JPH08309519A - 噴流式はんだ付け装置 - Google Patents

噴流式はんだ付け装置

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Publication number
JPH08309519A
JPH08309519A JP12404295A JP12404295A JPH08309519A JP H08309519 A JPH08309519 A JP H08309519A JP 12404295 A JP12404295 A JP 12404295A JP 12404295 A JP12404295 A JP 12404295A JP H08309519 A JPH08309519 A JP H08309519A
Authority
JP
Japan
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solder
inert gas
work
jet
nozzle
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Pending
Application number
JP12404295A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsugunori Masuda
二紀 増田
Junichi Onozaki
純一 小野崎
Koji Saito
浩司 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tamura Corp
Original Assignee
Tamura Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Tamura Corp filed Critical Tamura Corp
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Publication of JPH08309519A publication Critical patent/JPH08309519A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 噴流波の周囲を必要最小限の低酸素濃度の雰
囲気で覆うことにより、はんだ濡れ性を効率良く確保す
るとともに、酸化物の発生を抑える。 【構成】 はんだ槽19内にはんだノズル21,22を設け、
このはんだノズル21,22から噴流された噴流波31,32と
接触する位置にワークWの搬送経路33を配置する。はん
だノズル21,22のワーク搬入側面およびワーク搬出側面
に、噴流波31,32を包込む形状に有底はんだ受口体34〜
37を取付ける。この有底はんだ受口体により、前記はん
だノズル21,22から落下した噴流波31,32を一時的に受
けて収容することにより、噴流波受面38,39をはんだ槽
19内の基準はんだ面40より上側に設定する。有底はんだ
受口体34〜37の上部に閉板部41および噴流波突出口42を
設け、閉板部41の下側に不活性ガスノズル43を設ける。
この不活性ガスノズル43により、噴流波31,32および有
底はんだ受口体34〜37内に不活性ガスを供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、噴流式はんだ付け装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】米国特許第5,121,874号明細書
および図面には、低酸素濃度の雰囲気中ではんだ付けを
行う噴流式はんだ付け装置が示されている。
【0003】この噴流式はんだ付け装置は、はんだ付け
されるワークの搬送ラインに沿って囲いトンネルを設
け、この囲いトンネルの一部をスカート部により下方へ
開口して、そのスカート部をはんだ槽内の溶融はんだ中
に浸漬する。
【0004】さらに、この囲いトンネルのスカート部内
に位置する、はんだノズルのワーク搬入側、ワーク搬出
側および上側にシールドガス噴出用のディフューザを配
置し、これらの各ディフューザから360 °の全方向に低
酸素濃度のシールドガスを静かに噴出させ、囲いトンネ
ル内のシールドガスに激しい動きが起きないようにして
いる。
【0005】このシールドガスは、はんだ付け時のワー
ク、はんだノズルから噴流している噴流波面およびはん
だ槽内の溶融はんだ面を低酸素濃度の雰囲気で覆うこと
により、ワークの被はんだ付け面に対する溶融はんだの
付着性能を表すはんだ濡れ性の向上、溶融はんだから発
生するはんだ酸化物の減少などを図るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この従来の噴流式はん
だ付け装置は、はんだ槽の部分だけでなく、ワーク搬送
ラインの全長にわたって囲いトンネルを設置するもので
あり、大掛かりの囲いトンネルを必要とするとともに、
一定のはんだ濡れ性を確保するためのシールドガス消費
量が多くなる問題がある。
【0007】また、はんだノズルから噴流された噴流波
は、はんだ槽内に直接戻されるので、はんだノズルから
噴流した後に落下する噴流波の落差の程度によっては、
噴流波がはんだ槽内の溶融はんだ面と衝突する部分で溶
融はんだ面上の雰囲気を巻込む現象が顕著となり、はん
だ酸化物が生じやすくなる問題点がある。
【0008】特に、一次および二次のはんだノズルが併
設されたはんだ槽に対し、ワークが移動するにしたがっ
て徐々に上昇するようにワーク搬送経路を設けることが
一般的に行われており、ワーク搬入側の一次ノズルより
も、ワーク搬出側の二次ノズルの方が噴流波の落差が大
きくなるため、前記問題点が現れやすい。
【0009】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、噴流波の周囲を必要最小限の低酸素濃度の雰囲気
で覆うことにより、はんだ濡れ性を効率良く確保するこ
とを一つの目的とし、また、噴流波の落差を減少させ
て、はんだ酸化物の発生を少なくすることを他の目的と
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、はんだ槽内にはんだノズルを設け、このはんだノ
ズルから噴流された溶融はんだの噴流波と接触する位置
にワークの搬送経路を配置した噴流式はんだ付け装置に
おいて、前記はんだノズルのワーク搬入側面およびワー
ク搬出側面に噴流波を包込む形状に取付けられ、前記は
んだノズルから落下した噴流波を一時的に受け収容する
ことによりその落下した部分の噴流波受面をはんだ槽内
の基準はんだ面より上側に設定する有底はんだ受口体
と、前記有底はんだ受口体の上部に開口され、はんだノ
ズルから噴流された噴流波をワークの搬送経路に突出さ
せる噴流波突出口と、前記有底はんだ受口体に対し設け
られ、有底はんだ受口体の内部に不活性ガスを供給する
ための不活性ガス供給手段とを具備した構成の噴流式は
んだ付け装置である。
【0011】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載の噴流式はんだ付け装置において、有底はんだ受口
体の上部に、噴流波に向かって不活性ガスを噴出する一
定の噴出方向性を有する不活性ガスノズルを設けた構成
である。
【0012】請求項3に記載された発明は、請求項1お
よび2のいずれかに記載の噴流式はんだ付け装置におい
て、有底はんだ受口体の上部に、はんだノズルに向かっ
て噴流波と干渉しない位置まで閉じた閉板部を設け、こ
の閉板部の内側に不活性ガスノズルを設けた構成であ
る。
【0013】請求項4に記載された発明は、請求項2お
よび3のいずれかに記載の噴流式はんだ付け装置は、は
んだノズルのワーク搬入側およびワーク搬出側に不活性
ガスノズルを配置した構成である。
【0014】請求項5に記載された発明は、請求項2乃
至4のいずれかに記載の噴流式はんだ付け装置におい
て、不活性ガスノズルとして、ワーク搬送方向に対し交
差する方向に長尺に形成された中空密閉形のノズル本体
の内部に、不活性ガスを多数の不活性ガス透過孔を経て
ノズル本体内に供給する多孔性筒体をノズル本体のほぼ
全長にわたって設け、この多孔性筒体を経て供給された
不活性ガスを外部に噴出するための不活性ガス噴出孔を
ノズル本体の長手方向に設けた構成である。
【0015】請求項6に記載された発明は、請求項5に
記載の噴流式はんだ付け装置において、不活性ガスノズ
ルのノズル本体にて、そのノズル本体の長手方向に、噴
流波に不活性ガスを吹付けるための第1の不活性ガス噴
出孔と、有底はんだ受口体内に不活性ガスを供給するた
めの第2の不活性ガス噴出孔とを、それぞれ配設した構
成である。
【0016】請求項7に記載された発明は、請求項2乃
至6のいずれかに記載の噴流式はんだ付け装置におい
て、ワークの搬送経路より下側ではんだノズルのワーク
搬入側およびワーク搬出側の少なくとも一方に、不活性
ガスノズルから噴出された不活性ガスをワーク搬送方向
に強制的に回収するための搬送方向回収口を配置した構
成である。
【0017】請求項8に記載された発明は、請求項2乃
至6のいずれかに記載の噴流式はんだ付け装置におい
て、ワークをワーク幅方向の両側にて搬送爪により挟持
して搬送するワーク搬送コンベヤの下部に、不活性ガス
ノズルから噴出された不活性ガスをワーク挟持中の搬送
爪を経てワーク幅方向の外側に強制的に回収するための
幅方向回収口を配置した構成である。
【0018】請求項9に記載された発明は、請求項1お
よび5のいずれかに記載の噴流式はんだ付け装置におい
て、ワークの搬送経路より上側に、ワーク上面に不活性
ガスを吹付ける上部不活性ガスノズルを配置した構成で
ある。
【0019】請求項10に記載された発明は、請求項2
乃至9のいずれかに記載の噴流式はんだ付け装置におい
て、はんだ槽の上側に、はんだ槽を覆ってはんだ槽内の
雰囲気を低酸素濃度に保つためのチャンバを配置した構
成である。
【0020】請求項11に記載された発明は、請求項1
0に記載の噴流式はんだ付け装置において、チャンバの
ワーク搬入側にワーク搬入口を開口するとともに、チャ
ンバのワーク搬出側にワーク搬出口を開口し、これらの
ワーク搬入口およびワーク搬出口にチャンバ内への外気
の侵入を抑制するための暖簾形の柔軟性遮蔽部材を設け
た構成である。
【0021】請求項12に記載された発明は、請求項1
1に記載の噴流式はんだ付け装置において、チャンバと
して、相対的に下側に位置する下部チャンバと上側に位
置する上部チャンバとを外気用通路を介して配置し、こ
の外気用通路のワーク搬入側およびワーク搬出側にそれ
ぞれ開口した外気吸込口を、下部チャンバのワーク搬入
側およびワーク搬出側に開口されたワーク搬入口および
ワーク搬出口の外側に臨ませ、少なくとも外気用通路に
対してこの通路内の空気を強制的に排気するための排気
手段を設けた構成である。
【0022】請求項13に記載された発明は、請求項1
2に記載の噴流式はんだ付け装置において、下部チャン
バおよび上部チャンバのそれぞれの中央部に排気口を開
口し、上部チャンバの排気口に排気手段を設けた構成で
ある。
【0023】
【作用】請求項1に記載された発明は、はんだノズルか
ら噴流された噴流波の一部を噴流波突出口からワークの
搬送経路に突出させるとともに、この噴流波の全体と噴
流波が落下する噴流波受面とを、有底はんだ受口体内に
供給された不活性ガスにより包込むように覆うことによ
り、ワークはんだ付け面における濡れ性の向上と、溶融
はんだの酸化抑制とを図る。また、はんだノズルから落
下した噴流波を有底はんだ受口体にて一時的に受け収容
することにより、この有底はんだ受口体内の噴流波受面
をはんだ槽内の基準はんだ面より上昇させ、その上昇分
だけ、はんだノズルから落下した噴流波の落差を減少さ
せる。これにより、落下した噴流波が噴流波受面の溶融
はんだと交わる部分で雰囲気を巻込む現象が緩和され、
溶融はんだの酸化が抑制される。さらに、はんだノズル
に取付けられた有底はんだ受口体により、はんだノズル
ごとに噴流波の適切な落差が設定される。
【0024】請求項2に記載された発明は、不活性ガス
ノズルから噴流波に不活性ガスを噴出して、噴流波およ
び噴流波とワークとが接触するはんだ付け部分を不活性
ガス層により被覆するとともに、噴流波およびワークは
んだ付け部分でのはんだ酸化を防止する。
【0025】請求項3に記載された発明は、有底はんだ
受口体の上部に設けた閉板部と、不活性ガスノズルから
噴流波に噴出された不活性ガスにより上記閉板部では覆
いきれない噴流波面での不活性ガス層とにより、有底は
んだ受口体内の限られた空間部を密閉し、噴流波から噴
流波受面にわたる溶融はんだの酸化を抑制する。特に噴
流波の落下部分での酸化を効果的に抑制する。
【0026】請求項4に記載された発明は、はんだノズ
ルのワーク搬入側およびワーク搬出側に配置された不活
性ガスノズルから噴流波に不活性ガスを噴出して、噴流
波とワークとが接触するはんだ付け部分を、前方および
後方から不活性ガス雰囲気により覆う。
【0027】請求項5に記載された発明は、不活性ガス
を多孔性筒体の多数の不活性ガス透過孔を経てノズル本
体内にその全長にわたって均等の流量で供給し、その不
活性ガスをさらにノズル本体に設けられた不活性ガス噴
出孔から一定の方向に噴出させる。
【0028】請求項6に記載された発明は、第2の不活
性ガス噴出孔から有底はんだ受口体内に不活性ガスを供
給して、この有底はんだ受口体内の不活性ガス圧を高め
ることにより、第1の不活性ガス噴出孔から噴流波に噴
出された不活性ガス流により有底はんだ受口体内にはん
だ槽上の雰囲気が巻込まれるおそれを防ぎ、有底はんだ
受口体内の酸素濃度を上昇させない。また、有底はんだ
受口体内を不活性ガスにより満たすことにより、はんだ
ノズルから落下した噴流波が有底はんだ受口体内の溶融
はんだと交わる部分で雰囲気を巻込むことがあっても、
低酸素濃度の雰囲気であるから溶融はんだの酸化が抑制
される。
【0029】請求項7に記載された発明は、はんだノズ
ルのワーク搬入側およびワーク搬出側の少なくとも一方
に配置した搬送方向回収口にて不活性ガスを強制的に回
収することにより、有底はんだ受口体の噴流波突出口に
て内側から外側への確固たる不活性ガス流れを形成する
ことで、この外側への不活性ガス流れにより、有底はん
だ受口体内への外気の侵入を抑える。
【0030】請求項8に記載された発明は、ワーク搬送
コンベヤの下部に配置した幅方向回収口にて不活性ガス
を強制的に回収することにより、有底はんだ受口体の噴
流波突出口から噴出した不活性ガスをワーク挟持中の搬
送爪を経てワーク幅方向の外側へ吸引し、内側から外側
への確固たる不活性ガス流れを形成することで、この外
側への不活性ガス流れにより、搬送爪の外側から有底は
んだ受口体内への外気の侵入を抑える。
【0031】請求項9に記載された発明は、ワークの搬
送経路より上側に配置した上部不活性ガスノズルからワ
ーク上面に不活性ガスを吹付けることにより、ワーク上
方の外気がワークの穴を経て有底はんだ受口体内に侵入
するおそれを防止する。
【0032】請求項10に記載された発明は、はんだ槽
の上側に配置したチャンバにてはんだ槽を覆うことによ
り、不活性ガスノズルから噴出され形成された不活性ガ
ス雰囲気中への外気の流入を抑え、はんだ付け時のワー
ク周辺の雰囲気を安定した低酸素濃度に保つ。
【0033】請求項11に記載された発明は、ワーク搬
入口およびワーク搬出口からチャンバ内への外気の侵入
を暖簾形の柔軟性遮蔽部材により抑制する。ワーク搬入
口およびワーク搬出口におけるワークの通過時は、ワー
ク自身の移動力により柔軟性遮蔽部材を変形させて通過
させる。
【0034】請求項12に記載された発明は、下部チャ
ンバと上部チャンバとの間に設けられた外気用通路内の
外気を排気手段により強制的に排気して外気用通路内を
負圧に保ち、下部チャンバのワーク搬入口およびワーク
搬出口に侵入しようとする外気を、その外側にて開口さ
れた外気吸込口から外気用通路内に吸込むことにより、
下部チャンバ内への外気の侵入を抑える。
【0035】請求項13に記載された発明は、上部チャ
ンバの排気口に設けた排気手段により、外気用通路内の
雰囲気を排気するとともに、下部チャンバの排気口を通
して共通の排気手段により下部チャンバ内も排気し、こ
の下部チャンバの下側で発生する不活性ガスを回収す
る。
【0036】
【実施例】以下、本発明を図1乃至図4に示される一実
施例および図5に示される他の実施例を参照しながら詳
細に説明する。
【0037】図4は、本発明に係る噴流式はんだ付け装
置が組込まれたはんだ付けラインの全体構成を示し、装
置本体11のワーク搬入口部12からワーク搬出口部13にわ
たって、部品実装基板などのワークWを搬送するための
ワーク搬送コンベヤ14を設ける。
【0038】このワーク搬送コンベヤ14は、相互に平行
に設けられた2本のガイドフレーム15にそれぞれ無端状
に構成された搬送チェン(図示されず)を組込み、この
各搬送チェンより多数の搬送爪16を突設し、相互に対向
する両側の搬送爪16が同一方向に同一速度で移動するよ
うに両側の搬送チェンを同期回行させることにより、両
側の搬送爪16により挟持したワークWを搬送する。
【0039】このワーク搬送コンベヤ14の下側にて、ワ
ークWの下面にフラックスを塗布するための発泡式また
はスプレー式のフラクサ17、ワークWを予加熱するため
のプリヒータ18、ワークWの下面にて噴流式はんだ付け
を行うためのはんだ槽19、はんだ付け後のワークWを冷
却するための冷却ファン20を、ワーク搬送方向に順次配
設する。
【0040】前記はんだ槽19は、槽本体19a 内に一次は
んだノズル21および二次はんだノズル22をそれぞれ設け
たものであり、各はんだノズル21,22には、それぞれ設
けられたポンプ機構23,24により槽本体19a 内の溶融は
んだを加圧供給する。
【0041】さらに、前記各ノズル21,22の設置された
位置において、ワーク搬送コンベヤ14の上側に、後述す
る下部チャンバ25および上部チャンバ26を設置する。
【0042】次に、図1は前記はんだ槽19およびその上
側のチャンバ構造を示す主要断面図であり、はんだ槽19
内に一次はんだノズル21および二次はんだノズル22を設
け、これらのはんだノズル21,22から噴流された溶融は
んだの一次および二次噴流波31,32と接触する位置にワ
ークWの搬送経路33を配置する。
【0043】前記一次はんだノズル21のワーク搬入側面
およびワーク搬出側面と、前記二次はんだノズル22のワ
ーク搬入側面およびワーク搬出側面とに、それぞれの噴
流波31,32を包込む形状の有底はんだ受口体34,35,3
6,37を取付ける。一次はんだノズル21のワーク搬出側
の有底はんだ受口体35と、二次はんだノズル22のワーク
搬入側の有底はんだ受口体36は、垂直部分を共通の部材
により構成する。
【0044】この有底はんだ受口体34,35,36,37は、
前記一次および二次はんだノズル21,22から落下した一
次および二次噴流波31,32を一時的に受け収容すること
により、その落下した部分の噴流波受面38,39をはんだ
槽19内の基準はんだ面40より上側に設定する働きもあ
る。
【0045】前記有底はんだ受口体34,35,36,37が噴
流波31,32を一時的に受け収容するために、例えばワー
ク搬送方向に向かって前記ポンプ機構23,24と反対側に
位置するノズル構成側板に、受口体内の溶融はんだを所
定レベルまで上昇させてオーバーフローさせるための溶
融はんだ流出穴(図に表れず)を設けるとよい。
【0046】前記有底はんだ受口体34,35,36,37の上
部に、一次および二次はんだノズル21,22に向かって一
次および二次噴流波31,32と干渉しない位置まで閉じた
ワーク搬入側およびワーク搬出側の閉板部41を設け、こ
れらの閉板部41の間に噴流波突出口42を開口し、この噴
流波突出口42を経て、一次および二次はんだノズル21,
22から噴流された噴流波31,32をワークWの搬送経路33
に突出させる。
【0047】この一次および二次はんだノズル21,22の
ワーク搬入側およびワーク搬出側に位置する閉板部41の
内側に、窒素ガスなどの不活性ガスを供給する不活性ガ
ス供給手段としての不活性ガスノズル43をそれぞれ設け
る。二次はんだノズル22のワーク搬入側に位置する不活
性ガスノズル43は閉板部41も兼ねる。
【0048】前記各不活性ガスノズル43は、噴流波31,
32に向かって不活性ガスを噴出する一定の噴出方向性を
有するとともに、有底はんだ受口体34,35,36,37の内
部にも不活性ガスを供給するためのものである。
【0049】前記一次および二次はんだノズル21,22の
上方であって、ワークWの搬送経路33より上側にも、ワ
ークWの上面に窒素ガスなどの不活性ガスを吹付けるた
めの上部不活性ガスノズル44を配置する。
【0050】図3に示されるように、前記不活性ガスノ
ズル43は、ワーク搬送方向に対し交差する方向へ長尺に
形成された中空密閉形のノズル本体45の内部に、不活性
ガスを多数の不活性ガス透過孔を経てノズル本体45内に
供給する多孔性筒体46をノズル本体45のほぼ全長にわた
って設け、この多孔性筒体46を経て供給された不活性ガ
スをノズル本体45より外部に噴出するための第1および
第2の不活性ガス噴出孔47,48を、ノズル本体45の長手
方向に2列に配列したものである。
【0051】第1の不活性ガス噴出孔47は、前記噴流波
31,32に不活性ガスを吹付けるための多数の小孔をノズ
ル本体45の先端面45a に穿孔配列し、第2の不活性ガス
噴出孔48は、有底はんだ受口体34,35,36,37内に不活
性ガスを噴出するための多数の小孔をノズル本体45の下
面45b に穿孔配列する。このような不活性ガス噴出孔4
7,48は、ノズル本体45の長手方向にスリット状に細長
く設けても良い。
【0052】さらに、前記多孔性筒体46としては、例え
ば焼結金属パイプまたは樹脂性多孔質チューブなどを使
用することにより、その全面にわたって設けられた多数
の不活性ガス透過孔により、全面にわたって均一の風量
(風速)を確保する。
【0053】そして、パイプ49より多孔性筒体46内に加
圧供給された窒素ガスなどの不活性ガスを、多孔性筒体
46の多数の不活性ガス透過孔を経てノズル本体45内にそ
の全長にわたって均等の流量で供給し、その不活性ガス
をさらにノズル本体45に設けられた第1および第2の不
活性ガス噴出孔47,48から2方向に噴出させる。
【0054】前記上部不活性ガスノズル44は、図3に示
されたものとほぼ同様の構造に構成するが、第2の不活
性ガス噴出孔48は設けない。
【0055】図1に戻って、前記各不活性ガスノズル43
から噴出された不活性ガスを回収するために、ワークW
の搬送経路33より下側で有底はんだ受口体34,35,36,
37の上部に回収ダクト51を設けるとともに、図2に示す
ようにワークWを幅方向の両側にて搬送爪16により挟持
して搬送するワーク搬送コンベヤ14の下部に回収ダクト
52を設け、これらの回収ダクト51,52を図示されない排
気ブロワなどの吸込口に接続する。
【0056】図1に示す回収ダクト51は、前記閉板部41
より上側にて一次および二次はんだノズル21,22のワー
ク搬入側およびワーク搬出側に、不活性ガスをワーク搬
送方向に強制的に回収するための搬送方向回収口51a を
開口している。
【0057】図2に示す回収ダクト52は、不活性ガスノ
ズル43から一次および二次はんだノズル21,22上に噴出
された不活性ガスを、ワーク挟持中の搬送爪16を経てワ
ーク幅方向の外側に強制的に回収するための幅方向回収
口52a を有している。
【0058】図1に戻って、前記はんだ槽19の上側に、
このはんだ槽19を覆ってはんだ槽内の雰囲気を低酸素濃
度に保つためのチャンバとして、相対的に下側に位置す
る下部チャンバ25と上側に位置する上部チャンバ26とを
外気用通路53を介して配置する。
【0059】下部チャンバ25は、ワーク搬入側にワーク
搬入口54を設けるとともに、ワーク搬出側にワーク搬出
口55を設け、これらのワーク搬入口54およびワーク搬出
口55にチャンバ内への外気の侵入を抑制するための暖簾
形の柔軟性遮蔽部材56,57を設ける。
【0060】前記チャンバ25,26間の外気用通路53は、
ワーク搬入側およびワーク搬出側に設けた外気吸込口6
1,62を、下部チャンバ25のワーク搬入口54およびワー
ク搬出口55の外側にそれぞれ臨ませる。
【0061】下部チャンバ25および上部チャンバ26のそ
れぞれの中央部に排気口63,64を開口し、上部チャンバ
26の排気口64に排気ブロワなどの排気手段65を接続す
る。この排気手段65は、外気用通路53内の雰囲気を強制
的に排気するとともに、下部チャンバ25内の雰囲気を排
気口63より強制的に排気することができる。
【0062】次に、この実施例の作用を説明する。
【0063】一次および二次はんだノズル21,22からそ
れぞれ噴流された一次および二次噴流波31,32のそれぞ
れの一部を、閉板部41間の噴流波突出口42からワークW
の搬送経路33に突出させ、突起状の乱流的な一次噴流波
31と、平面状の静止的な二次噴流波32とによりワークW
の下面に対するはんだ付けを順次行う。
【0064】このとき、有底はんだ受口体34,35,36,
37の上部に設けた各閉板部41と、不活性ガスノズル43の
第1の不活性ガス噴出孔47から噴流波31,32に噴出され
た不活性ガスにより上記閉板部41だけでは覆いきれない
噴流波面上に形成した不活性ガス層とにより、噴流波3
1,32を包込むように覆う。
【0065】同時に、不活性ガスノズル43の第2の不活
性ガス噴出孔48から有底はんだ受口体34,35,36,37内
に噴出された不活性ガスにて有底はんだ受口体34,35,
36,37内の限られた空間部を不活性ガスで満たす。
【0066】これらによって、噴流波31,32とワークW
とのはんだ付け部分、有底はんだ受口体34,35,36,37
内に落下する噴流波31,32および噴流波受面38,39にわ
たる溶融はんだの酸化を抑制する。
【0067】特に、一次および二次はんだノズル21,22
のそれぞれのワーク搬入側およびワーク搬出側に配置さ
れた不活性ガスノズル43の第1の不活性ガス噴出孔47か
ら噴流波31,32に向けて不活性ガスを噴出することによ
り、ワークWがないときは噴流波31,32を不活性ガス層
により被覆するとともに、ワークWがあるときは噴流波
31,32とワークWとが接触するはんだ付け部分を前方お
よび後方から不活性ガス雰囲気により覆うことにより、
外気の侵入を遮断して噴流波31,32およびワークWのは
んだ付け部分でのはんだ酸化を防止する。これにより、
ワークWのはんだ付け面における濡れ性の向上を図る。
【0068】このような不活性ガス層による外気遮断作
用は、図1に示すように、一次および二次はんだノズル
21,22のワーク搬入側およびワーク搬出側に配置した搬
送方向回収口51a にて不活性ガスを強制的に回収して、
有底はんだ受口体34,35,36,37の噴流波突出口42に内
側から外側への確固たる不活性ガス流れを形成すること
により一層発揮され、この外側への不活性ガス流れによ
り、有底はんだ受口体34,35,36,37内への外気の侵入
を抑える。
【0069】同様に、図2に示すように、ワーク搬送コ
ンベヤ14の下部に配置した幅方向回収口52a にて不活性
ガスを強制的に回収することにより、有底はんだ受口体
34,35,36,37の噴流波突出口42から噴出した不活性ガ
スをワーク挟持中の搬送爪16を経てワーク幅方向の外側
へ吸引して、内側から外側への確固たる不活性ガス流れ
を形成することで、この不活性ガス流れにより、搬送爪
16の外側から有底はんだ受口体34,35,36,37内への外
気の侵入を抑える。
【0070】一方、有底はんだ受口体34,35,36,37に
より限られた空間部を密閉し、この密閉空間内に不活性
ガスノズル43の第2の不活性ガス噴出孔48より不活性ガ
スを加圧供給するので、この有底はんだ受口体34,35,
36,37内に落下する噴流波31,32から噴流波受面38,39
にわたる溶融はんだの酸化を効果的に抑制できる。特
に、噴流波31,32の落下部分での酸化を効果的に抑制で
きる。
【0071】すなわち、有底はんだ受口体34,35,36,
37内を不活性ガスにより満たして低酸素濃度とすること
により、一次および二次はんだノズル21,22から落下し
た噴流波31,32が有底はんだ受口体34,35,36,37内の
噴流波受面38,39と交わる部分で雰囲気を巻込むことが
あっても、その巻込まれる雰囲気は低酸素濃度であるか
ら溶融はんだの酸化が抑制される。
【0072】この噴流波31,32の落下部分での雰囲気巻
込み現象に関連して、有底はんだ受口体34,35,36,37
は、一次および二次はんだノズル21,22から落下した噴
流波31,32を一時的に受けて収容することにより、この
有底はんだ受口体34,35,36,37内の噴流波受面38,39
をはんだ槽19内の基準はんだ面40より上昇させ、その上
昇分H1 ,H2 だけ、各はんだノズル21,22の上端開口
から落下した噴流波31,32の落差を減少させる。
【0073】これにより、落下した噴流波31,32が噴流
波受面38,39の溶融はんだと交わる部分で雰囲気を巻込
む現象が緩和され、溶融はんだの酸化が一層抑制され
る。
【0074】さらに、一次および二次はんだノズル21,
22にそれぞれ取付けられた有底はんだ受口体34,35,3
6,37により、図1に示すように噴流波受面38,39を個
々に上昇させることにより、各はんだノズル21,22ごと
に噴流波31,32の適切な落差を設定する。
【0075】また、有底はんだ受口体34,35,36,37内
の酸素濃度を上昇させないために、ワークWの搬送経路
より上側に配置した上部不活性ガスノズル44からもワー
クWの上面に不活性ガスを吹付ける。これにより、ワー
ク上方の外気がワークWに穿設された穴hを経て有底は
んだ受口体34,35,36,37内に侵入するおそれを防止す
る。
【0076】同様の効果は、不活性ガスノズル43の第2
の不活性ガス噴出孔48から有底はんだ受口体34,35,3
6,37内に不活性ガスを加圧供給することによっても得
られる。すなわち、有底はんだ受口体34,35,36,37内
の不活性ガス内圧を上昇させることにより、有底はんだ
受口体34,35,36,37内に上方の外気が侵入するおそれ
を防止する。
【0077】すなわち、不活性ガスノズル43の第1の不
活性ガス噴出孔47から噴流波31,32に向けて噴出された
不活性ガス流により、はんだ槽19上の雰囲気が有底はん
だ受口体34,35,36,37内に巻込まれるおそれを前記内
圧上昇により防止し、有底はんだ受口体34,35,36,37
内の酸素濃度を上昇させないようにする。
【0078】これらの作用と同時に、上部チャンバ26の
排気口64に設けた排気手段65により、外気用通路53内の
雰囲気を排気するとともに、下部チャンバ25の排気口63
を通して共通の排気手段65により下部チャンバ25内も排
気し、この下部チャンバ25の下側で発生する不活性ガス
を回収する。
【0079】下部チャンバ25は、はんだ槽19の上面開口
を覆うことにより、不活性ガスノズル43,44から噴出さ
れた不活性ガス雰囲気中への外気の流入を抑え、はんだ
付け時のワーク周辺の雰囲気を安定した低酸素濃度に保
つ。
【0080】特に、下部チャンバ25に設けられた暖簾形
の柔軟性遮蔽部材56,57は、ワーク搬入口54およびワー
ク搬出口55から下部チャンバ25内への外気の侵入を効果
的に抑制する。このワーク搬入口54およびワーク搬出口
55をワークWが通過する時は、ワークW自身の移動力に
より柔軟性遮蔽部材56,57を変形させて通過する。
【0081】下部チャンバ25と上部チャンバ26との間に
設けられた外気用通路53は、その内部の外気を排気手段
65により強制的に排気して負圧に保ち、下部チャンバ25
のワーク搬入口54およびワーク搬出口55に侵入しようと
する外気を、その外側にて開口された外気吸込口61,62
から吸込むことにより、下部チャンバ25内への外気の侵
入を抑える。
【0082】次に、図5は、請求項1乃至4に記載され
た発明に係る他の実施例を示す。
【0083】すなわち、一次および二次はんだノズル2
1,22のワーク搬入側面およびワーク搬出側面に噴流波3
1,32を包込む形状に有底はんだ受口体34,35,36,37
を取付ける。この有底はんだ受口体34,35,36,37は、
前記各はんだノズル21,22から落下した噴流波31,32を
一時的に受けて収容することにより、その落下した部分
の噴流波受面38,39をはんだ槽19内の基準はんだ面40よ
り上側に設定する。
【0084】さらに、有底はんだ受口体34,35,36,37
の上部に、一次および二次はんだノズル21,22に向かっ
て噴流波31,32と干渉しない位置まで閉じた閉板部41を
設け、その閉板部41の間に、一次および二次はんだノズ
ル21,22から噴流された噴流波31,32をワークWの搬送
経路33に突出させる噴流波突出口42を開口する。
【0085】また、はんだノズル21,22のワーク搬入側
およびワーク搬出側に位置する閉板部41の内側に、噴流
波31,32に向かって不活性ガスを噴出するとともに、有
底はんだ受口体34,35,36,37の内部に不活性ガスを噴
出する一定の噴出方向性を有する不活性ガス供給手段と
しての不活性ガスノズル43を設ける。
【0086】
【発明の効果】請求項1に記載された発明によれば、は
んだノズルに噴流波を包込む形状に取付けられた有底は
んだ受口体と、この有底はんだ受口体に対し設けられた
不活性ガス供給手段とにより、はんだノズルから噴流さ
れた噴流波の周囲を部分的に小規模の設備で効率良く覆
うことができ、必要最小限の低酸素濃度雰囲気により噴
流波の酸化防止とワークはんだ付け面における一定のは
んだ濡れ性とを効率良く確保できる。
【0087】また、有底はんだ受口体によって噴流波受
面をはんだ槽内の基準はんだ面より上側に設定すること
により、はんだノズルから落下した噴流波の落差を減少
させることができ、落下した噴流波が噴流波受面の溶融
はんだと交わる部分で雰囲気を巻込む現象を緩和でき、
溶融はんだの酸化を抑制して酸化物の発生を効果的に抑
えることができる。
【0088】さらに、有底はんだ受口体をはんだノズル
のワーク搬入側面およびワーク搬出側面に取付けたか
ら、単一のはんだ槽内でも、はんだノズルごとに噴流波
の適切な落差を設定できる。
【0089】請求項2に記載された発明によれば、不活
性ガスノズルから噴流波に不活性ガスを噴出することに
より、噴流波およびこの噴流波と接触するワークのはん
だ付け部分を不活性ガス層により効率良く被覆でき、噴
流波およびワークはんだ付け部分でのはんだ酸化を効果
的に防止できるから、はんだ濡れ性などにおいて良好な
はんだ付け性を得ることができる。
【0090】請求項3に記載された発明によれば、有底
はんだ受口体の上部に閉板部を設けるとともに、この閉
板部の内側の不活性ガスノズルから噴流波に噴出された
不活性ガスにより上記閉板部では覆いきれない噴流波面
を不活性ガス層にて覆うようにしたから、有底はんだ受
口体内の限られた空間部を密閉することができ、噴流波
から噴流波受面にわたる溶融はんだの酸化、特に噴流波
の落下部分での酸化を抑制でき、酸化物の発生を効果的
に抑制できる。
【0091】請求項4に記載された発明によれば、はん
だノズルのワーク搬入側およびワーク搬出側に配置され
た不活性ガスノズルから噴流波に不活性ガスを噴出する
ことにより、噴流波とワークとが接触するはんだ付け部
分を、前方および後方から不活性ガス雰囲気により確実
に覆うことができ、良好なはんだ濡れ性を確保すること
ができる。
【0092】請求項5に記載された発明によれば、多孔
性筒体によりノズル本体内の全長にわたって不活性ガス
供給流量の均一性を確保できるとともに、ノズル本体に
設けられた不活性ガス噴出孔により一定の噴出方向性を
確保できる。
【0093】請求項6に記載された発明によれば、第2
の不活性ガス噴出孔から有底はんだ受口体内に不活性ガ
スを供給して、この有底はんだ受口体内の不活性ガス圧
を高めることにより、第1の不活性ガス噴出孔から噴流
波に噴出された不活性ガス流により有底はんだ受口体内
にはんだ槽上の雰囲気が巻込まれるおそれを防止でき、
有底はんだ受口体内の酸素濃度の上昇を防止でき、低酸
素濃度状態を確保できる。また、有底はんだ受口体内を
不活性ガスにより満たすことができるので、はんだノズ
ルから落下した噴流波が有底はんだ受口体内の溶融はん
だと交わる部分で雰囲気を巻込むことがあっても、低酸
素濃度の雰囲気であるから溶融はんだの酸化を抑制する
ことができる。
【0094】請求項7に記載された発明によれば、はん
だノズルのワーク搬入側およびワーク搬出側の少なくと
も一方に配置した搬送方向回収口にて不活性ガスを強制
的に回収することにより、有底はんだ受口体の噴流波突
出口にて内側から外側への確固たる不活性ガス流れを形
成でき、この外側への不活性ガス流れによって、有底は
んだ受口体内へ侵入しようとする外気を抑えることがで
きる。
【0095】請求項8に記載された発明によれば、ワー
ク搬送コンベヤの下部に配置した幅方向回収口にて不活
性ガスを強制的に回収することにより、有底はんだ受口
体の噴流波突出口から噴出した不活性ガスをワーク挟持
中の搬送爪を経てワーク幅方向の外側へ吸引して、内側
から外側への確固たる不活性ガス流れを形成することが
でき、この外側への不活性ガス流れにより、搬送爪の外
側から有底はんだ受口体内へ侵入しようとする外気を抑
えることができる。
【0096】請求項9に記載された発明によれば、ワー
クの搬送経路より上側に配置した上部不活性ガスノズル
からワーク上面に不活性ガスを吹付けるようにしたか
ら、ワーク上方の外気がワークの穴を経て有底はんだ受
口体内に侵入するおそれを防止できる。
【0097】請求項10に記載された発明によれば、は
んだ槽の上側に配置したチャンバにてはんだ槽を覆うこ
とにより、不活性ガスノズルから噴出され形成された不
活性ガス雰囲気への外気の流入を抑えることができ、は
んだ付け時のワーク周辺の雰囲気を安定した低酸素濃度
に保つことができる。
【0098】請求項11に記載された発明によれば、チ
ャンバのワーク搬入口およびワーク搬出口に設けられた
暖簾形の柔軟性遮蔽部材により、チャンバ内への外気の
侵入を抑制できるとともに、ワーク搬入時および搬出時
はワーク自身の移動力により柔軟性遮蔽部材を変形させ
て通過させることができる。
【0099】請求項12に記載された発明によれば、下
部チャンバと上部チャンバとの間の外気用通路内の外気
を排気手段により強制的に排気して外気用通路内を負圧
に保ち、下部チャンバのワーク搬入口およびワーク搬出
口に侵入しようとする外気を、その外側にて開口された
外気吸込口から外気用通路内に吸込むことにより、下部
チャンバ内への外気の侵入を抑えることができる。
【0100】請求項13に記載された発明によれば、下
部チャンバおよび上部チャンバのそれぞれの中央部に排
気口を開口し、上部チャンバの排気口に排気手段を設け
たから、共通の排気手段により外気用通路内とともに下
部チャンバ内も排気でき、下部チャンバ内に侵入しよう
とする外気を外気用通路を通して吸引排除できるととも
に、下部チャンバの下側で発生する不活性ガスを回収す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る噴流式はんだ付け装置の一実施例
を示す断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】同上はんだ付け装置に使用された不活性ガスノ
ズルの一部を切欠いた斜視図である。
【図4】同上はんだ付け装置が組込まれたはんだ付けラ
インの全体構成を示す平面図である。
【図5】請求項1乃至4に記載された発明に係る他の実
施例を示す断面図である。
【符号の説明】
W ワーク 14 ワーク搬送コンベヤ 16 搬送爪 19 はんだ槽 21,22 はんだノズル 25 下部チャンバ 26 上部チャンバ 31,32 噴流波 33 搬送経路 34,35,36,37 有底はんだ受口体 38,39 噴流波受面 40 基準はんだ面 41 閉板部 42 噴流波突出口 43 不活性ガス供給手段としての不活性ガスノズル 44 上部不活性ガスノズル 45 ノズル本体 46 多孔性筒体 47 第1の不活性ガス噴出孔 48 第2の不活性ガス噴出孔 51a 搬送方向回収口 52a 幅方向回収口 53 外気用通路 54 ワーク搬入口 55 ワーク搬出口 56,57 柔軟性遮蔽部材 61,62 外気吸込口 63,64 排気口 65 排気手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/34 506 7128−4E H05K 3/34 506K

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 はんだ槽内にはんだノズルを設け、この
    はんだノズルから噴流された溶融はんだの噴流波と接触
    する位置にワークの搬送経路を配置した噴流式はんだ付
    け装置において、 前記はんだノズルのワーク搬入側面およびワーク搬出側
    面に噴流波を包込む形状に取付けられ、前記はんだノズ
    ルから落下した噴流波を一時的に受け収容することによ
    りその落下した部分の噴流波受面をはんだ槽内の基準は
    んだ面より上側に設定する有底はんだ受口体と、 前記有底はんだ受口体の上部に開口され、はんだノズル
    から噴流された噴流波をワークの搬送経路に突出させる
    噴流波突出口と、 前記有底はんだ受口体に対し設けられ、有底はんだ受口
    体の内部に不活性ガスを供給するための不活性ガス供給
    手段とを具備したことを特徴とする噴流式はんだ付け装
    置。
  2. 【請求項2】 有底はんだ受口体の上部に、噴流波に向
    かって不活性ガスを噴出する一定の噴出方向性を有する
    不活性ガスノズルを設けたことを特徴とする請求項1に
    記載の噴流式はんだ付け装置。
  3. 【請求項3】 有底はんだ受口体の上部に、はんだノズ
    ルに向かって噴流波と干渉しない位置まで閉じた閉板部
    を設け、この閉板部の内側に不活性ガスノズルを設けた
    ことを特徴とする請求項1および2のいずれかに記載の
    噴流式はんだ付け装置。
  4. 【請求項4】 はんだノズルのワーク搬入側およびワー
    ク搬出側に不活性ガスノズルを配置したことを特徴とす
    る請求項2および3のいずれかに記載の噴流式はんだ付
    け装置。
  5. 【請求項5】 不活性ガスノズルとして、ワーク搬送方
    向に対し交差する方向に長尺に形成された中空密閉形の
    ノズル本体の内部に、不活性ガスを多数の不活性ガス透
    過孔を経てノズル本体内に供給する多孔性筒体をノズル
    本体のほぼ全長にわたって設け、この多孔性筒体を経て
    供給された不活性ガスを外部に噴出するための不活性ガ
    ス噴出孔をノズル本体の長手方向に設けたことを特徴と
    する請求項2乃至4のいずれかに記載の噴流式はんだ付
    け装置。
  6. 【請求項6】 不活性ガスノズルのノズル本体にて、そ
    のノズル本体の長手方向に、噴流波に不活性ガスを吹付
    けるための第1の不活性ガス噴出孔と、有底はんだ受口
    体内に不活性ガスを供給するための第2の不活性ガス噴
    出孔とを、それぞれ配設したことを特徴とする請求項5
    に記載の噴流式はんだ付け装置。
  7. 【請求項7】 ワークの搬送経路より下側ではんだノズ
    ルのワーク搬入側およびワーク搬出側の少なくとも一方
    に、不活性ガスノズルから噴出された不活性ガスをワー
    ク搬送方向に強制的に回収するための搬送方向回収口を
    配置したことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに
    記載の噴流式はんだ付け装置。
  8. 【請求項8】 ワークをワーク幅方向の両側にて搬送爪
    により挟持して搬送するワーク搬送コンベヤの下部に、
    不活性ガスノズルから噴出された不活性ガスをワーク挟
    持中の搬送爪を経てワーク幅方向の外側に強制的に回収
    するための幅方向回収口を配置したことを特徴とする請
    求項2乃至6のいずれかに記載の噴流式はんだ付け装
    置。
  9. 【請求項9】 ワークの搬送経路より上側に、ワーク上
    面に不活性ガスを吹付ける上部不活性ガスノズルを配置
    したことを特徴とする請求項1および5のいずれかに記
    載の噴流式はんだ付け装置。
  10. 【請求項10】 はんだ槽の上側に、はんだ槽を覆って
    はんだ槽内の雰囲気を低酸素濃度に保つためのチャンバ
    を配置したことを特徴とする請求項2乃至9のいずれか
    に記載の噴流式はんだ付け装置。
  11. 【請求項11】 チャンバのワーク搬入側にワーク搬入
    口を開口するとともに、チャンバのワーク搬出側にワー
    ク搬出口を開口し、これらのワーク搬入口およびワーク
    搬出口にチャンバ内への外気の侵入を抑制する暖簾形の
    柔軟性遮蔽部材を設けたことを特徴とする請求項10に
    記載の噴流式はんだ付け装置。
  12. 【請求項12】 チャンバとして、相対的に下側に位置
    する下部チャンバと上側に位置する上部チャンバとを外
    気用通路を介して配置し、この外気用通路のワーク搬入
    側およびワーク搬出側にそれぞれ開口した外気吸込口
    を、下部チャンバのワーク搬入側およびワーク搬出側に
    開口されたワーク搬入口およびワーク搬出口の外側に臨
    ませ、少なくとも外気用通路に対してこの通路内の空気
    を強制的に排気するための排気手段を設けたことを特徴
    とする請求項11に記載の噴流式はんだ付け装置。
  13. 【請求項13】 下部チャンバおよび上部チャンバのそ
    れぞれの中央部に排気口を開口し、上部チャンバの排気
    口に排気手段を設けたことを特徴とする請求項12に記
    載の噴流式はんだ付け装置。
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