JP2000114708A - 噴流式半田付け装置 - Google Patents

噴流式半田付け装置

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JP2000114708A
JP2000114708A JP10276065A JP27606598A JP2000114708A JP 2000114708 A JP2000114708 A JP 2000114708A JP 10276065 A JP10276065 A JP 10276065A JP 27606598 A JP27606598 A JP 27606598A JP 2000114708 A JP2000114708 A JP 2000114708A
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molten metal
drive shaft
rotary drive
solder
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English (en)
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Yutaka Muraoka
裕 村岡
Masafumi Kobayashi
雅史 小林
Yasuo Seo
康夫 瀬尾
Tetsuo Nishimura
哲郎 西村
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NS TECHNO KK
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NS Techno KK
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NIPPON SUPERIA SHA KK
NS TECHNO KK
Sony Corp
NS Techno KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半田槽内の溶融金属が継続的に酸化されるこ
とを防止し、安定した噴流を形成し、プリント回路基板
に確実に溶融金属を被着させる。 【解決手段】 溶融金属槽12に収容された溶融金属1
1を噴流ポンプ22,23で溶融金属槽12の上方に噴
流させる噴流式半田付け装置において、噴流ポンプ2
2,23の撹拌用プロペラ25の回転駆動軸26の周囲
に一定の隙間を保持して筒状部材31を介在させたたも
のである。筒状部材31は、回転駆動軸26の周囲に一
定の隙間を保持して介在され、回転駆動軸26の外径よ
り大きな内径を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント回路基板
に実装される電子部品を半田付けするために用いられる
噴流式半田付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント回路基板に実装される電
子部品を半田付けするするため、噴流式の半田付け装置
が用いられている。
【0003】噴流式の半田付け装置は、半田槽に収納さ
せた溶融された金属を半田槽の上方に吹き上げるような
噴流を形成し、この噴流の表面に電子部品をマウントし
たプリント回路基板を移送させることにより、プリント
回路基板に溶融した金属を被着し、プリント回路基板に
マウントされた電子部品をプリント回路基板に形成され
た接続部に電気的且つ機械的に半田付けするものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】噴流式の半田付け装置
は、図1に示すように、半田槽1に収納させた溶融され
た金属2に噴流を形成するため、撹拌用プロペラ3を備
えた噴流ポンプ4が設けられている。この噴流ポンプ4
は、半田槽1内の溶融された金属2内に埋没するように
配設されるが、撹拌用プロペラ3を回転駆動するための
駆動モータは、半田槽1の外部に設置される。そこで、
撹拌用プロペラ3は、駆動モータの駆動力を受けて回転
駆動されるため、回転駆動軸5を半田槽1から上方に突
出させている。
【0005】このように半田槽1から回転駆動軸5を突
出させた撹拌用プロペラ3が半田槽1内の溶融金属2内
で回転駆動されると、半田槽1内の外気に接触すること
がないピュアな溶融金属2が浮上する。回転駆動軸5の
周囲に浮上してくるピュアな溶融金属2は、外気中の酸
素と反応して粉状の金属酸化物2aを形成する。この金
属酸化物2aは、回転駆動軸5の回転で発生する遠心力
で回転駆動軸5の外方に移動していき、回転駆動軸5の
周囲に新たな溶融金属2が浮上し、この新たな溶融金属
2も外気中の酸素と反応して金属酸化物2aを形成して
しまう。
【0006】金属酸化膜2aは、回転駆動軸5が回転を
続ける限り、回転駆動軸5の周囲に形成され、順次回転
駆動軸5の外方に移動していき、溶融金属2の表面を覆
うようになる。溶融金属2の表面が粉状の金属酸化物2
aで覆われると、安定した噴流を形成することができな
くなり、半田槽上を移動するプリント回路基板に確実に
溶融金属2を被着することができなくおそれがある。ま
た、回転駆動軸5の外方に移動した金属酸化物2aが溶
融金属2に混入すると、プリント回路基板にマウントさ
れた電子部品とプリント回路基板の接続部との間の電気
的な接続を確実に行うことができなくなるおそれもあ
る。
【0007】そこで、撹拌用プロペラ3の回転駆動軸5
の回転に伴って浮上する溶融金属2が外気中の酸素と反
応して金属酸化物2aを形成しないようにするため、図
2に示すように、溶融金属2の表面をオイルなどの酸化
防止剤6によって覆うようにした噴流式の半田付け装置
が提案されている。
【0008】この酸化防止剤6を用いた噴流式の半田付
け装置にあっては、酸化防止剤6が溶融金属2の熱を受
けて炭化され、この炭化された酸化防止剤6が半田槽1
内を汚染させてしまう。また、回転駆動軸5の周囲で金
属酸化物2aが発生すると、炭化された酸化防止剤6が
回転軸5と固化した金属酸化物2aとの隙間から半田槽
1の内部に侵入し、半田槽1の内部まで汚染してしま
う。炭化された酸化防止剤6が半田槽1の内部に侵入す
ると、溶融金属2中に混入し、プリント回路基板にマウ
ントされた電子部品とプリント回路基板の接続部との間
の電気的な接続を確実に行うことができなくなるおそれ
もある。
【0009】また、炭化された酸化防止剤6が半田槽1
の内部まで侵入すると、噴流ポンプにより形成される噴
流圧力に影響を与え、安定した噴流を形成することがで
きなくなり、半田槽上を移動するプリント回路基板に確
実に溶融金属2を被着することができなくおそれがあ
る。
【0010】さらに、酸化防止剤6を用いることによ
り、半田付けのコストが高くなってしまう。
【0011】また、撹拌用プロペラ3の回転駆動軸5の
回転に伴って浮上する溶融金属2が外気中の酸素と反応
して金属酸化物2aを形成しないようにするため、図3
に示すように、回転駆動軸5の半田槽1の溶融金属2か
ら突出した周囲を覆体7で覆い、その内部に窒素ガス8
を噴射し、大気中の酸素と溶融金属2との結合を遮断
し、金属酸化物の発生を防止するようにした覆うように
した噴流式の半田付け装置が提案されている。
【0012】この半田付け装置にあっては、半田付け工
程中常時窒素ガスを噴射しておく必要があり、半田付け
のコストが高くなってしまう。
【0013】本発明の目的は、上述したような従来の噴
流式半田付け装置が有する問題点を解消することができ
る噴流式半田付け装置を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、半田槽内の溶融金属
が継続的に酸化されることを防止し、安定した噴流を形
成し、半田槽上を移動するプリント回路基板に確実に溶
融金属を被着させ、プリント回路基板にマウントされた
電子部品とプリント回路基板の接続部との間の確実な電
気的な接続を実現できる噴流式半田付け装置を提供する
ことにある。
【0015】本発明のさらに他の目的は、半田槽内の溶
融金属の酸化を簡単な機構で安価に防止することができ
る噴流式半田付け装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述したよう
な目的を達成するため、溶融金属槽に収容された溶融金
属を噴流ポンプで溶融金属槽の上方に噴流させる噴流式
半田付け装置において、噴流ポンプの撹拌用プロペラの
回転駆動軸の周囲に一定の隙間を保持して筒状部材を介
在させたたものである。筒状部材は、回転駆動軸の周囲
に一定の隙間を保持して介在するものであるので、回転
駆動軸の外径より大きな内径を有する。
【0017】ここで、筒状部材は、少なくとも上端側の
一部が、溶融金属槽に収納された溶融金属の液面より浮
上された状態で回転駆動軸の周囲に介在される。
【0018】また、筒状部材は、支持部材により支持さ
れ、回転駆動軸と連動した回転が規制される。
【0019】さらに、筒状部材の溶融金属槽に収容され
た溶融金属内に挿入される下面側に、筒状部材に浮力を
与えるための空気溜まりが形成されることにより、確実
に溶融金属から上端側が突出される。
【0020】筒状部材は、溶融金属槽に収納された溶融
金属の液面より少なくとも1mm以上浮上されて回転駆
動軸の周囲に介在されることにより、筒状部材を乗り越
えて回転駆動軸と筒状部材との間の隙間に溶融金属が侵
入することが防止される。
【0021】筒状部材は、フッ素系の合成樹脂により形
成されることにより、溶融金属若しくは溶融金属の酸化
物の剥離を容易に行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る噴流式半田付
け装置を図面を参照して説明する。
【0023】本発明に係る噴流式半田付け装置は、図4
及び図5に示すように、溶融された金属である溶融半田
11が収納される半田槽12を備える。この半田槽11
に収納される溶融半田12には、錫(Sn)と鉛(P
b)の合金若しくは錫(Sn)を主成分とするいわゆる
鉛フリーの半田が用いられる。
【0024】半田槽12内には、半田槽12に収納され
た溶融半田11を溶融状態に加熱するヒータ13が設け
られている。ヒータ13は、図4に示すように、半田槽
12の側壁の内面及び底壁の内面に沿って配設されてい
る。
【0025】半田槽12内には、噴流ダクト14が配設
されている。噴流ダクト14は、図4に示すように、半
田槽12に収納された溶融半田11内に埋没される水平
部14aと、この水平部14aの一端側にほぼ垂直に立
ち上がるように形成された垂直部14bを有し、全体で
ほぼL字状に形成されている。噴流ダクト14の垂直部
14bは、先端側の開口部14cを半田槽12に収納さ
れた溶融半田11の上面から上方に突出させている。こ
の垂直部14bの溶融半田11の上面から突出した開口
部14c側には、図4及び図5に示すように、噴流ダク
ト14内で噴流とされる溶融半田11を噴射させる一次
噴射ノズル15と二次噴射ノズル16が配設されてい
る。これら一次及び二次噴射ノズル15,16は、図5
に示すように、半田槽12上を搬送されるプリント回路
基板17の搬送方向に直交するように並列して配置され
ている。
【0026】半田槽12上には、一次及び二次噴射ノズ
ル15,16上にプリント回路基板17を搬送する搬送
機構18が設けられている。搬送機構18は、一次及び
二次噴射ノズル15,16の両側に位置してこれら噴射
ノズル15,16と直交するように一対の搬送レール1
9,19を配置している。プリント回路基板18は、一
対の搬送レール19,19間に挿入され、搬送レール1
9,19内に設けた図示しない送り機構により図5中矢
印X方向に搬送されて噴射ノズル15,16上に搬送さ
れる。一次及び二次噴射ノズル15,16上に搬送され
たプリント回路基板18には、一次及び二次噴射ノズル
15,16から溶融半田が噴射されて被着されることに
より、プリント回路基板17にマウントされた電子部品
がプリント回路基板17に形成された接続部に電気的且
つ機械的に半田付けされる。
【0027】なお、半田槽12上には、一次及び二次噴
射ノズル15,16上に搬送されるプリント回路基板1
7を予熱するプリヒータ20が設けられている。プリヒ
ータ20は、図5に示すように、搬送機構18によって
プリント回路基板17が搬送される一次及び二次噴射ノ
ズル15,16の上流側に位置して、これら一次及び二
次噴射ノズル15,16と並列して設けられている。こ
のプリヒータ20は、プリント回路基板17を予熱する
ことにより、一次及び二次噴射ノズル15,16から噴
射される溶融半田11の被着特性を向上させるようにす
るものである。
【0028】ところで、本発明に係る噴流式半田付け装
置は、噴流ダクト14の溶融半田11内に埋没される水
平部14aの他端部側に噴流発生装置21が設けられて
いる。噴流発生装置21は、噴流ダクト14の水平部1
4aの他端部内に配設された第1及び第2の噴流ポンプ
22,23を備えている。これら噴流ポンプ22,23
は、図5に示すように、一次噴射ノズル15及び二次噴
射ノズル16にそれぞれ対向すように並列して配置され
ている。第1及び第2の噴流ポンプ22,23は、図4
に示すように、半田槽12の上方側に配置した駆動モー
タ24によって回転駆動される撹拌用プロペラ25を備
えている。撹拌用プロペラ25は、中心部に設けた回転
駆動軸26を噴流ダクト14の水平部14の上面側に形
成された第1の開口部27を介して半田槽12の上方に
突出させせて駆動モータ23の駆動軸28に連結してい
る。また、噴流ダクト14の水平部14aの下面側の撹
拌用プロペラ24と対向する位置には、半田槽12内の
溶融半田11を噴流ダクト14内に吸引するための第2
の開口部29が設けられている。
【0029】このように構成された噴流発生装置21
は、駆動モータ24が駆動されて回転駆動軸26を介し
て第1及び第2の噴流ポンプ22,23を構成する撹拌
用プロペラ25が回転される。撹拌用プロペラ25が回
転すると、噴流ダクト14内に充填された溶融半田11
が撹拌されるとともに、第1及び第2の開口部27,2
9を介して半田槽12内の溶融半田11が噴流ダクト1
4内に吸引される。噴流ダクト14内に充填された溶融
半田11が撹拌されると、噴流ダクト14内の溶融半田
11は、噴流ダクト14の水平部14aから垂直部14
b側に向かい、さらに垂直部14b内を上方に向かう図
4中矢印A方向及び矢印B方向に流通し、垂直部14a
の先端側の開口部14cから一次噴射ノズル15及び二
次噴射ノズル16に向かって噴射される噴流を形成す
る。一次噴射ノズル15及び二次噴射ノズル16に向か
って噴射された溶融半田11は、一次噴射ノズル15及
び二次噴射ノズル16を介して、これら噴射ノズル1
5,16上に搬送されたプリント回路基板17に噴射さ
れる。
【0030】なお、一次噴射ノズル15及び二次噴射ノ
ズル16を介してプリント回路基板17に噴射された溶
融半田11の余分は、半田槽11内に回収される。
【0031】ところで、第1及び第2の噴流ポンプ2
2,23を構成する撹拌用プロペラ25の回転駆動軸2
6の周囲には、図6及び図7に示すように、筒状部材3
1が介在されている。筒状部材31は、回転軸26に嵌
挿される筒部32を備える。筒部32は、回転軸26に
嵌挿したとき、中心部に設けた貫通孔33の内周面と回
転駆動軸26の周面と間に一定の間隙D1を確保するよ
うに、回転駆動軸26の外径R1より大きな内径R2を有
するように形成されている。
【0032】ここで、筒部32の内周面と回転駆動軸2
6の周面と間に形成される一定の間隙D1は、筒部32
の内周面と回転駆動軸26の周面と間に溶融半田11の
酸化物が発生した場合であっても、回転駆動軸26の円
滑な回転を阻害することなく円滑な回転を保証するに足
る間隙であり、0.5mm〜0.8mm程度の間隙であ
る。
【0033】なお、筒部32の上端側には、回転軸26
が連結される回転駆動軸26より太径の駆動モータ24
の駆動軸28の先端側が侵入する大径の座繰り部33a
が形成されている。
【0034】また。筒部32の基端部側の外周囲には、
筒部32より十分に大径なフランジ部34が設けられて
いる。フランジ部34には、半田槽12から延長された
回転規制部材35の先端が係合する係合孔36が穿設さ
れている。
【0035】筒状部材31は、比重を概ね8.4となす
半田より比重が小さく腐食しにくいステンレスなどの金
属や、半田より比重が小さく半田より溶融温度が高い合
成樹脂、例えばテフロン(商品名)などのフッ素系樹脂
により形成される。
【0036】上述のように形成された筒状部材31は、
筒部32を回転駆動軸26に挿通し、フランジ部34を
半田槽12内の溶融半田11の液面上に載置するして配
置される。このとき、筒状部材31は、半田より比重が
小さい材料で形成され、しかも基端部側にフランジ部3
4が形成されているので、フランジ部34で溶融半田1
1の浮力を受け、図6に示すように、溶融半田11の液
面に浮上され、筒部32を溶融半田11の液面から突出
され、貫通孔33の内周面と回転駆動軸26の周面と間
に一定の間隙D1が保持された状態におかれる。
【0037】そして、回転駆動軸26に嵌挿された筒状
部材31は、フランジ部34の係合孔36に半田槽12
から延長された回転規制部材35の先端部35aが係合
されることにより、自由な回転が規制される。なお、回
転規制部材35は、筒状部材31が溶融半田11の液面
Fの変動に追随して回転駆動軸26の軸方向に上下動し
得るように、先端部35aを係合孔36に係合させてい
る。すなわち、回転規制部材35は、先端部35aを係
合孔36の上方から挿通させることによってフランジ部
34を支持し、筒状部材31の軸周り方向の回転を規制
している。
【0038】ここで、駆動モータ24が駆動され回転駆
動軸26が図6中矢印方向に回転駆動されるとき、回転
駆動軸26は、回転が規制された筒状部材31内で回転
することになり、回転駆動軸26の回転によって発生す
る遠心力は筒状部材31により打ち消され、筒状部材3
1の外部に影響を与えない。このとき、筒状部材31は
回転が規制されているので、筒状部材31の外周面側に
遠心力を発生させることがない。回転駆動軸26が筒状
部材31内で回転するとき、筒状部材31内に遠心力を
発生させ、半田槽12内の外気に接触することがないピ
ュアな溶融半田11が筒状部31内に浮上し、外気と接
触して半田11の酸化物11aを発生されるが、この酸
化物11aは、図8に示すように、筒部32の内周面と
回転駆動軸26の周面と間に形成される一定の間隙D1
内で発生するので、筒状部材31の外部に移動すること
が規制される。筒部32の内周面と回転駆動軸26の周
面と間に形成される一定の間隙D1内に酸化物11aが
発生すると、この酸化物11aが蓋の機能を発揮し、半
田槽12内の外気に接触することがないピュアな溶融半
田11の更なる浮上を規制し、あるは浮上される溶融半
田11が外気と接触することを防止して酸化物11aの
発生を抑えることができる。
【0039】また、筒部32の内周面と回転駆動軸26
の周面と間に形成される間隙D1は、僅かなものである
ので、この間隙D1内に発生する酸化物11aによっ
て、回転駆動軸26の円滑な回転が阻害されることもな
い。
【0040】特に、筒状部材31をフッ素系樹脂により
形成し、あるいは、ステンレス製の筒状部材31の内周
面及び回転駆動軸26の周面にフッ素系の樹脂層を形成
することにより、筒状部材31の内周面及び回転駆動軸
26の周面に酸化物11aが被着することが抑制され、
一層円滑な回転駆動軸26の回転を保証することができ
る。
【0041】なお、筒部32の内周面と回転駆動軸26
の周面と間に形成される一定の間隙D1内に酸化物11
aを発生させ、この酸化物11aを蓋として機能させ、
半田槽12内の外気に接触することがないピュアな溶融
半田11の更なる浮上を規制し、あるは浮上される溶融
半田11が外気と接触することを防止して酸化物11a
の発生を抑えるためには、筒状部材31は、溶融半田1
1の液面から1mm程度突出していればよい。
【0042】ここで、筒用部材31を溶融半田11の液
面からさらに突出させるためには、図9に示すように、
筒部32の溶融半田11内に侵入される下端面やフラン
ジ部34の下面側に凹状をなす空気溜まり38を設け
る。空気溜まり38を設け、この空気溜まり38内に空
気を封入することにより、大きな浮上力を得ることがで
き、確実に筒用部材31を溶融半田11の液面から浮上
させることができる。さらに、筒状部材31を比重の大
きな材料を用い形成することができ、錫(Sn)と鉛の
鉛(Pb)の合金からなる半田に比し比重の小さい錫
(Sn)を主成分とするいわゆる鉛フリーの半田を用い
る噴流式半田付け装置にも容易に適用することができ
る。
【0043】ところで、プリント回路基板17への半田
付け工程を連続させることにより、筒部32の内周面と
回転駆動軸26の周面と間に溶融半田11の酸化物11
aが蓄積される場合がある。また、半田付け装置の清掃
等のメンテナンスを行う必要がある。このような場合
に、筒状部材31の回転駆動軸26からの取り外しを容
易となすため、軸方向に分割可能とする。筒状部材31
を分割可能とすることにより筒部32の内周面に蓄積さ
れる溶融半田11の酸化物11aの取り除きを容易に行
うことが可能となる。
【0044】上述した噴流式半田付け装置は、筒状部材
31の回転を規制するため、半田槽12から延長された
回転規制部材35により支持するようにしているが、図
10及び図11に示すように、筒状部材31自体に回転
規制機構を設けるようにしてもよい。図10及び図11
に示す筒状部材31は、回転駆動軸26に嵌挿される筒
部32の上端側に筐体状をなすフロート41を設け、こ
のフロート41により大きな浮上力を得るようにし、半
田槽12内の溶融半田11内に埋没される筒部32の周
面に4枚のフィン42を設けるようにしたものである。
筒部32の周面に複数枚のフィン42を設けることによ
り、これらフィン42が回転抵抗体となって筒状部材3
1の自由な回転が抑制され、回転駆動軸26が筒状部材
31内で回転する状態が得られ、回転駆動軸26の回転
によって発生する遠心力が筒状部材31により打ち消さ
れ、筒状部材31の外部に影響を与えることが防止さ
れ、ピュアな溶融半田11は筒状部31内のみに浮上
し、筒部32の内周面と回転駆動軸26の周面と間に形
成される一定の間隙D1内のみに酸化物11aを発生さ
せる状態となる。
【0045】
【発明の効果】上述したように、本発明に係る噴流式半
田付け装置は、噴流ポンプの撹拌用プロペラの回転駆動
軸の周囲に一定の隙間を保持して筒状部材を介在させ、
回転駆動軸を筒状部材内で回転駆動させるようにしてい
るので、溶融金属の酸化物の発生を抑えるとともに、拡
散を防止することができ、半田槽内の溶融金属が継続的
に酸化されることを防止し、安定した噴流を形成し、半
田槽上を移動するプリント回路基板に確実に溶融金属を
被着させ、プリント回路基板にマウントされた電子部品
とプリント回路基板の接続部との間の確実な電気的な接
続を実現できるまた、本発明に係る噴流式半田付け装置
は、溶融金属の酸化を防止するため、消耗品を用いる必
要のないので、半田付けのコストを低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の噴流式半田付け装置に用いられる噴流ポ
ンプ部分を示す側面図である。
【図2】半田槽内の溶融半田の表面に酸化防止剤を用い
る例を示す噴流ポンプ部分の側面図である。
【図3】噴流ポンプの回転駆動軸の周囲に窒素ガスで覆
う例を示す噴流ポンプ部分の側面図である。
【図4】本発明に係る噴流式半田付け装置を示す側面図
である。
【図5】本発明に係る噴流式半田付け装置を示す平面図
である。
【図6】本発明に係る噴流式半田付け装置を構成する噴
流ポンプ部分を示す側面図である。
【図7】噴流ポンプの回転駆動軸の周囲に介在される筒
状部材を示す平面図である。
【図8】噴流ポンプの回転駆動軸と筒状部材との間に溶
融金属の酸化物が発生する原理を示す側断面図である。
【図9】噴流ポンプの回転駆動軸の周囲に介在される筒
状部材の他の例を側断面図である。
【図10】噴流ポンプの回転駆動軸の周囲に介在される
筒状部材のさらに他の例を示す側面図である。
【図11】図10に示す筒状部材の平面図である。
【符号の説明】
11 溶融半田、 12 半田槽、 14 噴流ダク
ト、 15 一次噴射ノズル、 16 二次噴射ノズ
ル、 17 プリント回路基板、 22 第1の噴射ポ
ンプ、 23 第2の噴射ポンプ、 25 撹拌用プロ
ペラ、 26 回転駆動軸、 31 筒状部材、 32
筒部、 35 回転規制部材、 34 フランジ部、
36 係合孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村岡 裕 宮城県加美郡中新田町字雁原325 ソニー 中新田株式会社内 (72)発明者 小林 雅史 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 瀬尾 康夫 大阪府吹田市江坂町1−16−15 NSビル 株式会社エヌエステクノ内 (72)発明者 西村 哲郎 大阪府吹田市江坂町1−16−15 NSビル 株式会社日本スペリア社内 Fターム(参考) 4E080 AA01 AB03 BA04 BA08 BA12 BA15 BA17 DA04 5E319 CC25 GG15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属槽に収容された溶融金属を噴流
    ポンプで上記溶融金属槽の上方に噴流させる噴流式半田
    付け装置において、 上記噴流ポンプの撹拌用プロペラの回転駆動軸の周囲に
    一定の隙間を保持して筒状部材を介在させたことを特徴
    とする噴流式半田付け装置。
  2. 【請求項2】 上記筒状部材は、少なくとも上端側の一
    部が、上記溶融金属槽に収納された溶融金属の液面より
    浮上された状態で上記回転駆動軸の周囲に介在されたこ
    とを特徴とする請求項1記載の噴流式半田付け装置。
  3. 【請求項3】 上記筒状部材は、支持部材により支持さ
    れ、上記回転駆動軸と連動した回転が規制されたことを
    特徴とする請求項1記載の噴流式半田付け装置。
  4. 【請求項4】 上記筒状部材の上記溶融金属槽に収容さ
    れた溶融金属内に挿入される下面側に、上記筒状部材に
    浮力を与えるための空気溜まりを形成したことを特徴と
    する請求項1記載の噴流式半田付け装置。
  5. 【請求項5】 上記筒状部材は、上記溶融金属槽に収納
    された溶融金属の液面より少なくとも1mm以上浮上さ
    れて上記回転駆動軸の周囲に介在されたことを特徴とす
    る請求項1記載の噴流式半田付け装置。
  6. 【請求項6】 上記筒状部材は、フッ素系の合成樹脂に
    より形成されたことを特徴とする請求項1記載の噴流式
    半田付け装置。
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