JPH06238402A - 耐火物製フィルタによる溶融金属中の非金属介在物除去方法および装置 - Google Patents
耐火物製フィルタによる溶融金属中の非金属介在物除去方法および装置Info
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- JPH06238402A JPH06238402A JP5029543A JP2954393A JPH06238402A JP H06238402 A JPH06238402 A JP H06238402A JP 5029543 A JP5029543 A JP 5029543A JP 2954393 A JP2954393 A JP 2954393A JP H06238402 A JPH06238402 A JP H06238402A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶鋼中の非金属介在物を耐火物製フィルタに
衝突させて、これを効率よく捕捉、除去する。 【構成】 タンディッシュ本体３の蓄上に設置した回転
駆動装置６を用いて回転軸９の下部周りに設けた耐火物
製フィルタ10を回転羽根構造として溶鋼４中に浸漬し、
これを回転させる。タンディッシュ本体３内の溶鋼４が
攪拌されるので、溶鋼４中に浮遊する非金属介在物が何
回もフィルタ10に衝突する。このため非金属介在物の捕
捉率を向上することができる。
衝突させて、これを効率よく捕捉、除去する。 【構成】 タンディッシュ本体３の蓄上に設置した回転
駆動装置６を用いて回転軸９の下部周りに設けた耐火物
製フィルタ10を回転羽根構造として溶鋼４中に浸漬し、
これを回転させる。タンディッシュ本体３内の溶鋼４が
攪拌されるので、溶鋼４中に浮遊する非金属介在物が何
回もフィルタ10に衝突する。このため非金属介在物の捕
捉率を向上することができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造におけるタン
ディッシュ内、もしくは２次精錬における取鍋内の溶融
金属中に浮遊する非金属介在物除去方法および装置に関
するものである。
ディッシュ内、もしくは２次精錬における取鍋内の溶融
金属中に浮遊する非金属介在物除去方法および装置に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】溶融金属たとえば溶鋼中の非金属介在物
除去技術として、転炉による製鋼段階での溶鋼へのスラ
グ混入防止などによる非金属介在物防止対策に始まり、
転炉から取鍋に出鋼した溶鋼をRH脱ガス処理する等の２
次精錬段階で脱酸生成物の浮上分離およびメタル・スラ
グの界面反応の促進による非金属介在物除去が行われて
いる。また連続鋳造タンディッシュ内での溶鋼の酸化防
止あるいは脱酸生成分の浮上分離、さらにはモールド内
でのパウダ巻き込み防止や脱酸生成分の浮上分離など製
造プロセスの各処理段階において様々な手段が講じられ
ている。
除去技術として、転炉による製鋼段階での溶鋼へのスラ
グ混入防止などによる非金属介在物防止対策に始まり、
転炉から取鍋に出鋼した溶鋼をRH脱ガス処理する等の２
次精錬段階で脱酸生成物の浮上分離およびメタル・スラ
グの界面反応の促進による非金属介在物除去が行われて
いる。また連続鋳造タンディッシュ内での溶鋼の酸化防
止あるいは脱酸生成分の浮上分離、さらにはモールド内
でのパウダ巻き込み防止や脱酸生成分の浮上分離など製
造プロセスの各処理段階において様々な手段が講じられ
ている。
【０００３】前述のように溶鋼中の非金属介在物低減の
ため、図５に示すようにタンディッシュ完全密閉、Arガ
スシール強化による空気酸化の防止、高Al2O3 、高塩基
度タンディッシュフラックス使用による取鍋耐火物およ
びタンディッシュフラックスに起因する非金属介在物の
減少、また取鍋スラグ改質による非金属介在物の除去促
進さらには転炉高塩基度・MgO 吹錬による脱酸生成物の
低減などの諸対策によりトータル酸素は49ppm レベルか
ら18ppm レベルにまでかなり低減されているが、高まる
高純度鋼のニーズに対しては十分な水準になっていな
い。なお、図６に示すようにAl2O3 系介在物量は溶鋼の
トータル酸素で評価することができる。
ため、図５に示すようにタンディッシュ完全密閉、Arガ
スシール強化による空気酸化の防止、高Al2O3 、高塩基
度タンディッシュフラックス使用による取鍋耐火物およ
びタンディッシュフラックスに起因する非金属介在物の
減少、また取鍋スラグ改質による非金属介在物の除去促
進さらには転炉高塩基度・MgO 吹錬による脱酸生成物の
低減などの諸対策によりトータル酸素は49ppm レベルか
ら18ppm レベルにまでかなり低減されているが、高まる
高純度鋼のニーズに対しては十分な水準になっていな
い。なお、図６に示すようにAl2O3 系介在物量は溶鋼の
トータル酸素で評価することができる。
【０００４】図５に示すように溶鋼の非金属介在物低減
対策としては取鍋耐火物、取鍋スラグを起源とする酸化
物や脱酸処理に伴う脱酸生成分の除去が有効であり、対
策を採る工程としては取鍋２次精錬中の溶鋼および連続
鋳造直前のタンディッシュ内の溶鋼に対して行うのが効
果的である。たとえば特開平１−21852 号公報には、連
続鋳造におけるタンディッシュ内等に堰の形で耐火物製
フィルタを積層式も含めて脱着構造として設置し、タン
ディッシュ内の溶鋼中に浮遊する非金属介在物を耐火物
製フィルタに捕捉して除去するものが開示されている。
対策としては取鍋耐火物、取鍋スラグを起源とする酸化
物や脱酸処理に伴う脱酸生成分の除去が有効であり、対
策を採る工程としては取鍋２次精錬中の溶鋼および連続
鋳造直前のタンディッシュ内の溶鋼に対して行うのが効
果的である。たとえば特開平１−21852 号公報には、連
続鋳造におけるタンディッシュ内等に堰の形で耐火物製
フィルタを積層式も含めて脱着構造として設置し、タン
ディッシュ内の溶鋼中に浮遊する非金属介在物を耐火物
製フィルタに捕捉して除去するものが開示されている。
【０００５】また特開昭59−110421号公報には、タンデ
ィッシュの注入ノズル直上に孔付円筒形の耐火物製フィ
ルタを設置し、タンディッシュ内の溶鋼が耐火物製フィ
ルタを通過する際に非金属介在物を捕捉し、清浄な溶鋼
を注入ノズルを介してモールド内に注入させるようにし
たものが開示されている。
ィッシュの注入ノズル直上に孔付円筒形の耐火物製フィ
ルタを設置し、タンディッシュ内の溶鋼が耐火物製フィ
ルタを通過する際に非金属介在物を捕捉し、清浄な溶鋼
を注入ノズルを介してモールド内に注入させるようにし
たものが開示されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】前述のように非金属介
在物を捕捉する耐火物製フィルタを利用する従来技術
は、タンディッシュ内に設置するものが大半であるが、
タンディッシュ内に従来のように固定して設置するだけ
では、耐火物製フィルタを通過する溶融金属の通過流速
はごく限られた範囲内でしか調整できず、通過回数も１
回に限られ非金属介在物の捕捉を十分に行うことができ
ないという問題点があった。
在物を捕捉する耐火物製フィルタを利用する従来技術
は、タンディッシュ内に設置するものが大半であるが、
タンディッシュ内に従来のように固定して設置するだけ
では、耐火物製フィルタを通過する溶融金属の通過流速
はごく限られた範囲内でしか調整できず、通過回数も１
回に限られ非金属介在物の捕捉を十分に行うことができ
ないという問題点があった。
【０００７】本発明は前記従来技術の問題点を解消し、
溶融金属中の非金属介在物を耐火物製フィルタに効率よ
く衝突させて捕捉することができる方法および装置を提
供することを目的とするものである。
溶融金属中の非金属介在物を耐火物製フィルタに効率よ
く衝突させて捕捉することができる方法および装置を提
供することを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】耐火物製フィルタによる
溶融金属中の非金属介在物の捕捉効率を上げるには次の
点が重要になる。 （１）耐火物製フィルタ内の通過流速を適正値にする。 （２）耐火物製フィルタの通過チャンスを増す。
溶融金属中の非金属介在物の捕捉効率を上げるには次の
点が重要になる。 （１）耐火物製フィルタ内の通過流速を適正値にする。 （２）耐火物製フィルタの通過チャンスを増す。
【０００９】本発明は前記２点を達成するため耐火物製
フィルタを静置方式ではなく可動方式にすることに着目
して達成されたものであり、その要旨とするところは次
の通りである。前記目的を達成するための本発明の溶融
金属中の非金属介在物除去方法は、連続鋳造におけるタ
ンディッシュ内、もしくは２次精錬における取鍋内の溶
融金属中に耐火物製のフィルタを浸漬し、このフィルタ
を駆動装置を用いて非金属介在物の捕捉に適する速度に
なるように運動させることにより、該フィルタと溶融金
属中の非金属介在物との衝突を促進することを特徴とす
るものである。
フィルタを静置方式ではなく可動方式にすることに着目
して達成されたものであり、その要旨とするところは次
の通りである。前記目的を達成するための本発明の溶融
金属中の非金属介在物除去方法は、連続鋳造におけるタ
ンディッシュ内、もしくは２次精錬における取鍋内の溶
融金属中に耐火物製のフィルタを浸漬し、このフィルタ
を駆動装置を用いて非金属介在物の捕捉に適する速度に
なるように運動させることにより、該フィルタと溶融金
属中の非金属介在物との衝突を促進することを特徴とす
るものである。
【００１０】また、本発明の溶融金属中の非金属介在物
除去装置は、連続鋳造におけるタンディッシュもしくは
２次精錬における取鍋に、回転駆動装置に設けた回転軸
の下部回りに耐火物製フィルタを配設した羽根回転構造
とし、この羽根回転構造の耐火物製フィルタを1 または
複数個設置したことを特徴とするものである。前記本発
明の装置において耐火物製フィルタと回転駆動装置とを
接続する回転軸の途中に、前記フィルタを交換可能とす
る脱着用継手を設けるのが好ましい。
除去装置は、連続鋳造におけるタンディッシュもしくは
２次精錬における取鍋に、回転駆動装置に設けた回転軸
の下部回りに耐火物製フィルタを配設した羽根回転構造
とし、この羽根回転構造の耐火物製フィルタを1 または
複数個設置したことを特徴とするものである。前記本発
明の装置において耐火物製フィルタと回転駆動装置とを
接続する回転軸の途中に、前記フィルタを交換可能とす
る脱着用継手を設けるのが好ましい。
【００１１】
【作用】本発明では、耐火物製フィルタを運動方式とし
て溶融金属中で非金属介在物の捕捉に適する速度になる
ように運動させるので静置方式に比較して、耐火物製フ
ィルタによる非金属除去効率を飛躍的に向上することが
できる。可動方式として好ましくは、回転軸の下部周り
に２枚以上の耐火物製フィルタを配設した羽根回転構造
とし、これを水平回転運動させれば、どのような溶融金
属流の中にあっても回転数を制御するだけで捕捉効率を
上げるための最適通過速度に設定できる。とくに耐火物
製フィルタを多数羽根構造とすることにより非金属介在
物の耐火物製フィルタへの接触チャンスが増すため、さ
らに非金属介在物の除去効率を上げることができる。
て溶融金属中で非金属介在物の捕捉に適する速度になる
ように運動させるので静置方式に比較して、耐火物製フ
ィルタによる非金属除去効率を飛躍的に向上することが
できる。可動方式として好ましくは、回転軸の下部周り
に２枚以上の耐火物製フィルタを配設した羽根回転構造
とし、これを水平回転運動させれば、どのような溶融金
属流の中にあっても回転数を制御するだけで捕捉効率を
上げるための最適通過速度に設定できる。とくに耐火物
製フィルタを多数羽根構造とすることにより非金属介在
物の耐火物製フィルタへの接触チャンスが増すため、さ
らに非金属介在物の除去効率を上げることができる。
【００１２】さらに好ましくは、耐火物製フィルタと回
転駆動装置とを接続する回転軸の途中に脱着継手を設け
ることにより、劣化したり、破損した耐火物製フィルタ
を容易に交換することができる。なお、耐火物製フィル
タの材質としては溶融金属の種類にその他の条件に応じ
て選択するが、たとえば溶鋼中の非金属介在物を除去す
るものとしてはアルミナ・カーボン質、アルミナ質、石
灰質、ジルコニア質等が使用できる。
転駆動装置とを接続する回転軸の途中に脱着継手を設け
ることにより、劣化したり、破損した耐火物製フィルタ
を容易に交換することができる。なお、耐火物製フィル
タの材質としては溶融金属の種類にその他の条件に応じ
て選択するが、たとえば溶鋼中の非金属介在物を除去す
るものとしてはアルミナ・カーボン質、アルミナ質、石
灰質、ジルコニア質等が使用できる。
【００１３】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１および図２は、本発明を実施するのに好適な
装置の一実施例をそれぞれタンディッシュ本体１の長手
方向および幅方向について示す断面図であり、図３は図
２のＡ−Ａ矢視を示す断面図である。
する。図１および図２は、本発明を実施するのに好適な
装置の一実施例をそれぞれタンディッシュ本体１の長手
方向および幅方向について示す断面図であり、図３は図
２のＡ−Ａ矢視を示す断面図である。
【００１４】図１に示すように取鍋１内からロングノズ
ル２を介してタンディッシュ本体３に注入された溶鋼４
は両側に配置された浸漬ノズル５を通ってモールド（図
示せず）に鋳造される。本発明では図１および図２に示
すようにタンディッシュ本体３に被せたタンディッシュ
蓋７上に支持フレーム８が設置してあり、この支持フレ
ーム８上にモータ等からなる回転駆動装置６が取り付け
てある。回転駆動装置６に鉛直に接続された回転軸９は
支持フレーム８の中央部にセットされた軸受14に回転自
在に支持されている。
ル２を介してタンディッシュ本体３に注入された溶鋼４
は両側に配置された浸漬ノズル５を通ってモールド（図
示せず）に鋳造される。本発明では図１および図２に示
すようにタンディッシュ本体３に被せたタンディッシュ
蓋７上に支持フレーム８が設置してあり、この支持フレ
ーム８上にモータ等からなる回転駆動装置６が取り付け
てある。回転駆動装置６に鉛直に接続された回転軸９は
支持フレーム８の中央部にセットされた軸受14に回転自
在に支持されている。
【００１５】この回転軸９の下部周りに１または複数
枚、たとえば図３に示すように８枚の耐火物製フィルタ
10が支持部材11を介して軸方向に平行に支持されてお
り、この耐火物製フィルタ10には溶鋼を通し、介在物を
吸着する有効表面積を増加するため多数の孔10ａを穿っ
てある。回転駆動装置６と耐火物製フィルタ10とを接続
する回転軸９の途中に脱着継手12が設けてあり、脱着継
手12により耐火物製フィルタを交換することができるよ
うになっている。また脱着継手12より下方の回転軸９は
被覆耐火物13によって被覆してあり、耐熱性を保つよう
になっている。
枚、たとえば図３に示すように８枚の耐火物製フィルタ
10が支持部材11を介して軸方向に平行に支持されてお
り、この耐火物製フィルタ10には溶鋼を通し、介在物を
吸着する有効表面積を増加するため多数の孔10ａを穿っ
てある。回転駆動装置６と耐火物製フィルタ10とを接続
する回転軸９の途中に脱着継手12が設けてあり、脱着継
手12により耐火物製フィルタを交換することができるよ
うになっている。また脱着継手12より下方の回転軸９は
被覆耐火物13によって被覆してあり、耐熱性を保つよう
になっている。
【００１６】耐火物製フィルタ10の設置位置は、図１に
示すように取鍋１に設けたロングノズル２からタンディ
ッシュ本体３内に溶鋼４が注入される位置と、タンディ
ッシュ本体３の両側部にストランドごとに設けた浸漬ノ
ズル５から排出される位置との中間部を選択してそれぞ
れ１個ずつ配置されている。次に本発明の作用について
説明する。
示すように取鍋１に設けたロングノズル２からタンディ
ッシュ本体３内に溶鋼４が注入される位置と、タンディ
ッシュ本体３の両側部にストランドごとに設けた浸漬ノ
ズル５から排出される位置との中間部を選択してそれぞ
れ１個ずつ配置されている。次に本発明の作用について
説明する。
【００１７】取鍋１内からロングノズル２を介してタン
ディッシュ本体３に注入された溶鋼４は、矢印で示すよ
うに両側に配置された浸漬ノズル５の方向に流れるの
で、回転軸９の下部周りで軸方向に平行に配設した複数
枚の多数の孔10ａを穿った耐火物製フィルタ10を回転駆
動装置６によって水平回転運動させると、溶鋼４が攪拌
されて非金属介在物に衝突する回数が増加する。この時
の回転数を適正に設定することにより当該使用条件にお
ける最も適切な速度とすることができるので、耐火物製
フィルタ10と溶鋼４中に浮遊する非金属介在物との衝突
が促進され補提効率を向上することができる。
ディッシュ本体３に注入された溶鋼４は、矢印で示すよ
うに両側に配置された浸漬ノズル５の方向に流れるの
で、回転軸９の下部周りで軸方向に平行に配設した複数
枚の多数の孔10ａを穿った耐火物製フィルタ10を回転駆
動装置６によって水平回転運動させると、溶鋼４が攪拌
されて非金属介在物に衝突する回数が増加する。この時
の回転数を適正に設定することにより当該使用条件にお
ける最も適切な速度とすることができるので、耐火物製
フィルタ10と溶鋼４中に浮遊する非金属介在物との衝突
が促進され補提効率を向上することができる。
【００１８】非金属介在物を除去するための耐火物製フ
ィルタの適正通過速度については、除去効率と流速の関
係は、１cm／ｓ以下の低速域および20〜30cm／ｓの範囲
で効率が高くなると報告されている（鉄と鋼誌、1986、
S205参照）。同報告は耐火物製フィルタをタンディッシ
ュの堰に組み込んだ場合であるので、通過チャンスが１
回の場合のデータであるが、本発明のように羽根回転構
造の耐火物製フィルタを回転させる場合には、１cm／ｓ
以下の低速域では非金属介在物の衝突による接触チャン
スが減ると共に、こうした低速域では大量生産の工程に
適用するのは不適当なことから流速を20〜30cm／ｓ範囲
になるように設定するのが好ましい。
ィルタの適正通過速度については、除去効率と流速の関
係は、１cm／ｓ以下の低速域および20〜30cm／ｓの範囲
で効率が高くなると報告されている（鉄と鋼誌、1986、
S205参照）。同報告は耐火物製フィルタをタンディッシ
ュの堰に組み込んだ場合であるので、通過チャンスが１
回の場合のデータであるが、本発明のように羽根回転構
造の耐火物製フィルタを回転させる場合には、１cm／ｓ
以下の低速域では非金属介在物の衝突による接触チャン
スが減ると共に、こうした低速域では大量生産の工程に
適用するのは不適当なことから流速を20〜30cm／ｓ範囲
になるように設定するのが好ましい。
【００１９】前述のように図１では取鍋注入口からタン
ディッシュへの各ストランドへの注入口間に回転式の耐
火物製フィルタを各１個設ける例について説明したが、
これを各々に複数個設ける方式としてもよい。耐火物製
フィルタ１個の場合は、フィルタを大きくできるが、あ
まり大きいと攪拌力が溶鋼４の表面にまで大きく及び、
フラックス15を巻き込む恐れがあるので、可能であれば
各々に複数個とするのが望ましい。
ディッシュへの各ストランドへの注入口間に回転式の耐
火物製フィルタを各１個設ける例について説明したが、
これを各々に複数個設ける方式としてもよい。耐火物製
フィルタ１個の場合は、フィルタを大きくできるが、あ
まり大きいと攪拌力が溶鋼４の表面にまで大きく及び、
フラックス15を巻き込む恐れがあるので、可能であれば
各々に複数個とするのが望ましい。
【００２０】回転軸に対する耐火物製フィルタの取り付
け方向は回転軸方向と平行としたが、これに限定するも
のではなく、一定の角度でもって傾斜を付けてもよい。
さらに、耐火物製フィルタの設置場所も、タンディッシ
ュ内での使用について説明したが２次精錬段階で取鍋内
にて同様にして処理することができる。本発明の回転方
式の耐火物製フィルタ（材質：アルミナ・カーボン、大
きさ：400 × 600×50mm）をタンディッシュに２個／ス
トランドで配置して極低炭素鋼（Ｃ≦0.03％、Si＝0.03
％、Mn＝0.10％）を溶鋼スルプット量３ｔ／min ・スト
ランドで連続鋳造しつつ、耐火物製フィルタの通過速度
30cm／ｓで非金属介在物の除去処理を行った。その結果
を従来例と比較して図４に示す。従来法ではトータル酸
素が18ppm であったのに対し、本発明では10ppm に低減
することができた。その結果、従来では表面欠陥発生指
数が６であったのに対し、本発明ではこの指数を２まで
低下させることができた。
け方向は回転軸方向と平行としたが、これに限定するも
のではなく、一定の角度でもって傾斜を付けてもよい。
さらに、耐火物製フィルタの設置場所も、タンディッシ
ュ内での使用について説明したが２次精錬段階で取鍋内
にて同様にして処理することができる。本発明の回転方
式の耐火物製フィルタ（材質：アルミナ・カーボン、大
きさ：400 × 600×50mm）をタンディッシュに２個／ス
トランドで配置して極低炭素鋼（Ｃ≦0.03％、Si＝0.03
％、Mn＝0.10％）を溶鋼スルプット量３ｔ／min ・スト
ランドで連続鋳造しつつ、耐火物製フィルタの通過速度
30cm／ｓで非金属介在物の除去処理を行った。その結果
を従来例と比較して図４に示す。従来法ではトータル酸
素が18ppm であったのに対し、本発明では10ppm に低減
することができた。その結果、従来では表面欠陥発生指
数が６であったのに対し、本発明ではこの指数を２まで
低下させることができた。
【００２１】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば耐火
物製フィルタにより溶融金属中に浮遊する非金属介在物
を効率よく捕捉して除去することができる。その結果、
非金属介在物に起因する製品の表面欠陥発生を大幅に低
下させることができるという効果が得られる。
物製フィルタにより溶融金属中に浮遊する非金属介在物
を効率よく捕捉して除去することができる。その結果、
非金属介在物に起因する製品の表面欠陥発生を大幅に低
下させることができるという効果が得られる。
【図１】本発明に係る装置を示す断面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ矢視を示す断面図である。
【図３】図２のＡ−Ａ矢視を示す断面図である。
【図４】本発明法と従来法との溶鋼中のトータル酸素量
を比較して示す棒グラフである。
を比較して示す棒グラフである。
【図５】従来のトータル酸素低減対策の状況を示す棒グ
ラフである。
ラフである。
【図６】トータル酸素とAl2O3 系介在物個数との関係を
示す線グラフである。
示す線グラフである。
１ 取鍋 ２ ロングノズル ３ タンディッシュ本体 ４ 溶鋼 ５ 浸漬ノズル ６ 回転駆動装置 ７ タンディッシュ蓄 ８ 支持フレーム ９ 回転軸 10 耐火物製フィルタ 11 支持部材 12 脱着継手 13 被覆耐火物 14 軸受 15 フラックス
Claims (3)
- 【請求項１】 連続鋳造におけるタンディッシュ内、も
しくは２次精錬における取鍋内の溶融金属中に耐火物製
のフィルタを浸漬し、このフィルタを駆動装置を用いて
非金属介在物の捕捉に適する速度になるように運動させ
ることにより、該フィルタと溶融金属中の非金属介在物
との衝突を促進することを特徴とする耐火物製フィルタ
による溶融金属中の非金属介在物除去方法。 - 【請求項２】 連続鋳造におけるタンディッシュもしく
は２次精錬における取鍋に、回転駆動装置に接続された
回転軸の下部回りに耐火物製フィルタを配設した羽根回
転構造とし、この羽根回転構造の耐火物製フィルタを１
または複数個設置したことを特徴とする溶融金属中の非
金属介在物除去装置。 - 【請求項３】 耐火物製フィルタと回転駆動装置とを接
続する回転軸の途中に、前記フィルタを交換可能とする
脱着用継手を設けたことを特徴とする請求項２記載の溶
融金属中の非金属介在物除去装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5029543A JPH06238402A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 耐火物製フィルタによる溶融金属中の非金属介在物除去方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5029543A JPH06238402A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 耐火物製フィルタによる溶融金属中の非金属介在物除去方法および装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06238402A true JPH06238402A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=12279041
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5029543A Pending JPH06238402A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 耐火物製フィルタによる溶融金属中の非金属介在物除去方法および装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06238402A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3941909A1 (de) * | 1988-12-20 | 1990-06-21 | Atsugi Unisia Corp | Aufhaengungssteuereinrichtung fuer ein kraftfahrzeug |
| KR102074729B1 (ko) * | 2018-12-10 | 2020-02-07 | 주식회사 포스코 | 용강 필터링유닛 및 이를 포함하는 용해로 |
-
1993
- 1993-02-19 JP JP5029543A patent/JPH06238402A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3941909A1 (de) * | 1988-12-20 | 1990-06-21 | Atsugi Unisia Corp | Aufhaengungssteuereinrichtung fuer ein kraftfahrzeug |
| KR102074729B1 (ko) * | 2018-12-10 | 2020-02-07 | 주식회사 포스코 | 용강 필터링유닛 및 이를 포함하는 용해로 |
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