JP5243145B2 - タイヤ放射音解析方法及びタイヤ放射音解析プログラム - Google Patents

タイヤ放射音解析方法及びタイヤ放射音解析プログラム Download PDF

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Description

本発明は、タイヤ放射音解析方法びタイヤ放射音解析プログラムに係り、より詳しくは、有限要素法によりタイヤからの放射音を解析するためタイヤ放射音解析方法びタイヤ放射音解析プログラムに関する。
従来、タイヤからの放射音を予測・評価する技術として、タイヤのトレッドパターンの共鳴音に関するものは、例えば特許文献1〜3に記載された技術がある。
特許文献1に記載された技術では、有限要素法による接地解析と境界要素法による音響解析を行い、共鳴音の放射を予測する。
また、特許文献2に記載された技術では、タイヤと路面からなる接地面内の溝空間のみの解析と、そこから得られた情報をタイヤ外側の空間に与え、放射音を予測する。
また、特許文献3に記載された技術では、タイヤと路面からなる接地面内の溝空間のみの解析を行う。
特開2007−203928号公報 特開2007−237752号公報 特開2007−237751号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、トレッドゴムの表面の溝は、タイヤの周方向に沿った溝(以下、周方向溝という)のみに限られており、周方向溝のみによる共鳴音しか予測できない。実際のタイヤでは複数の周方向溝をつなぐラグ溝が存在し、その共鳴は周方向溝のみの場合とは大きく異なる。このため、タイヤからの放射音を精度良く解析することができない、という問題があった。
また、特許文献2に記載された技術では、タイヤと路面からなる接地面内の溝空間のみの解析結果から得られた情報をタイヤ外側の空間に与え、放射音を予測するものであるため、解析の工数が膨大になる、という問題があった。
また、特許文献3に記載された技術では、溝空間の音響現象(共鳴周波数)は解析できるが、タイヤの周りへの音の放射が考慮されず、タイヤからの放射音を解析することができない、という問題があった。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、精度良くタイヤからの放射音を解析することができるタイヤ放射音解析方法びタイヤ放射音解析プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明のタイヤ放射音解析方法は、トレッド部に溝を有するタイヤを複数の要素に要素分割することによりタイヤモデルを作成するタイヤモデル作成ステップと、前記タイヤモデルにおけるタイヤと路面との接地部における接地形状を解析する接地形状解析ステップと、前記接地形状に基づいて、前記接地部における前記トレッド部の溝と前記路面との間に形成される第1の空間と、前記タイヤの外側の予め定めた形状の第2の空間であって前記第1の空間とつながる第2の空間と、を含む所定空間を複数の要素に要素分割することにより空間音響モデルを作成する空間音響モデル作成ステップと、前記第2の空間内に設定された観測点における前記タイヤからの放射音を解析するタイヤ放射音解析ステップと、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、トレッド部に溝を有するタイヤを複数の要素に要素分割することにより作成されたタイヤモデルにおけるタイヤと路面との接地部における接地形状を解析し、この接地形状に基づいて、接地部における前記トレッド部の溝と前記路面との間に形成される第1の空間と、タイヤの外側の予め定めた形状の第2の空間であって前記第1の空間とつながる第2の空間と、を含む所定空間を複数の要素に要素分割することにより空間音響モデルを作成する。そして、第2の空間内に設定された観測点におけるタイヤからの放射音を解析する。
このように、タイヤと路面との接地部における前記トレッド部の溝と前記路面との間に形成される第1の空間とタイヤの外側の予め定めた形状の第2の空間であって前記第1の空間とつながる第2の空間と、を含む所定空間を要素分割した音響空間モデルを作成してタイヤからの放射音を解析するので、精度良くタイヤからの放射音を解析することができる。
なお、請求項2に記載したように、前記溝は、前記タイヤの周方向に沿った周方向溝と、前記周方向溝と交差する方向に沿ったラグ溝と、を含むようにしてもよい。これにより、より実際のタイヤに近いタイヤモデルで放射音を解析することができる。
また、請求項3に記載したように、前記空間音響モデル作成ステップは、前記接地部に近いほど、前記要素のサイズが小さくなるように要素分割することが好ましい。
請求項記載の発明のタイヤ放射音解析方法は、前記タイヤモデルは、前記タイヤの周方向の一部のみについて作成されたタイヤモデルであって、前記タイヤが前記路面と接地する部分を含み、かつ、前記タイヤの回転軸を中心として前記タイヤの周方向に90度以上の範囲に亘って前記トレッド部が形成されたタイヤモデルであることを特徴とする。
請求項記載の発明のタイヤ放射音解析プログラムは、トレッド部に溝を有するタイヤを複数の要素に要素分割することによりタイヤモデルを作成するタイヤモデル作成ステップと、前記タイヤと路面との接地部における接地形状を解析する接地形状解析ステップと、前記接地形状に基づいて、前記接地部における前記トレッド部の溝と前記路面との間に形成される第1の空間と、前記タイヤの外側の予め定めた形状の第2の空間であって前記第1の空間とつながる第2の空間と、を含む所定空間を複数の要素に要素分割することにより空間音響モデルを作成する空間音響モデル作成ステップと、前記第2の空間内に設定された観測点における前記タイヤからの放射音を解析するタイヤ放射音解析ステップと、を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
この発明によれば、タイヤと路面との接地部における前記トレッド部の溝と前記路面との間に形成される第1の空間とタイヤの外側の予め定めた形状の第2の空間であって前記第1の空間とつながる第2の空間と、を含む所定空間を要素分割した音響空間モデルを作成してタイヤからの放射音を解析するので、精度良くタイヤからの放射音を解析することができる。
本発明によれば、精度良くタイヤからの放射音を解析することができる、という効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態は、タイヤからの放射音の解析に本発明を適用したものである。
図1にはタイヤの解析モデルを作成すると共に作成した解析モデルを用いてタイヤからの放射音を解析するためのパーソナルコンピュータの概略が示されている。このパーソナルコンピュータは、データ等を入力するためのキーボード10、予め記憶された処理プログラムに従ってタイヤからの放射音をシミュレーションするコンピュータ本体12、及びコンピュータ本体12の演算結果等を表示するCRT14から構成されている。
なお、コンピュータ本体12には、記録媒体としてのフレキシブルディスク(FD)が挿抜可能なフレキシブルディスクユニット(FDU)を備えている。なお、後述する処理ルーチン等は、FDUを用いてフレキシブルディスクFDに対して読み書き可能である。従って、後述するプログラムや処理ルーチンは、予めFDに記録しておき、FDUを介してFDに記録された処理プログラムを実行してもよい。
また、コンピュータ本体12にハードディスク装置等の大容量記憶装置(図示省略)を接続し、FDに記録された処理プログラムを大容量記憶装置(図示省略)へ格納(インストール)して実行するようにしてもよい。また、記録媒体としては、CD−ROMやDVD等の光ディスクや、MD,MO等の光磁気ディスクがあり、これらを用いるときには、上記FDUに代えてまたはさらに、対応する装置を用いればよい。
また、パーソナルコンピュータの他に、ワークステーションやスーパーコンピュータをタイヤ解析に用いてもよいことは勿論である。
次に、本実施の形態の作用として、コンピュータ本体12で実行されるタイヤ放射音解析プログラムの処理ルーチンについて図2に示すフローチャートを参照して説明する。
図2に示すように、ステップ100では、タイヤモデルの作成を行う。このタイヤモデルの作成は、種々公知の手法を用いることができる。例えば、有限要素法(FEM)に対応した要素分割(メッシュ分割)によりタイヤモデルを作成することができ、本実施形態ではこれを用いる。
具体的には、例えば図3(A)に示すように、トレッドパターンを構成する溝が形成されたトレッド部を含むタイヤの断面の形状を要素分割し、タイヤ断面モデルを作成する。そして、タイヤ断面モデルを同図(B)に示すようにタイヤの周方向に展開する。これを360度展開することにより、同図(C)に示すようなタイヤモデルを作成することができる。
また、トレッド部を含まないタイヤ本体のみをモデル化したタイヤ本体モデルと、トレッド部のみをモデル化したトレッドモデルとを別々に作成し、タイヤ本体モデルにトレッドモデルを貼り合わせるようにしてタイヤモデルを作成することもできる。このようにして作成したタイヤモデルの一例を図4に示す。
本実施形態では、図4に示すように、複数の周方向溝と、これらを結ぶ複数のラグ溝を有するトレッドパターンを有するタイヤをモデル化したタイヤモデル20を用いて解析を行う。なお、必ずしも図4に示すようにタイヤ全周に亘ってトレッドパターンを貼り合わせる作成する必要はなく、例えば図5に示すように、タイヤモデル20が荷重される部分、すなわちタイヤモデル20が路面と接地する部分を中心として、少なくともタイヤの回転軸から少なくとも90度以上の範囲にトレッドパターンが形成されたモデルを作成することが好ましい。これにより、モデルの作成や解析に要する時間やデータ量を削減することができる。
ステップ102では、有限要素法を用いた接地変形解析処理を実行する。この接地変形解析処理は、種々公知の手法を用いることができるが、例えば有限要素法を用いた解析ソフトの一例であるABAQUS(simula Inc社)を用いることができる。
ここでは、図6に示すようにタイヤを図示しない路面に接地させたときの接地部分の変形を解析するため、接地変形解析処理を実行するための入力条件として、タイヤの内圧及び荷重を設定する。設定する内圧及び荷重は、例えば通常のタイヤの使用条件における任意の値を設定する。これは、ユーザーが設定するようにしてもよいし、予め定めた値を設定するようにしてもよい。
設定された入力条件に基づいて接地変形解析処理を行うことにより、出力値の一例として、タイヤモデル20の最外周の各要素の節点座標が出力される。この節点座標によりタイヤモデル20の形状を把握することができる。また、節点座標のうち、タイヤの接地部分の節点座標からタイヤの接地形状を求めることができる。以下では、タイヤモデル20の最外周の各要素の節点座標の情報を形状情報と称する。
ステップ104では、ステップ102で求めた形状情報及び空間音響モデルを作成するための所定条件に基づいて、タイヤモデル20が接地された状態におけるタイヤモデル20の外側の所定空間の空間音響モデルを作成する。この空間音響モデルの作成は、種々公知の手法を用いることができるが、例えば有限要素モデルの作成ソフトの一例であるHyperMesh(alter engineering社)を用いることができる。
図7に示すように、空間音響モデル30は、路面22とタイヤモデル20の外縁部20Aとが、半球状のドーム24で覆われた空間をモデル化したものである。すなわち、ドーム24は、空間の最外周部を示す。なお、空間音響モデル30は、空間のみをモデル化したものであり、タイヤモデル20自体は含まれない。すなわち、空間音響モデル30は、タイヤと路面との接地部分に形成される、タイヤの周方向溝及びラグ溝と路面との間に形成される空間(第1の空間)と、この空間につながる、タイヤ部分を除いた半球状の空間(第2の空間)と、からなる所定空間をモデル化したものである。このように、空間音響モデル30は、第1の空間と第2の空間とが連続した所定空間をモデル化したものである。
空間音響モデルを作成するための条件としては、半球の大きさ、すなわちドーム24の大きさ、空間を要素分割したときのメッシュの大きさ等がある。
例えば半球の大きさ(形状)は、例えば次式を満たすように設定することが好ましい。
λ ≦ d/3 ・・・(1)
ここで、λは、空間音響モデル30において解析すべきタイヤからの放射音の最低周波数を示し、dは、ドーム24とタイヤの外縁部20Aまでの最小距離を示す。なお、波長は、音速(340[m/sec])/周波数[Hz]で求めることができる。
また、メッシュの大きさmは、次式を満たすように設定することが好ましい。なお、下記(2)式におけるλは、上記(1)式におけるλと同様の意味を表わす。
λ ≧ m × 6 ・・・(2)
すなわち、最低周波数の放射音の1波長に対して6個以上のメッシュが存在するように空間音響モデル30が作成されることが好ましい。
図8には、空間音響モデル30の底面部の一部、すなわち、図7において下側から図中矢印A方向に見た底面部の一部を示した。図8では、黒塗り部分をタイヤが路面に接地している接地部26として示している。空間音響モデル30における接地部26には、メッシュは形成されない。
また、図8に示すように、接地部26近傍のメッシュ32Aのサイズを小さくし、メッシュを細かく設定することが好ましい。すなわち、後述するように、接地部26の周方向溝28Aやラグ溝28B付近の任意の点を、これらの溝と路面との間に形成される空間から発生する放射音(共鳴音)を入力する入力点として設定して任意の観測点の音響解析を行うため、入力点近傍のメッシュ32Aのサイズを、入力点から離間したメッシュ32Bのサイズよりも小さくしてメッシュを細かく設定する。これにより、精度良く音響解析することができる。
ステップ106では、有限要素法により空間音響モデル30の音響解析処理を実行する。
この音響解析処理は、種々公知の手法を用いることができるが、ステップ102の接地変形解析と同様に、ABAQUSを用いることができる。
この音響解析処理では、境界条件として、外縁部20Aや路面22、ドーム24の表面の音の放射条件、任意の音響インピーダンス、反射入力条件等を設定する。例えば、外縁部20A及び路面22は完全反射条件、ドーム24は、完全放射条件として設定することができるが、これに限られるものではない。例えば、路面22については、アスファルトや土等の様々な路面があるため、完全反射に限らず、路面に応じて適切な反射条件を設定することが好ましい。
なお、音響インピーダンスは、音圧をP、粒子速度をVとした場合、P/Vで表わされる。従って、音響インピーダンスが0の場合は音圧が0、すなわち完全吸音を表わし、吸音率は1となる。また、音響インピーダンスが無限大の場合は粒子速度が0、すなわち完全反射を表わし、吸音率は0となる。音響インピーダンスは、実験によって測定でき、音響解析処理にその値を用いることにより、より精度の高い予測が可能となる。
また、音響解析処理では、定常応答解析や時系列応答解析を行うことができるため、それぞれの解析に応じた条件を設定することができる。
例えば、定常応答解析を行う場合、任意の入力点に音圧又は粒子速度の振幅値を、解析すべき放射音の周波数毎に設定することができる。
また、時系列応答解析を行う場合、任意の入力点に時間変化する音圧又は粒子速度を設定することができる。
なお、入力点は、例えば図8に示すように、周方向溝と路面との間に形成される空間の端部、すなわちタイヤと路面との接地部分の端部であって、放射音が周方向溝と路面との間に形成される空間からタイヤ外部の空間に向けて出力される位置Bに設定することができるが、これに限られるものではない。
上記の定常応答解析を行う場合や時系列応答解析を行う場合に設定する条件は、例えば別途タイヤモデル20の振動解析を行ったときに得られたデータを用いることができる。
このように入力点に関する条件を設定し、放射音を観測する観測点を設定する。観測点は、空間音響モデル30内の任意の位置を設定することができる。
そして、設定した条件の下で定常応答解析又は時系列応答解析を行う。定常応答解析では、音響解析処理の出力結果として、設定した観測点における放射音の周波数毎の音圧のデータが得られる。また、時系列応答解析では、音響解析処理の出力結果として、設定した観測点における音圧値の時間変化に関するデータが得られる。なお、各ステップにおける処理結果は、例えばCRT14に表示することができる。
このように、本実施形態では、一般的なタイヤが通常備える周方向溝やラグ溝を含むトレッドパターンを有するタイヤが路面に接地した状態の接地形状を解析し、その結果に基づいて、周方向溝及びラグ溝と路面との間に形成される空間と、これにつながるタイヤ外部の半球状の空間とから成る空間音響モデルを作成して音響解析を行う。
このため、タイヤのトレッドパターンと路面との間の空間からタイヤの外部へ放射される共鳴音を簡便かつ精度良く解析することができる。これにより、放射音の指向性を考慮したトレッドパターンの開発設計が可能となる。また、様々なトレッドパターンについての解析結果から得られた任意の観測点における音圧値を比較、評価することにより、より騒音の小さいタイヤを設計することが可能となる。
なお、本実施形態では、ステップ106の音響解析は、有限要素法を用いて行う場合について説明したが、これに限らず、境界要素法を用いて音響解析を行うようにしてもよい。
次に、本発明の実施例について説明する。
本発明者は、乗用車用タイヤであって、タイヤサイズが225/45R17のタイヤのタイヤ本体モデルを作成し、これに図9に示すような梯子状のトレッドパターン(同図の黒塗り部分)を貼り付けることによりタイヤモデルを作成した。
次に、前述したABAQUSを用いて、内圧220kPa、荷重4.25kNの条件で接地変形解析を行った。
そして、接地変形解析により得られたタイヤの形状情報を用いて、前述したHyperMeshを用いて空間音響モデルを作成した。境界条件は、タイヤの外周部(図7でいうところの外縁部20A)、路面(図7でいうところの路面22)については完全反射、半球部(図7でいうところのドーム24)については完全放射とした。
そして、作成した空間音響モデルにおいて、図10に示すように、タイヤと路面との接地部分の端部Cを入力点として設定し、入力点に入力する放射音の周波数を0Hz〜2000Hzまで10Hz刻みで変化させ、ABAQUSを用いて定常応答解析を行った。
図11に、定常応答解析の結果を示した。同図は、入力点に入力した放射音の周波数と、任意に設定した観測点における音圧レベルとの関係を示している。なお、同図において、実線は、タイヤの周方向(フミ・ケリ方向)側に観測点を設定した場合の結果を示し、破線は、タイヤの周方向と直交する横方向側に観測点を設定した場合の結果を示している。
図11に示すように、各観測点において、タイヤと路面との接地部分から放射される放射音の音圧レベルのピークが特定の周波数で存在することがわかる。
このように、タイヤの周方向と横方向とのそれぞれにおいて音圧レベルのピークを予測することが可能になり、騒音の少ないタイヤを設計する上で本発明が大いに有用であることがわかった。
タイヤの放射音の解析を実施するためのパーソナルコンピュータの概略図である。 タイヤ放射音解析プログラムのフローチャートである。 (A)はタイヤモデルの一部断面図、(B)はタイヤモデルの一部斜視図、(C)はタイヤモデル全体の斜視図である。 タイヤモデルの一例を示す斜視図である。 タイヤモデルの側面図である。 接地変形した状態のタイヤモデルの側面図である。 空間音響モデルの側面図である。 空間音響モデルを路面側から見た平面図である。 実施例に係るトレッドパターンを示す図である。 実施例に係る音響空間モデルの接地部分を示す図である。 実施例に係る放射音の周波数と音圧レベルとの関係を示す線図である。
符号の説明
10 キーボード
12 コンピュータ本体
14 CRT
16 マウス
20 タイヤモデル
20A 外縁部
22 路面
24 ドーム
26 接地部
28A 周方向溝
28B ラグ溝
30 空間音響モデル
32A メッシュ
32B メッシュ

Claims (5)

  1. トレッド部に溝を有するタイヤを複数の要素に要素分割することによりタイヤモデルを作成するタイヤモデル作成ステップと、
    前記タイヤモデルにおけるタイヤと路面との接地部における接地形状を解析する接地形状解析ステップと、
    前記接地形状に基づいて、前記接地部における前記トレッド部の溝と前記路面との間に形成される第1の空間と、前記タイヤの外側の予め定めた形状の第2の空間であって前記第1の空間とつながる第2の空間と、を含む所定空間を複数の要素に要素分割することにより空間音響モデルを作成する空間音響モデル作成ステップと、
    前記第2の空間内に設定された観測点における前記タイヤからの放射音を解析するタイヤ放射音解析ステップと、
    を含むタイヤ放射音解析方法。
  2. 前記溝は、前記タイヤの周方向に沿った周方向溝と、前記周方向溝と交差する方向に沿ったラグ溝と、を含む
    請求項1記載のタイヤ放射音解析方法。
  3. 前記空間音響モデル作成ステップは、前記接地部に近いほど、前記要素のサイズが小さくなるように要素分割する
    請求項1又は請求項2記載のタイヤ放射音解析方法。
  4. 前記タイヤモデルは、前記タイヤの周方向の一部のみについて作成されたタイヤモデルであって、前記タイヤが前記路面と接地する部分を含み、かつ、前記タイヤの回転軸を中心として前記タイヤの周方向に90度以上の範囲に亘って前記トレッド部が形成されたタイヤモデルである
    請求項1〜3の何れか1項に記載のタイヤ放射音解析方法。
    を含むタイヤ放射音解析方法。
  5. トレッド部に溝を有するタイヤを複数の要素に要素分割することによりタイヤモデルを作成するタイヤモデル作成ステップと、
    前記タイヤと路面との接地部における接地形状を解析する接地形状解析ステップと、
    前記接地形状に基づいて、前記接地部における前記トレッド部の溝と前記路面との間に形成される第1の空間と、前記タイヤの外側の予め定めた形状の第2の空間であって前記第1の空間とつながる第2の空間と、を含む所定空間を複数の要素に要素分割することにより空間音響モデルを作成する空間音響モデル作成ステップと、
    前記第2の空間内に設定された観測点における前記タイヤからの放射音を解析するタイヤ放射音解析ステップと、
    を含む処理をコンピュータに実行させるタイヤ放射音解析プログラム。
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