JP2870937B2 - 金属蒸着フィルムの製造方法 - Google Patents

金属蒸着フィルムの製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、包装用金属蒸着フィルムの製造方法に関す
るものであり、さらに詳しくはプラスチックフィルム上
に、高い密着力で金属蒸着層を有し、かつ高いガス遮断
性を示す金属蒸着フィルムの製造方法に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来、プラスチックフィルム、特にポリオレフィン系
フィルム上にアルミニウム等の金属を蒸着したフィルム
は、優れたガス遮断性と可視光線に対する高い反射率を
有するため、包装材料に広く利用されている。
しかし、これらの金属蒸着フィルムにおいては、金属
からなる蒸着層とポリオレフィン系フィルムからなる基
材との密着強度が低いため、剥離を起こし易いという欠
点があった。
この欠点を解決する手段として、例えば(1)特公昭
57-30854号公報に記載のポリオレフィン系フィルムの表
面に窒素(N2)と二酸化炭素(CO2)の混合ガス雰囲気
中で、コロナ処理を行った後、真空中で蒸着を行う方
法、(2)特開昭62-228461号公報記載の基材フィルム
上に金属酸化物の層を設け、その上に金属の蒸着層を積
層させる方法等が既に提案されており、特に上記(2)
の方法には更に、金属酸化物と当該金属酸化物の金属を
それぞれ真空蒸着する方法、又は蒸着の前半に酸素を導
入して反応性蒸着を行ない、金属酸化物を形成し、その
上に酸素を導入せずにそのまま金属を蒸発させる後半の
蒸着によって、金属酸化物と金属とを積層させる方法等
がある。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記(1)のコロナ処理を用いる方法
では、常圧でコロナ処理を行った後、真空中で蒸着を行
う為、コロナ処理と蒸着とを別工程で行なう必要があ
り、作業性が低下し、またコストも高くなるという問題
が生じる。
また、上記(2)の方法における、金属酸化物と金属
をそれぞれ真空蒸着する方法には、蒸着源が2つ以上必
要であること、金属を蒸発させるのに最も一般的な方法
である抵抗加熱式の真空蒸着では蒸着出来ない金属酸化
物が多いこと等の問題点がある。更に、蒸着の前半に反
応性蒸着により金属酸化物を形成し、後半にその上に金
属を積層させる方法では金属酸化物層の形成時に蒸発部
分にガスを導入するため、蒸着速度が低下するのに加え
て蒸着層の金属光沢が低下するという問題があり、更に
酸素と金属との反応に伴って酸素分圧が低下するため、
酸素分圧の制御が困難である等の問題も生じている。
加えて、上記(2)の方法では満足のいく十分な密着
強度が得られず、金属蒸着層が褐変するという問題点も
残されている。
本発明は上記課題を解決することを目的としてなされ
たものである。従って本発明の目的は、プラスチックフ
ィルムと金属蒸着層との間の密着強度が高く、かつ前処
理としての放電処理と金属蒸着をインラインで行なうこ
とによるコストの低減を可能とする金属蒸着フィルムの
製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は前記課題に鑑みて鋭意研究の結果、本発
明の上記目的は、プラスチックフィルムの表面をN2とCO
2の割合が体積比で98:2〜70:30である混合ガスを用い、
ガス圧力5×10-3〜5×10-2Torrの下で放電処理した
後、金属を蒸着することを特徴とする金属蒸着フィルム
の製造方法により達成されることを見出した。
以下に本発明を図面に基づいて更に具体的に説明す
る。
第1図は本発明の方法を実施するための装置の1例を
示す概略図であるが、第1図によれば、真空槽1の内部
を2×10-5Torrの真空度まで排気した後、プラスチック
フィルム2を巻出ロール3から連続的に放電処理ユニッ
ト4に供給して放電処理を行なった後に、クーリングロ
ール6上に導き、蒸発源7からの蒸発金属流8によりベ
ースフィルム上に金属蒸着を行ない、しかる後に巻取ロ
ール9で巻き取り、本発明の金属蒸着フィルムを製造す
る。
本発明においては、プラスチックフィルムを金属蒸着
する前にその表面を放電処理ユニット4で放電処理する
が、本発明に用いられる放電処理ユニットの一例を第2
図に示す。第2図によれば、放電処理ユニット4は、金
属製の外壁10と電極(5−1および5−2)およびガス
導入口11とから成り、外壁の側面にはプラスチックフィ
ルムを通過させるスリット13が設けられている。ガス導
入口は、ガス導入バルブ12を経て、真空槽外のガスボン
ベ(図示せず)に接続されており、ガスボンベのガスの
種類を変えることにより、放電に用いるガスの種類を変
えることが出来る。
外壁10は接地されており、上下2本の電極(5−1お
よび5−2)にはAC電圧がかかるようになっているが、
電圧をいずれか一方の電極のみに印加することにより、
プラスチックフィルムの片面だけに放電処理を施すこと
も可能である。
本発明においては、放電処理時のガス圧は5×10-3To
rr〜5×10-2Torrの範囲が望ましい。ガス圧が5×10-3
Torrより低いと放電によるプラズマ状態が維持できず、
逆に5×10-2Torrより高いと蒸着部分へのガスの流出が
激しくなり、蒸着層の光沢などに悪影響を及ぼすばかり
でなく、EB加熱式の蒸発源を用いる場合にEBによる放電
も激しくなり、蒸着が出来なくなる。
本発明において放電処理に用いるガスの種類は窒素
(N2)と二酸化炭素(CO2)との混合ガスで混合割合は
体積比でN2:CO2=98:2〜70:30、好ましくは95:5〜90:1
0の範囲内にあることが望ましい。混合比がこの範囲か
ら外れると、蒸着層とプラスチックフィルムとの十分に
密着力が得られない。
放電処理の条件は、ガスの組成に応じても適宜選択す
ることができるがプラスチックフィルムの単位面積(1
m2)当り、単位時間(1分)に20W以上が必要であり、
これより低い場合は十分な密着力が得られない。
本発明においては放電処理ユニット4でプラスチック
フィルムに放電処理を行った後、金属蒸着を行う。プラ
スチックフィルム上に金属膜を設ける手段としては、真
空蒸着やスパッタリング、イオンプレーティング等の方
法があるが、包装材料としての生産性等の点から真空蒸
着が最適である。また蒸着源として抵抗加熱蒸着源、高
周波加熱蒸着源、電子ビーム蒸着源等がいずれも用いら
れ、また蒸着時の真空槽の真空度としては、例えば2.0
×10-5〜2.0×10-4Torrで行なわれる。
金属蒸着膜の厚さとしては400×800Åが好ましく、40
0Å未満ではガス遮断性、金属光沢が不十分となる場合
があり、また800Åをこえるとラインスピードが遅くな
り、ベースフィルムが熱損傷を受ける等生産性が低下す
る場合があり好ましくない。
本発明の方法が適用されるプラスチックフィルムとし
ては特にポリオレフィン系ベースフィルムが好ましく、
更にポリエチレン(PE)又はポリプロピレン(PP)等の
表面に極性基を有しないために従来は金属との間の密着
強度が低いとされていたものに好ましく適用される。
上記プラスチックフィルムに蒸着せしめる金属として
は特にアルミニウムが好ましいが、その他にはスズ、イ
ンジウム、クロム、鉄、銅、亜鉛、鉛等の金属も本発明
に適用することができる。
[実施例] 以下に本発明を実施例を挙げて説明する。
実施例1 第1図及び第2図に示す装置を用いて下記の条件にて
放電処理及び蒸着を行なった。
・ベースフィルム: 無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム (幅200m/m,厚さ25μm) ・放電処理条件: ガスの種類;N2:CO2=95:5 ガスの圧力;1.5×10-2Torr 電圧;602V 電流;523mA ラインスピード;5m/分 エネルギー;315W/m2分 ・蒸着条件: 蒸着金属;Al 蒸着膜厚;450Å 蒸着源;抵抗加熱蒸着源 真空度;1.8×10-4Torr 得られた金属蒸着フィルムについて以下の方法にて密
着強度を測定した。
(密着強度の測定方法) 金属蒸着フィルムの金属面側に接着剤を塗布し、二軸
延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムとドライラミネー
トして下記の構成のフィルムを作成した。
CPP(25μ)/金属層/接着剤/OPP(40μ) CPP:二村化学製FG OPP:東洋紡製パイレンP-2161 接着剤:ポリエステル系二液硬化型 主剤 :DIC製LX-75A 硬化剤:DIC製KW40 溶剤 :酢酸エチルNC-401 このフィルムに40℃,4日のエージングを行った後、テ
ンシロン引張試験機を用いて引張速度:300mm/min,サン
プル幅:15mmでT型剥離試験を行った。
測定は、流れ方向(MD)と幅方向(TD)について、各
6サンプル行い、平均をとった。
・剥離状態評価: A:Al層が完全にCPPに残存する。
B:Al層がわずかにOPPに取られる。
C:CPPとOPPに残る量が半々程度である。
D:Al層がわずかにCPPに残存する。
E:Al層が完全にOPPに取られる。
結果を表1に示す。
実施例2〜6 放電処理に用いるガスの種類及び放電処理条件をそれ
ぞれ表1に示すように変えた以外は実施例1と同様にし
て実施例2〜6をそれぞれ行なった。結果を表1に示
す。
比較例1及び2 実施例1においてガスの種類をN2単独又はCO2単独と
し、それぞれ放電処理条件を表1に示すように変えた以
外は実施例1と同様にして比較例1及び2をそれぞれ行
なった。結果を表1に示す。
比較例3 放電処理を行なわず、第3図に示すような方法で蒸着
の前半にガス導管15から酸素を導入して下記条件で反応
性蒸着により酸化アルミニウムを形成し、次いでその上
に酸素を導入せず、そのままアルミニウムを蒸発させる
後半の蒸着によってアルミニウムと酸化アルミニウムと
を積層させた以外は、実施例1と同様にして比較例3を
行なった。結果を表1に示す。
蒸着条件: ガスの圧力:1.8×10-4Torr 蒸着金属:Al ラインスピード:5m/min 比較例4 ガスの導入、放電処理を行わない以外は実施例1と同
様にしてAlを蒸着して比較例4を行なった。結果を表1
に示す。
表1より明らかなように、放電処理を行なわないで金
属蒸着を行なった比較例4、放電処理を行なわず蒸着に
より最初に金属酸化物を形成させ、その上に金属を積層
した比較例3、及び放電処理をN2又はCO2単独のガス雰
囲気下で行なった比較例1及び2はいずれも金属蒸着層
とプラスチックフィルムとの間の密着強度が弱い。これ
に対し、本発明の如く放電処理を行なった後に金属蒸着
を行なった実施例1〜4はいずれも比較例に比べ高い密
着強度が得られた。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように、本発明の金属蒸着フィル
ムの製造方法により、金属蒸着層とプラスチックフィル
ム間の高い密着強度が得られ、かつ前処理としての放電
処理と金属蒸着をインラインで行なうことにより、コス
トの低減を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の金属蒸着フィルムの製造方法を実施
するための装置の1例を示す概略図であり、第2図は本
発明の方法を実施するために用いられる放電処理ユニッ
トの1例を示す(A)概略断面図及び(B)概略正面図
であり、第3図は比較例3において用いられる蒸着装置
の部分概略断面図である。 <主な参照番号> 1……真空槽、2……プラスチックフィルム 3……巻出ロール、4……放電処理ユニット 5……電極、6……クーリングロール 7……蒸発源、8……蒸発金属流 9……巻取ロール、10……外壁 11……ガス導入口、12……ガス導入バルブ 13……スリット、14……AC電源 15……ガス導管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−267267(JP,A) 特開 昭64−31958(JP,A) 特開 昭63−242534(JP,A) 特公 昭57−30854(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/00 - 14/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフィルムの表面をN2とCO2
    割合が体積比で98:2〜70:30である混合ガスを用い、ガ
    ス圧力5×10-3〜5×10-2Torrの下で放電処理した後、
    2.0×10-5〜2.0×10-4Torrの真空度で金属を蒸着するこ
    とを特徴とする金属蒸着フィルムの製造方法。
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