JPH02209224A - 低透過性ゴムホース - Google Patents

低透過性ゴムホース

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JPH02209224A
JPH02209224A JP3189189A JP3189189A JPH02209224A JP H02209224 A JPH02209224 A JP H02209224A JP 3189189 A JP3189189 A JP 3189189A JP 3189189 A JP3189189 A JP 3189189A JP H02209224 A JPH02209224 A JP H02209224A
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雅人 吉川
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福浦 幸男
Hideo Sugiyama
秀夫 杉山
Toshio Naito
内藤 壽夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 1束上Δ札皿分災 本発明は、耐ガス・耐溶剤透過性に優れたゴムホースに
関する。
の   び  が  しようとする 従来より、ゴムホースは、一般家庭用のほかに自動車燃
料用ホース、トルクコンバーター用ホース、パワーステ
アリング用ホース、空調機用ホース、冷凍機用ホース、
プロパンガス用ホース、油圧用ホースなど非常に幅広′
い用途を有し、これらのホース内を通す媒体は水、油、
有機溶剤、ガスなど多種多様である。従って、ゴムホー
スにはこれらの媒体に対し良好な抵抗性を有し、優れた
耐有機ガス、耐有機溶剤透過性を発揮すると共に、可撓
性に富むものが望まれる。
しかし、一般的に、ゴム表面は有機ガス、有機溶剤等の
化学的負荷に対し必ずしも強い抵抗力を示さない。この
場合、ゴムの耐有機ガス、耐有機溶剤機能を向上させる
ためには、従来(1)溶剤と異なる極性をもつゴム材料
の使用、(2)ゴムの架橋度の増大、(3)充填剤の増
加、(4)使用ゴム量、肉厚の増加などの方法が採用さ
れてきたが、(1)の方法はクロロプレンゴム、ブタジ
ェン−アクリロニトリルゴム、アクリルゴム、エピクロ
ルヒドリンゴム、フッ素ゴムなどの高価なゴムが必要で
あり、(2)の方法はゴムの柔軟性、耐屈曲性を損なう
問題があり、(3)の方法は加工性、物性面から限界が
あり、耐溶剤性向上効果もフィラーの容積分率に比例す
る程度であり、(4)の方法は、肉厚を増すと製品重量
を増し、コストの増大、製品の柔軟性を損なうといった
問題があり、またいずれにしてもこれらの方法によって
は耐有機ガス、耐有機溶剤性を発揮させることには限度
がある。
このため、ゴムホースを高性能化し、耐ガス。
耐溶剤性を向上させる目的で、ゴムホースに樹脂を複合
化する方法が数多く提案されており、媒体と接触するゴ
ムホースの内面に薄い樹脂層を設け。
耐有機溶剤性、耐ガス透過性、耐薬品性等の機能を樹脂
層に求め、ホースとしての柔軟性、振動吸収性等を外側
のゴム層に求めることが行なわれている。
この例としては、ゴムホース内面に溶剤可溶性ナイロン
膜をコーティングする方法(特開昭60−113885
号公報)がある。また、ゴムホースを製造する際、マン
ドレル(ホースの型芯)上に樹脂を押出コーティングし
て樹脂フィルムを形成し、その上に接着剤を塗布し、乾
燥した後、中間ゴム組成物を被覆し、編上げの補強層を
設け。
更に外被ゴム層を被覆し、最後に加硫成形することで耐
有機ガス、耐有機溶剤性を向上させることも行なわれて
いる(特公昭63−45302号。
同63−125885号公報)。
また、一般的に、カークーラーその他冷媒用複合ゴムホ
ース内層を形成する樹脂としては主にナイロン系のもの
が多く使用されている。このナイロンとしては、6ナイ
ロン、66ナイロン、6と66ナイロン共重合体、11
ナイロン、12ナイロン、4ナイロン、これら相互の共
重合物、変性物、ブレンド物及びナイロンにオレフィン
をブレンドしたものなど、数多くの提案がある。
しかし、冷媒用ゴムホースの内面に使用されるナイロン
は次の条件を満たすことが求められる。
(1)フレオンガス透過性が小さいこと(耐ガス透過性
)、 (2)ホースの外部から侵入した水分により加水分解を
受けないこと(耐湿性)、 (3)耐熱性を有すること、 (4)インパルステストなど動的な動きに耐えること、 (5)口金部での気密性が高いこと。
以上の条件に照らした場合、6ナイロン、66ナイロン
、6と66ナイロンとの共重合体等はフレオンガス透過
性は非常に小さいものの水分透過性は比較的大きい。一
方、11ナイロン、12ナイロン等は水分透過性は小さ
く、しかも加水分解を比較的受けにくいが、逆にフレオ
ン透過性はかなり大きいという欠点がある。
こうした欠点を改良するため、水分透過性の低いブチル
ゴムやハイパロンをゴム部分に使用することが行なわれ
ているが、ブチルゴムを使用した場合、外部よりの水分
透過性を減少できるものの、耐フレオン透過性を担うナ
イロン層に欠陥があってこれが破壊すると、ブチルゴム
層は耐性がないためにホース自体の重大な破壊に至ると
いう問題がある。また、ハイパロンは高価であり、しか
も接着性に難があるため、使用範囲は限定される。
また、耐フレオンガス透過性のある6ナイロン。
66ナイロン又はこれらの共重合体に水分透過性の低い
11ナイロン、12ナイロンをブレンドしたり、あるい
はオレフィン系樹脂をブレンドする試みも行なわれてい
るが、耐水分透過性や耐加水分解性は改良されるものの
、耐フレオン透過性が低下するという問題がある。
従って、従来のナイロン等とゴムとの組合わせでは、冷
媒等のゴムホースに求められる性能を十分満足させるこ
とは困難であり、このため、樹脂内管にアルミニウムや
銅のテープを巻き、あるいはこれらの金属薄膜を形成し
たプラスチックテープを巻き、その上にゴム層を被覆す
る方法、またゴムホース内面を直接金属薄膜を形成した
テープで構成する方法などが提案されている(実開昭5
4−177620号、同54−178221号。
同56−162379号、同58−94975号。
同58−99582号、同58−158879号。
特開昭57−205144号、特公昭63−13812
号公報)。
即ち、これらは耐フレオン透過性や耐水分透過性を金属
膜のバリヤー性で向上させることを目的としたものであ
るが、これらの構造は製造工程が複雑でコストアップに
なり、しかもテープを用いる場合、テープとテープとの
継ぎ目が物理的に重ねられているだけであり、過酷な条
件下では、テープ間に隙間が生じ、金属薄膜のバリヤー
性が損なわれ、ガス漏れも懸念される上、更にゴムホー
スの柔軟性にも劣る等の問題がある。また、これらの方
法では金属テープ等を樹脂内管に巻き付は更にゴムと複
合する際、接着剤を使用するのが通常であるが、接着剤
は長期使用するうちに劣化する場合があり、特に樹脂内
管より若干でも有機溶剤が浸透してくると有機溶剤に浸
されて接着力を失うという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、従来の樹脂層
とゴム層とからなる複合ホースのゴムホース本来の柔軟
性を損なわずに耐溶剤透過性、耐湿透過性を向上させ、
耐溶剤性、耐湿性を有すると共に1曲げ、ねじれなどに
対する耐久性があり、しかも接着剤を使用しない不透過
性ゴムホースを提供することを目的とする。
課 を  するための   び 本発明は、上記目的を達成するため1合成樹脂製内管の
外周面に直接又は金属もしくは金属化合物のドライめっ
き薄膜を介してスパッタリング法又はイオンプレーティ
ング法により亜鉛、銅、コバルト、チタン及びこれらの
金属の1種以上を含む合金から選ばれる金属薄膜を形成
すると共に、該金属薄膜上にゴム層を加硫形成するよう
にしたものである。
即ち、本発明者は内層に合成樹脂層、外層にゴム層から
なるゴムホースの上記問題点を解決すべく鋭意検討を行
なった結果、合成樹脂製内管外周面にスパッタリング法
又はイオンプレーティング法を用いて、亜鉛、銅、コバ
ルト、チタン及びこれらの金属の1種以上を含む合金か
ら選ばれる金属のドライめっき薄膜を形成した場合、こ
の上に直接ゴム組成物を被覆し、加硫した場合、接着剤
なしにゴム層が形成され、接着剤使用性能及び工程上の
問題点を解決し得ると共に、このように上記金属薄膜を
形成したゴムホース、或いは該金属薄膜の下層に更に他
のドライめっき薄膜を形成したゴムホースは、これら金
属薄膜、ドライめっき薄膜は薄く、均一に形成されるた
めに、ゴムホース本来の柔軟性を損なわずに耐有機ガス
透過性、耐水分透過性を向上させることができ、耐溶剤
性。
耐湿性に優れ、しかも従来の金属テープ等を巻く方法と
異なり、使用により金属薄膜、ドライめっき薄膜のバリ
ヤー性が低下することがなく、合成樹脂管とゴム層とが
ゴム加硫時の加熱、加圧により強固に接合し、インパル
テストでも強固に接合を保ち、曲げ、ねじれ等に対する
耐久性に優れた低透過性ゴムホースが得られること、ま
た、上記金属薄膜形成工程、他のドライめっき工程は従
来の工程の内管樹脂押出工程の次に加えるだけでよく、
従来設備を使用して連続的に生産性良く製造できること
を知見し、本発明をなすに至ったものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明に係る低透過性ゴムホースは、第1図のホース断
面図で示したように、内周面が媒体と直接接する合成樹
脂内管1の外周面に亜鉛、銅、コバルト、チタン及びこ
れらの金属の1種以上を含む合金から選ばれる金属薄膜
2をスパッタリング法又はイオンプレーティング法にて
形成し、その上にゴム層3を被覆し、更に必要に応じ補
強層4及びゴム外被層5を設けた後、加熱、加圧してな
るものであり、また、第2図に示したように、用途に応
じて合成樹脂内管1の外周面にドライめっきにより他の
金属又は金属薄膜6を形成し、その上に亜鉛、銅、コバ
ルト、チタン及びこれらの金属の1種以上を含む合金か
ら選ばれる金属薄膜2、ゴム層3を設け、必要に応じ補
強層4と外被ゴム層5を設けた後、加硫して得ることも
できる。
ここで1本発明に係る低透過性ゴムホースに使用される
合成樹脂内管の材料は、使用目的に応じ適宜選定される
が、金属薄膜2、更に他のドライめっき薄膜6が良好な
バリヤー層となるため、樹脂層の負担が軽くなり、従来
より広範な種類の樹脂を使用することができる。このよ
うな樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン−1,ボリアリレート、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキ
シベンゾイル等のポリエステル、6ナイロン、66ナイ
ロン、11ナイロン、12ナイロン。
4ナイロン、6−66共重合ナイロン、6−10共重合
ナイロン、6−12共重合ナイロン、芳香族ポリアミド
等のポリアミド、ポリアセタール。
ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルエーテルケトン
、ポリフェニレンスルフィド等のポリエーテル、ポリサ
ルホン、ポリエーテルサルホン等のポリサルホン、ポリ
エーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリビスマレイミ
ド等のポリイミド、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニ
ル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフロロモノクロロ
エチレン等のフッ素系樹脂、更にエチレンテトラフロロ
エチレン共重合体、ヘキサフロロ・プロピレン−テトラ
フロロエチレン共重合体、パーフロロアルコキシ−テト
ラフロロエチレン共重合体をはじめとする各種共重合体
、熱可塑性ウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、塩化ビニルと塩化ビニリデンとの共重合体、架橋
塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタンなどの
樹脂が挙げられる。なお、上記樹脂は単独で用いるだけ
でなく、上記樹脂の2種以上をブレンドしたもの、上記
樹脂と他のポリオレフィンとをブレンドしたもの、上記
樹脂とゴムなどのエラストマーとをブレンドしたものな
ども使用し得る。
また上記樹脂材料に例えばガラス繊維、炭素繊維、ボロ
ン繊維、シリコーンカーバイド、ケブラ等の高剛性有機
繊維を補強材として混入させたものなどの複合プラスチ
ックを使用しても差支えなく、更に樹脂材料にカーボン
ブラック、シリカ。
炭酸カルシウム、クレー、老化防止剤等を配合したもの
も使用し得る。
なお、合成樹脂製内管を形成する場合、上記樹脂を2層
以上用いたラミネート構造とすることもできる。
また、樹脂管の厚みは、5pmより薄いとフィルム状に
形成することが困難であると共にバリヤ特性が不十分に
なる場合があり、300−より厚いとゴムホースの柔軟
性が損なわれる場合があるので、5〜300−とするこ
とが好ましく、より好ましくは10〜Loopの厚さで
ある。
本発明は上記樹脂管に金属薄膜を形成するものであるが
、この場合その前処理として上記樹脂表面を活性化する
ために湿式又は乾式表面処理を施すことが好ましい。
ここで、乾式表面処理方法としては、パフ研磨などの機
械的な方法の他、コロナ放電処理、減圧プラズマ処理、
常圧プラズマ処理等の電気的処理方法を採用することが
できる。なお、電気的処理方法を行なう場合、表面処理
ガスの種類としては、表面の活性、ぬれ性を付与できる
ものであれば制限されないが、例えば空気、アルゴン、
酸素、窒素、ヘリウム、−酸化炭素、二酸化炭素、4フ
ツ化炭素などを単独で又は混合して使用できる。また、
放電を発生させるための電源としては直流、交流はもち
ろん、高周波、マイクロ波など、一般に放電処理で用い
られるものを採用できる。更にスパッタエツチングも有
効である。
また、湿式表面処理としては、鉱酸、有機ハロゲン化物
等を使用して常法に従って行なうことができる。
本発明においては、合成樹脂製内管の外周面に亜鉛、銅
、コバルト、チタン及びこれらの金属のの1種以上を含
む合金から選ばれる金属薄膜を形成するものであるが、
この場合子めその下層膜として他の金属又は金属化合物
のドライめっき薄膜を形成してもよく、この場合、金属
又は金属化合物の種類は限定されず、目的とする耐有機
ガス透過性、耐有機溶剤性、耐薬品性、耐水性、耐湿性
などのバリヤー層としての機能を考慮して適宜選定する
ことができ、また、用途に応じ異なった金属又は金属化
合物の2種類以上を使用して多層とすることもできる。
バリヤー機能を有する金属の種類としては1例えば、鉄
、スズ、アルミニウム、鉛、ニッケル。
クロム、インジウム、銀、モリブデン、タングステンな
どの単体の金属やプラス、ブロンズ、銅/アルミニウム
合金、ステンレススチール、ジュラルミン、アルメル、
クロメル、炭素鋼、ニクロム。
ハイステロイ、洋銀などの合金等が挙げられる。
また、金属化合物の種類としては、酸化物、窒化物、炭
化物など、主としてドライめっき法で形成される金属化
合物であれば制限はなく、例えばTie、、5in2.
Sin、Afl、03.MgO,Cab。
BaO,ZrO2,Zn○、 Zn−8n−0,SnO
2,BN。
TaN、TiN、ZrN、SiC,Ta2C,TaC,
TiC。
WC,W、C,ZrCなどが挙げられる。
これらの薄膜はドライめっき法により形成されるが、ド
ライめっき法としては密着性、ゴムホースの柔軟性を確
保し、クラックを生じさせない等の点から、スパッタリ
ング法、イオンプレーティング法が好適に採用されるが
、形成する金属、金属化合物の種類によっては他のドラ
イめっき法を採用し得る。
なお、これら金属又は金属化合物の薄膜の膜厚には特に
制限はないが、バリヤー性能、薄膜の生産性、ゴムホー
スの柔軟性を損なわないという観点から10人〜10I
jaが好ましく、特に50人〜1pmが好ましい。
なお、金属化合物の薄膜を形成するには、金属化合物を
直接形成する方法と、金属を反応性ガス雰囲気下でドラ
イめっきすることにより、膜形成時に金属化合物を形成
する方法があり、どちらの方法を採用しても差し支えな
い。
更に、本発明は合成樹脂製内管の外周面に形成されるバ
リヤー機能と接着機能を併せ持つ金属薄膜として亜鉛、
銅、コバルト、チタン及びこれらの金属の1種以上を含
む合金から選ばれる金属薄膜を形成する。この場合、合
金の種類は特に制限されず、亜鉛、銅、コバルト、チタ
ンいずれか1種以上を含有していればよいが、好ましく
はこれらの金属を50重量%以上、より好ましくは80
重量%以上含む合金とすることが好ましい。
なお、これら金属薄膜の膜厚には特に制限はないが、1
0人〜100−が薄膜の生産性から好ましく、特に10
人〜1−が好ましい。
これら亜鉛、銅、コバルト、チタン及びこれらの金属の
1種以上を含む合金から選ばれるバリヤー機能と接着機
能を併せ持つ金属薄膜はスパッタリング法又はイオンプ
レーティング法が密着性、ゴムホースの柔軟性を損なわ
ず、クラックを生じさせない等の点から採用される。
なお、スパッタリング法、イオンプレーティング法とし
ては公知の方法を採用することができ、イオンプレーテ
ィング法における蒸発源の抵抗加熱、誘導加熱、電子ビ
ーム加熱等の蒸発方法や高周波プラズマ、直流電圧印加
、クラスタービーム。
熱陰極方式等の蒸発物のイオン化並びにイオン化した蒸
発物の加速方法、スパッタリング法におけるDCマグネ
トロン、2極直流、高周波等の各種スパッタリング方式
は適宜選定して採用することができる。なお、上記方法
により合金薄膜を得る場合は、めっき装置内に複数の各
々独立して加熱できる蒸着源を設置して合金組成に応じ
て各蒸着源の加熱条件により同時に複数の異なる金属を
飛ばすなどの方法が挙げられ、また、スパッタリング法
では、合金ターゲットや相異なる複数のターゲットを用
いることで所望の合金薄膜が形成できる。
金属薄膜や他のドライめっき薄膜を合成樹脂製内管へ連
続的に形成するには、同軸型スパッタリング法、対向型
スパッタリング法、四面対向型スパッタリング法などの
方法が好適に採用できる。
なお、スパッタリング法を採用する場合、電場に直交す
る磁場をターゲツト面に形成してめっきの効率を向上さ
せるため、永久磁石や電磁石を設けることができる。ま
た、イオンプレーティング法等の場合にはめっきソース
を被処理物より上に配設することは困難であるので、被
処理物(内管)をめっきソース上に配置して往復する方
法が採用される。
なお、上述した合成樹脂製内管の外周面を表面処理する
工程とめっき工程とは生産性の点から連続工程とするこ
とが好ましい0例えば、差動排気装置を用い、系を真空
状態にして真空チェンバー内に内管を導き、減圧プラズ
マ等の表面処理を行なった後、めっきすることができる
本発明のゴム層の形成に用いられるゴム成分は。
天然ゴム及び構造式中に炭素−炭素二重結合を有する合
成ゴムを単独であるいは2種以上ブレンドしたものが使
用できる。上記合成ゴムにはイソプレン、ブタジェン、
クロロプレン等の共役ジエン化合物の単独重合体である
ポリイソプレンゴム。
ポリブタジェンゴム、ポリクロロプレンゴム等、前記共
役ジエン化合物とスチレン、アクリロニトリル、ビニル
ピリジン、アクリル酸、メタクリル酸、アルキルアクリ
レート類、アルキルメタクリレート類等のビニル化合物
との共重合体であるスチレンブタジェン共重合ゴム、ビ
ニルピリジンブタジェンスチレン共重合ゴム、アクリロ
ニトリルブタジェン共重合ゴム、アクリル酸ブタジェン
共重合ゴム、メタクリル酸ブタジェン共重合ゴム。
メチルアクリレートブタジェン共重合ゴム、メチルメタ
クリレートブタジェン共重合ゴム等、エチレン、プロピ
レン、イソブチレン等のオレフィン類とジエン化合物と
の共重合体(例えばイソブチレンイソプレン共重合ゴム
(I I R)) 、オレフィン類と非共役ジエンとの
共重合体(EPDM)(例えばエチレン、プロピレン、
シクロペンタジェン三元共重合体、エチレンプロピレン
−5−エチリデン−2−ノルボルネン三元共重合体、エ
チレンプロピレン−1,4−へキサジエン三元共重合体
〕。
シクロオレフィンを開環重合させて得られるポリアルケ
ナマー〔例えばポリペンテナマー〕、オキシラン環の開
環重合によって得られるゴム〔例えば硫黄加硫が可能な
ポリエピクロロヒドリンゴム〕。
ポリプロピレンオキシドゴム類等が含まれる。また、前
記各種ゴムのハロゲン化物、例えば塩素化イソブチレン
イソプレン共重合ゴム((llI−I I R)、臭素
化イソブチレンイソプレン共重合ゴム(Br−IIR)
等も使用される。更に、ノルボルネンの開環重合体も用
い得る。また更に、ブレンドゴムとしては上述のゴムに
エピクロルヒドリンゴム。
水素化ニトリルゴム、ポリプロピレンオキシドゴム、ク
ロルスルフォン化ポリエチレン等の飽和弾性体をブレン
ドして用いることもできる。
上記ゴム成分には、更に常法に従い目的、用途などに応
じてカーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸
カルシウム、クレイ、ケイソウ土。
ブイ力等の充填剤、鉱物油、植物油2合成可塑剤等の軟
化剤、及びステアリン酸等の加硫促進剤。
老化防止剤、硫黄その他の架橋剤、コバルト塩等の接着
向上剤などを添加してゴム組成物を調製することができ
る。このゴム組成物を被覆した後。
更に必要に応じ補強のため編上げ、外被ゴム組成物の被
覆を行ない、常法に従って加熱、加圧して加硫すること
により、ゴム層を形成することができ、ゴム組成物を加
硫すると共に、亜鉛、銅、コバルト、チタン及びこれら
の金属の1種以上を含む合金から選ばれる金属薄膜とゴ
ム層とを強固に接合することができる。この場合加硫法
としては、硫黄加硫のほかに有機イオウ化合物による加
硫、例えばジチオジモルフォリン、チウラム加硫などの
方法が挙げられる。
なお、加硫に用いられる設備としては、加圧缶装置、流
動床装置、被鉛・被プラスチックマイクロ波加熱装置等
が挙げられ、いずれの方法を採用しても差し支えない。
本発明に係る低透過性ゴムホースの製造方法は、従来の
合成樹脂とゴムとの複合ゴムホースの製造方法に準じ、
これにめっき工程を加えて行なうことができる。
即ち、第3図に示したように、一般的な製造方法の工程
図で説明すると、マンドレルと呼ばれるゴム、鉄、プラ
スチック等からなる型芯を巻き出し、マンドレルに樹脂
を均一に薄くフィルム状に被覆し、次に樹脂管の外周面
に、必要により他の金属又は金属化合物のドライめっき
薄膜を形成した後、亜鉛、銅、コバルト、チタン及びこ
れらの金属の1種以上を含む合金から選ばれる金属薄膜
をスパッタリング法又はイオンプレーティング法にて形
成し、円管ゴムを押し出し、次に必要に応じ耐圧、補強
のためスチールワイヤあるいは有機繊維、コード等を円
管ゴム上に編上げ、外被ゴムを押し出し成型し、最後に
加熱、加圧により加硫を行ない、マンドレルを抜き取り
、完成したホースを巻き取ることにより製造することが
できる。
従って、本発明に係る低透過性ゴムホースは、従来工程
の接着剤塗布及び乾燥工程に代えてドライめっき工程を
加えるだけで良く、従来の設備をそのまま使用できるも
のである。
見匪夏麦來 本発明に係る低透過性ゴムホースは、合成樹脂製内管の
外周面に直接又は金属もしくは金属化合物のドライめっ
き薄膜を介してスパッタリング法又はイオンプレーティ
ング法により亜鉛、銅、コバルト、チタン及びこれらの
金属の1種以上を含む合金から選ばれる金属薄膜を形成
すると共に。
該金属薄膜上にゴム層を加硫形成するようにしたので、
接着剤を使用せずに合成樹脂製内管とゴム層を強固に接
合することができ、かつ上記薄膜のバリヤー性により、
ゴムホース本来の柔軟性を損なわずに耐有機溶剤性、耐
有機ガス性、耐湿性、耐水性、耐薬品性等を向上させる
ことができると共に、曲げ、ねじれなどに対する耐疲労
性、耐久性に優れたものであり、このため、本発明に係
る低透過性ゴムホースは、その優れた柔軟性や耐有機溶
剤性、耐有機ガス透過性、耐透湿性を利用して、一般家
庭用ホース、自動車の燃料用ホース・トルクコンバータ
ー用ホース・パワーステアリング用ホース・冷媒用ホー
ス、あるいは空調機用ホース、冷凍機用ホース、都市ガ
スあるいはプロパンガス用ホース、油圧用ホース、ゴム
カップリングなど幅広い用途に適応できるものである。
次に、実施例を示し、本発明を更に具体的に示すが、本
発明は下記の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕 第3図に示した工程により、本発明に係る低透過性ゴム
ホースを作成した。
まず、マンドレルに6−66ナイロン共重合樹脂を50
−の厚さにコーティングした後、差動排気装置を用いて
真空チェンバー内に導き、減圧プラズマ処理により表面
処理を行なった。次いで、マグネトロンスパッタリング
法によりコバルト膜を、tooo人の厚さにコーティン
グした後、再び差動排気ゾーンを通過させ、大気中に戻
した。
次に、第1表に示す配合組成のゴム組成物を2履厚に押
出して被覆し、更に繊維補強層(lIIIl)を設け、
上記と同じ組成のゴム組成物を1.5履厚に押出して外
被として被覆した後、145℃。
20分の条件で加硫した。
第  1  表 *本N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスル
ファミド(入内新興社製) 上述のようにして得られたゴムホース(本発明ホース)
と上記方法においてスパッタリング工程を省き、コバル
ト薄膜を形成しない以外は同様にして製造したゴムホー
ス(比較ホース)について、フレオン12の透過率をホ
ース内からの揮散量により、ま光透湿性を吸湿量により
それぞれ測定した6結果を第2表に示す。
第2表 本N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレン
ジアミン(入内新興社製) 第2表の結果から、コバルト薄膜を形成することにより
、耐フレオン透過性及び耐透湿性が向上したことが認め
られる。
なお1本実施例で得られたホースはナイロン層と内側ゴ
ム層とが完全に接着しており、接着破壊状態はゴム部の
凝集破壊であった。
〔実施例2〕 実施例1のナイロンに代えてエチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体をマンドレルに50uInの厚さにコ
ーティングし、次いで実施例1と同様の方法でコバルト
及びプラス(亜鉛−銅合金)の2種類の金属薄膜をそれ
ぞれ形成した後、実施例1と同様に内層ゴム、補強層、
外被ゴム層を被覆し、同様に加硫を行なった。
本実施例で得られたゴムホースの合成樹脂とゴム層とは
良好に接着したが、金属膜を形成せずに同様に作製した
ゴムホースの合成樹脂とゴム層とは、接着剤を使用しな
い場合は全く接着しなかった。
〔実施例3〕 実施例1のコバルト薄膜上に被覆するゴム組成物を第3
表に示すニトリルゴムを用いたゴム組成物に変更した以
外は実施例1と同様にしてゴムホースを作製した。
次に、その性能評価として、ガス透過試験(ガス漏れテ
スト)とインパルス試験(耐油圧テスト)を行なった。
ここで、インパルス試験は、全体が100℃の状態でホ
ース内に加圧装置でMIL規格5606オイルを内圧が
交互にOkg/aJと30kg/a+fになるように充
填加圧を繰り返し、45回/minの周期で15万回行
なった。試験終了後、ホースを解体し、内面の破壊の有
無を調べた。
その結果、得られたゴムホースはフレオンガスの100
℃、72hr後の透過量は1gと非常に少なく、またホ
ース内を150mn+Hgで減圧する真空テストを行っ
たところナイロン層と内側のニトリルゴム層との間が強
固に接着して全く剥離せず、15万回のインパルス試験
に耐えるものであった。
これに対して、コバルト薄膜を形成せずに同様に作製し
たゴムホースでは、ホース内を150mn+Hgまで減
圧する真空テストを行なったところ。
6−66ナイロン共重合樹脂管とニトリルゴム層とに剥
離が生じた。
第  3  表 本ポリメライズドー2.2.4−トリメチル−1,2−
ジヒドロキノリン(入内新興社製)車本テトラブチルチ
ウラムジサルファイド(穴内新興社11) 〔実施例4〕 実施例1と同様にゴムマンドレルに6−66ナイロン共
重合樹脂を501Jaの厚さにコーティングした後、同
様にアルミニウム薄膜を300人の厚さに形成し、その
上に更にコバルト薄膜を200人の厚さに形成した。
次いで、実施例3で使用したニトリルゴムを同様に被覆
してゴムホースを作製した。
本実施例で得られたゴムホースは、フレオン12ガス1
00℃、72hr後の透過量は1gと非常に少なく、ま
たナイロン層と内側のニトリルゴム層との間が強固に接
着しており、15万回のインパルス試験に耐えるもので
あった。
これに対して、アルミニウム薄膜を同様に形成したが、
コバルト薄膜を形成せずに同様に作製したゴムホースで
は、ホース内を150ma+l(gまで減圧する真空テ
ストを行なったところ、6−66ナイロン共重合樹脂管
とニトリルゴム層とに剥離が生じた。
〔実施例5〕 実施例1と同様にゴムマンドレルに6−66すイロン共
重合樹脂を50−の厚さに押出しコーティングした後、
プラズマスパッタリング法によりアルミニウム薄膜を3
00人の厚さに形成した。
次いで、その上に接着機能を有する金属薄膜として、亜
鉛、銅、黄銅(銅/亜鉛=70/30合金)、チタンの
4種類をプラズマスパッタリング法により各々300人
の厚さに形成した。
次に、第4表に示す配合組成のゴム組成物を2薗厚さに
押出し被覆し、更に繊維補強層を設け、上記と同じ組成
のゴム組成物を1.5ma+厚さに押出し、外被として
被覆した。これを145℃X30分の条件で加硫してゴ
ムホースを作製した。得られたゴムホースの耐フロン透
過性評価を100℃。
72hr後の透過量により求めた。
また、耐湿分透過性評価として、60℃、95%RH,
72hr後の吸湿量により求めた。
更に、ゴムとナイロン樹脂層の接着性を剥離評価及びイ
ンパルス試験で行なった。比較例としては接着機能を有
する金属薄膜をつけないアルミニウム薄膜だけのホース
を用いて同一評価を行なった。結果は第5表に示す通り
であるが、いずれも実施例はゴムとナイロン樹脂の接着
に優れ、かつフレオン透過性、湿分透過性ともに比較例
に対し優れていることがわかる。
第4表 ネN−フェニルーN′−イソプロピル−p −フェニレ
ンジアミン(入内新興社製) **N−オキシジエチル−2−ベンゾチアゾールスルフ
ァミド(入内新興社製) 第5表 次に、参考例により合成樹脂−ドライめっき薄膜−ゴム
層の耐湿性及びフレオン12透過性効果を示す。
〔参考例1〕 厚さsolmの6−66ナイロン共重合フィルム(BA
SF社製)及び厚さ50−のポリエチレンテレフタレー
ト(PET)フィルム(帝人社製)をそれぞれ使用し、
各々を直径70rmの円状に切り取った。
上記2種のフィルムの表面を溶剤で脱脂した後、マグネ
トロンスパッタ装置を用い、その基体ホルダーに上記フ
ィルムを設置し、チャンバー内を10−’Torr以下
の真空度とした後、微量のアルゴンガスを流入して真空
度をQ、ITorrに調整し、次いで13.56MHz
の高周波グロー放電にてフィルム表面をクリーニングし
た。
クリーニング後、高周波グロー放電を止め、金属試料タ
ーゲットに直流電圧−600Vを印加し、ターゲット電
流0.5Aにてアルゴンプラズマでスパッタを行ない、
フィルム表面に金属薄膜を形成した。金属としてはアル
ミニウムとコバルトを使用し、それぞれ単独で200人
と300人の厚さでフィルム上に形成した。
上記金属薄膜を形成したフィルムの耐湿性を透湿カップ
法で試験し、金属薄膜を形成しないフィルムと比較した
。なお、透湿カップ法は、温度50℃、湿度90%RH
の条件でカップ中のシリカゲルの重量増加量から求め、
%で表示した。
結果を第6表に示す。
第6表 〔参考例2〕 プラスチックフィルムとして100−厚の12ナイロン
(宇部興産社製)を用い、参考例1と同様にアルミニウ
ムを250人の厚さでフィルム上にコーティングした。
このアルミニウム膜を形成したフィルムの100℃での
フレオン12の透過性を気体透過試験機(柳本社製)を
用いて調べ、金属膜を形成しないフィルムと比較した。
結果を第7表に示す。
第7表 第6表より、プラスチックフィルムに金属薄膜をドライ
コーティングすることにより耐湿性が向上することが認
められる。
第7表の結果より、わずか300Å以下のアルミニウム
膜を形成することで12ナイロンのフレオン12不透過
性を8〜10倍と飛躍的に向上できることが認められる
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る低透過性ゴムホースの
断面図、第2図は第1図の実施例に金属又は金属化合物
のドライめっき薄膜を加えた断面図、第3図は本発明に
係る低透過性ゴムホースの製造工程の一例を示す工程図
である。 1・・・合成樹脂製内管  2・・・金属薄膜3・・・
内側ゴム層    4・・・補強層5・・・外被ゴム溜
    6・・・ドライめっき薄膜出願人  株式会社
 ブリデストン 代理人  弁理士 小 島 隆 司

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、合成樹脂製内管の外周面に直接又は金属もしくは金
    属化合物のドライめっき薄膜を介して、スパッタリング
    法又はイオンプレーティング法により亜鉛、銅、コバル
    ト、チタン及びこれらの金属の1種以上を含む合金から
    選ばれる金属薄膜を形成すると共に、該金属薄膜上にゴ
    ム層を加硫形成してなることを特徴とする低透過性ゴム
    ホース。
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