JP4732584B2 - 可変形状のシールされたカップリング - Google Patents
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Description
この発明は、無限の数の角度位置の採用が可能で、使用環境に最適に適応させることができる、可変形状のシールされたカップリングに関する。
【0002】
互いに連結されて旋回連結部を形成し、一般に空間内において様々な角度位置を得ることができるようにした部材を有するカップリングは周知である。
【0003】
この種の旋回カップリングは一方では高い水力学的効率を得ることができなくしている部材間のシールの制御について、他方では電気ケーブル等を通すことについて欠点が見出されている。
【0004】
特許出願WO97/2449は2つの入口と一つの出口とを備えたメインパイプを有し、入口の少なくとも一つがパイプの主軸に対して様々な角度位置に回動できるスリーブを取り付けるように設計されているシールされたカップリングを開示している。
メインパイプの入口の一方は中心線を有する切頭面を有しており、この入口に取り付けられたカップリングは別の中心線を有する切頭面を有している。
カップリングをメインパイプの入口に取り付けたときに各切頭面の中心線は連結中心に位置する単一の交点においては交わらないことが見出されている。
また、カップリングはメインパイプから取り外しすることができず、その傾斜角度は前記スリーブを主軸に対して様々な面内に位置させるように設定されている。
本発明が特に克服しようとしているのはこれらの欠点である。
【0005】
本発明による可変形状のシールされたカップリングは、利用者が適用状況に応じて、カップリングを別の角度位置、すなわち、真っ直ぐや様々な角度に曲がった状態へと移行させることができるように意図されたものである。
【0006】
本発明による可変形状のシールされたカップリングは対面状に配置され45゜、60゜、30゜或いはその他の角度で傾いた二つの面によって与えられる特定の形状特性の利用に存する新規な原理に則るものである。
【0007】
本発明による可変形状のシールされたカップリングは2つの中空部材を有し、これらの部材がその中心線に対して角度αで傾いた切頭面を各々有していて、前記中心線が連結中心において単一の交点で交わるものであり、また固定手段を有しており、該固定手段は中空部材を互いにシール状態で連結しかつ中空部材を互いに対して、すなわち一方を他方に対して、回動可能としており、カップリングを様々な角度位置とし、また前記部材を分解できるようにしている。
【0008】
本発明の可変形状のシールされたカップリングは全体形状が同一の2つの前記部材を有している。
【0009】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの各部材は半球形状の部分によって延びる円筒状部分を各々有しており、各切頭面が円形で平らな接触面を有することができるようになっている。
【0010】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの各部材には内部穴が設けられており、この内部穴は半球形状の部分においてエルボ状部分を有し、該エルボ状部分は切頭面を含む面に垂直な面内に配置されている。
【0011】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの各部材の円筒状部分は対応する固定リングを設けるためのネジ付リブをその外面に有している。
【0012】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの各部材の半球形状の部分は切頭面と同じ端部でかつ穴のエルボ状部分の外側において、ネジ付プロファイルを有しており、該ネジ付プロファイルはカップリングの前記部材を互いに連結することができるようにするネジ付連結リングを設けることができるように設計されている。
【0013】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの切頭面には円形溝が設けられており、この円形溝は2つの前記部材の間においてカップリングをシールするためのOリングを設けるように設計されている。
【0014】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの連結リング及び各ネジ付プロファイルに設けられたネジのピッチは短くて、前記部材を組み付けたときに一方が他方に対して外れるおそれなく回動してカップリングの角度位置を調節できるようにしている。
【0015】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの各部材の穴のエルボ状部分は中空のネジ付連結リングと協働する内部ネジを有していて、前記部材を互いに組み付けることができるようになっている。
【0016】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの連結リング及び各穴のエルボ状部分の内面に設けられたネジのピッチは短くて、前記部材を組み付けたときに一方が他方に対して外れるおそれなく回動してカップリングの角度位置を調節できるようにしている。
【0017】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの第1の部材の半球形状の部分はフランジを有し、該フランジは角度αで傾いた切頭面を有しており、一方、第2の部材の切頭面には周辺溝が設けられており、該周辺溝は部材を一緒に組み付けるためにフランジを受容するためのものである。
【0018】
本発明の可変形状のシールされたカップリングは2つの前記部材の間の中間部品を有し、該中間部品は連結リングにより各部材に連結されていて、カップリングを特定の角度位置とすることができる。
【0019】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの中間部品は中心線に対して角度αで傾いた第1の切頭面と、同様な角度αで傾いているが第1の切頭面と反対側にある第2の切頭面と、中間部品の中心線を有する開口した穴とを有している。
【0020】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの中間部品の外形形状は切頭面が円形でかつ平らな接触面を有することができて、前記部品に対して前記部材の独立した回転と角度調節が可能となっている。
【0021】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの固定手段は前記部材の互いへの組み付けを可能とする環状に配置された穴を備えたディスクを有している。
【0022】
本発明の可変形状のシールされたカップリングのディスクは前記部材を互いに固定したときのシールを確実化するシールを受容するダブルの円錐(double conicity)をそれぞれ有している。
【0023】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの前記部材がプラスチックである場合において前記固定手段は円錐溝とこの溝の形状と相補的な形状の円錐リブとを有している。
【0024】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの固定手段は、
・前記部材の切頭面の連続部を有し、該連続部は金属製のワイヤを受容するための円形溝を備えて、固定リングとの回動連結を行なっており、該固定リングは前記連続部と相補的な内部形状を有しており、
・前記部材の切頭面のフランジを有し、該フランジの外周にはネジが設けられていて、リングのネジ付内部と協働して2つの前記部材を互いに固定しまた回転可能としている。
【0025】
本発明の可変形状のシールされたカップリングは前記部材の連続部と前記部材のフランジとの間に設けられたシールを有していて、カップリングを組み付けたときの完全なシールが保証されている。
【0026】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの固定手段は、
・前記部材の切頭面の連続部を有し、該連続部は金属製のワイヤを受容するための円形溝を備えて、固定リングとの回動連結を行なっており、該固定リングは前記連続部と相補的な内部形状を有しており、
・前記部材の切頭面のフランジを有し、該フランジには金属製の別のワイヤを受容するための円形溝を備えており、該ワイヤはリングの相補的な形状の内部と協働して2つの前記部材を互いに固定しまた回転可能としている。
【0027】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの固定手段は、
・前記部材の切頭面の連続部を有し、該連続部は固定リングの内部のネジと協働するための右ネジを備えており、
・前記部材の切頭面のフランジを有し、該フランジは前記固定リングの内部のネジと協働するネジを備えていて、リングをねじ込むと2つの前記部材が互いに向けて動いて連結部がロックされるようになっている。
【0028】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの固定手段は、
・前記部材の切頭面の連続部を有し、該連続部は前記部材内に設けられたボールの通過を許容するためハウジングと直角に設けられた円形溝を備えており、
・前記部材の切頭面の内部穴を有し、該内部穴は前記部材の連続部を受容するように設計されており、その内周にはボールを装着するためのハウジングが設けられている。
【0029】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの固定手段は、
・前記部材の切頭面の連続部を有し、該連続部は円錐形状のフランジを有しており、
・前記部材の切頭面の別の円錐形状のフランジを有し、
・2つの半カラーにより構成されるリングを有し、前記半カラーは前記リングを前記円錐形状のフランジのまわりで結合することを可能とするネジと平穴とを有していて、前記部材を保持可能な回転連結を行うものである。
【0030】
本発明の可変形状のシールされたカップリングの固定手段は、
・前記部材の切頭面のネジ付連続部を有し、該連続部には雄及び雌連結部の支持部として機能する部品が導入されるものであり、
・前記ネジ付連結部とそれぞれ協働して前記部品を支持するリングを有し、該リングは前記部材を組み付けたときにOリングを収容するための溝を各々有していて、連結部をシールするものであり、
・前記部材を組み付けたときに前記リングを互いに結合可能とする別のリングを有している。
【0031】
本発明の可変形状のシールされたカップリングのリングは第1のリングの外部のネジと協働するタップネジと、前記第1のリングの周部に形成された溝内に開口する横方向のドリル穴とを有している。
【0032】
本発明の可変形状のシールされたカップリングのボールは第2のリングの前記溝内に導入されることで前記部材間の回転連結を行うことができる。
【0033】
以下に添付の図面を参照して説明を行うが、図面は非限定的な例示のためのものであり、本発明をその特徴及びもたらされる利点についてより理解できるようにするためのものである。
【0034】
図1a及び図2aには本発明によるシールされたカップリング1が満たさねばならない一般的な原則が示されている。
【0035】
本発明による一般的な原則は2つの円筒部材A及びBが中心線すなわち主軸A2及びB2に対して、或いは各部材の外縁に対して角度αで傾斜した切頭面A1及びB1をそれぞれの端部に有していることに有る。
【0036】
我々の例では角度αは45゜の傾きのものである。この傾きは本発明の主題をいかようにも変更することなく、別のものであり得る。
【0037】
円筒部材A及びBは同一形状を有しており、これはそれらが組み付けられたときに切頭面A1及びB1が互いに対して当接することを意味することに注目されたい。
【0038】
さらに、各円筒部材A及びBの中心線A2及びB2は切頭面A1及びB1を含むこれらの接触面内に有る単一の交点Cで必ず交差し、これは2つの円筒部材の互いに対する角度位置とは事実上無関係であるということが理解されよう。
【0039】
円筒部材A及びBのこのような特定の配置によって、これらの部材の一方が交点Cのまわりでかつ切頭面A1及びB1を含む接触面内で半回転したときに、2つの円筒部材の角度位置における変化、角度αが45゜の場合には90゜と180゜との間の変化、を得ることが可能となる。
【0040】
この原則は角度αが45゜以外、例えば30゜、60゜或いはその他の値の角度でも働くことに注目することがまた興味深いことである。この場合には、2つの円筒部材の角度位置における変化は60゜と180゜との間である。
【0041】
また、切頭面A1及びB1の間の接触面がディスク形状を有していて、2つの円筒部材A及びBの回転が図1a及び図1bに点線で示すように完全かつ円滑に行われるものであるという事実に基づく一つの最終的なパラメーターを考察することも必要である。
【0042】
事実、切頭面が45゜等の角度で切除したものである単純な円筒は楕円の外観の面を有していることが見出されている。この場合には、2つの円筒が互いに対して回転すると、生じた接触面はもはや一定ではなくなり、円筒の面の一部がこの接触面の外側にくるということが見出されている(図1c、1d)。
【0043】
この課題を解決するために、各円筒部材A及びBの端部を図2a〜図2fに示したように半球形状や新規な楕円形状とすることが考えられる。
【0044】
例えば、2つの円筒部材A及びBの接触面を、最大径、長さL及びその最小径dについていわゆる楕円形を有する円筒を形成することによって、円形にすることが可能であることが見出される。α=45゜の場合にはL=V-2*dを満たすことがまた必要である。Lの値は角度αの値の関数として変化する、すなわちL=d/SINαである。
【0045】
つまり、切頭面A1及びB1はいわゆる楕円形の円筒の端部を45゜と等しい角度αで切除することによって形成され、それによって所望の円形接触面が形成される(図2c、2f)。
【0046】
図3〜図5は、ここで説明した一般的な原則をふまえたところの、本発明による様々な形状のシールされたカップリング1の非限定的な実施形態を示すものである。
【0047】
図3は同一形状の2つの中空円筒部材2及び3を有する本発明によるシールされたカップリング1を示すものである。これらの各部材は円筒状の部分20,30を有しており、これらからはそれらの一端を形成する半球状の外形を有する部分21,31が延びている。
【0048】
各部分21,31は対応する部材2,3の中心線すなわち主軸23,33に対して角度αで傾斜した切頭面22,32を有している。
【0049】
円筒状の部分20,30には内部穴24,34が形成されており、これらは半球状外形を有する部分21,31内に開口している。
【0050】
内部穴24,34は半球状の部分21,31の部位においてエルボ状部分25,35を有しており、これらは切頭面22,32を含む面に直角な面内に位置している。
【0051】
円筒状の部分20,30はその外面かつ部分21,31の近傍において、対応する固定リング4,5を設けるためのネジ付リブ26,36を有している。
【0052】
切頭面22,32と同じ端部においてまた穴24,34のエルボ状部分25,35の外側において、部分21,31はネジ付プロファイル27,37を有しており、これらのネジ付プロファイルは中空の連結リング6を取り付けて2つの部材2と3を互いに組み付けかつ上記の穴を連通させることができるように設計されている。
【0053】
各部分21,31の半球形状によって、切頭面22,32が円形でかつ平らな接触面を有して、例えば図示しないOリングを取り付けてカップリング1をシールすること、さらに詳細には2つの部材2,3の間のシールを提供することができる。
【0054】
連結リング6及びプロファイル27,37にそれぞれ設けられたねじは、2つの部材2及び3を組み付けるときに、一方が他方に対して外れるおそれなく回動することができるように非常に短いピッチを有しており、それによってカップリング1の角度位置の調整を行うことができる。
【0055】
部材2及び3を組み付けて角度位置について調節する場合に必要なことはリング4及び5をねじ込むことだけであり、これによって部材2及び3は連結リング6のまわりの回転についてロックされてそれに固止される。
【0056】
図4は特に円筒部材2及び3の組み付けと互いに対する角度調節を可能とする固定手段において多少変更した、本発明による可変形状のシールされたカップリング1を示すものである。
【0057】
部材2及び3は先に述べたものと同一もしくは類似の構造を有しており、したがって、それらは半球状の外形形状を有する部分21,31によって延びる円筒状の部分20,30をそれぞれ備えている。
【0058】
各部分21,31は対応する部材2,3の中心線23,33に対して角度αで傾いた切頭面22,23を有している。
【0059】
円筒状の部分20,30には内部穴24,34が設けられており、これらは半球状の外形を有する部分21,31内部に開口している。
【0060】
内部穴24,34はその半球状の部分21,31においてエルボ状部分25,35を有しており、これらは切頭面22,32を含む面に対して直角に配置されている。
【0061】
穴24,34のエルボ状部分25,35はその内面にネジ付の中空連結リング7と協働するネジを有しており、これによって部材2,3を互いに組み付けて上記の穴を互いに連通させることができるようになっている。
【0062】
各切頭面22,32は部分21,31の外形形状に応じた接触面28,38を有しており、これらは円形かつ平坦であってそこには円形の溝29,39が刻設されており、例えば図示しないOリングを装着してカップリング1をシールすること、さらに詳しくは2つの部材2及び3の間のシールを提供することができるようになっている。
【0063】
連結リング7及び穴24,34のエルボ状部分25,35の内面にそれぞれ設けられたねじは、2つの部材2及び3を組み付けるときに、一方が他方に対して外れるおそれなく回動することができるように非常に短いピッチを有しており、それによってカップリング1の角度位置の調整を行うことができる。
【0064】
図5は特に円筒部材2及び3の組み付けと互いに対する角度調節を可能とする固定手段において多少変更した本発明による可変形状のシールされたカップリング1を示すものである。
【0065】
部材2の半球形状の部分21は切頭面22を備えたフランジ8を有しており、この切頭面は中心線が交わる面に対して位置がずれている。
【0066】
部材3にはその切頭面32において周方向の溝80が刻設されており、この溝はフランジ8と協働して部材2及び3を互いに結合(clinching)して組み付けることができるようになっている。カップリング1のシールを保証するために部材2及び3の間の連結部にOリングを設けることができる。
【0067】
部材2及び3を組み付けて角度位置を調節するときに必要なことは部材2に設けられたリング4をねじ込むだけであり、それによって部材2及び3が回転についてロックされる。
【0068】
図6は特に360゜の全体角度をもたらすことができる特定の角度位置での、本発明による可変形状のシールされたカップリング1を示すものであり、その角度位置は部材2及び3の間に取り付けられた部品9によって達成される。
【0069】
中間部品9についての以下の原則と同様な原則を用いて、図37〜図39によるH、Y或いはX形状の全体連結特徴を備えた部品をつくることができる。
【0070】
部材2及び3は図3で説明したものと同一または類似の形状を有している。特に、組み付け及び固定手段については、固定リング4,5及び連結リング6による、図3で説明したと同様なものを設けることができる。
【0071】
この実施形態において、中間部品9には内部穴90が設けられており、その中心線すなわち主軸91は部材2、3の主軸23,32と直角に配置されている。
【0072】
中間部品9は第1の切頭面92を有しており、これは部材2の切頭面22の傾斜について与えたと同様に、中心線91に対して角度αで傾いている。
【0073】
つまり、2つの切頭面22及び92は2つの別個でかつ平行な面内に位置しており、先に説明した第1の連結リング6によって部材2を中間部品9と組み付けることができるようになっている。
【0074】
中間部品9は切頭面92と反対側に別の切頭面93を有しており、これは中心線91に対して同じように角度αではあるが反対方向に傾いている、つまり、切頭面92を含む面を横切る面内にある。
【0075】
従って、中間部品93は、部材3の切頭面32の傾斜について与えたと同様、中心線91に対して角度αで傾斜した、第2の切頭面93を有している。
【0076】
つまり、切頭面32と93は2つの別個でかつ平行な面内に位置しており、部材3を先に説明した第2の連結リング6によって中間部品9と組み付けることができる。
【0077】
切頭面92,93は穴90の外側にネジ付プロファイル94,95をそれぞれ有しており、これらは対応する中空連結リング6を取り付けて部材2及び3を中間部品9と組み付けることができるように設計されている。
【0078】
中間部品9の外形形状によって切頭面92,93が、部材2及び3の部品9に対する独立した回転と角度調節とを可能とする、円形の接触面を有することができる。
【0079】
この中間部品9の外形形状の理由で、各切頭面92,93は円形でかつ平坦な接触面を有することとなり、これによって、例えば図示しないOリングを装着してカップリング1をシールすること、より詳しくは部材2,3と中間部品9との間のシールを提供することができる。
【0080】
部材2,3のエルボ状部分25,35において連結リング6に設けられ、また中間部品9の切頭面92,93の周部において設けられたねじは、2つの部材2及び3を中間部品9に組み付けるときに、この部品に対して外れるおそれなく回動することができるように、非常に短いピッチを有しており、それによってカップリング1の角度位置の調整を行うことができる。
【0081】
部材2及び3を中間部品9に対して組み付けて角度位置について調節する場合に必要なことは圧力を加えてリング4及び5をねじ込むことだけであり、これによって部材と連結リング6とが回転についてロックされる。
【0082】
図7〜図10は同一形状の2つの部材2,3を有し、これらがその各側に開口した内部穴24を備えた、本発明によるシールされたカップリング1を示している。
【0083】
部材2,3はそれぞれ固定ディスク10及び11により限定された切頭面22,24を有しており、これらの固定ディスクには環状に配置された穴12が形成されていて、部材を互いに組み付けることができるようになっている。
【0084】
各ディスク10及び11はその中央にダブルの円錐(double conicity)13,14を備えた形状を有しており、部材2,3を互いに固定したときのシールを確保している。
【0085】
各部材2,3はディスク10及び11の反対側にフランジ15を有しており、このフランジにはパイプとの連結のための穴16が形成されている。
【0086】
図11〜図13には図7〜図10に示した部材2,3の変形態様が示されており、これらはより詳しくはチューブを元にして得られ、このチューブは楕円形部分を得るために平らにされるものである。各部材2,3の楕円部分を角度αで切除することで円形断面が得られる。
【0087】
部材2,3を互いに組み付け可能とする環状に配置された穴12を有する固定ディスク10及び11は次いでそれらの円形断面部分で溶接される。
【0088】
ディスク10及び11はダブルの円錐13,14を備えた形状をそれぞれ有しており、これらは部材を互いに固定したときのシールを提供するシール7を受容する。また、このようなシールを改良するために別のシール18を設けることもできる。
【0089】
図14〜図18はプラスチックで形成された2つの同一形状の部材2,3を有しこれらの各々がそれらの各側に開口する内部穴24,34を有する、本発明によるシールされたカップリング1を示している。
【0090】
部材2及び3は楕円状の外形形状を有し、また内部穴24,34も楕円形状を有している。
【0091】
部材2は円錐溝19が形成された切頭面22を有し、また部材3は前記の溝と相補的な形状の円錐リブ40を固定した切頭面32を有しており、これによって2つの部材を互いに結合固定できるようになっている。
【0092】
図19〜図21は例えば気体、液体、ケーブル或いは粉体を含むパイプの連結を可能とする2つの中空部材2,3を有する、本発明によるシールされたカップリング1を示すものである。
【0093】
中空部材2及び3は同様な構造のものであり、複合的な形状の内部穴24,34と切頭面22,32とをそれぞれ有している。
【0094】
切頭面22には円形溝41を備えた連続部47が固定されており、この円形溝は固定リング43との回動連結を行うための金属或いは何らかのその他の材料で形成されたワイヤ42を収容するためのものであり、固定リングは連続部と相補的な内部形状を有している。
【0095】
切頭面32にはフランジ44が固定されており、このフランジの外周にはねじが形成されていて、リング43のネジ付内部46と協働して、2つの部材2及び3を互いに固定できるようにしている。
【0096】
部材2の連結部と部材3のフランジ44との間にはシール45が配置されており、これによってカップリング1を組み付けたときの完全なシールが保証されている。
【0097】
図22〜図24は例えば気体、液体、ケーブル或いは粉体のパイプを連結可能とする2つの中空部材2,3を有する、本発明によるシールされたカップリング1を示している。
【0098】
中空部材2及び3は同様な構造のものであり、複合的な形状の内部穴24,34と切頭面22,32とをそれぞれ有している。
【0099】
切頭面22には円形溝41を備えた連続部47が固定されており、この円形溝は連結リング43との回動連結を行うための金属製のワイヤ42を収容するためのものであり、連結リングは連続部と相補的な内部形状を有している。
【0100】
切頭面32にはフランジ44が固定されており、このフランジには別の金属製ワイヤ49を収容するための円形溝48が設けられいて、この別の金属製ワイヤはリング43の相補的な形状の内部と協働して、2つの部材2及び3を互いに固定できるようにしている。
【0101】
部材2の連続部47と部材3のフランジ44との間にはシール45が配置されており、カップリング1を組み付けたときの完全なシールが保証されている。
【0102】
図25〜図27は例えば気体、液体、ケーブル及び粉体のパイプを連結可能とする2つの中空部材2,3を有する、本発明によるシールされたカップリング1を示している。
【0103】
中空部材2及び3は同様な構造のものであり、複合的な形状の内部穴24,34と切頭面22,32とをそれぞれ有している。
【0104】
切頭面22には右ネジ50を備えた連続部47が固定されており、この右ネジは固定リング43の内部のネジ穴51と協働するように意図されたものである。リング43はその内部でかつ右ネジ51と反対側の端部において別の左ネジ52を有しており、この左ネジは部材3の切頭面32に固定されたフランジ44のネジ53と協働する。
【0105】
従って、リング43をねじ込むと、2つの部材2及び3が互いに近づく方向に動いて連結部がロックされる。部材2及び3の直接の接触面には商標名WURKで市販されているタイプのノッチング或いはこれと同様なもののようなインデックスシステムを設けて、部材を互いに対し回転についてロックすることができる。
【0106】
部材2及び3の間にはシール45が配置されており、カップリング1を組み付けたときのシールの完全性が保証されている。
【0107】
図28及び図29は例えば気体、液体、ケーブル及び粉体のパイプを連結可能とする2つの中空部材2,3を有する、本発明によるシールされたカップリング1を示している。
【0108】
中空部材2及び3は同様な構造のものであり、複合的な形状の内部穴24,34と切頭面22,32とをそれぞれ有している。
【0109】
部材2の切頭面22には円形溝41を備えた連続部47が固定されており、この円形溝には部材3に設けられたボール55の通過を許容するハウジング54が直角方向に切り込まれている。
【0110】
部材3の切頭面32には部材2の連続部47を受容するように設計された内部穴56が有る。内部穴56はボール55を装着するためのハウジング57をその周部に有している。
【0111】
従って、2つの部材2及び3を互いに連結するのに必要なことはボール55をハウジング54まで動かすことだけであり、これによって2つの部材を互いに押し付けることができる。ボール55が円形溝41と協働している場合には、連結をロックするために2つの部材を回転させる必要が有る。
【0112】
部材2及び3の間にはシール45が配置されており、カップリング1を組み付けたときのシールの完全性が保証されている。
【0113】
2つの部材の連結の目的をいかようにも変更することなく、ボール55の位置を逆にしてボールを部材2に配置することもできる。
【0114】
図30〜図33は多くの利用を行うことができる2つの中空部材2,3を有する、本発明によるシールされたカップリング1を示している。
【0115】
中空部材2及び3は同様な外形形状のものであり、複合的な形状の内部穴24,34と切頭面22,32とをそれぞれ有している。
【0116】
部材2の切頭面22には円錐形状のフランジ58を備えた連続部47が固定されており、一方、部材3の切頭面32は別の円錐形状のフランジ59が固定されている。
【0117】
部材2及び3は2つの半カラー61及び62により構成されたリング60によって互いに組み付けられている。
【0118】
半カラー61及び62は連結してリング60とすることを可能とするネジ穴63と平穴64とを各々有している。
【0119】
また、各半カラー61及び62は円錐形状の内部穴65を有しており、これにフランジ58,59が部材2,3の組み付け時に協働する。
【0120】
つまり、フランジ58及び59のまわりにリング60を組み付けることによって、部材2及び3を互いに保持できる回転結合を行うことが可能となる。
【0121】
最後に、部材2と部材3との間にはシール45が配置されており、カップリング1を組み付けたときのシールの完全性が保証されている。
【0122】
図34〜図36例えば電気接続の分野における剛性の保護管の連結を可能とする2つの中空部材2,3を有する、本発明によるシールされたカップリング1を示すものである。
【0123】
中空部材2及び3は同様な外形形状のものであり、複合的な形状の内部穴24,34と切頭面22,32とをそれぞれ有している。
【0124】
切頭面22,32にはネジ付連続部66及び67がそれぞれ固定されており、これらのネジ付連結部には、雄及び雌連結部分の支持部として機能する部品68及び69が導入される。
【0125】
部品68及び69はネジ付連結部66及び67とそれぞれ協働するリング70及び71によって部材2及び3に保持されている。部品68,66及び69,67にスプラインを設けることで、連結する2つの部材の方向付けとインデックスとを行うことができる。
【0126】
リング70及び71は部材2及び3を組み付けたときにOリング74を収容する溝72及び73を有しており、連結部のシールを行うことができる。
【0127】
リング70及び71は部材2及び3を組み付けるときに別のリング75を利用して互いに連結される。
【0128】
後者のリングはリング70の外部のねじ77と協働するタップネジ76と横方向のドリル穴78とを有しており、このドリル穴はリング71の周部に形成された溝79に開口している。
【0129】
ボール85が溝79に導入されており、部材2及び3の間の回転連結部を形成している。
【0130】
カップリング1の部材2,3の組み付けと固定とを行うためのこのような手段により、カップリングは切頭面において2つの別個の部分に少なくとも必ず分割することができるので、例えば電気ケーブルを通したり連結したりするためにカップリングを容易に適合させることができまたそれを容易に行うことができることに注目されるであろう。
【0131】
利用するプラスチック材料によって、すなわち僅かに弾性のプラスチックによって、2つの部材2及び3の間の連結部がシールされまた分解可能であることに注目されたい。
【0132】
また、この種の様々な形状のシールされたカップリングによって、何ら漏れのリスクを伴うことなく、液体、気体或いは粉体流の通過を可能とすることができる。
【0133】
以上の説明は単なる例示のために挙げたものであり、発明の範囲をいかようにも制限するものではなく、記載した実行の詳細を他の均等物と置き換えたとしても発明の範囲を逸脱するするものではないことをまた理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1a〜図1d】 本発明が対象とする一般的な原則を示す概略図である。
【図2a〜図2f】 本発明による可変形状のシールされたカップリングに適用されている一般的な原則を示す概略図である。
【図3】 本発明による可変形状のシールされたカップリングの第1の実施形態を示す図である。
【図4】 本発明による可変形状のシールされたカップリングの第2の実施形態を示す図である。
【図5】 本発明による可変形状のシールされたカップリングの第3の実施形態を示す図である。
【図6】 部材の連結がシールされたカップリングを特定の角度位置に配置できるようにする付属品を示す図である。
【図7〜図13】 特に水、油或いはガスのネットワークの類の重量配管のルーティングのための可変形状のシールされたカップリングの別の実施形態を示す図である。
【図14〜図18】 特に電気ケーブルの保護のための可変形状のシールされたカップリングの別の実施形態を示す図である。
【図19〜図21】 中空の部材が曲がりくねった形状の内部穴を有してはいるが断面積が必ず同じであることが保証されている、可変形状のシールされたカップリングの別の実施形態を示す図である。
【図22〜図24】 中空部材間の連結が固定リングと金属製ワイヤとによってなされる、可変形状のシールされたカップリングの別の実施形態を示す図である。
【図25〜図27】 中空部材間の連結が逆手のネジを有する固定リングを利用して行われる、可変形状のシールされたカップリングの別の実施形態を示す図である。
【図28及び図29】 中空部材間の連結が固定リングとインデックス用ボールとを利用して行われる、可変形状のシールされたカップリングの別の実施形態を示す図である。
【図30〜図33】 中空部材間の連結が2つの組み付け部品からなる固定リングを利用して行われる、可変形状のシールされたカップリングの別の実施形態を示す図である。
【図34〜図36】 電気接続の分野、特に高荷重に耐えられる剛性の保護管での利用を意図された可変形状のシールされたカップリングの別の実施形態を示す図である。
Claims (10)
- 第1及び第2中空部材(2、3)を有する可変形状のシールされたカップリングであって、これらの中空部材はその中心線(23、33)に対して角度αだけ傾いた切頭面(22、32)を各々有していて、当該中心線(23、33)は連結中心において単一の交点(C)で交差するようになっており、前記中空部材(2、3)の切頭面(22、32)は円形かつ平坦な接触面を有しており、
このカップリングは、連続部(47;66)、相補的形状部(44、56、67)、シール(45、74)及び固定リング(43;60;70、71)を有する固定手段を有しており、
前記連続部(47;66)は第1中空部材(2)の切頭面(22)に設けられており、
前記相補的形状部(44、56、67)は第2中空部材(3)の切頭面(32)に設けられているとともに、少なくとも1つの金属ワイヤ(42;49)又は少なくとも1つのボール(55;85)を受容し、
前記シール(45、74)は各中空部材(2、3)の切頭面(22、32)間に配置され、
前記固定リング(43;60;70、71)は、前記中空部材(2、3)間において回動かつ密閉結合を可能にする一方、前記中空部材(2、3)を密閉状態で互いに対して回動可能にすることによって、異なる角度位置のカップリングを提供することを特徴とするカップリング。 - 前記連続部(47)は前記固定リング(43)と回動接続をするために前記金属ワイヤ(42)を受容するように設計された円形溝(41)を有しており、当該固定リング(43)はその内部において前記連続部(47)と相補的な形状を有している一方、前記中空部材(3)の切頭面(32)はフランジ(44)を有していて、リング(43)のネジ付内部(46)と係合するようにフランジ(44)の外部周辺にはネジが設けられており、前記2つの中空部材(2、3)間のカップリングを可能とすることを特徴とする請求項1に記載の可変形状のシールされたカップリング。
- 前記連続部(47)は前記固定リング(43)と回動接続をするために前記金属ワイヤ(42)を受容するように設計された円形溝(41)を有しており、当該固定リング(43)はその内部において前記連続部(47)と相補的な形状を有している一方、前記中空部材(3)の切頭面(32)はフランジ(44)を有しており、このフランジ(44)は前記固定リング(43)の内部と係合するもう一つの金属ワイヤ(49)を受容するように設計された円形溝(48)を有していて、前記2つの中空部材(2、3)間のカップリングを可能とすることを特徴とする請求項1に記載の可変形状のシールされたカップリング。
- 前記連続部(47)は、固定リング(43)の内部ネジ(51)と係合するように設計された右ネジ(50)を有している一方、前記中空部材(3)の切頭面(32)は、前記固定リング(43)の内部ネジ(52)と係合するネジ(53)を有するフランジ(44)を有していて、前記固定リング(43)がネジで取り付けられると、前記2つの中空部材(2、3)は互いの方向に動いて結合を固定する一方、前記中空部材(2、3)間において回動かつ密閉結合を可能とすることを特徴とする請求項1に記載の可変形状のシールされたカップリング。
- 前記連続部(47)は、ボール(55)の通過を許容するためのハウジング(54)に対して直角に刻みを入れられた円形溝(41)を有している一方、前記中空部材(3)の切頭面(32)は、前記中空部材(2)の連続部(47)を受容するように設計された内部穴(56)を有するとともに、その内部穴(56)の内部周辺には前記ボール(55)を所定の位置に配置するためのハウジング(57)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の可変形状のシールされたカップリング。
- 前記連続部(47)は、円錐形状のフランジ(58)を有している一方、前記中空部材(3)の切頭面(32)はもう一つの円錐形状のフランジ(59)を有しており、各フランジ(58、59)は2つの半カラー(61、62)から成るリング(60)と係合するように設計されており、この2つの半カラー(61、62)はネジ穴(63)と平穴(64)を有していて、前記リング(60)と前記円錐形状のフランジ(58、59)との結合を可能とすることを特徴とする請求項1に記載の可変形状のシールされたカップリング。
- 前記各中空部材(2、3)の切頭面(22、32)にはネジ付連結部(66、67)がそれぞれ固定されており、該ネジ付連結部(66、67)には雄及び雌連結部部品の支持部として機能する支持部品(68、69)が案内されるものであり、該支持部品(68、69)は該ネジ付連結部(66、67)とそれぞれ協働するリング(70、71)によって該中空部材(2、3)に保持され、該リング(70、71)は前記各中空部材(2、3)を組み付けたときにOリング(74)を受容する溝(72、73)を有しており、前記リング(71)は少なくとも1つのボール(85)と係合する別の溝(79)を有している一方、該リング(70、71)は該中空部材(2、3)を組み付けるときにもう一つのリング(75)に組み入れることによって互いに連結され、前記各中空部材(2、3)を回動及び密閉結合することを特徴とする請求項1に記載の可変形状のシールされたカップリング。
- 前記もう一つのリング(75)は、前記リング(70)の外部ネジ(77)と協働するタップネジ(76)を有するとともに、前記リング(71)の周辺に形成された溝(79)に開口するドリル穴(78)を有することを特徴とする請求項7に記載の可変形状のシールされたカップリング。
- 前記ボール(85)は溝(79)に挿入されて、前記中空部材(2、3)間において回転結合を可能とすることを特徴とする請求項8に記載の可変形状のシールされたカップリング。
- 各中空部材(2、3)は、前記切頭面(22、32)に対するインデックス作成手段として、前記連続部(47;66)と前記相補的形状部(44、56、67)との接触面にそれぞれ刻み目が設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の可変形状のシールされたカップリング。
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