JP4661609B2 - はんだ付け装置 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融はんだのはんだ付け装置に関し、特に溶融はんだを噴流させるタイプのはんだ槽における溶融はんだの酸化抑制技術に関するものである。
従来、溶融はんだの酸化抑制方法としては一般に、酸化防止液による方法、不活性ガス雰囲気で行う方法等がある。酸化防止液による場合は、はんだ付け後に酸化防止液が製品に付着するため、洗浄工程が必要となり、装置の清掃、液量管理といった工程が増大することとなる。不活性ガス雰囲気のみで行う場合は、酸素濃度の低減は容易でなく、溶融はんだの酸化を十分に抑制できない上に、不活性ガスの散逸が甚だしく不活性ガスの消費量が膨大となる。
また、従来の清掃作業では、はんだ噴出用枠を取りはずして噴出口にこびり付いている酸化物をかきとり、はんだ槽に浮いてきた大量の酸化物はすくい取っていた。このため、オペレータは、1日に3回以上定期的に酸化物を除去する清掃作業を行っていた。
そこで、溶融はんだの液面にセラミックボールや、板状、箱型等の酸化防止材を浮かべて、溶融はんだと大気の接触面積を少なくさせる方法(例えば、特許文献1)で、酸化物の発生を抑制する方法も挙げられている。
特開平5−50224号公報(0020〜0042段、図1)
しかしながら、溶融はんだの液面に酸化防止材を浮かべる場合は、外気との接触面積を低減でき、かつ、溶融はんだが落下してくる液面での外気の巻き込みは低減できるものの、落下する溶融はんだ自体に巻き込まれる外気を低減できないという問題があった。
また、溶融はんだの液面に浮遊する黒色粉状の酸化物や液面下に浮遊するシャーベット状のはんだドロスと呼ばれるはんだ分を含む酸化物が発生すると、酸化カスとして製品や酸化防止材に付着して、はんだ不良による製品歩留まりの低下や清掃作業の頻度が増大するという問題があった。同時に、酸化カスの発生により、溶融はんだの使用量が増加するという問題があった。
また、鉛フリーはんだの使用においては、通常使われている共晶はんだに比べて酸化し易く、約2倍の酸化物が発生することから、上述の課題がさらに顕著となっていた。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、溶融はんだへの外気の巻き込みを低減するとともに、はんだ槽内での酸化カスの循環を防止することができるはんだ付け装置を提供することを目的とする。
本発明に係るはんだ付け装置は、噴流式はんだ槽内のはんだ噴出用枠から流れ落ちてくる溶融はんだを、はんだ槽内の溶融はんだの液面下に下部を沈ませ、液面上に上部を露出させ、底部が一方向に傾斜して設けられた網かご部の開口部の一部を覆う整流板で受け、開口部の覆われていない部分から網かご部内に流し込み、網かご部の網目を通して、はんだ槽に戻すことを特徴とする。
また、噴流式はんだ槽内の溶融はんだの液面とはんだ噴出用枠の上端部との間の高さ位置に、貯蔵する溶融はんだの液面がくるようにはんだ貯蔵槽を設け、このはんだ貯蔵槽にはんだ噴出用枠から流れ落ちてくる溶融はんだを導入路で導き、この導入路から流れ落ちてくる溶融はんだを、はんだ貯蔵槽内の溶融はんだの液面下に下部を沈ませ、液面上に上部を露出させ、底部が一方向に傾斜して設けられた網かご部の開口部の一部を覆う整流板で受け、開口部の覆われていない部分から網かご部内に流し込み、網かご部の網目を通して、導出路によりはんだ槽に戻すことを特徴とする。

本発明によれば、流れ落ちてくる溶融はんだを整流板で受け、整流板で溶融はんだの流れを制御して網かご部内に流れ落とすことにより、溶融はんだの外気の巻き込みを抑制でき、酸化物やはんだドロス等の酸化カスの発生を低減できる。
また、網かご部内に流れ落ちた溶融はんだを、網かご部の網目を通して酸化物やはんだドロス等の酸化カスと分離することにより、溶融はんだのみをはんだ槽内に循環させ、製品やはんだ槽内への付着を防止することができ、はんだ付け品質の向上と清掃作業の簡素化を図ることができる。
さらに、網かご部で捕集されたはんだドロスは、循環する溶融はんだに連続的に晒すことにより、はんだドロスのはんだ分を再加熱し、再溶融した溶融はんだを再利用できるのでコストの低減を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1におけるはんだ付け装置201の側断面図である。図2は、はんだ酸化抑制装置101の分解斜視図である。
図1において、溶融はんだ1を収容するはんだ槽2は、上下2段構造のはんだ槽2a、はんだ槽2bから構成されており、下部はんだ槽2bの上中央部からは、上部はんだ槽2aを貫通して、溶融はんだ1の液面の上方につながるはんだ噴出用枠3が設けられている。
また、下部はんだ槽2bの上端部には、上部はんだ槽2aと連通する穴4が設けられており、この穴4の下方に配設されたプロペラ5を、はんだ槽2の上方から外部回転機構(図示せず)でプロペラシャフト6を経由して回転駆動することにより、上部はんだ槽2aから下部はんだ槽2bへ溶融はんだ1に流れを発生するようになっている。
下部はんだ槽2bに流れた溶融はんだ1は、下部はんだ槽2bに圧力を発生させ、はんだ噴出用枠3を上昇する。はんだ噴出用枠3を上昇した溶融はんだ1は、はんだ噴出用枠3の上端部から噴流し、上部はんだ槽2aに戻る。このように、溶融はんだ1は、図中矢印の方向に、上部はんだ槽2a→下部はんだ槽2b→はんだ噴出用枠3→上部はんだ槽2aと循環する。このはんだ噴出用枠3から噴出される溶融はんだ1の最上位置のはんだ付け作業面1aで、はんだ付け作業が行われる。
はんだ酸化抑制装置101は、図2に示すように、網かご部7と整流板8から構成されている。いずれも溶融はんだ1に対する耐熱性を有し、はんだぬれ性の低いステンレスの金属部材で形成されている。このはんだ酸化抑制装置101は、図1に示すように、はんだ噴出用枠3から流れ落ちる溶融はんだ1の流れを整流板8で受けるように、上部はんだ槽2aに配設される。はんだ酸化抑制装置101の固定は、例えば、フックを設けて(図示せず)はんだ槽の縁に挟み込む。
網かご部7は、直方体形状で、上面が開放され、他の5面には千鳥格子状に配列された孔が設けられている。この孔寸法は、φ3mm〜φ8mmで設けるが、溶融はんだ1の合金組成によって変更する。
溶融はんだ1の組成で、鉛Pbが10wt%<Pb<40wt%の場合は、粘性が低いことから、孔寸法はφ3mm〜φ4mmで設ける。孔寸法が、φ4mmより大きいと酸化物を十分に捕集できず、φ3mmより小さいと溶融はんだ1の流れが悪くなる。
溶融はんだ1の組成で、鉛Pbが0wt%<Pb≦10wt%の場合は、粘性が高いことから、孔寸法はφ4mm〜φ8mmで設ける。孔寸法が、φ8mmより大きいと酸化物を十分に捕集できず、φ4mmより小さいと溶融はんだ1の流れが悪くなる。鉛フリーはんだの組成では、鉛Pbは0wt%<Pb≦0.1wt%であり、孔寸法はφ4mm〜φ8mmで設けることになる。
整流板8は、網かご部7の上面開口部の一部を覆うように設けられ、はんだ噴出用枠3から流れ落ちる溶融はんだ1の流れを受けた後、整流板8の端部8aから整流板8で覆われていない網かご部7の上面開口部から網かご部7の内部に流し込む。また、整流板1には、溶融はんだ1が網かご部7に流れ落ちる端部近傍に、溶融はんだ1の流れに直交するようにスリット形状の穴9が設けられており、この穴9からも整流板8で受けた溶融はんだ1の一部を分流して網かご部7の内部に流し込む。
スリット形状の穴9は、スリット幅寸法が5mm〜15mmで設けるが、溶融はんだ1の合金組成によって変更する。溶融はんだ1の組成で、鉛Pbが10wt%<Pb<40wt%の場合は、粘性が低いことから、スリット幅寸法は5mm〜10mmで設ける。スリット幅寸法が、10mmより大きいと溶融はんだ1の大半が穴9から流れ込んでしまい、5mmより小さいと穴9からの溶融はんだ1の流れ込み量が少なくなりすぎ、バランスよく分流できなくなる。
溶融はんだ1の組成で、鉛Pbが0wt%<Pb≦10wt%の場合は、粘性が高いことから、スリット幅寸法は10mm〜15mmで設ける。スリット幅寸法が、15mmより大きいと溶融はんだ1の大半が穴9から流れ込んでしまい、10mmより小さいと穴9からの溶融はんだ1の流れ込み量が少なくなりすぎ、バランスよく分流できなくなる。鉛フリーはんだの組成では、鉛Pbは0wt%<Pb≦0.1wt%であり、スリット幅寸法は10mm〜15mmで設けることになる。
はんだ酸化抑制装置101は、網かご部7の下部を上部はんだ槽2aの溶融はんだ1の液面下に沈み込ませる。沈み込ませる量Dは、網かご部7の底面7aと液面の距離として、10mm≦D≦80mmとする。好ましくは、沈み込ませる量Dが、液面からはんだ噴出用枠3までの高さのおよそ1/2程度とする。沈み込ませる量Dの調整は、例えば、上述のフックの挟み込み量によって行う。
沈み込ませる量Dが、10mmより少ないとシャーベット状のはんだドロスが網かご部7内を浮遊できなくなり、網かご部7の孔が直ぐに塞がれてしまったり、流れ落ちてくる溶融はんだ1の勢いで孔から押し出されたりして、酸化物の分離が不十分となる。また、80mmより多いと、流れ落ちてくる溶融はんだ1の勢いによる網かご部7内部から外部への流れが分散され弱くなり、孔が均一に塞がれることになり、網かご部7が機能する時間が短くなる。
また、はんだ酸化抑制装置101は、整流板8が溶融はんだ1の液面とはんだ噴出用枠3までの間に位置すればよいが、好ましくは、液面からはんだ噴出用枠3までの高さのおよそ1/2の高さから上で、はんだ噴出用枠3までの間に位置するほうが好ましい。
次に、本実施例の動作について説明する。図3は、はんだ槽2に配設したはんだ酸化抑制装置101の動作開始直後の側断面図であり、図4は、動作中の側断面図である。図3に示すように、はんだ噴出用枠3から流れ落ちてくる溶融はんだ1は、落下速度が増す前に整流板8で受けられ、流速が減速される。
溶融はんだ1は、整流板8に沿って水平に流れた後、スリット形状の穴9と整流板8の端部8aに分流することにより、より流速を落としながら緩やかに網かご部7の内部に流れ込む。溶融はんだ1が液面に流れ込む際の外気の巻き込みが低減され、酸化物の発生が抑制される。
次に、溶融はんだ1は、網かご部7の内部に流れ込むと、発生した酸化物のうち黒色粉状酸化物単独のものは溶融はんだ1に比べ比重が軽いため、液面上に浮かび上がり黒色粉状酸化物凝集体10として凝集する。黒色粉状酸化物は、はんだ成分が酸化した物質であり、Sn、Pb、Ag、Cu、P、Ge等の単体及び合金の酸化物である。黒色粉状酸化物は、特に、はんだ付け作業面1aで発生し、はんだ付け作業面1aが大きいほど、はんだ噴出用枠3の上端部からより高く噴流させるほど、発生する量が多くなる。
また、発生するシャーベット状のはんだドロス11は、比重がほぼ同等であるため、液面下で浮遊する。シャーベット状のはんだドロス11は、特に、はんだ噴出用枠3から液面に流れ落ちる際に外気を巻き込んで発生し、通常、はんだ噴出用枠3の液面からの高さが高いほど、はんだ噴出用枠3の上端部からより高く噴流させるほど、発生する量が多くなる。はんだドロス11中には、黒色粉状酸化物と半溶融状態のはんだが含まれている。
さらに、溶融はんだ1は、流れ込んだ勢いによる流れに従って、図中矢印の方向に、網かご部7の孔から流れ出る。このとき、黒色粉状酸化物凝集体10とシャーベット状のはんだドロス11は、孔の大きさよりも大きいため網かご部7で捕集されることになる。このように、溶融はんだ1と、黒色粉状酸化物凝集体10及びシャーベット状のはんだドロス11は分離される。分離された溶融はんだ1のみが、はんだ槽2内を循環することになり、酸化物がはんだ槽2内を循環することはない。
溶融はんだ1が循環するに伴い、図4に示すように、新たに発生した黒色粉状酸化物凝集体10とシャーベット状のはんだドロス11が捕集される。同時に、網かご部7中に捕集され、循環して流れ込んでくる溶融はんだ1に晒されるシャーベット状のはんだドロス11aは、再度、はんだ溶融温度以上に再加熱されることになる。これにより、シャーベット状のはんだドロス11a中のはんだ成分が再溶融し、図中白抜きの矢印のように、シャーベット状のはんだドロス11aの一部は、溶融はんだ1と黒色粉状酸化物凝集体10aを分離し、シャーベット状のはんだドロス11bとなる。
残ったシャーベット状のはんだドロス11bは、さらに循環する溶融はんだ1に晒されることにより、溶融はんだ1と黒色粉状酸化物凝集体10aの分離を繰り返すことになり、徐々に小さくなり、最後には無くなる。再溶融によって分離された溶融はんだ1は、網かご部7の孔から流れ出し、再びはんだ槽2内を循環するようになる。
網かご部7内に捕集された黒色粉状酸化物凝集体10等の酸化カスは、はんだ抑制装置101をはんだ槽2から取り外し、払い落とすだけで除去される。
以上のように、本実施の形態1では、はんだ噴出用枠3から流れ落ちてくる溶融はんだ1を整流板8で受け、整流板8で溶融はんだの流れを制御して網かご部7内に流れ落とすようにしたので、溶融はんだの外気の巻き込みを抑制でき、酸化物やはんだドロス等のはんだ酸化カスの発生を低減できる。共晶はんだに比べて酸化しやすい鉛フリーはんだの使用においても効果的である。
また、網かご部7内に流れ落ちた溶融はんだ1を、網かご部7の孔を通して酸化物やはんだドロス等の酸化カスと分離することにより、溶融はんだのみをはんだ槽内に循環させるようにしたので、製品やはんだ槽内への酸化カスの付着を防止することができ、はんだ付け品質の向上を図ることができる。
また、酸化カスの発生を低減するとともに、網かご部7で捕集した酸化カスを、はんだ酸化抑制装置101をはんだ槽2から取り外し、容易に除去できるようにしたので、清掃作業を簡素化でき、かつ、清掃の頻度を大幅に低減できる。
さらに、網かご部7で捕集されたはんだドロス11は、循環する溶融はんだ1に連続的に晒すことにより、はんだドロス11を再加熱し、はんだドロス11中のはんだ成分を再溶融するようにしたので、再生した溶融はんだを再利用でき、コストの低減を図ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1のはんだ付け装置のはんだ酸化抑制装置においては、網かご部から外部への溶融はんだの流出方向を特に制御するものではなかったが、実施の形態2では、この溶融はんだの流出方向を制御する場合について示す。
図6は、本実施の形態2におけるはんだ付け装置のはんだ酸化抑制装置102の分解斜視図である。実施の形態2は、実施の形態1のはんだ酸化抑制装置101において、網かご部12の底部12aに、所定方向で一定の傾きRを設け、網かご部12内の溶融はんだ1の流れを制御するものである。この傾きRは、0<R≦30°で設けるが、溶融はんだ1の合金組成によって変更する。
溶融はんだ1の組成で、鉛Pbが10wt%<Pb<40wt%の場合は、粘性が低いことから、傾きRは0<R≦20°で設ける。傾きRが20°より大きいと流れが強くなりすぎ、シャーベット状のはんだドロス11がはんだ成分を再溶融する前に、網かご部12の下流面12bの孔に堆積してしまい再溶融を阻害する。傾きRが0°の場合は実施の形態1と同じで、所定方向への溶融はんだ1の流れを発生させることができない。
溶融はんだ1の組成で、鉛Pbが0wt%<Pb≦10wt%の場合は、粘性が高いことから、傾きRは15<R≦30°で設ける。傾きRが30°より大きいと網かご部7の沈み込ませる量が制約され、循環する溶融はんだ1にシャーベット状のはんだドロス11を晒す領域が狭くなるためはんだ成分の再溶融の効率が低下する。傾きRが15°以下の場合は所定方向への溶融はんだ1の流れを制御することができない。鉛フリーはんだの組成では、鉛Pbは0wt%<Pb≦0.1wt%であり、傾きRは15<R≦30°で設けることになる。
その他の構成に関しては、実施の形態1と同様であり、相当部分には図2と同一符号を付して説明を省略する。
次に、本実施例の動作について説明する。図6は、はんだ槽2に配設したはんだ酸化抑制装置102の動作開始直後の側断面図であり、図7は、動作中の側断面図である。いずれも図1の図面右方向から見た図である。図6に示すように、基本的に、溶融はんだ1が網かご部12内の液面に流れ落ちるまでは同様である。
網かご部12内の液面に流れ落ちた溶融はんだ1は、図中矢印の方向に、勢いで網かご部12の底部12aまで進み、溶融はんだ1の一部を底部12aの孔から流れ出しながら、底部12aの傾きに沿って、傾きの低い方へ流れる。発生した黒色粉状酸化物は液面上に浮かび上がるとともに、この流れによって網かご部12の下流面12bに集められ黒色粉状酸化物凝集体10として一箇所で捕集されることになる。
また、発生するシャーベット状のはんだドロス11も同様に、液面下で浮遊しながら下流面12bの方向に流される。図7に示すように、浮遊するシャーベット状のはんだドロス11cは、網かご部12内を流される間に周囲の溶融はんだ1に晒され、効率よく再加熱される。図中白抜きの矢印のように、シャーベット状のはんだドロス11cの一部は、再溶融された溶融はんだ1と黒色粉状酸化物凝集体10bを分離し、シャーベット状のはんだドロス11dとなる。シャーベット状のはんだドロス11dは、さらに分離を繰り返す。
下流面12bの孔で捕集された後も、シャーベット状のはんだドロス11eは、循環する溶融はんだ1に晒されることにより、溶融はんだ1と黒色粉状酸化物凝集体10の分離を繰り返すことになり、徐々に小さくなり、最後には無くなる。シャーベット状のはんだドロス11の70〜80%程度が再生され、再溶融によって分離された溶融はんだ1は、網かご部12の孔から流れ出し、再びはんだ槽2内を循環するようになる。
網かご部12内に捕集された黒色粉状酸化物凝集体10等の酸化カスは、はんだ抑制装置102をはんだ槽2から取り外し、払い落とすだけで除去される。
以上のように、本実施の形態2では、網かご部12の底部12aに、所定方向で一定の傾きRを設け、網かご部12内の溶融はんだ1の流れを制御するようにしたので、シャーベット状のはんだドロスのはんだ成分の再溶融が促進され、再生された溶融はんだの再利用、及びコスト低減を向上させることができる。
また、網かご部12内の溶融はんだ1の流れを制御することにより発生する酸化物やはんだドロス等のはんだ酸化カスを網かご部内の一箇所で捕集するようにしたので、網かご部の孔を酸化カスが徐々に塞ぐことになり、はんだ酸化抑制装置の機能を長時間持続させることができ、清掃の頻度をさらに低減できる。
実施の形態3.
実施の形態1及び実施の形態2のはんだ付け装置においては、はんだ酸化抑制装置をはんだ槽本体内に設けたが、実施の形態3では、専用のはんだ貯蔵槽に設けた場合について示す。
図8は、本実施の形態3にはんだ酸化抑制装置103を備えたはんだ付け装置202の側断面図である。実施の形態3は、実施の形態1のはんだ付け装置201に、はんだ酸化抑制装置103を配設した専用のはんだ貯蔵槽13を備え、はんだ噴出用枠3から流れ落ちる溶融はんだ1を、はんだ貯蔵槽13に導く導入路14と、はんだ貯蔵槽13からはんだ槽2本体に溶融はんだ1を戻す導出路15を設けたものである。はんだ貯蔵槽13は、はんだ貯蔵槽13の液面がはんだ噴出用枠3の上端部とはんだ槽2本体の液面の高さの間に配設されている。
その他の構成に関しては、実施の形態1と同様であり、相当部分には図2と同一符号を付して説明を省略する。
動作についても、図8に示すように、はんだ噴出用枠3から流れ落ちる溶融はんだ1は、導入路14ではんだ貯蔵槽13に導かれ、はんだ貯蔵槽13内のはんだ酸化抑制装置103に設けられている整流板8で受けられ、網かご部7内に流し込まれた後、網かご部7の孔から流れ出し、導出路15を通してはんだ槽2本体に戻され、循環すること以外は、実施の形態1と同様である。
以上のように、本実施の形態3では、はんだ酸化抑制装置103を配設した専用のはんだ貯蔵槽13とはんだ槽本体とのを導入路14及び導出路15導き、外気との接触を低減し、かつ、網かご部7内の液面を、はんだ槽2本体の液面より高い位置に来るように設け、外気の巻き込みを低減できるようにしたので、はんだ槽本体の液面からのはんだ噴出用枠の高さが高い場合でも、酸化物やはんだドロス等のはんだ酸化カスの発生を低減できる。
なお、上述のように、本実施の形態では、整流板8は、一段としたが、例えば図9に示すように、整流板8の下に、さらに整流板16を設けて多段としてもよい。この場合、整流板16のスリット状の穴17及び端部17aは、それぞれ整流板8のスリット状の穴9及び端部8aよりも溶融はんだ1の流れ方向にずらして設け、段階状に流すことにより、溶融はんだ1の流速をさらに落としながら緩やかに網かご部の内部に流し込むことができる。
また、以上の実施の形態では、はんだ酸化抑制装置の動作を、外気雰囲気下で行ったが、例えば図10に示すように、動作部分をフード18で覆い、フード18の側面に設けた送入口19から窒素ガスを送入し、上部に設けた排出口20から排出することにより、不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。フード17内の酸素濃度を500ppm程度に維持できる。
また、以上の実施の形態では、はんだ酸化抑制装置は、ステンレスの金属部材で形成されたものを用いたが、これに限るものではない。溶融はんだ1に対する耐熱性を有し、はんだぬれ性の低い材質であればよい。例えば、セラミックスや、テトラフルオロエチレン等の樹脂材料でもよい。鉛フリーはんだの場合は、高い温度領域での使用となるため、ステンレス鋼板材に侵食処理、例えば、カナック処理を施したものを用いてもよい。
また、以上の実施の形態では、網かご部の網穴については、丸穴形状の孔を用いたが、これに限るものではない。網穴の平均径が本実施の形態の場合と同等であればよく、例えば、楕円、四角形等を用いてもよい。
本発明に係るはんだ付け装置の実施の形態1の構成を示す側断面図である。 本発明に係るはんだ付け装置の実施の形態1におけるはんだ酸化抑制装置の構成を示す分解斜視図である。 本発明に係るはんだ付け装置の実施の形態1におけるはんだ酸化抑制装置の動作開始直後の状態を示す側断面の拡大図である。 本発明に係るはんだ付け装置の実施の形態1におけるはんだ酸化抑制装置の動作中の状態を示す側断面の拡大図である。 本発明に係るはんだ付け装置の実施の形態2におけるはんだ酸化抑制装置構成を示す分解斜視図である。 本発明に係るはんだ付け装置の実施の形態2におけるはんだ酸化抑制装置の動作開始直後の状態を示す側断面の拡大図である。 本発明に係るはんだ付け装置の実施の形態2におけるはんだ酸化抑制装置の動作中の状態を示す側断面の拡大図である。 本発明に係るはんだ付け装置の実施の形態3の構成を示す側断面図である。 本発明に係るはんだ付け装置の他の実施の形態におけるはんだ酸化抑制装置の構成を示す側断面の拡大図である。 本発明に係るはんだ付け装置の他の実施の形態の構成を示す側断面図である。
符号の説明
1 溶融はんだ
2 はんだ槽
3 はんだ噴出用枠
7、12 網かご部
8、16 整流板
9、17 スリット状の穴
13 はんだ貯蔵槽
14 導入路
15 導出路
101、102、103、104 はんだ酸化抑制装置
201、202 はんだ付け装置

Claims (7)

  1. 噴流式はんだ槽内の溶融はんだの液面下に下部を沈ませ、液面上に上部を露出させ、前記はんだ槽の循環する溶融はんだを濾過する網かご部と、この網かご部の上部開口部の一部を覆い、前記はんだ槽のはんだ噴出用枠から流れ落ちてくる溶融はんだを受けて前記開口部の覆われていない部分から前記網かご部内に流し込む整流板とを備え、前記網かご部は、底部が一方向に傾斜して設けられたはんだ付け装置。
  2. 噴流式はんだ槽内の溶融はんだの液面と前記はんだ槽のはんだ噴出用枠の上端部との間の高さ位置に、貯蔵する溶融はんだの液面がくるように設けられたはんだ貯蔵槽と、前記はんだ噴出用枠から流れ落ちてくる溶融はんだを前記はんだ貯蔵槽に導く導入路と、前記はんだ貯蔵槽内の溶融はんだの液面下に下部を沈ませ、液面上に上部を露出させ、前記はんだ槽の循環する溶融はんだを濾過する網かご部と、この網かご部の上部開口部の一部を覆い、前記導入路から流れ落ちてくる溶融はんだを受けて前記開口部の覆われていない部分から前記網かご部内に流し込む整流板と、前記はんだ貯蔵槽に貯蔵する溶融はんだを前記はんだ槽に戻す導出路とを備え、前記網かご部は、底部が一方向に傾斜して設けられたはんだ付け装置。
  3. 整流板には、スリット状の穴が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2いずれかに記載のはんだ付け装置。
  4. 整流板は、複数段設けられる請求項1乃至請求項いずれかに記載のはんだ付け装置。
  5. 網かご部と整流板が、溶融はんだの溶融温度より高い耐熱性を有する材料からなることを特徴とする請求項1乃至請求項いずれかに記載のはんだ付け装置。
  6. 網かご部と整流板が、溶融はんだに対して非付着性の材料からなることを特徴とする請求項1乃至請求項いずれかに記載のはんだ付け装置。
  7. 不活性ガス雰囲気下で用いることを特徴とする請求項1乃至請求項いずれかに記載のはんだ付け装置。
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