有され、各々の光ビームは、副走査方向で前記補正レンズの基準軸外を通過することを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の光走査装置において、前記走査光学系は複数の光源からの光ビーム毎に配置されるレンズを含み、該レンズの少なくとも1面は、主走査方向に副走査方向のシフト偏芯量が異なる面であることを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1又は2記載の光走査装置において、前記走査光学系は複数の光源からの光ビーム毎に配置されるレンズを含み、該レンズは、副走査方向にパワーを持たず、主走査方向に副走査方向のチルト偏芯量が異なる面をもつことを特徴とする。
請求項5記載の発明では、電子写真プロセスを実行することによって画像を形成する画像形成装置であって、電子写真プロセスの露光プロセスを実行する手段として請求項1〜4のいずれか1つに記載の光走査装置を具備したことを特徴とする
本発明によれば、光学箱の加工精度劣化による光学特性の劣化を生じさせず低コストで光走査装置における波面収差の劣化を有効に補正することができる。
また、補正レンズを複数の光ビームで共用することで、レンズ枚数低減によるコストダウン、及び、ポリゴンスキャナ発熱により発生する主走査方向の色ずれを低減することができる。
また、斜入射による走査線曲がりを有効に補正することができる。また、光偏向器の小型化による消費電力の低下など、環境劣化抑制に寄与できる。
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
まず、図1乃至図5に基づいて第1の実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係る光走査装置の概要を説明するための図である。図1(a)に示すように、光源(光源装置)としての半導体レーザ1から放射された発散性の光束は、カップリングレンズ2により以後の光学系に適した光束形態に変換される。カップリングレンズ2により変換された光束形態は、平行光束であることも、弱い発散性あるいは弱い集束性の光束であることもできる。
カップリングレンズ2からの光束はアパーチャ3を通り、シリンドリカルレンズ4により副走査方向に集光され、折り返しミラー5で折り返された後、ポリゴンミラーを回転させる回転多面鏡(光偏向器)6の偏向反射面に入射する。図1では光偏向器6は一部のみ表示している。
図1(b)に示すように、光源側からの光束は、ポリゴンミラーの偏向反射面6aの回転軸に直交する平面Aに対して傾いて入射する。従って、偏向反射面6aにより反射された光束も、平面Aに対して傾いている。
回転多面鏡6の回転軸に直交する平面Aに対し角度を有する光ビームは、折返しミラー5を用いて角度を付ける。図1(b)は光偏向器以降を示している。
また、図1(b)では、ポリゴンミラーの偏向反射面6aの回転軸に直交する平面Aに対して異なる角度で傾いて入射する2本の光ビームを示している。図1(a)においては1本の光束のみ示している。
所望の角度に光源、カップリング光学系等を傾けて配置しても良いが、各光源、光学素子を所望の角度に傾斜させる構成は、光学系を保持する光学箱において、フルカラー機においては各色に対応する少なくとも4種類の傾斜を持たせる構成とする必要があり困難である。また、光学箱の加工精度低下による光学性能の劣化、光学箱の形状が複雑化することによるコストアップなど課題が多い。
折返しミラー5により副走査方向に角度を持たせる場合は、図2に示すように、少なくとも4枚の入射ミラー(折返しミラー)の副走査方向の角度、及び、対応する光学素子の副走査方向の高さのみを変化させればよく、設計の自由度が向上する。
偏向反射面6aにより反射された光束は、ポリゴンミラー6の等速回転とともに等角速度的に偏向し、レンズL1、L2を透過して、被走査面7上に到達する。レンズL1、L2は走査結像光学系を構成し、偏向光束を被走査面7に向けて集光する。
これにより、偏向光束は被走査面7上に光スポットを形成し、被走査面7の光走査を行う。
複数の光源1からの全ての光ビームを、光偏向器6の反射面の法線に対し副走査方向に角度を持つようにする斜入射光学系の特徴、効果について、タンデム型のカラー画像形成装置の光走査装置を例に挙げ説明する。
図3に示すような従来の対向走査方式の光走査装置においては、図4(a)に示すように、各々対応する被走査面に向かう光束を分離に必要な間隔Zを得るために2段化されたポリゴンミラーを使用している。
図3において、符号40は2段ポリゴンミラーを、41は光源を、42は第1走査結像レンズ(fθレンズ)を、43は第2走査結像レンズをそれぞれ示している。
2段化することなく一段で使用しても良いが、ポリゴンミラー部の副走査方向の厚さが厚くなり、高速化、低コスト化に不向きとなる。一方、本発明の形態である斜入射光学系を用いることで、ポリゴンミラーの偏向反射面において、複数の光ビームを副走査方向に所定の間隔を持たせる必要がない。
つまり、図4(b)に示すように、ポリゴンミラー6の反射面の法線に対し副走査方向に異なる角度を持つ複数光源からの光ビームの対を、図中左右より同一のポリゴンミラー6の異なる反射面に入射させることで、ポリゴンミラーの偏向反射面を形成する多面体を一段で、かつ、副走査方向の厚みを低減でき、回転体としてのイナーシャを小さくでき起動時間を短くできる。
また、従来の対向走査方式における2段化されたポリゴンミラーに対し、コストダウンが可能である。図4(c)に示すように、全ての光ビームを同一の光偏向器50の偏向反射面に入射させても同様の効果を得ることができる。
つまり、異なる被走査面に向かう全ての光ビームを、光偏向器の反射面の法線に対し角度を持つ、すなわち副走査方向に角度を持つ光ビームとすることで、光走査装置を構成する部品でコスト比率の高い光偏向器のコストを下げ、消費電力や騒音を低減可能な、環境を考慮した光走査装置が提供可能となる。
斜入射による波面収差劣化について説明する。
走査レンズ入射面の主走査方向の形状が、偏向反射面の光ビームの反射点を中心とする円弧形状でない限り、像高により光偏向器の偏向反射面から走査レンズ入射面までの距離は異なる。
通常、走査レンズを前記形状にすることは、光学性能を維持する上で困難である。つまり、通常の光ビームは、光偏向器により偏向走査され、各像高にて主走査断面において、レンズ面に対し垂直入射することはなく、主走査方向にある入射角を持って入射する。
光偏向器により偏向反射された光ビームの光束は、主走査方向にある幅を持っており、光束内で主走査方向の両端の光ビームは、光偏向器の偏向反射面から走査レンズ入射面までの距離が異なり、副走査方向に角度を持っている(斜入射されているため)ことにより、走査レンズにねじれた状態で入射することになる。この結果、波面収差が著しく劣化し、ビームスポット径が太る。
図1に示すように、主走査方向の入射角は、周辺像高に行くほどきつくなり、光束のねじれは大きくなり、周辺に行くほど波面収差の劣化によるビームスポット径の太りは大きくなる。
更に、折返しミラー5にて斜入射させる本発明の構成においては、少なくとも4枚の入射ミラー(折返しミラー)の副走査方向の角度、及び、対応する光学素子の副走査方向の高さのみを変化させればよく、設計の自由度が向上するが、折り返しミラーの反射により光束がスキューしてしまい、ビームスポット径が劣化する。
特に、折返しミラーによる光束のスキューで劣化する波面収差は、光源側の像高に行くほど劣化が大きくなりビームスポット径が太る現象となる。先に斜入射による波面の劣化について説明したが、折返しミラーにより発生する光束のスキューは、斜入射により発生する光束のスキューと光源側の像高で同一方向となる。
光源と逆側の像高では、斜入射により発生する光束のスキューと逆方向のスキューとなるため波面収差の劣化は小さくなる(図5参照)。
本発明においては、波面収差補正を走査レンズに含まれる補正レンズ(例えば走査レンズL1)にて行っている。波面収差補正について説明する。
先の説明の通り、走査レンズへの主走査方向の入射角は、周辺像高に行くほどきつくなり、光束のねじれは大きくなり、周辺像高に行くほど波面収差の劣化によるビームスポット径の太りは大きくなる。更に、折返しミラー5で斜入射させることで、反射時に光束のスキュー(ねじれ)が発生し、光源と逆側では先に述べた斜入射による波面収差の劣化は緩和されるが、光源側では斜入射による波面収差の劣化を増加させることとなる。
波面収差の劣化は、特に副走査方向に強い屈折力を持つ走査レンズへの入射時に、光束がねじれることにより大きく発生する。波面収差の補正のためには、前記副走査方向に強い屈折力を持つ走査レンズへの入射高さを補正し、被走査面上で一点に集光するようにする必要がある。
このため、波面収差の補正を行うために用いる補正レンズは、副走査方向に最も強い屈折力を持つ走査レンズより光偏向器側の走査レンズに設けることが望ましい。
補正レンズについて、例を挙げて説明する。
一例として、補正レンズに特殊チルト偏芯面を設けた場合について説明する。
特殊チルト偏芯面とは、レンズ長手方向(主走査方向)のレンズ高さに応じてレンズ短手方向(副走査方向)の偏芯角度(チルト量)が異なる特殊面である。
特殊チルト偏芯面のチルト量(偏芯角度)とは、レンズの光軸(中心軸)に直行する面に対する短手方向の傾き角を言う。チルト量が0であるときには光軸に対し直交する面となる。
レンズ面の面形状は、以下の形状式による。ただし、この発明の内容は以下の形状式に限定されるものではなく、同一の面形状を別の形状式を用いて特定することも可能である。
光軸を含み、主走査方向に平行な平断面である「主走査断面」内の近軸曲率半径をRY、光軸から主走査方向の距離をY、高次係数をA、B、C、D・・とし、走査断面に直交する「副走査断面」内の近軸曲率半径をRZとする。
Figure 0005315682
(F0+F1・Y+F2・Y^2+F3・Y^3+F4・Y^4+・・)Zは、チルト量を表す部分であり、チルト量を持たないとき、F0、F1、F2、・・は全て0である。
F1、F2、・・が0で無いとき、チルト量は、主走査方向に変化することになる。
本特殊チルト偏芯面により、副走査方向の入射角に対する射出角を主走査方向に変化させることで、光束のスキューを補正可能となり波面収差の補正が可能となる。チルト量を表すF項に奇数次項を用いることで、光源側の副走査方向の負の屈折力(入射光に対する射出光の偏角を大きくする)を光源と逆側に対して強くすることで、斜入射、及び、斜入射させるための折返しミラー5での反射時に生じる波面収差の劣化も補正することができる。
また、特殊チルト偏芯面の副走査方向の面形状は、曲率を持たない平面形状とすることで、色ずれを低減することができる。
主走査方向に異なる副走査方向の曲率を持つトーリック面の場合に前記母線を湾曲させると、副走査方向の高さ毎に主走査方向の形状が大きく変化し、温度変動、光学素子の組み付け誤差により副走査方向に光ビームの入射位置がずれた場合に倍率誤差変動が大きく発生し、カラー機においては、各色間でのビームスポット位置がずれ色ずれが発生してしまうが、本発明の如く特殊チルト偏芯面の副走査方向の面形状は、曲率を持たない平面形状とすることで、副走査方向の高さ毎に主走査方向の形状誤差は小さくでき、副走査方向に光ビームの入射位置がずれた場合の倍率誤差変動を小さくすることができ、色ずれの発生を抑えることができる。
次に、第2の実施形態を説明する。
本実施形態では、前記補正レンズを複数の光ビームで共用する共用レンズとすることを特徴とする。
共用レンズについて説明する。共用レンズを使用するメリットは、複数の被走査媒体に向かう光ビームごとに走査レンズを設ける場合に対し、走査レンズの枚数を減らすことができ、低コストな光走査装置が提供できる点、また、斜入射光学系の場合、走査レンズを共用せず2段重ねる場合には、複数の光ビームの副走査方向の間隔を広く取る必要があるため、斜入射角が増大し、波面収差の劣化や走査線曲がりの発生が増大してしまうのを抑制する点が挙げられる。
光偏向器6に近い走査レンズ(ここでは走査レンズL1)を、異なる被走査媒体に向かう光ビームで共用し、斜入射角をできるだけ小さく設定することで、波面収差の発生、走査線曲がりの発生を抑制することが可能となる。
波面収差は前記面で補正可能であるが、その補正量が小さいほうが良いことは言うまでも無い。
斜入射角を小さく設定するためには対向走査方式として、共用する光ビームの数を減らし斜入射角を小さくすることが有利である。しかしながら、全ての光ビームを共用することで、走査レンズの枚数は最も少なくすることができ、低コストに有利になる。
走査光学系に求められるスペックによりどちらも選択可能である。特に、後に説明する特殊面においては、副走査方向の高い位置に入射するほど、波面収差補正に必要な副走査方向の偏向が同一面で容易に設定可能であるため、全ての光ビームで共用するレンズを持つ片側走査方式において有利な面となる。
前記走査レンズを共有しない場合、異なる光源からの光ビーム毎、つまり異なる感光体に向かう光ビーム毎に対応する走査レンズを副走査方向に並べて配置する必要がある。対向走査方式では少なくとも2段重ね、片側走査方式においては4段重ねが必要となる。
この時、各走査レンズは、各光束に対応するレンズ面の有効範囲外にリブが必要となり、副走査方向に隣り合う光ビーム間の距離が離れ斜入射角が増大し、光学性能の劣化が大きくなってしまう。斜入射角を変えずに隣り合う光ビームの間隔を広げるためには、走査レンズを光偏向器から遠ざける必要があり、特に主走査方向に置いては屈折力を上げる必要があるためレンズの肉厚が厚くなり、走査レンズが大型化しコストアップとなってしまう。
更に、重ねるレンズの固定のための接着工程、精度良い位置決めなど、組み付けにおける課題も生じてしまう。
また、共有されたレンズを一体的に成形することで部品点数を減らすことができ、部品間のばらつきを小さく抑えることが可能となる。例えば、片側走査方式においてはシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各被走査面としての感光体に向かう光ビーム全てを単一のレンズで共有することで走査レンズを大幅に減らすことが可能となる。また、対向走査方式においては、2色分の光ビームで共有することで走査レンズの数を減らすことができる。つまり、各色に対応する光ビーム間での部品公差のばらつきを低減でき、各色間で安定した光学性能を得ることができる。
また本発明の如く、走査レンズを共用し、共用レンズの副走査方向の基準軸外を複数の光ビームが透過する構成とする場合、共用レンズを補正レンズとし、以下に説明する特殊面を持たせることにより、波面収差の補正が可能となる。
特殊面は次式で表される、主走査方向に応じて副走査方向の曲率が変化する面で、且つ、同面の主走査方向の周辺に向かい負の屈折力が強くなる面である。ただし、この発明の内容は以下の形状式に限定されるものではなく、同一の面形状を別の形状式を用いて特定することも可能である。
光軸を含み、主走査方向に平行な平断面である「主走査断面」内の近軸曲率半径をRY、光軸から主走査方向の距離をY、高次係数をA、B、C、D・・とし、
主走査断面に直交する「副走査断面」内の近軸曲率半径をRZとする。
Figure 0005315682
本特殊面は、走査レンズL1に採用される。主走査方向に応じて副走査方向の曲率が変化する面で、且つ、同面の主走査方向の周辺に向かい負の屈折力が強くなる面により、透過される光ビームは主走査方向周辺に向かい光ビームを副走査方向に跳ね上げることが可能となる。
この結果、先に説明した如く副走査方向に強い屈折力を持つ走査レンズへの副走査方向の入射高さを調整可能となり、良好に波面収差補正が実施可能となる。
更に詳しくは、Cs(Y)の奇数次項を用いることで、主走査方向で光源側に対し光源と逆側の副走査方向の負の屈折力を強くすることで、斜入射、及び、斜入射させるための折返しミラーでの反射時に生じる波面収差の劣化も補正可能とすることができる。
光ビームを前記説明の如く、走査レンズL2への入射位置を変化させ波面収差補正を実施する場合、特殊面の光軸(基準軸)上を光ビームが通過する構成では、結像位置が変化するのみで、走査レンズL2への副走査方向の入射高さの調整を実施することは困難である。
そこで、特殊面の主走査方向への副走査方向の曲率変化を用い、更に光ビームを基準軸外を透過させることにより、光ビームの進路を偏向可能となる。また、複数の光ビームで同特殊面をもつ走査レンズを共有できるため、走査レンズの枚数を減らすことができて低コストを実現できる。
つまり、特殊面には基準軸外に光ビームを透過させる必要があり、共用レンズに特殊面を用いることで、斜入射光学系で課題となる波面収差補正を達成できるだけでなく、コンパクトな光学系、低コストな光学系の達成も可能となる。
また、レンズ枚数が低減されることで、部品ばらつきの影響を低減でき、安定した光学性能を実現可能となる。
もちろん、特殊面を共用レンズとして用い無くても同様の効果が得られれば、本発明の範囲内であることは言うまでもない。
更に、共用レンズを用いることで、偏向手段としてのポリゴンミラーの回転による発熱の影響により発生する走査レンズの主走査方向の温度分布の影響を、異なる被走査面に向かう光ビームが一律に受けるため、色ずれや色味による画像劣化を抑制することができる。
偏向手段としてのポリゴンミラーは、これを高速回転駆動するモーター部、およびその回路基盤による発熱が大きい。基盤に関しては、これを光学箱の外に出すなどして、光学箱内の温度変動を低減することができるが、モーター部の発熱を外部に放出することは難しく、モーター部の発熱による光学箱内の温度上昇を避けることはできない。
このモーター部などで発生した熱が光学箱内を伝搬することによって、走査光学系を構成するレンズ、特に、ポリゴンミラーに最も近い走査レンズL1に温度分布を生じさせる。
この温度分布は、特にポリゴンミラーによる光学箱内の気流、走査レンズの形状等により、走査レンズ内で一様な温度変化が生じないために発生する。この結果、各被走査面に向かうビームがそれぞれ異なる走査光学素子を通過する対向走査方式のタンデム方式カラー画像形成装置などにおいては、連続プリント時に各被走査面での相対的な主走査方向のビームスポット位置が変動し、色味が変化してしまう。
そこで、偏向手段6に最も近い走査レンズを、異なる被走査面に向かう全ての光束が通過するように構成することが望ましい。走査レンズが主走査方向に温度分布をもった場合においても、異なる被走査面に向かう光ビーム間での温度分布はほぼ同一となり、温度分布により発生する主走査方向の屈折力変化(面形状変化)をほぼ揃えることができ、主走査方向のビームスポット位置ずれは異なる被走査面でほぼ同一となり、連続プリント時の色味の変化、色ずれの発生を抑制することができる。
この温度分布の発生は、ポリゴンミラーを密閉し、ポリゴンミラーへの光束の入出射は平行平板ガラスを通して行うようにすることで改善される。しかしながら、完全に温度及び前記温度分布を一致させることは難しく、片側走査方式によれば、色ずれ、色味の変化を良好に低減可能となる。
更に、被走査面側には異なる被走査媒体に向かう光ビームごとに走査レンズL2が配置される。走査レンズL2は、主に副走査方向に強い屈折力を持つ。共用レンズは副走査方向の屈折力が小さいことが望ましく、異なる被走査媒体に向かう光ビームごとに配置される走査レンズL2が副走査方向に大きな屈折力を持ち、光ビームを被走査媒体に副走査方向に収束させる機能の多くを持つ。
次に第3の実施形態を説明する。
斜入射光学系のもう一つの課題となる走査線曲がりについては、共用レンズ通過後に、異なる被走査媒体に向かう光ビーム毎に配置される走査レンズにより補正可能である。
例えば、異なる被走査媒体に向かう光ビームごとに配置される走査レンズを、副走査方向にシフト偏芯しても良いし、チルト偏芯してもよい。このようなことにより、走査線曲がりが改善されるのは公知である。
走査線曲がりの発生について説明する。従来の水平入射に対し副走査方向に斜入射させる本方式では、走査線曲がりが発生する。また、斜入射角によりその発生量は異なり、斜入射角が大きくなれば、走査線曲がり量も増大する。各々の光ビームで描かれた潜像を各色トナーにより可視化した場合、色ずれとなり、画像品質を著しく低下させる。
第1の実施形態で説明した特殊面による補正前の光路図においても、周辺像高と中心像高で被走査面上の副走査の位置が異なっていることがわかる。
光偏向器としてポリゴンスキャナを用い、偏向反射面に対し副走査方向に角度を持ち光ビームを入射させた場合「サグ」の影響により、角像高に向かう光ビームの光偏向器の変更反射面上の反射位置は、副走査方向に変化する。主走査方向、光ビームの進行方向にもずれる。
この結果、走査レンズ、特に副走査方向に強い屈折力を持つ走査レンズへの副走査方向の入射高さが変化し、被走査面上の結像位置も像高により副走査方向に変化することとなり、走査線曲がりが発生する。
サグにより発生する走査レンズ、特に副走査方向に強い屈折力を持つ走査レンズへの入射高さの変化は、光偏向器から走査レンズ入射面までの光路長が長くなる周辺像高に行くほど大きくなり、被走査面上での副走査方向のずれ量も中心像高から周辺像高に向かうほど大きくなる。
本発明によれば、複数の光源からの光ビーム毎に配置されるレンズの少なくとも1面を主走査方向に副走査方向のシフト偏芯量が異なる面とすることで、主走査方向、つまり各像高における像点位置を副走査方向に補正し、前記走査線曲がりを補正可能としている。
前記面を用いることで、光ビームの進路を副走査方向に変化させることができる。つまり、副走査方向のシフト偏芯量を主走査方向に最適に与えることで、主走査方向に走査される光ビームを所望の方向(副走査)に偏向可能となり、走査線曲がりを補正可能となる。
走査線曲がりを補正するための面は、最も被走査面側の走査レンズ(ここでは走査レンズL2)に使用することが望ましい。光束は被走査面に近づく程その大きさ(光束径)は小さくなる。
このため、走査線曲がり補正のために光束の進行方向を変化させても光束内への影響は小さく、光偏向器に近い走査レンズ(走査レンズL1)の特殊面で波面収差を補正した状態を劣化させることを防ぐことができる。これにより、補正後の光束を大きくスキューさせ波面を乱すことはない。
つまり、波面収差補正のためには、光束径が大きく光束内の光ビームの進行方向を補正しやすい光偏向器に近い走査レンズが有効となる。
更に、被走査面に近い走査レンズでは、各像高に向かう光ビームがより分離されており、隣り合う光ビームの重なりが小さい。このため、副走査方向のシフト偏芯量を細かく設定可能で、走査線曲がりの補正を良好に補正することが可能となる。
前記面について説明を加える。
面形状は、以下の形状式による。ただし、この発明の内容は以下の形状式に限定されるものではなく、同一の面形状を別の形状式を用いて特定することも可能である。
光軸を含み、主走査方向に平行な平断面である「主走査断面」内の近軸曲率半径をRY、光軸から主走査方向の距離をY、高次係数をA、B、C、D・・とし、
主走査断面に直交する「副走査断面」内の近軸曲率半径をRZとする。
Figure 0005315682
(D0+D1・Y+D2・Y^2+D3・Y^3+D4・Y^4+・・)Zは、シフト量を表す部分であり、シフト量を持たないとき、D0、D1、D2、・・は全て0である。
D1、D2、・・が0で無いとき、シフト量は、主走査方向に変化する(母線が湾曲する)ことになる。
Cs(Y)=1/RZ + aY + bY^2 + cY^3 + dY^4 + eY^5 + fY^6 + gY^7 + hY8 + iY^9 + jY^10・・
は、主走査方向に副走査方向の曲率が変化することを意味する。
但し、副走査形状が平面の場合、シフト偏芯しても(Dの係数を設定しても)面形状は変わらない。このときは、本発明の範疇ではない。
走査光学系は複数の光源からの光ビーム毎に配置されるレンズの少なくとも1面を前記主走査方向に副走査方向のシフト偏芯量が異なる面とすることで、良好な走査線曲がり補正が可能となる。
次に第4の実施形態を説明する。
走査線曲がり補正の別の形態について説明する。母線湾曲面の変わりに、副走査方向にパワーを持たず、主走査方向に副走査方向のチルト偏芯量が異なる面(以下、「特殊チルト偏芯面」という)を用いることで、より良好に走査線曲がり補正が可能となる。
主走査方向に副走査方向のチルト偏芯量を変化させることで、光ビームの進路を副走査方向に変化させることができる。このチルト量を主走査方向に異ならせ最適に与えることで、主走査方向に走査される光ビームを所望の方向(副走査)に偏向可能となり、走査線曲がりを補正可能となる。
第3の実施形態で説明した、母線湾曲面同様に、特殊チルト偏芯面も最も被走査面側の走査レンズに使用することが望ましい。理由は、前述のとおりである。
特殊チルト偏芯面の面形状は、以下の形状式による。ただし、この発明の内容は以下の形状式に限定されるものではなく、同一の面形状を別の形状式を用いて特定することも可能である。
光軸を含み、主走査方向に平行な平断面である「主走査断面」内の近軸曲率半径をRY、光軸から主走査方向の距離をY、高次係数をA、B、C、D・・とし、
主走査断面に直交する「副走査断面」内の近軸曲率半径をRZとする。
Figure 0005315682
(F0+F1・Y+F2・Y^2+F3・Y^3+F4・Y^4+・・)Zは、チルト量を表す部分であり、チルト量を持たないとき、F0、F1、F2、・・は全て0である。
F1、F2、・・が0で無いとき、チルト量は、主走査方向に変化することになる。
更に、特殊チルト面の副走査方向の形状を曲率を持たない平面形状としている理由について説明する。
副走査方向に曲率を付けた場合、副走査方向の高さ毎に主走査方向の形状が大きく変化し、温度変動、光学素子の組み付け誤差により副走査方向に光ビームの入射位置がずれた場合に倍率誤差変動が大きく発生し、カラー機においては、各色間でのビームスポット位置がずれ色ずれが発生してしまう。
そこで、本発明の如く特殊面の副走査方向の面形状は、曲率を持たない平面形状とすることで、副走査方向の高さ毎に主走査方向の形状誤差は小さくでき、副走査方向に光ビームの入射位置がずれた場合の倍率誤差変動を小さくすることができ、色ずれの発生を抑えることができる。
実際には、特殊面を用いることで主走査形状は副走査方向の高さにより変化するが、その量は僅かであり、副走査方向に曲率を付けた場合に比べ主走査形状の変化を小さくできる。
この結果、温度分布発生による光ビーム間での倍率変動の差を小さくでき、同期を取ることで書き出し位置と書き終わり位置を各光ビームで一致させたときの中間像高での色ずれを低減できる。
また、図6(b)に示すように、入射光線が副走査方向にシフトした場合、特殊面は屈折力を持たないため光線の進行方向もシフトするのみで、その方向の変化は小さい。副走査方向に曲率を持つ、つまり屈折力を持つ面では、図6(a)に示すように、入射光線が副走査方向にシフトした場合、屈折力が変わることにより光線の進行方向が変わる。
各像高でこの進行方向の変化量が異なると、走査線曲がりが大きく発生してしまう。また、光束のスキューが発生し波面収差の劣化、ビームスポット径の劣化が生じる。
以上の理由から、特殊面における副走査方向の形状は、曲率を持たない平面形状とする必要がある。
次に、第5の実施形態を説明する。
本発明に係る光走査装置を用いた画像形成装置の一例を、図7を参照しながら説明する。本実施形態は、本発明に係る光走査装置をタンデム型フルカラーレーザプリンタに適用した例である。図7において、装置内の下部側には水平方向に配設された給紙カセット13から給紙される転写紙(図示せず)を搬送する搬送ベルト17が設けられている。
搬送ベルト17上にはイエローY用の感光体7Y、マゼンタM用の感光体7M、シアンC用の感光体7C及びブラックK用の感光体7Kが、転写紙の搬送方向上流側から順に等間隔で配設されている。なお、以下、符号に対する添字Y、M、C、Kを適宜付けて区別するものとする。
感光体7Y、7M、7C、7Kは全て同一径に形成されたもので、その周囲には、電子写真プロセスにしたがって各プロセスを実行するプロセス部材が順に配設されている。
感光体7Yを例にとれば、帯電チャージャ8Y、光走査光学系6Y、現像装置10Y、転写チャージャ11Y、クリーニング装置12Y等が順に配設されている。他の感光体7M、7C、7Kに対しても同様である。
すなわち、本実施形態では、感光体7Y、7M、7C、7Kの表面を各色毎に設定された被走査面ないしは被照射面とするものであり、各々の感光体に対して光走査光学系6Y、6M、6C、6Kが1対1の対応関係で設けられている。但し、走査レンズL1は、M、Y、K、Cで共通使用している。
搬送ベルト17の周囲には、感光体7Yよりも上流側に位置させてレジストローラ対16と、ベルト帯電チャージャ20が設けられ、感光体7Kよりもベルト17の回転方向下流側に位置させてベルト分離チャージャ21、除電チャージャ8、クリーニング装置12等が順に設けられている。ベルト分離チャージャ21よりも転写紙搬送方向下流側には定着装置24が設けられ、排紙トレイ26に向けて排紙ローラ対25で結ばれている。
このような概略構成において、例えば、フルカラーモード(複数色モード)時であれば、各感光体7Y、7M、7C、7Kに対してY、M、C、K用の各色の画像信号に基づき各々の光走査装置6Y、6M、6C、6Kによる光ビームの光走査で、各感光体表面に、各色信号に対応した静電潜像が形成される。
これらの静電潜像は各々の対応する現像装置で色トナーにより現像されてトナー像となり、搬送ベルト17上に静電的に吸着されて搬送される転写紙上に順次転写されることにより重ね合わせられ、転写紙上にフルカラー画像が形成される。
フルカラー像は定着装置24で定着された後、排紙ローラ対25により排紙トレイ26に排紙される。
本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の概要構成図で、(a)は主走査平面図、(b)は副走査断面図である。 折返しミラーにより副走査方向に角度を持たせる場合の構成図である。 従来の対向走査方式の光走査装置を示す図で、(a)は要部を示す斜視図、(b)は被走査面との関係を示す全体斜視図である。 光偏向器による偏向方式を示す図で、(a)は2段化されたポリゴンミラーを用いる方式を示す図、(b)は異なる反射面に斜入射させる方式を示す図、(c)は1つの反射面に斜入射させる方式を示す図である。 光束のスキューを示す図である。 走査レンズにおける走査線曲がりの変動状態を示す図である。 画像形成装置の概要構成図である。
符号の説明
1 光源としての半導体レーザ
5 折返しミラー
6 光偏向器
L1、L2 走査光学系を構成する走査レンズ
L1 補正レンズとしての走査レンズ

Claims (5)

  1. 複数の光源を有し、各光源からの光ビームは共通の光偏向器により偏向された後、走査光学系により各々異なる被走査面に集光される光走査装置において、
    前記複数の光源からの全ての光ビームは、
    前記光源と前記光偏向器との間に、主走査方向、副走査方向ともに入射光に対し反射光が偏角を持つように配置される折返しミラーにより、前記光偏向器の反射面の法線に対し副走査方向に角度を持つように該光偏向器に導かれ、
    前記走査光学系を構成する少なくとも一枚の走査レンズは、
    前記光偏向器の偏向反射面の法線に対する副走査方向の該走査レンズへの入射角度に対し、該走査レンズからの射出角度が、該走査レンズ中心に対し主走査方向周辺で大きくなる機能を持つ補正レンズとしてなり、
    前記補正レンズを通過する光ビームの副走査方向の偏角は、主走査方向について光源側が反光源側に対し大きく、
    前記補正レンズは、前記走査光学系を構成する走査レンズの中で、副走査方向の正の屈折力が最も強い走査レンズより前記光偏向器側に配置されていることを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1記載の光走査装置において、
    前記補正レンズは、前記複数の光源からの複数の光ビームで共有され、各々の光ビームは、副走査方向で前記補正レンズの基準軸外を通過することを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項1又は2記載の光走査装置において、
    前記走査光学系は複数の光源からの光ビーム毎に配置されるレンズを含み、該レンズの少なくとも1面は、主走査方向に副走査方向のシフト偏芯量が異なる面であることを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項1又は2記載の光走査装置において、
    前記走査光学系は複数の光源からの光ビーム毎に配置されるレンズを含み、該レンズは、副走査方向にパワーを持たず、主走査方向に副走査方向のチルト偏芯量が異なる面をもつことを特徴とする光走査装置。
  5. 電子写真プロセスを実行することによって画像を形成する画像形成装置であって、電子写真プロセスの露光プロセスを実行する手段として請求項1〜4のいずれか1つに記載の光走査装置を具備した画像形成装置。
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