JP2009212448A - 半導体記憶装置およびその製造方法 - Google Patents

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    • H10B53/00Ferroelectric RAM [FeRAM] devices comprising ferroelectric memory capacitors

Abstract

【課題】強誘電体キャパシタ特性を従来に比して改善した半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】半導体基板1上に形成されたMISFET3と、MISFET3を形成した半導体基板1上に形成される第1の層間絶縁膜20と、MISFET3の一方のソース/ドレイン領域10B上にコンタクトプラグ26Bを介して接続される下部電極33、PZTの組成式を有する強誘電体膜34および上部電極35を含む強誘電体キャパシタ30と、を備え、下部電極33表面に、高さと面内方向のサイズがともに1〜50nmである微小構造75を備え、強誘電体膜34を構成する下部強誘電体膜34Cは、該下部強誘電体膜34C上に形成される上部強誘電体膜34Dに比して組成、結晶方向および結晶粒子の粒径の少なくとも1つを変化させた結晶粒子からなる部分を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体記憶装置およびその製造方法に関し、特に強誘電体膜を用いたキャパシタを備える半導体記憶装置およびその製造方法に関するものである。
近年、低消費電力化、高集積化、高速動作、高エンデュランス、不揮発性、ランダムアクセス可能などの利点から、強誘電体メモリ(Ferroelectric Random Access Memory:以下、FeRAMという)の開発が進められている。このFeRAMの構造として、1つの電界効果型トランジスタ(以下、FETという)と、一対の電極間に強誘電体膜が形成された1つの強誘電体キャパシタと、を備え、FETのソース領域またはドレイン領域と強誘電体キャパシタの一方の電極とが電気的に接続されるものが知られている。
強誘電体キャパシタのリーク特性やC−V特性、分極特性(分極量、飽和特性など)などの初期特性、インプリント特性(一方向に分極を向け保持した場合にその方向へ分極が向き易くなる現象)、疲労特性(分極反転による分極量の劣化挙動)、リテンション特性(保持された分極量の劣化挙動)などのキャパシタ信頼性は、電極の材料とその結晶構造に密接に関連するので、その材料の選択は重要である。強誘電体膜としては、Pb(Zrx,Ti1-x)O3(PZT)、Bi4Ti312(BIT)、SrBi2Ta29(SBT)などのペロブスカイト構造を基本とした結晶構造を有し、残留分極を有する材料が使用される。下部電極としてIr,IrO2,Ptなどが使用され、上部電極としてPt,Ir,IrO2,Ru,RuO2,SrRuO3(SRO),LaNiO3(LNO),(La,Sr)CoO3(LSCO)などの貴金属、貴金属酸化物、ペロブスカイト構造に代表される導電性複合酸化物などが使用される。
近年のキャパシタセル面積の微細化に伴って、FeRAM用キャパシタ構造として、基板上に形成されたFETの拡散領域が、その上部に層間絶縁膜を介して形成された強誘電体キャパシタの下部電極と、導電性プラグで直接に接続される構造であるCOP(Capacitor On Plug)構造が採用されるようになってきている(たとえば、特許文献1参照)。このような構造では、下部電極上に強誘電体膜を形成する際に、強誘電体膜を結晶化するために600℃以上に加熱されるので、強誘電体膜中あるいは成膜プロセスでの酸素が下部電極を通して導電性プラグへと拡散し、プラグを酸化してコンタクト不良を引き起こしてしまう。そのため、導電性プラグ上に、酸素バリア性のあるバリア膜と、酸素耐性の高い金属の積層構造からなる下部電極構造が形成される。
また、キャパシタセル面積の微細化は、強誘電体キャパシタへのプロセスダメージを大きくするという問題点がある。このプロセスダメージとは、キャパシタ加工用マスク形成時のCVD(Chemical Vapor Deposition)処理、キャパシタRIE(Reactive Ion Etching)加工処理、層間絶縁膜形成CVD処理などの工程によって形成される水素などが強誘電体膜内部に侵入したり、または強誘電体膜と電極との界面部分にトラップされたり、強誘電体膜構造中の酸素が欠損したり、ハロゲン系ガスが侵入したりすることなどによって、強誘電体膜内に固定電荷を形成し、強誘電体の分極反転を阻害することをいう。特に強誘電体キャパシタサイズが小さくなると、強誘電体キャパシタ周辺部からこれらのプロセスダメージを受ける割合が大きくなり、分極量の劣化を引き起こす。さらに、強誘電体キャパシタの信頼性劣化である疲労劣化、リテンション劣化、インプリント劣化なども引き起こすことになる。
そこで、従来は、上部電極にIrOxなどの膜を用いて水素バリア性を持たせたり、Al23やSiNなどの水素バリア膜で強誘電体キャパシタ周辺部を覆ったりしてキャパシタ部への水素拡散を防止し、このようなプロセスダメージを抑制していた(たとえば、特許文献2参照)。
しかしながら、従来のCOP構造のFeRAMでは、プロセスダメージの影響を抑制する構造としたものの、強誘電体膜内の各ドメインにおける外部電界の変化による分極反転のし易さについては考慮されておらず、外部電界の変化に伴ってより容易に分極反転が生じる強誘電体キャパシタの構成が求められていた。
特開2003−258201号公報 特開2003−174146号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、強誘電体キャパシタ特性を従来に比して改善した半導体記憶装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、基板上に形成された電界効果型トランジスタと、前記電界効果型トランジスタを形成した前記基板上に形成される層間絶縁膜と、前記電界効果型トランジスタのソース/ドレイン領域の一方の領域上にプラグを介して接続される下部電極、強誘電体膜および上部電極を含む強誘電体キャパシタと、を備える半導体記憶装置であって、前記下部電極表面に、高さと面内方向のサイズがともに1〜50nmである微小構造を備え、前記強誘電体膜は、前記下部電極から所定の厚さを有する下部強誘電体膜と、該下部強誘電体膜上に形成され、前記下部強誘電体膜と同じ元素の強誘電体材料からなる上部強誘電体膜と、から構成され、前記下部強誘電体膜は、前記上部強誘電体膜に比して組成、結晶方向および結晶粒子の粒径の少なくとも1つを変化させた結晶粒子からなる部分を含むことを特徴とする半導体記憶装置が提供される。
さらに、本発明の一態様によれば、基板上に形成された電界効果型トランジスタと、前記電界効果型トランジスタを形成した前記基板上に形成される層間絶縁膜と、前記電界効果型トランジスタのソース/ドレイン領域の一方の領域上にプラグを介して接続される下部電極、強誘電体膜および上部電極を含む強誘電体キャパシタと、を備える半導体記憶装置であって、前記下部電極は、高さと面内方向のサイズがともに1〜50nmである凹凸形状を表面に有し、前記強誘電体膜は、前記下部電極から所定の厚さを有する下部強誘電体膜と、該下部強誘電体膜上に形成され、前記下部強誘電体膜と同じ元素の強誘電体材料からなる上部強誘電体膜と、から構成され、前記下部強誘電体膜は、前記上部強誘電体膜に比して組成、結晶方向および結晶粒子の粒径の少なくとも1つを変化させた結晶粒子からなる部分を含むことを特徴とする半導体記憶装置が提供される。
さらに、本発明の一態様によれば、基板上に電界効果型トランジスタを形成し、前記電界効果型トランジスタを覆う層間絶縁膜を形成し、前記電界効果型トランジスタのソース/ドレイン領域に連通するコンタクトホールを前記層間絶縁膜に形成して、前記コンタクトホールにコンタクトプラグを形成する工程と、前記コンタクトプラグが形成された前記層間絶縁膜上に導電性材料からなる下部電極を形成する工程と、前記下部電極表面に、高さと電極の面内方向のサイズがともに1〜50nmである微小構造を形成する工程と、前記微小構造を設けた下部電極上に強誘電体膜をその場で結晶化させて形成する工程と、前記強誘電体膜上に上部電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする半導体記憶装置の製造方法が提供される。
さらに、本発明の一態様によれば、基板上に電界効果型トランジスタを形成し、前記電界効果型トランジスタを覆う層間絶縁膜を形成し、前記電界効果型トランジスタのソース/ドレイン領域に連通するコンタクトホールを前記層間絶縁膜に形成して、前記コンタクトホールにコンタクトプラグを形成する工程と、前記コンタクトプラグが形成された前記層間絶縁膜上に、導電性材料からなる下部電極であって、表面に1−50nmの凹凸を有する下部電極を形成する工程と、前記凹凸を有する下部電極上に強誘電体膜をその場で結晶化させて形成する工程と、前記強誘電体膜上に上部電極を形成する工程と、を含むことを特徴とする半導体記憶装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、強誘電体キャパシタ特性を従来に比して改善することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる半導体記憶装置およびその製造方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。なお、これらの実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、以下の実施の形態で用いられる半導体記憶装置の断面図は模式的なものであり、層の厚みと幅との関係や各層の厚みの比率などは現実のものとは異なる。さらに、実施の形態中に示した層の厚さは一例であり、これに限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の構成の一例を模式的に示す一部断面図である。図1に示すように、P型シリコン基板などの半導体基板1の上面内には、シリコン酸化膜などからなる素子分離絶縁膜2が形成されている。素子分離絶縁膜2によって規定される素子形成領域内には、金属/絶縁体/半導体接合を持つMIS(Metal Insulator Semiconductor)型電界効果型トランジスタ(以下、MISFETという)3が形成されている。MISFET3は、ゲート絶縁膜4、ワード線となるゲート電極5およびゲートキャップ膜6が積層したゲート積層膜7とこのゲート積層膜7の線幅方向両側側面に形成されるゲート側壁膜8とからなるゲート構造9と、ゲート構造9の下方のチャネル領域を挟んで対を成すソース/ドレイン領域10A,10Bと、を有している。たとえば、ゲート絶縁膜4としては、シリコン酸化膜を用いることができ、ゲート電極5としては、n型多結晶シリコン膜5AとWSi2膜5Bとが積層されたポリサイド構造を用いることができ、ゲートキャップ膜6とゲート側壁膜8としては、シリコン窒化膜を用いることができる。
このようにMISFET3が形成された半導体基板1上には、その表面が平坦化された厚さ1,050〜1,350nmの第1の層間絶縁膜20が形成される。ここでは、第1の層間絶縁膜20は、下側からシリコン酸化膜21と、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜の3層の積層膜22とが順に積層された構造からなる。この第1の層間絶縁膜20のソース/ドレイン領域10A,10Bに対応する位置に厚さ方向に貫通して形成されたコンタクトホール23A,23B内には、コンタクトプラグ26A,26Bを構成する金属の第1の層間絶縁膜20への拡散を防止する厚さ5〜10nmの拡散防止膜24A,24Bと、プラグ25A,25Bとが形成される。ただし、一方のソース/ドレイン領域10Bは、第1の層間絶縁膜20全体を貫通するようにコンタクトプラグ26Bが形成されているが、他方のソース/ドレイン領域10Aは最下層のシリコン酸化膜21のみを貫通するようにコンタクトプラグ26Aが形成される。ここで、拡散防止膜24A,24Bとしては、TiN膜などを用いることができ、プラグ25A,25BとしてWやドープされた多結晶シリコンなどを用いることができる。
また、4層構造の第1の層間絶縁膜20全体を貫通するコンタクトプラグ26Bの上面を含む周辺領域には、接着膜31およびキャパシタバリア膜32が順に形成され、さらにその上部に下部電極33、強誘電体膜34および上部電極35が順に積層された強誘電体キャパシタ30が形成される。
接着膜31は、第1の層間絶縁膜20とキャパシタバリア膜32との間の接着性を高める膜であり、厚さ約5nmのTiAlなどの導電性を有する膜によって構成される。また、キャパシタバリア膜32は、強誘電体キャパシタ30とコンタクトプラグ26Bとの間に形成され、強誘電体膜34からコンタクトプラグ26Bへの酸素の拡散を抑えるとともに水素に対するバリア性を具備する、厚さ約30nmの導電性を有する膜によって構成される。このような材料として、たとえばTiAlN、TaSiN,TiN,TiSiNなどを挙げることができる。
下部電極33は、酸化耐性の高い導電性を有する厚さ約100nmの膜によって構成され、Ir,Pt、IrOxなどあるいはそれらの積層膜を用いることができる。ここで、図2に、図1における強誘電体キャパシタ30の詳細図を示す。図1および図2に示すように、下部電極33の表面には、高さが1〜50nmであり、面内方向のサイズが1〜50nmの微小構造75が形成される。この微小構造75は、ペロブスカイト構造を有する導電性酸化物LNO(LaNiO)またはSRO(SrRuO)を島状に形成することによって形成される。
そして、この微小構造75を有する下部電極33上に、ペロブスカイト構造を基本とした結晶構造を有するPZT,BIT,SBTなどの強誘電体材料からなる強誘電体膜34が形成される。強誘電体膜34は、たとえば厚さ約100nmの薄膜が用いられる。強誘電体膜34は、下部電極33から所定の厚さを有する下部強誘電体膜34Cと、この下部強誘電体膜34C上に、下部強誘電体膜34Cと同じ元素の強誘電体材料からなる上部強誘電体膜34Dと、から構成される。
ここで、強誘電体膜34をMOCVD法やスパッタ法を用いて高温で結晶化しながら成膜する場合、下地形状によって成長挙動が異なる。すなわち、高さおよび面内方向のサイズがともに1〜50nmである微小構造75を有する下部電極33上に強誘電体材料を成膜した場合、微小構造75表面上で成長する結晶粒子と下部電極33表面上で成長する結晶粒子とがある。言い換えると、下部電極33上に成長する強誘電体膜の組成、結晶方向および結晶粒子の粒径は、下地形状である微小構造75上で成長するか、下部電極33上で成長するかによって制御される。このため、微小構造75を有する下部電極33上に形成される下部強誘電体膜34Cは、この下部強誘電体膜34C上に形成される上部強誘電体膜34Dに比して、組成、結晶方向および結晶粒径の少なくとも一つを変化させた結晶粒子からなる部分を含むこととなる。具体的には、下部強誘電体膜34Cは、下部電極33表面に形成された微小構造75による構造の微小な違いに起因して、上部強誘電体膜34Dよりも、微細な構造を有する。
この微小構造75の高さは1〜50nmであることが望ましい。これは、微小構造75の高さが1nm以下であると、微小構造75と下部電極33の上面との高さの差が少なくなり、下部強誘電体膜34Cに組成や結晶方向、粒径の異なる結晶粒子が形成され難くなるためである。また、微小構造75の高さが50nm以上であると、微小構造75と下部電極33の上面との高さの差が大きくなりすぎて、下部強誘電体膜34Cに組成や結晶方向、粒径の異なる結晶粒子が形成され難くなるためである。さらに、微小構造75の高さが1〜20nmの場合には、下部強誘電体膜34Cに組成や結晶方向、粒径の異なる結晶粒子を制御性よく形成することができる。
また、微小構造の面内方向のサイズは、1〜50nmであることが望ましい。これは、微小構造75の電極面に平行な方向のサイズが、1nm以下の場合および50nm以上の場合には、下部強誘電体膜34Cに組成や結晶方向、粒径の異なる結晶粒子を制御性よく形成することが困難であるからである。さらに、微小構造75の電極面に平行な方向のサイズが1〜30nmの場合に、下部強誘電体膜34Cに組成や結晶方向、粒径の異なる結晶粒子を制御性よく形成することができる。
また、上部電極35としては、強誘電体キャパシタ特性を著しく劣化させたり、強誘電体キャパシタ30の信頼性を著しく低下させたりしないような厚さ100nm以下の膜が用いられる。このような材料として、Ir,IrOx,Pt,Ru,RuOx、またはIr,Pt,RuとIrOx,RuOxなどの貴金属酸化物、SRO,LNO,LSCOなどの導電性酸化物との積層構造などを例示することができる。導電性酸化物膜は例えばPZTなどの強誘電体膜との電極界面に介在することでPZTとの界面での酸素欠損を補う作用をもち、疲労特性劣化を抑制する効果がある。
そして、第1の層間絶縁膜20上の強誘電体キャパシタ30の表面および側面を覆うように、Al23,SiNなどからなる厚さ約50nmの水素バリア膜40が形成され、さらに水素バリア膜40上には、厚さ200〜500nmのシリコン酸化物などからなる第2の層間絶縁膜41が形成される。なお、第2の層間絶縁膜41を介して上層配線が形成され、下層の配線や上部電極35との間でビアホール42を介して電気的な接続が行われるが、本第1の実施の形態では、強誘電体キャパシタ30について特徴を有するものであるので、その他の部分についての説明は省略する。
このように、図1に示す半導体記憶装置においては、微小構造75を有する下部電極33上に強誘電体膜34を形成することによって、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近には、通常の成膜条件に比べて、小さい粒径を有する結晶粒子や、ある方向に配向した結晶粒子、または、組成の異なる結晶粒子からなる下部強誘電体膜34Cを形成して、電極界面にかかる応力を緩和するとともに分極の反転を起こしやすくして、強誘電体キャパシタ特性を改善することができる。
つぎに、図1に示す半導体記憶装置の製造方法について説明する。図3−1〜図3−10は、この発明の第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図である。なお、ここでは、強誘電体膜34としてPZTを用いる場合について説明する。
まず、P型シリコン基板などの半導体基板1の表面に、STI(Shallow Trench Isolation)法などによって所定のパターンの素子分離絶縁膜2を形成する。その後、半導体基板1上の素子分離絶縁膜2で囲まれる領域上にMISFET3を、下記のように形成する(図3−1)。
たとえば、半導体基板1上にシリコン酸化膜などのゲート絶縁膜4、砒素をドープしたn型多結晶シリコン膜5A、WSix膜5B、および窒化シリコン膜などのゲートキャップ膜6を順に積層させて形成した後、通常のリソグラフィ法とRIE(Reactive Ion Etching)法によって、所定の形状に加工して、ゲート絶縁膜4とゲート電極5とゲートキャップ膜6からなるゲート積層膜7を形成する。ついで、このゲート積層膜7をマスクとしてイオン注入を行い、熱処理を行って、所定の導電型のソース/ドレイン領域10A,10Bをゲート積層膜7の線幅方向両側の半導体基板1表面に形成する。その後、シリコン窒化膜などの絶縁膜を、半導体基板1上に形成し、RIE法を用いた異方性エッチングによって、半導体基板1表面に堆積した絶縁膜を除去し、ゲート積層膜7の線幅方向側面にのみ絶縁膜を残すように加工して、ゲート側壁膜8を形成する。これによって、半導体基板1上にゲート絶縁膜4、ゲート電極5、ゲートキャップ膜6およびゲート側壁膜8からなるゲート構造9が形成される。そして、素子分離絶縁膜2で囲まれる所定の領域にMISFET3が形成される。
ついで、MISFET3が形成された半導体基板1上の全面にCVD法によって厚さ600〜700nmのシリコン酸化膜21を形成した後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法によって、その上面を平坦化する。その後、MISFET3の一方のソース/ドレイン領域10Aに連通するコンタクトホール23Aをシリコン酸化膜21に形成し、スパッタ法やCVD法などによって厚さ5〜10nmの薄いTi膜をコンタクトホール23Aの内壁と側面に形成する。そして、フォーミングガス中で熱処理を行うことによってコンタクトホール23Aの内壁と底面を被覆するように拡散防止膜24AとなるTiN膜を形成する。続いて、CVD法によってW膜をシリコン酸化膜21上に形成した後、CMP法によってコンタクトホール23A外の領域からWを除去し、コンタクトホール23A内にWを埋め込んで、プラグ25Aを形成する。これによって、コンタクトホール23A内には、拡散防止膜24Aとプラグ25Aとからなるコンタクトプラグ26Aが形成される。
ついで、コンタクトプラグ26Aが形成されたシリコン酸化膜21上の全面にCVD法によって厚さ200〜300nmのシリコン酸化膜、厚さ約50nmのシリコン窒化膜および厚さ200〜300nmのシリコン酸化膜からなる積層膜22を堆積し、その上面をCMP法によって平坦化する。以上のシリコン酸化膜21、シリコン酸化膜/シリコン窒化膜/シリコン酸化膜の積層膜22によって第1の層間絶縁膜20が形成される。ついで、MISFET3の他方のソース/ドレイン領域10Bに連通するコンタクトホール23Bを第1の層間絶縁膜20に形成する。その後、上記で形成したコンタクトプラグ26Aと同様の方法で拡散防止膜24BとなるTiN膜を形成し、プラグ25BとなるWをコンタクトホール23B内に埋め込み、後の工程で形成する強誘電体キャパシタ30に接続するコンタクトプラグ26Bを形成する(図3−2)。
ついで、コンタクトプラグ26Bを形成した第1の層間絶縁膜20上に、スパッタ法によって厚さ約5nmのTiAlなどからなる接着膜31、厚さ約30nmのTiAlNなどからなるキャパシタバリア膜32を順に形成する。TiAl膜は、TiAl金属ターゲットを用いて成膜することができ、TiAlN膜は、TiAl金属ターゲットを用いてArにN2を添加したガス雰囲気中での反応性スパッタ法によって成膜することができる。なお、TiAlN膜は、高温成膜または熱処理によって結晶性を改善し、ストレスを緩和させてもよい。その後、キャパシタバリア膜32上にスパッタ法で厚さ約100nmのIrなどからなる下部電極33を形成する。Irを用いる場合には、ヒロック形成を防止するために、300℃以上の高温でスパッタ成膜することが望ましい(図3−3)。
そして、微小構造75の基となるLNO膜などの微小構造形成用被膜751を形成する(図3−4)。この微小構造形成用被膜751は、たとえば100Å以下の膜厚のアモルファス膜であり、スパッタ法、ALD法、CVD法または蒸着法などの各種成膜方法で形成される。その後、たとえば600℃のRTOなどの熱処理を行い、結晶化することによって、下部電極33表面に島状の微小構造75を形成することができる(図3−5)。
その後、MOCVD(Metalorganic Chemical Vapor Deposition)法を用いて、微小構造75を有する下部電極33上に、強誘電体膜34を構成する下部強誘電体膜34CをIn−situで形成し(図3−6)、続けて強誘電体膜34を構成する上部強誘電体膜34Dを形成する(図3−7)。強誘電体膜34は、たとえば厚さ95〜100nmのPZT膜である。なお、MOCVD法で形成した膜は、膜内部の欠陥が少なく、電極界面の欠陥も少ないことから、良好な分極特性を有するとともに、疲労特性、インプリント特性、リテンション特性などに対する信頼性もよいので、成膜にMOCVD法を用いることが望ましい。また、MOCVD法は、電極構造に対してステップカバレッジが良好であること、組成制御性に優れること、均一な高品質膜が大面積で得られること、成膜速度が速いこと、強誘電体膜(PZT膜)34の薄膜化が可能なこと(低電圧動作が可能なこと)などの利点を有することからも、強誘電体膜(PZT膜)34の形成には望ましい。さらに、下部電極33のIr上ではPZT膜34の結晶性を上げることも可能であり、組成の制御も容易となる。PZT膜34を形成する場合には、ソースとして液体原料が用いられるのが一般的であるが、たとえば、THF(Tetrahydrofuran)を溶媒として、Pb(dpm)2/THF、Ti(iPr)2(dpm)2/THF、Zr(iPr)2(dpm)2/THFをソース原料として用いて、成膜温度を600℃以上で、酸素を反応ガスとして成膜を行う。
この下部強誘電体膜34Cおよび上部強誘電体膜34Dの形成時において、下部電極33表面から所定の厚さの範囲では、微小構造75の存在によって、通常の成膜条件に比べて小さい粒径を有する結晶粒子や、ある方向には移行した結晶粒子、または、組成の異なる結晶粒子からなる下部強誘電体膜34Cが形成され、それよりも上の領域では、通常の成膜条件で得られる粒径や均一な組成を有する上部強誘電体膜34Dが形成される。なお、下部強誘電体膜34Cと上部強誘電体膜34Dとの間で、結晶成長の条件は特に変える必要はない。また、上部強誘電体膜34Dの配向性は下部強誘電体膜34Cの影響を受けたものとなる。
そして、400〜600℃の温度で熱処理を行う(図3−8)。この熱処理によって、PZT膜で構成される強誘電体膜34からカーボンなどの不純物が除去される。その後、強誘電体膜34上に、厚さ100nm以下のPt、Irなどの貴金属電極膜からなる上部電極35を形成した後、上部電極35上にレジスト、またはSi酸化膜からなるハードマスクによって構成される所定の形状のマスク材61を形成する(図3−9)。その後、マスク材61をマスクとするエッチングにより、パターニングを行って強誘電体キャパシタ30を形成する(図3−10)。具体的には、強誘電体キャパシタ加工パターンに形成されたマスク材61で、RIE法によって強誘電体キャパシタ30の加工を行う。FeRAM用キャパシタでは、PZT,SBTなどの強誘電体膜34に加えて、結晶性酸化物の成膜に耐え得る貴金属電極を加工する必要があるので、場合によっては200℃以上の高温でハロゲン系ガスのエッチングガスを用いてRIE加工を行う。このとき、マスク材61を用いて上部電極35、PZT膜34、下部電極33の順にエッチングが行われ、さらに、第1の実施の形態で用いるキャパシタバリア膜32、接着膜31を順にエッチングする。このキャパシタバリア膜32と接着膜31のエッチングに用いられるエッチングガスは、N2,O2,CO,Cl2,CF4などである。ここでマスク材料はSi酸化膜が典型的であるが、Al酸化膜、TiAlNなどの導電性窒化膜などあるいはそれらの組み合わせも適用可能である。この工程で加工形成された強誘電体キャパシタ30はコンタクトプラグ26Bとの接続部の周囲にAl23などの水素バリア層を介した構造を有することになる。その後、マスク材61を除去する。
ついで、400〜600℃の温度で酸素を含む雰囲気下で熱処理を行い、加工時に生じたダメージを回復させる。その後、図1に示されるように、エッチング加工した強誘電体キャパシタ30全体を囲むように厚さ約50nmの水素バリア膜40を形成し、さらにこの水素バリア膜40上に厚さ約200〜500nmのシリコン酸化膜からなる第2の層間絶縁膜41を形成し、隣接する図示しない強誘電体キャパシタ30の上部電極35間を接続するためのビアホール42を形成する。そして、ビアホール42中に、配線が形成され、図1に示す半導体記憶装置が得られる。
本第1の実施の形態によれば、微小構造75を有する下部電極33上に強誘電体膜34を形成するようにしたので、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近には、通常の成膜条件に比べて非常に小さい粒径(たとえば数十nm以下である。)を有する結晶粒子からなる下部強誘電体膜34Cを形成することができる。図4に示すように、微小構造75上で成長する結晶粒子341Cと、下部電極33上で結晶する結晶粒子342Cとがあることから、下部強誘電体膜34Cを構成する結晶粒子341C,342Cは、高さおよび面内方向のサイズが1〜50nmである微小構造75と同等の粒径となり、通常の成膜条件で形成した上部強誘電体膜34Dを構成する結晶粒子341Dの粒径よりも小さくなる。この結果、図1に示す半導体記憶装置においては、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近に位置する下部強誘電体膜34Cの各結晶粒子それぞれが受けるストレスが小さくなるため、外部構造から強誘電体膜/電極界面にかかる応力が緩和されることとなる。したがって、図1に示す半導体記憶装置によれば、強誘電体膜を構成する結晶粒子にかかる応力を低減することができ、強誘電体キャパシタ特性を従来に比して改善することができる。
また、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近に形成された微小な粒径を有する結晶粒子は、電界の方向を変化させたときに動き易い上に分極反転がし易い。図1に示す半導体記憶装置においては、これらの微小な粒径を有する結晶粒子がある領域がドメイン核として機能するため、分極反転を起こし易くできることから、強誘電体キャパシタ特性を従来に比して改善している。また、図1に示す半導体記憶装置は、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近を、電界の方向を変化させたときに動き易い上に分極反転がし易い微小な粒径を有する結晶粒子で形成することによって、外部電界の印加の方向を変えた場合でも、強誘電体膜を構成する結晶粒子の逆圧電効果による形状変化を、強誘電体膜を構成する結晶粒子の電極界面に設けた下部強誘電体部分で吸収するようにしたので、結晶粒子の形状変化が容易に起こり、分極の反転を起こし易くなることから、強誘電体キャパシタ特性を従来に比して改善することができる。また、結晶粒子のサイズが小さくなるとキャパシタセルごとの強誘電体キャパシタ特性のばらつきが小さくなる。図1に示す半導体記憶装置は、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近を微小な粒径を有する結晶粒子で形成しているため、キャパシタセルごとの強誘電体キャパシタのばらつきが小さくなり、均質な強誘電体キャパシタ特性が得られる。また、図1に示す半導体記憶装置は、強誘電体膜と電極との界面が微小な粒径を有した結晶粒子によって密に形成されることとなるため、欠陥の発生を防止することができ、強誘電体膜34の強誘電体特性を高く維持することが可能になる。
また、本第1の実施の形態においては、強誘電体膜34と同じペロブスカイト構造を有するとともに強誘電体膜34との格子整合性が良好であるLNOやSROなどを材料として形成した微小構造75上と、金属膜である下部電極33上とに強誘電体膜34を成長させるため、図5に例示するように、微小構造75表面上で成長する結晶粒子341Cと下部電極33表面上で成長する結晶粒子342Cとで配向性を変化させることができる。また、下部強誘電体膜34Cのみ所定の方向に配向した膜とし、上部強誘電体膜34Dはたとえば結晶粒子がランダムな方向に向いた膜とする構造を有する強誘電体膜34を得ることができる。また、下部電極33に影響されずに、色々な配向性を有する強誘電体膜34を得ることもできる。このように強誘電体膜34の下部電極33との界面付近の結晶粒子の配向性を変化させた場合も、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近に位置する強誘電体膜34の各結晶粒子それぞれが受けるストレスが分散されて小さくなる。この結果、図1に示す半導体記憶装置は、外部構造から強誘電体膜/電極界面にかかる応力が緩和されるので、強誘電体を構成する結晶粒子にかかる応力を低減することができ、強誘電体キャパシタ特性を従来に比して改善することができる。なお、これらの微小構造75を用いた強誘電体膜34の作製方法において、結晶成長の不均一性を促進することによって、結晶粒子の大きさを変えることも可能である。
また、本第1の実施の形態においては、微小構造75表面上で成長する結晶粒子341Cと下部電極33表面上で成長する結晶粒子342Cとで組成を変化させることができる。これは、LNOやSROなどを材料として形成した微小構造75上と、Irなどの貴金属膜を材料として形成した下部電極75とでは、Pb,Ti,Zrの各元素の付着挙動が異なるためである。ここで、TiリッチであるPZT膜は低温で析出しやすい。このため、図6−1に示すように、まず、強誘電体膜34と同じペロブスカイト構造を有するとともに強誘電体膜34との格子整合性が良好であるLNOやSROによって形成される微小構造75上に、TiリッチであるPZTの結晶粒子341Cが選択的に形成される。その後、図6−2に示すように、下部電極33上に、通常組成のPZTの結晶粒子342Cが形成される。このように、図1に示す半導体記憶装置においては、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近に位置する強誘電体膜34に、分極反転し易い組成を有する領域を局所的に形成することができる。この結果、図1に示す半導体記憶装置においては、外部の電界の向きを変えたときには、この分極反転し易い組成領域が反転ドメイン核として作用し、反転ドメインの成長が促進されるため、強誘電体キャパシタ特性を従来に比して改善することができる。また、微小構造75を形成することによって下部電極33表面形状を凹凸化させた場合、凹凸のうちの凸部分に電界が集中する。このため、図1に示す半導体記憶装置においては、図7の矢印Pに示すように、この凸部分上、すなわち微小構造75上の領域101からドメインが伸びていき、分極反転が起こりやすくなる。
なお、図6−1に示すように微小構造75上にTiリッチであるPZTの結晶粒子341Cが選択的に形成された後に、ZrリッチであるPZTが形成される成膜条件に切り替えることによって、図6−2に示す下部電極33上にZrリッチであるPZTの結晶粒子342Cを選択的に形成するようにしてもよい。図1に示す半導体記憶装置においては、微小構造75上に形成される結晶粒子と下部電極33上に形成される結晶粒子との組成を制御することによって、さらに分極反転を起こり易くすることができる。
また、図1の半導体記憶装置においては、下部電極33の表面領域のうち20%〜80%を覆うように微小構造75を形成することによって、半導体記憶装置における信頼性をさらに高めることができる。実際に導電性酸化物によって形成される微小構造75の下部電極33表面に対する被覆率を0%、20%、40%、60%、80%、100%として半導体記憶装置を製造し、それぞれの半導体記憶装置におけるインプリント量とともに分極量を取得した。図8は、微小構造75の下部電極33表面に対する被覆率と、インプリント量との関係を示す図であり、図9は、微小構造75の下部電極33表面に対する被覆率と、分極量との関係を示す図である。
図8に示すように、微小構造75で下部電極33表面を覆っていない場合、すなわち被覆量が0%である場合には0.1Vものインプリント量が示されるのに対し、微小構造75で下部電極33表面を覆った場合には、インプリント量が減少し、特に被覆率が40%、60%、80%である場合には、インプリント量が0.01〜0.02Vまで低減するという結果が得られた。このように、下部電極33表面の20〜80%を覆うように微小構造75を形成することによって、インプリント量を低減させて半導体記憶装置の信頼性を高めることができる。また、図9に示すように、微小構造75の被覆量が0%である場合に48V程度であった分極量は、微小構造75の被覆率を20%とした場合であってもほとんど変化せず、被覆率を80%まで高めた場合であっても39V程度の低下に留まる。このため、導電性酸化物を用いて微小構造75を形成した場合であっても、被覆率20〜80%であれば、半導体記憶装置の分極量を損なうことなくインプリント量を格段に低減することができる。
また、本第1の実施の形態においては、LNOまたはSROを用いて微小構造75を形成した場合を例に説明したが、もちろんこれに限らず、IrOx、TiOx、YBa2Cu37(YBCO)、LSCOなどを用いて微小構造75を形成してもよい。この場合も、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近に、通常の成膜条件に比べて、小さい粒径を有する結晶粒子や、ある方向に配向した結晶粒子、または、組成の異なる結晶粒子からなる下部強誘電体膜34Cを形成することができる。
また、TaやNbなどの金属材料を用いて微小構造75を形成してもよい。この場合、図10−1に示すように、TaまたはNbを材料とする10Å以下の微小構造形成用被膜752をスパッタ法などで下部電極33上に形成する。そして、熱処理を行い凝集化することによって、高さおよび面内方向のサイズが1〜50nmのTaまたはNbで形成される微小構造75aを下部電極33表面に形成することができる(図10−2)。そして、図3−6に示す製造工程と同様の工程によって、TaまたはNbによって形成される微小構造75aを有する下部電極33上に下部強誘電体膜34Cを形成する。この場合も、LROまたはSROを用いて微小構造75を形成した場合と同様に、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近に、通常の成膜条件に比べて、小さい粒径を有する結晶粒子や、ある方向に配向した結晶粒子、または、組成の異なる結晶粒子からなる下部強誘電体膜を形成することができる。
さらに、TaまたはNbを材料として微小構造75aを形成した場合には、図10−3の矢印に示すように、微小構造75aのTaまたはNbが取り込まれたPZTの結晶粒子343Cが形成される。そして、下部電極33表面上には、通常組成のPZTの結晶粒子344Cが形成される。このため、TaまたはNbを用いて微小構造75aを形成した場合には、図10−4に示すように、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近に、成膜条件に対応したPZTの結晶粒子344Cと、TaまたはNbを取り込んだPZTの結晶粒子343Cとを下部強誘電体膜234Cとして選択的に成長させることが可能になる。ここで、このPZTにTaまたはNbが取り込まれた場合には、分極量などの強誘電体特性をハード的な方向に変えて特性劣化を防止できることが知られている。したがって、TaまたはNbを用いて微小構造75aを形成した場合には、TaまたはNbを取り込んだPZTの結晶粒子343Cを選択的に成長させることができるため、強誘電体膜の強誘電体特性劣化をさらに防止した半導体記憶装置を製造することができる。
また、強誘電体膜34を構成するPZTを用いて微小構造を形成してもよい。たとえば、図11−1に示すように、原料供給量を変えることによって、Tiリッチとなる成膜条件で下部電極33上に島状にPZTを形成する。このように形成された島状のTiリッチのPZT膜が微小構造75bとして機能する。その後、原料供給量を通常条件に切り替えることによって、図11−2に示すように、下部強誘電体膜334Cを形成する。この下部強誘電体膜334Cは、微小構造75bを有する下部電極33上に形成されるため、小さい粒径を有する結晶粒子や、ある方向に配向した結晶粒子、または、組成の異なる結晶粒子によって構成されることとなり、図11−1および図11−2に示す製造工程で製造した場合も同様に、従来よりも改善された強誘電体キャパシタ特性を有する半導体記憶装置を製造することができる。さらに、下部強誘電体膜334Cを形成する場合には、成膜条件のうち成膜温度を変えることによって、配向性の異なるPZTを順次成膜することも可能である。
(第2の実施の形態)
つぎに、第2の実施の形態にかかる半導体記憶装置およびその製造方法について説明する。第1の実施の形態においては、下部電極33とは異なる材料を用いて下部電極表面に微小構造を形成した場合について説明したが、第2の実施の形態においては、下部電極の表面形状を加工することによって第1の実施の形態における微小構造と同じ機能を有する凹凸形状を下部電極表面に形成する場合について説明する。
図12は、本発明の第2の実施の形態にかかる半導体記憶装置の構成の一例を模式的に示す一部断面図である。この図12では、強誘電体キャパシタ30の下部電極433、強誘電体膜34および上部電極35の部分以外は、前述した図1の構造と同様であるので、その図示を省略している。
この第2の実施の形態の半導体記憶装置では、下部電極433表面に高さが1〜50nm、望ましくは1〜20nmであり、面方向のサイズが1〜50nm、望ましくは1〜30nmである凸部475が形成され、この凸部475を表面に有する下部電極33上に、下部強誘電体膜34Cと上部強誘電体膜34Dとからなる強誘電体膜34が形成される。下部強誘電体膜34Cは、上部強誘電体膜34Dに比して、微細な構造を有する。図12に示す半導体記憶装置においては、下部電極433表面の凸部475が第1の実施の形態における微小構造75と同様の機能を有することとなり、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近には、通常の成膜条件に比べて、小さい粒径を有する結晶粒子や、ある方向に配向した結晶粒子、または、組成の異なる結晶粒子からなる下部強誘電体膜34Cが形成される。
つぎに、このような構造を有する半導体記憶装置の製造方法について説明する。図13−1〜図13−3は、本発明の第2の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図である。なお、ここでは、第1の実施の形態と同じ製造工程の説明は省略する。また、第1の実施の形態と同様に、強誘電体膜34としてPZTを用いた場合について説明する。
第1の実施の形態の図3−1〜図3−2までに示したように、MISFET3を形成した半導体基板1上に第1の層間絶縁膜20を形成し、第1の層間絶縁膜20にMISFET3のソース/ドレイン領域10A,10Bに連通するコンタクトプラグ26A,26Bを形成した後、第1の層間絶縁膜20上に、TiAlなどからなる接着膜31、TiAlNなどからなるキャパシタバリア膜32を形成する。ついで、たとえばIrからなる下部電極製造用被膜4331を形成する(図13−1)。
つぎに、反応性ガスによるRIE、CDEなどのドライエッチング処理、あるいはある種の雰囲気中での熱処理、薬液による処理など(さらにはこれらのプロセスの組み合わせ)を行うことによって、下部電極製造用被膜4331表面に凸部475を形成する(図13−2)。スパッタ成膜したIr膜は面内では方向性がランダムであることから、各面方位に対するエッチングレートが異なることを利用して、エッチングレートの低い面のみが膜表面に残存する条件でRIE処理を行い、エッチングレートの低い面が凸部475を構成するようにする。または、スパッタ成膜したIr膜に700℃以上の熱処理を行い、膜表面のIrを再結晶化させることによって下部電極433表面に凸部475を形成する。
そして、図3−6および図3−7に示す製造工程と同様の工程で、MOCVD(Metalorganic Chemical Vapor Deposition)法を用いて、凸部475を有する下部電極433上に、強誘電体膜34を構成する下部強誘電体膜34CをIn−situで形成し、続けて強誘電体膜34を構成する上部強誘電体膜34Dを形成する(図13−3)。その後は、第1の実施の形態の図3−8以下に示される工程を行なうことによって、半導体記憶装置が製造される。
本第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様に、下部電極433表面の凸部475によって、強誘電体膜34の下部電極33との界面付近に、通常の成膜条件に比べて小さい粒径を有する結晶粒子や、ある方向に配向した結晶粒子、または、組成の異なる結晶粒子からなる下部強誘電体膜34Cを形成できるため、電極界面にかかる応力を緩和するとともに分極の反転を起こしやすくして、強誘電体キャパシタ特性を改善するという第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
なお、本第2の実施の形態においては、下部電極を構成する貴金属にTaまたはNbを加えることによって、合金組成とすることが可能である。この場合には、ターゲット組成を調整することによって、または、熱処理を加えることによって、図14−1のように、表面に局部的にTaまたはNbを析出させることができる。この結果、下部電極433a表面にはTaまたはNbによって形成された凸部475aが形成される。そして、図3−6に示す製造工程と同様の工程によって、TaまたはNbによって形成される凸部が表面に設けられた下部電極433a上に下部強誘電体膜34Cを形成する。この場合、図14−2の矢印に示すように、凸部475aのTaまたはNbが取り込まれたPZTの結晶粒子343Cが形成される。そして、図14-3に示すように、下部電極433b表面上には、PZTの結晶粒子344Cが形成される。TaまたはNbを析出させて凸部475aを形成した場合には、図14−3に示すように、強誘電体膜34の下部電極433aとの界面付近に、成膜条件に対応したPZTの結晶粒子344Cと、TaまたはNbを取り込んだPZTの結晶粒子343Cとを下部強誘電体膜234Cとして選択的に成長させることが可能になるため、分極量などの強誘電体特性をハード的な方向に変えて特性劣化を防止できる。
また、下部電極33,433,433aと下部強誘電体膜34C,234Cとの間、または、下部電極33,433,433aとキャパシタバリア膜32との間に、IrO膜、RuO膜などで形成される緩衝層を設けて、応力緩和の促進を図り、分極量などの特性を向上させてもよい。
また、下部強誘電体膜34C,234Cを組成の異なる複数の層で形成することによって、ドメインを反転し易くし、強誘電体キャパシタ特性を改善してもよい。たとえば、下部強誘電体膜34C,234Cを構成する複数の膜のいずれかを、ドメインが反転し易くなる性質を有するZrリッチのPZTで形成することによって、このZrリッチのPZTが形成された領域を反転ドメイン核として作用させて、強誘電体キャパシタ特性を改善する。
また、下部電極33,433,433aとしてPtを用いる場合には、強誘電体膜34として用いるPZTとの界面で、分極反転の繰り返しによって分極量が低下する疲労劣化が発生することを抑制するために、図示しないSRO膜をPt上に形成することもある。特に、PZT膜をスパッタで形成する場合には、界面欠陥が多くなるので、SRO膜を導入することが望ましい。なお、このSRO膜を熱処理またはエッチング処理を行なうことによって、微小構造75として機能させることももちろん可能である。また、上部電極35側にSRO膜を形成する場合には、強誘電体キャパシタ30の構造の対称性の面から下部電極33,433,433aの種類にかかわらず下部電極33,433,433aと強誘電体膜34との間にSRO膜を形成する場合もある。さらに、キャパシタバリア膜32は、強誘電体膜34を低温で成長する場合には、設けなくてもよい。
また、強誘電体膜の下部電極界面付近に強誘電体膜の構成元素の一部を置換元素膜中の金属元素で置換した欠陥抑制領域を形成することも可能である。たとえば、強誘電体膜34がPZTで構成されている場合に、ペロブスカイト構造中のAサイトを占めるPb2+は揮発し易く、それに応じてO2-も抜けてしまう。PZTなどのペロブスカイト構造において酸素イオンは最密充填構造をとっているために動きやすく、酸素欠損を生じて空間電荷、欠陥双極子などを形成し、分極統制へと悪影響を及してしまう。そこで、Aサイトの一部を固体中から揮発し難いLa3+やNb5+で置換することで、O2-も抜け難くして、酸素欠損を生じ難くしている。また、Bサイトを占めるZr4+,Ti4+の一部をMnで置換することによって、AサイトのPb2+が抜けた状態となっていても、Bサイトを占めるMnイオンのプラスの電荷によって、O2-が引き止められ、抜け難くなり、それによっても酸素欠損が生じ難くなる。つまり、強誘電体膜34がPZTの場合には、下部電極33側界面付近を構成する下部強誘電体膜34C,234CにLaやNb,Mnなどの元素を添加した欠陥抑制領域を設ける。これによって、強誘電体膜の下部電極界面付近での酸素欠損や格子欠陥などを抑制した半導体記憶装置を製造することができる。この場合、界面部分はドーピングされたPZTとバルク層のPZTとの特徴を持ち合わせることになり、界面起因のストレス、結晶配向性、グレインサイズによる劣化を抑制するように制御することが可能となる。また、これらの組成の異なる欠陥抑制領域を島状に形成することで微小構造として機能させてることももちろん可能である。
そして、PZTの格子定数を下部電極33,433,433aにマッチングさせるようにするためには、下部強誘電体膜34C,234CのPZTのAサイトの一部を、Ba,Sr,Ca,Laなどの金属からなる群から選択される少なくとも1種の元素で置換し、および/またはBサイトの一部をCo,Ni,W,Fe,Hf,Sn,Zn,Ta,Mg,Mn,Nbなどの金属からなる群から選択される少なくとも1種の元素で置換すればよい。
さらに、強誘電体膜34の下部電極33界面付近にドーパントを導入することによって、酸素欠損や格子欠陥などの欠陥を生じにくくして、強誘電体膜34の下部電極33界面付近の欠陥密度を低減させるようにしたが、下部電極33,433,433aにドーパントを導入して、下部電極33,433,433aの格子定数を強誘電体膜34の格子定数に近づけるようにしてもよい。下部電極33,433,433aの格子定数を強誘電体膜34の格子定数に近づけることによって、たとえ成膜される強誘電体膜34が多結晶膜であったとしても、下地である下部電極33,433,433aの結晶構造からの影響を受けて成長するので、強誘電体膜34の下部電極33界面付近の結晶欠陥の密度を低減することが可能となる。この場合、下部電極33,433,433aとしては、Irを用いることができるが、このIrにRu,Ti,Pd,Ptなどの金属をドープすることによって、Irの格子定数をPZT膜などの強誘電体膜34の格子定数に近づけることが可能となる。また、Irにこれらの金属を固溶させることで、界面応力を抑制することも可能となる。
また、上記した成膜同時結晶化工程ではなくアモルファス膜からPZT結晶膜を形成する場合でも、たとえばTiOx膜をアモルファス膜中に部分的に形成しておくことで、結晶化熱処理の際にTiOxとPZTとが反応し、TiリッチなPZT膜を部分的に形成することができる。このTiリッチなPZT膜は分極量が大きいがスイッチングがし難いなどの特徴を有するために、PZT膜内の部分的な電気特性を変えることもできる。
本発明の第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の構成の一例を模式的に示す一部断面図である。 図1に示す半導体記憶装置の強誘電体キャパシタ部分の構成の一例を模式的に示す一部断面図である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その1)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その2)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その3)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その4)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その5)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その6)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その7)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その8)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その9)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その10)である。 図1に示す強誘電体膜の下部電極界面付近の結晶粒子の形成状態を説明する図である。 図1に示す強誘電体膜の下部電極界面付近の結晶粒子の形成状態を説明する図である。 図1に示す強誘電体膜の下部電極界面付近の結晶粒子の形成過程を説明する図(その1)である。 図1に示す強誘電体膜の下部電極界面付近の結晶粒子の形成過程を説明する図(その2)である。 図1に示す強誘電体膜におけるドメイン反転の一例を模式的に示す図である。 図1における微小構造の下部電極表面に対する被覆率とインプリント量との関係を示す図である。 図1における微小構造の下部電極表面に対する被覆率と分極量との関係を示す図である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の他の例を模式的に示す断面図(その1)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の他の例を模式的に示す断面図(その2)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の他の例を模式的に示す断面図(その3)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の他の例を模式的に示す断面図(その4)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の他の例を模式的に示す断面図(その1)である。 第1の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の他の例を模式的に示す断面図(その2)である。 第2の実施の形態にかかる半導体記憶装置の構成の一例を模式的に示す一部断面図である。 第2の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その1)である。 第2の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その2)である。 第2の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の一例を模式的に示す断面図(その3)である。 第2の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の他の例を模式的に示す断面図(その1)である。 第2の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の他の例を模式的に示す断面図(その2)である。 第2の実施の形態にかかる半導体記憶装置の製造方法の手順の他の例を模式的に示す断面図(その3)である。
符号の説明
1 半導体基板
3 MIS型電界効果型トランジスタ(MISFET)
20 第1の層間絶縁膜
26A,26B コンタクトプラグ
30 強誘電体キャパシタ
33,433,433a 下部電極
34 強誘電体膜、PZT膜
34C,234C 下部強誘電体膜
34D 上部強誘電体膜
35 上部電極
40 水素バリア膜
75 微小構造

Claims (5)

  1. 基板上に形成された電界効果型トランジスタと、
    前記電界効果型トランジスタを形成した前記基板上に形成される層間絶縁膜と、
    前記電界効果型トランジスタのソース/ドレイン領域の一方の領域上にプラグを介して接続される下部電極、強誘電体膜および上部電極を含む強誘電体キャパシタと、
    を備える半導体記憶装置であって、
    前記下部電極表面に、高さと面内方向のサイズがともに1〜50nmである微小構造を備え、
    前記強誘電体膜は、前記下部電極から所定の厚さを有する下部強誘電体膜と、該下部強誘電体膜上に形成され、前記下部強誘電体膜と同じ元素の強誘電体材料からなる上部強誘電体膜と、から構成され、
    前記下部強誘電体膜は、前記上部強誘電体膜に比して組成、結晶方向および結晶粒子の粒径の少なくとも1つを変化させた結晶粒子からなる部分を含むことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記微小構造は、導電性酸化物によって形成されるとともに、前記下部電極の表面領域のうち20%から80%を覆うことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 基板上に形成された電界効果型トランジスタと、
    前記電界効果型トランジスタを形成した前記基板上に形成される層間絶縁膜と、
    前記電界効果型トランジスタのソース/ドレイン領域の一方の領域上にプラグを介して接続される下部電極、強誘電体膜および上部電極を含む強誘電体キャパシタと、
    を備える半導体記憶装置であって、
    前記下部電極は、高さと面内方向のサイズがともに1〜50nmである凹凸形状を表面に有し、
    前記強誘電体膜は、前記下部電極から所定の厚さを有する下部強誘電体膜と、該下部強誘電体膜上に形成され、前記下部強誘電体膜と同じ元素の強誘電体材料からなる上部強誘電体膜と、から構成され、
    前記下部強誘電体膜は、前記上部強誘電体膜に比して組成、結晶方向および結晶粒子の粒径の少なくとも1つを変化させた結晶粒子からなる部分を含むことを特徴とする半導体記憶装置。
  4. 基板上に電界効果型トランジスタを形成し、前記電界効果型トランジスタを覆う層間絶縁膜を形成し、前記電界効果型トランジスタのソース/ドレイン領域に連通するコンタクトホールを前記層間絶縁膜に形成して、前記コンタクトホールにコンタクトプラグを形成する工程と、
    前記コンタクトプラグが形成された前記層間絶縁膜上に導電性材料からなる下部電極を形成する工程と、
    前記下部電極表面に、高さと電極の面内方向のサイズがともに1〜50nmである微小構造を形成する工程と、
    前記微小構造を設けた下部電極上に強誘電体膜をその場で結晶化させて形成する工程と、
    前記強誘電体膜上に上部電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
  5. 基板上に電界効果型トランジスタを形成し、前記電界効果型トランジスタを覆う層間絶縁膜を形成し、前記電界効果型トランジスタのソース/ドレイン領域に連通するコンタクトホールを前記層間絶縁膜に形成して、前記コンタクトホールにコンタクトプラグを形成する工程と、
    前記コンタクトプラグが形成された前記層間絶縁膜上に、導電性材料からなる下部電極であって、表面に1−50nmの凹凸を有する下部電極を形成する工程と、
    前記凹凸を有する下部電極上に強誘電体膜をその場で結晶化させて形成する工程と、
    前記強誘電体膜上に上部電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体記憶装置の製造方法。
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