JP4729428B2 - セリウム系研磨剤の再生方法 - Google Patents

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本発明は、セリウム系研磨剤の再生方法に関し、より詳しくは研磨速度が大幅に低下し通常は廃棄されているセリウム系研磨剤の研磨速度を、未使用の研磨剤の研磨速度に近いものまで再生する方法に関する。
近年、様々な用途にガラス材料が用いられており、光学レンズ等光学用途用ガラス材料だけでなく、液晶ディスプレー用ガラス基板、プラズマディスプレー用ガラス基板、磁気ディスク、光ディスク等の記録媒体用ガラス基板、LSIフォトマスク用ガラス基板などの電子回路製造用といった分野にも広く使用されている。
従来から、これらのガラス基板の表面研磨に用いられている研磨剤としては、希土類酸化物、特に酸化セリウムを主成分とする研磨剤(以下、「セリウム系研磨剤」という。)が用いられている。酸化セリウムは、研磨砥粒として酸化ジルコニウムや二酸化ケイ素に比べてガラスの研磨効率が数倍優れているという利点があるからである。
セリウム系研磨剤により各種ガラス基板を研磨する場合、通常はこれを水系媒体に分散させたスラリー(以下、「研磨剤スラリー」という。)として用いる。例えば、研磨剤スラリーは、上部に配置した被研磨剤(ガラス基板)を保持、回転させるポリシングヘッドと、下部の回転する研磨パッドからなる研磨装置に供給され、研磨作業が行われる。
研磨剤スラリーは通常循環して使用されるが、使用の経過とともに、研磨力が徐々に低下するので、研磨レートが大きく低下した時点(例えば、初期の研磨レートの50%以下にまで低下した点)で、実用上の観点から、使用済み研磨剤として廃棄処分されている現状にある。
しかしながら、使用済みのセリウム系研磨剤は、セリウム以外にも、ランタン、プラセオジウム、ネウジウム等の貴重なレアアースが多く含有されている。これらを産業廃棄物として単に廃棄することなく回収し、再度使用することが資源の有効活用の面から強く望まれる。
また、近時の新聞等のニュースで報じられているように、液晶テレビ(液晶ディスプレー)やプラズマテレビ(プラズマディスプレー)の熾烈な大型化競争に伴い、対応ガラス基板も急激に大型化し、研磨に必要なセリウム系研磨剤の量も増大している。レアアース原料の安定確保の面からも、使用済み研磨剤をリサイクル使用することが望ましい。
近年、使用済みセリウム系研磨剤スラリーに、硫酸アルミニウム等の凝集剤を添加して、研磨剤粒子を凝集させ、固液分離手段で研磨剤原料として回収することがいくつか提案されている。
具体的には、研磨剤スラリーに、有機凝集剤を添加し、pHを調節して、固液分離して回収するもの(例えば、特許文献1を参照。)、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムを添加し、pHを7前後として凝集・回収するもの(たとえば、特許文献2を参照。)、または凝集剤としてアルミナ、カルシア、シリカ、酸化ナトリウムからなる凝集剤を使用し研磨剤成分を凝集させ回収することが提案されている(例えば、特許文献3を参照。)。
このようにして固体成分として回収した使用済みセリウム系研磨剤は、研磨力が大幅に低下しているため、再使用のためには、研磨レートを回復させる処理が必要である。研磨レートの低下の原因は、被研磨材中のガラス成分(Si成分)が研磨剤スラリー中に剥離又は溶離し、研磨剤粒子表面に吸着されること、またガラス成分又は使用した凝集剤由来等の不純物成分(Al成分、Fe成分等)が、同様に研磨剤粒子表面に吸着され、活性を低下せしめている等の理由によるものと考えられる。
活性を回復させるために、従来、使用済みセリウム系研磨剤に対し、大過剰の水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液を添加・処理して、Si成分やAl成分等を溶解せしめて除去することが知られている(例えば、特許文献4を参照。)。また、使用済みセリウム系研磨剤スラリーに、分散剤及び高濃度のアルカリ成分を添加して50℃以上に加熱し、研磨剤粒子表面に付着したガラス成分(Si成分)を溶解除去することも公知である(例えば、特許文献5を参照。)。
しかしながら、アルカリ添加による使用済みセリウム系研磨剤の処理方法(以下、「アルカリ処理法」と称することがある。)は、大過剰のアルカリが必要であること(例えば乾燥ベースの研磨剤質量の5〜7倍質量のアルカリが必要である。)、アルカリを添加するとセリウム系研磨剤が凝集しやすくなって研磨剤の粒径が大きくなってしまうこと、及びこれを抑制するためにさらに分散剤の添加が必要となること等の問題がある。
また、本発明者らが実際にアルカリ添加法によりセリウム系研磨剤の再生処理を検討したところ、当該セリウム系研磨剤に付着したSi成分、Al成分の27倍当量ものアルカリを添加して処理しているにかかわらず、これらの除去率は、せいぜい60%程度であることがわかった。
なお、従来、使用済みのセリウム系研磨剤を酸で処理することは特許文献6に記載されているが、これはほぼ全量廃棄処分されていた使用済み研磨剤の含水ケーキに、濃塩酸と過酸化水素を添加して酸化セリウムを塩化セリウム(Ce3+)として完全に溶解し、この溶液にアルカリを添加してセリウムの水酸化物または炭酸塩として沈殿せしめ、セリウム資源として回収しようとするものである。当該回収したセリウム化合物は、研磨剤以外の種々の用途に使用でき資源の有効活用がはかれるとする。ただし、この技術は、使用済みのセリウム系研磨剤を研磨剤として再生するものではない。
特開平10−280060号公報(特許請求の範囲(請求項1〜2)、〔0005〕〜〔0007〕、〔0010〕〜〔0012〕)。 特開2004−237163号公報(特許請求の範囲(請求項1〜請求項2)、〔0008〕〜〔0020〕) 特開2002−28662号公報(〔0005〕) 特開平11−90825号公報(特許請求の範囲(請求項1〜2)、〔0009〕〜〔0013〕) 特開2003−205460号公報(特許請求の範囲(請求項1〜請求項8)、〔0018〕〜〔0031〕) 特開2003−211356号公報(特許請求の範囲(請求項1〜請求項5)、〔0002〕〜〔0018〕)
本発明の目的は、研磨速度が大幅に低下し通常は廃棄されているセリウム系研磨剤の研磨速度を、未使用の研磨剤の研磨速度に近いものまで再生する方法を提供することである。
また、本発明の目的は、使用済みセリウム系研磨剤を、研磨剤粒子を凝集させる等の問題があり、また、セリウム系研磨剤の研磨レートを低下させる原因となっているSi成分やAl成分の除去率が低いアルカリを使用しない再生処理方法を提供することである。
本発明に従えば、以下のセリウム系研磨剤の再生方法が提供される。
〔1〕
使用済みセリウム系研磨剤を処理して再生研磨剤を得る方法において、当該使用済み研磨剤粒子を水で再分散したスラリーを、スラリー状態のまま少なくとも二種類以上の無機を併用して処理する工程を含むことを特徴とするセリウム系研磨剤の再生方法。
〔2〕
使用済みセリウム系研磨剤を処理して再生研磨剤を得る方法であって、
(1) 当該使用済み研磨剤粒子を水で再分散したスラリーとする工程
(2) 当該再分散スラリーを二種類以上の無機を併用して処理する工程、
(3) 得られた酸処理スラリーを固液分離する工程、及び
(4) 得られたケーキを乾燥し、解砕する工程からなることを特徴とするセリウム系研磨剤の再生方法。
〔3〕
使用済みセリウム系研磨剤を処理して再生研磨剤を得る方法であって、
(1) 当該使用済み研磨剤粒子を水で再分散したスラリーとする工程、
(2) 当該再分散スラリーを二種類以上の無機を併用して処理する工程、
(3) 得られた酸処理スラリーを固液分離する工程、
(4) 得られたケーキを乾燥する工程、及び
(5) 当該乾燥ケーキをさらに焼成し、解砕する工程からなることを特徴とするセリウム系研磨剤の再生方法。
〔4〕
塩酸、硫酸及び硝酸の一種とフッ酸を併用する〔1〕乃至〔3〕のいずれか1つに記載のセリウム系研磨剤の再生方法。
以下に詳述するように、本発明によれば、研磨速度が大幅に低下し通常は廃棄されているセリウム系研磨剤の研磨速度を、未使用の研磨剤の研磨速度に近いものまで再生する方法が提供される。
また、本発明によれば、使用済みセリウム系研磨剤を、研磨剤粒子を凝集させる等の問題があり、また、セリウム系研磨剤の研磨レートを低下させる原因となっているSi成分やAl成分の除去率が低いアルカリを使用しない再生処理方法が提供される。
本発明は、基本的な技術的思想として、使用済みセリウム系研磨剤を処理して再生研磨剤を得る方法において、当該使用済み研磨剤粒子を水で再分散したスラリーを少なくとも酸で処理する工程を含むことを特徴とするものである。以下、本発明のより具体的な実施の態様を添付図面を参照しながら説明する。
図1は、使用済みセリウム系研磨剤を処理して再生研磨剤をうる具体的な工程の一例を示すフローシートである。
(1)使用済み研磨剤のスラリー化処理(第1工程)
本発明において、使用済み研磨剤とは、研磨レートが大幅に低下したセリウム系研磨剤スラリーに、凝集剤を添加して、研磨剤粒子を凝集させ、固液分離手段で回収され湿ケーキ(脱水ケーキ)または乾燥ケーキ状の研磨剤粒子である。
使用済み研磨剤の組成は、未使用(使用前)の研磨剤組成、研磨履歴、被研磨材の種類や組成、凝集剤の種類等によって変わりうるが、一例を示すと、後記実施例に示すように、その成分組成(質量%(乾燥基準))は、TREO(Total Rare Earth Oxide/全酸化希土)(=CeO2+La23+Nd23+Pr611)80〜95%であり、また、TREOに対する上記各酸化物の質量比率が、大略CeO2 60%、La23 33%、Nd23 1%、Pr611 6%程度であり、その他フッ素分(F)5〜6%、Si分0.6〜3%、Al分0.3〜0.9%、Fe分0.3〜1.0%等を含有している。
本発明においては、脱水ケーキ状等の使用済み研磨剤10に水12を添加して再分散処理14を行い、その再分散スラリー16とする。スラリー濃度としては、特に限定するものではないが、通常5〜60%、好ましくは10〜40%程度である。スラリー濃度があまり低いと次の酸処理工程における研磨剤粒子の処理量が低く、濃度が高いとスラリーの十分な撹拌ができず酸処理が不完全になるため好ましくない。
このスラリー化処理を行うための装置としては撹拌手段を備えた容器が好ましい。
(2) 酸処理工程(第2工程)
当該再分散された使用済み研磨剤の再分散スラリー16に酸18が添加され処理される。酸処理工程20に使用される酸としては、当該研磨剤表面に被着したガラス成分(Si成分)や不純物成分(Al成分、Fe成分等)を溶解、分解または洗浄等により可溶化又は遊離させ、研磨剤粒子より除去しうるものであれば無機酸でも有機酸でもよいが、効果の点でより作用の強い無機酸が好ましい。無機酸としてはフッ酸、塩酸、臭素酸、硫酸、硝酸、リン酸等が例示される。これらの酸は2種類以上を併用する。例えば、フッ酸と塩酸、フッ酸と硫酸等を併用することにより、ガラス成分(Si成分)を主としてフッ酸により除去し、他の不純物成分(Al成分、Fe成分等)を主として塩酸や硫酸で除去するようにして、それぞれの成分を選択的に除去し全体としてより除去効率を高めることができる。
酸処理工程20を実施するための装置としては、収容した研磨剤スラリーを沈殿させることなく良好に分散せしめた状態で酸と効果的に反応を進行せしめうるものであれば、特に限定するものではない。通常、撹拌手段、加熱手段、温度制御手段、研磨剤スラリーや酸の供給手段等を備えた撹拌槽型の反応容器が好ましい。なお、スラリー化工程(第1工程)を実施するための容器を兼ねて、この撹拌槽型反応容器を使用してもよい。
酸処理工程20は、当該槽型反応容器に収容した再分散スラリー16中に、酸18を添加し、スラリー状態で進行させる。酸の添加量は、従来のアルカリ添加の場合と比較してはるかに少量でよく、研磨剤粒子中のガラス成分(Si成分)やその他の不純物成分(Al成分、Fe成分等)に対して1〜5倍当量、好ましくは1.1〜3倍当量程度で十分である。
反応温度は、室温又は加温して実施することができ、通常5〜90℃、好ましくは10〜80℃、好ましくは15〜70℃程度である。また、反応時間は、反応温度、酸の種類、濃度、添加量、研磨剤粒子中のガラス成分(Si成分)やその他の不純物成分(Al成分、Fe成分等)量によって変わりうるが、通常、0.5〜30時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは2〜10時間程度である。
複数の酸、例えばフッ酸と塩酸、フッ酸と硫酸等を併用する場合は、当該2種類の酸を同時に研磨剤スラリー中に加えてもよいし、また、一方の酸を先に加え、引き続いて他方の酸を添加してもよい。後者の方法の場合、酸の種類によって、反応温度や反応時間を変更してもよい。なお、酸処理工程は、回分式操作として実施することもできるし、槽型反応器を複数個直列に連結し、連続流通式操作として実施することもできる。なお、連続流通式操作として実施する場合は、反応時間としては、槽型反応器における平均滞留時間をとればよい。
(3)固液分離工程(第3工程)
かくして酸処理された処理スラリー22は、固液分離工程24に処され、研磨剤粒子ケーキ26と濾液25に分離される。当該濾液25(母液または上澄み液)には、研磨剤粒子中のガラス成分(Si成分)、その他の不純物成分(Al成分、Fe成分等)の大部分が酸により可溶化又は遊離して移行している。かくして研磨剤粒子と不純物成分が分離される。
固液分離工程は、シックナー(沈降槽)中で、酸処理スラリーを静置して研磨剤粒子を沈降させて分離し、上澄み液をデカントまたは槽よりオーバーフローさせる沈殿分離によることができる。または、機械的に、遠心分離、遠心沈降分離、濾過等により固液分離することもできる。さらに沈降分離と濾過等を組み合わせて実施してもよい。なお、濾過分離の場合、研磨剤粒子の粒径に応じて、濾布、セラミックフィルター、濾紙等適当な濾材を使用することができる。
さらに、研磨剤の表面に付着等しているガラス成分(Si成分)等を充分に洗浄するため、分離ケーキをよく洗浄するか、さらには、分離した研磨剤粒子ケーキを再度水に分散(リパルプ)させてスラリーとして、再度固液分離操作を行う操作を繰り返してもよい。
本発明においては、以上のごとくして得られた研磨剤粒子ケーキ26について、最終的な処理を施して再生研磨剤とする。この場合、目的に応じて、図に示したように、乾燥、解砕のみにより再生研磨剤とするフロー1の処理スキームによる方法と、乾燥、焼成、解砕して再生研磨剤とするフロー2の処理スキームによる方法のいずれかが適用される。
(4)フロー1のスキーム(乾燥、解砕工程)
研磨剤粒子ケーキ26を乾燥工程28、解砕工程30のみにより最終的な再生研磨剤とするものである。乾燥を実施するための装置としては特に限定するものではなく、例えば、箱形乾燥機、バンド乾燥機、真空乾燥機、気流乾燥機、噴霧乾燥機、撹拌型乾燥機、振動乾燥機、熱風乾燥機等が適用される。
乾燥雰囲気温度は適宜設定できるが、40〜800℃が好ましく、特には100〜400℃が好ましい。乾燥時間も適宜設定できるが、例えば数秒〜30時間である。通常の熱風乾燥機を使用する場合、乾燥雰囲気温度は100〜400℃が好ましい。また、真空乾燥機を使用する場合、乾燥雰囲気温度は40〜200℃が好ましい。噴霧乾燥機を使用すると、数秒で乾燥することができる。
乾燥後の研磨剤粒子ケーキを解砕処理30することにより、研磨剤粒子を充分に解砕し、ほぐして、分散性のよい再生研磨剤粒子32が得られる。なお、解砕後に分級工程を設け、サイクロン等の風力分級機等の適当な分級機により微細粒子、粗大粒子等を除去することも好ましい。
フロー1のスキーム(乾燥、解砕工程)による再生研磨剤32の組成は、例えば後記実施例に示すように、TREO(Total Rare Earth Oxide/全酸化希土)(=CeO2+La23+Nd23+Pr611)93〜95%であり、また、TREOに対する上記各酸化物の質量比率は、大略CeO2 60%、La23 33%、Nd23 1%、Pr611 6%)である。また、その他フッ素分(F)5〜6%、Si分0.1%、Al分0.03%以下、Fe分0.1〜0.2%等を含有したものとなっている。
一方、未使用の研磨剤粒子の組成は、後記実施例に示すように、TREO(Total Rare Earth Oxide/全酸化希土)(=CeO2+La23+Nd23+Pr611)(以下の実施例において同じ)95%、(TREOに対する上記各酸化物の質量比率は、大略CeO2 61%、La23 33%、Nd23 0.5%、Pr611 6%)であり、その他フッ素分(F)5%、Si分0.04%、Al分0.03%以下、Fe分0.14%程度のものである。
フロー1により処理して得られた再生研磨剤32を未使用の研磨剤と比較すると、TREOに対するCeO2 等の成分比や不純物の含有量は殆ど差が認められない。研磨レートで比較すると、後記実施例に示すように未使用品の84〜87%程度まで回復している。ただし、例えば後記実施例においては、その比表面積(10.92m2/g)、結晶子径(169Å)にかかる物性が、未使用品の値(3.82m2/g、202Å)と比較して、比表面積が増大し、また結晶子径が大きく低下しているという事実から、フロー1の乾燥、解砕工程のみのスキームでは、研磨剤粒子自体の微細化等による劣化が当該再生工程により完全に回復してはいないと思われる。
(4)フロー2のスキーム(乾燥、焼成、解砕工程)
フロー2のスキームは、フロー1の乾燥工程28に引き続いて、焼成工程29を行うものである。当該焼成工程を実施することにより、後記実施例に示すように、その比表面積(3.45m2/g)、結晶子径(198Å)に示されているような劣化していた物性が、当該再生工程によりほぼ完全に回復することが特筆される。
焼成雰囲気温度は600〜1200℃が好ましく、特には700〜1100℃が好ましい。焼成時間は、焼成温度範囲において所望の結晶粒子径を得られるように適宜その時間を調整することが好ましい。
焼成を実施するための焼成装置としては、特に限定するものではないが、電気炉、ガス加熱炉、ロータリーキルン(連続回転炉)、赤外線加熱炉、トンネル炉、流動層炉等任意のものが適用される。
なお、焼成後に、焼成物を解砕し、解砕後に分級工程を設け、サイクロン等の風力分級機等の適当な分級機により微細粒子、粗大粒子等を除去することが好ましいことは、フロー1と同様である。
以下、実施例により本発明を説明する。ただし、これらは単なる実施の態様の一例であり、本発明の技術的範囲がこれらによりなんら限定的に解釈されるものではない。なお、%とあるものは、とくに断りなき限り、質量%である。
〔実施例1〕(フロー1による再生処理)
(1)(使用済み研磨剤A)
(i)再生試験に使用する使用済み研磨剤Aとして、ガラスカレットや研磨パッドの繊維屑などのごみが除去され、研磨剤スラリーを濾過した湿ケーキ(含水率21.7質量%)を使用した。使用済み研磨剤Aのドライベースでの成分組成は、TREO(Total Rare Earth Oxide/全酸化希土)(=CeO2+La23+Nd23+Pr611)(以下の実施例において同じ)93.8%、(なお、TREOに対する上記各酸化物の質量比率は、CeO2 60.3%、La23 33.3%、Nd23 0.9%、Pr611 5.7%)であり、その他フッ素分(F)6.1%、Si分0.66%、Al分0.33%、Fe分0.33%であった。
(ii)当該使用済み研磨剤Aの平均粒子径(D50)は、1.088μmであった(レーザー散乱測定装置(日機装社製、商品名:マイクロトラック、9320−X100型)により、レーザー散乱法で測定。以下同じ。)。また、最小粒径Dminは0.375μm、最大粒径Dmaxは6.541μm、その累積粒度分布において、小粒子径から10%、90%の粒子径について、D10は0.592μm、D90は2.364μmであった。
(iii)当該研磨剤Aの粒子の他の物性は以下のとおりである。
a)BET法による比表面積(島津製作所社製、装置名Micro Meritics Flow SorbII 2300により測定。以下同じ)は、11.34m2/gであった。
b)結晶子径(粉末X線回装置(リガク社製、CuKα線、Rint−2000型)により、Scherrer法で測定。以下同じ。)は、166Åであった。
以上の使用済み研磨剤Aの物性を表1〜4にまとめて示した。また、未使用の新品研磨剤A0の物性についても、表1〜4にあわせて示した。なお、表1は研磨剤の組成(質量%)、表2は研磨剤の粒度(μm)、表3は研磨剤の比表面積(m2/g)、表4は研磨剤粒子の結晶子径(Å)である。
Figure 0004729428
(注)表中の数値は組成(質量%)を示す。
Figure 0004729428
(注)日機装社製、装置名:マイクロトラック 9320-X100型、によりレーザー散乱法で測定した粒度(μm)を示す。

Figure 0004729428
(注)島津製作所社製、装置名:Micro Meritics Flow SorbII 2300、によりBET法で測定した比表面積(m2/g)を示す。
Figure 0004729428
(注)リガク社製、装置名:粉末X線回折装置 Rint-2000、によりScherrer法で測定した結晶子径(Å)を示す。
(2)(使用済み研磨剤Aの再生処理)
(i)脱水ケーキ状の使用済み研磨剤Aの2kgを、ポリエチレン製ビーカーに秤り取り、スラリー濃度が約30%になるよう水3Lを加え撹拌して再分散スラリーとした。(第1工程、スラリー化工程)
(ii)当該再分散スラリーを以下のようにして酸処理した。すなわち、35%塩酸35mL(ケーキ中の含有Al、Fe成分に対し1.3当量)を徐々に加え、室温で2時間撹拌し塩酸による酸処理を行った。
さらに、当該スラリーに、46%フッ酸58g(ケーキ中の含有Si成分に対し1.3当量)を徐々に加え、50℃に加温し5時間撹拌し、フッ酸による酸処理を行った。(第2工程、酸処理工程)
(iii)酸処理したスラリーを以下のようにして固液分離した。すなわち、当該スラリーを1時間静置して研磨剤粒子を沈降させた後、上澄みをデカントし、得られた沈殿に水3Lを加えてリパルプし、良く撹拌し、再び1時間静置して研磨剤粒子を沈降させた後、上澄みをデカントして沈殿を得た。
この操作(沈殿リパルプ−沈降分離操作)を3回繰り返して、当該研磨剤粒子沈殿に、塩酸、フッ酸、溶解したガラス成分が残らないよう十分に水洗処理を行った。最後にADVANTEC社No.5A濾紙を用いて吸引濾過し、水洗された研磨剤粒子沈殿を回収した。(第3工程、固液分離工程)
(iv)回収研磨剤粒子沈殿(ケーキ)を、箱型乾燥機にて、110℃で12時間乾燥した。当該乾燥ケーキを解砕機で解砕した後、風力分級機で分級し、再生研磨剤A’1.33kgを回収した。(第4工程、乾燥、解砕工程)
(3)(再生研磨剤A’の物性)
(i)再生した研磨剤A’の成分組成は、TREO(=CeO2+La23+Nd23+Pr611)94.8質量%、(なお、TREOに対する上記各酸化物の質量比率は、CeO2 59.4%、La23 33.5%、Nd23 0.9%、Pr611 5.9%)であり、その他フッ素分(F)6.0%、Si分0.09%、Al分0.03%以下、Fe分含有量0.09%であった。
(ii)再生研磨剤A’の平均粒子径(D50)は、1.046μmであった。また、最小粒径Dminは0.375μm、最大粒径Dmaxは5.5μm、その累積粒度分布において、小粒子径から10%、90%の粒子径について、D10は0.582μm、D90は2.098μmであった。
(iii)当該研磨剤A’の粒子の他の物性は以下のとおりである。
a)BET法による比表面積は、10.92m2/gであった。
b)結晶子径は、169Åであった。
以上の再生研磨剤A’の物性を表1〜4にまとめて示した。
(4)(再生研磨剤A’による研磨試験)
(i)研磨試験機は、浜井産業社製両面ポリシングマシン、6BF型を用いた。試験に用いた被研磨ガラス板は、旭硝子社製の無アルカリ硝子(商品名:AN−100(ガラス組成中のSiO2含有量約60質量%%、試験板寸法(正方形):100mm/100mm/0.7mm)を用いた。
(ii)研磨パッドは、発泡ポリウレタン製不織布タイプを用い、研磨圧力は130g/cm2で、定盤回転数60rpmで両面研磨試験を実施した。
(iii) 研磨剤スラリーは、研磨剤濃度を15質量%(残部は水)とし、供給量1.8L/minとして循環させながら使用した。
(iv)研磨時間は1バッチ45分間として6バッチ研磨を行い、被研磨ガラス板の質量差から研削量を算出した。当該研削量を未使用研磨剤(新品研磨剤)A0の研削量を100としたときの相対表示として示すと87であった。結果を表5に示した。
Figure 0004729428
(注)研削量は未使用研磨剤(A0)の研磨量を100としたときの平均研磨量の相対表示である。
(5)(結果の考察)
(i)フロー1の工程(乾燥、解砕)を含む再生処理工程による実施例1では、再生研磨剤A’については、未使用の新品研磨剤A0 と比較して成分組成、粒度については、ほとんど差異は認められないが、その比表面積(10.92m2/g)、結晶子径(169Å)にかかる物性が、A0の値(3.82m2/g、202Å)と比較して、比表面積が増大し、また結晶子径が大きく低下しているという事実から、研磨剤粒子A’は使用済み研磨剤Aの劣化が当該フロー1の工程により完全に回復してはいないと思われる。
(ii)表5に示すように、A’により研削量の相対値87は、未使用の新品研磨剤A0100に対する約10%低い結果となった。しかしながら、当該相対値87を有している再生研磨剤A’は、研磨剤として十分に使用できるものである。
〔実施例2〕(フロー2による再生処理)
(1)(使用済み研磨剤A)
再生試験に使用する使用済み研磨剤Aは実施例1におけるものと同様のものを使用した。
(2)(使用済み研磨剤Aの再生処理)
(i)脱水ケーキ状の使用済み研磨剤Aの2kgを、ポリエチレン製ビーカーに秤り取り、スラリー濃度が約30%になるよう水3Lを加え撹拌して再分散スラリーとした。(第1工程、スラリー化工程)
(ii)当該再分散スラリーを以下のようにして酸処理した。すなわち、35%塩酸35mL(ケーキ中の含有Al、Fe成分に対し1.3当量)を徐々に加え、室温で2時間撹拌し塩酸による酸処理を行った。
さらに、当該スラリーに、46%フッ酸58g(ケーキ中の含有Si成分に対し1.3当量)を徐々に加え、50℃に加温し5時間撹拌し、フッ酸による酸処理を行った。(第2工程、酸処理工程)
(iii)酸処理したスラリーを以下のようにして固液分離した。すなわち、当該スラリーを1時間静置して研磨剤粒子を沈降させた後、上澄みをデカントし、得られた沈殿に水3Lを加えてリパルプし、良く撹拌し、再び1時間静置して研磨剤粒子を沈降させた後、上澄みをデカントして沈殿を得た。
この操作(沈殿リパルプ−沈降分離操作)を3回繰り返して、当該研磨剤粒子沈殿に、塩酸、フッ酸、溶解したガラス成分が残らないよう十分に水洗処理を行った。最後にADVANTEC社No.5A濾紙を用いて吸引濾過し、水洗された研磨剤粒子沈殿を回収した。(第3工程、固液分離工程)
(iv)回収研磨剤粒子沈殿(ケーキ)を、箱型乾燥機にて、110℃で12時間乾燥した。(第4工程、乾燥工程)
(v)当該乾燥ケーキを電気焼成炉にて、950℃で3時間焼成した。焼成ケーキを解砕機で解砕した後、風力分級機で分級し、再生研磨剤A’’1.07kgを回収した。(第5工程、焼成、解砕工程)
(3)(再生研磨剤A’’の物性)
(i)再生した研磨剤A’’の成分組成は、TREO(=CeO2+La23+Nd23+Pr611)94.7%、(なお、TREOに対する上記各酸化物の質量比率は、CeO2 59.7%、La23 33.2%、Nd23 0.9%、Pr611 5.8%)であり、その他フッ素分(F)6.0%、Si分0.07%、Al分0.03%以下、Fe分0.15%であった。
(ii)再生研磨剤A’’の平均粒子径(D50)は、1.074μmであった。また、最小粒径Dminは0.375μm、最大粒径Dmaxは4.625μm、その累積粒度分布において、小粒子径から10%、90%の粒子径について、D10は0.582μm、D90は2.127μmであった。
(iii)当該研磨剤A’’の粒子の他の物性は以下のとおりである。
a)BET法による比表面積は、3.45m2/gであった。
b)結晶子径は、198Åであった。
以上の再生研磨剤A’’の物性を表1〜4にまとめて示した。
(4)(再生研磨剤A’’による研磨試験)
(i)研磨試験は、実施例1と同じ研磨試験機を使用し、実施例1と同様にして行った。
(ii)実施例1と同様にして、被研磨ガラス板の質量差から研削量を算出した。当該研削量を未使用研磨剤(新品研磨剤)A0の研削量を100としたときの相対表示として示すと98であった。結果を表5に示した。
(5)(結果の考察)
(i)フロー2の焼成、解砕工程を含む再生処理工程による実施例2においては、再生研磨剤A’’については、未使用の新品研磨剤A0 と比較して成分組成、粒度については、ほとんど差異は認められないばかりでなく、その比表面積(3.45m2/g)、結晶子径(198Å)にかかる物性が、A0の値(3.82m2/g、202Å)と比較しても、ほぼ実質的に回復している事実が認められる。研磨剤粒子A’’は、使用済み研磨剤の劣化が当該再生工程によりほぼ完全に回復していると思われる。
(ii)表5に示すように、A’’による研削量の相対値は98であって(未使用の新品研磨剤A0100に対する値)、新品研磨剤A0と比較しても遜色ない研削量である。すなわち実施例2による再生研磨剤A’’は、新品と同様な研磨剤として再び使用することが可能であると判断される。
〔実施例3〕(フロー1による再生処理)
(1)(使用済み研磨剤B
(i)再生試験に使用する使用済み研磨剤Bとして、ガラスカレットや研磨パッドの繊維屑などのごみが除去され、研磨剤スラリーを濾過した湿ケーキ(含水率47.5質量%)を使用した。使用済み研磨剤Bのドライベースでの成分組成は、TREO(=CeO2+La23+Nd23+Pr611)81.5%、(なお、TREOに対する上記各酸化物の質量比率は、CeO2 60.9%、La23 33.0%、Nd23 1.0%、Pr611 6.0%)であり、その他フッ素分(F)5.2%、Si分2.70%、Al分0.90%、Fe分6.88%であった
(ii)当該使用済み研磨剤Bの平均粒子径(D50)は、2.768μmであった。また、最小粒径Dminは0.375μm、最大粒径Dmaxは26.111μm、その累積粒度分布において、小粒子径から10%、90%の粒子径について、D10は0.762μm、D90は8.098μmであった。
(iii)当該研磨剤Bの粒子の他の物性は以下のとおりである。
a)BET法による比表面積は、18.7m2/gであった。
b)結晶子径は、167Åであった。
以上の使用済み研磨剤Bの物性を表6〜9にまとめて示した。また、未使用の新品研磨剤B0の物性についても、表6〜9にあわせて示した。
(2)(使用済み研磨剤Bの再生処理)
(i)脱水ケーキ状の使用済み研磨剤Bの3kgを、ポリエチレン製ビーカーに秤り取り、スラリー濃度が約30%になるよう水3Lを加え撹拌して再分散スラリーとした。(第1工程、スラリー化工程)
(ii)当該再分散スラリーを以下のようにして酸処理した。すなわち、35%塩酸570mL(ケーキ中の含有Al、Fe成分に対し1.3当量)を徐々に加え、室温で2時間撹拌し塩酸による酸処理を行った。
さらに、当該スラリーに、46%フッ酸240g(ケーキ中の含有Si成分に対し1.3当量)を徐々に加え、50℃に加温し5時間撹拌し、フッ酸による酸処理を行った。
(第2工程、酸処理工程)
(iii)酸処理したスラリーを以下のようにして固液分離した。すなわち、当該スラリーを1時間静置して研磨剤粒子を沈降させた後、上澄みをデカントし、得られた沈殿に水3Lを加えてリパルプし、良く撹拌し、再び1時間静置して研磨剤粒子を沈降させた後、上澄みをデカントして沈殿を得た。
この操作(沈殿リパルプ−沈降分離操作)を3回繰り返して、当該研磨剤粒子沈殿に、塩酸、フッ酸、溶解したガラス成分が残らないよう十分に水洗処理を行った。最後にADVANTEC社No.5A濾紙を用いて吸引濾過し、水洗された研磨剤粒子沈殿を回収した。(第3工程、固液分離工程)
上記の第2工程と第3工程とを再度繰り返した。
(iv)回収研磨剤粒子沈殿(ケーキ)を、箱型乾燥機にて、110℃で12時間乾燥した。当該乾燥ケーキを解砕機で解砕した後、風力分級機で分級し、再生研磨剤B’1.16kgを回収した。(第4工程、乾燥、解砕工程)
(3)(再生研磨剤B’の物性)
(i)再生した研磨剤B’の成分組成は、TREO(=CeO2+La23+Nd23+Pr611)93.7%、(なお、TREOに対する上記各酸化物の質量比率は、CeO2 60.5%、La23 32.1%、Nd23 1.0%、Pr611 6.2%)であり、その他フッ素分(F)5.2%、Si分0.10%、Al分0.03%以下、Fe分0.17%であった。
(ii)再生研磨剤B’の平均粒子径(D50)は、1.077μmであった。また、最小粒径Dminは0.375μm、最大粒径Dmaxは5.5μm、その累積粒度分布において、小粒子径から10%、90%の粒子径について、D10は0.577μm、D90は2.154μmであった。
(iii)また、当該研磨剤B’の粒子の他の物性は以下のとおりである。
a)BET法による比表面積は、19.1m2/gであった。
b)結晶子径は、176Åであった。
以上の再生研磨剤B’の物性を表6〜9にまとめて示した。また、未使用の新品研磨剤B0の物性についても、表6〜9にあわせて示した。なお、表6は研磨剤の組成(質量%)、表7は研磨剤の粒度(μm)、表8は研磨剤の比表面積(m2/g)、表9は研磨剤粒子の結晶子径(Å)である。
Figure 0004729428
(注)表中の数値は(質量%)を示す。
Figure 0004729428
(注)日機装社製、装置名:マイクロトラック 9320-X100型、によりレーザー散乱法で測定した粒度(μm)を示す。
Figure 0004729428
(注)島津製作所社製、装置名:Micro Meritics Flow SorbII 2300、によりBET法で測定した比表面積(m2/g)を示す。
Figure 0004729428
(注)リガク社製、装置名:粉末X線回折装置 Rint-2000、によりScherrer法で測定した結晶子径(Å)を示す。
(4)(再生研磨剤B’による研磨試験)
(i)研磨試験は、実施例1と同じ研磨試験機を使用し、実施例1と同様にして行った。
(ii)実施例1と同様にして、被研磨ガラス板の質量差から研削量を算出した。当該研削量を未使用研磨剤(新品研磨剤)の研削量を100としたときの相対表示として示すと84であった。結果を表10に示した。
Figure 0004729428
(注)研削量は未使用研磨剤(B0)の研磨量を100としたときの平均研磨量の相対表示である。
(5)(結果の考察)
(i)フロー1の工程(乾燥、解砕)を含む再生処理工程による実施例3では、再生研磨剤B’については、未使用の新品研磨剤B0 と比較して成分組成、粒度については、ほとんど差異は認められないが、その比表面積(19.1m2/g)、結晶子径(176Å)にかかる物性が、B0の値(3.82m2/g、202Å)と比較して、比表面積が増大し、また結晶子径が大きく低下しているという事実から、研磨剤粒子B’は使用済み研磨剤の劣化が当該再生工程により完全に回復してはいないと思われる。
(ii)表10に示すように、B’により研削量の相対値84は、未使用の新品研磨剤B0100に対する約15%低い結果となった。しかしながら、当該相対値84を有している再生研磨剤B’は、研磨剤として十分に使用できるものであると考えられる。なお、使用済み研磨剤Bは、Aに比較してガラス成分、凝集剤成分が多く、粒子の凝集が強い、より再生が困難と思えるものであるが、本発明の再生方法によれば、フロー1の方法によっても、全く問題なく再生できることが確認された。
〔実施例4〕(フロー2による再生処理)
(1)(使用済み研磨剤B)
再生試験に使用する使用済み研磨剤Bと実施例3におけるものと同様のものを使用した。
(2)(使用済み研磨剤Bの再生処理)
(i)脱水ケーキ状の使用済み研磨剤Bの2kgを、ポリエチレン製ビーカーに秤り取り、スラリー濃度が約30%になるよう水3Lを加え撹拌して再分散スラリーとした。(第1工程、スラリー化工程)
(ii)当該再分散スラリーを以下のようにして酸処理した。すなわち、35%塩酸570mL(ケーキ中の含有Al、Fe成分に対し1.3当量)を徐々に加え、室温で2時間撹拌し塩酸による酸処理を行った。
さらに、当該スラリーに、46%フッ酸240g(ケーキ中の含有Si成分に対し1.3当量)を徐々に加え、50℃に加温し5時間撹拌し、フッ酸による酸処理を行った。
(第2工程、酸処理工程)
(iii)酸処理したスラリーを以下のようにして固液分離した。すなわち、当該スラリーを1時間静置して研磨剤粒子を沈降させた後、上澄みをデカントし、得られた沈殿に水3Lを加えてリパルプし、良く撹拌し、再び1時間静置して研磨剤粒子を沈降させた後、上澄みをデカントして沈殿を得た。
この操作(沈殿リパルプ−沈降分離操作)を3回繰り返して、当該研磨剤粒子沈殿に、塩酸、フッ酸、溶解したガラス成分が残らないよう十分に水洗処理を行った。最後にADVANTEC社No.5A濾紙を用いて吸引濾過し、水洗された研磨剤粒子沈殿を回収した。(第3工程、固液分離工程)
(iv)回収研磨剤粒子沈殿(ケーキ)を、箱型乾燥機にて、110℃で12時間乾燥した。(第4工程、乾燥工程)
(v)当該乾燥ケーキを電気焼成炉にて、950℃で3時間焼成した。焼成ケーキを解砕機で解砕した後、風力分級機で分級し、再生研磨剤B’’0.94kgを回収した。(第5工程、焼成、解砕工程)
(3)(再生研磨剤B’’の物性)
(i)再生した研磨剤B’’の成分組成は、TREO(=CeO2+La23+Nd23+Pr611)94.5%、(なお、TREOに対する上記各酸化物の質量比率は、CeO2 60.2%、La23 32.8%、Nd23 0.9%、Pr611 5.9%)であり、その他フッ素分(F)5.1%、Si分0.09%、Al分0.03%以下、Fe分0.13%であった。
(ii)再生研磨剤B’’の平均粒子径(D50)は、1.010μmであった。また、最小粒径Dminは0.375μm、最大粒径Dmaxは5.5μm、その累積粒度分布において、小粒子径から10%、90%の粒子径について、D10は0.564μm、D90は2.178μmであった。
(iii)当該研磨剤B’’の粒子の他の物性は以下のとおりである。
a)BET法による比表面積は、3.26m2/gであった。
b)結晶子径は、213Åであった。
以上の再生研磨剤B’’の物性を表6〜9にまとめて示した。
(4)(再生研磨剤B’’による研磨試験)
(i)研磨試験は、実施例1と同じ研磨試験機を使用し、実施例1と同様にして行った。
(ii)実施例1と同様にして、被研磨ガラス板の質量差から研削量を算出した。当該研削量を未使用研磨剤(新品研磨剤)の研削量を100としたときの相対表示として示すと97であった。結果を表10に示した。
(5)(結果の考察)
(i)フロー2の焼成、解砕工程を含む再生処理工程による実施例4においては、再生研磨剤B’’については、未使用の新品研磨剤B0 と比較して成分組成、粒度については、ほとんど差異は認められないばかりでなく、その比表面積(3.26m2/g)、結晶子径(213Å)にかかる物性が、B0の値(3.82m2/g、202Å)と比較しても、ほぼ未使用研磨剤並みに回復している事実が認められる。研磨剤粒子B’’は、使用済み研磨剤の劣化が当該再生工程によりほぼ完全に回復していると思われる。
(ii)表10に示すように、B’’による研削量の相対値は97であって(未使用の新品研磨剤B0100に対する値)、新品研磨剤B0と比較しても遜色ない研削量である。すなわち実施例4による再生研磨剤B’’は、新品と同様な研磨剤として再び使用することが可能であると判断される。
なお、使用済み研磨剤Bは、もともと研磨剤Aに比較してガラス成分、凝集剤成分が多く、粒子の凝集が強く、より再生が困難と思えるものであるが、本発明の再生方法、特にフロー2を含む方法によれば、全く問題なく再生できることが確認された。
本発明によれば、研磨速度が大幅に低下し通常は廃棄されているセリウム系研磨剤の研磨速度を、未使用の研磨剤の研磨速度に近いものまで再生する方法が提供される。
また、本発明によれば、使用済みセリウム系研磨剤を、研磨剤粒子を凝集させる等の問題があり、また、セリウム系研磨剤の研磨レートを低下させる原因となっているSi成分やAl成分の除去率が低いアルカリを使用しない再生処理方法が提供されるものであるから、その産業上の利用可能性はきわめて大きい。
使用済みセリウム系研磨剤を処理して再生研磨剤をうる工程の一例を示すフローシートである。

Claims (4)

  1. 使用済みセリウム系研磨剤を処理して再生研磨剤を得る方法において、当該使用済み研磨剤粒子を水で再分散したスラリーを、スラリー状態のまま少なくとも二種類以上の無機を併用して処理する工程を含むことを特徴とするセリウム系研磨剤の再生方法。
  2. 使用済みセリウム系研磨剤を処理して再生研磨剤を得る方法であって、
    (1)当該使用済み研磨剤粒子を水で再分散したスラリーとする工程
    (2)当該再分散スラリーを二種類以上の無機を併用して処理する工程、
    (3)得られた酸処理スラリーを固液分離する工程、及び
    (4)得られたケーキを乾燥し、解砕する工程からなることを特徴とするセリウム系研磨剤の再生方法。
  3. 使用済みセリウム系研磨剤を処理して再生研磨剤を得る方法であって、
    (1)当該使用済み研磨剤粒子を水で再分散したスラリーとする工程、
    (2)当該再分散スラリーを二種類以上の無機を併用して処理する工程、
    (3)得られた酸処理スラリーを固液分離する工程、
    (4)得られたケーキを乾燥する工程、及び
    (5)当該乾燥ケーキをさらに焼成し、解砕する工程からなることを特徴とするセリウム系研磨剤の再生方法。
  4. 塩酸、硫酸及び硝酸の一種とフッ酸を併用する請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセリウム系研磨剤の再生方法。
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