JP2000202603A - 溶鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

溶鋼の連続鋳造方法

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Ryusuke Miura
龍介 三浦
Naohisa Honda
尚久 本田
Nobuhiro Yoshikawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳型内の溶鋼を電磁攪拌してスラブ等を鋳造
する際に、鋳片の表層部に捕捉された気泡や介在物に起
因するヘゲ疵やフクレ疵等の欠陥を防止し、手入れを減
らし良製品の歩留りを向上できる溶鋼の連続鋳造方法を
提供する。 【解決手段】 鋳型12内の溶鋼11を電磁攪拌して、
鋳型12の内壁に沿った旋回流を付与し、鋳型12に設
けた電磁コイル16a、16b、17a、17bの中心
から下方500mmの範囲に相当する凝固シェル18
に、溶鋼11を注湯する浸漬ノズル14の吐出流が当た
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳型内の溶鋼を電
磁攪拌してスラブ等を鋳造する際に、鋳片の表層に捕捉
される気泡や介在物に起因するヘゲ疵やフクレ疵等の欠
陥を防止する溶鋼の連続鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶鋼を連続鋳造する際には、ノズ
ルや浸漬ノズルの詰まりを防止するために、アルゴンガ
スの供給を行って、アルミナ系の酸化物の付着とその成
長を抑制している。このノズルや浸漬ノズルに供給され
たアルゴンガスは、溶鋼が凝固する際に、気泡として凝
固シェル界面に捕捉され易く、その鋳片に圧延等の加工
を行なうとフクレ疵等が発生し、手入れの増加や歩留り
等の低下を招く。また、溶鋼中には、脱酸剤を添加した
際に生成した酸化物や耐火物の溶損等による極微量の酸
化物が存在する。この酸化物は、鋳造中に凝集する場合
があり、凝固した鋳片の表層部となる凝固シェル界面に
捕捉され、前記と同様に圧延等の加工を行う過程におい
て、ヘゲ疵や割れ等の表面欠陥が発生して手入れの増加
や製品歩留り等の低下となる。従って、鋳片の表層部に
発生する気泡や介在物に起因する欠陥を防止するため
に、特開昭58−100955号公報には、鋳型の外壁
に取り付けた複数の電磁コイルを用いて、加速と減速を
組合せた電磁攪拌を行い、溶鋼に鋳型の周壁に沿った水
平方向の旋回流を付与することにより、表層部(凝固シ
ェル)の界面を洗浄して気泡や介在物等の少ない表層部
を形成する連続鋳造が開示されている。また、特開平8
−174164号公報には、電磁攪拌装置を用いて溶鋼
の水平旋回流の流速V(cm/sec)と鋳型の幅W
(cm)の積V・Wが、103 〜104 (cm2 /se
c)となるように、電磁コイルに印加する電流を調整し
て水平旋回流を制御することにより、凝固シェルの界面
に捕捉される気泡や介在物を洗浄して除去する連続鋳造
方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
58−100955号公報では、鋳型の周壁に沿った溶
鋼の流れを最初に加速し、鋳型の短片の近傍で前記の加
速された流れを減速させるので、加速流と減速流の境界
部に相当する鋳片の凝固シェルの界面に気泡や介在物の
集積が発生し、圧延等の加工の際にヘゲ疵やフクレ疵等
の欠陥となる。更に、鋳型に設けた電磁コイルにより付
与される溶鋼の旋回流の作用しない下方の凝固シェルの
界面に気泡や介在物が捕捉される。この気泡や介在物
は、鋳片の表面疵になったり、圧延等の加工の際にヘゲ
疵やフクレ疵の欠陥となる等の問題がある。また、特開
平8−174164号公報では、浸漬ノズルからの溶鋼
の吐出流に混入したアルゴンガスの気泡や酸化物からな
る介在物が、電磁コイルにより付与される溶鋼の旋回流
の作用しない下方の凝固シェルの界面に、浮上しながら
捕捉される。鋳片の表層部となる凝固シェルの界面に気
泡や介在物が存在する鋳片に圧延等の加工を行うと、ヘ
ゲ疵やフクレ疵等の欠陥が発生し、前記の特開昭58−
100955号公報の連続鋳造と同様の問題がある。
【0004】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、鋳型内の溶鋼を電磁攪拌してスラブ等を鋳造する際
に、鋳片の表層部に捕捉される気泡や介在物に起因する
ヘゲ疵やフクレ疵等の欠陥を防止し、良製品の歩留り等
に優れた溶鋼の連続鋳造方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明の
溶鋼の連続鋳造方法は、鋳型内の溶鋼を電磁攪拌して、
前記鋳型の内壁に沿った旋回流を付与し、前記鋳型に設
けた電磁コイルの中心から下方500mmの範囲に相当
する凝固シェルに、前記溶鋼を注湯する浸漬ノズルの吐
出流が当たるようにする。この方法により、電磁コイル
により付与される溶鋼の旋回流の作用しない下方の鋳片
の表層部である凝固シェルの界面に捕捉される気泡や介
在物を界面の洗浄により除去することができ、鋳片の表
面疵や圧延等の加工を行った際のヘゲ疵やフクレ疵等の
欠陥を防止できる。浸漬ノズルの吐出流が凝固シェルに
当たる範囲が電磁コイルの中心よりも上方になると、鋳
型内の湯面が吐出流の影響を受けて変動してパウダーの
潤滑の不均一やパウダー巻き込み等が発生する。一方、
浸漬ノズルの吐出流が凝固シェルに当たる範囲が電磁コ
イルの中心から下方500mmを超えると、吐出流が当
たる部位が深くなり過ぎて電磁攪拌による旋回流の下方
の界面に捕捉される気泡や介在物を洗浄、除去すること
ができない。
【0006】ここで、前記溶鋼を電磁攪拌する推力を5
〜70mm鉄柱にすることができる。これにより、気泡
や介在物の浮上を促進しながら、細かな気泡や介在物を
溶鋼の旋回流により洗浄して、鋳片の凝固シェルの界面
を清浄化することができる。なお、溶鋼を攪拌する推力
が5mm鉄柱より小さいと、溶鋼の旋回流が弱くなり、
凝固シェルの界面に捕捉される気泡や介在物を洗浄して
除去できない。また、溶鋼を攪拌する推力が70mm鉄
柱を超えると、溶鋼の旋回流が強くなり過ぎて、溶鋼中
に混入した気泡や介在物が浮上するのを阻害する。
【0007】更に、前記浸漬ノズルの吐出角度を1〜3
0°にすることができる。これにより、鋳型内の湯面の
変動やパウダー巻き込み及び気泡や介在物の侵入量や侵
入深さ等を抑制しながら、浸漬ノズルからの吐出流によ
り凝固シェルの界面に捕捉される気泡や介在物の洗浄を
より適正に行うことができる。ここで、ノズルの吐出角
度は、鋳型内に形成される湯面と平行をなす線に対して
下向きの角度であり、この浸漬ノズルの吐出角度が1°
より小さいと、鋳型内の湯面の変動やパウダー巻き込
み、ノロカミ等を招き、鋳片の表面欠陥の原因となる。
また、浸漬ノズルの吐出角度が30°より大きいと、溶
鋼の吐出流に随伴する気泡や介在物の侵入量が増加する
と共に侵入が深くなり、溶鋼の吐出流によって除去でき
なくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。図1は本発明の一実施の形態に係る
溶鋼の連続鋳造方法に適用される連続鋳造装置の側断面
図、図2は同連続鋳造装置の鋳型部の平断面図、図3は
図1の矢視A−A断面図である。図1、図2に示すよう
に、本発明の一実施の形態に係る溶鋼の連続鋳造方法に
用いられる連続鋳造装置10は、溶鋼11を貯湯する耐
火物を内張りしたタンディッシュ13と、タンディッシ
ュ13から溶鋼11を吐出口15を介して鋳型12に注
湯する浸漬ノズル14と、鋳型12内の溶鋼11を攪拌
するために、鋳型12の長片12aの外側に電磁コイル
16a、16bと、長片12bの外側に電磁コイル17
a、17bを備えている。この鋳型12の長片12aの
電磁コイル16aを強い推力にし、電磁コイル16bに
弱い推力を付与し、長片12bの電磁コイル17aに弱
い推力、電磁コイル17bに強い推力が出るようにして
強弱の組合せによる攪拌を行う。更に、鋳型12の冷却
により凝固シェル18を形成した鋳片19は、図示しな
い鋳片支持装置及びピンチロールにより、引き続き冷却
されながら所定の速度で引き抜きが行われる。また、図
3に示すように、鋳型12の長片12bの外側に設けた
電磁コイル17a、17bのコイル高さLの範囲に浸漬
ノズル14の下端が位置するようにしており、この浸漬
ノズル14の吐出口15は、鋳型12内の溶鋼11の湯
面20と平行な水平線に対して、1〜30゜の下向きの
吐出角度θを有している。なお、長片12aの外側の電
磁コイル16a、16bについても電磁コイル17a、
17bと同じ条件にしている。更に、電磁コイル17
a、電磁コイル17bは、その水平方向長さを前記鋳型
12の長片12bの横幅よりも長くし、その上端が鋳型
12内の溶鋼12の湯面20よりも20〜60mm下方
にくるように配置している。
【0009】次に、本発明の一実施の形態に係る連続鋳
造装置10を用いた溶鋼の連続鋳造方法について説明す
る。転炉等の精錬炉を用いて脱炭精錬と減圧二次精錬を
行ってから、300トンの溶鋼11を溶製し、タンディ
ッシュ13に注湯を行った。そして、タンディッシュ1
3内に設けた図示しないストッパーにより、浸漬ノズル
14に供給する溶鋼11の量を調整しながら、鋳型12
に注湯を行った。この時の浸漬ノズル14は、浸漬深さ
を溶鋼11の湯面20から下方240mmにし、吐出口
15の吐出角度θを1〜30゜にした。更に、鋳型12
内の溶鋼11の湯面20から下方50mmの位置に上端
がくるように、長片12aの外側に電磁コイル16a、
16b、長片12bの外側に電磁コイル17a、17b
をそれぞれ配置し、各電磁コイル16a、16b、17
a、17bに300〜800アンペアの電流を流し、周
波数を1.0〜10.0Hzになるように通電し、鋳型
12の長片12a、12bの内壁に沿った溶鋼11の旋
回流(図2の矢印)を付与した。この鋳型12の長片1
2a及び長片12bの外側に設ける電磁コイル16a、
16b、及び電磁コイル17a、17bのコイル高さL
の中心から下方に500mmの範囲に相当する凝固シェ
ル18に、浸漬ノズル14の吐出口15からの溶鋼11
の吐出流が当たるようにしている。この溶鋼11の吐出
流が凝固シェル18に当たる位置が電磁コイル16a、
16b、17a、17bのコイル高さLの中心より高く
なると、鋳型12内の湯面20が吐出流の影響を受けて
波動的に変動し、パウダーの潤滑の不均一やパウダー巻
き込み等が生じる。一方、吐出流の当たる凝固シェル1
8の部位が電磁コイル16a、16b、17a、17b
の中心から下方に500mmを超えた位置になると、吐
出流の当たる部位が深くなり過ぎて、電磁攪拌による旋
回流の下方に位置する凝固シェル18の界面に捕捉され
る気泡や介在物を洗浄、除去することができない。上記
の条件を満足するには、浸漬ノズル14の吐出口15の
吐出角度θを1〜30゜にすることが必要である。この
吐出角度θが1゜より小さくなると、溶鋼11の吐出流
の影響を受けて、鋳型12内の湯面20が変動し、浮遊
するパウダーを巻き込んだり、ノロカミ等を生じて鋳片
19の表面欠陥の要因となる。また、浸漬ノズル14の
吐出角度θが30°より大きいと、溶鋼11の吐出流に
随伴する気泡や介在物の浸入量が増加し、浸入する深さ
も深くなるので、溶鋼11の浸漬ノズル14からの吐出
流等の流れにより容易に浮上させて除去することができ
ない。この理由から、浸漬ノズル14の吐出口15の吐
出角度θは、5〜20゜にすると、気泡や介在物を洗浄
して効率よく除去できるのでより好ましい結果が得られ
る。
【0010】また、電磁コイル16a、16b、17
a、17bに通電する電流値を変化させることにより、
旋回流を付与する推力を調整することができ、その推力
が5〜70mm鉄柱になるように、前記の電流値を設定
する。この攪拌する推力が5mm鉄柱より小さくなる
と、電磁攪拌による旋回流が弱くなり、凝固シェル18
の界面に捕捉される気泡や介在物を洗浄、除去できな
い。一方、推力が70mm鉄柱を超えると、旋回流が強
くなり過ぎて、浮上途中にある気泡や介在物を旋回流に
巻き込んで、その浮上を阻害し、溶鋼11中に残存する
気泡等が凝固シェル18の界面に捕捉される。更に、鋳
型12の短片12c、12d側に衝突した旋回流による
淀みや偏流等が発生し、この部分の凝固シェル18の界
面にも気泡や介在物が捕捉され、ヘゲ疵やフクレ疵等の
欠陥を招く。
【0011】そして、電磁コイル16a、16b、17
a、17bに電流を流すことにより、溶鋼11の上層及
び湯面20に5〜70mm鉄柱の推力を与えて、鋳型1
2の内壁に沿った例えば右回りの旋回流(図2中の矢
印)によって攪拌が行われる。この旋回流は、鋳型12
の冷却により最初に凝固した凝固シェル18の界面に捕
捉されようとしている気泡や介在物を洗浄して除去す
る。その結果、旋回流の影響を受ける凝固シェル18の
部分は、気泡や介在物の無い良好な状態となり、気泡や
介在物に起因する欠陥を防止できる。また、電磁コイル
16a、16b、17a、17bの旋回流の影響を受け
ないところに位置する凝固シェル18においては、図3
に示すように、吐出口15から鋳型12内に供給される
溶鋼11の吐出流Aが、電磁コイル16a、16b、1
7a、17bの中心から下方向に500mmの範囲に相
当する凝固シェル18部位に当たることにより、吐出流
Aに随伴して侵入する気泡や介在物の侵入深さを浅く
し、しかも、凝固が進行している凝固シェル18の界面
を吐出流Aと分岐した下向きの吐出流Bにより洗浄する
ことができ、侵入した気泡や介在物の凝固シェル18の
界面への捕捉が防止される。その結果、溶鋼11が鋳型
12によって冷却されて形成される凝固シェル18(鋳
片19表層部)は、気泡や介在物の無い健全な層とな
り、この健全な層を形成した鋳片19が連続して鋳造で
きる。
【0012】
【実施例】次に、溶鋼の連続鋳造方法の実施例について
説明する。転炉を用いて脱炭精錬し、減圧二次精錬を行
って炭素濃度が0.01重量%の薄板用の溶鋼を300
トン溶製し、タンディッシュに注湯しながら、浸漬ノズ
ルに供給するアルゴンガス量を4L/分にして、幅が1
300mm、高さ900mm、の鋳型12に注湯を行っ
た。この時の浸漬ノズルの浸漬深さは、溶鋼の湯面から
下方240mmにし、鋳型の対向する長片の外側に、そ
れぞれコイル高さが300mmの電磁コイルを二個ずつ
溶鋼の湯面から下方50mmの位置に上端がくるように
配置した。そして、鋳型の各長片の外側の二個の推力が
交互に強弱となるようにして、攪拌を行い、1.3m/
分の鋳造速度で鋳片の引き抜きを行い、鋳片を圧延加工
した際のフクレ疵やヘゲ疵の発生、良製品の歩留り等を
調査した。その結果、表1に示すように、実施例1で
は、電磁コイルの最大推力を5mm鉄柱とし、電磁コイ
ルの中心から下方10mmの位置の凝固シェルに溶鋼の
吐出流が当たるように、浸漬ノズルの吐出口の吐出角度
θを1゜にした場合であり、表面疵の発生を指数は、比
較例の1に対して0.8と大幅に低減でき、良製品の歩
留り指数についても比較例の0.8に対して1.0と良
好であった。また、実施例2では、電磁コイルの最大推
力を35mm鉄柱とし、電磁コイルの中心から下方45
0mmの位置の凝固シェルに溶鋼の吐出流が当たるよう
に、浸漬ノズルの吐出口の吐出角度θを30゜にした場
合であり、表面疵の発生指数を比較例の1に対して0.
7と大幅に低減でき、良製品の歩留り指数も1.0と良
好であった。
【0013】
【表1】
【0014】これに対し、電磁コイルの最大推力を5m
m鉄柱とし、電磁コイルの中心から下方600mmの位
置の凝固シェルに溶鋼の吐出流が当たるように、浸漬ノ
ズルの吐出口の吐出角度θを40゜にした比較例では、
表面疵の発生が多くなり、良製品の歩留り指数も0.8
に低下した悪い結果となった。
【0015】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨
を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲であ
る。例えば、鋳型の上部の溶鋼に内壁に沿った旋回流を
付与できるものであれば鋳型の各長片に、溶鋼を攪拌す
る電磁コイルを一個、あるいは三個以上設けても良い。
また、浸漬ノズルに供給するアルゴンガスについては、
浸漬ノズルの外側に導通したスリットを介して内側の多
孔体から浸漬ノズルの溶鋼内に全量供給しても良く、浸
漬ノズルとその上方のタンディッシュのノズル等から溶
鋼へ供給しても良い。
【0016】
【発明の効果】請求項1〜3記載の溶鋼の連続鋳造方法
は、鋳型内の溶鋼を電磁攪拌して、鋳型の内壁に沿った
旋回流を付与し、鋳型に設けた電磁コイルの中心から下
方500mmの範囲に相当する凝固シェルに、溶鋼を注
湯する浸漬ノズルの吐出流が当たるようにするので、鋳
片の表層に気泡や介在物が捕捉されるのを抑制し、圧延
等の加工を行った際に発生するヘゲ疵やフクレ疵等を防
止して良製品の歩留りを向上できる。
【0017】特に、請求項2記載の溶鋼の連続鋳造方法
は、溶鋼を電磁攪拌する推力を5〜70mm鉄柱にする
ので、鋳片の表層部となる凝固シェルの界面に捕捉され
る気泡や介在物をさらに効率良く洗浄して除去すること
ができる。
【0018】請求項3記載の溶鋼の連続鋳造方法は、浸
漬ノズルの吐出角度を1〜30°にするので、鋳型内の
湯面の変動やパウダー巻き込み及び気泡や介在物の浸入
量や深さ等を抑制し、浸漬ノズルからの吐出流により凝
固シェルの界面に捕捉される気泡や介在物の洗浄をより
適正に行うことができ、鋳片の表面疵の生成を抑制し
て、鋳片の手入れの減少や圧延等の加工の際に発生する
ヘゲ疵やフクレ疵等を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る溶鋼の連続鋳造方
法に適用される連続鋳造装置の側断面図である。
【図2】同連続鋳造装置の鋳型部の平断面図である。
【図3】図1の矢視A−A断面図である。
【符号の説明】
10 連続鋳造装置 11 溶鋼 12 鋳型 12a 長片 12b 長片 12c 短片 12d 短片 13 タンディ
ッシュ 14 浸漬ノズル 15 吐出口 16a 電磁コイル 16b 電磁コ
イル 17a 電磁コイル 17b 電磁コ
イル 18 凝固シェル 19 鋳片 20 湯面 θ 吐出角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 逸朗 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 三浦 龍介 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 本田 尚久 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 吉川 伸博 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳型内の溶鋼を電磁攪拌して、前記鋳型
    の内壁に沿った旋回流を付与し、前記鋳型に設けた電磁
    コイルの中心から下方500mmの範囲に相当する凝固
    シェルに、前記溶鋼を注湯する浸漬ノズルの吐出流が当
    たるようにすることを特徴とする溶鋼の連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の溶鋼の連続鋳造方法にお
    いて、前記溶鋼を電磁攪拌する推力を5〜70mm鉄柱
    とする溶鋼の連続鋳造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の溶鋼の連続鋳造方
    法において、前記浸漬ノズルの吐出角度を1〜30°に
    する溶鋼の連続鋳造方法。
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