JPH1034809A - インキ易密着フィルムの製造方法 - Google Patents

インキ易密着フィルムの製造方法

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JPH1034809A
JPH1034809A JP21201796A JP21201796A JPH1034809A JP H1034809 A JPH1034809 A JP H1034809A JP 21201796 A JP21201796 A JP 21201796A JP 21201796 A JP21201796 A JP 21201796A JP H1034809 A JPH1034809 A JP H1034809A
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JP
Japan
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film
ink
plasma discharge
metal
metal oxide
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Application number
JP21201796A
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English (en)
Inventor
Tomohiko Okamoto
倫彦 岡本
Hiroshi Togo
寛 東郷
Masayuki Mochizuki
正行 望月
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Toyo Metallizing Co Ltd
Original Assignee
Toyo Metallizing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】インキの密着性に優れているプラスチックフィ
ルムを安定して製造する方法を提供すること。特に、ラ
ベル用途に好適なインキ易密着フィルムを提供するこ
と。 【解決手段】マット加工したポリエステルフィルムにプ
ラズマ放電下で金属または金属酸化物を蒸着して蒸着膜
を形成することを特徴とするインキ易密着フィルムの製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、インキ易密着フィルムの製造方
法およびラベル用インキ易密着フィルムに関する。
【従来の技術】ラベル用途に使用されているマットフィ
ルムは安価でインキの密着が良い物が必要とされてい
る。しかしラベル用途に使用されているマットフィルム
はインキの密着力が乏しいものであった。
【0002】特開平6−293120号公報には、ポリ
エステルフィルムの表面にシクロヘキサンジメタノール
を共重合したポリエステル樹脂および水溶性樹脂をこの
順序でコーティングした後、マット加工を施す方法が提
案されている。この方法によれば、印刷性の良好なラベ
ル用フィルムが得られるとされている。
【0003】しかし、この方法によるも、インキ易密着
性のコーティング剤を施す時にコーティング時にムラが
生じやすいこと、製品フィルムが熱により光沢の変化が
生じやすいこと、製品フィルムがカールし易いことなど
の問題があり、安定した製品を得ることは困難であっ
た。しかも、製品フィルムが高価となることが避けられ
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
問題を解決することを目的とする。すなわち、本発明の
目的はインキの密着性に優れているポリエステルフィル
ムを安定して製造する方法を提供することにある。特
に、本発明の目的は、ラベル用途に好適なインキ易密着
フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らの鋭意検討の
結果、上記の本発明の目的は、下記の本発明により工業
的に有利に達成された。
【0006】[1]マット加工したポリエステルフィル
ムにプラズマ放電下で金属または金属酸化物を蒸着して
蒸着膜を形成することを特徴とするインキ易密着フィル
ムの製造方法。
【0007】[2]蒸着膜の厚みが1nm以上であるこ
とを特徴とする上記[1]記載のインキ易密着フィルム
の製造方法。
【0008】[3]金属または金属酸化物がCu,A
l,Cr,Fe,Ni,Zn,Ag,In,Sn及びこ
れらの金属酸化物から選ばれたものであることを特徴と
する上記[1]または上記[2]に記載のインキ易密着
フィルムの製造方法。
【0009】[4]プラズマ放電の強度が100(mA
・分/m2 )であることを特徴とする請求項1〜3のい
ずれかに記載のインキ易密着フィルムの製造方法。
【0010】[5]放電ガスが酸素、窒素、アルゴン、
二酸化炭素、水蒸気、ネオンから選ばれたものであるこ
とを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれかに記載の
インキ易密着フィルムの製造方法。
【0011】[6]マット加工したポリエステルフィル
ムにプラズマ放電下で金属または金属酸化物を蒸着して
蒸着膜を形成せしめてなるラベル用インキ易密着フィル
ム。
【0012】本発明の最大の特徴は、マット加工したポ
リエステルフィルムにプラズマ放電下で金属または金属
酸化物を蒸着すれば、マット加工したポリエステルフィ
ルムのインキ易密着性が大幅に向上することを見出だし
たことにある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明方法は、通常真空蒸着装置
内でプラズマ放電電極を用いてマット加工したポリエス
テルフィルムに13Pa以下の圧力でプラズマ放電を行
い金属または金属酸化物の蒸着膜を形成して、インキ易
接着フィルムを製造する方法である。
【0014】本発明でいうマット加工としては、サンド
マット加工やケミカルマット加工が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。
【0015】本発明での金属または金属酸化物の蒸着膜
の厚みは、特に制限をうけないが、ラベル用に用いる場
合はラベル用途としての適性から30nm以下であるこ
とが望ましい。
【0016】本発明でのマット加工したポリエステルフ
ィルムの厚さは特に制限をうけないが、ラベル用に用い
る場合はラベル用途としての適性から10〜200μm
であることが望ましい。
【0017】プラズマ放電時に導入するガスとしては、
一般にAr等の希ガス類、O2 ,N2 ,CO2 、さらに
はこれらの混合ガスを用いることができるが、処理効果
の面からO2 ガスを使用することが望ましい。
【0018】蒸着させる金属または金属酸化物として
は、Cu,Al,Cr,Fe,Ni,Zn,Ag,I
n,Snやこれらの酸化物などがあるが、生産性、イン
キの密着力からCuが望ましい。
【0019】プラズマ放電の処理強度は単位面積当たり
(1m2 )あたりの、電流(mA)×単位時間(1分)
で表す。処理強度は100mA・分/m2 以上であるこ
とが望ましい。
【0020】以下、本発明を図面を用いて説明する。本
発明の一例であるプラズマ放電銅蒸着フィルムの製造方
法を図1を用いて説明する。
【0021】真空蒸着装置1内に設置されたフィルム巻
出し軸2より巻き出されたポリエステルフィルム3は冷
却ドラム4に沿って走行しながらフィルム巻取り軸5に
巻取られる。同時に銅をその構成成分の一部としている
プラズマ放電電極6にプラズマ放電用ガス7をガス流量
制御装置8をへて導入することにより銅がポリエステル
フィルム上に蒸着される。
【0022】
【実施例】以下実施例及び比較例によって本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0023】実施例及び比較例におけるインキ密着力の
測定方法は、次のとおりである。
【0024】「マットフィルムのマット表面に(株)明
製作所製のRIテスターを用いて、平版インキ及び凸版
インキの試験方法(JIS K5701)で、インキペ
レットを用いて東洋インキ製造(株)製UV硬化型イン
キTSP−300−91墨を供給量0.45cc塗布し
た。次に塗布した表面を1mm平方の正方形100マス
になるようにカッターで傷をつける(クロスカット
法)。
【0025】次に傷をつけた表面にニチバン(株)製の
セロテープ(No.405)を貼りあわせ、急激に剥離
した時にフィルムに残ったインキのマスの数(X)によ
って評価(X/100)する。残ったマスが多いほどイ
ンキの密着力が高いものとする。」 [実施例1]汎用のラベル用マットフィルム(株式会社
きもと社製マットルミラーネーマーS28、厚さ50μ
m)を基体として、図1の真空蒸着装置を用いてプラズ
マ放電により銅蒸着膜を形成した。
【0026】すなわち、真空蒸着装置内で7Paの圧力
で酸素ガスを導入しプラズマ放電電極を使用し、プラズ
マ放電強度を100(mA・分/m2 )の強度で銅を上
記マットフィルム上にプラズマ放電銅蒸着を行った。
【0027】[実施例2]、[実施例3]及び[実施例
4] 実施例1のプラズマ放電強度を200(mA・分/
2 )(実施例2)、500(mA・分/m2 )(実施
例3)、1000(mA・分/m2 )(実施例4)とし
た以外は、実施例1と全く同じプラズマ放電銅蒸着を行
った。
【0028】[比較例1]実施例1でスパッタリング処
理を行わないマットフィルム(株式会社きもと社製マッ
トルミラーネーマーS28、厚さ50μm)を比較例1
とした。
【0029】実施例1〜実施例4、比較例1及び比較例
2の特性を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、インキの密着性に優れ
ているマット加工されたプラスチックフィルムが提供さ
れた。本発明により得られるプラスチックフィルムは、
その優れたインキ密着性を活かして、ラベル等の表示材
として極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのプラズマ放電電極を備
えた真空蒸着装置の一例を示した概略図である。
【符号の説明】
1:真空蒸着装置 2:フィルム巻出し軸 3:ポリエステルフィルム 4:冷却ドラム 5:フィルム巻取り軸 6:プラズマ放電電極 7:プラズマ放電用ガス 8:ガス流量制御装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マット加工したポリエステルフィルムにプ
    ラズマ放電下で金属または金属酸化物を蒸着して蒸着膜
    を形成することを特徴とするインキ易密着フィルムの製
    造方法。
  2. 【請求項2】蒸着膜の厚みが1nm以上であることを特
    徴とする請求項1記載のインキ易密着フィルムの製造方
    法。
  3. 【請求項3】金属または金属酸化物がCu,Al,C
    r,Fe,Ni,Zn,Ag,In,Sn及びこれらの
    金属酸化物から選ばれたものであることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載のインキ易密着フィルムの
    製造方法。
  4. 【請求項4】プラズマ放電の強度が100(mA・分/
    2 )であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のインキ易密着フィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】放電ガスが酸素、窒素、アルゴン、二酸化
    炭素、水蒸気、ネオンから選ばれたものであることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインキ易密着
    フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】マット加工したポリエステルフィルムにプ
    ラズマ放電下で金属または金属酸化物を蒸着して蒸着膜
    を形成せしめてなるラベル用インキ易密着フィルム。
JP21201796A 1996-07-23 1996-07-23 インキ易密着フィルムの製造方法 Pending JPH1034809A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100813142B1 (ko) 2006-11-03 2008-03-13 김현규 반사체 및 그 제조 방법
KR100860584B1 (ko) 2007-06-12 2008-09-26 김윤경 반사형 필름 및 이를 이용한 단열재와 그 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100813142B1 (ko) 2006-11-03 2008-03-13 김현규 반사체 및 그 제조 방법
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