JP4487582B2 - タイヤのシミュレーションモデル作成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ベルト部、サイド部およびビード部を有するトロイダル形状を成したタイヤケース本体部と、このタイヤケース本体部の外周表面に設けられるトレッド部とを有するタイヤをシミュレートするシミュレーションモデル、特にトレッド部にトレッドパターンの施されたタイヤのシミュレーションモデルの作成方法に関する。
複数のゴム構成部材を積層するとともにベルト部等における補強部材を補強層として積層して構成されたタイヤについて性能予測のためのシミュレーションを行なうために、有限要素を用いた有限要素モデルが利用されている。
有限要素モデルとして作成されるタイヤのシミュレーションモデルでは、ベルト部、サイド部およびビード部を有するトロイダル形状を成したタイヤケース本体部を再現したケース本体モデルと、タイヤケース本体部の外周表面に設けられるトレッドパターンを備えたトレッド部を再現したトレッドモデルとを有する。
そして、ケース本体モデルおよびトレッドモデルは互いに節点が共有するように作成される。
これに対して下記特許文献1では、タイヤ有限要素モデルの作成方法が開示されている。
当該公報では、ケース本体モデルに該当するタイヤボディ部要素モデルとトレッドモデルに該当するトレッドパターン部要素モデルを別々に作成し、しかも、トレッドパターン部要素モデルをタイヤボディ部要素モデルに比べて詳細にモデル化し、この後、トレッドパターン部要素モデルとタイヤボディ部要素モデルを結合する際、互いに結合する結合面同士の節点の相対位置が変わらないように定義して接合する。具体的には、作成したトレッドパターンの要素モデルをタイヤボディ部要素モデルに接合する際、節点の相対位置が変わらないように強制変位させるように定義して接合される(特許文献1中の[0008]、[0028])。しかし、この強制変位をどのように与えるかについて、特許文献1では一切開示がない。
特許第3314082号公報
そこで、本発明は、ベルト部、サイド部およびビード部を有するトロイダル形状を成したタイヤケース本体部と、このタイヤケース本体部の外周表面に設けられるトレッド部とを有するタイヤのシミュレーションモデルを作成する際、タイヤケース本体部を再現したケース本体モデルと、タイヤケース本体部の外周表面に設けられるトレッド部を再現したトレッドモデルを結合させるために、例えば接合する面上に位置する節点の共有化をする必要がなく、この節点の設定を考慮することなくモデルをそれぞれ独立して別々に作成し、作成されたトレッドモデルがケース本体モデルに接合して一体化されたシミュレーションモデルを容易に作成することのできるタイヤのシミュレーションモデルの作成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ベルト部、サイド部およびビード部を有するトロイダル形状を成したタイヤケース本体部と、このタイヤケース本体部の外周表面に設けられるトレッド部とを有するタイヤのシミュレーションモデルの作成を、コンピュータを用いた演算装置が実行する方法であって、
前記タイヤケース本体部を複数の有限要素で再現したケース本体モデルと、前記トレッド部を複数の有限要素で再現したトレッドモデルとを別々に作成するステップと、
前記ケース本体モデルの外周表面に前記トレッドモデルを配置したときの、前記ケース本体モデルの有限要素の境界面上に位置する前記トレッドモデルの境界節点を求めるステップと
前記境界節点の位置座標に基づいて、前記ケース本体モデルの有限要素の節点に対する重み付け係数を求めるステップと、
前記境界節点が位置する前記境界面を形成する前記ケース本体モデルの有限要素の節点の物理量と前記重み付け係数とを用いて、前記境界節点の挙動を規制する拘束条件を定めるステップと、
前記拘束条件により前記トレッドモデルの前記境界節点の挙動を拘束することにより、前記ケース本体モデルに前記トレッドモデルを結合して、前記タイヤケース本体部と前記トレッド部とが結合されたタイヤのシミュレーションモデルを作成するステップと、を有し、
前記境界節点を求めるステップにおいて、前記トレッドモデルの前記ケース本体モデルと結合すべき内周面の節点のうち、前記ケース本体モデルと当接していない非当接節点を、前記非当接節点を通り前記タイヤケース本体部のトロイダル形状の中心軸と直交する直線と前記ケース本体モデルの外周表面との交点に移動して前記ケース本体モデルの外周面と当接する前記境界節点を定めることを特徴とするタイヤのシミュレーションモデルの作成方法を提供する。
また、前記重み付け係数を求めるステップにおいて、物理空間における第1形状の座標位置とパラメトリック空間における第2形状の位置座標とを一対一に対応付ける形状関数を用いて、前記ケース本体モデルの有限要素の境界面の前記第1形状の位置座標を、前記第2形状の位置座標に変換したものとして定めることにより、前記トレッドモデルの前記境界節点の位置座標から前記第2形状内における対応点の位置座標を求め、前記対応点の位置座標および前記形状関数を用いて前記重み付け係数を求めるのが好ましい。
例えば、前記第1形状は台形形状であり、前記対応点の位置情報はこの台形形状の形状寸法とこの台形形状内における前記境界節点の位置情報とを用いて求められる。
その際、前記拘束条件は、前記境界面を有する前記ケース本体モデルの有限要素の節点の物理量前記重み付け係数を乗算して規定した多項式で表される
また、前記多項式は記憶保存されるのが好ましい。
また、本発明は、ベルト部、サイド部およびビード部を有するトロイダル形状を成したタイヤケース本体部と、このタイヤケース本体部の外周表面に設けられるトレッド部とを有するタイヤのシミュレーションモデルの作成を、コンピュータを用いた演算装置が実行する方法であって、前記タイヤケース本体部を複数の有限要素で再現したケース本体モデルと、前記トレッド部を複数の有限要素で再現したトレッドモデルとを別々に作成するステップと、前記ケース本体モデルの外周表面に前記トレッドモデルを結合する際、前記トレッドモデルの前記ケース本体モデルと結合すべき表面の節点のうち、前記ケース本体モデルの外周表面と当接しない非当接節点に対して、この非当接節点を通り前記タイヤケース本体部のトロイダル形状の中心軸に向かい、かつこの中心軸と直交する直線を仮想し、この直線が前記ケース本体モデルの外周表面と交わる交点に前記非当接節点を移動して前記ケース本体モデルの外周表面と当接する境界節点を定めるステップと、定められた境界節点を用いて前記トレッドモデルを再構成して、前記ケース本体モデルに前記トレッドモデルを結合するステップと、を有することを特徴とするタイヤのシミュレーションモデルの作成方法を提供する。
その際、前記ケース本体モデルに前記トレッドモデルを結合するステップにおいて、前記ケース本体モデルの外周表面に前記トレッドモデルを配置したときの、前記ケース本体モデルの有限要素の境界面上に位置する前記トレッドモデルの境界節点を求め、前記境界節点の位置座標に基づいて、前記ケース本体モデルの有限要素の節点に対する重み付け係数を求め、前記境界節点が位置する前記境界面を形成する前記ケース本体モデルの有限要素の節点の物理量と前記重み付け係数とを用いて、前記境界節点の挙動を規制する拘束条件を定め、この拘束条件により前記トレッドモデルの前記境界節点の挙動を拘束することにより、前記ケース本体モデルに前記トレッドモデルを結合して、前記タイヤケース本体部に前記トレッド部が結合したタイヤのシミュレーションモデルを作成するのが好ましい。
その際、前記拘束条件は、前記境界面を有する前記ケース本体モデルの有限要素の節点の物理量前記重み付け係数を乗算して規定した多項式で表される。
また、前記多項式は記憶保存されるのが好ましい。
本発明は、タイヤケース本体部とトレッド部のそれぞれを複数の有限要素で再現したトレッドモデルとケース本体モデルを別々に作成し、トレッドモデルの境界節点の挙動をケース本体モデルの節点の挙動によって規制する拘束条件を定め、この拘束条件によりトレッドモデルとケース本体モデルを結合するので、上記特許文献1に記載されているように、境界面上の節点の相対位置が変わらないように節点を強制変位させることができるほか、一旦拘束条件が設定されると、これを種々の解析手法、例えば動解析に有効な陽解法や静解析に有効な陰解法に用いることができ、タイヤのシミュレーション演算を効果的に行なうことができる。特に、大多数の市販される有限要素プログラムには上述の拘束条件を拘束式として設定入力することができるので、この拘束条件を用いてタイヤのシミュレーションを効率よく行なうことができる。特に、トレッドパターンを種々変更してシミュレーションを繰り返し行なう場合上記拘束条件を設定するだけでトレッドパターン付きタイヤのシミュレーションが効率よくできる。
また、ケース本体モデルの外周表面にトレッドモデルを配置して結合する際、トレッドモデルの結合すべき表面の節点のうち、ケース本体モデルの外周表面と当接しない非当接節点に対して、この非当接節点を通り前記タイヤケース本体部のトロイダル形状の中心軸に向かい、かつこの中心軸と直交する直線を仮想し、この直線がケース本体モデルの外周表面と交わる交点に前記非当接節点を移動してケース本体モデルの外周表面と当接する境界節点を定め、この境界節点を用いてトレッドモデルを構成する。このため、トレッドパターンを種々変更する度にこの変更に合わせてトレッドモデルのメッシュ分割の分割方法を変更してもトレッドモデルに、ケース本体モデルの外周表面と当接する境界節点を確実に定めることができ、結合すべきトレッドモデルの表面を正確に作成することができる。
以下、本発明のタイヤのシミュレーションモデルの作成方法について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
図1(a)および(b)は、本発明において作成される乗用車用タイヤの有限要素モデルの形状の一例を示す斜視図および正面図である。図1(a)および(b)に示すタイヤのシミュレーションモデル10は、複数の有限要素で構成されたトレッドモデル12およびタイヤのケース本体モデル14とが互いに結合したタイヤのシミュレーションモデルである。
トレッドモデル12は、トレッドパターンを備えるトレッド部を複数の6面体ソリッド要素や5面体ソリッド要素等の有限要素で構成した3次元モデルである。また、トレッドモデル12の有限要素として4面体ソリッド要素を用いてもよい。
タイヤケース本体モデル12は、サイド部、ベルト部およびビード部等を有するタイヤケース本体部を複数の6面体ソリッド要素や5面体ソリッド要素等のソリッド要素、およびシェル要素や膜要素等で構成された3次元モデルである。
図2は、タイヤのシミュレーションモデル10からケース本体モデル14を分離したトレッドモデル12の斜視図である。トレッドモデル12は、タイヤの周方向に延びる周方向溝およびタイヤの周方向に対して傾斜方向に延びる傾斜溝を有するようにトレッドパターンが形成されたトレッド部のモデルである。周方向溝および傾斜溝の溝底の底面はなく、素通しになっている。
図3(a),(b)は、タイヤのシミュレーションモデル10からトレッドモデル12を分離したケース本体モデル14の斜視図、およびタイヤ回転軸を含む平面で切断したケース本体モデル14の右半分のモデルの断面図である。
図3(a)に示すように、ケース本体モデル14はタイヤ回転軸を中心軸とするトロイダル形状を成しており、外周面はトレッドモデル12と結合することができるように滑らかな曲面で形成されている。また、ケース本体モデル14は、サイド部やアンダートレッド部等が複数の6面体ソリッド要素や5面体ソリッド要素等の有限要素で構成されている。ケース本体モデル14は、タイヤ回転軸と直交するタイヤ周方向(図3(a)中のA方向)に沿ってメッシュ分割され、またタイヤ回転軸を含む平面で切断するようにタイヤ幅方向(図3(a)中のB方向)に沿ってメッシュ分割されて有限要素が設定されている。したがって、ケース本体モデル14のトレッドモデル12と結合するソリッド要素の境界面は正方形および長方形を含む台形形状を成している。タイヤは、タイヤ幅方向の位置によってタイヤの外径が異なり、トレッドのタイヤ幅方向の中心位置からショルダー部に向かうにつれて外径が小さくなるトロイダル形状を成している。このため、タイヤ周方向およびタイヤ幅方向に沿ってメッシュ分割した有限要素の境界面は正方形または長方形を含む台形形状となっている。
ケース本体モデル14は、図3(b)に示すようにベルト間ゴム部材、サイドゴム部材およびビードフィラーゴム部材等のゴム部材をソリッド要素の有限要素で再現するとともに、ベルト部材やカーカス部材をシェル要素や膜要素等の有限要素で再現して構成したモデルである。ケース本体モデル14は、図3(b)に示すような断面形状を成してタイヤ回転軸の周りに展開されてトロイダル形状のケース本体モデル14が構成されている。
このようなタイヤのシミュレーションモデル10の作成およびタイヤのシミュレーションモデル10を用いたシミュレーション演算は、コンピュータを用いた演算装置によって実行される。
図4は、タイヤのシミュレーションモデル10を作成してシミュレーション演算を行なって性能予測を行なう演算装置20のブロック図である。
演算装置20は、条件設定部22、モデル作成部24、モデル結合部26、シミュレーション演算部28および性能予測部30がそれぞれサブルーチンとしてモジュール化されて構成されている。この他、上記各部分の処理を実質的に行なうCPU32および各部分で得られた処理結果を記憶するメモリ34を有する。
条件設定部22は、図示されないキーボードやマウスから入力された条件に応じてタイヤのシミュレーションモデル10の作成条件やシミュレーション演算の条件等各種の条件や目標性能等を設定する部分である。例えば、最適設計を行なう場合、最適化したい性能、目標性能、タイヤの形状等の設計変更したい領域の指定や設計変更しない領域の指定、あるいは、設計変更可能な範囲等の条件を定め、さらに、この条件に応じて最適設計のためのタイヤのシミュレーションモデル10の変更の手順を定める。
モデル作成部24は、定められた手順に従って、トレッドモデル12、ケース本体モデル14を作成する部分である。
これらのモデルは有限要素モデルであるので、モデルの作成によって、各モデルの節点の位置座標、各有限要素を構成する番号化された節点の番号の組、各有限要素毎の材料定数等が少なくとも1つのファイルとなってメモリ34に記憶される。
モデル結合部26は、作成されたトレッドモデル12をケース本体モデル14と結合して、タイヤのシミュレーションモデル10を作成する部分である。この部分については、タイヤのシミュレーションモデルの作成方法として後述する。
シミュレーション演算部28は、作成されたタイヤのシミュレーションモデル10を、条件設定部22で設定されたシミュレーション演算の条件に従ってシミュレーション演算を行なう部分である。例えば、タイヤのシミュレーションモデル10に別途作成した図示されないリムモデルを装着し、シミュレーションモデル10の内周面に一定の荷重を負荷することによって内圧充填を再現するように内圧充填処理を施す。さらに、この内圧充填処理後のシミュレーションモデル10を、図示されない剛体の路面モデルに設定された負荷荷重で接地させ、接地状態のシミュレーションモデル10を作成する。さらに、この接地状態のシミュレーションモデル10に並進速度と回転角速度を付与して路面上をタイヤが走行する状態を再現した走行状態のシミュレーションモデル10を作成する。
このような状態はドライ路面状態を再現しており、この状態を利用してシミュレーション演算を行なう。シミュレーション演算は、特に制限されず、公知の演算であればよい。例えば、キャンバ角やスリップ角が付いたコーナリング時のドライ性能やタイヤ回転軸に制動トルクや駆動トルクを付与した時の制駆動性能を再現するように、シミュレーションモデル10にキャンバ角、スリップ角、制動トルク、駆動トルクを与える。また、所定の走行速度におけるシミュレーションモデル10の応力・歪み解析を行なう。また、ウェット路面を再現した流体モデルを備えた路面モデルを別途作成し、シミュレーションモデル10が路面モデル上に作成された流体モデルを踏み込みながら通過するシミュレーション演算を行なう。すなわち、タイヤが路面である固体や水膜や空気のような流体の少なくとも1つと接触してタイヤが固体あるいは液体の影響を受けるときのタイヤの挙動を演算する。
このようにシミュレーション演算では、タイヤが使用されるときの使用条件を模擬した条件(負荷荷重、内圧、走行速度、路面の状態等の各種の条件)を用いる。さらに、シミュレーション演算では、接地状態にあるタイヤの固有振動数を求める固有値解析を行なってもよい。また、タイヤの一部分で発熱した熱の伝導の様子を再現するために、温度の初期条件や境界条件を与えて熱伝導解析を行なってもよい。この場合、材料定数として熱伝導率等が付与される。
性能予測部30は、転動状態のタイヤのシミュレーションモデル10と、ドライ路面を再現した路面モデル、あるいは、ウェット路面を再現した流体モデルを備えた路面モデルとを用いて、ドライ路面やウェット路面を走行する動的状態のタイヤの挙動を再現するシミュレーション演算結果に基づいて、動的状態のシミュレーションモデル10の特性物理量を算出し、算出した特性物理量に基づいて、ドライ性能あるいはウェット性能等の良否を予測する部分である。
例えば、キャンバ角やスリップ角が付いたコーナリング時のドライ性能やタイヤ回転軸に制動トルクや駆動トルクを付与した時の制駆動性能、あるいは、ウェット路面でのハイドロプレーニング性能等のウェット性能が挙げられる。ウェット性能のシミュレーション演算を行なった場合、流体モデルがシミュレーション10に作用する浮力、シミュレーションモデル10が路面モデルに作用する踏面力、流体モデルの圧力分布、あるいは、流体モデルにおける流れ速度、流量、エネルギー密度、またはエネルギーの分布、また、シミュレーションモデル10の接地形状、接地面積または接地圧分布等を特性物理量として算出する。
算出された特性物理量は、予測結果の指標として図示されないディスプレイやプリンタに出力される。
このようなタイヤのシミュレーションモデル10の作成とシミュレーション演算は、条件設定部22で定められた手順に沿って、シミュレーションモデルを変更しながら逐次行なわれ性能予測が成される。
本発明においては、モデル作成部24にて、トレッドモデル12、ケース本体モデル14を別々に作成し、この後、所定の拘束条件の基に結合して一体化したタイヤのシミュレーションモデル10を作成することを特徴とする。
図5は、タイヤのシミュレーションモデル10の作成方法を示すフローチャートである。
まず、タイヤの、ベルト部およびカーカス部を有して構成される補強層とサイド部等のゴム部材とをソリッド要素やシェル要素や膜要素でモデル化してトロイダル形状を成したケース本体モデル14が作成される(ステップS10)。
同様に、トレッドパターンを備えるトレッド部をソリッド要素でモデル化したトレッドモデル12が同時に作成される(ステップS12)。
トレッドモデル12およびケース本体モデル14の作成は特に制限されず、公知の方法で作成されればよい。例えば、予めタイヤ回転軸を含む平面でタイヤを切断したときのタイヤ断面形状を作成し、これをタイヤ周方向に展開して3次元輪郭形状を作成した後、メッシュ分割を行なって作成する。
次に、作成されたトレッドモデル12をケース本体モデル14の外周面に配置する(ステップS14)。ここでいう配置とは、トレッドモデル12をケース本体モデル14の外周表面に重ね合わせることをいう。
次に、トレッドモデル12の結合すべき表面の節点を境界節点として設定する(ステップS16)。
トレッドモデル12とケース本体モデル14とは別々に作成しているので、ケース本体モデル14の外周面にトレッドモデル12の内周面にぴったりと一致しない場合がある。
例えば、トレッドモデル12はトレッドパターンを再現するためにケース本体モデル14に比べて細かくメッシュ分割する場合が多い。このため、ケース本体モデル14の外周面はトレッドモデル12の結合すべき内周面に比べて角張る場合が多い。
図6(a)に示すように、トレッドモデル12のケース本体モデル14と結合すべき内周面の節点がケース本体モデル14と当接していない非当接節点である場合、図6(b)に示すように非当接節点を移動してケース本体モデル14の外周面と当接する境界節点を定める。例えば図6(a)に示す非当接節点Pがある場合、図6(b)に示すようなケース本体モデル14と当接する境界節点Qが設定される。同様に非当接節点P’がある場合、境界節点Q’が設定される。これにより、図6(b)に示すような斜線領域Rがソリッド要素として拡張される。
図7(a)および(b)は、境界節点Qの設定方法を説明する図である。図7(a)はケース本体モデル14をタイヤ回転軸を含む平面で切断した切断図であり、図7(a)中Y軸がタイヤ回転軸である。図7(b)は、ケース本体モデル14を正面から見た正面図である。図7(a)および(b)に示すように、非当接節点Pに対して、この非当接節点Pを通りケース本体モデル14のトロイダル形状の中心軸(タイヤ回転軸、図7(a)中のY軸)に向かい、かつこの中心軸と直交する直線Lを仮想し、この直線Lがケース本体モデル14の外周表面と交わる交点に非当接節点を移動してケース本体モデル14の外周表面と当接する境界節点とする。
より具体的には、図7(a)および(b)に示されるXYZ座標系において非当接節点P(位置座標(X,Y,Z)とする)を通りケース本体モデル14のトロイダル形状の中心軸(Y軸)に向かい、かつこの中心軸と直交する直線Lは下記式(1)で表される。
X = (X/Z)・Z , Y=Y (1)
一方、ケース本体モデル14における外周面上の当接すべき有限要素の境界面は下記式(2)で表される。
A・X + B・Y + C・Z =0 (2)
(A,B,Cは定数)
したがって、式(1)および式(2)から直線Lと境界面との交点を求めることができ、この交点を境界節点Qとする。
こうして、有限要素の節点を非当接節点Pから境界節点Qに移動し、図6(b)に示すようにトレッドモデル12を再構成する。
次に、トレッドモデル12をケース本体モデル14に結合するための拘束条件に用いる重み係数wが求められる(ステップS18)。
ここで重み係数w(iは自然数)は以下のようにして求められる。
図8は、重み係数wを算出する際に用いる変換Tを説明する図である。この変換Tは、ケース本体モデル14の有限要素の節点1,2,3,4とこれらの節点間を結ぶ線分によって形成される物理空間上の台形(台形高さH,底辺の長さL、上辺の長さLとする)はパラメトリック空間上の一辺の長さが2の正方形に変換されるものであり、節点1,2,3,4は正方形の各頂点に、台形の各辺は正方形の各辺に、台形の内部領域は正方形の内部領域に写像される。また、この逆変換T−1により正方形は台形に変換され、正方形の内部領域は台形の内部領域に、正方形の各頂点は台形の各節点に、正方形の各辺は台形の各辺に写像される。すなわち、変換Tは、x−y座標空間(物理空間)におけるケース本体モデルの有限要素の台形形状を成した境界面をR−S座標空間(パラメトリック空間)における正方形に一対一に写像する。
したがって、ケース本体モデル14の境界面を有する有限要素毎にこの有限要素の境界面上に位置するトレッドモデル12の境界節点に対して、変換Tにより正方形上の対応点を求めることができる。
より具体的には、図9(a)〜(d)に示す形状関数N(r,s),N(r,s),N(r,s),N(r,s)を用いて、x−y座標空間における位置座標(x,y)を下記式(3)を用いて位置座標(r、s)と対応づけることができる。ここで、x,y,x,y,x,y,x,yは、それぞれ、ケース本体モデル14の有限要素の境界面における節点1,2,3,4の位置座標である。
Figure 0004487582
ここで、形状関数N(r,s),N(r,s),N(r,s),N(r,s)は、図9(a)〜(d)に定義される関数である。ここで、式(3)中のマトリクスをMとすると、このマトリクスMの成分が上述した各節点における重み係数wとなる。具体的には、図8中の境界節点Q(位置座標(x,y))の、節点1に対する重み係数wは、境界節点QのR−S空間座標における対応点の位置座標を(r,s)としてN(r,s)となる。このようにして、重み付け係数wは、境界節点QのR−S空間座標における対応点の位置座標を(r,s)として、下記式(4)で表される。
Figure 0004487582
一方、式(4)中のr,sは、図8に示す台形高さH,底辺の長さL、上辺の長さLとを用いて下記式(5)により表される。こうして、有限要素の境界面の台形形状の台形高さH,底辺の長さL、上辺の長さLと、境界節点Qの位置座標(x,y)とから、重み付け係数wを求めることができる。
Figure 0004487582
次に、トレッドモデル12の境界節点に作用する物理量を、この境界節点が位置するケース本体モデル14の境界面における有限要素の節点の物理量と重み係数wとを用いて表す。すなわち、下記式(6)に示すような拘束式が拘束条件として設定される(ステップS20)。
Figure 0004487582
ここで、uは、トレッドモデル12の境界節点Qにおける加速度、変位、温度等を表す物理量であり、u(i=1,2,3,4)は、ケース本体モデル14の境界面における有限要素の節点の加速度、変位、温度等を表す物理量である。勿論、u,uは、1次元の物理量の他、2次元、3次元等の多次元の物理量であってもよい。こうして求められた重み係数wによって規定される多項式の情報がメモリに記憶保存される。記憶保存することにより、後述するような動的解析や静的解析等のシミュレーションに用いる際に呼び出して利用することができる。
このようにトレッドモデル12の境界節点に作用する物理量を、この境界節点が位置する境界面を持つケース本体モデル14の有限要素の節点の物理量で表すことで、トレッドモデル12の有限要素の挙動を規制することができる。
次に、設定された拘束式を用いてトレッドモデル12がケース本体モデル14に結合される(ステップS22)。
モデルの結合は種々の公知のシミュレーションに用いることができる。
例えば、シミュレーションモデル10の変形挙動を動的に算出する、すなわち動的解析を行なう場合、所定の時間ステップ毎に以下の計算を行なう陽解法を行なう。ある時間ステップにおいて、トレッドモデル12の境界節点(拘束される点)に作用する力とこの境界節点の質量を、ケース本体モデル14の節点(拘束する節点)に、重み係数wに応じた分配を行なって、これらの節点(ケース本体モデル14の拘束する節点)の質量および作用する力を修正する。この場合、トレッドモデル12の拘束される境界節点すべてに対して上記分配を行なった後、トレッドモデル12の拘束される境界節点を除いたトレッドモデル12の節点とケース本体モデル14の節点の加速度を計算する。この後、ケース本体モデル14の拘束する節点の加速度は、重み係数wを用いてトレッドモデル12の境界節点に振り分けられる。こうして、トレッドモデル12における境界節点の加速度を求めることができる。求められた境界節点における加速度とこの境界節点における質量とを用いてこの境界節点に加わる力を求める。こうして、次の時間ステップにおいて作用する力を求める。勿論外力として次の時間ステップにおいて境界節点に力が付加された場合、この力も加算される。このような陽解法は、タイヤの挙動を動的に再現するシミュレーション演算に好適である。
また、以下のように静的解析を行なう場合、陰解法を行なうこともできる。
例えば、上記拘束式からトレッドモデル12の境界節点の自由度を消去したモデルのマトリクスを作成する。この方法は、タイヤの挙動を静的に再現するシミュレーション演算に好適であり、境界節点の自由度を消去してマトリクス全体における自由度を少なくするので解析に要する演算時間を短縮することができる。
また、別の方法として拘束式から節点の自由度を消去する方法に替えて、モデル全体のマトリクス中、拘束されるトレッドモデルの境界節点と拘束するケース本体モデルの節点との対角成分に同じ値のぺナルティ数を加算し、交差成分に同じ値のペナルティ数を減算することで、修正したモデルのマトリクスを作成する。
例えば、下記式(7)のようなモデルのマトリクスにおいて、u=uの拘束式が定められた場合、下記式(8)のように、uのマトリクス成分を削除して、u,u,uのマトリクス成分で表す。
また、下記式(9)に示すように、マトリクス中のuとuに対応する対角成分k22,k33にペナルティ係数Kを加算し、マトリクス中のuとuの交差成分k23,k32から同じ値のペナルティ係数Kを減算する。ここで、ペナルティ係数Kは例えば、マトリクス中のuとuの対角成分k22,k33の大きい方に1010倍した、極めて大きな値である。
Figure 0004487582
Figure 0004487582
Figure 0004487582
こうして、ケース本体モデル14にトレッドモデル12を結合したタイヤのシミュレーションモデル10が作成される。
本実施形態では拘束条件を表す拘束式が一旦設定されると、この拘束式を記憶保存するので、動的解析や静的解析等の解析方法を変えても同じ拘束式を用いてトレッドモデル12を結合することができる。また、市販されている多くの商用有限要素プログラムの場合、拘束式を設定入力する項目を備えているので、商用有限要素プログラム上で上記拘束式を設定入力することで、商用有限要素プログラム上で2つのモデルが結合したタイヤのシミュレーションモデルを自在に作成することができる。
作成されたタイヤのシミュレーションモデルは以下に示すようなタイヤのシミュレーション演算に利用される。
例えば、作成されたタイヤのシミュレーションモデル10に対して、設定されたシミュレーション演算の条件に従ってシミュレーション演算が行なわれる。より具体的には、タイヤのシミュレーションモデル10に別途作成した図示されないリムモデルが装着され、シミュレーションモデル10の内周面に一定の荷重を負荷することによって内圧充填を再現するように内圧充填処理が施される。さらに、この内圧充填処理後のシミュレーションモデル10は、図示されない剛体の路面モデルに設定された負荷荷重で接地され、接地状態のシミュレーションモデル10が作成される。さらに、この接地状態のシミュレーションモデル10に並進速度と回転角速度を付与して路面上をタイヤが走行する状態を再現した走行状態のシミュレーションモデル10が作成される。
このような状態はドライ路面状態を再現しており、この状態を利用してシミュレーション演算が行なわれる。シミュレーション演算は、特に制限されず、公知の演算が行なわれる。例えば、キャンバ角やスリップ角が付いたコーナリング時のドライ性能やタイヤ回転軸に制動トルクや駆動トルクを付与した時の制駆動性能を再現するように、シミュレーションモデル10にキャンバ角、スリップ角、制動トルク、駆動トルクが与えられる。また、所定の走行速度におけるシミュレーションモデル14の応力・歪み解析が行なわれる。また、ウェット路面を再現した流体モデルを備えた路面モデルを別途作成し、シミュレーションモデル10が路面モデル上に作成された流体モデルを踏み込みながら通過するシミュレーション演算が行なわれる。すなわち、タイヤが路面である固体や水膜や空気のような流体の少なくとも1つと接触してタイヤが固体あるいは液体の影響を受けるときのタイヤの挙動が演算される。
このようにシミュレーション演算では、タイヤが使用されるときの使用条件を模擬した条件(負荷荷重、内圧、走行速度、路面の状態等の各種の条件)が用いられる。さらに、シミュレーション演算では、接地状態にあるタイヤの固有振動数を求める固有値解析が行なわれてもよい。また、タイヤの一部分で発熱した熱の伝導の様子を再現するために、温度の初期条件や境界条件を与えて熱伝導解析が行なわれてもよい。この場合、材料定数として熱伝導率等が付与される。
転動状態のタイヤのシミュレーションモデル10と、ドライ路面を再現した路面モデル、あるいは、ウェット路面を再現した流体モデルを備えた路面モデルとを用いて、ドライ路面やウェット路面を走行する動的状態のタイヤの挙動を再現するシミュレーション演算結果に基づいて、動的状態のシミュレーションモデル14の特性物理量が算出され、算出した特性物理量に基づいて、ドライ性能あるいはウェット性能等の良否が予測される。
例えば、キャンバ角やスリップ角が付いたコーナリング時のドライ性能やタイヤ回転軸に制動トルクや駆動トルクを付与した時の制駆動性能、あるいは、ウェット路面でのハイドロプレーニング性能等のウェット性能が挙げられる。ウェット性能のシミュレーション演算が行なわれた場合、流体モデルがシミュレーション10に作用する浮力、シミュレーションモデル10が路面モデルに作用する踏面力、流体モデルの圧力分布、あるいは、流体モデルにおける流れ速度、流量、エネルギー密度、またはエネルギーの分布、また、シミュレーションモデル10の接地形状、接地面積または接地圧分布等が特性物理量として算出される。
算出された特性物理量は、図示されないディスプレイやプリンタに出力され、タイヤの性能予測の指標とされる。
以上、本発明のタイヤのシミュレーションモデル作成方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
(a)および(b)は、本発明のタイヤのシミュレーションモデルの作成方法によって作成される乗用車用タイヤの有限要素モデルの形状の一例を示す斜視図および正面図である。 図1(a)および(b)で表されるタイヤのシミュレーションモデルにおけるトレッドモデルの斜視図である。 (a)は、図1(a)および(b)で表されるタイヤのシミュレーションモデルにおけるケース本体モデルの斜視図であり、(b)はケース本体モデルの断面図である。 本発明のタイヤのシミュレーションモデルの作成方法を実施してタイヤのシミュレーション演算を行ない、タイヤの性能予測を行なう演算装置のブロック図である。 本発明のタイヤのシミュレーションモデルの作成方法の一例のフローを示すフローチャートである。 (a)および(b)は、トレッドモデルとケース本体モデルとの境界について説明する図である。 (a)は、はケース本体モデルをタイヤ回転軸を含む平面で切断した切断図であり、(b)は、ケース本体モデルを正面から見た正面図である。 本発明において拘束条件に用いる重み係数の算出に際して用いる変換を説明する図である。 (a)〜(d)は、本発明において用いられる形状関数の一例である形状関数N(r,s),N(r,s),N(r,s),N(r,s)を説明する図である。
符号の説明
10 シミュレーションモデル
12 トレッドモデル
14 ケース本体モデル
20 演算装置

Claims (9)

  1. ベルト部、サイド部およびビード部を有するトロイダル形状を成したタイヤケース本体部と、このタイヤケース本体部の外周表面に設けられるトレッド部とを有するタイヤのシミュレーションモデルの作成を、コンピュータを用いた演算装置が実行する方法であって、
    前記タイヤケース本体部を複数の有限要素で再現したケース本体モデルと、前記トレッド部を複数の有限要素で再現したトレッドモデルとを別々に作成するステップと、
    前記ケース本体モデルの外周表面に前記トレッドモデルを配置したときの、前記ケース本体モデルの有限要素の境界面上に位置する前記トレッドモデルの境界節点を求めるステップと
    前記境界節点の位置座標に基づいて、前記ケース本体モデルの有限要素の節点に対する重み付け係数を求めるステップと、
    前記境界節点が位置する前記境界面を形成する前記ケース本体モデルの有限要素の節点の物理量と前記重み付け係数とを用いて、前記境界節点の挙動を規制する拘束条件を定めるステップと、
    前記拘束条件により前記トレッドモデルの前記境界節点の挙動を拘束することにより、前記ケース本体モデルに前記トレッドモデルを結合して、前記タイヤケース本体部と前記トレッド部とが結合されたタイヤのシミュレーションモデルを作成するステップと、を有し、
    前記境界節点を求めるステップにおいて、前記トレッドモデルの前記ケース本体モデルと結合すべき内周面の節点のうち、前記ケース本体モデルと当接していない非当接節点を、前記非当接節点を通り前記タイヤケース本体部のトロイダル形状の中心軸と直交する直線と前記ケース本体モデルの外周表面との交点に移動して前記ケース本体モデルの外周面と当接する前記境界節点を定めることを特徴とするタイヤのシミュレーションモデルの作成方法。
  2. 前記重み付け係数を求めるステップにおいて、物理空間における第1形状の座標位置とパラメトリック空間における第2形状の位置座標とを一対一に対応付ける形状関数を用いて、前記ケース本体モデルの有限要素の境界面の前記第1形状の位置座標を、前記第2形状の位置座標に変換したものとして定めることにより、前記トレッドモデルの前記境界節点の位置座標から前記第2形状内における対応点の位置座標を求め、前記対応点の位置座標および前記形状関数を用いて前記重み付け係数を求める請求項1に記載のタイヤのシミュレーションモデルの作成方法。
  3. 前記第1形状は台形形状であり、前記対応点の位置情報はこの台形形状の形状寸法とこの台形形状内における前記境界節点の位置情報とを用いて求められる請求項2に記載のタイヤのシミュレーションモデルの作成方法。
  4. 前記拘束条件は、前記境界面を有する前記ケース本体モデルの有限要素の節点の物理量前記重み付け係数を乗算して規定した多項式で表される請求項2または3に記載のタイヤのシミュレーションモデルの作成方法。
  5. 前記多項式は記憶保存される請求項に記載のタイヤのシミュレーションモデルの作成方法。
  6. ベルト部、サイド部およびビード部を有するトロイダル形状を成したタイヤケース本体部と、このタイヤケース本体部の外周表面に設けられるトレッド部とを有するタイヤのシミュレーションモデルの作成を、コンピュータを用いた演算装置が実行する方法であって、
    前記タイヤケース本体部を複数の有限要素で再現したケース本体モデルと、前記トレッド部を複数の有限要素で再現したトレッドモデルとを別々に作成するステップと、
    前記ケース本体モデルの外周表面に前記トレッドモデルを結合する際、前記トレッドモデルの前記ケース本体モデルと結合すべき表面の節点のうち、前記ケース本体モデルの外周表面と当接しない非当接節点に対して、この非当接節点を通り前記タイヤケース本体部のトロイダル形状の中心軸に向かい、かつこの中心軸と直交する直線を仮想し、この直線が前記ケース本体モデルの外周表面と交わる交点に前記非当接節点を移動して前記ケース本体モデルの外周表面と当接する境界節点を定めるステップと、
    定められた境界節点を用いて前記トレッドモデルを再構成して、前記ケース本体モデルに前記トレッドモデルを結合するステップと、を有することを特徴とするタイヤのシミュレーションモデルの作成方法。
  7. 前記ケース本体モデルに前記トレッドモデルを結合するステップにおいて、前記ケース本体モデルの外周表面に前記トレッドモデルを配置したときの、前記ケース本体モデルの有限要素の境界面上に位置する前記トレッドモデルの境界節点を求め、前記境界節点の位置座標に基づいて、前記ケース本体モデルの有限要素の節点に対する重み付け係数を求め、前記境界節点が位置する前記境界面を形成する前記ケース本体モデルの有限要素の節点の物理量と前記重み付け係数とを用いて、前記境界節点の挙動を規制する拘束条件を定め、この拘束条件により前記トレッドモデルの前記境界節点の挙動を拘束することにより、前記ケース本体モデルに前記トレッドモデルを結合して、前記タイヤケース本体部に前記トレッド部が結合したタイヤのシミュレーションモデルを作成する請求項に記載のタイヤのシミュレーションモデルの作成方法。
  8. 前記拘束条件は、前記境界面を有する前記ケース本体モデルの有限要素の節点の物理量前記重み付け係数を乗算して規定した多項式で表される請求項に記載のタイヤのシミュレーションモデルの作成方法。
  9. 前記多項式は記憶保存される請求項に記載のタイヤのシミュレーションモデルの作成方法。
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