JP4785187B2 - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、強誘電体キャパシタと、当該強誘電体キャパシタを用いた半導体装置に関する。
不揮発性RAMは、例えば、電源を切っても直前の記憶が保持される、また、ランダムアクセスが可能であるなどの特徴を有しており、ユビキダス社会の基盤を形成するデバイスとして有望なデバイスである。
上記の不揮発性ランダムアクセスメモリの中で、自発分極性を有する強誘電体層を含む強誘電体キャパシタを用いた不揮発性メモリ(FRAM)は、消費電力が小さいことからモバイル分野の次世代メモリとして期待されている。
しかし、メモリに蓄積できる電荷の量は強誘電体キャパシタの面積に比例するため、現状の設計からさらにFRAMを微細化すること、またはFRAMを大容量化することは困難となると考えられる。例えば、現在実用化されているFRAMは、1トランジスタ1キャパシタ(1T1C)型のものであり、1つのメモリセルにトランジスタ1個と強誘電体キャパシタ1個が設置される構造である。このため、強誘電体キャパシタがメモリセルにおいてある程度の大きさを占めることは避けられない。
例えば、150nmルールのプロセスでFRAMを作成する場合、メモリセル面積0.27μm、強誘電体キャパシタ面積0.11μmで作成が可能であることが報告されている(例えば非特許文献1参照)。
現在のCMOSプロセスで作製されるセンスアンプの読み取り能力から計算すると、強誘電体キャパシタ面積が0.11μmの世代では、記憶保持動作に必要な最小限の分極電荷量、Qswは、30.1μC/cmと見積もられる。この場合、チップ面積から商業性を判断すると、この世代の1チップあたりの最大メモリ容量は64Mbitとなる。
現在実用化されている強誘電体材料、例えばPbZrTiO、あるいは、SrBiTaなど(非特許文献1参照)を用いてFRAMを作製した場合、150nmルールのプロセスでは、最大でもメモリ容量は64Mbitが限界と考えられる。
特開2005−11931号公報 特開2000−49285号公報 特開2000−327311号公報 '2005 International Conference on Solid State Devices and Materials' Extended Abstract pp. 1026-1027
FRAMのこれ以上の微細化や大容量化を考えた場合、現在実用化されている強誘電体材料では、残留分極量が不足しており、FRAMの微細化・大容量化が困難となる問題が生じている。
上記の特許文献1(特開2005−11931号公報)には、BiFeOからなる強誘電体層を形成する方法が開示されている。特許文献1は、正方晶系で(001)配向の強誘電体層(BiFeO)を形成するための該強誘電体層の下地(電極)の構造・製法、あるいは該強誘電体層の成膜方法について述べている。しかし、常温(例えば30℃以下)で、強誘電体層が、配線ルール0.15μm世代以降の微細化メモリ素子に対応可能となるような電気特性(例えばリーク電流、分極量など)を有するための具体的な方法は何ら示されていない。
また、上記の特許文献2(特開2000−49285号公報)には、強誘電体層(ペロブスカイト型酸化物薄膜)を窒素雰囲気中で熱処理を行うと、強誘電体層のリーク電流が低減されることが開示されている。しかし、特許文献2には、ペロブスカイト型酸化物薄膜の具体的な材料についての記載はなく、またその具体的な方法・効果についてもなんら詳細が示されていない。
また、上記の特許文献3(特開2000−32731号公報)には、ゾルゲル法により様々な金属酸化物薄膜を形成する方法が開示されている。しかし、特許文献3には、当該金属酸化物薄膜を電気特性が良好となるように形成するための具体的な方法はなんら開示されていない。
そこで、本発明は、上記の問題を解決した、新規で有用な半導体装置、および半導体装置の製造方法を提供することを統括的課題としている。
本発明の具体的な課題は、微細化された強誘電体キャパシタを搭載した半導体装置、および、微細化された強誘電体キャパシタを有する半導体装置を製造する製造方法を提供することである。
本発明の第1の観点では、上記の課題を、強誘電体層を含む強誘電体キャパシタを有する半導体装置であって、前記強誘電体層はBiFeOを主成分とし、組成がBiFe1−xMn0.01<x<0.08)となるようにMnが添加され、温度が30℃以下で電界強度が1MV/cmの場合のリーク電流が1.5×10 ―2 A/cm以下であることを特徴とする半導体装置により、解決する。
上記の発明によれば、強誘電体キャパシタの強誘電体層は、温度が30℃以下の常温状態において、電界強度が−1MV/cm乃至1MV/cmの場合のリーク電流が10―3A/cm以下であり、強誘電体層は十分な残留分極量を得ることができる。
このため、キャパシタの面積を小さくすることが可能となり、微細化された強誘電体キャパシタを搭載した半導体装置を提供することが可能となる。
また、本発明の第2の観点では、上記の課題を、強誘電体層を含む強誘電体キャパシタを有する半導体装置の製造方法であって、基板上の第1の電極上に前記強誘電体層を形成する工程と、前記強誘電体層上に第2の電極を形成する工程とを有し、前記強誘電体層を形成する工程は、BiFeOを主成分とし、組成がBiFe1−xMn0.01<x<0.08)となるようにMnが添加される強誘電体層をゾルゲル法により形成する第1の工程と、前記強誘電体層を不活性ガス雰囲気中で焼成して前記強誘電体層を、温度が30℃以下で電界強度が1MV/cmの場合のリーク電流が1.5×10 ―2 A/cm 以下であるように形成する第2の工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法により、解決する。
上記の発明によれば、強誘電体キャパシタの強誘電体層は、高い強誘電体特性を有するBiFeOを主成分とし、さらにリーク電流を低減するためにMnが適量添加されて不活性ガス雰囲気中で焼成して形成されている。このため、当該強誘電体層は良好な電気特性(例えばリーク電流、分極量)を有している。したがってキャパシタの面積を小さくすることが可能となり、微細化された強誘電体キャパシタを搭載した半導体装置を提供することが可能となる。
本発明によれば、微細化された強誘電体キャパシタを搭載した半導体装置、および、微細化された強誘電体キャパシタを有する半導体装置を製造する製造方法を提供することが可能となる。
本発明に係る半導体装置は、強誘電体層を含む強誘電体キャパシタを有する半導体装置である。上記の半導体装置においては、前記強誘電体層がBiFeOを主成分とし、組成がBiFe1−xMn(0.02<x<0.08)となるようにMnが添加され、温度が30℃以下で電界強度が−1MV/cm乃至1MV/cmの場合のリーク電流が10―3A/cm以下であることを特徴としている。
従来、強誘電体材料であるBiFeOは、例えば80K程度の温度では、高い残留分極量(60〜80μC/cm)を示すものの、一方で常温(例えば30℃以下)ではリーク電流が10―2A/cm以上と非常に大きく、不揮発性メモリに使用できるレベルのヒステリシス特性を得ることは困難であった。
そこで、本発明の発明者が鋭意研究を重ねた結果、BiFeOよりなる誘電体層に、組成がBiFe1−xMn(0.02<x<0.08)となるようにMnを添加することで、リーク電流の増大を抑制することが可能になることを見出した。上記のMnが添加された強誘電体層は、温度が30℃以下で電界強度が−1MV/cm乃至1MV/cmの場合、10―3A/cm以下のリーク電流が実現可能である。また、当該強誘電体層は、良好な残留分極量を示し、不揮発性メモリに使用できるレベルのヒステリシス特性が得られている。したがって、上記の強誘電体層を用いることで、微細化された強誘電体キャパシタを搭載した半導体装置を提供することが可能となる。
また、上記の強誘電体層は、ゾルゲル法により形成した塗布膜を、不活性ガス雰囲気中で焼成して形成することが好ましい。このような強誘電体層(強誘電体キャパシタ)の製造方法、および強誘電体層のリーク電流の挙動と、その挙動の理由の詳細については後述する。
次に、本発明の実施形態の詳細について、図面に基づき、説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の実施例1による強誘電体キャパシタを模式的に示す断面図である。図1を参照するに、本実施例による強誘電体キャパシタCは、例えばシリコンよりなる基板S上の、絶縁層D上に形成される。
前記絶縁層D上には、下部電極(第1の電極)M1が形成され、該下部電極M1上に強誘電体層Eが形成され、さらに該強誘電体層E上には、上部電極(第2の電極)M2が形成されている。
前記下部電極M1、前記上部電極M2は、例えば貴金属材料(例えば、Pt、Ir、またはRuなど)または導電性酸化物材料(例えば、IrO、SrRuO、YBCO、またはLSCOなど)よりなる。
本実施例による強誘電体キャパシタCにおいては、前記強誘電体層EがBiFeOを主成分とし、組成がBiFe1−xMn(0.02<x<0.08)となるようにMnが添加されているとともに、温度が30℃以下で電界強度が−1MV/cm乃至1MV/cmの場合のリーク電流が10―3A/cm以下であることが特徴である。また、当該強誘電体層は、良好な残留分極量を示し、不揮発性メモリに使用できるレベルのヒステリシス特性が得られている。
次に、上記の強誘電体キャパシタCの製造方法について説明する。
図2は、上記の強誘電体キャパシタCを製造する製造方法の一例を示すフローチャートである。図2を参照するに、まず、ステップ1(図中ステップ1と表記、以下同様)において、図1に示した基板1に形成された絶縁層D上に、例えば、スパッタリング法、CVD法、またはエピタキシャル成長法などを用いて、下部電極M1を形成する。
次に、ステップ2に示す工程において、下部電極1上にゾルゲル法により、誘電体層を形成する。この場合、組成がBiFe1−xMn(0.02<x<0.08)となるようにMnが添加された成分を有するゾルゲル液を用いて誘電体層を形成する。
また、ステップ2においては、図3以下で後述するように、適宜な厚さの膜をスピンコートにより形成し、昇温する工程を繰り返すことで、必要とする厚さの層を積層により形成することが好ましい。
次に、ステップ3に示す工程において、ステップ2において形成した誘電体層を、不活性ガス中で450℃乃至650℃の温度で5乃至30分間焼成し、強誘電体層Eを形成することができる。すなわち、ステップ2〜ステップ3の工程において、強誘電体層Eが形成される。
次に、ステップ4に示す工程において、ステップ1に示した工程と同様にして、例えば、スパッタリング法、CVD法、またはエピタキシャル成長法などを用いて、上部電極M2を形成する。
このようにして、図1に示した強誘電体キャパシタCを形成することができる。
上記の強誘電体キャパシタは、先に説明したように、温度が30℃以下で電界強度が−1MV/cm乃至1MV/cmの場合のリーク電流が10―3A/cm以下と、強誘電体のキャパシタとして用いるのに良好な電気特性を示している。
また、上記のステップ2の工程では、以下の図3に示すように、適宜な厚さの塗布膜をスピンコートにより形成し、仮焼成する工程を繰り返すことで必要とする厚さの層が積層されるようにすることとが好ましい。この場合、仮焼成は、塗布膜を大気中で第1の温度で加熱して乾燥させ、その後さらに塗布膜を大気中で第1の温度より高い第2の温度(但しステップ3の焼成温度以下)で加熱し、仮焼成をおこなうことが好ましい。
図3は、図2のステップ2の工程の詳細の一例を示したフローチャートである。図3を参照するに、まず、ステップ2Aに示す工程では、ステップ2の工程の説明で先に説明したゾルゲル液を、例えばスピンコートにより、下部電極M1上に塗布し、塗布膜を形成する。
次に、ステップ2Bに示す工程では、ステップ2Aの工程で形成された塗布膜を仮焼成し、積層が可能な状態とする。この場合、塗布膜を大気中で温度150℃乃至250℃に、1分間乃至10分間加熱(第1の加熱)し、さらに大気中で温度300℃乃至400℃に、5分間乃至20分間加熱(第2の加熱)することが好ましい。
さらに、必要に応じて処理をステップ2Aに戻し、再びステップ2Aからステップ2Bの処理を所定の回数繰り返す。このようにして、ステップ2に記載した誘電体層を形成することができる。
従来、強誘電体層をスピンコート法により形成する場合、ステップ2Aに相当する工程では、形成される塗布膜の厚さは40〜50nm以上とされることが一般的であった。一方で本実施例では、ステップ2Aで形成される塗布膜の厚さは30nm以下、例えば20乃至25nm程度としている。このように積層される塗布膜の厚さを薄くし、仮焼成を繰り返すことも、最終的に形成される強誘電体キャパシタの電気特性が良好であることに寄与していると考えられる。
上記の方法により形成された強誘電体キャパシタの電気特性が良好である理由は、以下のようなものであると考えられる。
例えば、Mnを添加しないBiFeOよりなる膜の場合、膜にかかる電界強度を大きくしていくと、所定の電界強度を超えた場合に著しくリーク電流が増大する現象が発生することを本発明の発明者は見出している(図4〜図5で後述)。
これは、強誘電体にかかる電界強度が大きくなった場合、鉄のイオンの電荷を2価(Fe2+)と3価(Fe3+)の間で変化させながら、電子がホッピング伝導する機構によるものである可能性がある。
ここで、BiFeOにMnを適量(組成がBiFe1−xMn(0.02<x<0.08)となるように)添加することで、上記のホッピング伝導の発生が抑制され、その結果リーク電流を抑制することができると考えられる。例えば、Mnは、2価のイオン、3価のイオン、または4価のイオンになる可能性がある。このため、鉄のイオンから離れた(ホッピングした)電子が、Mn(イオン)によって固定され、一方でMnの側ではチャージが変わるというモデルが考えられる。
また、Mnの添加によって、鉄の3価のイオンと2価のイオンの存在比率が変わることでリーク電流が抑制される可能性もあると考えられる。
また、上記のリーク電流を低減させるモデルを実現するためには、誘電体層を焼成する場合に不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。例えば、大気中で焼成する場合を考えると、大気中に酸素が存在することにより、Mnによってホッピングした電子を固定するという機能が十分に働かず、焼成された強誘電体膜のリーク電流を低減することが困難となってしまう。このため、本実施例では、誘電体層が不活性ガス(もしくは実質的に焼成される対象となるBiFeOと反応しないガス、もしくは希ガス)の雰囲気中において焼成されることが好ましい。
また、上記の方法で形成された本実施例に係る強誘電体層Eは、表面のモホロジーが良好であり、RMS表面荒さは4nm以下である。これによってもリーク電流が低減していることが考えられる。
次に、上記の製造方法を用いて実際に強誘電体キャパシタを形成し、さらに当該強誘電体キャパシタの電気特性を測定した結果について以下に説明する。
まず、図2のステップ1に相当する工程において、シリコンよりなる基板S上の、SiOよりなる絶縁層D上に、スパッタリング法によりPtよりなる下部電極M1を形成した。
次に、図2のステップ2(図3のステップ2A)に相当する工程において、下部電極M1上に、組成がBiFe1−xMn(0.02<x<0.08)となる成分を有するゾルゲル液を、スピンコート法により、スピナー回転数2000rpm乃至6000rpmで10秒乃至60秒塗布して塗布膜を形成した。
次に、図3のステップ2Bに相当する工程で、当該塗布膜を、大気中で温度150℃乃至250℃に、1分間乃至10分間加熱(第1の加熱)し、乾燥させた。この後、該塗布膜を、大気中で温度300℃乃至400℃に、5分間乃至20分間加熱(第2の加熱)し、塗布膜の仮焼成を行った。
上記のステップ2A〜ステップ2Bに相当する工程を、2乃至30回繰り返し、誘電体層を形成した。
次に、図2のステップ3に相当する工程において、当該誘電体層を、窒素ガス雰囲気中で、温度450℃乃至650℃に、5分間乃至30分間加熱し、該誘電体層の焼成を行っって強誘電体層Eを形成した。
次に、図2のステップ4に相当する工程において、強誘電体層E上に、スパッタリング法によりPtよりなる上部電極M2を形成した。このようにして、強誘電体キャパシタCを形成した。
また、上記の強誘電体キャパシタの下層には、該強誘電体キャパシタに接続される半導体素子(例えばMOSトランジスタ)が、上層には該強誘電体キャパシタに接続される多層配線構造が形成されていてもよい。このような半導体装置の製造方法については後述する。
次に、上記の強誘電体キャパシタC(強誘電体層E)の電気特性について調べた結果について、図4〜図9に基づき、説明する。
図4は、上記の実施例において形成された強誘電体層のリーク電流を測定した結果を示す図である。なお、図中では、BiFe1−xMnで示される強誘電体層において、x(以下文中、Mn濃度と表記する場合がある)を、0、0.05、0.1、0.2、0.5、1とした場合の、室温(30℃以下)におけるリーク電流を測定した結果についてそれぞれ示している。
図4を参照するに、例えばMn濃度(x)が0の場合を例にとってみると、電界強度が小さい場合には寧ろMnを添加した場合に比べてリーク電流が小さくなっている。しかし、電界強度(電界強度の絶対値)が大きくなると、Mnを添加した場合(例えばMn濃度0.05、0.1など)のほうが、リーク電流が小さくなっていることがわかる。
例えば、x=0.05の場合を例にとってみると、電界強度が−1MV/cm乃至1MV/cmの場合のリーク電流が10―3A/cm以下となっている。
これは、先に説明したように、BiFeOにMnを添加することで、電界強度が大きくなった場合の電子のホッピング伝導が抑制され、リーク電流の増大が抑制されているためと考えられる。
図5は、上記の図4の場合において、横軸を対数目盛に変更し、x=0、0.03、0.05、0.1の場合を抽出して比較したものである。図5を参照するに、まず、x=0の場合(Mnを添加しない場合)を例にとってみると、電界強度が小さい領域(例えば10kV/cm以下)では、リーク電流が小さいものの、電界強度が10kV/cmを過ぎたあたりから、急激にリーク電流が大きくなり、ブレークダウンに似た現象が発生していることがわかる。
これは、先に説明したように、電界強度が大きくなると、鉄のイオンの電荷を2価(Fe2+)と3価(Fe3+)の間で変化させながら、電子がホッピング伝導しているためと考えられる。
一方で、Mnが添加された場合をみると(例えば、x=0.1、0.03、0.05など)、電界強度が低い領域ではMnを添加しない場合に比べてややリーク電流が大きいものの、電界強度が大きくなった場合(例えば10kV/cm以上)でも、リーク電流が急激に大きくなるような現象はみられない。
これは、BiFeOにMnを添加することで、Mnが鉄からホッピングした電子を固定する機能を果たし、その結果リーク電流が抑制された結果であると推察される。
このため、図4に示されるように、例えば電界強度が1MV/cmの場合には、x=0.05、x=0.1の場合において、Mnが添加されない場合に比べてリーク電流が小さくなっている。このように、強誘電体層にかかる電界強度が大きい場合にリーク電流が小さくなることが、該強誘電体層をキャパシタに用いる場合に好ましい。
一方で、Mnの添加量をある程度以上に増大させていくと、図4に示されるようにリーク電流が大きくなるため、Mnの添加量はリーク電流を抑制するための適切な範囲で行うことが好ましい。これは、Mnの添加量が増加すると、Feの場合と同様にMnでも電子のホッピング伝導が生じる可能性があるためである。
図6は、室温(30℃以下)かつ電界強度が1MV/cmの場合において、BiFe1−xMnで示される強誘電体層のMn濃度を変化させた場合のリーク電流を比較したものである。
図6を参照するに、リーク電流はMnの添加量(添加する濃度)によって変化し、リーク電流を抑制するのに好適なMn濃度が存在することがわかる。本実施例の場合、BiFe1−xMnで示される強誘電体層を用いて、強誘電体キャパシタを形成する場合に、Mn濃度は、0.01<x<0.08とされることが好ましい。
また、図7A〜図7Bは、室温(30℃以下)における上記の強誘電体層の分極量を調べた結果を示したものである。但し、図7Aは、x=0.05の場合(BiFe0.95Mn0.05で示される強誘電体層)を、図7Bは、x=0.1の場合(BiFe0.9Mn0.1で示される強誘電体層)についてそれぞれ示している。
図7Aを参照するに、本図に示す強誘電体層(x=0.05の場合)では、室温であっても電界強度を変化させた場合のヒステリシス特性が良好であり、不揮発性メモリの強誘電体キャパシタ(強誘電体層)として用いるのに好適であることがわかる。
例えば、電界強度が0の場合であっても大きな分極量を示しており、電界強度が0MV/cmの場合の残留分極量、Prが、50μC/cm乃至80μC/cmとなっている。このため、電源を切っても直前の記憶が保持される不揮発性メモリに用いることが可能となっている。
また、電界強度が−2MV/cmの場合の残留分極量、Prが、−70μC/cm乃至−90μC/cmであり、かつ、温度が30℃以下で電界強度が2MV/cmの場合の残留分極量、Prが、70μC/cm乃至90μC/cmとなっている。
また、記憶保持動作に必要なスイッチング分極量、Qswは、残留分極量Prの2倍となるので、上記の強誘電体層では、残留分極量は、100μC/cm乃至160μC/cmとなる。
このため、例えばFRAMなどの不揮発性メモリの微細化・大容量化に対応が可能であり、上記の残留分極量からすると、90nmルールのプロセスで、最大メモリ容量は256Mbitとすることが可能である。したがって、本実施例による強誘電体層(強誘電体キャパシタ)を用いることで、FRAMなどの不揮発性メモリの微細化・大容量化が可能となることが確認された。
なお、特開2005−11931号公報(特許文献1)には、BiFeMnOにMnを添加する方法が開示されている。しかし、上記の特許文献1に記載された発明は、Mnを添加することで「磁性の向上効果」を得ることを目的とするものであり、本願とは目的、および効果が異なるものである。
一方で、図7Bを参照するに、本図に示す強誘電体層(x=0.1の場合)では、電界強度を変化させた場合のヒステリシス特性が不揮発性メモリの強誘電体キャパシタ(強誘電体層)として用いるのに十分ではなく、分極量が不足していることがわかる。この結果からも、Mnの添加量を大きくしすぎると良好な電気特性は得られず、Mnの添加量には適正な範囲が存在することが確認された。
また、図8は、室温(30℃以下)における上記のBiFe0.95Mn0.05で示される強誘電体層の、抗電界(Ec)と残留分極量(Pr)を示すものである。図8を参照するに、本実施例による強誘電体層は、良好な抗電界と残留分極量を示しており、不揮発性メモリの強誘電体層に用いるのに好適であることがわかる。
また、図9は、上記の強誘電体層の配向性を、X線回折装置で調べた結果(スペクトラム)を示した図である。また、図9の測定は、x=0、0.05、0.1、0.2、0.5、1についてそれぞれ行っている。なお、図からわかるように、下地(下部電極)は、Pt((111)配向))を用いている。
図9を参照するに、本実施例による強誘電体層は、特定の面方位に優先的に配向せず、配向性がランダム配向の多結晶であることがわかる。
また、一方で、少なくとも、(012)配向、(110)配向、(024)配向、(116)配向、および(300)配向の配向性を有していることがわかる。
次に、上記の強誘電体キャパシタ(強誘電体層)の製造方法を用いた半導体装置(スタック型FRAM)の製造方法、および製造される半導体装置の構造の一例について、以下に図10A〜図10Jに基づき、手順を追って説明する。ただし図中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する場合がある。
まず、図10Aに示す工程において、基板201に、CMOSプロセスにより素子領域202を形成し、この素子領域202の上部に、ワード線を構成するゲート電極104A,104B,104C,104Dをゲート絶縁膜を介して形成する。次に、拡散領域109A,109B,109Cを形成した後、素子領域202が形成された基板201の上面に層間絶縁膜203を形成する。さらに、拡散領域109A,109Cの一部が露出するように、層間絶縁膜203をエッチングにより除去してコンタクトホールを形成し、該コンタクトホールにタングステンを堆積する。
ここで、拡散領域109A,109Cと、後述する強誘電体キャパシタ108A,108Bとを接続するためのコンタクトプラグ204A,204Bが形成される。更に、層間絶縁膜203及びコンタクトプラグ204A,204Bの上面をCMP法(化学機械研磨法)により研磨する。
次に、図10Bに示す工程において、実施例1に記載した方法により、下部電極205,強誘電体層206,および上部電極207(実施例1の下部電極M1、強誘電体層E,および上部電極M2にそれぞれ相当)を形成する。
まず、層間絶縁膜203(実施例1の絶縁膜Dに相当)上に、スパッタリング法によりPtよりなる下部電極206を形成する。
次に、下部電極206上に、組成がBiFe1−xMn(0.02<x<0.08)となる成分を有するゾルゲル液を、スピンコート法により、スピナー回転数2000rpm乃至6000rpmで10秒乃至60秒塗布して積層用誘電体層(図示せず)を形成する。
次に、当該積層用誘電体層を、大気中で温度150℃乃至250℃に、1分間乃至10分間加熱(第1の加熱)し、乾燥させる。この後、該誘電体層を、大気中で温度300℃乃至400℃に、5分間乃至20分間加熱し(第2の加熱)、仮焼成を行う。
上記のスピンコートによる成膜と、スピンコートで形成された積層用誘電体層の乾燥、仮焼成の工程を、2乃至30回繰り返す。
次に、積層して形成された上記の層を、窒素ガス雰囲気中で、温度450℃乃至650℃に、5分間乃至30分間加熱して焼成を行い、厚さが200nmの強誘電体層206を形成する。
次に、上記の強誘電体層206上に、スパッタリング法によりPtよりなる上部電極207を形成する。
次に、図10Cに示す工程において、下部電極205,強誘電体層206,および上部電極207をエッチングしてパターニングを行う。このパターニングによって、コンタクトプラグ204Aに接続される、下部電極205,強誘電体層206,および上部電極207を有する強誘電体キャパシタ108Aと、コンタクトプラグ204Bに接続される、下部電極205,強誘電体層206,および上部電極207を有する強誘電体キャパシタ108Bが、分離して形成される。
次に、図10Dに示す工程においては、層間絶縁膜203及び強誘電体キャパシタ108A,108B上に層間絶縁膜208をCVD法で堆積する。更に、堆積した層間絶縁膜208の上面をCMP法により研磨する。
次に、図10Eに示す工程において、層間絶縁膜203及び層間絶縁膜208の一部を除去して、素子領域202の拡散領域109Bにコンタクトするためのコンタクトホールを開口する。更に、このコンタクトホールにタングステンをCVD法で堆積し、堆積したタングステンの上面をCMP法により研磨することにより、コンタクトプラグ204Cを形成する。
次に、図10Fに示す工程において、強誘電体キャパシタ108A,108Bの上部に堆積している層間絶縁膜208を除去してコンタクトホール106A,106Bを形成する。次に、層間絶縁膜108上、およびコンタクトホール106A,106B上にAl層(第1層)を形成し、当該Al層のエッチングによるパターニングを行う。これにより、コンタクトホール106A,106Bから露出した強誘電体キャパシタ108A,108Bのそれぞれの上部電極に接続されるように、Alよりなるプレート線103A,103Bが形成される。同様にして、コンタクトプラグ204Cに接続されるように、Alよりなる電極パターン103Cが形成される。
次に、図10Gに示す工程において、プレート線103A,103B及び電極パターン103Cを覆うように、CVD法により層間絶縁膜211を堆積し、この層間絶縁膜211の上面をCMPにより研磨する。
次に、電極パターン103C上の層間絶縁膜211を除去してコンタクトホールを開口する。更に、このコンタクトホールにタングステンをCVD法で堆積し、上面をCMP法により研磨することによりコンタクトプラグ107を形成する。
次に、図10Hに示す工程において、層間絶縁膜211上、およびコンタクトプラグ107上にAl層(第2層)を形成し、当該Al層のエッチングによるパターニングを行い、ビット線101を形成する。これにより、ビット線101と素子領域202とが電気的に接続される。
次に、図10Iに示す工程においては、ビット線101及び層間絶縁膜211の上面に、CVD法により酸化膜213を形成し、更に図10Jに示す工程において、酸化膜213の上面に、CVD法によりパッシベーション膜214を形成する。
このようにして、本実施例に係る半導体装置(スタック型FRAM)100を形成することができる。
上記の半導体装置100は、実施例1に記載した強誘電体キャパシタCに相当する構造を有しており、実施例1に記載した効果を奏する。
すなわち、室温における上記の強誘電体層206の残留分極量が大きいため、強誘電体キャパシタ108A,108Bの微細化が可能となり、そのため、半導体装置100のメモリの微細化・大容量化が可能になっている。例えば、90nmルールのプロセスで、最大メモリ容量は256Mbitとすることが可能である。
また、上記の半導体装置100は、本発明に係る半導体装置の構成の一例であり、MOSトランジスタと強誘電体キャパシタの構成は、様々に変形・変更することが可能である。例えば、本発明はスタック型に限定されず、様々な三次元構造を有するメモリに適用することが可能であり、この場合にはさらにメモリ容量を大きくすることができる。
また、実施例1に記載した強誘電体層、または強誘電体キャパシタは、不揮発性メモリに限定されず、様々なデバイスに用いることが可能である。
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明は上記の特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において様々な変形・変更が可能である。
(付記1) BiFeOを主成分とする強誘電体層であって、
組成がBiFe1−xMn(0.02<x<0.08)となるようにMnが添加され、温度が30℃以下で電界強度が−1MV/cm乃至1MV/cmの場合のリーク電流が10―3A/cm以下であることを特徴とする強誘電体層。
(付記2) RMS表面荒さが、4nm以下であることを特徴とする付記1記載の強誘電体層。
(付記3) 配向性がランダム配向の多結晶であることを特徴とする付記1または2記載の強誘電体層。
(付記4) 少なくとも、(012)配向、(110)配向、(024)配向、(116)配向、および(300)配向のうちのいずれかの配向性を有することを特徴とする付記1または2記載の強誘電体層。
(付記5) 温度が30℃以下で電界強度が0MV/cmの場合の分極量が、50μC/cm乃至80μC/cmであることを特徴とする付記1乃至4のうちいずれか1項記載の強誘電体層。
(付記6) 温度が30℃以下で電界強度が−2MV/cmの場合の分極量が、−70μC/cm乃至−90μC/cmであり、かつ、温度が30℃以下で電界強度が2MV/cmの場合の分極量が、70μC/cm乃至90μC/cmであることを特徴とする付記5記載の誘電体層。
(付記7) 付記1乃至6のうちいずれか1項記載の強誘電体層を有する強誘電体キャパシタ。
(付記8) 前記強誘電体層は第1の電極と第2の電極の間に形成され、
該第1の電極または該第2の電極のうちの少なくとも一つはPtよりなることを特徴とする付記7記載の強誘電体キャパシタ。
(付記9) 付記7または8記載の強誘電体キャパシタを有する半導体装置。
(付記10) BiFeOを主成分とする強誘電体層の製造方法であって、
BiFeOを主成分とし、組成がBiFe1−xMn(0.02<x<0.08)となるようにMnが添加される誘電体層をゾルゲル法により形成する第1の工程と、
前記誘電体層を不活性ガス雰囲気中で焼成する第2の工程と、を有することを特徴とする強誘電体層の製造方法。
(付記11) 前記第2の工程では、前記誘電体層が450℃乃至650℃に加熱されることを特徴とする付記10記載の強誘電体層の製造方法。
(付記12) 前記第1の工程は、
前記ゾルゲル液を用いて塗布膜を形成するコーティング工程と、
当該塗布膜を仮焼成する仮焼成工程と、が、繰り返し実施される工程であることを特徴とする付記10または11記載の強誘電体層の製造方法。
(付記13) 前記コーティング工程において、前記塗布膜の膜厚が30nm以下に形成されることを特徴とする付記12記載の強誘電体層の製造方法。
(付記14) 前記仮焼成工程は、
前記塗布膜を第1の温度で加熱する第1の加熱工程と、
前記塗布膜を、当該第1の温度より高い第2の温度で加熱する第2の加熱工程と、を有することを特徴とする付記12または13記載の強誘電体層の製造方法。
(付記15) 前記第1の温度は、150℃乃至250℃であり、前記第2の温度は300℃乃至400℃であることを特徴とする付記14記載の強誘電体層の製造方法。
(付記16) 強誘電体層を有する強誘電体キャパシタの製造方法であって、
基板上の第1の電極上に、付記10乃至15のうちいずれか1項記載の誘電層の製造方法により、強誘電体層を形成する工程と、
前記強誘電層上に第2の電極を形成する工程と、を有することを特徴とする強誘電体キャパシタの製造方法。
(付記17) 前記第1の電極はPtよりなることを特徴とする付記16記載の強誘電体キャパシタの製造方法。
(付記18) 強誘電体キャパシタを有する半導体装置の製造方法であって、
付記16または17記載の強誘電体キャパシタの製造方法により前記強誘電体キャパシタを形成する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
本発明によれば、微細化された強誘電体キャパシタを搭載した半導体装置、および、微細化された強誘電体キャパシタを有する半導体装置を製造する製造方法を提供することが可能となる。
強誘電体キャパシタを示す図である。 強誘電体キャパシタの製造方法を示すフローチャート(その1)である。 強誘電体キャパシタの製造方法を示すフローチャート(その2)である。 強誘電体層のリーク電流を示す図(その1)である。 強誘電体層のリーク電流を示す図(その2)である。 強誘電体層のリーク電流を示す図(その3)である。 強誘電体層の分極量を示す図(その1)である。 強誘電体層の分極量を示す図(その2)である。 強誘電体キャパシタの抗電界と残留分極量を示す図である。 強誘電体層の配向性を調べた結果を示す図である。 実施例2による半導体装置の製造方法を示す図(その1)である。 実施例2による半導体装置の製造方法を示す図(その2)である。 実施例2による半導体装置の製造方法を示す図(その3)である。 実施例2による半導体装置の製造方法を示す図(その4)である。 実施例2による半導体装置の製造方法を示す図(その5)である。 実施例2による半導体装置の製造方法を示す図(その6)である。 実施例2による半導体装置の製造方法を示す図(その7)である。 実施例2による半導体装置の製造方法を示す図(その8)である。 実施例2による半導体装置の製造方法を示す図(その9)である。 実施例2による半導体装置の製造方法を示す図(その10)である。
符号の説明
100 半導体装置
101 ビット線
103A,103B プレート線
103C 電極パターン
104A,104B ワード線(ゲート電極)
106A,106B コンタクトホール
204A,204B,204C コンタクトプラグ
108A,108B 強誘電体キャパシタ
109A,109B,109C 拡散領域
201 Si基板
202 素子領域
203、208、211 層間絶縁膜
205 下部電極
206 強誘電体層
207 上部電極
213 酸化膜
214 パッシベーション膜
C 強誘電体キャパシタ
S 基板
D 絶縁膜
E 強誘電体層
M1,M2 電極

Claims (5)

  1. 強誘電体層を含む強誘電体キャパシタを有する半導体装置であって、
    前記強誘電体層はBiFeOを主成分とし、組成がBiFe1−xMn0.01<x<0.08)となるようにMnが添加され、温度が30℃以下で電界強度が1MV/cmの場合のリーク電流が1.5×10 ―2 A/cm以下であることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記強誘電体層のRMS表面荒さが、4nm以下であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 強誘電体層を含む強誘電体キャパシタを有する半導体装置の製造方法であって、
    基板上の第1の電極上に前記強誘電体層を形成する工程と、
    前記強誘電体層上に第2の電極を形成する工程とを有し、
    前記強誘電体層を形成する工程は、
    BiFeOを主成分とし、組成がBiFe1−xMn0.01<x<0.08)となるようにMnが添加される強誘電体層をゾルゲル法により形成する第1の工程と、
    前記強誘電体層を不活性ガス雰囲気中で焼成して前記強誘電体層を形成する第2の工程とを含み、
    前記強誘電体層は、温度が30℃以下で電界強度が1MV/cmの場合のリーク電流が1.5×10 ―2 A/cm 以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1の工程では、
    前記ゾルゲル液を用いて、塗布膜を形成するコーティング工程と、
    当該塗布膜を仮焼成する仮焼成工程と、が繰り返し実施され、
    前記コーティング工程において、前記塗布膜の膜厚が30nm以下に形成されることを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記仮焼成工程は、
    前記塗布膜を第1の温度で加熱する第1の加熱工程と、
    前記塗布膜を、当該第1の温度より高い第2の温度で加熱する第2の加熱工程と、を有することを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造方法。
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