JP4745845B2 - タイヤからの放射騒音シミュレーション方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ転動時に発生する放射騒音をシミュレートするシミュレーション方法、及びそのためのプログラムに関し、特には、トレッド部の周方向溝によるポンピング音に基づく放射騒音をシミュレートする方法に関するものである。
最近、環境問題への注目度が高くなるにつれ、車両から発生する放射騒音(車外騒音)低減の取り組みが進み、タイヤから放射される騒音の低減が急務となっている。かかるタイヤ転動時の放射騒音に関連する騒音源としては、タイヤ溝や路面空隙によるポンピング音や、タイヤ空洞の共鳴音、タイヤ表面に配されるパターンと路面間で発生するインパクト音やすべり音、路面の凹凸によってタイヤが振動励起されタイヤ表面が振動することによって発生する振動音などがある。
これらのタイヤからの放射騒音のうち、ポンピング音(エアーポンピング音と称されることもある。)は、トレッドにタイヤ周方向に延びる周方向溝を備えるタイヤにおいて、周方向溝が接地部分に踏み込んだ時にエアーを圧縮し、接地部分から離れる時にエアーを放出することにより発生する800Hz〜1.6kHz程度の共鳴音であり、タイヤ放射騒音の主要因の1つである。
従来、かかるポンピング音に基づく騒音性能を改善するために、簡易計算式を用いて発生する騒音の周波数帯を予測したり、実験的アプローチによって得られた推定式を用いて騒音のレベル予測を実施している。
なお、タイヤからの放射騒音を予測・評価する技術としては、下記特許文献1〜3に開示のものがあり、また、有限要素法を用いたタイヤ性能のシミュレーション方法としては、下記特許文献4,5に開示のものが知られているが、ポンピング音を精度良く簡易にシミュレートする方法は知られていなかった。
国際公開WO97/14946号公報 特開2002−90264号公報 特開2003−136926号公報 特開平11−153520号公報 特開2004−345497号公報
上記従来技術においては、タイヤの放射騒音の周波数やレベルに関して簡易予測にとどまっており、予測精度において問題があったり、また、高精度の予測を行おうとすれば、工数が大きくなってしまうといった問題がある。
また、タイヤは路面との接地端部からホーン形状(ラッパの形状)を有しており、このことが放射騒音特性に影響を及ぼし、特にポンピング音の場合、実際のトレッド溝はタイヤ接地時に形状変形が発生しており、机上の簡易計算では形状変化まで考慮できていないという問題がある。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、タイヤ放射騒音の主要因の1つであるポンピング音を精度良く予測することができるシミュレーション方法、及びそのためのプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係るタイヤからの放射騒音シミュレーション方法は、トレッド部にタイヤ周方向に延びる周方向溝を備える空気入りタイヤについて該周方向溝のポンピング音による放射騒音をシミュレートする方法であって、次のステップを含むものである。
(a)有限要素法を用いたタイヤの接地解析により、前記周方向溝における接地による溝壁面の振動速度を求めるステップ、及び、
(b)前記で求めた振動速度を入力情報として用いて、境界要素法によりタイヤからの放射騒音を求めるステップ。
本発明はまた、トレッド部にタイヤ周方向に延びる周方向溝を備える空気入りタイヤについて該周方向溝のポンピング音による放射騒音をシミュレートするシミュレーション方法を実行するためのプログラムを提供するものであり、該プログラムは上記各ステップをコンピュータに実行させるためのものである。
本発明はまた、上記シミュレーション方法を用いてタイヤを設計し、製造することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法を提供するものである。
上記本発明では、前記ステップ(a)において、前記周方向溝の接地中心要素での溝壁面の振動速度を求め、前記ステップ(b)において、前記で求めた振動速度を境界要素モデルにおける接地中心要素に付与して数値計算によりタイヤからの放射騒音を求めてもよい。このように接地中心要素だけを取り扱った場合でも、本発明であれば精度の高い予測が可能であり、また、これにより計算工数を低減することができる。
本発明では、また、前記ステップ(a)において、前記接地解析により前記周方向溝の接地前後における容積変化に関する情報を求め、該情報から仮想転動速度を用いて前記溝壁面の振動速度を求めてもよい。この場合、ステップ(a)での静的な有限要素解析により、溝壁面の振動速度を求めることができるので、動的な有限要素解析を実行する場合に比べて計算工数を低減することができる。
本発明において、前記ステップ(a)で求める溝壁面の振動速度としては、周方向溝の底壁及び側壁の全てを取り扱うこともできるが、側壁の振動速度のみを取り扱うこともでき、これにより精度を損なうことなく計算工数を低減することができる。
本発明によれば、有限要素法による接地解析を用いて周方向溝の接地前後における形状変化を求め、その振動速度を境界要素法による解析の入力情報として用いることにより、予測精度の優れた騒音シミュレーションが可能となる。すなわち、本発明では、周方向溝の接地時における溝壁面の振動に着目し、これをポンピング音の音源として境界要素法によるシミュレーションを行うことにより、優れた精度でポンピング音を予測することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるタイヤポンピング騒音シミュレーション方法の流れを示すフローチャートであり、コンピュータを用いて実施することができる。このシミュレーション方法は、有限要素法(FEM)の解析によって得られたタイヤの容積変化の情報を振動速度に変換し、該振動速度を境界要素法(BEM)による解析の入力情報として用いて、放射騒音のシミュレーションを行うものであり、FEMとBEMを組みあわせたシミュレーション方法である。
本実施形態では、図1に示すように、まず、ステップA1において、有限要素法による解析の前準備として、タイヤを有限個の多数の要素に分割したタイヤ有限要素モデル(タイヤFEMモデル)を作成する。ここで、有限要素法とは、構造物の物性を調査するために、構造物を有限要素(Finite Element)に分割し、それぞれ要素で記述される運動方程式を微積分演算により求める手法である。
図2は、本実施形態においてシミュレーションの対象となる空気入りタイヤ10の半断面図であり、図3は、該タイヤ断面を複数の要素に分割したFEMモデル11の一例を示す図である。
図2に示すように、タイヤ10は、左右一対のビード部12及びサイドウォール部14と、両サイドウォール部14間にまたがるトレッド部16とを備えて構成されている。ビード部12には、環状のビードコア18と、その半径方向外側のゴム製ビードフィラー20とが配設されている。左右一対のビードコア18間には、タイヤ周方向に対し直角に配列した多数のコードが延在してなるカーカス層22が設けられており、トレッド部16における該カーカス層22の半径方向外側には非伸張性コードからなるベルト層24が設けられ、このベルト層24のタイヤ半径方向外側にトレッドゴム26が設けられている。そして、トレッド部16には、タイヤ周方向に延びる周方向溝28が設けられており、この例では、中央寄りのメディエート溝(Me溝)28Aと、端部よりのショルダー溝(Sh溝)28Bとが、各2本、合計4本設けられている。
上記のタイヤ10を、図3に示すようなタイヤFEMモデル11で近似する。すなわち、自然平衡状態のタイヤ形状を基準形状とし、この基準形状をFEMによりモデル化して、メッシュ分割によって複数の有限要素に分割されたタイヤFEMモデルを作成する。かかる要素としては、4面体ソリッド要素、5面体ソリッド要素、6面体ソリッド要素などが挙げられ、これらの要素は3次元座標を用いて逐一特定される。なお、図3ではタイヤ断面のモデルのみを示しているが、通常は、これをタイヤ1周分展開し、多数の要素に分割することで、3次元モデルが得られる。
次いで、ステップA2において、上記タイヤFEMモデル11を用いて有限要素法による接地解析を実施して、周方向溝28の接地前後における形状変化を求める。かかるFEM接地解析は、例えば、ABAQUS Inc.社の「ABAQUS」、エムエスシーソフトウエア(株)の「MARC」、ANSYS Inc.社の「ANSYS」などの市販のFEM解析用ソフトウエアを用いて行うことができる。なお、本実施形態では、動的な接地解析ではなく、タイヤFEMモデル11と仮想路面とを相対的に移動させない静的な接地解析を行うこととし、計算時間の短縮を図っている。かかる静的なFEM解析については、特開2004−345497号に記載されており、その方法を適用することができる。
詳細には、まず、上記タイヤFEMモデル11を仮想リムに装着するとともに、境界条件の設定を行う。境界条件としては、タイヤの内圧、仮想リムの軸に付与する荷重、タイヤFEMモデルと仮想路面との摩擦係数などが挙げられる。これらはキーボードなどの入力手段を用いて入力する。
次いで、上記タイヤFEMモデル11を用いて有限要素法による解析を実施する。具体的には、要素の形状、要素の材料特性(密度、ヤング率、減衰係数など)をもとに、要素の質量マトリクス、剛性マトリクス、減衰マトリクスを作成し、各マトリクスを組みあわせて、シミュレーションされる全体の系の各々のマトリクスを作成する。これに適宜境界条件を当てはめて運動方程式を作成し、取得する情報を数値計算により求める。
本実施形態では、周方向溝28の接地中心要素での接地前後における容積変化を求める。容積変化は、各周方向溝28A,28Bについてそれぞれ求める。ここで、接地中心要素とは、仮想路面に対する溝28の接地部においてその長手方向(周方向)の中心Cに位置する要素30であり(図4参照)、この接地中心要素30の接地前から接地後にいたる容積変化量を算出する。図4(a)は、接地解析により求められる接地面形状を示したものであり(グレー部分が接地部29)、各周方向溝28A,28Bにおいて斜線領域が接地中心要素30である。なお、タイヤFEMモデル11を仮想路面に接地させる際には、接地中心Cに有限要素の境界線が位置しないように設定することが好ましく、この実施形態では、接地中心要素30の長さ方向(周方向)の中心に上記接地中心Cが位置するように設定している(図4(b)参照)。
上記接地解析の結果より、接地中心要素30に着目すると、図5に示すように、該要素30(詳細には、溝の底壁と両側壁の3つの有限要素がある。)は、接地前後で容積が縮小する方向に変化しており、詳細には、溝幅が狭くなるように両側壁32,32が内側に変形している。なお、実際には溝の深さ(底壁)も縮小方向に変化するが、本実施形態では、計算工数を考慮して溝の側壁のみの変形として取り扱う。その場合でも、後記シミュレーション結果に示すように、精度良くポンピング音を予測することができる。
次に、ステップA3において、上記容積変化に関する情報からタイヤの仮想転動速度を用いて接地中心要素30における溝壁面の振動速度を算出する。詳細には、容積変化に関する情報として接地前後の溝の断面積を求めておき、これを用いて、側壁32の接地中心要素30の振動速度Vinputを下記式(1)により求めることができる。
式中、S1は、接地前の周方向溝28の断面積、S2は、接地後の周方向溝28の断面積、lは、側壁32の高さである。また、Lは、フットプリントにおける周方向溝28の接地長であり、上記接地解析により求められる(図4(a)参照)。また、Vは、タイヤの仮想転動速度であり、シミュレーションの対象とする放射騒音の測定条件に応じて定義される。
具体的には、図2に示すタイヤ10において、メディエート溝28Aでは(図6(a)参照)、S1=61.4mm、S2=54.5mm、l=8.6mm、L=127mm、V=60km/hで、振動速度Vinputは104.2mm/秒であり、ショルダー溝28Bでは(図6(b)参照)、S1=97.4mm、S2=80.8mm、l=8.4mm、L=125mm、V=60km/hで、振動速度Vinputは262.4mm/秒であった。
次いで、ステップA4において、境界要素法による解析の前準備として、タイヤ表面及びこれが接地する仮想路面を多数の要素に分割したタイヤ境界要素モデル(タイヤBEMモデル)を作成する。ここで、境界要素法(Boundary Element Method)とは、基本式として境界積分方程式を選び、これを積分領域の要素分割を介して数値解析する計算機解法であり、有限要素法が未知数を対象領域全体にとるのに対し、境界要素法では境界上にのみ未知数をとるものである。
図7は、タイヤBEMモデル34の一例を示した図である。タイヤBEMモデル34は、上記タイヤFEMモデル11のタイヤ外面(即ち、境界面)に相当する各要素と同じ要素を持つように設定される。また、タイヤBEMモデル34とともに、これが接地する仮想路面についてもBEMモデル36が作成される。
タイヤBEMモデル34は、タイヤ全体で作成してもよいが、本実施形態では、計算工数を考慮して、部分的に作成している。詳細には、ポンピング音の測定は、図8に示すように、タイヤから所定距離において所定高さの位置にマイク38があると仮定してなされるため、タイヤBEMモデル34は、仮想路面36に対する接地部を含むその前後近傍領域と、マイク38側のタイヤ部分とについて作成する。該マイク38側のタイヤ部分は、図8の例では、マイク38からタイヤBEMモデル34の外周面に接線Tを引いたとき、その接点よりもマイク38側の部分とされている。
次いで、ステップA5において、上記BEMモデル34,36を用いて境界要素法により、放射騒音(ポンピング音)のシミュレーションを実施して、タイヤから放射されるポンピング音を求める。かかるBEMによる音響解析は、例えば、LMS International社の「SYSNOISE」、ESI社の「RAYON」などの市販のソフトウエアを用いて行うことができる。
本実施形態では、上記BEM解析における音源の入力情報として、上記ステップA3で求めた接地中心要素30の溝壁面の振動速度、詳細には側壁32における接地中心要素30の振動速度Vinputを用いる点を特徴としており、該振動速度をタイヤBEMモデル34における接地中心要素40に付与して、BEMによるエネルギー計算をすることにより、所定位置(即ち、マイク38)での音のレベルと周波数とを算出することができる。ここで、上記振動速度を付与するのは、タイヤBEMモデル34の周方向溝28における両側壁の接地中心要素40である。また、該振動速度は、各周方向溝28A,28Bに対してそれぞれ付与する。
以上より、タイヤのポンピング音について、過大な計算コストをかけることなく、発生周波数及び騒音レベルともに精度良く予測することができる。
以上説明したシミュレーション方法は、パソコンなどのコンピュータを用いて実現することができる。通常は、上記シミュレーション方法の各ステップを実行させるためのシミュレーションプログラムがコンピュータのハードディスクに保存されており、プログラムを実行する場合に適宜RAMに読み込まれ、キーボードなどの入力手段から入力された種々のデータを用いて、CPUにより演算を行い、モニターなどの表示手段により結果が表示される。
上記プログラムは、機能としては、タイヤのFEMモデルを作成するFEMモデル作成部と、FEMによる接地解析を行って周方向溝の接地前後における容積変化に関する情報を取得するFEM解析部と、該情報から溝壁面の振動速度を算出する振動速度算出部と、ポンピング音シミュレートのためのBEMモデルを作成するBEMモデル作成部と、BEM解析を行ってポンピング音を求めるBEM解析部との各機能を実現させるものである。なお、かかるシミュレーションプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体(CD−ROM、DVD等)に記録されていてもよい。
上記シミュレーション方法は、タイヤの設計に用いることができ、所定の設計値に基づいてモデル化したタイヤに対して、上記シミュレーション方法により騒音評価を行い、得られた結果が目標性能を達成しているか否かを判定して、達成していない場合に、上記設計値を変更し、目標性能を達成するまで上記シミュレーション方法を繰り返すことで、目標性能を満足する設計値を得ることができる。そして、この設計方法によって得られた設計値に基づいてタイヤを製造することで、ポンピング音の低減された空気入りタイヤを低コストに設計し、製造することができる。
上記実施形態に係るシミュレーション方法の効果を示すために、従来方法および実測値との比較実験を行った。実験では、図2に示す断面形状を持つ195/65R15のスムースタイヤについて、上記実施形態に係るシミュレーション方法(実施例)と、フットプリントからの机上計算による従来例と、実際にタイヤを用いた台上計測(実測値)とを実施した。
実施例において、FEM解析にて付与する境界条件は、タイヤの内圧を200kPa、仮想リムの軸に付与する荷重を3920N、タイヤFEMモデルと仮想路面との摩擦係数μを0.5とした。また、ポンピング音の計測条件としては、タイヤ速度を60km/hとし、タイヤの進行方向前方に100cmの位置で、路面から高さ25cmに、マイクをおいて計測するものとした。
なお、実施例において、ステップA3で求められた振動速度Vinputは、上記の通り、メディエート溝28Aで104.2mm/秒、ショルダー溝28Bで262.4mm/秒であった。
また、従来例において、フットプリントからのポンピング音の周波数計算は、下記式により算出した。
結果は、下記表1に示すとおりであり、本実施例であると、発生周波数およびレベルともに精度良く予測することができた。これに対し、従来例では、発生周波数の予測精度は高いものの、該発生周波数を予測する上記式における補正係数α及びβを求めるのが容易でなく、また、レベルを予測することができないものであった。
本発明は、タイヤの放射騒音の主要因であるポンピング音を精度良く予測することができるので、例えば、空気入りタイヤを設計する際に、そのタイヤのポンピング音をシミュレーションにより予測することができ、タイヤの設計に効果的に利用することができる。
本発明の一実施形態に係るシミュレーション方法の流れを示すフローチャートである。 解析対象である空気入りタイヤの半断面図である。 同タイヤの断面FEMモデルである。 (a)FEM接地解析により求めたタイヤの接地形状を示す平面図、(b)はその側面図である。 接地中心部の要素の斜視図である。 接地中心部の要素の接地前後における断面形状を示す図であり、(a)はメディエート溝、(b)はショルダー溝をそれぞれ示す。 BEMモデルの斜視図である。 同BEMモデルの側面図である。
符号の説明
10…空気入りタイヤ、11…タイヤFEMモデル、16…トレッド部、28…周方向溝、28A…メディエート溝、28B…ショルダー溝、30…FEMモデルの接地中心要素、32…側壁、34…タイヤBEMモデル、40…BEMモデルの接地中心要素

Claims (7)

  1. トレッド部にタイヤ周方向に延びる周方向溝を備える空気入りタイヤについて該周方向溝のポンピング音による放射騒音をシミュレートする方法であって、
    (a)有限要素法を用いたタイヤの接地解析により、前記周方向溝における接地による溝壁面の振動速度を求めるステップと、
    (b)前記で求めた振動速度を入力情報として用いて、境界要素法によりタイヤからの放射騒音を求めるステップと、
    を含むタイヤからの放射騒音シミュレーション方法。
  2. 前記ステップ(a)において、前記周方向溝の接地中心要素での溝壁面の振動速度を求め、前記ステップ(b)において、前記で求めた振動速度を境界要素モデルにおける接地中心要素に付与して数値計算によりタイヤからの放射騒音を求めることを特徴とする請求項1記載のシミュレーション方法。
  3. 前記ステップ(a)において、前記接地解析により前記周方向溝の接地前後における容積変化に関する情報を求め、該情報から仮想転動速度を用いて前記溝壁面の振動速度を求めることを特徴とする請求項1又は2記載のシミュレーション方法。
  4. 前記ステップ(a)において、前記周方向溝の側壁の振動速度を求める請求項1〜3のいずれかに記載のシミュレーション方法。
  5. トレッド部にタイヤ周方向に延びる周方向溝を備える空気入りタイヤについて該周方向溝のポンピング音による放射騒音をシミュレートする方法であって、
    (a)有限要素法を用いたタイヤの接地解析により、前記周方向溝の接地中心要素での接地前後における容積変化に関する情報を求め、該情報からタイヤの仮想転動速度を用いて溝側壁の接地中心要素の振動速度を求めるステップと、
    (b)前記で求めた振動速度を境界要素モデルにおける接地中心要素に入力情報として付与して、境界要素法の数値計算によりタイヤからの放射騒音を求めるステップと、
    を含むタイヤからの放射騒音シミュレーション方法。
  6. トレッド部にタイヤ周方向に延びる周方向溝を備える空気入りタイヤについて該周方向溝のポンピング音による放射騒音をシミュレートするシミュレーション方法を実行するためのプログラムであって、
    (a)有限要素法を用いたタイヤの接地解析により、前記周方向溝における接地による溝壁面の振動速度を求めるステップと、
    (b)前記で求めた振動速度を入力情報として用いて、境界要素法によりタイヤからの放射騒音を求めるステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のシミュレーション方法を用いてタイヤを設計し、製造することを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
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