JP2006302975A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006302975A
JP2006302975A JP2005119013A JP2005119013A JP2006302975A JP 2006302975 A JP2006302975 A JP 2006302975A JP 2005119013 A JP2005119013 A JP 2005119013A JP 2005119013 A JP2005119013 A JP 2005119013A JP 2006302975 A JP2006302975 A JP 2006302975A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
conductive oxide
type conductive
capacitor
oxide film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2005119013A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Yamakawa
晃司 山川
Soichi Yamazaki
壮一 山崎
Osamu Hidaka
修 日高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2005119013A priority Critical patent/JP2006302975A/ja
Priority to US11/399,313 priority patent/US20060231880A1/en
Publication of JP2006302975A publication Critical patent/JP2006302975A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L28/00Passive two-terminal components without a potential-jump or surface barrier for integrated circuits; Details thereof; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L28/40Capacitors
    • H01L28/55Capacitors with a dielectric comprising a perovskite structure material
    • H01L28/57Capacitors with a dielectric comprising a perovskite structure material comprising a barrier layer to prevent diffusion of hydrogen or oxygen
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L28/00Passive two-terminal components without a potential-jump or surface barrier for integrated circuits; Details thereof; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L28/40Capacitors
    • H01L28/60Electrodes
    • H01L28/65Electrodes comprising a noble metal or a noble metal oxide, e.g. platinum (Pt), ruthenium (Ru), ruthenium dioxide (RuO2), iridium (Ir), iridium dioxide (IrO2)
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L28/00Passive two-terminal components without a potential-jump or surface barrier for integrated circuits; Details thereof; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L28/40Capacitors
    • H01L28/60Electrodes
    • H01L28/75Electrodes comprising two or more layers, e.g. comprising a barrier layer and a metal layer
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B53/00Ferroelectric RAM [FeRAM] devices comprising ferroelectric memory capacitors
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B53/00Ferroelectric RAM [FeRAM] devices comprising ferroelectric memory capacitors
    • H10B53/30Ferroelectric RAM [FeRAM] devices comprising ferroelectric memory capacitors characterised by the memory core region

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

【課題】キャパシタのプロセスダメージ耐性を向上させる半導体装置及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の一形態の半導体装置は、半導体基板(101)と、前記半導体基板の上方に設けられた、誘電体膜(117)を下部電極(115)と上部電極(118、119)とで挟んでなるキャパシタと、を備え、前記上部電極は、結晶構造をなす第1のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)を含む積層構造をなし、前記第1のMOx型導電性酸化膜の結晶粒径が5nm〜100nmである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に強誘電体膜を用いたキャパシタを備える半導体装置及びその製造方法に関する。
近年、低消費電力化、微細化可能、動作スピード向上、エンデュランス向上、不揮発性、ランダムアクセス可能などの利点から、強誘電体薄膜を利用した不揮発性メモリである強誘電体メモリ(FeRAM:Ferroelectric Random Access Memory)の開発が進められている。FeRAMは、DRAMのキャパシタ部分を強誘電体で置き換えたものに近く、特許文献1には、強誘電体キャパシタを備えた半導体装置が開示されている。
FeRAMでは、キャパシタ部分にPZT(Pb(ZrTi1−x)O)、BIT(BiTi12)、SBT(SrBiTa)などの強誘電体薄膜を使用する。いずれも酸素八面体を基本構造とするペロブスカイト構造を基本とした結晶構造をもち、FeRAMの不揮発性記録に利用される残留分極をもつ。成膜プロセスは半導体メモリ作製プロセスと整合性がとれるスパッタ法、MOCVD法、ゾルゲル法などが使用される。
これらPZTなどの強誘電体キャパシタ薄膜は下部電極上で結晶化するため、下部電極の材料・結晶構造の影響が大きい。また、上部電極材料・構造もキャパシタ特性に与える影響が大きく、特に半導体メモリ作製プロセスでのキャパシタ劣化、キャパシタ特性の信頼性などに直接影響する。キャパシタのリーク特性、C−V特性、分極特性、電気特性の経時変化、保持特性、疲労特性などもすべて、電極材料と構造に密接に関連する。
しかしながら、キャパシタのサイズが従来の数ミクロン□からサブミクロン□へと微細化するにしたがって、キャパシタ加工用マスクCVD、キャパシタRIE加工、層間絶縁膜CVDなど、キャパシタへのプロセスダメージが大きくなり、上部電極の変更によるプロセスダメージ耐性の向上が望まれている。このように、強誘電体材料を利用したFeRAMの高集積化のためには、キャパシタセル面積の減少に伴うプロセスダメージによるデバイス信頼性の低下を改善しなくてはならない。
キャパシタを加工するためのマスク膜であるSiO膜を形成するとき、キャパシタ絶縁膜とキャパシタ上部電極との界面に水素を主としたガスが進入し、還元や分解などのダメージが加えられ、特性を著しく劣化させる。従来のキャパシタ構造では、高集積化およびチップ・サイズの縮小に伴って、上記のダメージの与える影響が大きく、デバイスを動かすために必要な信号量が得られない問題が発生する。
なお、特許文献2には、強誘電体キャパシタの上部電極をSROと粒径を制御したアモルファスIrOxの積層にて形成した技術が開示されている。特許文献3には、強誘電体キャパシタの上部電極であるIrOの結晶粒径を制御し劣化を防止する技術が開示されている。特許文献4には、上部電極が複数回の成膜工程にて複数層のIrOx層からなる構成が開示されている。
特開2002−289809号公報 特開2002−261251号公報 特開2002−110934号公報 特許第3545279号公報
本発明の目的は、キャパシタのプロセスダメージ耐性を向上させる半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明の一形態の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の上方に設けられた、誘電体膜を下部電極と上部電極とで挟んでなるキャパシタと、を備え、前記上部電極は、結晶構造をなす第1のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)を含む積層構造をなし、前記第1のMOx型導電性酸化膜の結晶粒径が5nm〜100nmである。
本発明の他の形態の半導体装置の製造方法は、半導体基板の上方に、キャパシタを構成する下部電極膜を形成し、前記下部電極膜上に、前記キャパシタを構成する誘電体膜を形成し、前記誘電体膜上に、前記キャパシタを構成する上部電極膜となる第1のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)またはABOx型導電性酸化膜(AとBは金属元素、Oは酸素元素、x>0)を形成し、前記第1のMOx型導電性酸化膜またはABOx型導電性酸化膜を加熱処理することで結晶化し、結晶化した前記第1のMOx型導電性酸化膜またはABOx型導電性酸化膜上に第2のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)を形成する。
本発明によれば、キャパシタのプロセスダメージ耐性を向上させる半導体装置及びその製造方法を提供できる。
(第1の実施の形態)
図1は、本第1の実施の形態に係るFeRAMのメモリセルの断面図である。図1において、p型シリコン(Si)基板101上には、溝型の素子分離(図示せず)が形成されており、ゲート絶縁膜103、ワード線となるゲート電極(例えば、ポリSi膜104及びWSi膜105からなるポリサイド構造)、シリコン窒化膜からなるゲートキャップ膜及びゲート側壁膜106、及びソース・ドレイン拡散層102によってMOSトランジスタが形成されている。
このトランジスタを取り囲むように形成された層間絶縁膜107(シリコン酸化膜)は平坦化され、さらにその上に層間絶縁膜108(シリコン酸化膜),109(シリコン窒化膜),及び110(シリコン酸化膜)が形成されている。これら層間絶縁膜107,108,109,及び110中に、トランジスタの活性化領域102とキャパシタのバリア層114とを接続するコンタクト・プラグ111及びWプラグ113が形成されている。さらにプラグ113を取り囲むように拡散防止膜(コンタクトバリア膜)112が形成されている。
次に、キャパシタが層間絶縁膜110上に形成される。キャパシタは、バリア層(キャパシタバリア膜)114、下部電極115、SRO膜116、キャパシタ誘電体膜117、第一の上部電極(SRO膜:ABOxペロブスカイト型導電性酸化物(AとBは金属元素、Oは酸素元素、x>0))118、及び第二の上部電極(IrOx膜:MOx型導電性酸化物(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0))119で構成される。この時、第二の上部電極(IrOx膜)119の粒径をコントロールして形成する。また、第二の上部電極119上には、上部電極の加工のための第一のマスク膜120および第二のマスク膜121が、キャパシタ加工後に残る状態で形成される。
さらに、キャパシタ全体を囲むように水素防止膜122が形成される。その上に形成された層間絶縁膜(シリコン酸化膜)123中に、隣同士のキャパシタの上部電極間を接続するためのコンタクト124及び配線125が形成される。
本第1の実施の形態では、上部電極において、ABOx型のペロブスカイト構造を持つ導電性酸化物(AとBは金属元素、Oは酸素元素、x>0)とMOx型の導電性酸化物(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)との積層構造を用いている。ABOx型導電性酸化物は代表的にペロブスカイト構造をもつものであり、AはPb、Ba、Sr、Caなどのアルカリ土類金属元素を主成分とするものであり、BにはTi、Nb、Mg、Zr、Zn、Ta、W、Mn、などを主成分とする金属元素をとる。xは代表的には3で、酸素の過剰・欠損状態により可変である。ABOx型導電性酸化物には、SrRuO(SRO)、LaNiO(LNO)、(La,Sr)CoO、YBCO(超伝導体)などが挙げられる。以下、代表的材料であるSROとIrOxとの積層構造について述べる。
まず、SROセラミックターゲットを使用したDCマグネトロンスパッタにより、1nm−50nmの厚さのSRO膜を室温にて成膜する。成膜の後に、RTO(Rapid Thermal Oxidation)などにより550℃−650℃にて結晶化熱処理を行う。この場合、PZT膜と上部電極との界面に十分な酸素を供給できるようにするために、上記の厚さの規定範囲となる。PZTと上部電極との界面での酸素欠損などの欠陥は、その後のキャパシタ作製プロセスでの還元性プロセスダメージ耐性、疲労特性劣化、リテンション劣化、インプリント劣化への影響が大きいため、ここで十分な酸素を供給しておく必要がある。
このSRO膜の上部にIrOxを成膜形成する。ここで形成されるIrOx層は、粒径が5nm−100nm、望ましくは10nm−40nmのものであり、SROの成膜時よりも高い酸素濃度(高酸素分圧)、低いスパッタリング・パワーにてスパッタ成膜する。その際、好ましくは、スパッタリング・パワーをスパッタリング・パワー密度0.1W/cm〜1W/cmの範囲、かつスパッタガス総流量中、O流量の占める割合を50%以上100%未満にする。スパッタリング・パワー密度が0.1W/cmよりも小さいと安定して放電がたたなくなり、かつ成膜速度が非常に遅くなるため現実的でない。また、1W/cm2よりも大きいと粒径が大きくなるとともに、IrOxを形成するために多量の酸素導入が必要となり、膜特性(膜厚、抵抗など)のばらつきが拡大する。スパッタリング・パワー密度は、スパッタリング・パワー、雰囲気、ターゲット寸法等から求めることができる。例えば、SROターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタでは、直径300mmのターゲットに対して1kW、室温、0.5Pa、アルゴン・酸素混合ガス、酸素流量比50%の条件で実施する。一方、その上に形成するIrOx層は、同じく直径300mmのIrターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタにおいて、室温、0.2kW、Ar/O=20/80、0.5Paの条件にて成膜する。IrOx層の構造において粒径をコントロールすることの効果などについては、後述する。
SROとPZTとの界面は、その前の段階のSRO結晶化の際に十分な酸素が界面に供給されており、その上のIrOx層は、その後のハードマスクCVD成膜プロセス、キャパシタ加工RIEプロセス、還元性アニールなどによるキャパシタ劣化、水素拡散防止といった効果をもたせるものである。なお、SRO膜の粒径であるが、結晶化処理を実施した後で2−10nm程度の小さいものとなる。
ここでIrOx膜を形成した後に500℃にてRTO処理を行うことも可能である。この場合、IrOx表面にRa5nmの凹凸が形成される。この熱処理により、IrOxの緻密化が起こり、より還元性が増加するとともに、この凹凸による上部構造(Al、SiOxなどのハードマスク材料)との密着性が増加し、これ以降のプロセスでの膜はがれなどの欠陥を防止することができる。また、本凹凸はその上部構造に対しての表面積を増加することになり、CVDなどの還元性ダメージを抑制するための犠牲層としてはたらく面積を拡大し、ダメージを抑制することに効果的となる。なお、この凹凸は2nm未満だと密着性、還元プロセス耐性に効果がなく、40nm以上となると上部電極表面の凹凸が大きすぎ、キャパシタ上部構造の凹凸を引き起こして、配線工程の阻害となってしまう。よって、この凹凸すなわち表面の粗さはRa=2−25nmの範囲が好ましい。
変形例として、上記したABOx型導電性酸化物層の代わりにMOx型導電性酸化物層を形成し、上部電極をMOx型導電性酸化物とMOx型導電性酸化物との積層構造とすることもできる。この場合には、上記したABOx型導電性酸化物(SRO)と同様に、第一の上部電極となる1nm−50nmの厚さのMOx型導電性酸化物層(IrOx等)を成膜し、その後にPZTとの界面部分に十分な酸素を供給すべく熱処理を行う。熱処理温度は550−650℃である。なお、界面部へ供給されるべく酸素量に応じてMOx型導電性酸化物層の厚さが規定される。この場合は1nm−40nm、好ましくは15−30nmの厚さが望ましい。薄いとその後のIrOx成膜によるダメージにて特性劣化を引き起こし、厚すぎるとRTOなどで上部電極界面に酸素を供給しようとも酸素拡散が成膜されたIrOx層により阻害されるためである。その上に形成される第二の上部電極となるIrOx層の構造とプロセスは上記に示したものと同じである。
なお、上部電極の積層構造における第二の上部電極や第一の上部電極には、MO型導電性酸化物として以下の物質を使用することができる。このMOx型導電性酸化物には、貴金属酸化物であるPtOx、IrOx、RuOx、RhOx、OsOxおよびそれらの固溶体、混合物、あるいはこれらの貴金属酸化物を主成分として、一部ドーパントの形で別元素を加えたものなどが含まれる。貴金属酸化物以外では、ReO、VOx、TiOx、InOx、SnOx、ZnOx、NiOxなどの導電性酸化物があげられ、これらもMOx型導電性酸化物として使用することが可能である。
図2(a)(b)は、図1(a)に示したキャパシタ構造の第二の上部電極(IrOx膜)119の表面および断面のSEM像である。この膜の結晶構造は、従来例に見られるような柱状結晶ではなく、微結晶構造をしている事が一つの特徴になっている。また、粒径は約20〜25nm程度である。
図3は、第二の上部電極(IrOx膜)119を形成する方法に関する説明図である。第二の上部電極(IrOx膜)119は、Irターゲットを用いスパッタ中に酸素を添加する、所謂反応性スパッタ法により形成する。図3に示すように、このスパッタ成膜中のスパッタリング・パワーを変化させることにより、IrOxの粒径をコントロールする事ができる。なお、図3に示すスパッタリング・パワーは、IrOxの粒径を決めるための目安の一つであり、他のパラメータを調節することでも粒径をコントロールできる。IrOx層は、同じく直径300mmのIrターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタにおいて、室温、0.2kW、Ar/O=20/80、0.5Paの条件にて成膜する。
また図3は、さまざまな粒径のIrOxを第二の上部電極119に適用したときのキャパシタ特性、スイッチング・チャージ量(強誘電体膜の分極反転を行った際に流れる電荷の総量、図中Qswと表記)を示している。従来例のIrOxの粒径が100nmよりも大きい場合は、Qswが約10μC/cmよりも低くなるが、本第1の実施の形態ではIrOxの結晶粒径をそれ以下に小さくコントロールすることで、スウィッチング・チャージ量が増加し、キャパシタ特性の劣化を防いでいることが解かる。
上述したFeRAM用のキャパシタに用いる第二の上部電極119のIrOxの結晶粒径としては、5nm−100nm、望ましくは10−40nmの範囲が求められる。FeRAMキャパシタを作製する際には、キャパシタ構成層(下部電極、強誘電体層、上部電極)の成膜の後に、デバイスとして最終製品形態とするまでの工程にて、いくつかの熱処理工程を経る。例えば、層間絶縁膜CVD(350−400℃)、キャパシタRIE加工(250−350℃)、配線プロセスでのアニール工程(200−300℃)、パシベーション成膜(350−400℃)、トランジスタ特性回復用シンターアニール(200−350℃)、ポリイミドキュア工程(300−400℃)、パッケージング工程(250−350℃)などである。また、場合によってはキャパシタ加工後、あるいはキャパシタへのコンタクト開孔後に450−650℃の酸素アニール工程を行い、キャパシタ特性を改善する。
上述したように、上部電極のIrOxの粒径は、10nm−40nmの範囲が望ましい。下限の理由は、キャパシタ加工時に導入される還元性ダメージ(特に側面から)、層間絶縁膜CVDによる還元性ダメージを完全に抑制することは困難であり、かつ、IrOxを室温成膜した場合の後工程での熱履歴により膜構造の変化をきたすため、450−600℃の熱処理を成膜後に施すことが望ましいためである。
これらの熱処理を経ると、IrOxは成膜後の構造からさらなる粒成長を起こし、最低でも5nm以上の粒径をもつ構造となる。一方で粒径が大きくなると、上部電極のIrOxの粒界を通して進む還元プロセスからの水素の侵入を防ぐ効果が低減する。さらに粒界の密度が小さくなり、サブミクロンのキャパシタに対してのIrOxの粒界密度のばらつきが大きくなり、セルによりキャパシタへのダメージ度が異なり特性ばらつきを生じてしまう。また、膜厚方向に対してもIrOx膜の厚さよりも大きくなり、単一粒界面で上部電極のIrOxの上部と下部が接続される形となり、プロセスダメージに弱い構造となってしまう。
また、図3に示したように、上部電極IrOxの粒径の増加に伴い、キャパシタを作製した際の分極量(残留分極量、分極反転電荷量、スイッチング・チャージ量など)のプロセス劣化が大きくなる。FeRAMとして動作させるためには、疲労・リテンション・インプリント特性も考慮して、20μC/cm以上の分極量が望ましく、IrOxの粒径が40nm以下であれば20μC/cm以上の分極量を確保することができる。
このように粒径の小さな微結晶構造のIrOx膜を形成することで、第二のマスク膜121の成膜時に発生する還元性ガスのキャパシタへの進入を効率良く防ぐことが可能であり、これにより特性の劣化を防ぐことができる。
さらに、IrOxの粒径をコントロールする手法として、スパッタ中に添加する酸素量を変化させる手法がある。酸素量を増やしていくと(酸素分圧を高くする)、スパッタリング・パワーと同様にIrOxの粒径を数nmから100nmまでコントロールすることが可能であり、同様の効果を得ることができる。
本実施の形態におけるFeRAM用キャパシタの作製プロセスにおいて、上部電極のIrOxを成膜する際には、後工程での熱履歴を考慮して、成膜後に400−600℃の熱処理を施すことが望ましい。このプロセスによりIrOxの結晶性を向上させ、IrOx中の酸素固定、粒界部の安定化が可能となる。
また、本熱処理により、上部電極IrOxの表面(上面)にその粒径に応じた凹凸が形成される。この場合、凹部分の底部と凸部分の頂部との間の距離は、10nm−50nmの範囲にある。この凹凸形状により、上部電極の単位面積あたりのIrOx膜の表面積が増加し、後の還元性プロセスに対しての効果が促進される。また、上部電極のIrOxとハードマスク、レジストマスクなどのキャパシタ加工用に使用するマスク材との密着性を向上させることができる。
プロセスによっては、ハードマスクに使用するSi酸化膜のCVD成膜の際に、IrOx膜表面を還元してIrとし、酸化膜との接合性を劣化させて、その後の工程にて膜はがれの問題を生じることがあるが、本熱処理によりこの問題を防止することができる。
前述したように、Pb(Zr,Ti)Oなどを代表とするような強誘電体膜を用いたFeRAMや強誘電体を絶縁膜とした強誘電体キャパシタを適用した混載メモリの高集積化に伴って、キャパシタセルサイズの縮小が必要となる。このセルサイズの縮小により、バックエンドダメージの影響が大きい一方で、デバイスを問題なく動かすのに必要な信号量を確保しつつ、チップ内のキャパシタ占有面積を減少しなくてはならない。
本第1の実施の形態によれば、FeRAMや混載メモリにおけるキャパシタ構造において、キャパシタ上部電極のIrOxの粒径をコントロールすることで、小さなキャパシタ占有面積でも十分なキャパシタ信号量を得ることが可能になる。すなわち、強誘電体膜を用いたサブミクロンキャパシタの特性確保とプロセスダメージ耐性を高める半導体装置を提供できる。このように、半導体装置の製造工程におけるバックエンドダメージによるキャパシタ特性の劣化を減少させることができ、半導体装置の信頼性が向上する。
(第2の実施の形態)
本第2の実施の形態では、酸化物強誘電体を用いたキャパシタを備える半導体メモリ装置の構造と製造方法について述べる。
この方法では、IrOなどの貴金属酸化物からなる上部電極を、粒径などの微細構造が異なり酸素・水素透過性の異なる複数層から構成する。この上部電極構造をもつキャパシタは、強誘電体膜特性が確保でき、キャパシタ成膜後のCVD工程、RIE工程、配線工程、シンター工程、パッケージング工程などで特性劣化を抑制することができる。それにより、最終的にFeRAMの強誘電体キャパシタの分極特性の向上(信号量の増加)、リーク電流の低減、疲労特性の向上、リテンション特性の向上、インプリント特性の向上などの利点を有する。
以下に本第2の実施の形態における半導体メモリ装置の構造と製造プロセスの要点を述べる。
構造として、本半導体メモリ装置は上部電極が複数層からなる貴金属酸化物(IrOなど)で構成されている。貴金属酸化物からなる上部電極の構造として、貴金属酸化物層が粒径の異なる複数層から構成されている。また、貴金属酸化物からなる上部電極を構成する複数層の貴金属酸化物層において、強誘電体膜に近い方の貴金属酸化物の粒径が他の貴金属酸化物の粒径よりも大きい。例えば、界面近傍の層のIrOxの粒径が50nm以上であり、上層部のIrOxの粒径が5nm−100nm、望ましくは10nm−40nmである。
製造プロセスとして、40nm未満の膜厚の貴金属酸化物層(IrOxなど)を室温で成膜し、酸素を含む雰囲気で熱処理して第1層目の貴金属酸化物層を形成し、その後に40nm以上の膜厚の第2層目の貴金属酸化物層を、第1層目の成膜条件よりも酸素濃度が高いあるいは成膜速度、スパッタリング・パワーが低い状態にて形成する。IrOx層は、同じく直径300mmのIrターゲットを用いたDCマグネトロンスパッタにおいて、室温、0.2kW、Ar/O=50/50、0.5Paの条件にて成膜する。
図4は、本第2の実施の形態に係る強誘電体キャパシタの構造を示す図である。以下、図4を基に、PZT薄膜を用いた強誘電体メモリの製造工程について説明する。まず、通常のプロセスによりシリコン(Si)基板(不図示)にトランジスタを作り込み、CMOS構造を形成する。トランジスタ領域に、PSG、BPSGなどの絶縁膜をCVD法にて形成し、CMPを用いてその表面を平坦化する。その上にCVD法にてSi酸化膜およびSiN膜を形成し、下地基板とする。
ここで、キャパシタとトランジスタのアクティブエリア(ソース、ドレイン)との接続をWや多結晶Siからなるプラグを用いて行うため、あらかじめプラグ201を形成しておく。プラグ201の形成にはブランケットCVD法とCMPとを併用する。
強誘電体膜の形成あるいはその後のキャパシタ特性確保のための酸素中アニールプロセスにおいてプラグ表面が酸化することを防止する目的から、バリア金属層202を形成する。バリア金属層202にはTiAlN(Ti/Al=0.7/0.3(モル比))を用いる。厚さは50nmである。なお、下部電極下の全面にバリア金属層を形成する必要はなく、プラグをリセスした状態でプラグ上にのみバリア層を形成してもよいし、下部電極形成時に下部電極下の全面にバリア層を形成してもよい。これにより、全体のプロセスが若干異なってくる。前者ではプラグ材料をウエットエッチングやドライエッチングによりリセスした後にスパッタ法などでプラグ部を全面覆う形で成膜を行い、その後のCMP工程にてプラグ部にのみバリア材料を残すかたちとなる。プラグの一部にバリア材料を使用することで、下部電極下のバリア膜の膜厚を小さくすることができ、全体のキャパシタ厚さを薄くすることで、微細キャパシタの加工性を容易にすることができる。
本第2の実施の形態では、DCマグネトロンスパッタ法を用いて、プラグ201との接続面にバリア金属層202を成膜する。その上部に、下部電極のIr層203をスパッタ法にて形成する。膜厚は100nmである。その上部に、酸素を導入したスパッタ法にてIrO膜204を50nmの厚さに成膜する。このスパッタ法は、DCマグネトロンスパッタ法を用いて、Ar/02=30/70、室温にて、1kWのスパッタ電力を300mm径のIrターゲットに導入して行う。
これらの成膜直後のX線回折図では、アモルファスに近い状態の構造が検出された。モフォロジーを観察すると、特徴的なグレインが見えない平坦な構造を示している。ここで、強誘電体膜であるPZT薄膜を形成する前に、550℃のRTA(Rapid Thermal Anneal)などの熱処理プロセスを行い、IrOの結晶性を上げてもよい。この場合には、柱状に成長した組織が観察され、X線回折によりIrOに結晶化していることが確認される。あるいは、IrO膜204を200−400℃での高温スパッタにより形成してもよい。この場合は、成膜時にIrO結晶膜が形成される。この組織は、PZT薄膜を下部電極上に形成した後にRTA結晶化を行った場合も同様である。
Ir層203は、酸素アニール工程に対してプラグ201へのバリア性を確保する役割を果たす。一方、界面でのIrO膜204はPZT膜207との拡散、反応を抑制し、熱処理によるプラグへの酸素拡散を防止する効果をもち、PZT膜207の特性劣化を防止する。
厚さ約50nmのIrO膜204を形成した後に、Pt薄膜205をテンプレートとして成膜する。Pt薄膜205は、Ir層203の成膜と同様に、200−400℃程度の温度にてDCマグネトロンスパッタ法により形成する。Pt膜厚205の厚さは約10−50nmである。酸素バリア膜としてIr層203のみを使用する場合は、このテンプレートとしてのPt膜205は挿入しない場合もある。Siプラグ201からのSiの拡散、Ptとのシリサイド反応、Ptテンプレートの形状劣化などが起こるためである。
Pt層205の上部に、下部電極としてSRO(SrRuO)膜(SROを主成分とする膜)206を形成する。SRO膜206は、導電性SROセラミックターゲットを使用して、DCマグネトロンスパッタ法により形成する。典型的なスパッタ条件は、Ar雰囲気、0.5Pa、基板加熱なし、1kWとし、約10〜50nmの厚さのアモルファスSROを成膜する。スパッタ成膜の後にRTAを用いて酸素雰囲気中550〜650℃にて加熱し、SRO膜206を結晶化させる。
次に、スパッタ法を用いてPZT膜207を形成する。この場合、RFマグネトロンスパッタ法を用いる。ここでは、Pb量を10%程度多くしたPZTセラミックターゲットを使用する。ターゲットの組成は、Pb1.10La0.05Zr0.4Ti0.6である。PZTセラミックターゲットは、密度の高いものはスパッタ速度が大きく水分などに対する耐環境性も良好であるため、理論密度98%以上のセラミック焼結体を使用する。
スパッタ時には、プラズマによる基板温度の上昇や飛来粒子によるボンバードメントがあるために、Si基板からのPbの蒸発や再スパッタが起こり、膜中のPb量の欠損が生じやすい。ターゲット中の過剰Pbはそれを補償し、かつRTA時のPZT膜207の結晶化を促進させるために加えてある。Zr、Ti、Laなどの元素はターゲット組成とほぼ同じ量で膜に取り込まれるため、望ましい組成の量比のものを用いればよい。
電気特性がPZT膜207の組成などで不安定な場合には、アモルファスPZT膜の成膜条件を変更する。例えば、結晶化するPZT膜の構造・電気特性を改良するために、酸素を導入したスパッタ法を利用する。
本第2の実施の形態では、下地のSRO膜206上に、Arガスのみを使用して、0.5〜2.0Paのガス圧、1.0〜1.5kWの電力にて、約5分間のRFマグネトロンスパッタによるアモルファスPZT膜形成を行う。膜厚は100〜150nmである。シード層には、SRO膜やPZT膜ではなく、2〜5nm程度の薄いTi膜、Zr膜、Nb膜、Ta膜などを使用してもよい。また、PZT成膜前に、ターゲット表面の状態、温度、チャンバー内環境を一定とするため、約10分―30分のプレスパッタを同じスパッタ条件にて行う。Pb量および結晶化後の構造・電気特性は、このプレスパッタにより大きく変化する。
バリア金属層202を介してプラグ201上に形成されたIr系電極にアモルファスPZTが成膜されたものに対して、RTAを使用してPZT膜207の結晶化を行う。得られた膜の結晶構造をX線回折にて調べたところ、ペロブスカイト相で(111)面から非常に強い反射が得られた。
次に、結晶化されたPZT膜207上に、上部電極として、まず第1層目のIrO膜(IrOを主成分とする膜)208をDCマグネトロンスパッタにより形成する。成膜条件は、例えば0.5−1kWのスパッタ電力、Ar/O=70/30−50/50程度、圧力0.5Paとする。成膜は、室温もしくは100℃以下が望ましい。1層目のIrO膜208を10−30nm成膜した後に、RTOを用いて400−600℃、望ましくは500℃にてIrOの結晶化を行う。この熱処理プロセスは、IrOの結晶化とともにPZT/IrOの界面を形成する目的がある。熱処理条件によっては、キャパシタ特性を劣化させる可能性がある。上部電極は強誘電体との反応性が低いために、RTAなどの熱処理プロセスを介した場合でもリークが起こることが少ない。
次に、熱処理・結晶化した1層目のIrO膜208上に2層目のIrO膜209を形成する。この時のIrO膜209の膜厚は40−100nmとする。その際、好ましくは、スパッタリング・パワーをスパッタリング・パワー密度0.1W/cm〜1W/cmの範囲、かつスパッタガス総流量中、O流量の占める割合を50%以上100%未満にする。スパッタリング・パワー密度が0.1W/cmよりも小さいと安定して放電がたたなくなり、かつ成膜速度が非常に遅くなるため現実的でない。また、1W/cm2よりも大きいと粒径が大きくなるとともに、IrOxを形成するために多量の酸素導入が必要となり、膜特性(膜厚、抵抗など)のばらつきが拡大する。スパッタリング・パワー密度は、スパッタリング・パワー、雰囲気、ターゲット寸法等から求めることができる。成膜条件は、室温あるいは100℃以下が望ましく、スパッタ電力0.1−0.5kW、Ar/O=50/50−0/100程度、圧力0.5Pa程度の条件を例えば用いることができる。ここで2層目のIrO膜209の成膜条件には、膜中により含有酸素量が増加する条件を用いることが重要である。スパッタ成膜を行う場合には、Irターゲットを用いた化成スパッタ(反応性スパッタ法)の場合で、スパッタ電力の低減、酸素流量の増加を行うと、成膜時のIrO膜中への酸素取り込み量が増加する。
また、IrO膜209の成膜後に、第1の実施の形態と同様に400−600℃の熱処理を施すことが望ましい。このプロセスによりIrOxの結晶性を向上させ、IrOx中の酸素固定、粒界部の安定化が可能となる。さらに本熱処理により、上部電極IrOxの表面(上面)にその粒径に応じた凹凸が形成される。
さらに、IrO膜209の上にマスク材としての酸化Si膜210をCVD法にて形成する。FeRAM用キャパシタをRIE(反応性イオンエッチング)にて加工する際のマスク材としては、通常のフォトレジストをマスク材とする方法もあるが、RIE加工時にレジストとの選択比を高くとれないこと、キャパシタの側面のテーパ角を増加させるための高温RIEの対応ができないことなどの理由により、ハードマスクを使用する場合が多い。
ハードマスク成膜後にフォトレジストを用いて、まずはハードマスクをキャパシタの加工マスク形状にRIE加工する。この場合、CHF、CFなどのハロゲン系のガスを用いて室温にてRIE加工する。次に、ハードマスクRIEに使用したフォトレジストをアッシング工程にて除去し、ハードマスクを利用して上部電極のIrO膜209,208をRIE加工する。IrO膜209,208のRIE加工には、ハロゲンガスを使用する。Cl、O、Arなどの混合ガスを使用して、基板温度を250−400℃と高温にして、上部電極のIrO膜209,208をRIE加工する。
次に、同じくCl、CF、O、Arなどのハロゲンガスをベースとした混合ガスを使用して、PZT膜207を高温RIE加工する。さらに、下部電極の構成材料であるSRO膜206、Pt膜205、IrO膜204、Ir膜203を同様のプロセスにて高温RIE加工する。SRO膜206とPt膜205には、ClとArの混合ガスを用いる。この際に、ハードマスク膜は厚さが減少するが、下部電極の加工が完了するまで形状を保つ作用をもつ。加工が完了した後に水リンスを行い、キャパシタ加工工程を完了する。
以下、バックエンド工程(配線工程)により、キャパシタ部、トランジスタ部、配線部をそれぞれ接続する。多層配線工程の詳細は省略するが、絶縁膜形成(CVD、塗布・熱処理などによりSiOx、低誘電率膜、有機膜などを形成、あるいはSiNなどのバリア膜を形成)、接続孔・溝形成(酸化膜RIEなど)、バリア膜成膜(TiN、Ta、TaNなどのスパッタ、CVD成膜)、配線形成(Alスパッタ、Cuスパッタ、めっき、アニール処理など)、配線加工(Al RIE、Cu CMPなど)などの一連の工程を含む。多層配線を形成した後にパシベーション膜としてSiNをCVDにて形成し、パッド部を開孔する。
本プロセスにて形成したPZT膜207の強誘電性を電荷量Q−印加電圧Vのヒステリシス特性にて調べた結果、2.5V印加時に分極量2Pr(残留分極×2)で約40μC/cmを示し、8インチSiウエハの全面に同程度の分極量と抗電界をもつPZT膜であることが判った。抗電圧も0.6V程度と低い値が得られた。キャパシタのサイズで0.5−50μm□のものであり、いずれも同等の残留分極量、スイッチング電荷量を取得することができた。
また、このPZTキャパシタの疲労特性を評価した。50μm×50μmの面積に相当するアレイで疲労特性を評価したところ、1×1012サイクルまで分極量の変化がなく、リーク電流も2.5V印加時で10−7A/cmオーダーと低い値であった。
(第3の実施の形態)
本第3の実施の形態では、強誘電体メモリ(FeRAM)用キャパシタの形成方法について述べる。この方法では、通常のCMOSトランジスタを形成する工程を経て、強誘電体メモリ用キャパシタの形成工程に入る。
図5は、本第3の実施の形態に係る強誘電体キャパシタの構造を示す図である。まず、トランジスタのソース・ドレイン部分とのコンタクトを形成するためのプラグ301を作成する。この場合、SiOを主体とした絶縁膜に、RIEを用いてコンタクト孔を形成する。次に、Ti/TiNを成膜し、ブランケットW−CVDによりTiN上にW成膜を行う。コンタクト孔を埋めた後に、コンタクト以外の部分のWおよびバリア層であるTi/TiNをCMPにて除去する。
次に、密着層であるTi膜302をスパッタ法にて10nm成膜する。下部電極として、Ir膜303をスパッタ法にて形成する。Ir膜303は、強誘電体結晶膜、電極膜の成膜工程(酸素含有500〜650℃)や、プロセスダメージからキャパシタを回復させるアニール工程(450〜650℃酸素中でアニール)時に、プラグの上面が酸化されコンタクト不良が起こることを抑制する効果をもつ。Irは、酸素バリア性が高い。Ir膜303の結晶性を向上させるために、200〜400℃の温度でスパッタ成膜することが好ましい。Ir膜303の厚さは、100-150nm程度が適当である。
次に、MOCVD法を用いてPZT結晶膜304を成膜する。MOCVD法は電極構造に対してステップカバレッジが良好であること、組成制御性に優れること、大面積に均一な高品質膜が得られること、成膜速度が速いこと、強誘電体膜の薄膜化が可能なこと(低電圧動作が可能なこと)などの利点をもつ。MOCVD法に用いるPZT用原料は、代表的なもので、PbソースとしてPb(dpm)、ZrソースとしてZr(dpm)やZr(O−tC、TiソースとしてTi(O−iCやTi(O−iC(dpm)などがあり、THF(テトラハイドロフラン)と混合することで溶液気化法として使用される。気化器の種類も多く、超音波で溶液を噴霧化するものや、熱板に溶液を吹き付けるもの、アトマイザーを利用するものなどを用いて、ソース原料の気化を行う。基板温度は原料にもよるが、600℃前後が適当である。NOやOを酸化剤として同時に供給する。結晶化はIn−situで起こり、前述したIr膜303上にPZT<111>配向結晶膜を得ることができる。
結晶化したPZT膜304の上に、上部電極かつハードマスクであるSRO膜305を形成する。このSRO膜305は、下部電極のIr膜303と同様、スパッタ法にてアモルファス膜を形成し、RTOプロセスにて600〜700℃で結晶化を行う。厚さは5〜50nm程度が望ましい。
また、SRO以外に次にあげる導電性の酸化物電極を形成しても同様の効果が得られる。
・SRTO(Sr(Ru,Ti)O:Ti0−50mol%)
SROとSTO(SrTiO)との固溶体で、STOの添加量が増加するにしたがって抵抗率も増加する。STO50%程度までは電極材料として使用可能である。SROと比較して耐還元性が高い。
・CaRuO他 (Sr,X)RuOなど
SROと同様に導電性酸化物である。SROをSrやCaで置換した結晶構造をもつ。また、SrをBaやCaにて一部置換した材料も電極材料として使用することが可能である。
・SrIrO
化学量論組成にて低い抵抗率を示す導電性酸化物である。SRO構成元素と下部電極に使用するIrとから形成される。
・BaPbO、BaPb1−xBixO
抵抗率の温度係数が正の導電性酸化物である。Biを添加したものは超伝導性も示す。
・LSCO((La,Sr)CoO
SRO、PZTと同じペロブスカイト構造をもつ導電性酸化物である。PZTキャパシタの電極としての使用例は多数ある。
・LNO(LaNiO
SRO、PZTと同じペロブスカイト構造をもつ導電性酸化物である。PZTキャパシタの電極としての使用例は多数ある。
・その他、酸化物超伝導材料など
YBCO、Bi化合物などの酸化物高温超伝導材料を使用する。YbaCuOなどがある。
・半導体化ペロブスカイト酸化物
STOを還元性雰囲気にて作製し半導体化したもの、あるいは還元熱処理により半導体化したものを使用する。あるいは、La、Nbなどのドナー元素の添加、Fe、Alなどのアクセプター元素の添加により半導体化したものを使用する。母材は、STO以外にも、CaTiO、BaTiOやそれらの固溶体も使用可能である。
これらの材料は、本実施の形態におけるIrO上部電極とPZTなどの強誘電体膜との間に挿入することにより、キャパシタ特性を向上することができる。膜の作製方法は、スパッタ法(DCマグネトロンスパッタ、RFマグネトロンスパッタ、ヘリコンスパッタ、イオンビームスパッタなど)以外にも、レーザアブレーション、EB蒸着などのPVD法、ゾルゲル法、MOD法などのCSD法、MOCVDなどのCVD法などを利用することができる。結晶化方法も、高温で成膜するIn−situ結晶化、成膜後にRTPなどを利用して結晶化するEx−situ結晶化法を用いる。また、これらの成膜方法は上部電極ABOxによらず、下部電極形成、強誘電体膜形成、上部電極膜形成などにも利用することができることはいうまでもない。
次に、結晶化されたPZT膜304上のSRO膜305上に、上部電極として、まず第1層目のIrO膜(IrOを主成分とする膜)306をDCマグネトロンスパッタにより形成する。成膜条件は、例えば0.5−1kWのスパッタ電力、Ar/O=50/50−70/30程度、圧力0.5Paとする。成膜は、室温もしくは100℃以下が望ましい。1層目のIrO膜306を10−30nm成膜した後に、RTOを用いて400−600℃、望ましくは500℃にてIrOの結晶化を行い、粒径を100nm以上とする。
この熱処理プロセスは、IrOの結晶化とともにPZT/IrOの界面を形成する目的がある。熱処理条件によっては、キャパシタ特性を劣化させる可能性がある。上部電極は強誘電体との反応性が低いために、RTAなどの熱処理プロセスを介した場合でもリークが起こることが少ない。
次に、熱処理・結晶化した1層目のIrO膜306上に2層目のIrO膜307を形成する。この時のIrO膜307の膜厚は40−100nmとし、粒径が5nm−100nm、望ましくは10nm−40nmとする。その際、好ましくは、スパッタリング・パワーをスパッタリング・パワー密度0.1W/cm〜1W/cmの範囲、かつスパッタガス総流量中、O流量の占める割合を50%以上100%未満にする。スパッタリング・パワー密度が0.1W/cmよりも小さいと安定して放電がたたなくなり、かつ成膜速度が非常に遅くなるため現実的でない。また、1W/cm2よりも大きいと粒径が大きくなるとともに、IrOxを形成するために多量の酸素導入が必要となり、膜特性(膜厚、抵抗など)のばらつきが拡大する。スパッタリング・パワー密度は、スパッタリング・パワー、雰囲気、ターゲット寸法等から求めることができる。成膜条件は、室温あるいは100℃以下が望ましく、スパッタ電力0.2−0.5kW、Ar/O=50/50−0/100程度、圧力0.5Pa程度の条件を例えば用いることができる。ここで2層目のIrO膜307の成膜条件には、膜中により含有酸素量が増加する条件を用いることが重要である。スパッタ成膜を行う場合には、Irターゲットを用いた化成スパッタ(反応性スパッタ法)の場合で、スパッタ電力の低減、酸素流量の増加を行うと、成膜時のIrO膜中への酸素取り込み量が増加する。
また、IrO膜307の成膜後に、第1の実施の形態と同様に400−600℃の熱処理を施すことが望ましい。このプロセスによりIrOxの結晶性を向上させ、IrOx中の酸素固定、粒界部の安定化が可能となる。さらに本熱処理により、上部電極IrOxの表面(上面)にその粒径に応じた凹凸が形成される。
さらに、IrO膜307の上にマスク材としての酸化Si膜308をCVD法にて形成する。FeRAM用キャパシタをRIE(反応性イオンエッチング)にて加工する際のマスク材としては、通常のフォトレジストをマスク材とする方法もあるが、レジストの選択比を高くとれないこと、キャパシタの側面のテーパ角を増加させるための高温RIEの対応できないことなどの理由により、ハードマスクを使用する場合が多い。
通常、FeRAM用の貴金属を使用したキャパシタをRIE加工する際には、Pt、Irなどの加工が難しいこと(蒸気圧の高いガス種の形成が難しい。キャパシタ側面に貴金属からなるフェンスが形成される。)から、キャパシタのテーパ角を小さくした形状に作成する。しかし、これでは微細なキャパシタを形成することが困難であるため、高密度FeRAMを実現するためには、より高テーパ角のキャパシタ加工が必要である。このためには、高温RIEを用いることが一つの方法である。
ハードマスク成膜後にフォトレジストを用いて、まずはハードマスクをキャパシタの加工マスク形状にRIE加工する。この場合、CHF、CFなどのハロゲン系のガスを用いて室温にてRIE加工する。次に、ハードマスクRIEに使用したフォトレジストをアッシング工程にて除去し、ハードマスクを利用して上部電極のIrO膜307,306をRIE加工する。IrO膜307,306のRIE加工には、ハロゲンガスを使用する。Cl、O、Arなどの混合ガスを使用して、基板温度を250−400℃と高温にして、上部電極のIrO膜307,306をRIE加工する。
次に、同じくCl、CF、O、Arなどのハロゲンガスをベースとした混合ガスを使用して、PZT膜304を高温RIE加工する。さらに、下部電極の構成材料であるIr膜303を同様のプロセスにて高温RIE加工する。Ti膜302には、ClとArの混合ガスを用いる。この際に、ハードマスク膜は厚さが減少するが、下部電極の加工が完了するまで形状を保つ作用をもつ。加工が完了した後に水リンスを行い、キャパシタ加工工程を完了する。
以下、バックエンド工程(配線工程)により、キャパシタ部、トランジスタ部、配線部をそれぞれ接続する。多層配線工程の詳細は省略するが、絶縁膜形成(CVD、塗布・熱処理などによるSiOx、低誘電率膜、有機膜などを形成、あるいはSiNなどのバリア膜を形成)、接続孔・溝形成(酸化膜RIEなど)、バリア膜成膜(TiN、Ta、TaNなどのスパッタ、CVD成膜)、配線形成(Alスパッタ、Cuスパッタ、めっき、アニール処理など)、配線加工(Al RIE、Cu CMPなど)などの一連の工程を含む。多層配線を形成した後にパシベーション膜としてSiNをCVDにて形成し、パッド部を開孔する。
本プロセスにて形成したPZT膜304の強誘電性を電荷量Q−印加電圧Vのヒステリシス特性にて調べた結果、2.5V印加時に分極量2Pr(残留分極×2)で約40μC/cmを示し、8インチSiウエハの全面に同程度の分極量と抗電界をもつPZT膜であることが判った。抗電圧も0.6V程度と低い値が得られた。キャパシタのサイズで0.5−50μmであり、いずれも同等の残留分極量、スイッチング電荷量を取得することができた。
また、このPZTキャパシタの疲労特性を評価した。50μm×50μmの面積に相当するアレイで疲労特性を評価したところ、1×1012サイクルまで分極量の変化がなく、リーク電流も2.5V印加時で10−7A/cmオーダーと低い値であった。
なお、強誘電体膜はPZT膜以外に、SBT(SrBiTa)やそのNb添加物、BLT(Bi,La)Ti12、様々な添加元素を加えたPZT、PLZTなどの強誘電体複合酸化物を含む。下部電極は、Ir以外に、Pt、Ru、RuO、IrOあるいはそれらの積層構造、または混合物などを使用できる。膜厚についてもプラグが酸化されないプロセスであれば限定するものではない。
また、上部電極を構成する貴金属酸化物材料についても、IrOに限定するものではなく、RuO、RhO、PtOx(MOx型導電性酸化物)などの貴金属酸化物、あるいはこれらの混合物、それらの材料を主成分とするもの、Ptなどとの混合物など、同様の効果が期待できるものもあげることができる。
上記第2及び第3の実施の形態によれば、FeRAMの大容量化、高集積化に適用するキャパシタの微細化に対して、キャパシタ単膜特性を劣化させることなく、CVD工程、RIE工程、シンター工程などのプロセスによるダメージ耐性を向上させることができる。最近のFeRAM用キャパシタには、PZT(Pb(Zr,Ti)O)やSBT(SrBiTa)が強誘電体薄膜として用いられ、下部電極にPt、Ir、IrO、Ru、RuOなどの貴金属、貴金属酸化物、導電性酸化物が用いられ、上部電極にはPt、Ir、IrO、Ru、RuO、SrRuO、LaNiO、(La、Sr)CoOなどの貴金属、貴金属酸化物、ペロブスカイト構造に代表される導電性複合酸化物などが使用されている。IrOはPZT膜の上部電極として広く用いられているが、上記実施の形態ではこのIrOの成膜方法を工夫することで初期キャパシタ特性(PZTキャパシタの単膜特性)、CVD工程、RIE工程、シンター工程などのプロセスによるダメージ耐性を向上させている。
より具体的には、IrOの上部電極を、一括成膜ではなく多段ステップにより複数層からなるIrO膜として形成する。構造としては、IrO上部電極膜が粒径の異なる複数層から構成されることでプロセスのダメージ耐性を確保する。また、キャパシタ単膜特性を向上させるために、PZTとIrOとの界面に十分に酸素を供給できる状態でIrOを成膜し界面形成する。これらのプロセスにより、キャパシタサイズがサブミクロンの微細キャパシタへ適用可能なIrO上部電極が形成される。
このように上記第2及び第3の実施の形態では、強誘電体膜上に用いられる上部電極の貴金属酸化物が粒径の異なる複数層からなる構造を採用し、強誘電体膜に近い方の第1層貴金属酸化物膜を形成した後に熱処理して良好な電極界面を形成し、その後に異なる成膜条件にて第2層貴金属酸化物層を形成する。
このように上部電極を構成する貴金属酸化物(IrOなど)の成膜方法を工夫することで、初期キャパシタ特性(PZTキャパシタの単膜特性)や、CVD工程、RIE工程、シンター工程などのプロセスによるダメージ耐性を向上させることができる。これにより、サブミクロンサイズの微細キャパシタへ適用可能なIrO上部電極が形成され、強誘電体膜を用いたサブミクロンキャパシタの特性確保とプロセスダメージ耐性を高める半導体装置を提供することができる。
本発明の実施の形態によれば、以下の半導体装置及びその製造方法を提供できる。
(1)半導体基板と、
前記半導体基板の上方に設けられた、誘電体膜を下部電極と上部電極とで挟んでなるキャパシタと、を備え、
前記上部電極は、結晶構造をなす第1のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)を含む積層構造をなし、前記第1のMOx型導電性酸化膜の結晶粒径が5nm〜100nmであることを特徴とする半導体装置。
(2)前記積層構造は、前記第1のMOx型導電性酸化膜と、前記第1のMOx型導電性酸化膜の下方に設けられた結晶構造をなすABOx型導電性酸化膜(AとBは金属元素、Oは酸素元素、x>0)とを有することを特徴とする(1)に記載の半導体装置。
(3)前記ABOx型導電性酸化膜の結晶粒径は、前記第1のMOx型導電性酸化膜の結晶粒径よりも小さいことを特徴とする(2)に記載の半導体装置。
(4)前記積層構造は、前記第1のMOx型導電性酸化膜と、前記第1のMOx型導電性酸化膜の下方に設けられた結晶構造をなす第2のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)とを有することを特徴とする(1)に記載の半導体装置。
(5)前記第2のMOx型導電性酸化膜の結晶粒径は、前記第1のMOx型導電性酸化膜の結晶粒径よりも大きいことを特徴とする(4)に記載の半導体装置。
(6)前記第1のMOx型導電性酸化膜の表面は表面粗さRa=2−25nmの範囲の凹凸形状をなす(1)乃至(5)のいずれかに記載の半導体装置。
(7)(1)乃至(6)のいずれかに記載の半導体装置の前記第1のMOx型導電性酸化膜を、金属Mからなるターゲットを用いた反応性スパッタ法にて形成し、その際のスパッタリング・パワーが0.1W/cm〜1W/cmの範囲、かつスパッタガス総流量中、O流量の占める割合を50%以上100%未満にすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
(8)半導体基板の上方に、キャパシタを構成する下部電極膜を形成し、
前記下部電極膜上に、前記キャパシタを構成する誘電体膜を形成し、
前記誘電体膜上に、前記キャパシタを構成する上部電極膜となる第1のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)またはABOx型導電性酸化膜(AとBは金属元素、Oは酸素元素、x>0)を形成し、
前記第1のMOx型導電性酸化膜またはABOx型導電性酸化膜を加熱処理することで結晶化し、
結晶化した前記第1のMOx型導電性酸化膜またはABOx型導電性酸化膜上に第2のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(9)前記第1のMOx型導電性酸化膜またはABOx型導電性酸化膜を形成する際の酸素濃度よりも、前記第2のMOx型導電性酸化膜を形成する際の酸素濃度が高いことを特徴とする(8)記載の半導体装置の製造方法。
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されず、要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施できる。
第1の実施の形態に係るFeRAMのメモリセルの断面図。 第1の実施の形態に係るキャパシタ構造の第二の上部電極(IrOx膜)119の表面および断面のSEM像。 第1の実施の形態に係る第二の上部電極(IrOx膜)119を形成する方法に関する説明図。 第2の実施の形態に係る強誘電体キャパシタの構造を示す図。 第3の実施の形態に係る強誘電体キャパシタの構造を示す図。
符号の説明
101…p型シリコン基板 102…ソース・ドレイン領域 103…ゲート絶縁膜 104…ゲート電極(ポリSi膜) 105…ゲート電極(WSix膜) 106…ゲート側壁膜 107…層間絶縁膜 108…層間絶縁膜 109…層間絶縁膜 110…層間絶縁膜 111…キャパシタコンタクト 112…拡散防止膜 113…キャパシタコンタクト 114…バリア層 115…キャパシタ下部電極 116…SRO膜 117…キャパシタ誘電体膜 118…第一のキャパシタ上部電極 119…第二のキャパシタ上部電極 120…第一のマスク膜 121…第二のマスク膜 122…水素防止膜 123…層間絶縁膜 124…コンタクト 125…配線 201…プラグ 202…バリア金属層 203…Ir層 204…IrO膜 205…Pt薄膜 206…SRO膜 207…PZT膜 208…IrO膜 209…IrO膜 210…酸化Si膜 301…プラグ 302…Ti膜 303…Ir膜 304…PZT結晶膜 305…SRO膜305 306…IrO膜 307…IrO膜 308…酸化Si膜

Claims (5)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の上方に設けられた、誘電体膜を下部電極と上部電極とで挟んでなるキャパシタと、を備え、
    前記上部電極は、結晶構造をなす第1のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)を含む積層構造をなし、前記第1のMOx型導電性酸化膜の結晶粒径が5nm〜100nmであることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記積層構造は、前記第1のMOx型導電性酸化膜と、前記第1のMOx型導電性酸化膜の下方に設けられた結晶構造をなすABOx型導電性酸化膜(AとBは金属元素、Oは酸素元素、x>0)とを有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記積層構造は、前記第1のMOx型導電性酸化膜と、前記第1のMOx型導電性酸化膜の下方に設けられた結晶構造をなす第2のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)とを有し、
    前記第2のMOx型導電性酸化膜の結晶粒径は、前記第1のMOx型導電性酸化膜の結晶粒径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置の前記第1のMOx型導電性酸化膜を、金属Mからなるターゲットを用いた反応性スパッタ法にて形成し、その際のスパッタリング・パワー密度が0.1W/cm〜1W/cmの範囲、かつスパッタガス総流量中、O流量の占める割合を50%以上100%未満にすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 半導体基板の上方に、キャパシタを構成する下部電極膜を形成し、
    前記下部電極膜上に、前記キャパシタを構成する誘電体膜を形成し、
    前記誘電体膜上に、前記キャパシタを構成する上部電極膜となる第1のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)またはABOx型導電性酸化膜(AとBは金属元素、Oは酸素元素、x>0)を形成し、
    前記第1のMOx型導電性酸化膜またはABOx型導電性酸化膜を加熱処理することで結晶化し、
    結晶化した前記第1のMOx型導電性酸化膜またはABOx型導電性酸化膜上に第2のMOx型導電性酸化膜(Mは金属元素、Oは酸素元素、x>0)を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
JP2005119013A 2005-04-15 2005-04-15 半導体装置及びその製造方法 Abandoned JP2006302975A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005119013A JP2006302975A (ja) 2005-04-15 2005-04-15 半導体装置及びその製造方法
US11/399,313 US20060231880A1 (en) 2005-04-15 2006-04-07 Semiconductor device and method of fabricating the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005119013A JP2006302975A (ja) 2005-04-15 2005-04-15 半導体装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006302975A true JP2006302975A (ja) 2006-11-02

Family

ID=37107684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005119013A Abandoned JP2006302975A (ja) 2005-04-15 2005-04-15 半導体装置及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20060231880A1 (ja)
JP (1) JP2006302975A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008135648A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Toshiba Corp 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2009041082A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Ulvac Japan Ltd 薄膜形成方法
JP2009094200A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Toshiba Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2012074479A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Fujitsu Semiconductor Ltd 半導体装置の製造方法
US8980647B2 (en) 2011-12-07 2015-03-17 Fujitsu Semiconductor Limited Method of manufacturing semiconductor device

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007266429A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Fujitsu Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP4946214B2 (ja) * 2006-06-30 2012-06-06 富士通セミコンダクター株式会社 半導体装置の製造方法
JP4952148B2 (ja) * 2006-08-29 2012-06-13 富士通セミコンダクター株式会社 半導体装置及びその製造方法
JP5205741B2 (ja) 2006-11-14 2013-06-05 富士通セミコンダクター株式会社 半導体装置の製造方法
JP2008270596A (ja) * 2007-04-23 2008-11-06 Toshiba Corp 強誘電体メモリおよび強誘電体メモリの製造方法
US7812425B2 (en) * 2007-10-05 2010-10-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device with lower capacitor electrode that includes islands of conductive oxide films arranged on a noble metal film
KR101414076B1 (ko) * 2008-09-10 2014-07-02 삼성전자주식회사 반도체 소자 및 이의 제조 방법
US8981440B2 (en) * 2008-09-16 2015-03-17 Rohm Co., Ltd. Semiconductor storage device and method for manufacturing the semiconductor storage device
JP5593935B2 (ja) 2010-08-04 2014-09-24 富士通セミコンダクター株式会社 強誘電体キャパシタの製造方法及び強誘電体キャパシタ
US9304283B2 (en) * 2014-05-22 2016-04-05 Texas Instruments Incorporated Bond-pad integration scheme for improved moisture barrier and electrical contact
US11251261B2 (en) * 2019-05-17 2022-02-15 Micron Technology, Inc. Forming a barrier material on an electrode
CN114583049B (zh) * 2022-05-05 2022-07-29 北京芯可鉴科技有限公司 Mim电容器的制作方法及mim电容器

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001196547A (ja) * 2000-01-12 2001-07-19 Fujitsu Ltd 半導体装置
JP3661850B2 (ja) * 2001-04-25 2005-06-22 富士通株式会社 半導体装置およびその製造方法
JP4011334B2 (ja) * 2001-12-04 2007-11-21 富士通株式会社 強誘電体キャパシタの製造方法およびターゲット
JP2006073648A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Fujitsu Ltd 半導体装置及びその製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008135648A (ja) * 2006-11-29 2008-06-12 Toshiba Corp 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2009041082A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Ulvac Japan Ltd 薄膜形成方法
JP2009094200A (ja) * 2007-10-05 2009-04-30 Toshiba Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2012074479A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Fujitsu Semiconductor Ltd 半導体装置の製造方法
US8980647B2 (en) 2011-12-07 2015-03-17 Fujitsu Semiconductor Limited Method of manufacturing semiconductor device
US9679904B2 (en) 2011-12-07 2017-06-13 Fujitsu Semiconductor Limited Method of manufacturing semiconductor device

Also Published As

Publication number Publication date
US20060231880A1 (en) 2006-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006302975A (ja) 半導体装置及びその製造方法
US6351006B1 (en) Ferroelectric capacitor with means to prevent deterioration
JP4884104B2 (ja) キャパシタを含む半導体装置及びその製造方法
JP4827653B2 (ja) 半導体装置とその製造方法
US8067817B2 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
US8110411B2 (en) Semiconductor device and manufacturing method thereof
US20090061538A1 (en) Methods of forming ferroelectric capacitors and methods of manufacturing semiconductor devices using the same
JP4946287B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
US20080073680A1 (en) Semiconductor device and fabrication process thereof
JP2009212448A (ja) 半導体記憶装置およびその製造方法
US8062950B2 (en) Method of manufacturing semiconductor device with lower capacitor electrode that includes islands of conductive oxide films arranged on a noble metal film
US20070096180A1 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
JP2009117768A (ja) 半導体記憶装置およびその製造方法
US20070231927A1 (en) Semiconductor device and manufacturing method thereof
KR101084408B1 (ko) 반도체 장치 및 그 제조방법
WO2006134663A1 (ja) 半導体装置及びその製造方法
WO2006134664A1 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2002151656A (ja) 半導体装置及びその製造方法
US20050255663A1 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
US20050070043A1 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
JP2009094200A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2005108876A (ja) 半導体装置及びその製造方法
US20080258193A1 (en) Ferroelectric memory and method of manufacturing the same
JP2002190578A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2002289809A (ja) 半導体装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080219

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20090604