JP4736151B2 - 湯切機能付き即席食品容器用蓋材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼きそば、スパゲッティなど即席食品の密封包装に使用する容器の蓋材に関し、特に乾燥状態の即席食品を柔らかくほぐすために注入する熱湯を排出するための湯切孔を備え、かつ、電子レンジ調理機能を有する即席食品容器用の蓋材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子レンジ調理機能を有する湯切孔付きの即席食品容器は、例えば、即席食品が収容された紙カップ容器の開口部をアルミニウム箔入りの紙を主体とする蓋材で密封して紙カップ容器本体とし、さらに、この紙カップ容器本体に排湯口を有するプラスチック製の成形キャップを被せた容器であった。
【0003】
この容器は、使用時には、先ずプラスチック製の成形キャップを取り除き、ついで、紙を主体とする蓋材も剥がして紙カップ容器本体を開封し、湯水を注いだ後、プラスチック製の成形キャップを被せて電子レンジ加熱を行い、その後、湯水を成形キャップの排湯口から排出して、最後に成形キャップを紙カップ容器から取り除き、内容物を喫食するというものである。
【0004】
喫食に際して注湯を行い、所定時間経過後に排湯作業を行う紙カップ容器としてならば、プラスチック製の成形キャップを必要としないのであるが、電子レンジ加熱を必要とするために、アルミニウム箔入りの紙を主体とする蓋材が電子レンジ加熱時に使用できず、また、プラスチック製の成形キャップのみでは、ガスバリア性が不足するため内容物保護性に欠け、上述のような複雑な材料構成と複雑な作業が必要となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、湯水切りあるいは湯水注入作業を必要とし、かつ、電子レンジ調理機能を有する即席食品用紙カップ容器に関する以上のような問題点に着目してなされたもので、プラスチック製の成形キャップを必要とせず、比較的簡単な前準備で喫食が可能となる即席食品容器用の蓋材を提供することを目的とする。
【0006】
本発明の第1の発明は、カップ本体開口部に、カップ本体の開口部とほぼ同じ外形を有し、剥離用つまみと開封用つまみを有し、カップ本体の開口部を密封シールする即席食品容器用蓋材において、
該蓋材は基材シートとこれを被覆する表面シートが接着層を介して積層されて構成されており、かつ、表面シートは、基材シート側から紙層、PETフィルムの順に積層して構成されており、
前記基材シートと表面シートとの層間は、蓋材の中央部分を通り帯状に易剥離剤の塗布された易剥離領域と、易剥離領域に隣接して配置される接着領域とに区画され、
易剥離領域には、内面側となる基材シートから基材シートに隣接する表面シートの略半分の深さにまで達するハーフカット線であって、水注入用兼湯切用の孔を形成するハーフカット線が略円形状に設けられ、
さらに前記剥離用つまみが易剥離領域の先端に設けられると共に、前記開封用つまみが易剥離領域から離れた接着領域の先端に設けられており、
易剥離領域には、剥離用つまみの両端近傍から容器の中央部を経て対向する端縁まで略平行な2本のミシン目線が表面シートの前記紙層にのみ形成されている、
ことを特徴とする湯切機能付き即席食品容器用蓋材である。
【0007】
また、第2の発明は、前記蓋材の剥離用つまみと開封用つまみとが互いに略90°の角度を隔てて設置されていることを特徴とする請求項1記載の湯切機能付き即席食品容器用蓋材である。
【0009】
上記のように本発明によれば、蓋材が、基材シートとこれを被覆する表面シートが接着層を介して積層され、前記基材シートと表面シートとの層間は、蓋材の中央部分を通り帯状に易剥離剤の塗布された易剥離領域と、易剥離領域に隣接して配置される接着領域とに区画され、易剥離領域には、内面側となる基材シートから基材シートに隣接する表面シートの略半分の深さにまで達する湯切孔形成用のハーフカット線が略円形状に設けられ、さらに前記剥離用つまみが易剥離領域の先端に設けられているので、剥離用つまみを持ち蓋材を容器から引き剥がすと、剥離用つまみの両端から表面シートが引き裂かれると共に、ハーフカット線内の蓋材全体がハーフカット線から切り裂かれて湯切孔が開き、湯水を容器内に注入することが可能となる。
ハーフカット線の外側の基材は易剥離剤があるため容器から剥がれることはない。
【0010】
容器や蓋材にアルミニウム等の金属材料を使用していないので、電子レンジ加熱が可能である。
【0011】
また、蓋材の易剥離領域に、紙層の剥離用つまみの両端近傍から容器の中央部を経て対向する端縁まで略平行な2本のミシン目線が形成してあると、剥離用つまみをつまんで蓋材を容器から引き剥がすと、剥離用つまみの両端から表面シートをミシン目線に沿って容易に引き裂くことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下実施例により本発明を詳細に説明する。
本発明の湯切機能付き即席食品容器用蓋材は、例えば、図1に示すように、カップ本体開口部に、カップ本体2の開口部とほぼ同じ外形を有し、剥離用つまみ3と開封用つまみ4を有する蓋材5を密封シールしてなる構造を有する。
【0013】
そして、剥離用つまみ3と開封用つまみ4を有する蓋材5は、例えば、図2(a)、(b)に示すように、基材シート11とこれを被覆する表面シート12が接着層13を介して積層されてなり、基材シート11と表面シート12との層間は、蓋材シートの中央部分を通り帯状に易剥離剤である剥離ニス14の塗布された易剥離領域L1 と、易剥離領域に隣接して配置される接着領域L2 とに区画されている。
易剥離領域L1 には、内面側となる基材シートから基材シートに隣接する表面シートの略半分の深さにまで達する湯切孔22形成用のハーフカット線21が略円形状に設けられている。
さらに前記剥離用つまみ3が易剥離領域の先端に設けられると共に、前記開封用つまみ4が易剥離領域から離れた接着領域の先端に設けられている。
【0014】
カップ本体2は、電子レンジで加熱すること、少なくと最内層は熱融着性があること等を考慮すると、PE/カップ原紙/PE等の紙を主体とする複合シートを用いて一般的な紙カップ成形機で成形することができる。
あるいは、ポリプロピレン等の樹脂を用いて成形されたプラスチックカップ容器であっても構わない。
【0015】
蓋材5は、本発明の即席食品用容器のポイントであって、剥離用つまみ3をつまんで蓋材を剥がすと、湯切孔22部分のみ開蓋し、それ以外の部分は開蓋せず、湯切孔22から湯水を注入あるいは排出することができ、また、開封用つまみ4を持って剥がすことにより、蓋全体が開蓋でき、内容物を喫食することができる構造としたものである。
【0016】
蓋材5の層構成としては、例えば、内側面から基材シート11/接着層13/表面シート12の複合構成のシートを使用する。
基材シート11としては、カップ本体2との剥離を容易にするエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂フィルムなどのポリオレフィン系樹脂フィルム11aと二液反応型のポリエステル樹脂系の接着剤(図示せず)を介してポリエステルフィルム(PETフィルム)11bや高密度ポリエチレンフィルム(HDPEフィルム)11bをドライラミネーション法により積層した複合フィルムを使用することができる。
【0017】
表面シート12としては、PETフィルム12aと坪量が60g/m2 以上であるコート紙12bのコート層面とを二液反応型のポリエステル樹脂系の接着剤(図示せず)を介してドライラミネーション法により積層した複合シートを使用することができる。
【0018】
コート紙のコート層面とは反対の面には、ポリビニルアルコール等の目止め剤(図示せず)を介してレシチンなどの可食性界面活性剤、硝化綿系の接着剤にワックスまたはシリコンなどを混合したものからなる剥離ニスを塗布した剥離ニス層14(0.2〜20μm厚)を、剥離用つまみ全体を含み、剥離用つまみの両端縁よりやや広い幅で、剥離用つまみの形成されている位置とは対向する蓋材の端縁の位置まで帯状に設け、易剥離領域L1 を区画形成させる。
なお、それ以外の領域は、接着領域L2 となる。
【0019】
なお、紙には剥離用つまみの両端に該当する位置から対向する端縁に該当する位置に向けて平行な2本のミシン目線23を設けておくと、剥離用つまみ3をつまんで蓋材を剥がす際、ミシン目線が案内の役割を果たし、蓋材がきれいに引き裂かれると共に引き裂き易くなる。ミシン目線は任意の形状で良い。
【0020】
さらに必要に応じて、紙のコート層面またはPETフィルムの裏面には印刷層15を設けることができる。
【0021】
また、接着層13は、表面シートの剥離ニス層形成面と基材シートのPETフィルムやHDPEフィルム面との接着性に優れた接着剤であれば良く、具体的には、ポリエチレン、すなわち、溶融ポリエチレンによる押し出しラミネーション法により基材シートと表面シートを貼り合わせれば良い。
【0022】
易剥離領域L1 には、内面側となる基材シート11から表面シート12の中間1分までに達する中央部を囲む湯切孔22形成用のハーフカット線21が設けられている。
【0023】
このハーフカット線21は、基材シート11と表面シート12を接着層13を介して積層して積層シートとし、この積層シートを蓋材に打抜く際、蓋材の打抜きと同時に、基材シート側から表面シート側に向けて表面シートの中間部分までハーフカット線21を加工することにより形成できる。
ハーフカット線21を囲むことにより形成される湯切孔22の形状は、図示した円形に限らず、楕円形、滴形、方形等各種考えられる。
【0024】
蓋材5に設ける剥離用つまみ3と開封用つまみ4とは互いに略90°の角度を隔てて形成すると、剥離用つまみをつまんで蓋材を剥がし湯切孔を設けたり、開封用つまみをつまんで蓋材を剥がして開蓋する際に作業性が向上し、取扱いが容易になる。
【0025】
本発明の湯切機能付き即席食品容器用蓋材の使用方法につき説明する。
先ず、剥離用つまみ3をつまんで蓋材5をカップ本体2の開口部6から対向する方向に約1/2ほど剥がす。易剥離領域L1 を剥がすので、基材シート11はカップ本体から剥離せず、カップ本体に接着しており、表面シート12のみがカップ本体から剥離する。この際、表面シート12の紙部分にミシン目線23が形成されていると、表面シートはミシン目線に沿ってきれいに引き裂かれる。
ところが、ハーフカット線21に囲まれた部分のみは、ハーフカット線21により基材シート部分も剥離して、孔が開き、湯切孔22が開蓋する(図3参照)。
そして湯切孔22から水をカップ本体2に注入する。
ついで、剥離用つまみ3をカップ本体2の外周端部に折り曲げて再封し、食品を可食状態にするための所定時間、電子レンジ加熱を行い、加熱終了後、電子レンジから取り出し、湯切孔22から不要となった湯を排出する。
最後に、開封用つまみ4をつまんで蓋材5をカップ本体2の開口部6から対向する方向に剥がし、食品を食するというものである。
【0026】
剥離用つまみ3と開封用つまみ4が互いに略90°の角度を隔てて設置さていると、剥離用つまみをつまんで蓋材を剥がし湯切孔22を設けたり、開封用つまみをつまんで蓋材を剥がして開蓋する際に作業性が向上し、取扱いが容易になる。
【0027】
【実施例】
以下に本発明の実施例をさらに具体的に説明する。
〈実施例1〉
本発明の湯切機能付き即席食品容器用蓋材は、図2(a)、(b)に示すように、先ず、30μm厚のイージーピール性を有するポリオレフィン樹脂系フィルム11aと12μm厚のPETフィルム11bとを2液反応型のポリエステル樹脂系の接着剤を介してドライラミネーション法により積層した基材シート11を準備した。
【0028】
ついで、印刷層15を設けた12μm厚のPETフィルム12aを準備する。
また、坪量85g/m2 のコート紙12bを準備し、このコート紙の非コート面に、ポリビニルアルコール等の目止め剤(図示せず)を介してレシチンなどの可食性界面活性剤、硝化綿系の接着剤にワックスまたはシリコンなどを混合したものからなる剥離ニスを塗布した剥離ニス層14(10μm厚)を、剥離用つまみ全体を含み、剥離用つまみの両端縁よりやや広い幅で、剥離用つまみの形成されている位置とは対向する蓋材の端縁の位置まで帯状に設け、易剥離領域L1 を区画形成させる。
【0029】
準備した印刷層15を設けた12μm厚のPETフィルム12aの印刷層面と、ミシン目線23が穿設され、剥離ニス層14が形成されたコート紙12bの剥離ニス層面とを対向させ、2液反応型のポリエステル樹脂系接着剤を用いてドライラミネーション法により積層し、表面シート12とした。
【0030】
ついで、基材シート11のPETフィルム面と表面シート12の剥離ニス層を形成させた面とを対向させ、熱接着性に優れたポリエチレンを接着層13(15μm厚)としてエクストルーダを用いてラミネートすることにより基材シート11/接着層13/表面シート12からなる積層シートとした。
【0031】
続いてこの積層シートを大断ちした後、基材シート側から表面シートの中間程度の深さまで2本の直線状のハーフカット加工を行うと共に、剥離用つまみ3が易剥離領域L1 の中央部分に位置するように設定し、剥離用つまみ3と開封用つまみ4が略90°の角度を隔てるように設定して打ち抜き加工を行い、本発明の湯切機能を付き即席食品容器用蓋材を作製した。
【0032】
【発明の効果】
上記のように本発明によれば、蓋材を容器本体から完全に剥がすことなく湯切孔を開けることができるという新しい機能を有する蓋材が作製できた。
また、アルミニウム箔などの金属箔を使用しないので、電子レンジでの加熱が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湯切機能付き即席食品容器用蓋材をカップ本体に閉蓋させた状態を示す斜視説明図である。
【図2】本発明の湯切機能付き即席食品容器用蓋材の一実施例を示す、(a)は平面説明図であり、(b)は(a)のA−A’線断面説明図である。
【図3】本発明の湯切機能付き即席食品容器用蓋材の剥離つまみをつまんで蓋材を約1/2程度開封した状態を示す拡大側断面説明図である。
【符号の説明】
1‥‥即席食品用容器
2‥‥カップ本体
3‥‥剥離用つまみ
4‥‥開封用つまみ
5‥‥蓋材
6‥‥カップ本体の開口部
11‥‥基材シート
11a‥イージーピールポリオレフィン系樹脂フィルム
11b‥PETフィルム、HDPEフィルム
12‥‥表面シート
12a‥PETフィルム
12b‥コート紙
13‥‥接着層
14‥‥易剥離剤、剥離ニス層
15‥‥印刷層
21‥‥ハーフカット線
22‥‥湯切孔
23‥‥ミシン目線
L1 ‥易剥離領域
L2 ‥接着領域
Claims (2)
- カップ本体開口部に、カップ本体の開口部とほぼ同じ外形を有し、剥離用つまみと開封用つまみを有し、カップ本体の開口部を密封シールする即席食品容器用蓋材において、
該蓋材は基材シートとこれを被覆する表面シートが接着層を介して積層されて構成されており、かつ、表面シートは、基材シート側から紙層、PETフィルムの順に積層して構成されており、
前記基材シートと表面シートとの層間は、蓋材の中央部分を通り帯状に易剥離剤の塗布された易剥離領域と、易剥離領域に隣接して配置される接着領域とに区画され、
易剥離領域には、内面側となる基材シートから基材シートに隣接する表面シートの略半分の深さにまで達するハーフカット線であって、水注入用兼湯切用の孔を形成するハーフカット線が略円形状に設けられ、
さらに前記剥離用つまみが易剥離領域の先端に設けられると共に、前記開封用つまみが易剥離領域から離れた接着領域の先端に設けられており、
易剥離領域には、剥離用つまみの両端近傍から容器の中央部を経て対向する端縁まで略平行な2本のミシン目線が表面シートの前記紙層にのみ形成されている、
ことを特徴とする湯切機能付き即席食品容器用蓋材。 - 前記蓋材の剥離用つまみと開封用つまみとが互いに略90°の角度を隔てて設置されていることを特徴とする請求項1記載の湯切機能付き即席食品容器用蓋材。
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