JP2000052446A - 燃料ホースの製法およびそれによって得られた燃料ホース - Google Patents
燃料ホースの製法およびそれによって得られた燃料ホースInfo
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Abstract
期接着力に優れ、エンジンルーム内のような厳しい環境
下においても、熱老化後および燃料浸漬後の接着力の低
下を抑制することができ、優れた接着信頼性を備えた燃
料ホースの製法を提供する。 【解決手段】フッ素樹脂製管状内層の表面をプラズマ処
理した後、このプラズマ処理済み外周表層部を水処理
し、ついでこの水処理済み外周表層部の外周に熱可塑性
樹脂製外層を積層形成する燃料ホースの製法。
Description
管に用いられる燃料ホースの製法およびそれによって得
られた燃料ホースに関するものである。
る燃料ホースは、種々のゴム層や樹脂層を組み合わせた
多層構造となっている。この多層構造の燃料ホースのな
かでも、内層がフッ素樹脂から形成され、この内層の外
周面に熱可塑性樹脂製外層が積層形成された2層構造の
燃料ホースが賞用されている。これは、フッ素樹脂が、
薬品やガソリン等に対する耐腐食性と耐透過性に優れて
いるとともに、ガソリンが酸化されて生成するサワーガ
ソリンに対する耐性(耐サワーガソリン性)にも優れて
いるため、燃料と直接接する燃料ホース内層の形成材料
として最適だからである。一方、上記熱可塑性樹脂製外
層は、燃料ホースの補強層として形成されるものであ
り、これにより、燃料ホースに耐圧性等の力学的特性が
付与される。
であるフッ素樹脂は、他の構成材料に対する接着性が著
しく低く、接着剤を用いて、フッ素樹脂製内層と熱可塑
性樹脂製外層を接着するのみでは、両層の接着力が著し
く低いという難点がある。そのため、上記フッ素樹脂製
内層の表面をコロナ放電(高周波処理)等により改質処
理し、この処理済みフッ素樹脂製内層の外周に熱可塑性
樹脂製外層を積層形成した燃料ホースが提案されてい
る。この燃料ホースは、実際に自動車等の燃料配管に実
用化されており、例えば、ガソリンタンク用配管等とし
て使用されている。
ロナ放電等により処理した燃料ホースは、フッ素樹脂製
内層と熱可塑性樹脂製外層との初期接着力が不充分であ
る。そのため、上記燃料ホースをエンジンルーム内のよ
うな厳しい環境下で使用する場合、雰囲気温度の上昇や
エンジンの振動等による影響を直接受けやすく、熱老化
後および燃料浸漬後に、フッ素樹脂製内層と熱可塑性樹
脂製外層との接着力が著しく低下し、接着信頼性に劣る
という難点がある。
もので、フッ素樹脂製内層と熱可塑性樹脂製外層との初
期接着力に優れ、エンジンルーム内のような厳しい環境
下においても、熱老化後および燃料浸漬後の接着力の低
下を抑制することができ、優れた接着信頼性を備えた燃
料ホースの製法およびそれによって得られた燃料ホース
の提供をその目的とする。
めに、本発明は、フッ素樹脂製管状内層の表面をプラズ
マ処理した後、このプラズマ処理済み外周表層部を水処
理し、ついでこの水処理済み外周表層部の外周に熱可塑
性樹脂製外層を積層形成する燃料ホースの製法を第1の
要旨とする。また、本発明は、上記製法により得られた
燃料ホースであって、フッ素樹脂製管状内層の外周表層
部に酸素含有官能基が分布している燃料ホースを第2の
要旨とする。
面をプラズマ処理すると、フッ素樹脂製管状内層と熱可
塑性樹脂製外層との接着力が向上し、優れた初期接着力
が得られるという知見はすでに得ている。この理由は、
プラズマ処理によって、フッ素樹脂の分子骨格からフッ
素原子と水素原子が離脱して炭素ラジカルが生成し、こ
の炭素ラジカルが大気と反応して接着官能基が生成する
とともに、フッ素原子の離脱によりフッ素原子の表面濃
度が低下することに加えて、プラズマ処理済み外周表層
部が凹凸形状になるためであることを確認している。本
発明者らは、このプラズマ処理済み燃料ホースについて
さらに研究を重ねた結果、プラズマ処理済み外周表層部
をさらに水処理することにより、エンジンルーム内のよ
うな厳しい環境下においても、熱老化後および燃料浸漬
後の接着力の低下を抑制することができ、優れた接着信
頼性を備えた燃料ホースが得られることを見出し本発明
に到達した。すなわち、プラズマ処理のみを行った従来
の燃料ホースは、フッ素樹脂製管状内層の外周表層部に
おけるフッ素原子の表面濃度が依然として大きく、接着
に関与しないフッ素原子を有する官能基が広く分布して
いるため、フッ素樹脂製管状内層と熱可塑性樹脂製外層
との接着力が不充分である。しかし、本発明のように、
プラズマ処理済み外周表層部に水処理をさらに行うこと
により、上記接着に関与しないフッ素原子を有する官能
基が、フッ素樹脂製管状内層の内部に潜り込むようにな
る。その結果、フッ素樹脂製管状内層の外周表層部にお
いて、フッ素原子の表面濃度が低下し、接着に関与しな
いフッ素原子を有する官能基の分布が少なくなり、反対
に、OH基等の接着官能基(酸素含有官能基)が広く分
布するようになるため、フッ素樹脂製管状内層と熱可塑
性樹脂製外層との接着力が向上するようになるのであ
る。
により、熱老化後および燃料浸漬後に充分な接着力が得
られ、一層優れた接着信頼性を備えた燃料ホースを製造
することができる。そして、上記酸性水溶液の水素指数
(pH)をpH=2〜6に設定することにより、さらに
優れた接着信頼性を備えた燃料ホースを製造することが
できる。
しく説明する。
すように、フッ素樹脂製管状内層1の外周に熱可塑性樹
脂製外層2が積層形成されて構成されている。そして、
上記フッ素樹脂製管状内層1の外周表層部1aは、プラ
ズマ処理および水処理されている。
あるフッ素樹脂としては、特に限定するものではなく、
例えば、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体
(ETFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVD
F)、ポリクロロトリフルオロエチレン(CTFE)、
エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(EC
TFE)、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体(FEP)、ポリテトラフルオロエチ
レン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パー
フルオロアルコキシエチレン3元共重合体、フッ化ビニ
リデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニ
リデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−フッ化ビ
ニリデン3元共重合体(THV)等があげられる。これ
らは単独であるいは2種以上併せて用いられる。なかで
も、耐ガソリン透過性、成形加工性に優れるという点
で、ETFE、PVDF、THVが好ましい。
ン等)が燃料ホース内部を流れる際に発生する静電気を
逃がす目的で、導電剤を配合することが好ましい。上記
導電剤としては、カーボンブラック、微細なステンレス
繊維等があげられる。上記導電剤の配合割合は、フッ素
樹脂100重量部(以下「部」と略す)に対して、0.
5〜30部の範囲に設定することが好ましい。すなわ
ち、導電剤の配合割合を上記範囲に設定することによ
り、フッ素樹脂製管状内層1の体積抵抗率が1010Ω・
cm以下となり、発生する静電気を燃料ホース外部へ放
電して逃がすことができ、その結果、静電気による燃料
への引火等の事故を未然に防止することが可能となるか
らである。
目的として、充填剤を適宜に配合することもできる。上
記充填剤としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、シリカ、カーボンブラック、ケイ
酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、アル
ミナ、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム、水酸化カル
シウム、水酸化アルミニウム、タルク、二酸化モリブデ
ン、ウィスカー、短繊維類、黒鉛、金属粉等があげられ
る。上記充填剤の配合割合は、フッ素樹脂100部に対
して、30部以下に設定することが好ましい。
管状内層1は、図1に示したような単層構造に限定され
るものではなく、多層構造とすることも可能である。例
えば、フッ素樹脂製管状内層1を2層構造とし、内側層
を導電性フッ素樹脂を用いて形成し、外側層を非導電性
フッ素樹脂を用いて形成することが好ましい。なお、内
側層を非導電性フッ素樹脂を用いて薄肉に形成し、外側
層を導電性フッ素樹脂を用いて形成してもよい。
プラズマ処理としては、特に限定するものではなく、減
圧に保ったチャンバーに放電用ガスを導入しながら高周
波をかけ、発生したプラズマ雰囲気にさらす減圧プラズ
マ処理や、常圧に保ったチャンバーに放電用ガスを導入
しながら高周波をかけ、発生したプラズマ雰囲気にさら
す常圧プラズマ処理等があげられる。なかでも、均一な
処理が得られやすいという点で、減圧プラズマ処理が好
ましい。上記放電用ガスとしては、含Arガスが好まし
い。この含Arガスは、Arガス単独の他、Arガスと
N2 ガス,H2ガス,O2 ガス等との混合ガスを用いる
こともできる。なお、混合ガスを用いる場合、Arガス
の割合は混合ガス全体の50容量%以上に設定すること
が好ましい。
を水処理する方法としては、特に限定するものではな
く、例えば、水を滴下する方法、水を霧状に吹き付ける
方法、水をはけやスプレー等で塗布する方法、水中に浸
漬する方法、超音波発振器を用いて水を飛散する方法、
飽和蒸気状態の高温高湿槽内に導入する方法等があげら
れる。
ン等を含有していないものが好ましく、例えば、純水
(pH=7)が用いられる。特に、酢酸、ギ酸、塩酸、
フェノール等を水に希釈した酸性水溶液を用いることが
好ましい。上記酸性水溶液の水素指数(pH)は、pH
=2〜6に設定することが好ましい。また、シランカッ
プリング剤を水に希釈したシランカップリング剤水溶
液、あるいはシランカップリング剤を酸性水溶液に希釈
したシランカップリング剤酸性水溶液を用いることも可
能である。
限定するものではないが、水に溶解させる場合は、水溶
液での安定性を考慮して、下記の一般式(1)で表され
るアミノ系シランカップリング剤を用いることが好まし
い。
ンカップリング剤のなかでも、N−β(アミノエチル)
γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。
に溶解させる場合は、酸性水溶液での安定性を考慮し
て、下記の一般式(2)で表されるエポキシ系シランカ
ップリング剤を用いることが好ましい。
ランカップリング剤のなかでも、β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシランが特に好まし
い。
液全体の10重量%以下に設定することが好ましく、特
に好ましくは5重量%以下である。すなわち、濃度が1
0重量%を超えると、水溶液中でゲルが生じ、均一に塗
布できなくなるおそれがあるからである。なお、酸性水
溶液中のシランカップリング剤の濃度も、上記と同様の
範囲に設定することが好ましい。
行われたフッ素樹脂製管状内層1の外周表層部1aに
は、燃料ホースの構造強度の付与を目的として、熱可塑
性樹脂製外層2が積層形成される。上記熱可塑性樹脂製
外層2の形成材料である熱可塑性樹脂としては、特に限
定するものではなく、例えば、ポリアミド樹脂、ポリブ
チレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹
脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂や、これらの変
性樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以
上併せて用いられる。なかでも、耐熱性および加水分解
性に優れるという点で、ポリアミド樹脂が特に好まし
い。上記ポリアミド樹脂としては、例えば、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12等があ
げられ、成形加工性および耐凍結防止剤性に優れる点
で、ナイロン11、ナイロン12が特に好ましい。
脂製外層2への導電性の付与を目的として、導電剤を配
合することが好ましい。上記導電剤の種類および配合割
合は、前記フッ素樹脂製管状内層1の場合と同様であ
る。
改善および柔軟性の向上を目的として、可塑剤を適宜に
配合することもできる。上記可塑剤としては、例えば、
スルホンアミド類、オキシ安息香酸エステル類等があげ
られる。上記可塑剤の配合割合は、熱可塑性樹脂100
部に対して20部以下に設定することが好ましい。
製管状内層1は、通常、内径4〜50mm程度、厚み
0.05〜1mm程度に設定され、熱可塑性樹脂製外層
2は、通常、厚み0.2〜4mm、好ましくは0.5〜
3mmに設定される。なお、フッ素樹脂製管状内層1お
よび熱可塑性樹脂製外層2は、図1に示したような単層
構造に限定されるものではなく、それぞれ多層構造とす
ることも可能である。
2に示すように、フッ素樹脂製管状内層1の外周表層部
1a上に熱可塑性樹脂製外層2が形成され、この熱可塑
性樹脂製外層2の外周にゴム製または熱可塑性エラスト
マー製外層18が形成された燃料ホースがあげられる。
このように、外層18を形成した燃料ホースは、優れた
耐火炎性および耐チッピング性を備える点で好ましい。
特に限定するものではないが、例えば、エピクロルヒド
リンゴム(CO)、エピクロルヒドリンとエチレンンオ
キシドとの等モルコポリマー(通称ECO、別名CH
C)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NB
R)、NBRとポリ塩化ビニル(PVC)とのブレンド
ゴム(NBR/PVC)、クロロプレンゴム(CR)、
クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリ
エチレン(CPE)、エチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム(EPDM)、エチレン−プロピレンゴム(EP
M)、フッ素ゴム(FKM)等があげられる。なかで
も、耐熱性および耐オゾン性に優れるという点で、C
O、ECO、NBR/PVC、CSM、EPDM、EP
Mが好ましい。また、上記熱可塑性エラストマー製外層
18の形成材料としては、オレフィン系、塩化ビニル
系、ウレタン系等の熱可塑性エラストマーがあげられ
る。そして、上記外層18の厚みは、通常、0.5〜
5.0mm、好ましくは0.5〜3.0mm程度に設定
される。
は、図3に示すように、フッ素樹脂製管状内層1の外周
表層部1a上に熱可塑性樹脂製外層2が形成され、この
熱可塑性樹脂製外層2の外周に補強糸層19が形成さ
れ、この補強糸層19の外周に外層18が形成された燃
料ホースがあげられる。この燃料ホースは、図3に示し
た燃料ホースの熱可塑性樹脂製外層2と外層18との間
に、補強糸層19を設けた以外は、図2と同様の構成で
ある。このように、補強糸層19を形成した燃料ホース
は、優れた耐圧性を備える点で好ましい。上記補強糸層
19は、麻や綿等の天然素材の糸や、ポリエステル糸,
ビニロン糸,ナイロン糸等の合成糸、あるいはワイヤー
等の金属製糸を用い、これらを編組機により編組するこ
とにより形成することができる。なお、上記外層18の
形成材料としては、前記と同様のゴムまたは熱可塑性エ
ラストマーがあげられる。
て説明する。図1に示した本発明の燃料ホースは、前記
層形成材料を用いて、例えば、つぎのようにして作製す
ることができる。これを図4にもとづいて説明する。ま
ず、内層押出成形機3を用いて層形成材料(フッ素樹脂
等)を押し出し、フッ素樹脂製管状内層1を形成する。
ついで、このフッ素樹脂製管状内層1を減圧プラズマ処
理装置5内の反応室6に導入し、電極9a間のプラズマ
処理ゾーンでプラズマ処理を行う。そして、このプラズ
マ処理済みフッ素樹脂製管状内層1を処理槽12に導入
し、ノズル12aを用いて水を滴下する。ついで、この
水を滴下したフッ素樹脂製管状内層1を処理槽13に導
入し、エアーブロー装置13aを用いて過剰な水を乾燥
除去する。つづいて、外層押出成形機14を用いて層形
成材料(熱可塑性樹脂等)を押し出し、フッ素樹脂製管
状内層1の外周に熱可塑性樹脂製外層2を積層形成す
る。これを巻き取り機15を用いて巻き取り、目的とす
る燃料ホースを作製することができる。
生させるために、真空ポンプ7により減圧状態にされた
後、ガス供給装置8により放電用ガス(含Arガス)が
導入され、減圧状態(通常、0.005〜8Torr)
に維持されている。また、上記プラズマ処理は、高周波
電源10およびマッチングボックス11を用いて、マッ
チングのとれた高周波高出力電流を電極9aに所定時間
流して電極9a間で放電を行わせ、放電用ガスを電離し
てプラズマ状態を生成することにより行われる。このと
きの周波数は、通常、0.1〜1000MHzであり、
好ましくは1〜100MHzである。また、高周波電源
10の出力は、通常、2〜400Wであり、好ましくは
5〜300Wである。処理時間は、フッ素樹脂の種類や
サイズ等によって適宜決定されるが、通常、1〜180
秒であり、好ましくは3〜60秒である。なお、上記プ
ラズマ処理は、含Arガス雰囲気下のグロー放電プラズ
マ処理が好ましい。このグロー放電プラズマ処理は、減
圧条件を厳しくする必要がないため、用いる減圧プラズ
マ処理装置5も高性能のものではなく、通常のものを用
いることができるという利点がある。
い減圧状態で行うことが好ましく、減圧プラズマ処理装
置5のシール部4のシール性が悪いと、減圧プラズマ処
理装置5内の減圧状態を一定状態に制御することが困難
となり、安定したプラズマを発生させることができなく
なる。そのため、上記シール部4はゴム弾性体により形
成することが好ましい。上記ゴム弾性体としては、通
常、硬度45〜80(JIS A)範囲のものを使用す
ることが好ましい。また、ゴム弾性体の種類は、特に限
定するものではないが、シリコーンゴムやアクリロニト
リル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)を用いると好結
果が得られる。
ズル12aを用いて水を滴下する水処理方法について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図
5に示すように、ヒータ12dを用いて水を加熱して飽
和状態にし、この飽和状態の高温高湿槽12c内にフッ
素樹脂製管状内層1を導入して水処理を行うことも可能
である。この場合、金属イオンを含む水(例えば、水道
水)を使用することができるという利点がある。これ
は、金属塩は気化せずに処理槽12の底部に落ちてたま
るため、フッ素樹脂製管状内層1への水処理に悪影響を
及ぼすことがないからである。
アーブロー13aを用いて水を乾燥除去する方法につい
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、図6に示すように、フッ素樹脂製管状内層1の導入
経路上にパッキン13bを設け、このパッキン13b内
にフッ素樹脂製管状内層1を導入することによりフッ素
樹脂製管状内層1上の過剰な水を除去することも可能で
ある。
示した一段階構造に限定されるものではなく、図7に示
すように、予備真空室23を設けた二段階構造とするこ
とも可能である。なお、図において、図4と同一部分に
は同一符号を付している。上記予備真空室23は、仕切
り板24によって反応室6と隔てられており、また、配
管22を介して真空ポンプ26と連結されている。図に
おいて、25は上記配管22に設けられたバルブを示
す。なお、上記予備真空室23は、真空ポンプ26によ
り反応室6よりも穏やかな減圧状態(約0.1〜10T
orr)となっている。このように、予備真空室23を
設けることにより、燃料ホースの導入、導出部から減圧
プラズマ処理装置5内への外部空気の混入が完全に防止
されるようになり、その結果、反応室6内の減圧状態を
正確に制御することができ、安定したプラズマを発生さ
せることが可能となる。そして、シール部4の形状も、
前述のゴム弾性体を用いたものに限定されるものではな
く、図8に示すように、略円錐台形状のシール部4aを
形成することも可能である。このように、略円錐台形状
のシール部4aを形成することにより、フッ素樹脂製管
状内層1との接触部分が小さくなって接触摩擦が低下
し、フッ素樹脂製管状内層1を円滑に減圧プラズマ処理
装置5内に導入することが可能となるとともに、減圧プ
ラズマ処理装置装置5の気密性をも充分に保持すること
が可能となる。なお、図において、矢印方向は、フッ素
樹脂製管状内層1の導入方向を示す。また、図9に示す
ように、円盤状のシール部4bを形成することも可能で
あり、減圧プラズマ処理装置5の気密性をさらに高める
ことができるようになる。
理装置は、図4に示したような、内部電極9aを有する
減圧プラズマ処理装置5に限定されるものではなく、図
10に示すように、減圧プラズマ処理装置5の外周に誘
導コイル電極9bを備えたものを用いることもできる。
なお、図において、図4と同一部分には同一符号を付し
ている。
は、図11に示すように、減圧プラズマ処理装置5にフ
ッ素樹脂製管状内層1を導入する前に、冷却ゾーン20
を設け、押出成形直後のフッ素樹脂製管状内層1を冷却
することが好ましい。これは、押出成形直後のフッ素樹
脂製管状内層1は高温で柔らかいため、その管状形状の
保形性が悪いためである。また、同様の理由から、熱可
塑性樹脂製外層2の押出成形機14の直後にも冷却ゾー
ン(図示せず)を設け、これを通過させて冷却すること
が最も好ましい。なお、図において、図4と同一部分に
は同一符号を付している。
ホースの製法について説明したが、図12に示すよう
に、マンドレル供給装置16から内層押出成形機3にマ
ンドレル17を供給し、マンドレル17上にフッ素樹脂
製管状内層1を形成することによっても作製することが
できる。図において、マンドレル供給装置16、マンド
レル17を用いる以外は基本的に図4と同じ構成であ
り、同一部分には同一符号を付している。
管状内層形成工程、プラズマ処理工程、水処理工程、乾
燥工程、熱可塑性樹脂製外層形成工程の5つの工程を連
続して行う例をあげたが、本発明はこれに限定されるも
のではない。例えば、内層押出成形機3から層形成材料
(フッ素樹脂等)を押し出してフッ素樹脂製管状内層1
を形成し、これを巻き取り機(図示せず)に巻きとった
後、改めて、減圧プラズマ処理装置5内に導入し、プラ
ズマ処理、水処理、乾燥処理および熱可塑性樹脂製外層
形成処理を施してもよい。これは、一部バッチ式の工程
をとることにより、フッ素樹脂製管状内層1や熱可塑性
樹脂製外層2の形成材料の変更が簡便になるという利点
があるからである。
スは、例えば、図4に示した外層押出成形機14の後
に、編組機や押出成形機等を配置し、これらの装置によ
る編組工程や押出工程等を経ることにより製造すること
ができる。
スは、フッ素樹脂製管状内層の外周表層部にOH基等の
酸素含有官能基が分布しており、この酸素含有官能基が
接着に関与するため、フッ素樹脂製管状内層と熱可塑性
樹脂製外層との接着力が向上するようになる。
製管状内層の外周表層部をX線光電子分光法(ESC
A)により分析した場合、表面炭素(C1s)結合状態
における結合エネルギー強度比〔I(286.5eV)
/I(292.2eV)〕が1.3以上であり〔ただ
し、フッ素(F1s)のピークトップの結合エネルギー
を基準値(689.63eV)とした場合〕、かつ、上
記フッ素樹脂製管状内層の外周表層部に金属イオンが分
布していないという特性を備えている。すなわち、上記
結合エネルギー強度比が1.3未満であると、フッ素原
子の表面濃度が高く、接着に関与しないフッ素原子を有
する官能基が広く分布するため、フッ素樹脂製管状内層
と熱可塑性樹脂製外層との接着力が不充分となるからで
ある。また、フッ素樹脂製管状内層の外周表層部に金属
イオン(Na+ ,Ca2+,Zn2+等)が分布している
と、金属イオンによって水素結合等の結合力が阻害さ
れ、フッ素樹脂製管状内層と熱可塑性樹脂製外層との接
着力が不充分となるからである。このような例として
は、ナイロン樹脂の凍結防止剤(塩化カルシウム等)に
よるクラック発生がよく知られている。
る分析は、光電子分光装置(5600Ci、ULVAC
PHI社製)を用いて、下記の測定条件により行うこ
とが好ましい。 励起X線:Al、Kα1,2 線(1486.6eV) X線出力:10kV、20mA 温 度:20℃ 真空度 :3×10-8Torr
明する。
に示すアミノ系シランカップリング剤A〜Dおよびエポ
キシ系シランカップリング剤E,Fを準備した。
状内層の形成材料としてエチレン−テトラフルオロエチ
レン共重合体(ETFE)を準備するとともに、熱可塑
性樹脂製外層の形成材料としてナイロン12(PA1
2:可塑剤5%含有)を準備した。また、処理剤として
純水(pH=7)を準備した。そして、これらの材料を
用いて、図4に示した方法に準じて燃料ホースを作製し
た。このようにして得られた燃料ホースのフッ素樹脂製
管状内層は、内径6.0mm、厚み0.25mmであ
り、熱可塑性樹脂製外層は厚み0.75mmであった。
また、プラズマ処理の条件は、周波数13.56MH
z、出力250Wであった。また、反応室6は、真空ポ
ンプ7により10-3Torrに減圧された後、ガス供給
装置8から含Arガスが供給されて0.07Torrの
減圧状態となっている。
素樹脂製管状内層、処理剤および熱可塑性樹脂製外層を
用いる以外は、実施例1と同様にして燃料ホースを作製
した。
を2層構造とし、内側層を導電性ETFE層(内径6.
0mm、厚み0.10mm)とし、外側層をETFE層
(厚み0.15mm)とした。そして、上記導電性ET
FE層は、ETFEに導電性カーボンブラック(ケッチ
ェンEC、ケッチェンブラック・インターナショナル社
製)を15%配合した材料を用いて形成した。
かった。それ以外は、実施例1と同様にして燃料ホース
を製造した。
ング剤水溶液による処理を行わなかった。それ以外は、
実施例11と同様にして燃料ホースを製造した。
行わなかった。それ以外は、実施例1と同様にして燃料
ホースを製造した。
代えて、コロナ処理を行った。それ以外は、実施例1と
同様にして燃料ホースを製造した。なお、コロナ処理は
図13に示す装置を用い、周波数20kHz、出力0.
4kwの条件にて、大気中で行った。図において、31
は高周波電源、39は電極である。
ポキシ樹脂系接着剤の20%エタノール溶液(東亜合成
化学工業社製BX−60)を用いた。それ以外は、実施
例1と同様にして燃料ホースを製造した。
酸化ナトリウムの1重量%水溶液(pH=11)を用い
た。それ以外は、実施例1と同様にして燃料ホースを製
造した。
ング剤水溶液に代えて、シランカップリング剤のエタノ
ール溶液(濃度3%)を用いた。それ以外は、実施例7
と同様にして燃料ホースを製造した。
ング剤水溶液に代えて、シランカップリング剤のエタノ
ール溶液(濃度3%)を用いた。それ以外は、実施例8
と同様にして燃料ホースを製造した。
較例品の燃料ホースを用いて、下記の基準に従い、初期
接着強度、ガソリン浸漬後の接着強度および熱老化後の
接着強度を測定した。これらの結果を、後記の表5〜表
8に併せて示した。また、実施例1,2品および比較例
1,6品の燃料ホースについて、フッ素樹脂製管状内層
の処理面をX線光電子分光法(ESCA)により分析し
た。その結果を、後記の表5〜表8および図15,図1
6に示した。
JIS K 6301に準拠して行った。すなわち、図
14に示すように、燃料ホースを長さ(L)10mmと
なるようにリング状に切断し、さらに長手方向に切開し
て接着試験片を作製した。そして、この接着試験片の切
開面よりフッ素樹脂製管状内層1および熱可塑性樹脂製
外層2を一部剥離し、これら各剥離端を引張試験機の挟
み治具によって固定し、この引張試験機により引張速度
25mm/分で引張試験を行った。この引張試験により
得られた荷重を、上記両層間の初期接着強度とした。
にして作製した接着試験片を、40℃×168時間の条
件で、ガソリン(Fuel C)に浸漬した。そして、
フッ素樹脂製管状内層1と熱可塑性樹脂製外層2との接
着強度を、上記と同様にして測定した。
作製した接着試験片を、125℃×240時間の条件で
加熱処理した。そして、フッ素樹脂製管状内層1と熱可
塑性樹脂製外層2との接着強度を、上記と同様にして測
定した。
製管状内層の処理面(外周表層部)を、光電子分光装置
(5600Ci、ULVAC PHI社製)を用いて、
下記の測定条件により分析した。なお、フッ素樹脂製管
状内層の表面処理(プラズマ処理、プラズマ処理+水処
理)工程から熱可塑性樹脂製外層被覆工程までの間に雰
囲気(空気、水分)による影響を避けるため、上記フッ
素樹脂製管状内層は所定の表面処理工程後、直ちに減圧
保存し、速やかに測定を行った。 励起X線:Al、Kα1,2 線(1486.6eV) X線出力:10kV、20mA 温 度:20℃ 真空度 :3×10-8Torr
料ホースは、優れた初期接着強度を備え、ガソリン浸漬
後および熱老化後の接着強度の低下が抑制され、充分な
接着信頼性を備えていることがわかる。また、ESCA
分析の結果、実施例1品および実施例2品の燃料ホース
は、結合エネルギー強度比〔I(286.5eV)/I
(292.2eV)〕がいずれも1.3以上であること
がわかる。図15は、フッ素(F1s)のピークトップ
の結合エネルギーを基準値(689.63eV)とした
場合のデータを示す図である。図16(a)はプラズマ
未処理品のデータを示す図、(b)はプラズマ処理品
(比較例1品)のデータを示す図、(c)はプラズマ処
理+水処理品(実施例1品)のデータを示す図である。
図16(a)と図16(b)とを比べると、プラズマ処
理を行うことにより、その表面炭素(C1s)結合エネ
ルギー強度は、CF2に由来のピーク(292.2e
V)強度が、脱フッ素により低下しフッ素原子の表面濃
度が低下することがわかる。また、図16(b)と図1
6(c)とを比べると、プラズマ処理後に水処理を行う
ことにより、フッ素原子の表面濃度がさらに低下し、C
H2由来のピーク(286.5eV)が低エネルギー側
へシフトすることが確認された。これは、プラズマ処理
後にさらに水処理を行うことによって、接着に関与しな
いフッ素原子を有する官能基がフッ素樹脂製管状内層の
内部に潜り込み、フッ素原子の表面濃度が低下したこと
に加えて、OH基等の接着官能基(酸素含有官能基)が
増加したためであると推察される。
品の燃料ホースは、プラズマ処理後に水処理を行ってい
ないため、ガソリン浸漬後および熱老化後の接着強度に
劣ることがわかる。また、比較例1品の燃料ホースは、
ESCA分析の結果、結合エネルギー強度比〔I(28
6.5eV)/I(292.2eV)〕が1.3以下で
あった。比較例3品の燃料ホースは、プラズマ処理を行
っていないため、初期接着強度が著しく劣り、その結
果、ガソリン浸漬後および熱老化後の接着強度が0(N
/mm)であることがわかる。比較例4品の燃料ホース
は、プラズマ処理を行わずにコロナ処理を行っているた
め、初期接着強度が劣り、その結果、ガソリン浸漬後お
よび熱老化後の接着強度にも劣ることがわかる。比較例
5品の燃料ホースは、エポキシ樹脂系接着剤による処理
を行っているため、ガソリン浸漬後および熱老化後の接
着強度が著しく低下し、接着信頼性に劣ることがわか
る。比較例6品の燃料ホースは、酸素含有官能基に関し
ては、実施例1品の水処理を行った場合と同様増える
が、水酸化ナトリウム水溶液による処理を行っているた
め、初期接着力が劣り、ガソリン浸漬後および熱老化後
の接着強度も劣ることがわかる。この原因としては、ナ
トリウムイオンにより水素結合等の結合力が阻害される
こと、ナトリウムイオンが熱可塑性樹脂製外層の強度を
低下させること等が推察される。このような例として
は、ナイロン樹脂の凍結防止剤(塩化カルシウム等)に
よるクラック発生がよく知られている。なお、シランカ
ップリング剤のエタノール溶液を用いた比較例7品の燃
料ホースは、シランカップリング剤の水溶液を用いた実
施例7品の燃料ホースに比べて、初期、ガソリン浸漬後
および熱老化後の接着強度が若干劣ることがわかる。同
様に、シランカップリング剤のエタノール溶液を用いた
比較例8品の燃料ホースは、シランカップリング剤の水
溶液を用いた実施例8品の燃料ホースに比べて、初期、
ガソリン浸漬後および熱老化後の接着強度が若干劣るこ
とがわかる。
フッ素樹脂製管状内層の表面をプラズマ処理した後、こ
のプラズマ処理済み外周表層部を水処理し、ついでこの
水処理済み外周表層部の外周に熱可塑性樹脂製外層を積
層形成することにより得られる。このように、プラズマ
処理済み外周表層部に水処理をさらに行うことにより、
接着に関与しないフッ素原子を有する官能基が、フッ素
樹脂製管状内層の内部に潜り込むようになる。そして、
フッ素樹脂製管状内層の外周表層部において、フッ素原
子の表面濃度が低下し、接着に関与しないフッ素原子を
有する官能基の分布が少なくなり、反対に、OH基等の
接着官能基(酸素含有官能基)が広く分布するようにな
る。その結果、フッ素樹脂製管状内層と熱可塑性樹脂製
外層との接着力が向上し、エンジンルーム内のような厳
しい環境下においても、熱老化後および燃料浸漬後の接
着力の低下を充分に抑制することができ、優れた接着信
頼性を備えた燃料ホースを極めて効率よく得ることがで
きる。
により、熱老化後および燃料浸漬後に充分な接着力が得
られ、一層優れた接着信頼性を備えた燃料ホースを製造
することができる。そして、上記酸性水溶液の水素指数
(pH)をpH=2〜6に設定することにより、さらに
優れた接着信頼性を備えた燃料ホースを製造することが
できる。
る。
る。
図である。
である。
2の他の例を示す説明図である。
3の他の例を示す説明図である。
室を有する減圧プラズマ処理装置を用いた例を示す説明
図である。
部の一例を示す構成図である。
部の他の例を示す構成図である。
イル電極を有する減圧プラズマ処理装置を用いた例を示
す説明図である。
ーンを設けた例を示す説明図である。
レルを用いた例を示す説明図である。
電処理装置の構成図である。
る接着試験片の構成図である。
A分析によるデータを示す図である。
A分析によるデータを示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 フッ素樹脂製管状内層の表面をプラズマ
処理した後、このプラズマ処理済み外周表層部を水処理
し、ついでこの水処理済み外周表層部の外周に熱可塑性
樹脂製外層を積層形成することを特徴とする燃料ホース
の製法。 - 【請求項2】 酸性水溶液を用いて水処理を行う請求項
1記載の燃料ホースの製法。 - 【請求項3】 酸性水溶液の水素指数(pH)が2〜6
である請求項2記載の燃料ホースの製法。 - 【請求項4】 フッ素樹脂製管状内層が、エチレン−テ
トラフルオロエチレン共重合体を用いて形成されている
請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料ホースの製
法。 - 【請求項5】 フッ素樹脂製管状内層が少なくとも2層
構造からなり、上記フッ素樹脂製管状内層の内側層が導
電性フッ素樹脂を用いて形成され、かつ、上記フッ素樹
脂製管状内層の外側層が非導電性フッ素樹脂を用いて形
成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料
ホースの製法。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の製
法により得られた燃料ホースであって、フッ素樹脂製管
状内層の外周表層部に酸素含有官能基が分布しているこ
とを特徴とする燃料ホース。 - 【請求項7】 フッ素樹脂製管状内層の外周表層部をX
線光電子分光法(ESCA)により分析した場合、表面
炭素(C1s)結合状態における結合エネルギー強度比
〔I(286.5eV)/I(292.2eV)〕が
1.3以上であり〔ただし、フッ素(F1s)のピーク
トップの結合エネルギーを基準値(689.63eV)
とした場合〕、かつ、上記フッ素樹脂製管状内層の外周
表層部に金属イオンが分布していない請求項6記載の燃
料ホース。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10225088A JP2000052446A (ja) | 1998-08-10 | 1998-08-10 | 燃料ホースの製法およびそれによって得られた燃料ホース |
US09/369,357 US6602565B1 (en) | 1998-08-10 | 1999-08-06 | Method of producing fuel hose and fuel hose obtained thereby |
EP19990306286 EP0979968B1 (en) | 1998-08-10 | 1999-08-09 | Method of producing fuel hose and fuel hose obtained thereby |
DE1999630696 DE69930696T2 (de) | 1998-08-10 | 1999-08-09 | Verfahren zur Herstellung eines Treibstoffschlauchs und dadurch hergestellter Treibstoffschlauch |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10225088A JP2000052446A (ja) | 1998-08-10 | 1998-08-10 | 燃料ホースの製法およびそれによって得られた燃料ホース |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000052446A true JP2000052446A (ja) | 2000-02-22 |
Family
ID=16823826
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10225088A Pending JP2000052446A (ja) | 1998-08-10 | 1998-08-10 | 燃料ホースの製法およびそれによって得られた燃料ホース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000052446A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001065161A1 (fr) * | 2000-03-03 | 2001-09-07 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Tuyau en resine pour carburants |
JP2008260242A (ja) * | 2007-04-13 | 2008-10-30 | Kurashiki Kako Co Ltd | 燃料ホース及びその製造方法 |
JP2011071003A (ja) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Panasonic Corp | 扁平型非水電解液二次電池 |
-
1998
- 1998-08-10 JP JP10225088A patent/JP2000052446A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001065161A1 (fr) * | 2000-03-03 | 2001-09-07 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Tuyau en resine pour carburants |
JP2008260242A (ja) * | 2007-04-13 | 2008-10-30 | Kurashiki Kako Co Ltd | 燃料ホース及びその製造方法 |
JP2011071003A (ja) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Panasonic Corp | 扁平型非水電解液二次電池 |
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