JP2004237547A - ゴム系複合材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ゴムと複合される基材上にスパッタリングにより接着膜を形成し、次いでこの接着膜上にゴム組成物を積層して加硫することによりゴム系複合材料を製造する方法であって、チャンバー内に互いに異なる金属成分からなる第1及び第2のターゲットを設け、これら第1及び第2のターゲットに電力を同時に印加することにより形成されたスパッタリング雰囲気中、上記基材を上記第1のターゲット側から第2のターゲット側へ移動させながらスパッタリングすることにより上記接着膜を形成することを特徴とするゴム系複合材料の製造方法。
【効果】厚さ方向に金属組成の勾配を有する接着膜を形成することができ、この接着膜は、基材側とゴム側で組成が異なるため、基材とゴム各々に強い接着力を与え、初期接着性、接着耐久性及び保存安定性に優れ、強固に接着したゴム系複合材料を製造することができる。
【選択図】 図1
【効果】厚さ方向に金属組成の勾配を有する接着膜を形成することができ、この接着膜は、基材側とゴム側で組成が異なるため、基材とゴム各々に強い接着力を与え、初期接着性、接着耐久性及び保存安定性に優れ、強固に接着したゴム系複合材料を製造することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材とゴムとが接合されてなるゴム系複合材料の製造方法に関し、特に、ゴムと複合される基材上に接着膜を形成し、次いでこの接着膜上にゴム組成物を積層して加硫することによりゴム系複合材料を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤ、ベルト等の補強材などに用いられる金属、セラミックス、樹脂等の基材とゴムとが接合された複合材料としては、基材にゴム組成物を加硫圧着することにより基材とゴムを接合したものがあるが、このような材料の場合、基材やゴムの特性と共に、基材とゴムとの接着性が材料としての特性を大きく左右する。特に、このようなゴム系複合材料においては、接着直後から経時後にわたり、高い接着強度を示すことが必要である。
【0003】
このようなゴム系複合材料の製造方法としては、例えば、ゴムとプラスチックとを複合した材料において、プラスチック基材の表面に金属や金属化合物の薄膜を形成し、この薄膜を接着膜としてゴム組成物を加硫圧着することによりゴムとプラスチックとの複合材料を製造する方法がある(例えば、下記特許文献1:特開昭62−189117号公報、特許文献2:特開2002−172721号公報参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−189117号公報
【特許文献2】
特開2002−172721号公報
【0005】
しかしながら、これらの方法の場合、異なる材質を接着するにもかかわらず、接着膜が単一組成であるため、基材とゴムとに同時に強い接着性を与えることができず、基材と接着膜との間、接着膜とゴムとの間、又はその双方の接着力が不十分となっていた。また、このような問題を解決するために、接着膜を2層とする方法も提案されているが、この場合は、逆に接着膜間にも接着性が要求されるという問題がある。それ故、このようなゴム系複合材料の初期接着性、接着耐久性、保存安定性は十分なものとはいえなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、基材とゴムとを接合したゴム系複合材料において、基材とゴムとの接着性、特に、初期接着性、接着耐久性及び保存安定性に優れたゴム系複合材料を製造することができる方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ゴムと複合される基材上に、チャンバー内に互いに異なる金属成分からなる第1のターゲット及び第2のターゲットを設け、これら第1のターゲット及び第2のターゲットに電力を同時に印加することにより形成されたスパッタリング雰囲気中、基材を第1のターゲット側から第2のターゲット側へ移動させながらスパッタリングすることにより接着膜を形成し、次いでこの接着膜上にゴム組成物を積層して加硫することによりゴム系複合材料を製造すれば、厚さ方向に金属組成の勾配を有する接着膜を形成することができ、この接着膜は、基材側とゴム側とで組成が異なるため、基材とゴム各々に強い接着力を与え、この接着膜を介して複合されたゴム系複合材料が、初期接着性、接着耐久性及び保存安定性に優れた強固に接着したものとなることを知見し、本発明をなすに至った。
【0008】
即ち、本発明は、ゴムと複合される基材上にスパッタリングにより接着膜を形成し、次いでこの接着膜上にゴム組成物を積層して加硫することによりゴム系複合材料を製造する方法であって、チャンバー内に互いに異なる金属成分からなる第1のターゲット及び第2のターゲットを設け、これら第1のターゲット及び第2のターゲットに電力を同時に印加することにより形成されたスパッタリング雰囲気中、上記基材を上記第1のターゲット側から第2のターゲット側へ移動させながらスパッタリングすることにより上記接着膜を形成することを特徴とするゴム系複合材料の製造方法を提供する。
【0009】
以下、本発明につき更に詳述する。
本発明において、ゴム系複合材料は、ゴムと複合される基材上に接着膜を形成し、次いでこの接着膜上にゴム組成物を積層して加硫することにより製造するものである。
【0010】
本発明のゴム系複合材料の製造方法において、対象となる基材の種類は特に制限されず、金属、セラミックス、樹脂等が適用可能である。この場合、金属基材の種類としては、例えば鉄鋼、ステンレススチール、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、亜鉛、亜鉛合金、アモルファス合金などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、セラミックス基材、樹脂基材としてもその目的に応じて種々のものを選定することができ、セラミックス基材としては石英ガラスなど、樹脂基材としてはポリアミド、ポリエステルなどが好ましく挙げられる。なお、この基材の形状、サイズなどは目的に応じて適宜選定される。
【0011】
本発明のゴム系複合材料の製造方法において、接着膜は、チャンバー内に互いに異なる金属成分からなる第1のターゲット及び第2のターゲットを設け、これら第1のターゲット及び第2のターゲットに電力を同時に印加することにより形成されたスパッタリング雰囲気中、基材を第1のターゲット側から第2のターゲット側へ移動させながらスパッタリングすることにより形成する。これにより、厚さ方向に金属組成の勾配を有する接着膜を形成することができる。
【0012】
このような方法としては、例えば、図1に示されるように、チャンバー3内に、互いに異なる金属成分をからなる第1ターゲット1及び第2ターゲット2をこれらのスパッタリング面が同一面上に位置するように配設し、これら第1ターゲット及び第2ターゲット1,2に電力を同時に印加することによって生じるスパッタリング雰囲気(主に、第1ターゲット及び第2ターゲット1,2のスパッタリング面から基材4側へに向かう空間に形成される)中、接着膜を形成する基材4を、第1ターゲット1の近傍から第2ターゲット2の近傍へ、その接着膜を形成する面と第1のターゲット及び第2のターゲット1,2のスパッタリング面とが平行になるように対向させて移動させながらスパッタリングすることにより形成することができる。なお、図1中、5は磁石、6はターゲット電極、7はガス導入口、8はガス排気口(減圧口)、9は基材冶具、10は電源を示す。
【0013】
より具体的に説明すると、第1ターゲット及び第2ターゲット1,2に電力を印加することにより形成されるスパッタリング雰囲気は、第1ターゲット及び第2ターゲット1,2のスパッタリング面から基材4側へ各々のスパッタリング面の広さよりもある程度の広がりをもって形成される。この場合、第1ターゲット1の近傍のスパッタリング雰囲気では主に第1ターゲット1を構成する金属成分、第2ターゲット2の近傍のスパッタリング雰囲気では主に第2ターゲット2を構成する金属成分がスパッタリングされ、また、これら2つのスパッタリング雰囲気が重なる部分では、双方の金属成分がスパッタリングされることとなる。従って、このようなスパッタリング雰囲気で基材4を第1ターゲット1側から第2ターゲット2側に移動させると、厚さ方向に沿って第1ターゲット1を構成する金属成分が、基材4側からゴムが接着される側に向かうに従い徐々に減少し、第2ターゲット2を構成する金属成分が、基材4側からゴムが接着される側に向かうに従い徐々に増加する接着膜が形成され、接着膜がその厚さ方向に金属組成の勾配を有するものとなる。
【0014】
接着膜をこのように金属組成の勾配をもたせて形成することにより、基材側とゴム側とで接着膜に接触する面の組成を変えることができ、特に、基材側に基材との接着性がよい金属成分、ゴムと接着する側にゴムとの接着性がよい金属成分が多くなるように接着膜を形成すれば、接着膜と基材及び接着膜とゴムの双方の接着を同時に強固なものとすることができると共に、接着膜自身も、異なる金属の接着膜を複数層積層した場合に比べて層界面がないため強度が高く、1つの工程で接着膜を形成できるため、工程が簡略化でき、生産性を下げることなく高い接着性を有する接着膜を形成することができる。
【0015】
なお、図1に示した例においては、第1ターゲット及び第2ターゲットをこれらのスパッタリング面が同一面上に位置するように配設し、基材の接着膜を形成する面と第1のターゲット及び第2のターゲットのスパッタリング面とが平行になるように対向させて移動させるようにする例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1ターゲットと第2ターゲットのスパッタリング面が平行になるように配設したり、接着膜を形成する面に対してスパッタリング面が斜めになるように傾けて配設したりすることもできる。
【0016】
上記接着膜の形成においては、ターゲットが、アルミニウム、クロム、チタン、亜鉛、シリコン、コバルト、ニッケル、銅、銀、タンタル若しくはタングステン又はこれらの合金であることが好ましい。なお、第1のターゲットと第2のターゲットでは金属成分が異なるものを用いる。
【0017】
また、本発明においてスパッタリングガスは特に制限されず、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスのみを用いれば、第1のターゲット及び第2のターゲットを構成する金属成分からなる金属接着膜を形成することができる。また、酸素ガス、窒素ガス、メタンガス等の酸素、窒素及び炭素から選ばれる1種以上の元素を含む反応性ガスを共に用いれば、これらのスパッタリングは、いわゆる反応性スパッタリングとなり、第1のターゲット及び第2のターゲットを構成する金属成分の金属酸化物、金属窒化物又は金属炭化物からなる金属化合物接着膜を形成することができる。この場合、反応性ガスはヘリウム、アルゴン等の不活性ガスと共に用いることが好ましく、特に、反応性ガスとして酸素ガス、不活性ガスとしてアルゴンを用いて金属酸化物からなる接着膜を形成することが好ましい。
【0018】
また、本発明の接着膜の形成において、ターゲットへの電力の印加方式は特に限定されず、形成する接着膜の種類に応じて選定されるが、DC電源を用いることが好ましい。
【0019】
なお、接着膜の厚さは適宜選定されるが、1nm〜100μm、特に5nm〜1μmであることが好ましい。
【0020】
一方、上記基材に積層されて加硫されるゴム組成物中のゴム成分としては、天然ゴム(NR)、及び構造式中に炭素−炭素二重結合を有する合成ゴムから選ばれるゴム成分を単独で或いは2種以上ブレンドして使用できる。上記合成ゴムには、イソプレン、ブタジエン、クロロプレン等の共役ジエン化合物の単独重合体であるポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリクロロプレンゴム等、前記共役ジエン化合物とスチレン、アクリロニトリル、ビニルピリジン、アクリル酸、メタクリル酸、アルキルアクリレート類、アルキルメタクリレート類等のビニル化合物との共重合体であるスチレンブタジエン共重合ゴム(SBR)、ビニルピリジンブタジエンスチレン共重合ゴム、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、アクリル酸ブタジエン共重合ゴム、メタアクリル酸ブタジエン共重合ゴム、メチルアクリレートブタジエン共重合ゴム、メチルメタアクリレートブタジエン共重合ゴム等、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類とジエン化合物との共重合体〔例えばイソブチレンイソプレン共重合ゴム(IIR)〕、オレフィン類と非共役ジエンとの共重合体(EPDM)〔例えばエチレン−プロピレン−シクロペンタジエン三元共重合体、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン三元共重合体、エチレン−プロピレン−1,4−ヘキサジエン三元共重合体〕、シクロオレフィンを開環重合させて得られるポリアルケナマー〔例えばポリペンテナマー〕、オキシラン環の開環重合によって得られるゴム〔例えば硫黄加硫が可能なポリエピクロロヒドリンゴム〕、ポリプロピレンオキシドゴム等が含まれる。また、前記各種ゴムのハロゲン化物、例えば塩素化イソブチレンイソプレン共重合ゴム(Cl−IIR)、臭素化イソブチレンイソプレン共重合ゴム(Br−IIR)等も含まれる。更に、ノルボルネンの開環重合体も用い得る。また更に、上述のゴムにエピクロロヒドリンゴム、ポリプロピレンオキシドゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン等の飽和弾性体をブレンドして用いることもできる。
【0021】
また、上記ゴム組成物には、更に硫黄、有機硫黄化合物、その他の架橋剤を上記ゴム成分100重量部に対して0.01〜10重量部、特に0.1〜6重量部配合することが好ましく、また、加硫促進剤をゴム成分100重量部に対して0.01〜10重量部、特に0.1〜5重量部配合することが好ましい。
【0022】
更に、上記ゴム組成物には、例えばパラフィン系、ナフテン系、芳香族系プロセスオイル、エチレン−α−オレフィンのコオリゴマー、パラフィンワックス、流動パラフィン等の鉱物油、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油等の植物油などのオイルを配合することもできる。オイルの配合量はゴム成分100重量部に対して3〜50重量部、特に4〜10重量部とすることが好ましい。
【0023】
上記ゴム組成物には、更に常法に従い、目的、用途などに応じてカーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、クレイ、マイカ等の充填剤、亜鉛華、ステアリン酸等の加硫促進助剤等を添加してゴム組成物を調製することができる。
【0024】
本発明のゴム系複合材料は、接着膜を形成した基材上に、上記ゴム組成物を加熱圧着して加硫接着することにより製造されるものであるが、加硫法は硫黄加硫のほか、ジチオモルフォリン、チウラム加硫等の有機硫黄化合物による有機硫黄加硫などが採用され、常法に従って加硫することができる。これらの中では特に硫黄加硫による方法が好ましい。この場合、硫黄や有機硫黄化合物中の硫黄の配合量はゴム成分100重量部に対して0.5〜7重量部、特に1〜6重量部とすることが好ましい。なお、加硫条件は適宜選定され、特に制限されない。例えば145℃で30分程度とすることができる。
【0025】
また、本発明の製造方法では、上記硫黄をゴム成分100重量部に対して例えば5〜6重量部といった多量配合したゴム組成物で、長時間加硫接合を行った場合でも、基材とゴムとを強固に接合でき、このため本発明の製造方法は金属等の基材とゴムとの接合強度を必要とするタイヤ、動力伝達ベルト、コンベアベルト、ホース等の繊維状金属を芯材に用いたゴム系複合材や防振ゴム、免振材、ゴムクローラ、ラバースクリーン、ゴムロールなどの各種ゴム製品や部品類の製造に広く応用できる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0027】
[実施例1]
図1に示されるようなスパッタリング装置を用い、第1ターゲットとしてCo、第2ターゲットとしてZnを用い、スパッタリングガスとしてArを40cc/min、O2を10cc/minを導入して、各々のターゲットにDC電源により電力(第1ターゲット:2.0kW、第2ターゲット:1.0kW)を同時に印加し、圧力を0.7Paとして、PETフィルムを第1ターゲット及び第2ターゲットにより形成されたスパッタリング雰囲気中、PETフィルムの接着膜を形成する面とスパッタリング面の距離が110mmとなるようにターゲットのスパッタリング面と平行にして、第1ターゲット側から第2ターゲット側へ0.5m/minの速度で移動させながらスパッタリングして、PETフィルム上に接着膜を形成した。この接着膜の厚さ方向の組成分布をXPS(Quantum2000 アルバック・ファイ(株)製)により測定した結果を図2に示す。
【0028】
次いで、表1に示す配合のゴム組成物を上記接着膜を形成したPETフィルム上に積層して加硫(145℃×30分)、圧着することによりゴムとPETとの複合材料を得た。
【0029】
【表1】
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製 ノクラック6C
加硫防止剤:大内新興化学工業(株)製 ノクセラー NS−P
【0030】
また、得られた接着膜の接着性を下記の方法で評価した結果を表2に示す。
接着性評価:剥離試験後にPETフィルム上にゴムが付着している面積の割合を10段階で評価
初期接着性:接着膜を成膜後、すぐにゴムを加硫接着したもので評価
保存安定性:接着膜を成膜後、温度40℃、湿度95%の条件で3日間保持し、ゴムを加硫接着したもので評価
接着耐久性:接着膜を成膜後、ゴムを加硫接着し、温度40℃、湿度95%の条件で7日間保持したもので評価
【0031】
[比較例1]
第2ターゲットには電力を投入せず、PETフィルムを第1ターゲットの近傍に停止させてスパッタリングした以外は、実施例1と同様の方法でPETフィルム上に接着膜を形成(スパッタリング時間60sec)し、同様にゴムとPETとの複合材料を得た。また、得られた接着膜の接着性を上記の方法で評価した結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、厚さ方向に金属組成の勾配を有する接着膜を形成することができ、この接着膜は、基材側とゴム側で組成が異なるため、基材とゴム各々に強い接着力を与え、初期接着性、接着耐久性及び保存安定性に優れ、強固に接着したゴム系複合材料を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るゴム系複合材料の製造方法における接着膜をスパッタリングにより形成するためのスパッタリング装置の概略平面図である。
【図2】実施例1において得られた接着膜の厚さ方向の組成分布を示す図である。
【符号の説明】
1 第1ターゲット
2 第2ターゲット
3 チャンバー
4 基材
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材とゴムとが接合されてなるゴム系複合材料の製造方法に関し、特に、ゴムと複合される基材上に接着膜を形成し、次いでこの接着膜上にゴム組成物を積層して加硫することによりゴム系複合材料を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤ、ベルト等の補強材などに用いられる金属、セラミックス、樹脂等の基材とゴムとが接合された複合材料としては、基材にゴム組成物を加硫圧着することにより基材とゴムを接合したものがあるが、このような材料の場合、基材やゴムの特性と共に、基材とゴムとの接着性が材料としての特性を大きく左右する。特に、このようなゴム系複合材料においては、接着直後から経時後にわたり、高い接着強度を示すことが必要である。
【0003】
このようなゴム系複合材料の製造方法としては、例えば、ゴムとプラスチックとを複合した材料において、プラスチック基材の表面に金属や金属化合物の薄膜を形成し、この薄膜を接着膜としてゴム組成物を加硫圧着することによりゴムとプラスチックとの複合材料を製造する方法がある(例えば、下記特許文献1:特開昭62−189117号公報、特許文献2:特開2002−172721号公報参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭62−189117号公報
【特許文献2】
特開2002−172721号公報
【0005】
しかしながら、これらの方法の場合、異なる材質を接着するにもかかわらず、接着膜が単一組成であるため、基材とゴムとに同時に強い接着性を与えることができず、基材と接着膜との間、接着膜とゴムとの間、又はその双方の接着力が不十分となっていた。また、このような問題を解決するために、接着膜を2層とする方法も提案されているが、この場合は、逆に接着膜間にも接着性が要求されるという問題がある。それ故、このようなゴム系複合材料の初期接着性、接着耐久性、保存安定性は十分なものとはいえなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、基材とゴムとを接合したゴム系複合材料において、基材とゴムとの接着性、特に、初期接着性、接着耐久性及び保存安定性に優れたゴム系複合材料を製造することができる方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ゴムと複合される基材上に、チャンバー内に互いに異なる金属成分からなる第1のターゲット及び第2のターゲットを設け、これら第1のターゲット及び第2のターゲットに電力を同時に印加することにより形成されたスパッタリング雰囲気中、基材を第1のターゲット側から第2のターゲット側へ移動させながらスパッタリングすることにより接着膜を形成し、次いでこの接着膜上にゴム組成物を積層して加硫することによりゴム系複合材料を製造すれば、厚さ方向に金属組成の勾配を有する接着膜を形成することができ、この接着膜は、基材側とゴム側とで組成が異なるため、基材とゴム各々に強い接着力を与え、この接着膜を介して複合されたゴム系複合材料が、初期接着性、接着耐久性及び保存安定性に優れた強固に接着したものとなることを知見し、本発明をなすに至った。
【0008】
即ち、本発明は、ゴムと複合される基材上にスパッタリングにより接着膜を形成し、次いでこの接着膜上にゴム組成物を積層して加硫することによりゴム系複合材料を製造する方法であって、チャンバー内に互いに異なる金属成分からなる第1のターゲット及び第2のターゲットを設け、これら第1のターゲット及び第2のターゲットに電力を同時に印加することにより形成されたスパッタリング雰囲気中、上記基材を上記第1のターゲット側から第2のターゲット側へ移動させながらスパッタリングすることにより上記接着膜を形成することを特徴とするゴム系複合材料の製造方法を提供する。
【0009】
以下、本発明につき更に詳述する。
本発明において、ゴム系複合材料は、ゴムと複合される基材上に接着膜を形成し、次いでこの接着膜上にゴム組成物を積層して加硫することにより製造するものである。
【0010】
本発明のゴム系複合材料の製造方法において、対象となる基材の種類は特に制限されず、金属、セラミックス、樹脂等が適用可能である。この場合、金属基材の種類としては、例えば鉄鋼、ステンレススチール、チタン合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、亜鉛、亜鉛合金、アモルファス合金などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、セラミックス基材、樹脂基材としてもその目的に応じて種々のものを選定することができ、セラミックス基材としては石英ガラスなど、樹脂基材としてはポリアミド、ポリエステルなどが好ましく挙げられる。なお、この基材の形状、サイズなどは目的に応じて適宜選定される。
【0011】
本発明のゴム系複合材料の製造方法において、接着膜は、チャンバー内に互いに異なる金属成分からなる第1のターゲット及び第2のターゲットを設け、これら第1のターゲット及び第2のターゲットに電力を同時に印加することにより形成されたスパッタリング雰囲気中、基材を第1のターゲット側から第2のターゲット側へ移動させながらスパッタリングすることにより形成する。これにより、厚さ方向に金属組成の勾配を有する接着膜を形成することができる。
【0012】
このような方法としては、例えば、図1に示されるように、チャンバー3内に、互いに異なる金属成分をからなる第1ターゲット1及び第2ターゲット2をこれらのスパッタリング面が同一面上に位置するように配設し、これら第1ターゲット及び第2ターゲット1,2に電力を同時に印加することによって生じるスパッタリング雰囲気(主に、第1ターゲット及び第2ターゲット1,2のスパッタリング面から基材4側へに向かう空間に形成される)中、接着膜を形成する基材4を、第1ターゲット1の近傍から第2ターゲット2の近傍へ、その接着膜を形成する面と第1のターゲット及び第2のターゲット1,2のスパッタリング面とが平行になるように対向させて移動させながらスパッタリングすることにより形成することができる。なお、図1中、5は磁石、6はターゲット電極、7はガス導入口、8はガス排気口(減圧口)、9は基材冶具、10は電源を示す。
【0013】
より具体的に説明すると、第1ターゲット及び第2ターゲット1,2に電力を印加することにより形成されるスパッタリング雰囲気は、第1ターゲット及び第2ターゲット1,2のスパッタリング面から基材4側へ各々のスパッタリング面の広さよりもある程度の広がりをもって形成される。この場合、第1ターゲット1の近傍のスパッタリング雰囲気では主に第1ターゲット1を構成する金属成分、第2ターゲット2の近傍のスパッタリング雰囲気では主に第2ターゲット2を構成する金属成分がスパッタリングされ、また、これら2つのスパッタリング雰囲気が重なる部分では、双方の金属成分がスパッタリングされることとなる。従って、このようなスパッタリング雰囲気で基材4を第1ターゲット1側から第2ターゲット2側に移動させると、厚さ方向に沿って第1ターゲット1を構成する金属成分が、基材4側からゴムが接着される側に向かうに従い徐々に減少し、第2ターゲット2を構成する金属成分が、基材4側からゴムが接着される側に向かうに従い徐々に増加する接着膜が形成され、接着膜がその厚さ方向に金属組成の勾配を有するものとなる。
【0014】
接着膜をこのように金属組成の勾配をもたせて形成することにより、基材側とゴム側とで接着膜に接触する面の組成を変えることができ、特に、基材側に基材との接着性がよい金属成分、ゴムと接着する側にゴムとの接着性がよい金属成分が多くなるように接着膜を形成すれば、接着膜と基材及び接着膜とゴムの双方の接着を同時に強固なものとすることができると共に、接着膜自身も、異なる金属の接着膜を複数層積層した場合に比べて層界面がないため強度が高く、1つの工程で接着膜を形成できるため、工程が簡略化でき、生産性を下げることなく高い接着性を有する接着膜を形成することができる。
【0015】
なお、図1に示した例においては、第1ターゲット及び第2ターゲットをこれらのスパッタリング面が同一面上に位置するように配設し、基材の接着膜を形成する面と第1のターゲット及び第2のターゲットのスパッタリング面とが平行になるように対向させて移動させるようにする例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1ターゲットと第2ターゲットのスパッタリング面が平行になるように配設したり、接着膜を形成する面に対してスパッタリング面が斜めになるように傾けて配設したりすることもできる。
【0016】
上記接着膜の形成においては、ターゲットが、アルミニウム、クロム、チタン、亜鉛、シリコン、コバルト、ニッケル、銅、銀、タンタル若しくはタングステン又はこれらの合金であることが好ましい。なお、第1のターゲットと第2のターゲットでは金属成分が異なるものを用いる。
【0017】
また、本発明においてスパッタリングガスは特に制限されず、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスのみを用いれば、第1のターゲット及び第2のターゲットを構成する金属成分からなる金属接着膜を形成することができる。また、酸素ガス、窒素ガス、メタンガス等の酸素、窒素及び炭素から選ばれる1種以上の元素を含む反応性ガスを共に用いれば、これらのスパッタリングは、いわゆる反応性スパッタリングとなり、第1のターゲット及び第2のターゲットを構成する金属成分の金属酸化物、金属窒化物又は金属炭化物からなる金属化合物接着膜を形成することができる。この場合、反応性ガスはヘリウム、アルゴン等の不活性ガスと共に用いることが好ましく、特に、反応性ガスとして酸素ガス、不活性ガスとしてアルゴンを用いて金属酸化物からなる接着膜を形成することが好ましい。
【0018】
また、本発明の接着膜の形成において、ターゲットへの電力の印加方式は特に限定されず、形成する接着膜の種類に応じて選定されるが、DC電源を用いることが好ましい。
【0019】
なお、接着膜の厚さは適宜選定されるが、1nm〜100μm、特に5nm〜1μmであることが好ましい。
【0020】
一方、上記基材に積層されて加硫されるゴム組成物中のゴム成分としては、天然ゴム(NR)、及び構造式中に炭素−炭素二重結合を有する合成ゴムから選ばれるゴム成分を単独で或いは2種以上ブレンドして使用できる。上記合成ゴムには、イソプレン、ブタジエン、クロロプレン等の共役ジエン化合物の単独重合体であるポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリクロロプレンゴム等、前記共役ジエン化合物とスチレン、アクリロニトリル、ビニルピリジン、アクリル酸、メタクリル酸、アルキルアクリレート類、アルキルメタクリレート類等のビニル化合物との共重合体であるスチレンブタジエン共重合ゴム(SBR)、ビニルピリジンブタジエンスチレン共重合ゴム、アクリロニトリルブタジエン共重合ゴム、アクリル酸ブタジエン共重合ゴム、メタアクリル酸ブタジエン共重合ゴム、メチルアクリレートブタジエン共重合ゴム、メチルメタアクリレートブタジエン共重合ゴム等、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類とジエン化合物との共重合体〔例えばイソブチレンイソプレン共重合ゴム(IIR)〕、オレフィン類と非共役ジエンとの共重合体(EPDM)〔例えばエチレン−プロピレン−シクロペンタジエン三元共重合体、エチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボルネン三元共重合体、エチレン−プロピレン−1,4−ヘキサジエン三元共重合体〕、シクロオレフィンを開環重合させて得られるポリアルケナマー〔例えばポリペンテナマー〕、オキシラン環の開環重合によって得られるゴム〔例えば硫黄加硫が可能なポリエピクロロヒドリンゴム〕、ポリプロピレンオキシドゴム等が含まれる。また、前記各種ゴムのハロゲン化物、例えば塩素化イソブチレンイソプレン共重合ゴム(Cl−IIR)、臭素化イソブチレンイソプレン共重合ゴム(Br−IIR)等も含まれる。更に、ノルボルネンの開環重合体も用い得る。また更に、上述のゴムにエピクロロヒドリンゴム、ポリプロピレンオキシドゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン等の飽和弾性体をブレンドして用いることもできる。
【0021】
また、上記ゴム組成物には、更に硫黄、有機硫黄化合物、その他の架橋剤を上記ゴム成分100重量部に対して0.01〜10重量部、特に0.1〜6重量部配合することが好ましく、また、加硫促進剤をゴム成分100重量部に対して0.01〜10重量部、特に0.1〜5重量部配合することが好ましい。
【0022】
更に、上記ゴム組成物には、例えばパラフィン系、ナフテン系、芳香族系プロセスオイル、エチレン−α−オレフィンのコオリゴマー、パラフィンワックス、流動パラフィン等の鉱物油、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油等の植物油などのオイルを配合することもできる。オイルの配合量はゴム成分100重量部に対して3〜50重量部、特に4〜10重量部とすることが好ましい。
【0023】
上記ゴム組成物には、更に常法に従い、目的、用途などに応じてカーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、クレイ、マイカ等の充填剤、亜鉛華、ステアリン酸等の加硫促進助剤等を添加してゴム組成物を調製することができる。
【0024】
本発明のゴム系複合材料は、接着膜を形成した基材上に、上記ゴム組成物を加熱圧着して加硫接着することにより製造されるものであるが、加硫法は硫黄加硫のほか、ジチオモルフォリン、チウラム加硫等の有機硫黄化合物による有機硫黄加硫などが採用され、常法に従って加硫することができる。これらの中では特に硫黄加硫による方法が好ましい。この場合、硫黄や有機硫黄化合物中の硫黄の配合量はゴム成分100重量部に対して0.5〜7重量部、特に1〜6重量部とすることが好ましい。なお、加硫条件は適宜選定され、特に制限されない。例えば145℃で30分程度とすることができる。
【0025】
また、本発明の製造方法では、上記硫黄をゴム成分100重量部に対して例えば5〜6重量部といった多量配合したゴム組成物で、長時間加硫接合を行った場合でも、基材とゴムとを強固に接合でき、このため本発明の製造方法は金属等の基材とゴムとの接合強度を必要とするタイヤ、動力伝達ベルト、コンベアベルト、ホース等の繊維状金属を芯材に用いたゴム系複合材や防振ゴム、免振材、ゴムクローラ、ラバースクリーン、ゴムロールなどの各種ゴム製品や部品類の製造に広く応用できる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0027】
[実施例1]
図1に示されるようなスパッタリング装置を用い、第1ターゲットとしてCo、第2ターゲットとしてZnを用い、スパッタリングガスとしてArを40cc/min、O2を10cc/minを導入して、各々のターゲットにDC電源により電力(第1ターゲット:2.0kW、第2ターゲット:1.0kW)を同時に印加し、圧力を0.7Paとして、PETフィルムを第1ターゲット及び第2ターゲットにより形成されたスパッタリング雰囲気中、PETフィルムの接着膜を形成する面とスパッタリング面の距離が110mmとなるようにターゲットのスパッタリング面と平行にして、第1ターゲット側から第2ターゲット側へ0.5m/minの速度で移動させながらスパッタリングして、PETフィルム上に接着膜を形成した。この接着膜の厚さ方向の組成分布をXPS(Quantum2000 アルバック・ファイ(株)製)により測定した結果を図2に示す。
【0028】
次いで、表1に示す配合のゴム組成物を上記接着膜を形成したPETフィルム上に積層して加硫(145℃×30分)、圧着することによりゴムとPETとの複合材料を得た。
【0029】
【表1】
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製 ノクラック6C
加硫防止剤:大内新興化学工業(株)製 ノクセラー NS−P
【0030】
また、得られた接着膜の接着性を下記の方法で評価した結果を表2に示す。
接着性評価:剥離試験後にPETフィルム上にゴムが付着している面積の割合を10段階で評価
初期接着性:接着膜を成膜後、すぐにゴムを加硫接着したもので評価
保存安定性:接着膜を成膜後、温度40℃、湿度95%の条件で3日間保持し、ゴムを加硫接着したもので評価
接着耐久性:接着膜を成膜後、ゴムを加硫接着し、温度40℃、湿度95%の条件で7日間保持したもので評価
【0031】
[比較例1]
第2ターゲットには電力を投入せず、PETフィルムを第1ターゲットの近傍に停止させてスパッタリングした以外は、実施例1と同様の方法でPETフィルム上に接着膜を形成(スパッタリング時間60sec)し、同様にゴムとPETとの複合材料を得た。また、得られた接着膜の接着性を上記の方法で評価した結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、厚さ方向に金属組成の勾配を有する接着膜を形成することができ、この接着膜は、基材側とゴム側で組成が異なるため、基材とゴム各々に強い接着力を与え、初期接着性、接着耐久性及び保存安定性に優れ、強固に接着したゴム系複合材料を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るゴム系複合材料の製造方法における接着膜をスパッタリングにより形成するためのスパッタリング装置の概略平面図である。
【図2】実施例1において得られた接着膜の厚さ方向の組成分布を示す図である。
【符号の説明】
1 第1ターゲット
2 第2ターゲット
3 チャンバー
4 基材
Claims (5)
- ゴムと複合される基材上にスパッタリングにより接着膜を形成し、次いでこの接着膜上にゴム組成物を積層して加硫することによりゴム系複合材料を製造する方法であって、チャンバー内に互いに異なる金属成分からなる第1のターゲット及び第2のターゲットを設け、これら第1のターゲット及び第2のターゲットに電力を同時に印加することにより形成されたスパッタリング雰囲気中、上記基材を上記第1のターゲット側から第2のターゲット側へ移動させながらスパッタリングすることにより上記接着膜を形成することを特徴とするゴム系複合材料の製造方法。
- 基材が、金属、セラミックス又は樹脂であることを特徴とする請求項1記載のゴム系複合材料の製造方法。
- ターゲットが、アルミニウム、クロム、チタン、亜鉛、シリコン、コバルト、ニッケル、銅、銀、タンタル若しくはタングステン又はこれらの合金であることを特徴とする請求項1又は2記載のゴム系複合材料の製造方法。
- スパッタリングが、反応性スパッタリングであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のゴム系複合材料の製造方法。
- 接着膜の厚さが1nm〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のゴム系複合材料の製造方法。
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