JP3617638B2 - ゴム系複合材料およびそれを用いたゴム物品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はゴム系複合材料およびそれを用いたゴム物品に関し、詳しくは、剛性と伸長性とを兼ね備え、ベルトやホース等のゴム物品に適用した場合に、そのゴム物品の伸長性を損なうことなく耐久性および形態安定性を高めることができるゴム系複合材料、および、それを用いたゴム物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
ベルトやホース等のゴム物品に適用されるゴム系複合材料としては、従来より、有機繊維コードやスチールコードの補強材が広く用いられている。この場合、ゴムと補強材とが強固に接着していることは、その製品の耐久性や形態安定性の面から重要なことである。従って、従来、有機繊維コードとゴムとの複合材においては、両者の接着性を高めるために、レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物/ラテックス(RFL)接着剤中への有機繊維コードのディップ処理が行われていた。また、スチールコードとゴムとの複合材においては、両者の接着性を高めるために、スチールコードに各種メッキ処理を施すことが一般に行われていた。
【0003】
また、ベルト等のゴム物品に適用されるゴム系複合材料においては、有機繊維コードやスチールコードの補強材の他に、不織布を用いることも知られている。不織布は補強材としての効果に加えて軽量性に優れるという利点を有するため、剛性や耐久性が要求されるゴム物品に対して広く適用が検討されてきており、従来補強材を含まない構造のゴム系複合材料についても、不織布の適用により、設計の自由度が広がると共に、高耐久性の実現が期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したゴム物品としての耐久性や形態安定性を確保するためにゴムと不織布とを接着させると、得られるゴム系複合材料において、ゴムが本来有している高い伸び性が著しく損なわれてしまうという問題があった。
【0005】
そこで本発明の目的は、上記問題点を解消し、タイヤやベルト等のゴム物品に適用した場合に、ゴムの特質としての高伸長性を損なうことなく、不織布の補強効果による高い耐久性および形態安定性を得ることができるゴム系複合材料およびそれを用いたゴム物品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、不織布とゴムとの間に接着性向上のために介在させる被膜に所定の不均一性を付与して、不織布とゴムとの間の接着性を調整することにより、ゴム系複合材料の剛性と伸長性とがバランスされ、両者の両立が可能となることを見出して、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、上記課題を解決するために、本発明のゴム系複合材料は、不織布と、該不織布内の空気と置換されたゴム系複合材料において、前記不織布を構成するフィラメントの表面に、該不織布の面方向に実質的に均一に、かつ厚さ方向に、成膜側の最表面の膜厚が0.6nm〜20nmであり、成膜しない側の最表面の膜厚が0nm〜0.6nmであり、かつ、その比率が10倍以上となるように不均一に、硫黄と反応可能な金属または金属化合物からなる被膜が形成されていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明のゴム系複合材料は、切断伸度40%以上を有し、かつ、温度80℃、応力4.9MPaで24時間放置した後のクリープが20%以下であることが好ましい。
【0009】
また、本発明のゴム物品は、前記本発明のゴム系複合材料を補強材として使用したことを特徴とするものである。
【0010】
本発明のゴム系複合材料によれば、高伸長性を維持しつつ、高い剛性を実現することができ、これを補強材として用いたゴム物品においては、ゴムの特性を損なうことなく、優れた耐久性および形態安定性を得ることができる。本発明は高伸長性および高剛性の両立が要求される全てのゴム物品に適用することができ、優れた効果を発揮できるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき具体的に説明する。
まず、本発明において適用し得る不織布は、多数本の繊維束を撚り合わせたり織り合わせたりせず、カーディング法、抄紙法、エアレイ法、メルトブロー、スパンボンド法などにより作製されたウェブである。メルトブロー、スパンボンド法以外のウェブにおける繊維の結合方法として、熱融着法、バインダによる方法、水流または針の力で繊維を交絡させる水流絡合法、ニードルパンチ法を好適に利用することができる。とりわけ水流または針で繊維を交絡させる水流絡合法、ニードルパンチ法およびメルトブロー、スパンボンド法により得られた不織布が好適である。
【0012】
不織布の材質としては、綿、レーヨン、セルロースなどの天然高分子繊維、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリアミド、特には芳香族ポリアミドおよび脂肪族ポリアミドなどの合成高分子繊維、並びに、カーボン繊維、ガラス繊維、スチールワイヤのうちから選択される一種又は複数種の繊維を混合して用いることができる。好ましくはポリエステルまたはポリアミドであり、より好ましくは芳香族ポリアミドである。また、隣接層と素材が異なる多層構造のフィラメント繊維でもよい。更に、異なる材質を内層と外層に配置した芯鞘構造、あるいは米字型、花弁型、層状型等の複合繊維も用いることができる。
【0013】
本発明においては、かかる不織布は、繊維フィラメントの間までゴムが含浸する構造を有していること、そして比較的長い距離、広い範囲でフィラメント繊維とゴムが相互に連続層を形成できる構造を有していることが重要な基本的要件である。このため、フィラメント繊維の直径または最大径は、好ましくは0.1〜100μm、より好ましくは0.1〜50μmの範囲内である。但し、その断面形状は円状のもの、または円と異なる断面形状のもの、中空部を有するもの等を用いることができる。
【0014】
また、フィラメント繊維の長さは、好ましくは8mm以上、より好ましくは10mm以上である。かかるフィラメント繊維の長さが8mm未満では、繊維フィラメント−繊維フィラメント間のからみ合いが十分でなく、補強層としての強度を保持できなくなる。
【0015】
不織布の目付質量(1m2当たりの質量)は、好ましくは10〜300g、より好ましくは10〜100gの範囲内である。不織布の目付質量が10g未満では不織布自体の均一性を維持することが困難となってムラの多い不織布となり、加硫後の不織布/ゴム複合体とした時の強度、剛性、破断伸度のバラツキが大きくなるため、好ましくない。一方、300gを超えると、ゴムの流動性にもよるが、不織布内部の空隙にゴムが浸透しなくなり、ゴム−不織布複合体の耐剥離性の観点等から好ましくない。
【0016】
本発明においては、上述の不織布を構成するフィラメントの表面に、この不織布の面方向に実質的に均一に、かつ厚さ方向に不均一に、硫黄と反応可能な金属または金属化合物からなる被膜を形成する。不織布とゴムとの間の接着は、不織布を未加硫ゴムにて被覆して、ゴムが不織布のフィラメントの間に入り込んだ状態にてゴムの加硫を行い、両者を固着させることによって得ることができるが、あらかじめ不織布表面上に硫黄と反応可能な金属材料からなる被膜を形成しておくことにより、金属被膜とゴムとの間で硫化反応が起こるため、これにより不織布とゴムとの間の接着をより強固にすることができる。
【0017】
即ち、本発明においては、かかる被膜を不織布の面方向に実質的に均一に形成することで、不織布の面方向に対してムラのない不織布−ゴム間の接着が確保でき、高耐久で形態安定性にも優れたゴム系複合材料が得られる一方、不織布の厚さ方向には不均一に形成することで、被膜とゴムとの間の反応性、ひいては、不織布とゴムとの間の接着性の度合いを厚さ方向で調整して、ゴムの伸長性を確保することにより、ゴム系複合材料の剛性および伸長性を全体として両立させることができるのである。
【0018】
不織布の厚さ方向に被膜の不均一性を付与するための手法としては、例えば、不織布の片面からのみ成膜を行う方法や、片面から成膜した後90°異なる方向から成膜を行う方法、両側の面(180°異なる反対方向の面)で夫々成膜時間等の成膜条件を代えて成膜を行う方法などが挙げられる。ここで、被膜の膜厚とは、不織布のフィラメント繊維表面に付着した金属の膜の厚さをいう。また、被膜が不織布の面方向に実質的に均一とは、例えば、被膜形成後の不織布を13mmφのポンチで打ち抜いて、付着した金属被膜の質量を測定した際の標準偏差が10%以下である場合をいい、不織布の厚さ方向に不均一とは、例えば、不織布の片面からのみ成膜を行った場合に、成膜側の最表面の膜厚が0.6nm〜20nmであり、成膜しない側の最表面の膜厚が0nm〜0.6nmであり、かつ、その比率が10倍以上である場合をいう。膜厚としては、0.6nm〜20nm、特には1nm〜10nmが好ましい。
【0019】
被膜の形成方法としては、物理的気相成長法(PVD)または化学的気相成長法(CVD)を用いることが好ましい。これらの方法による場合、無溶剤であるために環境への汚染が少ないうえ、気相中での成膜であるために従来のディップ処理やメッキ処理のように不織布を目詰りさせないという利点もある。
【0020】
本発明に適用し得るPVD法としては、真空蒸着法、例えば、抵抗加熱蒸着、電子ビーム加熱蒸着、分子線エピタキシー法、レーザーアブレーション法、スパッタ法、例えば、直流スパッタ、高周波スパッタ、マグネトロンスパッタ、ECRスパッタ、イオンビーム、イオンプレーティング法、例えば、高周波イオンプレーティング、イオン化クラスタビーム成膜法、またはイオンビーム法等が挙げられ、また、CVD法としては、熱CVD法、例えば、常圧CVD、減圧CVD、有機金属CVD、光CVD法、またはプラズマCVD法、例えば、直流プラズマCVD、高周波プラズマCVD、マイクロ波プラズマCVD若しくはECRプラズマCVD等が挙げられる。これらのうち、スパッタ法が好適に用いられ、特に好適にはマグネトロンスパッタ法を用いる。
【0021】
スパッタ法が好ましい理由として、第1には、基材である不織布表面の温度が低温での成膜が可能であることが挙げられる。第2には、通常は成膜時の動作圧力が5×10−2Pa〜1×101Paと比較的高く、不織布からのアウトガスによる影響が少ないことがある。第3には、ターゲットからスパッタした粒子は、直進して基材である不織布表面に到達する前にアルゴン(Ar)等の雰囲気ガスにより散乱される可能性が高く、「回り込み」が起きやすいことが挙げられる。即ち、この「回り込み」のため、不織布は極めて複雑な形状をしているにもかかわらず、不織布のターゲットに面していない部分や陰になっている部分にも好適に成膜させることができる。
【0022】
スパッタ条件、特には、マグネトロンスパッタ条件として、例えば、雰囲気ガスについては、不活性ガス、例えば、Ar、He、Ne、Kr、特にはArに、必要に応じて反応ガス、例えば、酸化系の場合はO2、H2O等、窒化系の場合はN2、NH3等、また炭化系の場合はCH4等を混ぜてもよい。反応ガスと不活性ガスとの混合比(供給ガスの体積比)は、100/0〜0/100(不活性ガス/反応ガス)、好ましくは100/0〜20/80である。
【0023】
また、必要に応じて基材である不織布にバイアス電圧を印加してもよい。その場合、直流、交流いずれのバイアスも可能である。交流の場合、パルス、または高周波(rf)が好ましい。直流の場合、好ましくは−1kV〜+1kVの電圧範囲である。
【0024】
ガス圧は、スパッタできる圧力であればいかなる値でもよいが、好ましくは1×10−2Pa〜5×102Pa、より好ましくは5×10−2Pa〜1×101Paである。また、電源周波数(ターゲットへ供給)は公知の直流、交流のいずれを用いてもよい。一般に、直流電源、高周波(rf)電源などが用いられるが、パルス電源を用いてもよい。ターゲットと基材の間に誘導性プラズマを発生させてスパッタ中の粒子を活性化する、いわゆるイオン化マグネトロンスパッタ(ionized magnetron sputtering)も可能である。
【0025】
尚、成膜中または成膜後に大気中にさらした際に、空気中の酸素や水蒸気と反応して、被膜中に酸素や水素などの不純物が混入することがあるため、注意を要する。また、必要に応じ、成膜前に不織布表面を十分に清浄化することが望ましく、成膜後にプラズマ処理、イオンインプランテーション、イオン照射、熱処理などを施して、被膜の表面状態、反応性、内部応力等を向上させてもよい。クリーニング方法としては、溶剤洗浄の他に、または溶剤洗浄に加えて、放電処理を好適に用いることができる。さらには、いくつかのクリーニング方法を組み合わせて、洗浄効果を上げることもできる。
【0026】
本発明において使用し得る硫黄と反応可能な金属または金属化合物には、合金、酸化物、窒化物も含まれ、ゴム加硫時にゴム中の硫黄と硫化反応する材料であればいかなるものでもよい。例えば、Co、Cu、Zn、Cr、Al、Ag、Ni、Pb、Ti、Wやこれらのうち2種類またはそれ以上からなる合金、さらにはこれらの酸化物、窒化物、炭化物、硫化物、硫酸化合物などの化合物を用いることができる。特に、Co、Co/Cr合金、Cu/Zn合金、Cu/Al合金等の金属、合金、またはこれらの酸化物を好適に用いることができる。より好ましくは、CoまたはCoの酸化物である(特開昭62−87311号、62−246278号、特開平1−290342号公報参照)。ここで、酸化物、窒化物、炭化物等の化合物は、化学量論的な値により得られたものであってもそうでなくてもよい。好ましくは、化学量論的な値に比べ金属元素の比率が大きいものとする。
【0027】
前述したように、被膜とゴムとの接着は、不織布表面に成膜を行った後、未加硫ゴムを被覆して加熱圧着する際、ゴム加硫時にこれらの間で硫化反応が起こることにより生ずると考えられる。ここで、加硫と硫化は競合反応であり、両者が好適に行われるためには反応性のマッチングが必要である。スパッタ成膜では、成膜時に、Ar等の不活性ガスに加えて、酸素、窒素等の反応ガスを適量加えて適度な硫化反応性を持つ化合物薄膜を形成することが容易である。
【0028】
本発明において使用する不織布とゴムとの複合化は、プレスまたはロールなどによりシート状未加硫ゴム組成物を上下両面または片面から圧着して、不織布内部の空気をゴムと置換することにより行うことができ、これにより本発明のゴム系複合材料を得ることができる。
【0029】
なお、本発明において使用し得るゴム組成物は、特に制限されるべきものではなく、例えば、ベルトやホースにおいて慣用されているゴム組成物を好適に用いることができる。従って、ゴム成分としては天然ゴムおよび合成ゴムのいずれでもよく、また加硫剤、加硫促進剤、補強材、老化防止剤、軟化剤等を適宜配合することができる。
【0030】
本発明のゴム系複合材料は、好ましくは40%以上、より好ましくは80%以上の切断伸度を有し、かつ、温度80℃、応力4.9MPaで24時間放置した後のクリープが好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下である。切断伸度およびクリープ値が上記範囲を満たす場合に、伸長性と剛性の両立において特に優れたゴム系複合材料を得ることができる。
【0031】
また、本発明の上記ゴム系複合材料を補強材として使用するゴム物品としては、ベルトやホース、防振材、防振ゴム、ゴムクローラなど、本発明の高伸長性および高剛性という特質を活かすことができる全てのゴム物品を挙げることができ、特に制限されない。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。
実施例1および比較例1、2
不織布(繊維種:ポリアラミド、商品名:テクノーラ(帝人(株)製)、繊維径:25μm、目付重量:40g/m2、厚さ:5mm)の表面(両面)を、下記の表1に示す条件にて低圧プラズマ法でクリーニングした後、同じく表1に示す条件にてCoターゲット(純度3N)をスパッタして、Coおよびその酸化膜を片面からのみ成膜した。また、比較例1として、両面から成膜を行った以外は実施例1と同一条件で作製した不織布(ここで、両面とは、180°反対方向からの成膜を意味する)、比較例2として、クリーニングおよびCo成膜を施さなかった以外は実施例1と同一条件で作製した不織布を夫々用意した。尚、クリーニングおよび成膜における平均電力密度は不織布1m2あたりに投入される電力とした。
【0033】
【表1】
【0034】
実施例1および比較例1、2で得られた不織布につき、表面、裏面それぞれの最表面の繊維を取り出して、付着したCoを硝酸に溶解させ、その濃度を定量した。その値を最表面に付着したCo膜厚の値に換算した。得られた膜厚を下記の表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
各不織布を下記の表3に示す配合からなる厚さ5mmの未加硫ゴムで両面から挟んで被覆一体化した後、145℃×30分の加硫条件にて加硫成形を施して、実施例1および比較例1、2のゴム系複合材料を得た。これらゴム系複合材料を幅2cmに打ち抜いたサンプルを夫々作製し、切断伸度、および、温度80℃、応力4.9MPaで24時間放置した後のクリープを評価した。得られた結果を下記の表4中に示す。表中、切断伸度については40%以上のものを○、40%未満のものを×とし、また、クリープについては20%以下のものを○、20%を超えるものを×と表示した。
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、タイヤやベルト、防振材、防振ゴム、ゴムクローラ等のゴム物品に適用した場合に、ゴムの特質としての高伸長性を損なうことなく、不織布の補強効果による高い耐久性および形態安定性を得ることができるゴム系複合材料およびそれを用いたゴム物品を提供することができる。
Claims (8)
- 不織布と、該不織布内の空気と置換されたゴムとからなるゴム系複合材料において、前記不織布を構成するフィラメントの表面に、該不織布の面方向に実質的に均一に、かつ厚さ方向に、成膜側の最表面の膜厚が0.6nm〜20nmであり、成膜しない側の最表面の膜厚が0nm〜0.6nmであり、かつ、その比率が10倍以上となるように不均一に、硫黄と反応可能な金属または金属化合物からなる被膜が形成されていることを特徴とするゴム系複合材料。
- 切断伸度40%以上を有し、かつ、温度80℃、応力4.9MPaで24時間放置した後のクリープが20%以下である請求項1記載のゴム系複合材料。
- 前記不織布がポリエステルまたはポリアミドからなる請求項1または2記載のゴム系複合材料。
- 前記ポリアミドが芳香族ポリアミドである請求項3記載のゴム系複合材料。
- 前記被膜が、物理的気相成長法(PVD)または化学的気相成長法(CVD)にて形成されている請求項1〜4のうちいずれか一項記載のゴム系複合材料。
- 前記物理的気相成長法(PVD)としてマグネトロンスパッタ法を用いた請求項5記載のゴム系複合材料。
- 硫黄と反応可能な金属または金属化合物がコバルトまたはコバルト酸化物である請求項1〜6のうちいずれか一項記載のゴム系複合材料。
- 請求項1〜7のうちいずれか一項記載のゴム系複合材料を補強材として使用したことを特徴とするゴム物品。
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