JP4793378B2 - 非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質電池 Download PDF

Info

Publication number
JP4793378B2
JP4793378B2 JP2007298128A JP2007298128A JP4793378B2 JP 4793378 B2 JP4793378 B2 JP 4793378B2 JP 2007298128 A JP2007298128 A JP 2007298128A JP 2007298128 A JP2007298128 A JP 2007298128A JP 4793378 B2 JP4793378 B2 JP 4793378B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
added
lithium
electrolyte battery
negative electrode
produced
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007298128A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009123605A (ja
Inventor
明 市橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2007298128A priority Critical patent/JP4793378B2/ja
Priority to US12/254,992 priority patent/US20090130555A1/en
Priority to KR1020080112020A priority patent/KR20090050952A/ko
Priority to CN2008101814694A priority patent/CN101436686B/zh
Publication of JP2009123605A publication Critical patent/JP2009123605A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4793378B2 publication Critical patent/JP4793378B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0566Liquid materials
    • H01M10/0567Liquid materials characterised by the additives
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0566Liquid materials
    • H01M10/0568Liquid materials characterised by the solutes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

この発明は、正極および負極と、非水電解質と、を備える非水電解質電池に関する。
近年、カメラ一体型VTR(ビデオテープレコーダ)、携帯電話機器またはラップトップコンピュータに代表される携帯用電子機器が広く普及し、それらの小型化、軽量化および長時間連続駆動が強く求められている。それに伴い、電源として、電池、特に二次電池のエネルギー密度を向上させるための研究開発が活発に進められている。中でも、リチウムイオン二次電池は、従来の非水系電解液二次電池である鉛電池、ニッケルカドミウム電池と比較して大きなエネルギー密度が得られるため期待されている。
リチウムイオン二次電池では、電解液が負極において分解しやすく、それにより放電容量が低下してしまう。そこで、従来より、サイクル特性などの電池特性を改善するために、幾つかの方法が提案されている。
第1の例として、特許文献1には、黒鉛系負極を用いた非水系電解液電池の電解液に、被膜形成剤として、酸無水物を添加することによって、充放電工程における過度の電解液の分解を抑制し、サイクル特性を向上させた非水電解液電池が開示されている。
特開2000−298859号公報
第2の例として、特許文献2には、非水電解質に、酸無水物およびπ結合を有する環状カーボネートを添加することによって、リチウムイオン透過性を改善した非水電解質電池が開示されている。
特開2004−22174号公報
しかしながら、第1の例では、耐電解液性が向上することで、充放電効率を向上できるが、酸無水物が形成する被膜の被膜抵抗が高く、サイクル特性が十分ではなかった。第2の例では、酸無水物である無水コハク酸とビニレンカーボネート(VC)とを併用しても、ビニレンカーボネート(VC)の被膜形成より、無水コハク酸の被膜形成のほうが早く起こるため、被膜抵抗の改善効果が十分ではなかった。
したがって、この発明の目的は、被膜抵抗を低減することによって、サイクル特性を向上できる非水電解質電池を提供することにある。
上述した課題を解決するために、この発明は、
正極および負極と、電解質と、を備え、
電解質は、プロピレンカーボネートを含む溶媒と、無水コハク酸と、式(1)で表されるリチウムジフルオロオキサレートボレートおよび式(2)で表されるリチウムビスオキサレートボレートのうちの少なくとも1種と、を含むものであり、
媒中のプロピレンカーボネートの含有量は、60体積%以上であり、
リチウムジフルオロオキサレートボレートとリチウムビスオキサレートボレートとの総質量が、上記無水コハク酸の質量に対して、10%〜60%である
非水電解質電池である。
Figure 0004793378
Figure 0004793378
この発明では、無水コハク酸と、式(1)で表されるリチウムジフルオロオキサレートボレートおよび式(2)で表されるリチウムビスオキサレートボレートのうちの少なくとも1種と、を併用することで、被膜抵抗を低減し、サイクル特性を向上できる。
この発明によれば、サイクル特性を向上できる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、この発明の一実施形態による非水電解質電池の構成例について、図1および図2を参照しながら説明する。
図1は、この発明の一実施形態による非水電解質電池の一構成例を示す斜視図である。この非水電解質電池は、例えば、非水電解質二次電池である。この非水電解質電池は、正極リード11および負極リード12が取り付けられた巻回電極体10をフィルム状の外装部材1の内部に収納した構成とされており、扁平型の形状を有するものである。
正極リード11および負極リード12は、それぞれ例えば短冊状であり、外装部材1の内部から外部に向かい例えば同一方向にそれぞれ導出されている。正極リード11は、例えばアルミニウム(Al)などの金属材料により構成されており、負極リード12は、例えばニッケル(Ni)などの金属材料により構成されている。
外装部材1は、例えば、絶縁層、金属層および最外層をこの順に積層しラミネート加工などにより貼り合わせた構造を有するラミネートフイルムである。外装部材1は、例えば、絶縁層の側を内側として、各外縁部が融着または接着剤により互いに密着されている。
絶縁層は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレンまたはこれらの共重合体などのポリオレフィン樹脂により構成されている。水分透過性を低くすることができ、気密性に優れているからである。金属層は、箔状若しくは板状のアルミニウム、ステンレス、ニッケルまたは鉄などにより構成されている。最外層は、例えば絶縁層と同様の樹脂により構成されていてもよいし、ナイロンなどにより構成されていてもよい。破れや突き刺しなどに対する強度を高くすることができるからである。外装部材1は、絶縁層、金属層および最外層以外の他の層を備えていてもよい。
外装部材1と正極リード11および負極リード12との間には、正極リード11および負極リード12と、外装部材1の内側との密着性を向上させ、外気の侵入を防止するための密着フィルム2が挿入されている。密着フィルム2は、正極リード11および負極リード12に対して密着性を有する材料により構成され、例えば、正極リード11および負極リード12が上述した金属材料により構成される場合には、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレンまたは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されることが好ましい。
図2は、図1に示した巻回電極体10のII−II線に沿った断面図である。巻回電極体10は、正極13と負極14とをセパレータ15および電解質16を介して積層し、巻回したものであり、最外周部は保護テープ17により保護されている。
正極13は、例えば、正極集電体13Aと、この正極集電体13Aの両面に設けられた正極活物質層13Bとを有している。正極集電体13Aは、例えば、アルミニウム箔などの金属箔により構成されている。
正極活物質層13Bは、例えば、正極活物質として、電極反応物質であるリチウム(Li)を吸蔵および放出することが可能な正極材料のいずれか1種または2種以上含む。また、必要に応じて炭素材料などの導電剤、ポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、例えば、リチウム酸化物、リチウムリン酸化物、リチウム硫化物、リチウムを含む層間化合物などのリチウム含有化合物が適当であり、これらの2種以上を混合して用いてもよく、また2種以上を粒子複合化を行って用いてもよい。また、これらの材料の表面に被膜を形成したものを用いてもよく、公知の方法による粒子表面の改質などをこれらの材料に行ったものを用いてもよい。
エネルギー密度を高くするには、リチウムと遷移金属元素と酸素とを含むリチウム含有化合物が好ましく、中でも、遷移金属元素として、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)および鉄(Fe)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものであればより好ましい。このようなリチウム含有化合物としては、例えば、化I、化IIまたは化IIIで表される層状岩塩型構造を有するリチウム複合酸化物、化IVで表されるスピネル型の構造を有するリチウム複合酸化物、化Vで表されるオリビン型の構造を有するリチウムリン酸化合物などが挙げられ、具体的には、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiCo0.33Ni0.33Mn0.332、LiFePO4などが挙げられる。
(化I)
Li[LixMn(1-x-y-z)NiyM1z]O(2-a)b
(式中M1は、コバルト(Co)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)から選ばれた少なくとも一種以上の元素である。xは0<x≦0.2であり、yは0.3≦y≦0.8であり、0≦z≦0.5であり、−0.1≦a≦0.2はであり、0≦b≦0.1である。)
(化II)
LicNi(1-d)M2d(2-e)f
(式中M2は、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)から選ばれた少なくとも一種以上の元素である。cは−0.1≦c≦0.1であり、dは0.005≦d≦0.5であり、eは−0.1≦e≦0.2、0≦f≦0.1である。)
(化III)
LicCo(1-d)M3d(2-e)f
(式中M3は、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)から選ばれた少なくとも一種以上の元素である。cは−0.1≦c≦0.1であり、dは0≦d≦0.5であり、eは−0.1≦e≦0.2であり、fは0≦f≦0.1である。)
(化IV)
LisMn(2-t)M4tuv
(式中M4は、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)から選ばれた少なくとも一種以上の元素である。sはs≧0.9であり、tは0.005≦t≦0.6であり、uは3.7≦u≦4.1であり、vは0≦v≦0.1である。)
(化V)
LiM5PO4
(式中M5は、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)から選ばれた少なくとも一種以上の元素である。)
負極14は、例えば、正極13と同様に、負極集電体14Aと、この負極集電体14Aの両面に設けられた負極活物質層14Bとを有している。負極集電体14Aは、例えば、銅箔などの金属箔により構成されている。
負極活物質層14Bは、例えば、負極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料のいずれか1種または2種以上を含んで構成されており、必要に応じて導電助剤および結着剤を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素などの炭素材料が挙げられる。炭素材料は、いずれか1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよく、また、平均粒子径の異なる2種以上を混合して用いてもよい。
また、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、リチウムと合金を形成可能な金属元素または半金属元素を構成元素として含む材料が挙げられる。具体的には、リチウムと合金を形成可能な金属元素の単体、合金、若しくは化合物、またはリチウムと合金を形成可能な半金属元素の単体、合金、若しくは化合物、またはこれらの1種若しくは2種以上の相を少なくとも一部に有する材料が挙げられる。
このような金属元素または半金属元素としては、例えば、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム、インジウム(In)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、マグネシウム(Mg)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)またはハフニウム(Hf)が挙げられる。中でも、長周期型周期表における14族の金属元素または半金属元素が好ましく、特に好ましいのはケイ素(Si)またはスズ(Sn)である。ケイ素(Si)およびスズ(Sn)は、リチウムを吸蔵および放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。
ケイ素(Si)の合金としては、例えば、ケイ素(Si)以外の第2の構成元素として、スズ(Sn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(Ge)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。スズ(Sn)の合金としては、例えば、スズ(Sn)以外の第2の構成元素として、ケイ素(Si)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、銀(Ag)、チタン(Ti)、ゲルマニウム(Ge)、ビスマス(Bi)、アンチモン(Sb)およびクロム(Cr)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
ケイ素(Si)の化合物またはスズ(Sn)の化合物としては、例えば、酸素(O)または炭素(C)を含むものが挙げられ、ケイ素(Si)またはスズ(Sn)に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
セパレータ15は、電気的に安定であると共に、正極活物質、負極活物質、溶媒に対して、化学的に安定であり、かつ電子伝導性を有していなければどのようなものを用いてもよい。例えば、高分子の不織布、多孔質フィルム、ガラスまたはセラミックスの繊維を紙状にしたものを用いることができ、これらを複数積層して用いてもよい。
電解質16は、電解液と、この電解液を保持する高分子化合物と、を含有しており、いわゆるゲル状になっている。電解液は、式(1)で表されるリチウムジフルオロオキサレートボレートおよび式(2)で表されるリチウムビスオキサレートボレートのうちの少なくとも1種と、無水コハク酸と、を含んでいる。式(1)で表されるリチウムジフルオロオキサレートボレートおよび式(2)で表されるリチウムビスオキサレートボレートのうちの少なくとも1種と、無水コハク酸とを併用することにより無水コハク酸由来の高い被膜抵抗が低減され、サイクル特性を向上することができる。
Figure 0004793378
Figure 0004793378
無水コハク酸は、より優れた電池特性が得られる点から、電解液に対して、0.1wt%〜1.5wt%添加することが好ましい。また、より優れた電池特性が得られる点から、リチウムジフルオロオキサレートボレートとリチウムビスオキサレートボレートとの総質量が、無水コハク酸の質量に対して、10%〜60%であることが好ましい。さらに、無水コハク酸の添加量が、電解液に対して、0.1wt%〜1.5wt%であり、且つリチウムジフルオロオキサレートボレートとリチウムビスオキサレートボレートとの総質量が、無水コハク酸の質量に対して、10%〜60%であることが、特に優れた効果が得られる点から、より好ましい。
電解質塩は、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiAsF6などのリチウム塩をさらに含むことが好ましい。これらのリチウム塩は、いずれか1種を用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの炭酸エステル系溶媒、1,2−ジメトキシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどのラクトン系溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒、スルフォラン系溶媒、リン酸類、リン酸エステル溶媒、、ピロリドン類などの非水溶媒が挙げられる。溶媒は、いずれか1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
高分子化合物は、溶媒を吸収してゲル化するものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルオロライドとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体などのフッ素系高分子化合物、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイドを含む架橋体などのエーテル系高分子化合物、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレートを繰り返し単位として含むものなどが挙げられる。高分子化合物は、いずれか1種を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
次に、この発明の一実施形態による非水電解質電池の製造方法の一例について説明する。まず、例えば、正極集電体13Aに正極活物質層13Bを形成し正極13を作製する。正極活物質層13Bは、例えば、正極活物質と、導電剤と、結着剤とを混合して、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に分散させてペースト状としたのち、正極集電体13Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型することにより形成する。
また、例えば、負極集電体14Aに負極活物質層14Bを形成し負極14を作製する。負極活物質層14Bは、例えば、負極活物質と、結着剤とを混合して、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に分散させてペースト状としたのち、負極集電体14Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型することにより形成する。次に、正極集電体13Aに正極リード11を取り付けると共に、負極集電体14Aに負極リード12を取り付ける。
次に、電解液と、高分子化合物とを、混合溶剤を用いて混合し、この混合溶液を正極活物質層13Bの上、および負極活物質層14Bの上に塗布し、混合溶剤を揮発させて、ゲル状の電解質16を形成する。次に、正極13、セパレータ15、負極14、およびセパレータ15を順に積層して巻回し、最外周部に保護テープ17を接着して巻回電極体10を形成したのち、外装部材1の間に挟み込み、外装部材1の外周縁部を熱融着する。その際、正極リード11および負極リード12と外装部材1との間には密着フィルム2を挿入する。これにより図1に示した非水電解質電池が得られる。
また、電解質16を正極13および負極14の上に形成したのちに巻回するのではなく、正極13および負極14をセパレータ15を介して巻回し、外装部材1の間に挟み込んだのち、電解液と高分子化合物のモノマーとを含む電解質組成物を注入し、外装部材1の内部でモノマーを重合させるようにしてもよい。
この発明の具体的な実施例ついて、詳細に説明する。ただし、この発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例の説明では、式(1)で表されるリチウムジフルオロオキサレートボレートをLiFOB、式(2)で表されるリチウムビスオキサレートボレートをLiBOBと適宜称する。
[実施例2〜4、7〜9、11〜27、参考例1、参考例5、参考例6、参考例10、比較例1〜比較例13]
以下に説明するようにして、実施例2〜4、7〜9、10〜27、参考例1、参考例5、参考例6、参考例10、比較例1〜比較例13の非水電解質電池を作製して、サイクル特性を評価した。
参考例1>
LiCoO2粉末と、導電剤としてグラファイトと、結着剤としてポリフッ化ビニリデンとを、LiCoO2粉末:グラファイト:ポリフッ化ビニリデン=90:5:5の質量比で混合して正極合剤を調製した。次に、この正極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとし、厚み20μmの帯状アルミニウム箔よりなる正極集電体の両面に均一に塗布した。
次に、乾燥工程を経てロールプレス機で圧縮成型して正極活物質層を形成した後、50mm×350mmとなるように切り出し、正極を作製した。なお、正極集電体の一端部には、アルミニウム製の正極リードを接続した。
負極活物質として、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを混合して負極合剤を調製した。次に、この負極合剤を溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーとし、厚み15μmの帯状銅箔よりなる負極集電体の両面に均一に塗布した。
次に、乾燥工程を経てロールプレス機で圧縮成型して負極活物質層を形成した後、52mm×370mmとなるように切り出し、負極を作製した。その後、負極集電体の一端部にニッケル製の負極リードを接続した。
次に、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とを体積比(EC:PC)=40:60で混合した混合溶媒にLiPF6を0.7mol/kgとなるように溶解させ、さらにLiFOB0.03wt%と無水コハク酸0.5wt%とを添加した電解液を作製した。
次に、電解液をフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体に保持させ、ゲル状の電解質とした。共重合体におけるヘキサフルオロプロピレンの割合は、6.9wt%とした。
作製した正極および負極のそれぞれの両面にゲル状の電解質を形成し、セパレータを介して積層、巻回して巻回電極体とした。次に、この巻回電極体をラミネートフィルムにて外装し、巻回電極体の周囲を封止した。以上により、参考例1の非水電解質電池を作製した。
<実施例2>
電解液を作製する際に、LiFOBの添加量を0.05wt%とした点以外は、参考例1と同様にして、実施例2の非水電解質電池を作製した。
<実施例3>
電解液を作製する際に、LiFOBの添加量を0.1wt%とした点以外は、参考例1と同様にして、実施例3の非水電解質電池を作製した。
<実施例4>
電解液を作製する際に、LiFOBの添加量を0.3wt%とした点以外は、参考例1と同様にして、実施例4の非水電解質電池を作製した。
参考例5>
電解液を作製する際に、LiFOBの添加量を0.35wt%とした点以外は、参考例1と同様にして、参考例5の非水電解質電池を作製した。
参考例6>
電解液を作製する際に、LiFOBを加えず、LiBOB0.03wt%加えた点以外は、参考例1と同様にして、参考例6の非水電解質電池を作製した。
<実施例7>
電解液を作製する際に、LiBOBの添加量を0.05wt%とした点以外は、参考例6と同様にして、実施例7の非水電解質電池を作製した。
<実施例8>
電解液を作製する際に、LiBOBの添加量を0.1wt%とした点以外は、参考例6と同様にして、実施例8の非水電解質電池を作製した。
<実施例9>
電解液を作製する際に、LiBOBの添加量を0.3wt%とした点以外は、参考例6と同様にして、実施例9の非水電解質電池を作製した。
<実施例10>
電解液を作製する際に、LiBOBの添加量を0.35wt%とした点以外は、参考例6と同様にして、実施例10の非水電解質電池を作製した。
<実施例11>
電解液を作製する際に、LiFOBの添加量を0.05wt%とし、さらにLiBOB0.05wt%加えた点以外は、参考例1と同様にして、実施例11の非水電解質電池を作製した。
<実施例12>
電解液を作製する際に、LIFOBの添加量を0.1wt%、LiBOBの添加量を0.1wt%とした点以外は、実施例11と同様にして、実施例12の非水電解質電池を作製した。
<実施例13>
電解液を作製する際に、LiFOBの添加量を0.15wt%、LiBOBの添加量を0.15wt%とした点以外は、実施例11と同様にして、実施例13の非水電解質電池を作製した。
<実施例14>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を0.05wt%とし、LiFOBの添加量を0.02wt%とした点以外は、参考例1と同様にして、実施例14の非水電解質電池を作製した。
<実施例15>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を0.1wt%とし、LiFOBの添加量を0.04wt%とした点以外は、参考例1と同様にして、実施例15の非水電解質電池を作製した。
<実施例16>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を1.5wt%とし、LiFOBの添加量を0.6wt%とした点以外は、参考例1と同様にして、実施例16の非水電解質電池を作製した。
<実施例17>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を2wt%とし、LiFOBの添加量を0.8wt%とした点以外は、参考例1と同様にして、実施例17の非水電解質電池を作製した。
<実施例18>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を0.05wt%とし、LiFOBを加えず、LiBOB0.02wt%加えた点以外は、参考例1と同様にして、実施例18の非水電解質電池を作製した。
<実施例19>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を0.1wt%とし、LiBOBの添加量を0.04wt%とした点以外は、実施例18と同様にして、実施例19の非水電解質電池を作製した。
<実施例20>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を1.5wt%とし、LiBOBの添加量を0.6wt%とした点以外は、実施例18と同様にして、実施例20の非水電解質電池を作製した。
<実施例21>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を2wt%とし、LiBOBの添加量を0.8wt%とした点以外は、実施例18と同様にして、実施例21の非水電解質電池を作製した。
<比較例1>
電解液を作製する際に、無水コハク酸を加えず、LiFOBの添加量を0.5wt%とした点以外は、参考例1と同様にして、比較例1の非水電解質電池を作製した。
<比較例2>
電解液を作製する際に、無水コハク酸を加えず、LiBOBを0.5wt%添加した点以外は、参考例1と同様にして、比較例1の非水電解質電池を作製した。
<比較例3>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を0.1wt%とし、LiFOBを加えなかった点以外は、参考例1と同様にして、比較例3の非水電解質電池を作製した。
<比較例4>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を0.4wt%とし、ビニレンカーボネート(VC)2wt%添加した点以外は、比較例3と同様にして、比較例4の非水電解質電池を作製した。
<比較例5>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を0.5wt%とした点以外は、比較例3と同様にして、比較例5の非水電解質電池を作製した。
<比較例6>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を1.5wt%とした点以外は、比較例3と同様にして、比較例6の非水電解質電池を作製した。
<比較例7>
電解液を作製する際に、無水コハク酸の添加量を3wt%とした点以外は、比較例3と同様にして、比較例7の非水電解質電池を作製した。
<比較例8>
電解液を作製する際に、無水コハク酸を加えず、無水マレイン酸0.5wt%を加え、LIFOBの添加量を0.3wt%とした点以外は、参考例1と同様にして、比較例8の非水電解質電池を作製した。
<比較例9>
電解液を作製する際に、無水コハク酸を加えず、グルタル酸無水物0.5wt%を加え、LiFOBの添加量を0.3wt%とした点以外は、参考例1と同様にして、比較例9の非水電解質電池を作製した。
(サイクル特性の評価)
サイクル特性を以下に説明するようにして評価した。まず、1Cの定電流定電圧充電を上限4.2Vまで総充電時間を2.5時間として行い、続いて、1Cの定電流放電を終止電圧3.0Vまで行うことにより充放電を行った。また、この充放電操作を300回繰り返した。容量維持率は、下記の式Iにより1サイクル目の放電容量に対する300サイクル目の放電容量の比率を求めた。
(式I)
容量維持率(%)=(「300サイクル目の放電容量」/「1サイクル目の放電容量」)×100(%)
実施例2〜4、7〜9、11〜21、参考例1、参考例5、参考例6、参考例10、比較例1〜比較例9の非水電解質電池の測定結果を表1に示す。
Figure 0004793378
表1に示すように、無水コハク酸と、リチウムジフルオロオキサレートボレートおよびリチウムビスオキサレートボレートのうちの少なくとも1種とを含む電解液を用いた実施例2〜4、7〜9、11〜21、参考例1、参考例5、参考例6、参考例10、では、比較例1〜比較例4、比較例7〜比較例9と比べて、優れたサイクル特性が得られた。
参考例1、参考例5、実施例〜実施例より、無水コハク酸に対するLiFOBの質量比が、10%〜60%の範囲内にあるときに、より優れたサイクル特性を得られることがわかった。参考例6、参考例10、実施例〜実施例より、無水コハク酸に対するLiBOBの質量比が、10%〜60%の範囲内にあるときに、より優れたサイクル特性が得られることがわかったまた、LiFOBとLiBOBとの総質量が、無水コハク酸に対して、10%〜60%の範囲内にる実施例11〜実施例13では、より優れたサイクル特性が得られることが確認できた。
実施例14〜実施例17より、無水コハク酸の添加量が0.1wt%〜1.5wt%である場合に、より優れたサイクル特性が得られることがわかった。実施例18〜実施例21より、無水コハク酸の添加量が0.1wt%〜1.5wt%である場合により優れたサイクル特性が得られることがわかった。
[実施例22〜実施例27、比較例10〜比較例13]
溶媒において、プロピレンカーボネート(PC)の含有量による特性を評価するため、実施例22〜実施例27、比較例10〜比較例13の非水電解質電池を作製した。
<実施例22>
実施例4と同様にして、実施例22の非水電解質電池を作製した。
<実施例23>
実施例9と同様にして、実施例23の非水電解質電池を作製した。
<実施例24>
電解液を作製する際に、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とを、体積比(EC:PC)=30:70となるように混合した点以外は、実施例22と同様にして、実施例24の非水電解質電池を作製した。
<実施例25>
電解液を作製する際に、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とを、体積比(EC:PC)=30:70となるように混合した点以外は、実施例23と同様にして、実施例25の非水電解質電池を作製した。
<実施例26>
電解液を作製する際に、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とを、体積比(EC:PC)=20:80となるように混合した点以外は、実施例22と同様にして、実施例26の非水電解質電池を作製した。
<実施例27>
電解液を作製する際に、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とを、体積比(EC:PC)=20:80となるように混合した点以外は、実施例23と同様にして、実施例27の非水電解質電池を作製した。
<比較例10>
電解液を作製する際に、無水コハク酸を加えず、ビニレンカーボネート(VC)2wt%添加した点以外は、実施例24と同様にして、比較例10の非水電解質電池を作製した。
<比較例11>
電解液を作製する際に、無水コハク酸を加えず、ビニレンカーボネート(VC)2wt%添加した点以外は、実施例25と同様にして、比較例11の非水電解質電池を作製した。
<比較例12>
電解液を作製する際に、無水コハク酸を加えず、ビニレンカーボネート(VC)2wt%添加した点以外は、実施例26と同様にして、比較例12の非水電解質電池を作製した。
<比較例13>
電解液を作製する際に、無水コハク酸を加えず、ビニレンカーボネート(VC)2wt%添加した点以外は、実施例27と同様にして、比較例13の非水電解質電池を作製した。
実施例22〜実施例27、比較例10〜比較例13について、サイクル特性の評価を行った。測定結果を表2に示す。
Figure 0004793378
表2に示すように、実施例22〜実施例27によると、プロピレンカーボネート(PC)の含有割合が多くなっても、サイクル特性は、ほぼ同程度であった。一方、比較例10〜比較例13によると、プロピレンカーボネート(PC)の含有割合が多いほど、サイクル特性が劣化が大きくなった。すなわち、プロピレンカーボネート(PC)の含有割合が多くなるほど、無水コハク酸とLiFOBおよびLiBOBのうちの少なくとも1種とを併用することで得られるサイクル特性の改善効果が大きいことがわかった。
この発明は、上述したこの発明の実施形態に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、一実施形態では、ゲル状電解質を有する非水電解質二次電池について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、液系の非水電解質二次電池についても適用可能である。また、その形状も、特に限定されず、円筒型、角型、コイン型、ボタン型などであってもよい。
さらに、上述した実施形態および実施例では、負極の容量が、リチウムの吸蔵および放出による容量成分により表される非水電解質二次電池、いわゆるリチウムイオン二次電池について説明したが、この発明は、負極活物質にリチウム金属を用い、負極の容量が、リチウムの析出および溶解による容量成分により表されるいわゆるリチウム金属二次電池、または、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料の充電容量を正極の充電容量よりも小さくすることにより、負極の容量がリチウムの吸蔵および放出による容量成分と、リチウムの析出および溶解による容量成分とを含み、かつその和により表されるようにした二次電池についても同様に適用することができる。
さらに、例えば、正極、負極の作製方法は、上述した例に限定されない。例えば、材料に公知の結着剤などを添加して加熱して塗布する方法、材料単独、あるいは導電性材料、さらには、結着剤と混合して成型等の処理を施して集電体上に成型体電極を作製する方法が採られるが、それらに限定されるものではない。より具体的には、結着剤、有機溶剤などと混合されたスラリー状にされた後、集電体上に塗布、乾燥させて作製することができる。あるいは、結着剤の有無にかかわらず、活物質に熱を加えたまま加圧成型することにより、高度を有した電極を作製することも可能である。さらに、例えば、集電体上に設けられる活物質層を複数層から構成するようにしてもよい。
この発明の一実施形態による非水電解質電池の構成を示す斜視図である。 図1で示した巻回電極体のI−I線に沿った断面図である。
符号の説明
1・・・外装部材
2・・・密着フィルム
10・・・巻回電極体
11・・・正極リード
12・・・負極リード
13・・・正極
13A・・・正極集電体
13B・・・正極活物質層
14・・・負極
14A・・・負極集電体
14B・・・負極活物質層
15・・・セパレータ
16・・・電解質
17・・・保護テープ

Claims (3)

  1. 正極および負極と、電解質と、を備え、
    上記電解質は、プロピレンカーボネートを含む溶媒と、無水コハク酸と、式(1)で表されるリチウムジフルオロオキサレートボレートおよび式(2)で表されるリチウムビスオキサレートボレートのうちの少なくとも1種と、を含むものであり、
    上記溶媒中のプロピレンカーボネートの含有量は、60体積%以上であり、
    上記リチウムジフルオロオキサレートボレートと上記リチウムビスオキサレートボレートとの総質量が、上記無水コハク酸の質量に対して、10%〜60%である
    非水電解質電池。
    Figure 0004793378
    Figure 0004793378
  2. 上記無水コハク酸の添加量が、0.1wt%〜1.5wt%である
    請求項1記載の非水電解質電池。
  3. 上記電解質は、ゲル状電解質である請求項1記載の非水電解質電池。
JP2007298128A 2007-11-16 2007-11-16 非水電解質電池 Expired - Fee Related JP4793378B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007298128A JP4793378B2 (ja) 2007-11-16 2007-11-16 非水電解質電池
US12/254,992 US20090130555A1 (en) 2007-11-16 2008-10-21 Nonaqueous electrolyte battery
KR1020080112020A KR20090050952A (ko) 2007-11-16 2008-11-12 비수 전해질 전지
CN2008101814694A CN101436686B (zh) 2007-11-16 2008-11-14 非水电解质电池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007298128A JP4793378B2 (ja) 2007-11-16 2007-11-16 非水電解質電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009123605A JP2009123605A (ja) 2009-06-04
JP4793378B2 true JP4793378B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=40642326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007298128A Expired - Fee Related JP4793378B2 (ja) 2007-11-16 2007-11-16 非水電解質電池

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20090130555A1 (ja)
JP (1) JP4793378B2 (ja)
KR (1) KR20090050952A (ja)
CN (1) CN101436686B (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010079565A1 (ja) * 2009-01-06 2010-07-15 株式会社村田製作所 非水電解液二次電池
EP2553009A1 (en) * 2010-04-01 2013-02-06 Lubrizol Advanced Materials, Inc. Salt modified electrostatic dissipative polymers
KR101181837B1 (ko) 2010-06-25 2012-09-11 삼성에스디아이 주식회사 첨가제를 포함하는 리튬 이차 전지용 겔 전해질 및 이를 포함하는 리튬 이차 전지
JP5782718B2 (ja) * 2011-01-18 2015-09-24 三菱化学株式会社 非水電解液、およびそれを用いた非水電解液電池
US9559350B2 (en) 2011-11-24 2017-01-31 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method for producing nonaqueous electrolyte secondary battery
JP5780141B2 (ja) * 2011-12-06 2015-09-16 株式会社デンソー ラミネート型非水電解質二次電池
JP5765582B2 (ja) * 2012-06-29 2015-08-19 トヨタ自動車株式会社 非水電解液二次電池
JP6056223B2 (ja) * 2012-07-03 2017-01-11 三菱化学株式会社 非水系電解質、およびそれを用いた非水系電解質二次電池
JP5930312B2 (ja) * 2013-01-16 2016-06-08 トヨタ自動車株式会社 非水電解液二次電池
JP6246019B2 (ja) * 2013-02-27 2017-12-13 株式会社大阪ソーダ 正極および非水電解質二次電池
JP6217981B2 (ja) * 2014-09-25 2017-10-25 トヨタ自動車株式会社 非水電解液二次電池とその製造方法
JP7073859B2 (ja) * 2018-04-02 2022-05-24 株式会社豊田中央研究所 リチウム二次電池及びリチウム二次電池の製造方法
JP7181709B2 (ja) * 2018-06-06 2022-12-01 株式会社豊田中央研究所 蓄電デバイス
CN110828893B (zh) * 2018-08-09 2021-06-08 张家港市国泰华荣化工新材料有限公司 一种锂离子电池电解液及锂离子电池
CN113555605B (zh) * 2018-10-30 2023-05-02 宁德时代新能源科技股份有限公司 一种锂离子电池
JP2021048088A (ja) * 2019-09-19 2021-03-25 株式会社Gsユアサ 非水電解質蓄電素子
US20230299360A1 (en) 2021-01-15 2023-09-21 Lg Energy Solution, Ltd. Non-aqueous electrolyte solution for lithium secondary battery and lithium secondary battery including the same

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10111410C1 (de) * 2001-03-08 2002-07-25 Chemetall Gmbh Elektrolyt, enthaltend Lithium-bis(oxalato)borat und dessen Verwendung
EP1317013B1 (en) * 2001-07-10 2017-03-15 Mitsubishi Chemical Corporation Non-aqueous electrolyte and secondary cell using the same
US7172834B1 (en) * 2002-07-29 2007-02-06 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Additive for enhancing the performance of electrochemical cells
JP4088957B2 (ja) * 2002-11-19 2008-05-21 ソニー株式会社 リチウム二次電池
JP4186115B2 (ja) * 2003-06-11 2008-11-26 ソニー株式会社 リチウムイオン二次電池
EP2472639A1 (en) * 2003-12-15 2012-07-04 Mitsubishi Chemical Corporation Nonaqueous-electrolyte secondary battery
US7416813B2 (en) * 2004-02-27 2008-08-26 Sanyo Electric Co., Ltd. Lithium secondary battery
JP2006196250A (ja) * 2005-01-12 2006-07-27 Sanyo Electric Co Ltd リチウム二次電池
CN100429823C (zh) * 2004-11-05 2008-10-29 索尼株式会社 电池
JP4264567B2 (ja) * 2004-11-05 2009-05-20 ソニー株式会社 二次電池
JP4349321B2 (ja) * 2004-12-10 2009-10-21 ソニー株式会社 電池
JP4703203B2 (ja) * 2005-02-03 2011-06-15 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池
JP4807072B2 (ja) * 2005-12-28 2011-11-02 株式会社Gsユアサ 非水電解質二次電池
JP4706528B2 (ja) * 2006-03-22 2011-06-22 ソニー株式会社 リチウムイオン二次電池用電解液およびリチウムイオン二次電池
JP5168807B2 (ja) * 2006-03-24 2013-03-27 三菱化学株式会社 非水系電解液及び非水系電解液電池

Also Published As

Publication number Publication date
US20090130555A1 (en) 2009-05-21
KR20090050952A (ko) 2009-05-20
CN101436686A (zh) 2009-05-20
CN101436686B (zh) 2012-03-28
JP2009123605A (ja) 2009-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4793378B2 (ja) 非水電解質電池
JP4273422B2 (ja) 正極材料および電池
JP5178111B2 (ja) 非水電解質電池およびパック電池
JP4293205B2 (ja) 電池
JP2006134770A (ja) 正極および電池
JP5109359B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2007207617A (ja) 非水溶媒、非水電解質組成物及び非水電解質二次電池
JP5734813B2 (ja) 電池用電極、非水電解質電池及び電池パック
JP2008234872A (ja) 正極活物質および電池
JP2009205848A (ja) 非水電解質電池および負極
JP2007227199A (ja) 非水電解質電池および電池パック
JP5023518B2 (ja) 角型又はラミネート型電池用非水電解質組成物及び非水電解質二次電池
JP2014154317A (ja) 電極、非水電解質電池及び電池パック
JP2010123331A (ja) 非水電解質二次電池
JP2004134207A (ja) 正極活物質及び非水電解質二次電池
JP2006216451A (ja) 電池の製造方法
JP4815795B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP4482822B2 (ja) 正極活物質および電池
JP4240060B2 (ja) 正極活物質および電池
JP2008066062A (ja) 非水電解質組成物及び非水電解質二次電池
JP2008117614A (ja) 電極用集電体及び非水電解質二次電池
JP2007035391A (ja) 正極材料,正極および電池
JP2006253091A (ja) 電池
JP2007335175A (ja) 非水電解質電池の電極合剤層用塗料組成物の製造方法、非水電解質電池用電極及び非水電解質電池
JP2007165089A (ja) 電池

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100215

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101214

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110314

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110315

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110628

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110711

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140805

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees