JP4635562B2 - シミュレーション装置の動作方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ性能をシミュレーションするシミュレーション装置の動作方法に関し、さらに詳しくはケーシング部とトレッド部を含むタイヤをモデル化したタイヤモデルを用いて有限要素法によってタイヤ性能をシミュレーションするシミュレーション装置の動作方法に関する。
近年、有限要素法などのコンピュータシミュレーションを用いて、タイヤ特性を予測し、このタイヤ特性に基づいてタイヤを設計する方法が種々提案されている。
有限要素法によるシミュレーションでは、コンピュータを使用してタイヤの有限要素モデルを作成し、作成したタイヤモデルを用いてタイヤの静止状態あるいは転動状態を模擬し、このときタイヤモデルに生じる物理量を取得してタイヤ特性を評価している。
このタイヤ特性を用いることで、実際にタイヤを作製することなく、タイヤ特性の優れたタイヤを設計することができ、そうすることにより、タイヤの開発効率の向上を図ることができる。
タイヤモデルの作成方法として、タイヤ子午断面の2次元形状を周方向に展開してタイヤ有限要素モデルを作成することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3314082号公報
しかしながら、このようなタイヤ有限要素モデルの作成方法では、2次元形状を周方向に展開しながら要素分割が行われるため、タイヤ有限要素モデルの要素分割は、タイヤ周方向およびラジアル方向に沿って分割される。
そのため、トレッド部モデルに刻まれたトレッドパターンと必ずしも一致しておらず、タイヤモデルの接地状態におけるトレッド部モデルの曲げ変形が十分に再現されていない場合があった。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、前記従来技術を解決することにあり、トレッドパターンが刻まれたトレッド部モデルの変形自由度をより忠実に再現することができるタイヤモデルを利用することによって、従来と比較して解析精度が優れたタイヤ性能シミュレーションを行うシミュレーション装置の動作方法を提供する。
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、CPUと、入力装置と、を備えた、タイヤモデルを作成してタイヤ性能をシミュレーションにより解析するシミュレーション装置の動作方法であって、前記CPUが、タイヤのトレッド部をモデル化したトレッド部モデルを作成するステップと、タイヤから前記トレッド部を除いたケーシング部を、モデル化した2次元形状の断面モデルを作成するステップと、前記断面モデルを構成する節点位置を、タイヤモデル周方向に移動することにより、前記2次元形状の断面モデルを3次元形状の断面モデルに修正するステップと、修正された前記断面モデルをタイヤモデル周方向に展開しながら前記トレッド部モデルの曲げ変形が生じる位置に合わせて要素分割して、3次元形状のケーシング部モデルを作成するステップと、オペレータによる前記入力装置からの入力に従い、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルとを結合して前記タイヤモデルを作成するステップとを実行することを特徴とする。
あるいは、CPUと、入力装置と、を備えた、タイヤモデルを作成してタイヤ性能をシミュレーションにより解析するシミュレーション装置の動作方法であって、前記CPUが、タイヤのトレッド部をモデル化したトレッド部モデルを作成するステップと、タイヤから前記トレッド部を除いたケーシング部をモデル化し、要素分割されたケーシング部モデルを作成するステップと、ケーシング部モデルを構成する節点位置を、タイヤモデル周方向に移動することにより、前記ケーシングモデルの要素分割が前記トレッド部モデルの曲げ変形が生じる位置に合わせて要素分割されるように、前記ケーシング部モデルの節点位置を修正するステップと、オペレータによる前記入力装置からの入力に従い、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルとを結合して前記タイヤモデルを作成するステップとを実行することを特徴とする。
本発明の第2の態様は、CPUと、入力装置と、を備えた、タイヤモデルを作成してタイヤ性能をシミュレーションにより解析するシミュレーション装置の動作方法であって、前記CPUが、タイヤのトレッド部をモデル化したトレッド部モデルを作成するステップと、タイヤから前記トレッド部を除いたケーシング部を、モデル化した2次元形状の断面モデルを作成するステップと、前記断面モデルを構成する節点位置を、タイヤモデル周方向に移動することにより、前記2次元形状の断面モデルを3次元形状の断面モデルに修正するステップと、修正された前記断面モデルをタイヤモデル周方向に展開しながら前記トレッド部モデルのラグ溝に沿うように、あるいは、タイヤモデルを接地させた状態における接地面前端または後端の接地輪郭線に沿うように要素分割して、3次元形状のケーシング部モデルを作成するステップと、オペレータによる前記入力装置からの入力に従い、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルとを結合して前記タイヤモデルを作成するステップとを実行し、前記3次元形状のケーシング部モデルが前記トレッド部モデルと接する境界面における前記3次元形状のケーシング部モデルの分割線が、前記トレッド部モデルのラグ溝に沿うように、あるいは、タイヤモデルを接地させた状態における接地面前端または後端の接地輪郭線に沿うように、前記3次元形状のケーシング部モデルが要素分割されることを特徴とする。
あるいは、CPUと、入力装置と、を備えた、タイヤモデルを作成してタイヤ性能をシミュレーションにより解析するシミュレーション装置の動作方法であって、前記CPUが、タイヤのトレッド部をモデル化したトレッド部モデルを作成するステップと、タイヤから前記トレッド部を除いたケーシング部をモデル化し、要素分割されたケーシング部モデルを作成するステップと、ケーシング部モデルを構成する節点位置を、タイヤモデル周方向に移動することにより、前記トレッド部モデルのラグ溝に沿って、あるいは、タイヤモデルを接地させた状態における接地面前端または後端の接地輪郭線に沿って要素分割されるように、前記ケーシング部モデルの節点位置を修正するステップと、オペレータによる前記入力装置からの入力に従い、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルとを結合して前記タイヤモデルを作成するステップとを実行し、前記ケーシング部モデルが前記トレッド部モデルと接する境界面における前記ケーシング部モデルの分割線が、前記トレッド部モデルのラグ溝に沿うように、あるいは、タイヤモデルを接地させた状態における接地面前端または後端の接地輪郭線に沿うように、前記ケーシング部モデルの節点位置が修正されることを特徴とする。
タイヤモデルを作成するステップは、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルの結合面において、相対位置が変化しないように拘束条件を設定することで、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルを結合することが好ましい。
さらに、タイヤモデルは、所定のピッチ長さをもった形状が繰り返し配列されるトレッドパターンを有する前記トレッド部モデルと前記ケーシング部モデルが接する境界面で、前記ピッチ長さに対して2〜30個の範囲で要素分割されていることが好ましい。
本発明によれば、トレッドパターンが刻まれたトレッド部モデルの変形自由度をより忠実に再現することができるタイヤモデルを利用することによって、従来と比較して解析精度が優れたタイヤ性能シミュレーションを行うシミュレーション装置の動作方法を提供することができる。
以下、本発明の方法により作成されたタイヤモデルの一例について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
図1は、タイヤモデル作成方法を実行し、実際のタイヤ特性試験をシミュレーションして、タイヤ特性の解析を実行するシミュレーション装置の概略を示す概略図である。
シミュレーション装置1は、各種演算処理を実行するとともに各部を統括して制御する中央演算処理装置(CPU)2と、このCPU2のワークエリアとして機能したり、CPU2によって実行される処理プログラムや、CPU2によって実行される処理プログラムの処理結果や各種データ等を記憶するメモリ3とを備え、CPU2とメモリ3はバスを介して接続される。
メモリ3としては、コンデンサに電気を蓄えることによって、情報を記憶するDRAM(Dynamic Random Access Memory)、コンデンサを使用せず、論理回路でメモリを構成しているSRAM(Static Random Access Memory)や、CPUによる実行プログラムなどを記憶する不揮発性で読み取り専用なROM(Read Only Memory)などの半導体記憶装置がある。
また、シミュレーション装置1は、I/Oインターフェース4を介して、入力装置5、出力装置6および外部記憶装置7に接続され、これらとの間でデータのやり取りを行う。
入力装置5は、モデル作成条件、処理条件、あるいは特性演算条件など各種の条件を入力するものであり、代表的なものとしてキーボードやマウスなどがある。出力装置6は、入力装置5からの入力結果やタイヤ特性の解析結果などを表示するものであり、代表的なものとしてディスプレイやプリンタなどがある。
外部記憶装置7としては、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、CDやDVDといった光学ディスクなどがある。
このようなシミュレーション装置1は、オペレータの入力に従って、有限要素法(Finite Element Method)によるタイヤの解析モデル(以下、タイヤモデルという)を作成し、解析モデルの物理量や拘束条件を設定した後に、タイヤ特性試験をシミュレーションすることによってタイヤ特性を解析する。
図2は、本発明のタイヤ性能シミュレーションに用いられるタイヤモデルの一例を示す概略図である。なお、トレッド部モデルについては、要素の分割線を省略して、形状のみを示す。
タイヤモデル10は、直接地面と接し、厚いゴム層で形成されるトレッド部モデル12と、タイヤにかかる荷重と接地面圧を最適に分散させるケーシング部モデル14に大別することができる。以下、トレッド部モデル12とケーシング部モデルに分けて説明する。
図3は、図2に示すタイヤモデル10のトレッド部モデル12を示す正面図である。
トレッド部モデル12は、直接路面と接するトレッド部の形状を忠実に再現しており、トレッド部モデル12には、ウェット路面における制動力、直進性やコーナーリング性などを良くするためのストレート溝16、駆動力が制動力などをより良くするためのラグ溝18、雪に食い込むことにより生じるせん断抵抗により駆動力や制動力などをより良くするためのサイプがある。
図4は、図2に示すタイヤモデル10のケーシング部モデル14を示す正面図である。
ケーシング部モデル14は、タイヤの骨格をなす部材であるカーカス部、トレッド部とカーカス部の間に位置するコード補強材であるベルト部、コード補強材の末端を支持し、タイヤをホイールのリム部に固定するビード部、およびタイヤ側面のサイド部などを再現したモデルである。
ケーシング部モデル14の表面要素の分割線は、トレッド部モデル12のトレッドパターンに沿うように要素分割される。
トレッド部の曲げ剛性は、接地端でラグ溝に沿って曲げ変形が生じるので、本実施形態に示すように、トレッド部モデルのトレッドパターンに沿って要素分割されたタイヤモデルは、トレッド部モデルの変形をより忠実に再現することができる。
したがって、このようなタイヤモデルを利用することによって、従来と比較して解析精度が優れたタイヤ性能シミュレーションを行うことができる。
このようなタイヤ性能シミュレーションとしては、荷重負荷時の形状、バネ特性、応力、ひずみ、ひずみエネルギー、損失エネルギー、転がり抵抗、補強コード張力、接地形状、接地圧、コーナーリング時の制動性や駆動性、ウェット路面におけるハイドロプレーニング、スノー、アイス、接地面内のすべり、接触せん断応力、摩擦エネルギー、振動特性、騒音特性、突起乗り越しなどがある。
図5を参照して、接地状態におけるトレッド部モデルの曲げ剛性について、さらに説明する。
トレッド部の曲げ剛性は、陸部と比較して溝部の方が低いため、タイヤの接地状態における接地面の前端部および後端部では、トレッド部に設けられたラグ溝を基点として、このラグ溝に沿って曲げ変形が生じ、接地面の前端部および後端部を中心に圧縮応力と引張応力が加わる。
そこで、トレッド部モデルのトレッドパターンに沿うように要素分割されたタイヤモデル10を用いることで、トレッド部モデルの変形をより忠実に再現することができる。
図6は、図2に示すタイヤモデル10の一部を拡大した拡大図である。なお、トレッド部モデル12については、要素分割を省略して示す。
ケーシング部モデル14は、ストレート溝16だけでなくラグ溝18にも沿って、要素分割される。
このようにケーシング部モデル14を要素分割したタイヤモデル10を用いてタイヤ性能シミュレーションを実行することにより、ラグ溝18を基点としてトレッド部モデル12の曲げ変形に対する自由度が設定され、シミュレーションの解析精度を向上させることができる。また、図6のように、サイプ20を有するトレッドパターンの場合は、ラグ溝18だけではなく、サイプ20に沿って要素分割することが好ましい。
ケーシング部モデル14の要素分割は、トレッドパターンの1ピッチに対して2分割以上とすることが好ましく、3分割以上とすることがさらに好ましい。
また、ケーシング部モデル14の要素分割は、トレッドパターンの1ピッチに対して15分割以上としても、解析精度に与える影響は少なく、要素数の増大に伴い演算時間が増加するため、ケーシング部モデル14の要素分割は30分割以下とすることが好ましく、20分割以下とすることがさらに好ましい。
図7から図10を参照して、本発明のタイヤ性能シミュレーションに用いられるタイヤモデル10の作成方法の一例を説明する。
図7はケーシング部モデル14の2次元形状の断面モデルを示し、図8はケーシング部モデル14の3次元形状の断面モデルを示す。図9は本発明のタイヤモデル10の作成方法を示すフロー図である。図10はケーシング部モデル14の作成方法を示すフロー図である。
本発明のタイヤモデル10は、トレッドパターンのラグ溝18に沿って要素分割されたケーシング部モデル14を含む有限要素モデルであり、トレッド部モデル12とケーシング部モデル14を別々に作成し、それらを結合することで作成される。
図9を参照して、このようなタイヤモデル10の作成方法について説明する。
タイヤのトレッド部をモデル化したトレッド部モデル12を作成する(S100)。
トレッド部モデル12は、トレッドパターンが刻まれたタイヤのトレッド部を再現したモデルである。
トレッド部モデル12は四面体、五面体や六面体などのソリッド要素で規定される3次元要素モデルであり、所望のタイヤ特性の解析精度に基づいて詳細に要素分割される。
このようなトレッド部モデル12は、以下の作成方法により作成することができる。
トレッドパターンの2次元平面展開モデルを用いて、平面形状要素から成るトレッドパターンのメッシュ分割モデルを作成し、そのメッシュ分割モデルをタイヤトレッド部モデルの表面に転写する。作成されたメッシュ分割モデルの平面形状要素各々を形成する節点をタイヤ溝底曲面上に、タイヤトレッド部モデルの表面に対して垂直方向に、あるいは、所望の傾斜角度を付けて写像した溝底対応点を求め、節点およびこの溝底対応点を用いてタイヤトレッドパターンの立体形状要素を作成し、3次元トレッドパターン有限要素モデルを作成する(詳しくは、特開2002−283816号公報参照)。
しかしながら、トレッド部モデル12の作成方法について特に限定はない。
なお、要素分割する要素の詳細さ、すなわちトレッド部モデル12を要素数は、多ければ多いほどタイヤ性能の解析精度を向上させることができるが、演算処理における計算時間やタイヤモデル10の作成時間が増加するため、解析の種類や目的に応じて適宜設定することが好ましい。
タイヤからトレッド部を除いたケーシング部をモデル化したケーシング部モデル14を作成する(S101)。ケーシング部モデル14は、トレッド部以外の部材、つまりベルト部、カーカス部、ビード部、トレッドゴム部、サイドゴム部およびベルト補強層などを再現したモデルであり、ケーシング部モデル14の作成方法は図10を参照して後で詳しく説明する。
トレッド部モデル12とケーシング部モデル14を結合することによりタイヤモデル10を作成する(S102)。
有限要素モデルの結合方法は、結合面において互いの節点位置が同一になるように要素を分割し、同一となる節点を一体化する節点共有型ではなく、節点非共有型の結合方法であることが好ましい。
節点非共有型の結合方法は、一方を結合面とし、他方を被結合面として定め、この結合面に位置する要素の節点が、結合される面である被結合面に位置する要素の節点に対して、相対的に変化しないような拘束条件を付与する結合方法である。
トレッド部モデル12とケーシング部モデル14を結合する方法は、ケーシング部モデル14とトレッド部モデル12の結合面において、相対位置が変化しないように拘束条件を設定することで、ケーシング部モデル14とトレッド部モデル12を結合する。
すなわち、ケーシング部モデル14の領域にトレッド部モデル12を配置し、前記トレッド部モデル12の節点がケーシング部モデル14の要素に内包される場合には、交点をトレッド部モデル12における結合面の節点とする。
次に、トレッド部モデル12の結合面における各節点の挙動を、各節点を内包するケーシング部モデル14の要素を構成する節点の挙動によって規制するための拘束条件を求める。この拘束条件によりトレッド部モデル12の挙動を拘束する。
この拘束条件は位置情報および形状関数を用いて定められる。形状関数は、トレッド部モデル12の各節点を内包するケーシング部モデル14の要素の形状を、パラメトリック空間上の所定の基準形状から形状変換する際に用いられる関数であり、この位置情報は、トレッド部モデル12の各節点の基準形状内における対応点の位置情報である(詳しくは、特願2004−29195号明細書参照)。
詳細に要素分割したトレッド部モデル12と粗く要素分割したケーシング部モデル14との境界面における節点が同一になるように、互いのモデルを要素分割することは、困難な場合が多く、処理が複雑になり、タイヤモデル10の作成に多くの時間を費やすおそれがある。
したがって、本発明では、節点非共有型の結合方法により、トレッド部モデル12とケーシング部モデル14を結合することにより、各モデルを要素分割する際に境界面において互いの節点を同一位置に合わせることなく、それぞれのモデルを比較的容易に要素分割することができる。
図10を参照して、トレッドパターンのラグ溝18に沿って要素分割されたケーシング部モデル14の作成方法について説明する。
ケーシング部モデル14がトレッド部モデル12のラグ溝18に合わせて要素分割されたタイヤモデル10を作成するには、図7に示すケーシング部モデル14の2次元断面形状の断面モデルを作成する(S200)。
解析対象とするタイヤのケーシング部の断面形状を再現した断面モデルを作成し、所定の要素サイズに要素分割する。
この2次元断面モデルを構成する節点座標をタイヤモデル10周方向に移動させて、図8に示す予め決められた3次元形状の断面モデルになるように、2次元断面モデルの節点座標を修正する(S201)。
予め決められた3次元形状の断面モデルは、解析対象となるタイヤモデル10のトレッドパターンのラグ溝18や、タイヤモデル10の接地形状の輪郭線に沿うような断面形状を予備解析や実験などにより求めて再現したモデルである。
3次元形状の断面モデルをタイヤモデル10の中心軸を中心として周方向に展開させながら、タイヤ周方向に対して要素分割を行う(S202)。
3次元形状の断面モデルを展開させる際に軸となる、タイヤモデル10の中心軸を設定する。タイヤモデル10の中心軸を中心に、3次元形状の断面モデルを構成する節点を所定角度ずつ移動させて、新たな節点を追加するとともに、新たな節点により構成される要素を追加していき、3次元形状の断面モデルをタイヤモデル10の中心軸に沿って一周移動させる。
そうすることにより、3次元形状の断面モデルに応じて要素分割されたケーシング部モデル14を作成することができる。
以上、本発明に係るタイヤ性能シミュレーションに用いられるタイヤモデルについて詳細に説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよい。
上述の実施形態では、図2に示すトレッドパターンが刻まれたタイヤモデル10のケーシング部モデル14について説明したが、本発明のケーシング部モデル14はこれに限定されない。例えば、図11に示すように、片側方向に傾斜して要素分割されたケーシング部モデルであってもよく、あるいは図12に示すように、タイヤ幅方向に対して両端から中央に向かってV字状に傾斜して要素分割されたケーシング部モデルであってもよい。
また、タイヤ性能シミュレーションに用いられるタイヤモデル10の作成方法も、上述の実施形態に限定されない。
例えば、トレッドパターンのラグ溝を考慮することなく要素分割されたケーシング部モデルを作成する。次に、ケーシング部モデルを構成する節点位置をタイヤモデル周方向に移動することにより、トレッドパターンのラグ溝に沿って要素分割されるように、節点位置を修正する。その後、トレッドパターンのラグ溝に沿って要素分割されたケーシング部モデルと、別途作成したトレッド部モデルとを結合することによりタイヤモデルを作成してもよい。
上述の実施形態では、トレッド部モデルのトレッドパターンに沿うように要素分割されたタイヤモデル10を用いることで、トレッド部モデルの変形をより忠実に再現したが、ケーシング部モデルは、タイヤモデルを接地させた状態における接地面前端または後端の接地輪郭線に沿うように要素分割してもよい。
すなわち、タイヤモデルを接地させた状態における接地面前端または後端の接地輪郭線に沿うように要素分割されたタイヤモデル10を用いることでも、トレッド部モデルの変形をより忠実に再現することができる。
以上、本発明に係るタイヤ性能シミュレーションに用いられるタイヤモデル10について詳細に説明したが、本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよい。
タイヤ性能の解析を実行するシミュレーション装置の概略を示す概略図である。 本発明のタイヤ性能シミュレーションに用いられるタイヤモデルの一例を示す斜視図である。 図2に示すタイヤモデルのトレッド部モデルを示す正面図である。 図2に示すタイヤモデルのケーシング部モデルを示す正面図である。 接地状態におけるトレッド部モデルの変形を説明するための図である。 タイヤモデルの一部を拡大した拡大図である。 ケーシング部モデルの2次元形状の断面モデルの一例を示す図である。 ケーシング部モデルの3次元形状の断面モデルの一例を示す図である。 本発明のタイヤ性能シミュレーションに用いられるタイヤモデルの作成方法を示すフロー図である。 ケーシング部モデルの作成方法の一例を示すフロー図である。 本発明のタイヤ性能シミュレーションに用いられるタイヤモデルのケーシング部モデルの他の例を示す斜視図である。 本発明のタイヤ性能シミュレーションに用いられるタイヤモデルのケーシング部モデルの他の例を示す斜視図である。
符号の説明
1 シミュレーション装置
2 CPU
3 メモリ
4 I/Oインターフェース
5 入力装置
6 出力装置
7 外部記憶装置
10 タイヤモデル
12 レッド部モデル
14 ケーシング部モデル
16 ストレート溝
18 ラグ溝
20 サイプ

Claims (6)

  1. CPUと、
    入力装置と、
    を備えた、タイヤモデルを作成してタイヤ性能をシミュレーションにより解析するシミュレーション装置の動作方法であって、
    前記CPUが、
    タイヤのトレッド部をモデル化したトレッド部モデルを作成するステップと、
    タイヤから前記トレッド部を除いたケーシング部を、モデル化した2次元形状の断面モデルを作成するステップと、
    前記断面モデルを構成する節点位置を、タイヤモデル周方向に移動することにより、前記2次元形状の断面モデルを3次元形状の断面モデルに修正するステップと、
    修正された前記断面モデルをタイヤモデル周方向に展開しながら前記トレッド部モデルの曲げ変形が生じる位置に合わせて要素分割して、3次元形状のケーシング部モデルを作成するステップと、
    オペレータによる前記入力装置からの入力に従い、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルとを結合して前記タイヤモデルを作成するステップとを実行することを特徴とするシミュレーション装置の動作方法。
  2. CPUと、
    入力装置と、
    を備えた、タイヤモデルを作成してタイヤ性能をシミュレーションにより解析するシミュレーション装置の動作方法であって、
    前記CPUが、
    タイヤのトレッド部をモデル化したトレッド部モデルを作成するステップと、
    タイヤから前記トレッド部を除いたケーシング部をモデル化し、要素分割されたケーシング部モデルを作成するステップと、
    ケーシング部モデルを構成する節点位置を、タイヤモデル周方向に移動することにより、前記ケーシングモデルの要素分割が前記トレッド部モデルの曲げ変形が生じる位置に合わせて要素分割されるように、前記ケーシング部モデルの節点位置を修正するステップと、
    オペレータによる前記入力装置からの入力に従い、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルとを結合して前記タイヤモデルを作成するステップとを実行することを特徴とするシミュレーション装置の動作方法。
  3. CPUと、
    入力装置と、
    を備えた、タイヤモデルを作成してタイヤ性能をシミュレーションにより解析するシミュレーション装置の動作方法であって、
    前記CPUが、
    タイヤのトレッド部をモデル化したトレッド部モデルを作成するステップと、
    タイヤから前記トレッド部を除いたケーシング部を、モデル化した2次元形状の断面モデルを作成するステップと、
    前記断面モデルを構成する節点位置を、タイヤモデル周方向に移動することにより、前記2次元形状の断面モデルを3次元形状の断面モデルに修正するステップと、
    修正された前記断面モデルをタイヤモデル周方向に展開しながら前記トレッド部モデルのラグ溝に沿うように、あるいは、タイヤモデルを接地させた状態における接地面前端または後端の接地輪郭線に沿うように要素分割して、3次元形状のケーシング部モデルを作成するステップと、
    オペレータによる前記入力装置からの入力に従い、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルとを結合して前記タイヤモデルを作成するステップとを実行ることを特徴とするシミュレーション装置の動作方法。
  4. CPUと、
    入力装置と、
    を備えた、タイヤモデルを作成してタイヤ性能をシミュレーションにより解析するシミュレーション装置の動作方法であって、
    前記CPUが、
    タイヤのトレッド部をモデル化したトレッド部モデルを作成するステップと、
    タイヤから前記トレッド部を除いたケーシング部をモデル化し、要素分割されたケーシング部モデルを作成するステップと、
    ケーシング部モデルを構成する節点位置を、タイヤモデル周方向に移動することにより、前記トレッド部モデルのラグ溝に沿って、あるいは、タイヤモデルを接地させた状態における接地面前端または後端の接地輪郭線に沿って要素分割されるように、前記ケーシング部モデルの節点位置を修正するステップと、
    オペレータによる前記入力装置からの入力に従い、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルとを結合して前記タイヤモデルを作成するステップとを実行ることを特徴とするシミュレーション装置の動作方法。
  5. 前記タイヤモデルを作成するステップは、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルの結合面において、相対位置が変化しないように拘束条件を設定することで、前記ケーシング部モデルと前記トレッド部モデルを結合する請求項1〜4のいずれか一項に記載のシミュレーション装置の動作方法。
  6. 前記タイヤモデルは、所定のピッチ長さをもった形状が繰り返し配列されるトレッドパターンを有する前記トレッド部モデルと前記ケーシング部モデルが接する境界面で、前記ピッチ長さに対して2〜30個の範囲で要素分割されている請求項1〜5のいずれか一項に記載のシミュレーション装置の動作方法。
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