JP4720905B2 - 噴流はんだ槽 - Google Patents

噴流はんだ槽 Download PDF

Info

Publication number
JP4720905B2
JP4720905B2 JP2008512185A JP2008512185A JP4720905B2 JP 4720905 B2 JP4720905 B2 JP 4720905B2 JP 2008512185 A JP2008512185 A JP 2008512185A JP 2008512185 A JP2008512185 A JP 2008512185A JP 4720905 B2 JP4720905 B2 JP 4720905B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
jet
antioxidant
molten solder
solder
pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008512185A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2007123237A1 (ja
Inventor
三津夫 禅
広一 市川
聡 小澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Senju Metal Industry Co Ltd
Original Assignee
Senju Metal Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Senju Metal Industry Co Ltd filed Critical Senju Metal Industry Co Ltd
Priority to JP2008512185A priority Critical patent/JP4720905B2/ja
Publication of JPWO2007123237A1 publication Critical patent/JPWO2007123237A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4720905B2 publication Critical patent/JP4720905B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K3/00Tools, devices, or special appurtenances for soldering, e.g. brazing, or unsoldering, not specially adapted for particular methods
    • B23K3/06Solder feeding devices; Solder melting pans
    • B23K3/0646Solder baths
    • B23K3/0653Solder baths with wave generating means, e.g. nozzles, jets, fountains
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K1/00Soldering, e.g. brazing, or unsoldering
    • B23K1/0008Soldering, e.g. brazing, or unsoldering specially adapted for particular articles or work
    • B23K1/0016Brazing of electronic components
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K1/00Soldering, e.g. brazing, or unsoldering
    • B23K1/08Soldering by means of dipping in molten solder
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2101/00Articles made by soldering, welding or cutting
    • B23K2101/36Electric or electronic devices
    • B23K2101/42Printed circuits

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Molten Solder (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、噴流はんだ槽に関し、具体的には、自動はんだ付け装置に設置されてプリント基板のはんだ付けを行うことができる噴流はんだ槽に関する。
【背景技術】
【0002】
自動はんだ付け装置には、フラクサー、プリヒーター、噴流はんだ槽さらには冷却機といった各種の処理装置が、これら処理装置の上方に設置される搬送コンベアの搬送方向へ向けて、順次設置される。プリント基板は、搬送コンベアにより搬送されながら、フラクサーによるフラックスの塗布と、プリヒーターによる予備加熱と、噴流はんだ槽によるはんだ付けと、冷却機による冷却とが行われることにより、はんだ付けされる。これら処理装置のいずれもがはんだ付けの品質に影響するが、特に噴流はんだ槽の影響は大きい。
【0003】
噴流はんだ槽は、上方に噴流させた溶融はんだにプリント基板の下面を接触させることによってプリント基板のはんだ付けを行う。このため、噴流はんだ槽には、溶融はんだを送り出すための噴流ポンプと、噴流ポンプにより送られる溶融はんだを上方に噴流させるための噴流ノズルとが設けられる。噴流ポンプ及び噴流ノズルは、その一方の端部に噴流ポンプを配置するとともに他方の端部に噴流ノズルを配置するダクトによって、接続される。噴流ポンプは、ダクトの一方の端部に設けられるケーシングの内部に配置される。
【0004】
噴流ポンプに吸い込まれた溶融はんだは、ダクトを通じて噴流ノズルへ送られ、この噴流ノズルから上方へ向けて噴流される。この噴流ポンプには低廉なインペラポンプが慣用されてきたが、近年では、送り出す溶融はんだの脈動を解消できることからスクリューポンプが用いられるので、以降の説明では、噴流ポンプとしてスクリューポンプを用いた場合を例にとる。スクリューポンプは、通常一枚の板状材が円柱状の回転軸の外周面に螺旋状に巻き付けられて装着される構造を有し、例えば溶融はんだを吸い込むための吸い込み口を有するケーシングの内部に収容される。スクリューポンプの回転軸は、ケーシングの上部に設けられた貫通孔を貫通して溶融はんだの液面の上方まで延設され、モータ等の駆動源に接続される。溶融はんだは、回転軸の外周を板状材に沿って螺旋状に吸い込まれる。
[0005]
この噴流はんだ槽では、溶融はんだ中に酸化物が多量に存在すると、酸化物がプリント基板に付着して外観品質を悪化させるばかりでなく、プリント基板における隣接したはんだ付け部同士の間に跨がって付着するとプリント基板の短絡の原因となる。噴流はんだ槽において酸化物が主に発生する箇所は、噴流ノズルの周辺とスクリューポンプの回転軸の周辺である。
[0006]
噴流ノズルの周辺では、噴流した新しい溶融はんだが噴流ノズルの周辺の溶融はんだに落下して衝突する際に空気を巻き込むために、酸化物が発生する。酸化物ははんだと混じり合って水分を含んだ砂のような状態の、いわゆるドロスとなる。ドロスは、5〜10質量%の酸化物を含むので還元剤とともに加熱、攪拌したり、圧力をかけて絞ったりすることにより回収できるとともに、ドロスが噴流はんだ槽の溶融はんだの液面上に多量に浮遊するとこれが噴流はんだ槽から溢れ落ちて跳ねたり、電気配線を焦がしたりする原因になる。このため、ドロスは適当な量溜まった際に回収される。
[0007]
一方、スクリューポンプの回転軸は、溶融はんだ中に没した状態で回転する。このため、スクリューポンプの回転軸の周囲の溶融はんだは渦を巻いた状態にある。このため、溶融はんだは、空気と接触することや回転する回転軸に擦られることによって、酸化する。したがって、スクリューポンプの回転軸の周辺で発生する酸化物は、噴流ノズルの周辺で発生するドロスとは異なり、はんだが混じっていない黒色を呈する純粋な酸化物である。
[0008]
このように、スクリューポンプの回転軸の周囲には、溶融はんだの渦流が存在する。スクリューポンプの周囲で発生した酸化物は、この渦流により、下方に引き込まれる。下方に引き込まれた酸化物は、スクリューポンプの流入口からダクトの内部に入り、溶融はんだとともに噴流ノズルから噴流してプリント基板に付着する。これにより、はんだ付け部の外観を悪化させるばかりでなく、はんだ付け部の間に付着してプリント基板の短絡を引き起こす。
[0009]
特許文献1には、噴流ポンプの回転軸の周囲を円筒体により覆い、この円筒体の内部に酸化防止剤である油を貯留することによって、噴流ポンプの周囲における酸化物の発生を防止する発明が開示される。この発明によれば、噴流ポンプの回転軸の周囲に油が存在するので、噴流ポンプの回転軸の周囲の溶融はんだはこの油により空気と遮断され、噴流ポンプの回転軸の周囲における酸化物の発生が防止される。
【0010】
しかし、特許文献1により開示された発明では、高温の溶融はんだの上に例えば油を浮かべることから、この油が発煙して劣化する。この煙が自動はんだ付け装置から外部に流出することにより作業場環境を悪化させる。また、この煙は煤となって付着することにより自動はんだ付け装置や各処理装置を汚すばかりでなく、はんだ付けするプリント基板に付着するとプリント基板を汚してその商品価値を損なう。さらに溶融はんだ上の油は、高温劣化しやすく数時間しか酸化防止の効果を維持できないので、油を相当な頻度で交換しなければならない。
【0011】
特許文献2には、はんだ槽に収容された溶融はんだの液面よりも上方に突出する保護管を設置し、この保護管の中に噴流ポンプの回転軸を挿通して配置することにより、噴流ポンプの回転軸の周囲における酸化物の発生を防止する発明が開示される。この発明によれば、噴流ポンプの回転軸が保護管の中を挿通するので噴流ポンプの回転軸は保護管によって遮られ、噴流ポンプの回転軸の周囲における酸化物の発生が防止される。
【0012】
しかし、特許文献2により開示された発明では、保護管と噴流ポンプの回転軸との間隙が大きい場合には、この間隙の中に溶融はんだが侵入する。間隙の内部に侵入した溶融はんだにより摩擦が増加するため、却って酸化が激しくなる。そこで、保護管と噴流ポンプの回転軸との間の間隙に溶融はんだが侵入しないようにこの間隙を狭く設定すると、保護管と噴流ポンプの回転軸とが擦れて互いに傷付けあうようになったり、噴流ポンプの回転軸の円滑な回転が損なわれる。つまり、噴流はんだ槽では使用時にはんだは加熱されるとともに不使用時に冷却される。このため、使用時及び不使用時における熱膨張及び熱収縮が保護管にも影響し、間隙が狭い場合には、保護管が少しでも変形すると噴流ポンプの回転軸に接して上述したように互いに傷付けたり、円滑な回転を損なったりする。
【0013】
特許文献3には、噴流ポンプの回転軸に対して板部材を弾力的に当接させ、回転する溶融はんだを板部材により噴流ポンプの回転軸から離反することにより、噴流ポンプの周囲における酸化物の発生を防止する発明が開示されている。この発明によれば、噴流ポンプの回転軸に板部材を当接させることにより噴流ポンプの回転軸の回転により発生する渦流を抑制することができる。
【0014】
しかし、特許文献3により開示された発明では、ポンプの回転軸の周囲では溶融はんだは攪拌されるため、やはり酸化を完全に防止することはできない。
さらに、特許文献4には、はんだ作業面である噴流ノズルを除いた溶融はんだの液面の全域に、板状又は箱状の酸化防止材を浮かべて配置することにより、噴流はんだ槽の全域、すなわち噴流ポンプの回転軸の周囲における酸化物の発生を防止する発明が開示されている。
【特許文献1】
実開平3−36362号公報
【特許文献2】
実開昭52−56018号公報
【特許文献3】
実開平1−150462号公報
【特許文献4】
実開平5−50224号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかし、特許文献4により開示された発明には、実用上、以下に列記する課題(i)〜(iii)があり、その実用化が困難である。
(i)如何に酸化物の発生が少ない噴流はんだ槽であっても、その内部を、高温の溶融はんだが流動する。このため、噴流はんだ槽を使用していると、噴流ノズルの下部に設置された整流板、噴流ノズルの内部、さらには噴流ポンプと噴流ノズルとを接続するダクトの内部等に、酸化物が徐々に付着して堆積する。堆積した酸化物はその後に剥離して溶融はんだとともに噴流ノズルから噴流してプリント基板に付着する。これを防ぐために、噴流はんだ槽に収容された溶融はんだを定期的に全部汲み出し、内部の各部に堆積する酸化物を除去するメンテナンス作業を行う必要がある。この発明は噴流ノズルを除く全ての部分を覆う大きな酸化防止材を配置するものであるので、メンテナンス作業の際には、厚さが厚く、かつ大きくて重い酸化防止材を噴流はんだ槽の上方へ持ち上げて取り外す必要がある。しかし、この取り外しの際に噴流ポンプの回転軸の挿入孔がこの回転軸に引っ掛かってしまうことを防ぐため、水平の姿勢を維持したままで酸化防止材を上方へ持ち上げる必要があるとともに、誤って酸化防止材を溶融はんだ上に落下させてしまうと溶融はんだが飛び散ってメンテナンス作業者が非常に危険な状態となる。このため、酸化防止材を噴流ポンプの回転軸から抜き取る作業は複数の作業者により慎重に行う必要があり、このメンテナンス作業に相当の工数を要する。
(ii)特許文献4の図1に示されるように、噴流ノズルの側の酸化防止材の縁部に形成された傾斜面に噴流ノズルから噴流した溶融はんだを落下させて流下させる。しかし、落下する溶融はんだが傾斜面に衝突することにより酸化防止材は揺動し、これに伴って噴流はんだ槽に収容される溶融はんだも上下方向に揺動する。これにより、噴流ノズルからの噴流高さが変動し、噴流高さが低下したときには溶融はんだがプリント基板に接触しない未はんだが発生するとともに、噴流高さが上昇したときには溶融はんだがプリント基板における隣接したはんだ付け部間の短絡が発生する。
(iii)また、酸化防止材が溶融はんだの湯面で揺動することにより、噴流ポンプの回転軸の挿入孔とこの回転軸とが擦れて噴流ポンプの回転軸を傷付けたり、噴流ポンプの回転軸の円滑な回転を妨げたりする。また、大きくて重い酸化防止材は、噴流ポンプの回転軸に軽く接触しただけでも噴流ポンプの回転軸を損傷する。噴流ポンプの回転軸が損傷すると、損傷した部分に溶融はんだが付着し、そこから噴流ポンプの回転軸の成分が溶融はんだ中に拡散する、いわゆる食われが発生する。
【0016】
このように、特許文献4に開示された発明によれば、噴流はんだ槽の全域、すなわちポンプの回転軸の周囲における酸化物の発生を防止することはできるものの、その実用を阻害する大きな課題(i)〜(iii)があるので、噴流ポンプの回転軸の周囲における酸化物の発生防止を図りながら長期間安定して使用できる噴流はんだ槽を現に提供することはできなかった。
【0017】
本発明の目的は、溶融はんだ槽のメンテナンスの作業性が良好であり、噴流高さの変動がなく、しかも噴流ポンプの回転軸を傷付けることがないことから、長期間安定して使用することができる優れた実用性を有する噴流はんだ槽を提供することである。
課題を解決するための手段
【0018】
本発明は、溶融はんだを収容するための槽本体と、溶融はんだを送り出すために槽本体の内部に配置される噴流ポンプと、この噴流ポンプに接続されて上方へ向けて延設される回転軸と、噴流ポンプにより送られる溶融はんだを上方に向けて噴流させるために槽本体の内部に配置される噴流ノズルと、その一方の端部に噴流ポンプを設置するとともに他方の端部に噴流ノズルを設置するために槽本体の内部に配置されるダクトとを備えた噴流はんだ槽において、回転軸を、隙間を有して貫通させるための貫通孔を有し、内部に浮力を生じるための空洞部を有し、さらに、溶融はんだの液面上であって噴流ポンプの上方を浮遊する酸化防止体と、この酸化防止体が水平面内において回転することを規制するための係止手段とを備え、酸化防止体が、酸化防止体の貫通孔に下方に向けて延設される、回転軸との間に隙間を有してこの回転軸を包囲する包囲体を備えるとともに、係止手段が、槽本体の内部に上方へ向けて延設されることにより酸化防止体の外周を包囲して係止するための複数の連結棒を有することを特徴とする噴流はんだ槽である。
【0019】
この本発明に係る噴流はんだ槽では、酸化防止体が、水平断面において、噴流ポンプの回転軸の軸芯を中心として回転軸の直径の2倍以上の円形の領域であって、その面積が、噴流はんだ槽の水平断面積から噴流ノズルの水平断面積を除いた面積の80%以下となる領域を覆う大きさを有することが望ましい。
【0020】
の場合に、包囲体が、酸化防止体の下面から下方へ10〜100mm突出して、延設されることが望ましい。
[0021]
これらの本発明に係る噴流はんだ槽では、噴流ノズルが、その下部に溶融はんだを吸い込むための吸い込み口を有すること、及び/又は噴流ポンプが、例えば4枚の螺旋羽根を有するスクリューポンプであることが望ましい。
[0022]
[0023]
これらの本発明に係る噴流はんだ槽では、空洞部が、酸化防止体の内部の外縁部の全周にわたり形成されること、又は、酸化防止体の内部に前記回転軸に対して対称となる位置に形成されることが望ましい。
[0024]
さらに、これらの本発明に係る噴流はんだ槽では、溶融はんだが付着し難い材料がステンレス鋼又はチタン合金であることが望ましい。
発明の効果
[0025]
本発明に係る噴流はんだ槽は、噴流ポンプの回転軸の周囲を酸化防止体で覆っているため噴流ポンプの回転軸の周囲において発生する酸化物を抑制する。また、本発明に係る噴流はんだ槽は、酸化防止体の大きさが噴流ノズルから落下する溶融はんだに影響されない大きさであって酸化防止体が揺動しないので、噴流はんだ槽に収容された溶融はんだの液面高さが変動しない。さらに、酸化防止体が揺動しても、酸化防止体の水平面積が溶融はんだ槽の水平面積に対して相対的に小さいため、噴流はんだ槽に収容された溶融はんだ全体の湯面高さを変動させることがない。
[0026]
このため、本発明に係る噴流はんだ槽は、噴流高さの変動を生じることなく、噴流はんだ槽のメンテナンスの際には、酸化防止体の除去が容易であり、しかも安全に取り外し作業を行うことができるという従来の噴流はんだ槽にない高い実用性を有する。
【図面の簡単な説明】
[0027]
[図1]本発明に係る噴流はんだ槽の構造を示す断面図である。
[図2]本発明に係る噴流はんだ槽に用いる噴流ポンプの周辺の構造を分解した状態で部分的に示す斜視図である。
[図3]本発明に係る噴流はんだ槽に用いる酸化防止体の要部の構造を、一部を破断した状態で示す斜視図である。
[図4]本発明に係る噴流はんだ槽に用いる酸化防止体の配置を示す平面図である。
[図5]図4におけるG−G断面を示す説明図である。
[図6]図6(A)〜図6(C)は、いずれも、本発明に係る噴流はんだ槽に用いる酸化防止体の変形例を示す説明図である。
符号の説明
【0028】
1 噴流はんだ槽本体
2 ダクト
3 ケーシング
4 噴流ノズル
5 スクリューポンプ
6 流入孔
8 保持体
10 回転軸
11 下板
12 上板
13 連結棒
22 酸化防止体
23 天板
24 底板
25 挿通孔
26 空洞部
28 包囲体
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明に係る噴流はんだ槽を実施するための最良の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の噴流はんだ槽1の構造を示す断面図であり、図2は、噴流はんだ槽1に用いる噴流ポンプ5の周辺の構造を分解した状態で部分的に示す斜視図であり、図3は、本実施の形態の噴流はんだ槽1に用いる酸化防止体22の要部の構造を、一部を破断した状態で示す斜視図であり、図4は、本実施の形態の噴流はんだ槽1に用いる酸化防止体22の配置を示す平面図であり、さらに、図5は、図4におけるG−G断面を示す説明図である。
【0030】
図1に示すように、噴流はんだ槽1は、溶融はんだSを収容する上部が開口した箱状の本体1aを有する。本体1aの内部にはダクト2が設置される。ダクト2の長手方向(図1における左右方向)の一端には、下部に溶融はんだSの流入孔6を有するケーシング3が配置されるとともに、他端の上部には、上部に溶融はんだSを上方へ噴流する噴流口4aを有する噴流ノズル4が配置される。
【0031】
ケーシング3の内部には、螺旋羽根5aを有するスクリューポンプ5が配置される。本実施の形態では、図2に示すように、スクリューポンプ5は、4枚の螺旋羽根5aが回転軸10の外周面に巻き付けられて装着される。
【0032】
図2に示すように、ケーシング3の上部に位置するダクト2には、ケーシング3の内径と略同一の径のポンプ挿入孔7が穿設される。このポンプ挿入孔7の上部には軸保持体8が設置される。
【0033】
図1及び図2に示すように、軸保持体8は、下板11、上板12及びこれらを連結する4本の連結棒13を有する。下板11及び上板12は、内部が空洞となった連結棒13の内部に挿通されるダクト2の上面に固定される4本の支柱14をいずれも上板12から突出させ、これらの支柱14の頂部の牡ネジ15をそれぞれナット16で締め付けることにより、連結される。連結棒13は、図1に示すように、軸保持体8をダクト2上に配置した際にその上部が溶融はんだSの液面よりも充分に上方に位置する長さを有する。
【0034】
下板11には、ポンプ挿入孔7に嵌合可能なインレイ板17が固定される。
図1及び図2に示すように、軸保持体8には回転軸10が回動自在に取り付けられる。回転軸10は、下端にスクリューポンプ5が装着されるとともに上端にプーリー9が装着される。
【0035】
図2に示すように、回転軸10は、インレイ板17、下板11、上板12にそれぞれ穿設された軸挿入孔に対して隙間を有して挿入される。回転軸10の上部は、上板12に固定された二個の軸受18、18に回転自在に支持される。回転軸10の上部に固定されたプーリー9は、図1に示すように、本体1aに装着されたモータ19のプーリ20及びベルト21により駆動され、これにより、回転軸10が駆動される。
【0036】
図1〜5に示すように、4本の連結棒13の間には、酸化防止体22が配置される。酸化防止体22は、図3及び図5に示すように、天板23及び底板24を有する中空の箱体である。本実施の形態の噴流はんだ槽1でも、スクリューポンプ5の回転軸10の回転に伴ってその周囲における溶融はんだSは、その程度は微少ではあるものの、回転して渦を巻く。後述するように、本実施の形態ではスクリューポンプ5の回転軸10に酸化防止体22を設置するので、酸化防止体22によりこの渦巻きの発生を阻害することができ、溶融はんだSの回転は確かに弱まるものの、酸化防止体22により溶融はんだSの回転を完全に解消することはできないので、酸化防止体22の下板24の下面は溶融はんだSにより常に擦られる状態にある。このとき、酸化防止体22が例えば銅合金やアルミニウム合金のような金属材料からなると、溶融はんだSにより擦られる部分が溶融はんだSと容易に合金化して濡れるようになる。酸化防止体22が濡れると濡れた部分の合金化が進行し、最終的に穴があく。そのため、本実施の形態では、酸化防止体22を、溶融はんだSが付着し難い材料により構成する。このような材料として、例えばステンレス鋼やチタン合金等の金属材料を例示することができる。
【0037】
図2〜5に示すように、天板23及び底板24の中央部には、それぞれ挿通孔25、25が穿設される。本実施の形態では、挿通孔25の内縁部には、回転軸10との間に所定の隙間を有して回転軸10を包囲する包囲体である円筒体28が、例えば溶接等の適宜手段により固定されて、下方へ向けて延設される。
【0038】
円筒体28は、酸化防止体22の下面から下方へ10mm以上100mm以下突出して、延設されることにより、回転軸10の周りに流入する溶融はんだにより酸化物が発生することを効果的に抑制できるので、望ましい。
【0039】
また、回転軸10と円筒体28との間で発生した酸化物は、酸化防止体22の表面に出てくることにより、飛散しようとする。円筒体28を酸化防止体22の上面から10mm以下上方へ向けて突出させることにより、酸化物が酸化防止体22の表面に出てくることを効果的に防ぐことができ、酸化物の飛散を抑制できる。しかし、10mmを超えて突出させると、この部分に付着した溶融はんだが冷えて固着し、回転軸10の円滑な回転を阻害する。このため、円筒体28は、酸化防止体22の上面から上方へ10mm以下突出して、延設されることが望ましい。
【0040】
本実施の形態では、円筒体28の内面に隙間を有して、回転軸10が挿通される。円筒体28の設置位置、すなわち挿通孔25の穿設位置は、回転軸10との干渉を回避するために、酸化防止体22の中央であることが望ましい。
【0041】
円筒体28の直径は、回転軸10の回転を妨げないための適当な大きさとするが、大き過ぎると円筒体28と回転軸10との間隙において酸化物が発生する。このため、円筒体28と回転軸10との間の間隙は、両側あわせて0.2mm以上1mm以下とすることが望ましい。
【0042】
図3及び図5に示すように、酸化防止体22の内部に設けられる縦壁27により区切られることにより、酸化防止体22の内部には、外気と密閉された断面正方形の空洞部26が形成される。この空洞部26は、酸化防止体22に浮力を与えて溶融はんだSの液面に浮上させるために、形成される。これまで慣用されてきたPb−Snはんだ(Pb−63Sn)は比重が約8.4であるのに対し、上述したように酸化防止体22の材質として好適なステンレス鋼の比重は約7.8であってPb−Snはんだよりも比重が小さいため、溶融はんだSがPb−Snはんだである場合には酸化防止体22は特段の工夫をしなくとも溶融はんだSの液面に浮上することができる。しかし、溶融はんだSが近年採用され始めたSn主成分の鉛フリーはんだである場合には、この鉛フリーはんだの比重が約7.4であるので、酸化防止体22は溶融はんだS中に沈んでしまう。そこで、本実施の形態では、溶融はんだSが鉛フリーはんだである場合にも酸化防止体22が溶融はんだSの液面に浮上することができるようにするために、酸化防止体22の内部に空洞部26を形成する。
【0043】
酸化防止体22に形成する空洞部26は密閉され、内部に溶融はんだSが侵入しないように構成される。空洞部26は、図6(A)や図6(C)に示すように酸化防止体22の全周に形成してもよいし、図6(B)に示すように回転軸10に対して対称となる位置に形成してもよい。このように空洞部26を酸化防止体22の全周や回転軸10に対して対称な位置に形成することにより、酸化防止体22が溶融はんだSの液面に対して略平行となる姿勢で浮上するので、上板23及び下板24に設ける挿通孔25、25と回転軸10とが擦れることが防止され、回転軸10が傷付き難くなる。
【0044】
また、酸化防止体22は、図6(A)及び図6(B)に示すような矩形の平面形状や、図6(C)に示すような円形の平面形状の他、楕円形さらには多角形等の如何なる形状であってもよい。
【0045】
上述したように、本実施の形態では、底板24の中央部に挿通孔25を設けて回転軸10を貫通させるが、これとは異なり、底板24の内部であって4枚の縦壁により区画される矩形の領域を、切り欠くようにしてもよい。これにより、酸化防止体22の中央部の重量が軽減されるので、上述した空洞部26を形成することと相まって、酸化防止体22をより安定して溶融はんだの湯面上に浮上させることができる。このため、浮上する酸化防止体22が傾斜することに起因して円筒体28と回転軸10とが接触することを確実に防止することができる。
【0046】
本実施の形態における酸化防止体22は、回転軸10の回転に伴って回転する溶融はんだSとともに回転してはならない。このため、本実施の形態では、4本の連結棒13を酸化防止体22の係止手段として用いることにより、酸化防止体22の回転を止める。このような係止手段としては、図1〜5に示すように回転軸を保持する保持体8の構成部材(連結棒13)に酸化防止体22を係止させたり、あるいは図6(C)に示すように酸化防止体22の一部に係止部Kを突出して形成しておき、この係止部Kを噴流はんだ槽1の内部に設けた適当な係止部と係止させることを例示できる。
【0047】
図4に示すように、長方形の平面形状を有する酸化防止体22の短辺の長さXは、縦方向(図中の上下方向)に隣接するする連結棒13d、13e間の内側の長さLxよりも僅かに短いとともに、酸化防止体22の長辺の長さYは横方向(図中の左右方向)に隣接する連結棒13d、13f間の内側の長さLyよりも長いことが望ましい。酸化防止体22の短辺の長さX及び長辺の長さYをこのように設定することにより、酸化防止体22が溶融はんだSの回転により旋回しようとしても、酸化防止体22の長辺が4本の連結棒に係止されるので、旋回しない。
【0048】
また、保持体8は噴流ノズル4から離れて配置されており、しかも酸化防止体22は保持体8の内部に収容される程度の大きさであるため、4本の連結棒の間に配置される酸化防止体22は、噴流ノズル4から噴流されて落下する溶融はんだSの影響、すなわち噴流はんだ槽1から落下する溶融はんだSに当たったり、溶融はんだSの落下により起こる波による揺れを受けたりすることがない。
【0049】
すなわち、酸化防止体22の大きさは、スクリューポンプ5の回転軸10の周囲で発生する渦巻きよりも大きくなければならない。回転軸10の周囲で発生する酸化物は、上述したように、溶融はんだSが渦を巻くことにより発生するのでこの渦巻きを完全に覆うことができる大きさでなければ、渦巻きの抑制効果を期待できないからである。しかし、酸化防止体22の大きさを大きくし過ぎると、噴流ノズル4から噴流して落下する溶融はんだSが発生する波の影響により酸化防止体22は溶融はんだSの液面上で上下方向に揺動し、この上下方向への揺動が、噴流ノズル4からの噴流高さを変動させる原因となる。このため、酸化防止体22の大きさは、落下する溶融はんだSに当たったり落下する溶融はんだで起こる波により大きく揺動しない大きさ以下に抑制する必要がある。
[0050]
具体的には、酸化防止体22は、「水平断面において、スクリューポンプ5の回転軸10の軸芯を中心として回転軸10の直径の2倍以上の円形の領域であって、その面積が、噴流はんだ槽1の水平断面積から噴流ノズル4の水平断面積を除いた面積の80%以下、望ましくは50%以下となる領域」を完全に覆うことができる大きさであることが望ましい。
[0051]
次に、本実施の形態の噴流はんだ槽1における溶融はんだSの挙動を説明する。
図1において、モーター19を起動して回転させると、モーター19に接続されたプーリー20が回転し、この回転がベルト21を介してスクリューポンプ5の回転軸10のプーリー9が回転する。これにより、回転軸10に接続されたスクリューポンプ5が回転し、スクリューポンプ5の下部に設けられた流入孔6から溶融はんだSがダクト2内に流入する。そして、溶融はんだSはダクト2を介して噴流ノズル4に送られ、噴流ノズル4から上方へ向けて噴流する。噴流ノズル4から噴流する溶融はんだSの頂部に、図示しないプリント基板の下面が接触することにより、プリント基板のはんだ付け部にはんだが付着する。
[0052]
本実施の形態の噴流はんだ槽1では、スクリューポンプ5の回転軸10が回転しても、スクリューポンプ5の回転軸10に挿通して、酸化防止体22が回転軸10の周囲の溶融はんだSの液面上に浮かべて設置されているので、酸化防止体22の底板24と回転しようとする溶融はんだSとが接触して酸化防止体22により渦流の発生が抑制され、溶融はんだSの渦流が発生し難くなる。このため、本実施の形態の噴流はんだ槽1によれば、スクリューポンプ5の回転軸10の周囲の溶融はんだSの渦流の発生が事実上防止される。
[0053]
この際、酸化防止体22の下部にある溶融はんだSは完全には回転が抑制されず、少しは回転するものの、酸化防止体22の抵抗によりその回転の速度は大幅に抑制される。酸化防止体22は、噴流はんだ槽1に収容された溶融はんだSの増減に追従して上下動するので、常に溶融はんだSの湯面に存在して、渦流の発生を抑制し続けることができる。このため、回転する回転軸10と溶融はんだSとの摩擦が少なくなり、その結果、摩擦による酸化物の発生が抑制される。
【0054】
また、本実施の形態の噴流はんだ槽1では、回転軸10の周囲における溶融はんだS上を酸化防止体22により覆うことになるので、この溶融はんだSは空気との接触も妨げられ、さらに酸化物の発生が抑制される。
【0055】
また、本実施の形態の噴流はんだ槽1では、回転軸10の周囲は円筒体28により覆われているので、溶融はんだSと回転する回転軸10との接触による、溶融はんだSの酸化が抑制され、酸化物の発生が抑制される。
【0056】
また、本実施の形態の噴流はんだ槽1では、酸化防止体22は固定配置されないことから円筒体28が回転軸10と接触しても、酸化防止体22は軽量であるので回転軸10から受ける反力により円筒体28はただちに回転軸10から離反するため、回転軸10とかじることがない。このため、本実施の形態の噴流はんだ槽1によれば、噴流ポンプ5の回転軸10と、円筒体28とが擦れて噴流ポンプ5の回転軸10を傷付けたり、噴流ポンプ5の回転軸10の円滑な回転を妨げたりすることがない。このように、酸化防止体22は、小さくかつ軽量であるので、噴流ポンプ5の回転軸10に軽く接触しただけではこの回転軸10を損傷しない。このため、回転軸10に、いわゆる食われが発生せず、回転軸10の延命効果を得ることができる。
【0057】
さらに、本実施の形態の噴流はんだ槽1では、回転軸10と円筒体28との間隙にははんだの酸化物が少量形成されるが、これによりこの隙間への空気の侵入が妨げられ、さらに溶融はんだSの酸化が抑制される。
【0058】
これらの効果により、本実施の形態の噴流はんだ槽1によれば、酸化物の発生を効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態の噴流はんだ槽1によれば、噴流はんだ槽1のメンテナンス作業の際に、上方へ持ち上げて取り外す必要がある酸化防止体22の大きさが小さく、かつ軽量化されている。このため、水平の姿勢を維持したまま酸化防止体22を上方へ持ち上げることが容易になり、酸化防止体22を噴流ポンプ5の回転軸10から抜き取る作業を一人の作業者により行うことができ、メンテナンス作業の作業性を大幅に改善できる。
【0059】
また、本実施の形態の噴流はんだ槽1では、酸化防止体22が、落下する溶融はんだの影響により大きく揺動することがない大きさ、具体的には「水平断面において、スクリューポンプ5の回転軸10の軸芯を中心として回転軸10の直径の2倍以上の円形の領域であって、その面積が、噴流はんだ槽1の水平断面積から噴流ノズル4の水平断面積を除いた面積の80%以下となる領域」を完全に覆うことができる大きさを有するので、噴流ノズル4から溶融はんだ4aを噴流させている際にも、噴流はんだ槽1に収容される溶融はんだSが揺動しない。
【0060】
これにより、本実施の形態の噴流はんだ槽1によれば、回転軸10の周囲における酸化物の発生を確実に抑制しながら、噴流ノズル4からの噴流高さも変動せず、いわゆる未はんだの発生や、プリント基板における隣接したはんだ付け部間の短絡の発生が、防止される。
【0061】
さらに、本実施の形態では、(a)酸化防止体22の大きさを、落下する溶融はんだの影響により大きく揺動することがない大きさ、具体的には「水平断面において、スクリューポンプ5の回転軸10の軸芯を中心として回転軸10の直径の2倍以上の円形の領域であって、その面積が、噴流はんだ槽1の水平断面積から噴流ノズル4の水平断面積を除いた面積の80%以下となる領域」を完全に覆うことができる大きさにすること、(b)スクリューポンプ5への溶融はんだSの吸い込み口を、溶融はんだSの液面上における酸化防止体22の上下動の影響を受け難い下部に設けたこと、及び(c)ダクト2の内部を噴流ノズル4へ向けて送られる溶融はんだSの流れを形成する噴流ポンプとして脈動を生じ難い特性を有する4枚の螺旋羽根5aを有するスクリューポンプ5を用いることにより、ダクト2の内部を噴流ノズル4へ向けて送られる溶融はんだSの単位時間当たりの流量を一定化することができ、これにより、噴流ノズル4からの噴流高さの変動を事実上解消することができる。
【0062】
このように、本実施の形態の噴流はんだ槽1は、回転軸10の周囲における酸化物の発生を確実に防止しながら、長期間安定して使用できるという、高い実用性を有する。
なお、本実施の形態の説明では、噴流ポンプがスクリューポンプである場合を例にとった。しかし、本発明はスクリューポンプに限定されるものではなく、例えばインベラボンプやプロペラポンプ等といった、この種の溶融はんだの圧送源として公知のポンプであれば同様に適用可能である。
【0063】
また、本実施の形態の説明では、酸化防止体の係止手段が4本の連結棒である場合を例にとったが、本発明はこの形態に限定されるものではなく、連結棒を用いずに本体やダクト、噴流ノズル等に適当な係止部材を設置して酸化防止体を係止するようにしてもよい。
【実施例1】
【0064】
本発明を、実施例を参照しながらより具体的に説明する。
図1〜6に示す噴流はんだ槽を組み込んだ本発明に係る自動はんだ付け装置を用いて、プリント基板のはんだ付けを行った。
【0065】
ここで、図4における連結棒13e、13d間の内側の長さLxは64mmであり、連結棒13d、13f間の内側の長さLyは88mmであり、回転軸10の直径は20mmであった。また、酸化防止体22の形状は、短辺の長さXが60mmであり、長辺の長さYが110mmであった。さらに、図5における天板23と底板24間の距離は13mmであり、天板23及び底板24それぞれの略中央には、直径20.5mmの挿通孔25がそれぞれ穿設されており、酸化防止体22の内部周囲には一辺が12mmである正方形の横断面の空洞部26を形成した。なお、酸化防止体22はステンレス鋼により構成した。
【0066】
この噴流はんだ槽を24時間連続稼動させて、スクリューポンプ5の回転軸10の周囲で発生する酸化物の量を測定したところ、26.4gであった。
これに対し、酸化防止体24を設置しない従来の噴流はんだ槽を組み込んだ自動はんだ付け装置により同様の条件でプリント基板のはんだ付けを行ったところ、スクリューポンプ5の回転軸の周囲で発生する酸化物の量は1704gと、極めて大量であった。

Claims (5)

  1. 溶融はんだを収容するための槽本体と、前記溶融はんだを送り出すために前記槽本体の内部に配置される噴流ポンプと、該噴流ポンプに接続されて上方へ向けて延設される回転軸と、前記噴流ポンプにより送られる溶融はんだを上方に向けて噴流させるために前記槽本体の内部に配置される噴流ノズルと、その一方の端部に前記噴流ポンプを設置するとともに他方の端部に噴流ノズルを設置するために前記槽本体の内部に配置されるダクトとを備えた噴流はんだ槽において、
    前記回転軸を、隙間を有して貫通させるための貫通孔を有し、内部に浮力を生じるための空洞部を有し、さらに、前記溶融はんだの液面上であって前記噴流ポンプの上方を浮遊する酸化防止体と、該酸化防止体が水平面内において回転することを規制するための係止手段とを備え、
    前記酸化防止体は、当該酸化防止体の貫通孔に下方に向けて延設される、前記回転軸との間に隙間を有して該回転軸を包囲する包囲体を備えるとともに、前記係止手段は、前記槽本体の内部に上方へ向けて延設されることにより前記酸化防止体の外周を包囲して係止するための複数の連結棒を有することを特徴とする噴流はんだ槽。
  2. 前記酸化防止体は、水平断面において、噴流ポンプの回転軸の軸芯を中心として回転軸の直径の2倍以上の円形の領域であって、その面積が、噴流はんだ槽の水平断面積から噴流ノズルの水平断面積を除いた面積の80%以下となる領域を覆う大きさを有する請求項1に記載された噴流はんだ槽。
  3. 前記包囲体は、前記酸化防止体の下面から下方へ10mm以上100mm以下突出して、延設される請求項1または請求項2に記載された噴流はんだ槽。
  4. 前記空洞部は、前記酸化防止体の内部の外縁部の全周にわたり形成される請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された噴流はんだ槽。
  5. 前記空洞部は、前記酸化防止体の内部に前記回転軸に対して対称となる位置に形成される請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された噴流はんだ槽。
JP2008512185A 2006-04-26 2007-04-24 噴流はんだ槽 Active JP4720905B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008512185A JP4720905B2 (ja) 2006-04-26 2007-04-24 噴流はんだ槽

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006121501 2006-04-26
JP2006121501 2006-04-26
PCT/JP2007/058823 WO2007123237A1 (ja) 2006-04-26 2007-04-24 噴流はんだ槽
JP2008512185A JP4720905B2 (ja) 2006-04-26 2007-04-24 噴流はんだ槽

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007123237A1 JPWO2007123237A1 (ja) 2009-09-10
JP4720905B2 true JP4720905B2 (ja) 2011-07-13

Family

ID=38625134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008512185A Active JP4720905B2 (ja) 2006-04-26 2007-04-24 噴流はんだ槽

Country Status (8)

Country Link
US (1) US7905382B2 (ja)
EP (1) EP2012570B1 (ja)
JP (1) JP4720905B2 (ja)
KR (1) KR101044582B1 (ja)
CN (1) CN101480113B (ja)
AT (1) ATE530052T1 (ja)
PL (1) PL2012570T3 (ja)
WO (1) WO2007123237A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8146792B2 (en) 2010-03-16 2012-04-03 Flextronics Ap, Llc Solder return for wave solder nozzle
KR20110129151A (ko) * 2010-05-25 2011-12-01 삼성전자주식회사 부력 인가 수단을 가진 웨이브 솔더링 장치와 솔더링 방법 및 플립 칩용 솔더 범프 형성 방법
JP5614518B1 (ja) * 2013-03-29 2014-10-29 千住金属工業株式会社 偏流板及び噴流装置
CN104249208B (zh) 2013-06-26 2018-03-06 联想企业解决方案(新加坡)私人有限公司 波峰焊装置及其喷嘴
CN104339060B (zh) * 2013-07-23 2016-04-13 深圳市堃琦鑫华股份有限公司 一种喷流焊接方法
JP6313423B2 (ja) * 2014-02-28 2018-04-18 株式会社Fuji 粘性流体付着装置
WO2016174715A1 (ja) * 2015-04-27 2016-11-03 富士機械製造株式会社 作業機
JP6566021B2 (ja) * 2017-12-25 2019-08-28 千住金属工業株式会社 噴流はんだ槽及び噴流はんだ付け装置
US10426145B2 (en) * 2018-01-02 2019-10-01 Shenzhen Honya Aquarium Equipments Manufacturer Co., Ltd. Wave-making pump with novel directional structure
US20190366460A1 (en) * 2018-06-01 2019-12-05 Progress Y&Y Corp. Soldering apparatus and solder nozzle module thereof
JP6590232B1 (ja) * 2019-04-22 2019-10-16 千住金属工業株式会社 はんだ付け装置及びはんだ付け方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62151261A (ja) * 1985-12-25 1987-07-06 Hitachi Tokyo Electron Co Ltd 処理装置
JPH06246433A (ja) * 1993-03-03 1994-09-06 Murata Mfg Co Ltd 噴流式半田付装置
JP2000114708A (ja) * 1998-09-29 2000-04-21 Sony Corp 噴流式半田付け装置

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5256018U (ja) 1975-10-21 1977-04-22
JPS5256018A (en) 1975-11-05 1977-05-09 Kouka Kuroomu Kougiyou Kk Method of manufacturing continuous casting mould for steel
JPS5623371A (en) * 1979-07-31 1981-03-05 Koki:Kk Soldering device
JPH01150462A (ja) 1987-12-07 1989-06-13 Tamura Seisakusho Co Ltd 噴流式はんだ付け装置
JPH0336362A (ja) 1989-06-30 1991-02-18 Takenaka Komuten Co Ltd 床構造
JPH0336362U (ja) 1989-08-22 1991-04-09
JPH0550224A (ja) 1991-08-21 1993-03-02 Hitachi Ltd 半田槽の半田酸化防止方法
JPH0619968A (ja) 1991-09-13 1994-01-28 Oki Electric Ind Co Ltd 専門用語自動抽出装置
US5209389A (en) * 1992-02-26 1993-05-11 Digital Equipment Corporation Solder pump bushing seal
JPH0619968U (ja) * 1992-08-20 1994-03-15 株式会社コウキテクノ 噴流式半田槽
US5566875A (en) * 1995-06-07 1996-10-22 Samsung Electronics Co., Ltd. Lead-oxide preventing apparatus for automatic lead-soldering device
JP3197856B2 (ja) * 1997-10-30 2001-08-13 千住金属工業株式会社 噴流はんだ槽
PL1676662T3 (pl) * 2003-10-10 2010-10-29 Senju Metal Industry Co Dyszowy zbiornik dla lutowia
WO2007116853A1 (ja) * 2006-04-05 2007-10-18 Senju Metal Industry Co., Ltd. 噴流はんだ槽

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62151261A (ja) * 1985-12-25 1987-07-06 Hitachi Tokyo Electron Co Ltd 処理装置
JPH06246433A (ja) * 1993-03-03 1994-09-06 Murata Mfg Co Ltd 噴流式半田付装置
JP2000114708A (ja) * 1998-09-29 2000-04-21 Sony Corp 噴流式半田付け装置

Also Published As

Publication number Publication date
PL2012570T3 (pl) 2012-03-30
KR101044582B1 (ko) 2011-06-29
US7905382B2 (en) 2011-03-15
CN101480113A (zh) 2009-07-08
CN101480113B (zh) 2012-05-09
EP2012570A1 (en) 2009-01-07
US20090321498A1 (en) 2009-12-31
KR20090005388A (ko) 2009-01-13
WO2007123237A1 (ja) 2007-11-01
ATE530052T1 (de) 2011-11-15
JPWO2007123237A1 (ja) 2009-09-10
EP2012570A4 (en) 2009-07-29
EP2012570B1 (en) 2011-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4720905B2 (ja) 噴流はんだ槽
US8590765B2 (en) Soldering apparatus
JP4941289B2 (ja) 噴流はんだ槽
JP4893738B2 (ja) 噴流はんだ槽
JP4868078B2 (ja) ポイントフローはんだ付け装置
JP4636085B2 (ja) 噴流はんだ槽
TW586983B (en) Method for separating oxide and separator for oxide
JP4605222B2 (ja) 噴流はんだ槽
JP5332654B2 (ja) 噴流はんだ槽
JP2003332724A (ja) はんだ波形成装置
JP2001234258A (ja) ドロスから酸化物を分離する方法、ドロスから酸化物を分離する装置および噴流はんだ槽
JP4661609B2 (ja) はんだ付け装置
JP2007038257A (ja) 半田付け装置
JP4644079B2 (ja) 噴流はんだ槽
JP5458854B2 (ja) 噴流はんだ槽
JP2003205363A (ja) 誘導型電磁ポンプ式はんだ付け噴流波形成装置
JP2006114555A (ja) 噴流はんだ槽
CN215941782U (zh) 一种波峰焊接机的锡炉防氧化罩结构
JP2010269341A (ja) はんだ付けノズルおよびはんだ付け装置
JP2000323826A (ja) 噴流はんだ槽
JP2008043960A (ja) ポイントはんだ付け用噴流ノズルとそのはんだ付け装置
JP2003188518A (ja) プリント基板の半田付け装置
JP2000294915A (ja) 噴流はんだ槽
JP2009039748A (ja) 噴流はんだ槽

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100907

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110321

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4720905

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140415

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250