JP4822378B2 - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents

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    • C23C14/562Apparatus specially adapted for continuous coating; Arrangements for maintaining the vacuum, e.g. vacuum locks for coating elongated substrates

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成膜装置および成膜方法に関し、詳しくは、柔軟なシート状体、特には軽量ゴム補強材シート表面に対し、連続的に、かつ、安定して成膜を行うことのできる成膜装置および成膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スパッタリングにより基材表面に成膜を行う装置としては、基材が上部、カソードが下部に夫々配置されたデポアップ型と、基材が下部、カソードが上部に配置されたデポダウン型とがある。スパッタを用いた成膜においては、スパッタされた金属の再付着物がカソードに堆積するために、長時間成膜を行うと、粉状物の剥離が生ずる。そのため、デポダウン型の装置では、かかる粉状物が基材上に落下することにより、その部分に成膜が行われず、成膜欠陥が生ずる場合がある。
【0003】
一方、基材として、例えば、軽量ゴム補強材用に用いられる不織布シートを適用する場合には、不織布中の短繊維を固定するための特別な処理が施されていないと、装置内において基材を走行させた際に微細な繊維くずが発生する。このため、デポアップ型の装置では、この発塵物のターゲット表面上への堆積により、長時間安定して放電を行うことができなくなる。かかる不安定放電は、基材を左右に移動させることにより防止することが可能であるが、上記基材を適用する場合には、基材自体に腰がなく、従って重力により撓みやすいために、左右のロールによる支持だけではシート全体にテンションをかけてピンと張った状態での走行が困難であるという問題もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、上記問題を解消して、例えば軽量ゴム補強材用に用いられる不織布シートのような、柔軟なシート状体表面に成膜を行う際においても、成膜欠陥や放電不良等がなく、連続して、かつ、長期にわたり安定に成膜を行うことができる成膜装置および成膜方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の成膜装置は、真空状態を保持することのできる真空チャンバーを備え、該真空チャンバー内において基材としての連続シート状体の表面に対し成膜を行う成膜装置において、
前記連続シート状体がタイヤのゴム補強材用の有機繊維からなる織物、編物または不織布であり、前記成膜装置は、上下方向に設置された一対の巻出ローラ及び巻取りローラを有して該連続シート状体を上下方向に走行させる搬送手段と、該連続シート状体に放電処理を行う放電手段と、該放電手段による放電処理が行われた連続シート状体表面に対し連続的に成膜を行う成膜手段とを備え、かつ、該成膜手段が、上下方向に走行する前記連続シート状体を挟んで、水平方向に対向する縦置き状態で設けられていることを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明の成膜方法は、真空状態を保持することのできる真空チャンバー内において基材としての連続シート状体の表面に対し成膜を行う成膜方法において、
前記連続シート状体がタイヤのゴム補強材用の有機繊維からなる織物、編物または不織布であり、該連続シート状体を上下方向に設置された一対の巻出ローラ及び巻取りローラの間で上下方向のみに走行させつつ、該連続シート状体に放電処理によるクリーニングを行い、次いで上下方向に走行する該連続シート状体表面に対し連続的な成膜を水平方向から行うことを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の成膜装置および成膜方法を説明する。
図1および2に示すように、本発明の成膜装置1は、真空状態を保持することのできる真空チャンバー2を備え、この真空チャンバー2内を走行する基材としての連続シート状体3の表面に対し成膜を行う。
【0008】
本発明の成膜装置においては、連続シート状体3の搬送手段として、上下方向に設置された一対の巻出ローラ4aおよび巻取ローラ4bを用いる。従って、従来の水平方向に走行させる搬送手段を用いる場合に比して、連続シート状体3に弛みを生じさせず、連続シート状体3をテンション状態で走行させて巻き取ることが可能である。特には、基材として、腰がなく低張力で変形してしまう柔軟な材料、即ち、高張力を掛けることのできない弛みやすい材料を適用する場合に有効であり、かかる材料に対しても、欠陥や成膜ムラのない均一な成膜を行うことができる。
【0009】
なお、本発明の成膜装置における巻出ローラ4aおよび巻取ローラ4bは、駆動モータ5aおよび5bにより夫々駆動されて、図示するように、連続シート状体3を上方から下方へと走行させるが、この際、成膜を連続的かつ安定して行うために、走行する連続シート状体3のテンションをダンサーローラ6により、適正に調整する。本発明において連続シート状体として目付け量40g/m2の不織布を用いた場合の好適テンション範囲は、1N/m〜15N/mである。テンションが1N/m未満であると不織布が円滑に搬送されないため好ましくなく、一方、15N/mを超えると不織布が均一に伸びて変形してしまうため好ましくない。
【0010】
また、本発明においては、成膜手段としてのスパッタカソード8が、図示するように、上下方向に走行する連続シート状体3を挟んで、水平方向に対向する縦置き状態で設けられている。即ち、本発明においては、従来の成膜装置の水平方向と垂直方向を入れ替えて、上下方向からではなく、水平方向からスパッタにより成膜を行うものとしたことにより、基材からの発塵物やカソードから発生する粉状物が夫々下部に落下するため、従来の装置で問題となっていた基材上またはカソード上への塵芥等の落下、付着が生じなくなり、成膜欠陥、ムラや、放電の不良を引き起こすことがない。従って上記搬送手段を備えていることと併せ、柔軟でかつ発塵性を有する基材に対し、成膜欠陥や放電不良を起こすことなく、連続的に、かつ、安定して成膜を行うことが可能となる。
【0011】
本発明に適用する連続シート状体3としては、制限はされないが、上述より、有機繊維からなる不織布、織物および編物等、特には不織布である場合により効果的である。特には、かかる不織布等の有機繊維材の表面に硫黄と反応可能なコバルト等の金属または金属化合物による成膜を行ってメッキを施すことにより、軽量柔軟性ゴム補強材を得ることができる。即ち、有機繊維材表面に対しかかる金属の成膜を施すことによって、元来接着しにくい有機繊維材とゴムとの間の接着性を高めることができ、タイヤ等のゴム物品に対し加硫時に接合することで、好適に補強材として用いることができる。従って、本発明に係るゴム補強材を用いたゴム物品においては、高度の耐久性を実現することができる。
【0012】
本発明において好適な不織布としては、材質や繊維構造等には特に制限はないが、繊維フィラメントの間までゴムが含浸する構造を有していること、また、比較的長い距離および広い範囲で繊維とゴムとが相互に連続層を形成できる構造を有していることが好ましい。また、好適には、不織布の目付け量が5〜300g/m2、より好適には10〜100g/m2である。目付け量が5g/m2未満では不織布自体の均一性を維持することが困難となってムラの多い不織布となり、加硫後の不織布/ゴム複合体とした時の強度、剛性、破断伸度のバラツキが大きくなるため、好ましくない。一方、300g/m2を超えると、ゴムの流動性にもよるが、不織布内部の空隙にゴムが浸透しなくなり、例えば、タイヤにおけるゴム補強材として考えた場合、ゴム−不織布複合体の耐剥離性の観点から好ましくない。
【0013】
また、成膜手段における成膜源のスパッタカソード8としては、好適には、マグネトロンスパッタリングカソードを用いる。マグネトロンスパッタリングが好ましい理由としては、複雑な形状にも好適に成膜できること、不織布にダメージを与えないこと、膜の密着性がよいことなどの利点があるためである。
【0014】
スパッタ条件、特には、マグネトロンスパッタ条件としては、雰囲気ガスは、不活性ガス、例えば、Ar、He、Ne、Kr、特にはArであり、これらを単独かまたは、必要に応じて反応ガス、例えば、酸化の場合はO2、H2O等、窒化の場合はN2、NH3等、また、炭化の場合はCH4等を混合して用いてもよい。不活性ガスと反応ガスとの混合比(供給ガスの体積比)は、100/0〜0/100(不活性ガス/反応ガス)、 好ましくは100/0〜20/80、より好ましくは100/0〜70/30である。
【0015】
ガス圧はスパッタできる圧力であればいかなる値でもよいが、好ましくは1×10-2Pa〜5×102Pa、より好ましくは、5×10-2Pa〜1×101Paである。また、電源周波数(ターゲットへ供給)は公知の直流、交流のいずれを用いてもよい。一般に、直流電源、高周波(RF)電源などが用いられるが、パルス電源を用いてもよい。
【0016】
ターゲットと基材との間に誘導性プラズマを発生させてスパッタ中の粒子を活性化する、いわゆるイオン化マグネトロンスパッタ(ionized magnetron sputtering)も可能である。
【0017】
かかるスパッタを用いた成膜により形成される被膜の平均膜厚は、好ましくは5×10-10m〜1×10-5m、より好ましくは1×10-9m〜5×10-7mである。この膜厚が薄すぎると接着性が不十分となり、一方、厚すぎると被膜の内部応力により基材から剥離する傾向がある。かかる被膜は、不織布の繊維表面に硫化反応に必要なだけ形成されていればよく、必ずしも均一形成されている必要はない。成膜中、あるいは成膜後に、大気中にさらした際に空気中の酸素や水蒸気と反応して、被膜中に酸素や水素などの不純物が混入することがある。また、必要に応じて、成膜後にプラズマ処理、イオンインプランテーション、イオン照射、熱処理などを施して、被膜の表面状態、反応性、内部応力等を向上させてもよい。
【0018】
また、成膜前に、前処理のクリーニングとして、必要に応じて不織布表面を十分に清浄化することが望ましい。クリーニング方法としては、溶剤洗浄のほかに、または溶剤洗浄に加えて、放電処理を好適に用いることができる。かかる放電処理を行う方法としては、例えば、図示するように前処理電極としてのRF電極7(高周波電源に接続する)を設け、スパッタカソード8により成膜を行う前に、前処理電極7間において連続シート状体3表面に対し、放電によるクリーニングを行えばよい。この場合、スパッタカソード8の電源と前処理電極7の電源とは個々に設けることが好ましく、夫々の電源で電力供給を行う。さらに、いくつかのクリーニング方法を組み合わせて、洗浄効果を上げることもできる。
【0019】
成膜源としてのスパッタカソード8のターゲット材は、好ましくは、コバルト(Co)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、銀(Ag)、錫(Sn)またはこれらを含む合金であるが、特に限定はされない。特に、前述のゴム補強材を得る場合には、硫黄と反応可能な金属または金属化合物を用い、合金、酸化物、窒化物も含まれ、例えば、上記の他、Cr、Al、Ni、Pb、Wやこれらのうち2種類またはそれ以上からなる合金、さらにはこれらの酸化物、窒化物、炭化物、硫化物、硫酸化合物などの化合物を用いることができる。特に、Co、Co/Cr合金、Cu/Zn合金、Cu/Al合金等の金属、合金、またはこれらの酸化物を好適に用いることができる。より好ましくは、CoまたはCoの酸化物である(特開昭62−87311号、62−246278号、特開平1−290342号公報参照)。ここで、酸化物、窒化物、炭化物等の化合物は、化学量論的な値により得られたものであってもそうでなくてもよい。好ましくは、化学量論的な値に比べ金属元素の比率が大きいものとする。
【0020】
本発明に係る連続シート状体3に成膜を施すことにより得られる一例ゴム補強材においては、未加硫ゴムと貼り合わせて所望の成型体に加工した後、加熱圧着することにより、ゴム加硫時において被膜とゴムとの硫化反応により接着が生ずると考えられ、これにより、ゴム補強材にて補強されたゴム系複合材料が得られる。かかる複合化は、例えば、プレスまたはロールなどによりシート状未加硫ゴム組成物を上下両面または片面から圧着して、不織布内部の空気をゴムと置換しつつ行うことができる。ここで、加硫と硫化は競合反応であり、両者が好適に行われるためには反応性のマッチングが必要であるが、スパッタ成膜においては、成膜時に、Ar等の不活性ガスに加えて、酸素、窒素等の反応ガスを適量加えて適度な硫化反応性を持つ化合物薄膜を形成することが容易である。
【0021】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をより詳細に説明する。
走行条件
連続シート状体3としての、幅300mm、長さ100m、厚み0.7mm、目付け量40g/m2のポリエステル系不織布巻反を、図1および2に示す成膜装置に取付け、真空ポンプでチャンバー2内を排気した。張力をかけ過ぎると不織布が変形してしまうため、走行は、約6.5N/m程度のテンション下にて行った。走行速度は前処理時0.2m/min、成膜時0.6m/minとした。
【0022】
前処理条件
前処理電極7として、幅400mm、長さ200mmの平行平板電極(ギャップ20mm)間に高周波電源を用いてプラズマ放電を起こし、上記の条件にて不織布を通過させて、不織布両面の前処理を行った。
【0023】
成膜条件
スパッタカソード8として、左右に2基の400mm(幅方向)×100mmのコバルトターゲット(純度3N)を装着させたカソード(マグネトロンスパッタガン)を配置し、夫々のカソードに直流高圧電源から2000Wの電力を投入して、不織布両面に成膜を行った。ガスはアルゴンのみを用いたため、成膜された膜はコバルト膜で、膜厚は約20nmであった。
【0024】
成膜結果
上記のようにしてコバルト膜を成膜した不織布は、成膜前と比べて寸法変化がほとんどなく、コバルトが両面に均一にコーティングされていた。比較のためにテンション35.0N/mで走行させた不織布には、所々で伸びが生じ、一部に大きな穴が開いてしまった。
【0025】
成膜時のアーク放電量
次に、実施例1として、上述の条件および手順にて(テンション約6.5N/m程度)、連続成膜(1時間)を行った際にカソードで発生したアーク放電の数を測定した。この結果を、下記表1に、比較例1としてのデポアップ型の成膜装置で成膜した場合の結果と併せて示す。
【0026】
【表1】
Figure 0004822378
【0027】
上記表1に示したように、実施例においては、比較例に比べ、1時間の成膜中に生じるアーク放電の数が大幅に低減できることがわかった。
【0028】
次に、走行条件および前処理条件は実施例1と同様の条件とし、その後下記表2に示す成膜条件にて成膜を行うことにより作製したゴム補強材としての成膜済み不織布を用いて、タイヤ試作を行い、走行テストを行った。
【0029】
左右に2基の400mm(幅方向)×100mmのコバルトターゲット(純度3N)を装着したカソード(マグネトロンスパッタガン)を配置して、夫々のカソードに直流高圧電源から所定の電力を投入して、不織布両面に成膜を行った。膜種としては、コバルトと酸素ガスを混合させることにより、コバルトの酸化膜を成膜した。また、比較例として、前処理およびCo成膜を施さなかった不織布を用いた。
【0030】
【表2】
Figure 0004822378
【0031】
上記の不織布を未加硫ゴムで両面から挟んで被覆一体化したゴム系複合材料を補強部材層15a、15bとして、図3に示すように、ラジアルタイヤ11のカーカス層12上サイドウォールゴム13a、13bの間に、夫々ビードフィラー14a、14bの上端から50mmにわたり貼り付けした。このようにして得られた、未加硫ゴム複合材料を繊維補強部材層として適用した生タイヤを成型し、続いて加硫成型を施して、タイヤサイズ195/60R15、カーカスプライPET1670dtex/2のラジアルタイヤを夫々試作した。また、従来例として補強部材層を適用しなかった以外は同様にしてラジアルタイヤを試作した。これらタイヤについて、操縦安定性試験および高荷重ドラム耐久性試験を以下のようにして実施した。
【0032】
<操縦安定性>
試作タイヤを車輌(国産FF2000cc)に装着し、速度40〜120km/hで直進、レーンチェンジの条件にて実車走行を行い、ドライバーのフィーリングにより操縦安定性を評価した。評価はコントロールとしての従来例との対比で以下に示すように区分し、その合計点数をコントロールを100とした指数で表示した。
−8:悪い
−4:やや悪い
−2:やや悪いと思われる
0:変わらない
+2:やや良いと思われる
+4:やや良い
+8:良い
【0033】
<高荷重ドラム耐久性>
試作タイヤを25℃±2℃の室内中で、JATMA規格の最大空気圧に調整後、24時間放置し、空気圧の再調整を行い、JATMA規格の最大荷重の2倍荷重をタイヤに付加し、直径1.7mのドラム上で速度60km/hで走行させ、故障発生までの走行距離を測定し、従来例のタイヤの故障に至るまでの走行距離を100として指数表示した。数値が大なる程結果が良好である。得られた結果を下記の表3に示す。
【0034】
【表3】
Figure 0004822378
【0035】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、柔軟なシート状体表面に成膜を行う際においても、成膜欠陥や放電不良等がなく、連続して、長期にわたり安定な成膜を行うことが可能となる。従って本発明により得られる成膜済み材料は、例えば、ラジアルタイヤのサイド部のゴム補強材として使用することができ、この場合には、走行耐久性や操縦安定性の大幅な改善が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の成膜装置を表す垂直方向断面図である。
【図2】図1に示す成膜装置の水平方向断面図である。
【図3】実施例で作製したラジアルタイヤの断面図である。
【符号の説明】
1 成膜装置
2 チャンバー
3 連続シート状体(基材)
4a 巻出ローラ
4b 巻取ローラ
5a、5b 駆動モータ
6 ダンサーローラ
7 前処理電極
8 スパッタカソード
9a、9b タッチロール(速度コントロール用)
11 ラジアルタイヤ
12 カーカス層
13a、13b サイドウォールゴム
14a、14b ビードフィラー
15a、15b 補強部材層

Claims (7)

  1. 真空状態を保持することのできる真空チャンバーを備え、該真空チャンバー内において基材としての連続シート状体の表面に対し成膜を行う成膜装置において、
    前記連続シート状体がタイヤのゴム補強材用の有機繊維からなる織物、編物または不織布であり、前記成膜装置は、上下方向に設置された一対の巻出ローラ及び巻取りローラを有して該連続シート状体を上下方向に走行させる搬送手段と、該連続シート状体に放電処理を行う放電手段と、該放電手段による放電処理が行われた連続シート状体表面に対し連続的に成膜を行う成膜手段とを備え、かつ、該成膜手段が、上下方向に走行する前記連続シート状体を挟んで、水平方向に対向する縦置き状態で設けられていることを特徴とする成膜装置。
  2. 前記成膜手段における成膜源が、マグネトロンスパッタリングカソードである請求項1記載の成膜装置。
  3. 前記連続シート状体が不織布であり、該不織布の目付け量が5〜300g/mである請求項1または2記載の成膜装置。
  4. 前記マグネトロンスパッタリングカソードのターゲット材が、コバルト、銅、亜鉛、チタン、銀、錫またはこれらを含有する合金である請求項2または3記載の成膜装置。
  5. 前記成膜を行う時に使用するガスが、不活性ガス、または、不活性ガスと、酸素、窒素および炭素からなる群から選ばれる1種以上を含むガスとの混合ガスである請求項1〜4のうちいずれか一項記載の成膜装置。
  6. 前記連続シート状体が、目付け量40g/mの不織布であり、当該不織布を用いた際のテンションが1〜15N/mである請求項1〜5のうちいずれか一項記載の成膜装置。
  7. 真空状態を保持することのできる真空チャンバー内において基材としての連続シート状体の表面に対し成膜を行う成膜方法において、
    前記連続シート状体がタイヤのゴム補強材用の有機繊維からなる織物、編物または不織布であり、該連続シート状体を上下方向に設置された一対の巻出ローラ及び巻取りローラの間で上下方向のみに走行させつつ、該連続シート状体に放電処理によるクリーニングを行い、次いで上下方向に走行する該連続シート状体表面に対し連続的な成膜を水平方向から行うことを特徴とする成膜方法。
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