JP5538942B2 - 放射音予測方法 - Google Patents

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本発明は、放射音予測方法に関する。
従来、FEMによるタイヤモデルと路面との間に形成される空間を音響空間モデルとして作成し、各種条件を定めて、有限要素法により音響特性解析を実施し、解析結果を評価するタイヤ性能予測方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなタイヤ性能予測方法では、音響解析として有限要素法を用いて音響特性をシミュレーションし、実用的かつ簡便にタイヤが本質的に有する騒音放射特性を評価することができ、容易に低騒音タイヤを提供することができる。
特開2007−237751号公報
しかしながら、従来のタイヤ性能予測方法では、図11に示すような音響空間モデルを作成して用意しておき、図12に示すように音響放射効率解析を行っているため、このような音響空間モデルを作成するのに、多くのコスト(計算時間)が必要とされ、このコストが短縮されることが望まれている。
また、騒音はしばしば1000〜10000Hz程度の非常に高い周波数で問題となることが多く、振動の波長が非常に短い。このような振動を精度よく予測するため、一般に有限要素法で用いるモデルは非常に細かい要素を用いる必要がある。このようなモデルとして、例えば、図13に示すようなモデルが考えられる。このように多くの要素を用いた場合、多くの計算時間がかかるほか、予測モデルの変更等に多くの工数を要する。
また、特にタイヤにおけるゴムなど高分子材料は、周波数に対して剛性や減衰などの材料物性が大きく変化することが知られている。しかしながら、従来の手法ではこれらを考慮していなかった。そのため、音響放射効率解析の精度が更に良くなることが望まれている。
また、実験的に構造物から放射音を得るためには、例えば、ISO3741に定められているように、高価な設備と多くの工数を要するため、精度が良く計算量が小さい放射音の予測手法が望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、従来技術と比較して、より精度が高く簡易に放射音を予測することができる放射音予測方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明の放射音予測方法は、所定形状、所定材質、及び所定の長さを有し、長さ方向に周期性を備える構造の被対象物に対して、前記所定形状から導き出された前記被対象物の幅方向断面を前記被対象物の長さ方向に沿って所定長さを有する有限個の要素に分割した前記被対象物の1セグメントのモデルを作成し、所定周波数を付与した際の前記1セグメントのモデルの前記有限個の要素の各々の変位、及び前記長さ方向に沿う所定長さに基づき、前記長さ方向への振動伝搬を含む前記1セグメントのモデルが振動する振動形態を予測し、予測した前記1セグメントのモデルの前記振動形態に基づいて前記被対象物全体の振動形態を予測し、予測した前記被対象物全体の振動形態に基づいて前記被対象物全体の放射音を予測することを含む
本発明によれば、長さ方向に周期性を備える構造の被対象物の1セグメントのモデルが振動する振動形態に基づいて被対象物全体の振動形態を予測し、予測された被対象物全体の振動形態に基づいて被対象物全体の放射音を予測するので、従来技術と比較して、より精度が高く簡易に放射音を予測することができる。
また、請求項2記載の発明の放射音予測方法は、請求項1記載の発明の放射音予測方法であって、複数の所定周波数において前記被対象物全体の振動形態の予測を繰り返すことにより、所定の周波数帯域における前記被対象物全体の放射音を予測する。
本発明によれば、従来技術と比較してより精度が高く簡易に放射音を予測することができる、という効果を有する。
タイヤの放射音予測を実施するための放射音予測装置としてのパーソナルコンピュータの概略図である。 放射音予測プログラムのメインルーチンのフローチャートである。 タイヤの一部分の構造物の有限要素モデルの一例である。 1セグメントの振動形態を示す図である。 タイヤ外表面の中心部を力で加振した際のタイヤ全体の振動形態を示す図である。 変形例のフローチャートである。 変形例のフローチャートである。 一般的なゴムの硬さの周波数に対するヤング率を示す図である。 タイヤ外表面の中心部における振動速度を示す図である。 タイヤ全体からの放射音を予測した結果を示す図である。 従来のタイヤ性能予測方法において用いられた音響空間モデルの模式図である。 従来の音響放射効率解析を説明するための図である。 従来のタイヤ性能予測方法において用いられたタイヤの有限要素モデルの模式図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態は、被対象物としてのタイヤの放射音予測に本発明を適用したものである。
図1には被対象物としてのタイヤの放射音予測を実施するための放射音予測装置としてのパーソナルコンピュータの概略が示されている。このパーソナルコンピュータは、データ等を入力するためのキーボード10、予め記憶された処理プログラムに従ってタイヤの放射音を予測するコンピュータ本体12、及びコンピュータ本体12の演算結果等を表示するCRT14から構成されている。
なお、コンピュータ本体12には、記録媒体としてのフレキシブルディスク(FD)が挿抜可能なフレキシブルディスクユニット(FDU)を備えている。なお、後述する処理ルーチン等は、FDUを用いてフレキシブルディスクFDに対して読み書き可能である。従って、後述するプログラムや処理ルーチンは、予めFDに記録しておき、FDUを介してFDに記録された処理プログラムを実行してもよい。
また、コンピュータ本体12にハードディスク装置等の大容量記憶装置(図示省略)を接続し、FDに記録された処理プログラムを大容量記憶装置(図示省略)へ格納(インストール)して実行するようにしてもよい。また、記録媒体としては、CD−ROMやDVD等の光ディスクや、MD,MO等の光磁気ディスクがあり、これらを用いるときには、上記FDUに代えてまたはさらに対応する装置(例えば、CD−ROM装置、CD−RAM装置、DVD−ROM装置、DVD−RAM装置、MD装置、またはMO装置等)を用いればよい。
また、パーソナルコンピュータの他に、ワークステーションやスーパーコンピュータをタイヤの放射音予測に用いてもよいことは勿論である。
次に、本実施の形態の作用として、コンピュータ本体12で実行される放射音予測プログラムの処理ルーチンについて図2に示すフローチャートを参照して説明する。
図2は、タイヤの放射音予測プログラムの処理ルーチンを示すものである。ステップ100では、所定形状、所定材質、及び所定の長さを有する構造物の有限要素モデルを長さ方向に周期的に複数個配列して構成したタイヤの有限要素モデルの一部分の構造物の有限要素モデルを作成する。より具体的には、例えば、まず、評価するタイヤの設計案(タイヤ形状、構造、材料の変更など)を定める。なお、本実施の形態では、このタイヤは、所定の形状、所定の材質、及び周方向の長さが同一の構造物が周方向に周期的に複数個配列されたものとする。以下、このように、所定の方向に周期的に構造物が配列された対象物(本実施の形態ではタイヤ)を周期構造物と称する場合がある。次に、定められたタイヤの設計案のうち一部分の構造物を数値解析上のモデルに落とし込むため、タイヤの一部分の構造物のモデルを作成する。このタイヤの一部分の構造物のモデルの作成は、本実施の形態では数値解析手法として有限要素法(FEM)を用いるものとする。よって、作成されるタイヤの一部分の構造物のモデルは、有限要素法に対応した要素分割、例えばメッシュ分割によって複数の要素に分割され、タイヤの一部分の構造物を数値的・解析的手法に基づいて作成されたコンピュータプログラムへのインプットデータ形式に数値化したものをいう。この要素分割とはタイヤの一部分の構造物を小さな幾つかの(有限の)小部分に分割することをいう。この小部分ごとに計算を行い全ての小部分について計算した後、全部の小部分を足し合わせることにより全体の応答を得ることができる。なお、数値解析手法には有限体積法や差分法を用いても良い。
このタイヤの一部分の構造物の有限要素モデルの作成では、タイヤ断面のモデルを作成する。詳細には、まず、タイヤ径方向断面のモデルすなわちタイヤ断面データを作成する。このタイヤ断面データは、タイヤ外形をレーザー形状測定器等で計測し値を採取する。また、タイヤ内部の構造については、設計図面及び実際のタイヤ断面データ等から正確なデータを採取する。例えば、タイヤ断面内のゴム、補強材(ベルト、プライ等、鉄・有機繊維等でできた補強コードをシート状に束ねたもの)をそれぞれ有限要素法のモデル化手法に応じてモデル化する。これにより、例えば、図3に示すようにタイヤの一部分の構造物の有限要素モデルが作成される。なお、図3には、タイヤの一部分の構造物の有限要素モデルとして、一つの構造物(1セクション)の有限要素モデルの例が示されている。以下、タイヤの一部分の構造物の有限要素モデルとして、1セクションの有限要素モデルを例に挙げて説明する。
なお、従来の手法においては、ステップ100で作成されたタイヤの一部分の構造物の有限要素モデルを周方向に一周分展開することにより、タイヤの有限要素モデルが作成される。
以上のモデル化は、FEMによるタイヤのモデル化を利用することができる。このようにステップ100では、周期構造物の一部分(本実施の形態では1セクションだけ)をモデル化する。一般的な有限要素を用いることが出来るため自由度が高い。また、どのような市販のソフトウェアも周期構造物のモデリングに使用可能である。
次のステップ102では、上記ステップ100で作成された一部分の構造物の有限要素モデルを用い、特定周波数における有限要素の変位を求めるための運動方程式、及び一部分の構造物の有限要素モデルの上記所定長さに基づいて、被対象物としてのタイヤの有限要素モデルに発生する振動の振幅、及び一部分の構造物の有限要素モデルの各部の振動波数を予測する。
ステップ102での処理を具体的に説明する。例えば、ステップ102では、まず、上記ステップ100で1セクションの有限要素モデルが得られた結果、以下の運動方程式(式(1))を得る。
Figure 0005538942
ここで、Kは特定の周波数に対応する剛性行列、Cは特定の周波数に対応する減衰行列、Mは特定の周波数に対応する質量行列、qは変位ベクトル、fは力ベクトル、ωは各周波数、j=(−1)1/2、添え字のLとRはセクションの左側、右側を意味する。なお、この式(1)は、特定の振動の周波数に対応し、かつ所定の力を1セクションの有限要素モデルに加えた場合の1セクションの有限要素モデルの各有限要素の変位を求めるための運動方程式である。
次に、周期構造物(本実施の形態ではタイヤ)が所定の方向(本実施の形態では周方向)に周期的(一様)であることを利用して、上記式(1)からタイヤ全体の振動を解析する。1セクションの周方向の長さΔに対してタイヤは、以下の式(2)を満たす。
Figure 0005538942
ここで、kは均質な方向(タイヤでは周方向(一様な方向))への振動の振動波数である。そして、上記式(1)及び式(2)に基づいて以下の式(3)に示すように定式化を行う。
Figure 0005538942
なお、この定式化では、簡素化のためC(減衰行列)の項を省略してもよい。
この式(3)は、ある選択した周波数ωに対して一様な方向に対する振動の波数kを解くため周波数ωに対する物性の変化、すなわち、上記K、C、Mを選択した周波数ωに対して自在に変化させることができる。よって、本実施の形態では、解析対象となる互いに異なる複数の振動の周波数を予め定めておき、上記で説明した処理を全ての振動の周波数に対して行うことで、予め定められた解析対象となる複数の振動の周波数の各々に対応する運動方程式(式(1))が得られ、複数の振動の周波数の各々に対応する式(3)が得られる。このようにして得られた複数の振動の周波数の各々に対応する複数の式(3)の各々を解くことで、特性方向(周方向)への振動伝播と、図4に示すように、それに対応した断面内の振動特性及び周波数を複数の振動の周波数毎に得ることができる。なお、振動伝播は断面内の自由度の数だけ得ることができる。ここで、一部分の構造物の有限要素モデルに加えられた力から、その際の振動形態を予測する。また、図5に示すようにある周波数での振動の様子を複数の振動の周波数毎に知ることができる。図5はタイヤ外表面の中心部を力で加振した際の振動状態である。この際、振動振幅は、例えば、WAVE法(参考文献:博士論文、On the application of finite element analysis to wave motion in one-dimensional waveguides, University of Southampton, Y. Waki, 式4.13、121ページ、2007)を用いて求める。ここで、図9にタイヤ外表面の中心部における振動速度を示す。
ここで、一般的に、有限要素法の解析時間は要素数(自由度数)の2乗程度に比例する。例えば、周期構造物を1000程度に離散化してモデル化したとき(例えば図13参照)と、上記ステップ100で行われたモデル化(例えば図3参照)では、計算時間は100万倍程度小さい時間で有効な解析結果を得ることができる。
また、得られた複数の式(3)の各々を解くことで、振動モードの一様な方向の波数を複数の振動の周波数毎に得ることができる。また、固有ベクトルはモデル断面内の振動の様子を示すものであり(図4参照)、数値的に外表面沿いの断面内波数(kz)を解析できる。
以上、説明したように、ステップ102では、上記ステップ100で作成された1セクションの有限要素モデルを用い、1セクションの有限要素モデルに加えられた力(fR、fL)、解析対象とした振動の周波数の各々に対応した1セクションの有限要素モデルの各有限要素の変位を求めるための運動方程式(式(1))の各々、及び1セクションの有限要素モデルの上記所定の長さに基づいて、被対象物としてのタイヤの有限要素モデルに発生する振動の振幅、及び1セクションの有限要素モデルの各部の振動波数kzを与えられた周波数に対して予測する。なお、ステップ102は、振動予測手段及び波数予測手段に対応する。
これらの情報は、振動の放射効率を推定するのに必要な情報であり、一様な方向への振動波数をk、断面内の振動波数をkz、タイヤ表面から放射される音の波数をkrとすると、複数の振動の周波数毎に下記ヘルム方程式(式(4))を解くことができる。
Figure 0005538942
ここで、cは音の速度(一般に343m/sec程度)である。
次のステップ104では、予め定められた振動の周波数、及び予測された複数の振動の波数kzの各々に基づいて、タイヤの有限要素モデルから放射される音の波数krを複数の振動の波数kz毎に予測する。また、ステップ104では上記ステップ102で予測された複数の音の波数krの各々に基づいて、予め定められた放射音予測対象地点における音の放射効率σを与えられた振動の周波数に対して予測する。具体的には、ステップ104では、以下の式(5)によってタイヤ表面からR離れた位置(放射音予測対象地点)における音の放射効率σを振動の周波数毎に予測できる。
Figure 0005538942
なお、ステップ104は、放射効率予測手段に対応する。
次のステップ106では、以下の式(6)に従って、タイヤの有限要素モデルの表面積S、上記ステップ102で予測された複数の振動の振幅(υ)の各々、及び上記ステップ104で予測された複数の音の放射効率σの各々に基づいて、予め定められた放射音予測対象地点(タイヤ表面からR離れた位置)における放射音(放射音響パワー)Eを複数の振動の周波数毎に予測する。なお、このような音響放射パワーの推測方法については、「Sound and Structural Vibration, Second edition, Frank Fahy・Paul Gardonio著、Academic Press、式3.26及び3.27、P151」等の文献に記載されている。
Figure 0005538942
ここで、ρは空気の密度、cは音速である。また、上記の表面積Sは振動部の表面積である。そして、処理を終了する。なお、ステップ106は、放射音予測手段に対応する。
以上、本実施の形態の放射音予測装置について説明した。本実施の形態の放射音予測装置によれば、被対象物としてのタイヤが周波数に対して剛性や減衰などの材料物性が大きく変化することを考慮して(すなわち、材料物性の周波数依存性を考慮して)、予め定められた互いに異なる複数の振動の周波数の各々に対応する複数の運動方程式の各々に基づき、また、音響空間モデルを用意することなく、放射音を予測しているので、従来技術と比較して、より精度が高く簡易に放射音を予測することができる。また、本実施の形態の放射音予測装置によれば、1セクションの有限要素モデルを用いて解析(放射音予測)を行っているので、周期構造物を1000程度に離散化してモデル化したときと比較すると、計算時間は100万倍程度小さい時間で有効な解析結果を得ることができる。また、本実施の形態の放射音予測装置によれば、構造変更に伴う騒音性能の変化を簡易的に見積もることが可能である。
本実施の形態の放射音予測装置による放射音予測方法は、上記で説明したように、所定形状、所定材質、及び所定の長さを有し、当該所定の長さ方向に周期性を備える構造物を含んで構成され、当該構造物の有限要素モデルの1セグメントを解析して構造物全体の放射音を予測する放射音予測方法であって、当該有限要素モデルの1セグメントを、当該所定形状から導き出された幅方向断面形状の有限要素モデル全体と、長さ方向に複数分割された有限要素モデルの一部を含んで構成し、所定周波数を付与した際に、当該有限要素モデルの1セグメントが振動する振動形態に基づいて当該構造物全体の振動形態を予測し、予測された構造物全体の振動形態に基づいて当該構造物全体の放射音を予測することを特徴とするものである。なお、広帯域の放射音を予測するにあたり、複数の所定の周波数で1セグメントの振動解析をした後、複数の所定の周波数で全体の振動形態の予測及び放射音を予測することができることも自明である(図6)。この際は複数の所定の周波数におけるセグメントの振動形態、構造物全体の振動形態、及び放射音の全ての情報を記録媒体に記録しておくことができる。
なお、上記では、所定周波数を付与した際に、有限要素モデルの1セグメントが振動する振動形態に基づいて、構造物全体が振動する振動形態を予測し、予測された当該構造物全体が振動する当該振動形態に基づいて、当該構造物全体の放射音を予測する例について説明したが、本発明はこれに限られない。更に広帯域の所定の周波数帯域の周波数における放射音を予測する際には、特定の周波数を複数与え、上記予測を繰り返すことにより当該所定の周波数帯域の各周波数における放射音を予測できる(図7)。なお、この方法においては前回の繰り返しにおける振動形態などの情報をコンピュータ本体12に蓄えておく必要がないため、記録媒体を効率的に使用することができる。
ここで、「振動形態」には、幅方向の振動形態のみならず、周方向の振動波数をも含まれる。
なお、周期構造物としてタイヤの例について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、周期構造物として配管などのパイプ、鉄道のレール、防音壁などのある方向に対して均質もしくは周期的とみなせる構造物であれば、同様の手法を用いて、放射音の予測を行うことができる。
また、「一部分の構造物」が「1セクション」である場合について説明したが、「一部分の構造物」が2以上のセクションであってもよい。
図8には一般的なゴムの硬さの温度依存性が示されている。図8には、振動の周波数と、その周波数に対応するヤング率(Pa)との関係が示されている。従来の技術では図8に示す硬さの中の代表値をとり、その値で解析していたが、本実施の形態では、振動の解析のために上記式(3)を解く際にDが周波数毎に変化する。従って、図8に示すゴム物性の変化を直接入れ込めるため、従来の技術と比較してゴム物性の特徴を取り込めることができる。
次に、実施例について説明する。本実施例としてモデル化・試作したタイヤは、タイヤサイズ:225/45R17であり、このタイヤに空気圧220kPaを作用させた条件下でタイヤ全体からの放射音を予測した結果を図10に示す。なお、加振力はトレッド中心部に外表面に法線方向に1Nの力を作用させたときを仮定している。
10 キーボード
12 コンピュータ本体
14 CRT
16 マウス

Claims (2)

  1. 所定形状、所定材質、及び所定の長さを有し、長さ方向に周期性を備える構造の被対象物に対して、前記所定形状から導き出された前記被対象物の幅方向断面を前記被対象物の長さ方向に沿って所定長さを有する有限個の要素に分割した前記被対象物の1セグメントのモデルを作成し、
    所定周波数を付与した際の前記1セグメントのモデルの前記有限個の要素の各々の変位、及び前記長さ方向に沿う所定長さに基づき、前記長さ方向への振動伝搬を含む前記1セグメントのモデルが振動する振動形態を予測し、
    予測した前記1セグメントのモデルの前記振動形態に基づいて前記被対象物全体の振動形態を予測し、
    予測した前記被対象物全体の振動形態に基づいて前記被対象物全体の放射音を予測する
    ことを含む放射音予測方法。
  2. 複数の所定周波数において前記被対象物全体の振動形態の予測を繰り返すことにより、所定の周波数帯域における前記被対象物全体の放射音を予測する、請求項1記載の放射音予測方法。
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