JP3610991B2 - ゴム系複合材の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、基材とゴム層との接着性に優れたゴム系複合材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
防振ゴムなどの金属とゴムとの複合材は従来より広く使用されているが、この場合金属とゴムとは強固に接合していることが必要である。
【0003】
本出願人は、このような点から特開昭62−87311、62−246278号公報において、ドライプレーティング法によりコバルト又はコバルト合金を基材上に成膜することで未加硫ゴム加硫時に基材/ゴムが強固に接合する複合体を製造する方法を提案した。また、特開平1−290342号公報では基材/ゴム複合体製造後の耐久性(耐湿熱劣化性)を向上させる目的でコバルト成膜時及び成膜後の熱処理によりコバルトの酸化を行っている。
【0004】
しかし、このように特開平1−290342号公報では耐湿熱性の向上のために成膜時に酸素ガスをアルゴンガスに混入させて反応性スパッタリングを行うことで酸化コバルト膜を得ているものの、この方法のみでは酸化が不十分で、耐湿熱劣化性が向上しない。この場合、成膜後に熱処理を行ってコバルトをより酸化させることで耐湿熱劣化性を向上させることができる。しかし、この方法は、2段階処理(2工程)が必要であること、また、実行化に向けて上記方法で反応性スパッタリングを他の装置で行っても良好な接着性が得られず、スケールアップが容易に図れない状態であった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、酸化コバルト薄膜の酸化度を簡単かつ確実に高め、コントロールすることができ、基材とゴムとを密着性よく接合し得ると共に、スケールアップが可能なゴム系複合材の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、基材表面に酸化コバルト薄膜を形成したのち、該薄膜上にゴム組成物を形成し、次いでこのゴム組成物を加硫してゴム系複合材を製造する方法において、上記酸化コバルト薄膜を、コバルトをターゲットとし、酸素分子を有するガスを含有する不活性ガスの存在下においてターゲットにDC電源を用いてパワーを投入した際、ターゲット及び基材間の電圧が急激に上昇する変移点より50W以上のパワーでスパッタリングすることにより形成することが有効であることを知見した。
【0007】
即ち、基材表面にCoOxで示されるコバルト酸化膜をスパッタリング法、特にマグネトロンスパッタリング法で形成する場合、不活性ガスと酸素分子を有するガスの比率を変えて装置内に流し、その時のコバルトターゲットへの投入パワーに対して、投入電圧をプロットすると、ある電力以上になると急激に電圧が上昇する変移点が現れる。この変移点はスパッタ時の不活性ガスと酸素の比率、スパッタ時の圧力などに依存して変化するが、どのような条件下でも変移点より50W以上の電力で成膜した膜は適度に酸化されているため、後処理として熱処理を施さなくても耐湿熱性に優れた接着性を得ることができる。成膜法の異なるスパッタリング装置を用いた場合にも、同様の変移点が観測され、変移点より50W以上の電力下で成膜した膜はゴムと加硫接着後の耐湿熱劣化性に優れていることを見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】
従って、本発明は、基材表面に酸化コバルト薄膜を形成したのち、該薄膜上にゴム組成物を形成し、次いでこのゴム組成物を加硫してゴム系複合材を製造する方法において、上記酸化コバルト薄膜を、コバルトをターゲットとし、酸素分子を有するガスを含有する不活性ガスの存在下においてターゲットにDC電源を用いてパワーを投入した際、ターゲット及び基材間の電圧が急激に上昇する変移点より50W以上のパワーでスパッタリングすることにより形成することを特徴とするゴム系複合材の製造方法を提供する。
【0009】
以下、本発明について更に詳しく説明する。本発明のゴム系複合材の製造方法において、対象となる基材の種類は特に制限されず、金属、セラミックス、プラスチック等に適用可能である。この場合、金属基材の種類としては、例えば鉄鋼、ステンレススチール、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、亜鉛、亜鉛合金、アモルファス合金などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、セラミックス、プラスチックとしてもその目的に応じて種々のものを選定することができる。この基材の形状、サイズなどは目的に応じて適宜選定される。
【0010】
これらの基材表面に酸化コバルト(CoO)膜を形成する場合、その前処理としてクリーニング処理をすることが望ましい。その方法としては、溶剤洗浄、超音波洗浄、酸、アルカリ洗浄等の湿式法、コロナ放電処理法、不活性ガス雰囲気で行う大気圧プラズマクリーニング法、真空中で行うプラズマクリーニング法、逆スパッタ法等の乾式法が挙げられる。これらの処理により基材とCoO膜との密着性を高めることが望ましい。
【0011】
上記基材に対するCoO膜の形成方法としては、特に、CoO膜をコントロールしながら作製するためにはDCマグネトロンスパッタリング法、対向ターゲット型スパッタリング法等が適している。
【0012】
これらの方法によりCoO膜を形成する場合、成膜時に酸化性を有するガスとスパッタリングのためのガスを混合し反応させる方法が好適で、一般には反応性スパッタリング法が採用される。この場合、酸化するためのガスとして、酸素、オゾン、空気、水等の酸素原子を有するものを使用できるが、特に限定するものではない。スパッタリング用の不活性ガスとしてはヘリウム、アルゴン等が用いられるが、工業的に用いることから最も安価なアルゴンが好ましい。これらのガスの混合比を変えることでCoO膜の酸化度をコントロールすることができるが、使用する装置の大きさ、コバルトターゲットの大きさ、真空チャンバーの到達真空度、スパッタリング方法の違い等により得られる酸化度はばらつく。
【0013】
本発明においては、上述したように所定真空度(ガス圧力)での種々の不活性ガスと酸素分子を有するガスとの比率におけるターゲットに投入するDCパワーに対する投入電圧の変化を測定し、図1に示すような投入パワー対ターゲット及び基材間の電圧(投入電圧)曲線を作成し、該電圧が急激に変化(上昇)するパワーの変移点を求める。
【0014】
そして、スパッタリングを、この変移点以上のパワーで成膜を行うものである。この場合、変移点近傍では接着性にばらつきが生じるおそれがあるため、好ましくは少なくともパワー変移点より30W以上、より好ましくは50W以上、更に好ましくは100W以上のパワーでスパッタリングを行う。これにより、酸化コバルトの酸化度が高く、優れた接着性を有する酸化コバルト薄膜が得られる。
【0015】
なお、スパッタリングのその他の条件は公知の条件とすることができるが、真空度は通常1mTorr〜1Torrとすることが好ましく、また、不活性ガスに対する酸素分子を有するガスの混合割合は、投入する電力により異なるが、容量比として不活性ガス:O=100:0.1〜100:100の範囲とすることが好ましい。
【0016】
酸化コバルト膜の膜厚は目的に応じて選定することができるが、通常10Å〜100μmが薄膜の生産性から好ましく、特に50Å〜1μmが好ましい。
【0017】
一方、本発明で用いるゴム組成物中のゴム成分としては、天然ゴム(NR)、及び構造式中に炭素−炭素二重結合を有する合成ゴムを単独で或いは2種以上ブレンドして使用できる。上記合成ゴムには、イソプレン、ブタジエン、クロロプレン等の共役ジエン化合物の単独重合体であるポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリクロロプレンゴム等、前記共役ジエン化合物とスチレン、アクリロニトリル、ビニルピリジン、アクリル酸、メタクリル酸、アルキルアクリレート類、アルキルメタクリレート類等のビニル化合物との共重合体であるスチレンブタジエン共重合ゴム(SBR)、ビニルピリジンブタジエンスチレン共重合ゴム、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、アクリル酸ブタジエン共重合ゴム、メタアクリル酸ブタジエン共重合ゴム、メチルアクリレートブタジエン共重合ゴム、メチルメタアクリレートブタジエン共重合ゴム等、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類とジエン化合物との共重合体〔例えばイソブチレンイソプレン共重合ゴム(IIR)〕、オレフィン類と非共役ジエンとの共重合体(EPDM)〔例えばエチレン−プロピレン−シクロペンタジエン三元共重合体、エチレンプロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン三元共重合体、エチレンプロピレン−1,4−ヘキサジエン三元共重合体〕、シクロオレフィンを開環重合させて得られるポリアルケナマー〔例えばポリペンテナマー〕、オキシラン環の開環重合によって得られるゴム〔例えば硫黄加硫が可能なポリエピクロロヒドリンゴム〕、ポリプロピレンオキシドゴム等が含まれる。また、前記各種ゴムのハロゲン化物、例えば塩素化イソブチレンイソプレン共重合ゴム(Cl−IIR)、臭素化イソブチレンイソプレン共重合ゴム(Br−IIR)等も含まれる。更に、ノルボルネンの開環重合体も用い得る。また更に、ブレンドゴムとしては上述のゴムにエピクロロヒドリンゴム、ポリプロピレンオキシドゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン等の飽和弾性体をブレンドして用いることもできる。
【0018】
本発明で用いるゴム組成物には、更に硫黄、有機硫黄化合物、その他の架橋剤を上記ゴム成分100部(重量部、以下同様)当り好ましくは0.01〜10部、より好ましくは0.1〜6部配合され、また加硫促進剤がゴム成分100部に対して0.01〜10部、特に0.1〜5部配合される。この場合、加硫促進剤の種類は限定されないが、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(CZ)を用いることで加硫時間を短くすることができる。
【0019】
更に、本発明のゴム組成物には、例えばパラフィン系、ナフテン系、芳香族系プロセスオイル、エチレン−α−オレフィンのコオリゴマー、パラフィンワックス、流動パラフィン等の鉱物油、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油等の植物油などのオイルを配合することが好ましく、これによりCZの使用に伴う上記CoO薄膜上におけるゴムとの湿潤接着性を向上させることができる。オイルの配合量はゴム成分100部に対して3〜50部、特に4〜10部とすることが好ましい。オイルの配合量が少なすぎると湿熱接着性改善効果が少なく、多すぎるとゴム自身のバネ特性が大きく変化する。特に防振ゴムの場合振動を減衰させるために重要なtanδが大きく変化する傾向がある。
【0020】
上記ゴム成分には、更に常法に従い、目的、用途などに応じてカーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、クレイ、マイカ等の充填剤、亜鉛華、ステアリン酸等の加硫促進助剤等を添加してゴム組成物を調製することができる。なお、本発明においては、部分酸化コバルトとゴムとの加硫接着促進剤として有機コバルト塩類を特に配合する必要はない。
【0021】
上記ゴム組成物と基材表面のCoO薄膜との接合は、該薄膜上にゴム組成物を加熱圧着して加硫接着するものであるが、加硫法は硫黄加硫のほか、ジチオモルフォリン、チウラム加硫等の有機硫黄化合物による有機硫黄加硫などが採用され、常法に従って加硫することができる。これらの中では特に硫黄加硫による方法が好ましい。この場合、硫黄や有機硫黄化合物中の硫黄の配合量はゴム成分100部に対して0.5〜7部、特に1〜6部とすることが好ましい。
【0022】
本発明方法では、上記硫黄を例えば5〜6部といった多量配合したゴム組成物で、長時間加硫接合を行った後、例えば−60℃程度の低温雰囲気下で剥離試験を行った場合でもCoO薄膜内の破壊が生じず、基材とゴムとを強固に接合でき、このため本発明方法は金属等の基材とゴムとの接合強度を必要とするタイヤ、動力伝達ベルト、コンベアベルト、ホース等の繊維状金属を芯材に用いたゴム系複合材や防振ゴム、免振材、ゴムクローラ、ラバースクリーン、ゴムロールなどの各種ゴム製品や部品類の製造に広く応用できる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、酸化コバルトの酸化度を簡単かつ確実にコントロールしてこれを高め、基材とゴム層とを強固に接合することができ、ゴム複合体の耐湿熱劣化性を大幅に向上させることができるものである。また、本方法は従来方法と比較して1工程でCoO薄膜を装置依存性なく作製することができる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0025】
〔参考例〕
マグネトロンスパッタ装置としてDCマグネトロンスパッタ装置を使用し、ターゲットとしてコバルトを用いると共に、スパッタ用ガスとしてアルゴン、酸化用として酸素をそれぞれ所定割合で供給すると共に、ターゲットに投入するパワーと、基材(ホールダー(SUS製)のみ)及びターゲット間の電圧(投入電圧)との各条件下におけるカーブを求めた。この場合、アルゴン流量は18ml/分(ガス圧力3.66mTorr)とし、これに酸素を5〜14ml/分の割合で混ぜて供給した。結果を図1に示す。
【0026】
図1の結果より、各条件下であるパワー以上で電圧が急激に上昇する領域があり、変移点を有することが認められた。
【0027】
〔実施例1〕
基材として10×75×0.5mmのアルミニウム試験片を用い、まず表面をアセトンで洗浄した後、高周波13.56MHz、100Wで5分間減圧アルゴンプラズマ処理を行った。上記基材上にマグネトロンスパッタリング法で酸化度の異なるCoO膜を目標厚み500Åで形成した。スパッタリング時の条件は、スパッタ用ガスとしてアルゴン18ml/分、酸化用として酸素6ml/分をスパッタ装置内に流し、ガス圧力5mTorrで、ターゲット投入パワーを変えて30秒間成膜を行った。
【0028】
次いで、表1に示す未加硫ゴム組成物と貼り合わせた後、145℃で40分(通常加硫条件)又は400分間(耐熱テスト)加硫し、接合させた。400分加硫した接着サンプルは液体窒素中に入れて冷やした後、即座に剥し、その破壊状態を観察した。また同時に加硫時間40分で作製したサンプルを80℃、98%RHの恒温恒湿槽で7日間放置した後、−60℃の低温槽内で引張試験を行った。以上の結果を表2に示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003610991
【0030】
【表2】
Figure 0003610991
【0031】
表2の結果から、変移点未満では低温での接着性が不十分であったが、変移点以上の750W以上の条件で成膜したCoO膜は室温、低温(耐熱テスト後)、湿熱劣化後のどの場合も優れた接着性を示した。
【0032】
〔実施例2〕
実施例1と同様のアルミニウム試験片を用い、実施例1と同様の前処理を行った後、マグネトロンスパッタリング法で、酸化度の異なるCoO膜を目標厚み500Åで形成した。スパッタリング時の条件は、スパッタ用ガスとしてアルゴン18ml/分、酸化用として酸素0.2,1,2,3.2,5,6ml/分とアルゴンに対する比を1,5,11,15,22,25%と変えてスパッタ装置内に流し、ガス圧力5mTorrでターゲット投入電流をほぼ一定にして30秒間成膜を行った。
【0033】
次いで、表1に示す未加硫ゴム組成物と貼り合わせた後、実施例1と同様の接着試験を行った。結果を表3に示す。なお、比較のために成膜サンプルを200℃で10分間熱処理を行った後、同様のテストを行った。
【0034】
【表3】
Figure 0003610991
【0035】
なおこの場合、酸素濃度20%以上において投入パワーが、ターゲット及び基材間の電圧が急激に上昇する変移点以上となっている。
【0036】
表3の結果から、特開平1−290342号公報の提案ではCoO成膜と熱処理の2工程で耐熱、耐湿熱性に優れた接着が得られることが確認できたが、本発明では酸素流量とターゲットへ投入するパワーをコントロールする1工程で耐久性を満足する接着を得ることができた。
【0037】
〔実施例3〕
実施例1と同様のアルミニウム試験片を用い、実施例1と同様の前処理を行った後、チャンバーの大きさ、ターゲットの大きさ、形の異なるマグネトロンスパッタリング装置を用いて、酸化度の異なるCoO膜を目標厚み500Åで形成した。スパッタリング時の条件は、スパッタ用ガスとしてアルゴン18ml/分、酸化用として酸素3ml/分を混合してスパッタ装置内に流し、ガス圧力5mTorrでターゲット投入電流をほぼ一定にして30秒間成膜を行った。
【0038】
次いで、表1に示す未加硫ゴム組成物と貼り合わせた後、実施例1と同様の接着試験を行った。結果を表4に示す。なお、比較のために成膜サンプルを200℃で10分間熱処理を行った後、同様のテストを行った。
【0039】
【表4】
Figure 0003610991
【0040】
表4の結果から、変移点未満の300W以下では低温での接着性が不十分であったが、変移点以上の400W以上の条件で成膜したCoO膜は室温、低温(耐熱テスト後)、湿熱劣化後のどの場合も優れた接着性を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】マグネトロンスパッタリング法における投入パワーと投入電圧との関係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 基材表面に酸化コバルト薄膜を形成したのち、該薄膜上にゴム組成物を形成し、次いでこのゴム組成物を加硫してゴム系複合材を製造する方法において、上記酸化コバルト薄膜を、コバルトをターゲットとし、酸素分子を有するガスを含有する不活性ガスの存在下においてターゲットにDC電源を用いてパワーを投入した際、ターゲット及び基材間の電圧が急激に上昇する変移点より50W以上のパワーでスパッタリングすることにより形成することを特徴とするゴム系複合材の製造方法。
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