JP2011071003A - 扁平型非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の機密性を高め、多湿環境下での外部からの水分進入による電池特性劣化を抑制し、且つガスケット表面の剥離による漏液を防止した、長期の信頼性に優れた扁平型非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】扁平型非水電解液二次電池のガスケットに、フッ素含有量が70mol%以上85mol%以下であるとともに、カーボンをターゲットとして、XPS分析を行った場合、結合エネルギー288〜296eVの範囲でのピークと結合エネルギー281〜288eVの範囲でのピークの強度比が4:1〜6:1であるテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、扁平型非水電解液二次電池の長期信頼性の向上、さらに詳しくは高温保存もしくは多湿保存における電池の信頼性に優れた扁平型非水電解液二次電池に関するものである。
近年、携帯電話やPDAといった情報端末のコードレス化やポータブル化が急速に進み、さらなる小型・軽量化の需要の拡大に伴い、高エネルギー密度を有する非水電解液リチウム電池の要望が高まっている。中でも充放電が可能である二次電池は環境負荷が小さいため注目されている。このような状況の中、大きさ・実装性・コストなどの面から扁平型(ボタン型、コイン型、扁平角型)の非水電解液二次電池の市場は広がり、その用途も多岐にわたっている。
従来、扁平型非水電解液二次電池のガスケット材料としては耐薬品性、弾力性、耐クリープ性に優れ、且つ成型性が良く、射出成型で作製しやすい安価なポリプロピレン(PP)等の汎用樹脂が広く用いられている。
一方、メモリーバックアップ用電源に用いられる扁平型非水電解液二次電池には、リフローはんだ溶接による回路基板への自動実装が要求されるものが多いため、高温仕様のガスケット材が要求され、ポリフェニレンサルファイド(PPS)やフッ素系樹脂などの耐熱性のエンジニアリングプラスチックが用いられている。
また、機器の主電源用途に用いられる扁平型非水電解液二次電池には長期間にわたる高い信頼性が求められ、実使用では高温環境下だけではなく、多湿環境下で使用されることもあるため、湿度に対する対策を講じることも重要である。
しかし、非水電解液二次電池は、水溶液電池とは異なり水分に対して非常に弱い面を持っており、外部からの水分浸入により電池特性が早期に劣化してしまうという課題をもっている。そのため、透湿性の低いテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)やテトラフルオロエチレンエチレン共重合体(ETFE)などのフッ素系樹脂をガスケット材料に用い、外部からの水分進入を防ぐ方法が検討されている(例えば特許文献1)。特にPFA樹脂はフッ素含有量が多く、透湿性が非常に低いため注目されている。
特開2006−147159号公報
しかし、このPFA樹脂を扁平型非水電解液二次電池のガスケット材に用いた場合、扁平型非水電解液二次電池の封口部がカシメ封口であるため、カシメ時の圧力によってガスケット表面が剥離するという課題を抱えていた。これは、フッ素樹脂の分子を構成するフッ素原子同士の原子間力が弱いために少しの圧力が加わるだけで分子同士が乖離してしまい、表面層として剥離してしまうためであると考えられる。そのため、フッ素樹脂の含有フッ素量が多いほど剥離が容易に起こってしまうという課題があった。
また、断面がL字形またはU字形のリング形状を有する扁平型非水電解液二次電池のガスケットにおいては、その形状が複雑なために剥離の問題が特に顕著になる。扁平型非水電解液二次電池のガスケットのような複雑な形状を安価に大量生産するには射出成型が最適である。射出成型では樹脂を均一に素早く金型内に流動させることが重要であるが、樹脂を均一に素早く金型内に流動させるには高い射出圧が必要となり、高い圧力を樹脂に加えると分子同士の乖離を招きやすくなり、ガスケットの表面にスキン層と呼ばれる層を形成しやすくなる。
これが封口時の圧力によって剥離するために剥離の問題が顕著になると考えられる。射出圧を低くすることでスキン層の発生は抑制できるが、樹脂が均一に素早く金型内に流動できないため樹脂密度に粗密が生じ、成型後の収縮率に差が生まれガスケットの形状のばらつきを招くという新たな問題があった。
扁平型非水電解液二次電池では、特に外部からの水分浸入を防ぐことが重要な課題であるため、ガスケットの材料であるフッ素樹脂そのものの透湿度の低さだけではなく、電池ケースとガスケット間や封口板とガスケット間に隙間を極力生じさせないよう、均一で製造ばらつきの少ない形状を有することも重要である。フッ素樹脂のフッ素含有量を増やすことで、樹脂そのものの透湿度を大きく低減させることはでき、多湿環境下での使用において高い信頼性を実現できる。
しかし、封口時の表面剥離や成型での形状ばらつきを招いてしまった場合には、電池ケースとガスケット間や封口板とガスケット間に隙間が生じ、その隙間からの水分浸入や、または電池内部からの漏液によって信頼性の低下につながる。機密性を高めるために電池ケースとガスケットの間、および封口板とガスケットの間に液体の封止剤を塗布することが行われているが、ガスケットの表面が剥離してしまった場合や、ガスケットの形状ばらつきが大きい場合には封止剤の塗布だけでは十分な機密性を確保できない。
また、昨今のポータブル機器の小型・軽量化の需要の拡大に伴い、電池自体の高エネルギー密度化の要求はさらに高まっている。これに対応すべく、ガスケットは極力薄型化し、電池内部の容積を増やす取り組みが行われている。しかし、ガスケットの薄型化によって樹脂の流動する経路が細くなり、射出成型時のガスケット表面でのスキン層の発生や形状のばらつきをさらに悪化させることにつながる。
したがって、扁平型非水電解液二次電池において、電池の高エネルギー密度化を実現しつつ、高温環境下や多湿環境下などの苛酷な環境下での保存に対し高い信頼性を維持し、且つガスケットの表面剥離や、形状のばらつきによる機密性の低下を防ぐことは、この種の電池の実用電池としての需要を高める上で非常に重要な課題である。
本発明はこれら課題を解決し、高い信頼性と高いエネルギー密度を併せ持つ扁平型非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の扁平型非水電解液二次電池は、正極と、負極と、セパレータ及び電解液を、電池ケース、封口板及び樹脂製ガスケットからなる電池容器に収納した扁平型非水電解液二次電池であって、前記ガスケット樹脂が、フッ素含有量が70mol%以上85mol%以下であるとともに、カーボンをターゲットとして、X線光電子分光分析を行った場合、結合エネルギー288〜296eVの範囲でのピークと結合エネルギー281〜288eVの範囲でのピークの強度比が4:1〜6:1であるPFA樹脂からなることを特徴とするものである。
本発明により、扁平型非水電解液二次電池の機密性を高め、多湿環境下での外部からの水分進入による電池特性劣化を大きく抑制し、高い信頼性を持つ扁平型非水電解液二次電池が提供できる。
本発明の実施の形態における扁平型非水電解液二次電池の断面図
以下、本発明に係わる扁平型非水電解液二次電池の一例を詳細に説明する。
本発明は、正極と、負極と、セパレータ及び電解液を、電池ケース、封口板及び樹脂製ガスケットからなる電池容器に収納した扁平型非水電解液二次電池であって、前記ガスケット樹脂が、フッ素含有量が70mol%以上85mol%以下であるとともに、カーボンをターゲットとして、X線光電子分光分析(XPS分析)を行った場合、結合エネルギー288〜296eVの範囲でピークと結合エネルギー281〜288eVの範囲でのピークの強度比が4:1〜7:1であるPFA樹脂からなることを特徴とするものである扁平型非水電解液二次電池である。
結合エネルギー288〜296eVの範囲での主たるピークはC−Fの結合である。また結合エネルギー281〜288eVの範囲での主たるピークはC=O、C−O、C−C、CHnの結合である。この構成により、扁平型非水電解液二次電池の機密性を高め、多湿環境下での外部からの水分進入による電池特性劣化を大きく抑制し、高い信頼性を持つ扁平型非水電解液二次電池を作製することができる。
フッ素原子は分極率が低く分子間力が弱いため大きな撥水性を有する。つまり、樹脂を構成するフッ素含有量が多いほどフッ素樹脂の撥水性が高まり、樹脂そのものの透湿度を低減することは可能である。しかし、フッ素含有量の増加は分子間力の低下につながり、封口時の表面剥離や形状ばらつきを招くという問題があった。
これに対し、種々の検討の結果、フッ素含有量70mol%以上85mol%以下であるとともに、カーボンをターゲットとして、XPS分析を行った場合、結合エネルギー288〜296eVの範囲でのピークと結合エネルギー281〜288eVの範囲でのピークの強度比が4:1〜6:1であるPFA樹脂を用いることで、封口時の表面剥離や形状ばらつきによる機密性の低下を招くことなく、且つ多湿環境下での水分浸入を大きく抑制した信頼性の高い扁平型非水電解液二次電池が提供できることを見出した。
フッ素含有量を70mol%以上にすることで、高温多湿という苛酷な環境下でも水分浸入を十分抑制できるが、85mol%以上になると分子間力の低下によるガスケット表面層の剥離を招いてしまう。フッ素含有量により、XPS分析を行った場合、元素の結合状態の強度比で最適値を見出すことが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、本発明の扁平型非水電解液二次電池の断面図である。正極1と負極2、セパレータ3及び非水電解液からなる発電要素を、集電体7を介して正極端子を兼ねる電池ケース4、負極端子を兼ねる封口板5及び電池ケース4と封口板5を絶縁するガスケット6により収納、封止された扁平型非水電解液二次電池において、前記ガスケット6がフッ素含有量70mol%以上85mol%以下であるとともに、カーボンをターゲットとして、
XPS分析を行った場合、結合エネルギー288〜296eVの範囲でのピークと結合エネルギー281〜288eVの範囲でのピークの強度比が4:1〜6:1であるPFA樹脂からなることを特徴とするものである。
前記正極1はペレット状に成型した電極であり、正極活物質としては、例えば五酸化バナジウム、三酸化モリブデン、リチウムマンガン複合酸化物などの3V級の活物質、または、リチウムを含有するコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、スピネル型のマンガン酸リチウムなどの4V級活物質が挙げられる。但し、可逆なリチウムを含有しない五酸化バナジウム、三酸化モリブデン、リチウムマンガン複合酸化物などを正極に用いる場合にのみ、電池を構成する際に負極2にリチウムを化学的又は電気化学的に挿入する必要がある。
前記負極2もペレット状に成型した電極であり、負極活物質としては、例えばLiTi12、SiO、SnO、Nb、WO等の金属酸化物や、黒鉛やコークス等の炭素材料、もしくはリチウム−アルミニウム合金、リチウム−鉛合金、リチウム−錫合金等のリチウム合金などが挙げられる。
セパレータ3には、従来から用いられているポリエチレンやポリプロピレン、またはセルロース、ポリフェニレンサルファイドをはじめとするエンジニアリングプラスチックなどを用いるのが好ましい。
非水電解液を構成する溶質としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiCFSO、LiAsF、LiN(CFSO、LiN(CSOなどの単体あるいは複数成分を混合して使用することができる。また、非水電解液を構成する溶媒として、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、スルホラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、γ−ブチロラクトンなどの単体または複数成分を使用することができるが、これに限定されるものではない。
集電体7は導電性カーボン塗料を電池ケース4及び封口板5の内面に塗布したものである。
以下、本発明の実施例を図面および表を参照しながら、さらに具体的に説明する。
(実施例1)
正極1は、LiCoOに導電剤としてカーボンブラック、および結着剤としてフッ素樹脂粉末を質量比で90:5:5の割合で混合し、直径10mm、厚み0.5mmのペレット状に成型した後、200℃中で24時間乾燥したものを用いた。
負極2はチタン酸リチウム(LiTi12)に、カーボンブラック及びフッ素樹脂粉末を質量比93:5:2の割合で混合し、直径10mm、厚み0.5mmのペレット状に成型した後、120℃で24時間加熱処理したものを用いた。
セパレータ3はポリプロピレン製不織布を用い、また、電池ケース4、封口板5にはステンレス鋼を用いた。
ガスケット6にはフッ素含有量84.2mol%であるPFA樹脂を用い、ガスケット表面に封止剤材料としブチルゴムを溶解させたトルエン溶剤をガスケット表面に塗布した後、60℃雰囲気下で1時間乾燥し溶剤を除去することでガスケット表面に封止剤層を形
成したものを用いた。
集電体7は、導電性カーボン塗料を電池ケース4及び封口板5の内面に塗布した後、塗膜の水分を除去するために電池ケース4を150℃で6時間乾燥したものを用いた。また、非水電解液としてはエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネ−トを体積比1:3の割合で混合した溶媒に、溶質としてLiPFを1mol/lの割合で溶解したものを用いて作成した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池A1とした。
(実施例2)
ガスケット材料としてフッ素含有量が80.2mol%であるPFA樹脂を用いた以外は電池A1と同様にして作製した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池A2とした。
(実施例3)
ガスケット材料としてフッ素含有量が76.1mol%であるPFA樹脂を用いた以外は電池A1と同様にして作製した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池A3とした。
(実施例4)
ガスケット材料としてフッ素含有量が70.4mol%であるPFA樹脂を用いた以外は電池A1と同様にして作製した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池A4とした。
(比較例1)
ガスケット材料としてフッ素含有量が101.2mol%であるPFA樹脂を用いた以外は電池A1と同様にして作製した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池B1とした。
(比較例2)
ガスケット材料としてフッ素含有量が95.1mol%であるPFA樹脂を用いた以外は電池A1と同様にして作製した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池B2とした。
(比較例3)
ガスケット材料としてフッ素含有量が90.3mol%であるPFA樹脂を用いた以外は電池A1と同様にして作製した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池B3とした。
(比較例4)
ガスケット材料としてフッ素含有量が65.1mol%であるPFA樹脂を用いた以外は電池A1と同様にして作製した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池B4とした。
(比較例5)
ガスケット材料としてフッ素含有量が60.1mol%であるPFA樹脂を用いた以外は電池A1と同様にして作製した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池B5とした。
(比較例6)
ガスケット材料としてフッ素含有量が55.1mol%であるPFA樹脂を用いた以外は
電池A1と同様にして作製した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池B6とした。
(比較例7)
ガスケット材料としてフッ素含有量が85.0mol%であるPFA樹脂を用いた以外は電池A1と同様にして作製した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池A5とした。
(比較例8)
ガスケット材料としてフッ素含有量が70.1mol%であるPFA樹脂を用いた以外は電池A1と同様にして作製した図1に示す構造の扁平型非水電解液二次電池を電池A6とした。
完成した扁平型非水電解液二次電池はいずれも直径16mm、厚さ1.6mmである。これらの扁平型非水電解液二次電池について、組み立て後、2.6Vの定電圧で24時間充電(保護抵抗50Ω)を行った。これらの電池について、70℃90%の高温多湿環境下で30日間保存した後の放電容量と漏液の有無を確認した。本実験では、各電池50個ずつについて試験開始前に予め漏液の発生が無いことを確認後、試験を行い漏液の発生状況について検査を行った。
放電容量は2kΩの定抵抗放電を2.0Vに至るまで行い、このときの容量を算出したものである。
また上記の電池A1〜A6、B1〜B6のガスケット材料に対してXPS分析を実施した。使用した機器はULVAC PHI,Inc.製 Model5600であった。試験条件はX線ソースはAl−mono.1486Evを使用した。XPSはカーボンをターゲットとして、結合エネルギー288〜296eVの範囲でのピークと結合エネルギー281〜288eVの範囲でのピークの強度比を求めた。以上の結果を(表1)に示す。
(表1)の結果から分かるように、フッ素含有量70mol%以上85mol%以下であり、XPS分析の強度比が4:1〜6:1のPFA樹脂を用いた電池A1〜A4は十分
な放電容量が得られているとともに、高い耐漏液特性が得られた。一方、フッ素含有量が85mol%より大きい電池B1〜B3では耐漏液特性の大きな劣化が見られ、分解調査した結果、ガスケット表面の剥離が観測され、これが耐漏液特性の悪化を招いたと考えられる。
また、フッ素含有量が70mol%未満である電池B4〜B6では放電容量の大幅な低下が見られ、試験後全ての電池内部で浸入水分によると思われる水素ガスの発生が確認され、これが放電容量の低下を招いたと推測される。
また、フッ素含有量70mol%以上85mol%以下であるが、XPS分析の強度比が4:1〜6:1ではないPFA樹脂を用いた電池A5〜A6は、放電容量、耐漏液特性ともに十分ではなかった。
これらの結果より、電池A1〜A4は電池A5〜A6や電池B1〜B6に比べ、高温多湿という苛酷な環境下での長期間の保存に対して、高いフッ素含有量によって水分浸入を抑制しつつ、ガスケット表面剥離や形状ばらつき、または機械的強度の低下による機密性の低下を招くことなく、高い信頼性を実現できていることが分かる。
本発明の扁平型非水電解液二次電池は、電子機器等の主電源またはバックアップ用電源として有用である。
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 電池ケース
5 封口板
6 ガスケット
7 集電体

Claims (1)

  1. 正極と、負極と、セパレータ及び非水電解液を、電池ケース、封口板及びガスケットからなる電池容器に収納した扁平型非水電解液二次電池であって、前記ガスケットにはテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を用いており、そのフッ素含有量が70mol%以上85mol%以下であるとともに、カーボンをターゲットとして、X線光電子分光分析を行った場合、結合エネルギー288〜296eVの範囲でのピークと結合エネルギー281〜288eVの範囲でのピークの強度比が4:1〜6:1を示すことを特徴とする扁平型非水電解液二次電池。
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